JP2021514109A - 統合型エレクトロスプレーイオン源 - Google Patents

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Abstract

1つの側面において、質量分析システムにおける使用のためのイオン源が、開示され、イオン源は、筐体と、該筐体に結合された第1および第2のイオンプローブと、それぞれ、該第1および第2のイオンプローブに結合するために構成された第1および第2のエミッタとを備えている。第1のイオンプローブは、ナノ流規模における流量でサンプルを受け取るために構成され、第2のイオンプローブは、ナノ流規模を上回る流量でサンプルを受け取るために構成されている。イオンプローブの各々は、受け取られるサンプルの少なくとも1つの成分をイオン化するための放出端部(本明細書では放出先端とも称される)を含む。いくつかの実施形態において、各イオンプローブは、液体クロマトグラフィ(LC)カラムからサンプルを受け取る。さらに、イオンプローブは、筐体内に交換可能に配置されることができる。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2018年2月20日に出願され、「Integrated Electrospray Ion Source」と題された米国仮出願第62/632,863号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、および2018年2月21日に出願され、「Integrated Electrospray Ion Source」と題された米国仮出願第62/633,459号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、および2019年2月13日に出願され、「Integrated Electrospray Ion Source」と題された米国仮出願第62/805,088号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する。
(技術分野)
本発明は、概して、イオン源に関し、より具体的に、種々のサンプル流量に適応し得るエレクトロスプレーイオン源に関する。
質量分光法(MS)は、定性および定量用途の両方で、分子の質量/電荷比を測定するための分析技法である。MSは、未知の化合物を同定し、そのフラグメント化を観察することによって特定の化合物の構造を決定し、サンプル中の特定の化合物の量を定量化するために有用であり得る。質量分析計は、イオンとして化学物質を検出し、その結果として、検体の荷電イオンへの変換は、サンプル処理中に生じなければならない。
液体サンプル内の化学物質をMSを用いた検出のために好適な荷電イオンにイオン化するための種々の方法が、公知である。より一般的なイオン化方法のうちの1つは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)である。典型的なESIプロセスにおいて、液体サンプルが、導電性針、エレクトロスプレー電極、またはノズルを介してイオン化チャンバの中に放出される一方、エレクトロスプレー電極と対電極との間の電位差が、イオン化チャンバ内で液体サンプルを帯電させる強い電場を発生させる。イオン化チャンバ内で発生させられた電場は、エレクトロスプレー電極、針、またはノズルから放出された液体が複数の荷電微小滴に分散することを引き起こし、複数の荷電微小滴は、液体の表面上に課された電荷が液体の表面張力を克服するために十分に強い場合、対電極に向かって引き寄せられる。微小滴内の溶媒が、イオン化チャンバ内の脱溶媒和中に蒸発するにつれて、荷電した検体イオンが、後続の質量分光分析のために対電極のサンプリングオリフィスに進入し得る。
従来のイオン源において、感度性能の最適化は、ユーザに約7つの相互作用パラメータをうまく調節することを要求し、そのうちのいくつかのは、源内の物理的調節を伴い、他のものは、ソフトウェアによって設定可能なパラメータ(温度、電位、およびガスフロー等)を伴い得る。これらのパラメータは、液体サンプル流の流量に大きく依存する。例として、流量が増加すると、質量分析計の入口開口に対するプローブ先端の場所が、通常増加させられ、イオン源温度が、上昇させられ、エレクトロスプレーイオン化電位が、異なって最適化され、噴霧および熱伝達ガスフローが、増加させられる。加えて、プローブの放出端部からのエミッタの突出も、多くの場合、調節を要求し、それは、次に、噴霧ガスおよびESI電位の再最適化を要求する。パラメータの最適な組が、各流量に関して存在する。特定の流量に関して感度性能を最適化するとき、プローブの垂直位置の各調節が、イオン源温度、ガスフロー、およびESI電位の再調節を誘起し得る。感度性能の最適化は、ユーザが、化合物の混合物のための最適な動作パラメータを決定することを試みるとき、さらに複雑にされ得る。一般に、混合物中の化合物全てに関する最適な感度を生成するであろう動作パラメータの単一の組を決定することは、不可能であり、「最適な」パラメータは、通常、混合物中の化合物の一部に関する性能の妥協を伴う。したがって、従来のイオン源を用いて最適な性能を取得することは、経験を積んだユーザにとっても時間がかかり、困難であり得る。
さらに、エレクトロスプレーイオン化源のイオンプローブは、例えば、特定の範囲内の流量で、上流の液体クロマトグラフィ(LC)カラムからサンプルを受け取ることができる。その範囲を上回る、または下回る流量が所望される場合、イオンプローブは、所望される流量に適応し得る別のプローブと交換されなければならない。しかしながら、そのようなプローブの交換は、扱いにくく、時間がかかり得る。
故に、向上したイオン源、より具体的に、質量分析における使用のための向上したエレクトロスプレーイオン源の必要性が存在する。
1つの側面において、質量分析システムにおける使用のためのイオン源が、開示され、イオン源は、第1および第2の開口部を提供する筐体を備え、第1の開口部は、ナノ流規模におけるサンプル流量に適応する第1のイオンプローブを筐体に結合するために構成され、第2の開口部は、ナノ流規模を上回るサンプル流量に適応する第2のイオンプローブを筐体に結合するために構成されている。イオンプローブは、イオン源が、筐体に結合される第1または第2のイオンプローブのみで、または、筐体に結合される両方のイオンプローブで動作させられ得るように、筐体に独立して結合されることができる。イオンプローブの各々は、受け取られたサンプルの少なくとも1つの成分をイオン化するための放出端部(本明細書では放出先端とも称される)を含む。各イオンプローブは、プローブの放出端部に対して固定して(非調節可能に)位置付けられたエミッタを含む。具体的に、多くの実施形態において、各プローブのエミッタは、放出端部において、プローブ本体から外にユーザによって調節可能ではない固定された量だけ延びている。言い換えると、各プローブのエミッタは、プローブの放出端部を越えて延びている部分を有し、エミッタのこの外部部分の長さは、ユーザによって非調節可能である。したがって、本教示は、多くの場合、イオン源最適化の最も困難な側面であるイオンプローブの物理的調節の必要性を排除し、したがって、イオン源最適化に関連付けられた面倒を低減させるのみならず、時間も省くことができる。
いくつかの実施形態において、各イオンプローブは、液体クロマトグラフィ(LC)カラムからサンプルを受け取る。さらに、イオンプローブは、筐体内に交換可能に配置されることができる。
いくつかの実施形態において、第1のイオンプローブと第2のイオンプローブとは、互いに対してある角度で配置される。例えば、イオンプローブの縦軸間の角度は、約90度であることができる。
いくつかの実施形態において、イオン源の筐体は、カーテンプレートが、それを通して第1および第2のイオンプローブのうちのいずれかによって発生させられるイオンの少なくとも一部が、質量分析計の下流構成要素に進入し得るオリフィスを含む質量分析計のカーテンプレートに結合される。そのような実施形態において、筐体内の開口部は、第1のイオンプローブが、その縦軸がカーテンプレートのオリフィスに関連付けられた中心軸と実質的に同軸であるように筐体内に位置付けられ、第2のイオンプローブが、その縦軸がオリフィス軸に対して実質的に直交するように筐体内に位置付けられるように構成されることができる。
さらに、いくつかの実施形態において、第1および第2のプローブは、その放出先端が、カーテンプレートのオリフィスに対して非調節可能に配置されるように、筐体内に位置付けられることができる。言い換えると、そのような実施形態において、カーテンプレートのオリフィスに対するプローブの放出先端の向きおよび距離は、固定されており、ユーザによって調節されることはできない。
イオン源は、第1および第2のイオンプローブのうちのいずれかで動作可能であり得る。例えば、ナノ流規模における流量を提供するLCカラムを使用するとき、第1のイオンプローブは、LCカラムに結合され、それからサンプルを受け取ることができ、ナノ流規模を上回る流量を提供するLCカラムを使用するとき、第2のイオンプローブは、LCカラムに結合され、それからサンプルを受け取ることができる。いくつかの実施形態において、第1のイオンプローブは、筐体に結合されることができ、第2のイオンプローブに関連付けられた開口部は、塞がれることができる。別の実施形態において、第2のイオンプローブは、筐体に結合されることができ、第1のイオンプローブに関連付けられた開口部は、塞がれることができる。そのような実施形態において、イオン源は、イオンプローブのうちの一方のみで動作させられることができる。
いくつかの実施形態において、イオン源は、イオンプローブによって発生させられる荷電微小滴の脱溶媒和を引き起こし、プローブによって受け取られるサンプルのイオン化を補助するために採用され得る筐体に結合される少なくとも1つの加熱器を含むことができる。いくつかのそのような実施形態において、イオン源は、加熱器が、イオンプローブのうちの少なくとも1つの縦軸に対して非同軸に配置された2つの加熱器を含むことができる。さらに、いくつかのそのような実施形態において、加熱器およびプローブのうちの少なくとも一方は、非同一平面上構成で配置される。加熱器は、各エミッタとサンプリングオリフィスとの間のサンプル経路にわたって温度制御を提供することができる。
いくつかの実施形態において、第1および第2のイオンプローブの各々は、エレクトロスプレーイオンプローブである。例として、第1および第2のイオンプローブの各々は、噴霧補助イオンプローブであることができる。例えば、そのようなイオンプローブは、その中にエミッタが据え付けられたチャネルを有する筐体を含むことができる。エミッタは、サンプルが(例えば、LCカラムから)プローブの中に導入され得る近位端から、プローブから外に延び、サンプルの1つ以上の成分のイオン化が生じ得る遠位端まで延びている管腔を含むことができる。プローブの筐体は、プローブの放出端部において液滴を発生させることを補助するように、噴霧ガスをプローブの筐体のチャネルの中に導入するためのポートを含むことができる。
関連する側面において、質量分析計システムが、開示され、システムは、イオンを発生させるためのイオン源と、イオンの少なくとも一部を受け取るためのオリフィスを有するカーテンプレートと、カーテンプレートの該オリフィスの下流に配置された1つ以上の質量アナライザとを備えている。イオン源は、第1および第2の開口部を提供する筐体を備え、第1の開口部は、ナノ流規模におけるサンプル流量に適応する第1のイオンプローブを筐体に結合するために構成され、第2の開口部は、ナノ流範囲を上回る範囲内のサンプル流量に適応する第2のイオンプローブを筐体に結合するために構成される。イオンプローブの各々は、イオンプローブを通して流動するサンプルの少なくとも1つの成分をイオン化するためのエミッタを備えている。
上記の実施形態において、イオンプローブは、各プローブの放出先端がカーテンプレートのオリフィスに対して固定して(非調節可能に)位置付けられるように、筐体内に位置付けられることができる。いくつかの実施形態において、イオンプローブは、イオンプローブによって発生させられるイオンの少なくとも一部が、いくつかの実施形態において、開口または加熱されたキャピラリであり得る入口によって受け取られ得るように、下流質量アナライザの入口に対して位置付けられることができる。
別の側面において、サンプルをイオン化するためのプロセスが、開示され、プロセスは、第1および第2のイオンプローブのうちの少なくとも一方を筐体内に提供されたそれぞれの第1および第2の開口部を介してイオン源の筐体に結合することを含み、第1のイオンプローブは、ナノ流範囲内のサンプル流量に適応するために構成され、第2のイオンプローブは、ナノ流範囲を上回る範囲内のサンプル流量に適応するために構成されている。イオンプローブの各々は、サンプルをイオン化するためのエミッタを有する。方法は、サンプルを該第1および第2のイオンプローブのうちの少なくとも一方の中に導入することと、該サンプルの少なくともある成分をイオン化するように、該第1および第2のイオンプローブのうちの少なくとも一方のエミッタをアクティブにすることとをさらに含む。少なくとも1つのイオンプローブは、カーテンプレートのオリフィスを介して質量アナライザに結合されることができる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのイオンプローブは、カーテンプレートのオリフィスに対して固定して位置付けられることができる。
別の実施形態において、イオンプローブを有するイオン源が結合された質量分析計は、イオン源に結合されるイオンプローブを認識するための回路を含むことができる。例えば、いくつかのそのような実施形態において、イオンプローブが結合されていない筐体内の開口部(すなわち、機能していない開口部)は、回路が、開口部が機能していないことを決定するために読み取り得る抵抗要素を有するキャップによって塞がれることができる。いくつかのそのような実施形態において、各イオンプローブは、他のプローブの識別電気抵抗と異なる識別電気抵抗を含むことができる。いくつかの実施形態において、プローブの抵抗は、2つのプローブが、イオン源筐体に結合されているときに直列であることができる。さらに、機能していない開口部を塞ぐために利用されるキャップが、その開口部を横断して電気短絡を生じさせ得る。いくつかのそのような実施形態において、抵抗測定デバイスが、開口部を横断して直列抵抗を測定することができ、コントローラが、測定された抵抗を受信し、プローブのうちのいずれかが、筐体に結合されているかどうかを決定し、該当する場合、筐体に結合されるプローブを識別することができる。例えば、ナノ流範囲内の流量に適応するプローブに関連付けられた抵抗を示す測定された抵抗は、ナノ流量に適応するプローブが、筐体に結合されていることを示す。コントローラは、プローブに電力を供給する電力供給源と連通することができる。コントローラは、筐体に結合されているプローブに適切な電力を提供するために、受信された電気抵抗の測定値に基づいて、電力供給源を制御することができる。コントローラが、受信された抵抗測定値に基づいて、いずれのプローブも筐体に結合されていないことを決定した場合、コントローラは、電力供給源がプローブに電力を印加することを防止することができる。プローブのシステム認識は、当技術分野において公知であるような、すなわち、デジタル、アナログ、光学的、電気的、または機械的な任意の技法を利用することができる。さらに、キャップは、イオン源筐体をシールし、サンプル蒸気の実験室環境の中への漏出を防止する追加の目的を果たすことができる。源は、能動的に圧送され、ガス状の副生成物および槽ガス等の追加のガスフローを除去し、源圧力を制御し得る排気ポートを含むことができる。
別の側面において、サンプルをイオン化するためのプロセスが、開示され、プロセスは、ナノ流範囲内のサンプル流量に適応するために構成された第1のエレクトロスプレーイオンプローブを提供することであって、該プローブは、該サンプルをイオン化するための第1のエミッタを有する、ことと、該ナノ流範囲を上回る範囲内のサンプル流量に適応するために構成された第2のエレクトロスプレーイオンプローブを提供することであって、該プローブは、該サンプルをイオン化するための第2のエミッタを有する、こととを含む。上記の方法のいくつかの実施形態において、イオンプローブの各々のエミッタの放出先端が、プローブの放出端部に対して非調節可能に位置付けられる。
プロセスは、サンプルを該第1または第2のイオン化プローブのうちの少なくとも一方の中に導入することと、該サンプルの少なくともある成分をイオン化するように、イオン化プローブのエミッタをアクティブにすることとをさらに含むことができる。
本発明の種々の側面のさらなる理解が、下で手短に説明される関連付けられた図面と併せて以下の発明を実施するための形態を参照することによって、得られることができる。
図1Aは、イオン源が異なるサンプル流量に適応するために構成された2つのエレクトロスプレーイオンプローブを含む質量分析計のカーテンプレートと相互作用しているある実施形態によるイオン源を図式的に描写する。 図1Bは、ナノ流範囲を上回る流量に適応するイオンプローブと、イオン源の筐体内に配置された2つの加熱器とを示す図1Aに描写されるイオン源の概略図である。 図1Cは、ナノ流範囲内の流量に適応するイオンプローブと、2つの加熱器とを示す図1Aに描写されるイオン源の別の概略図である。 図1Dは、筐体が、2つのイオンプローブを独立して筐体に結合するための2つの開口部を含むある実施形態によるイオン源の筐体の概略斜視図である。 図2Aは、本教示による、イオン源における使用のために好適なプローブの概略斜視図である。 図2Bは、図2Aに描写されるプローブの概略断面図である。 図2Cは、図2Aおよび2Bに描写されるプローブの部分的概略断面図である。 図2Dは、イオンプローブのうちの一方が筐体の開口部のうちの一方の中に配置され、筐体の他方の開口部が塞がれているある実施形態によるイオン源を図式的に描写する。 図2Eは、ナノ流規模を上回る流量に適応するイオンプローブのみがイオン源の筐体に結合され、他方のイオンプローブを受け取るための開口部が塞がれているイオン源のある実施形態を図式的に描写する。 図3は、本教示によるイオン源が採用されている質量分析計を図式的に描写する。 図4Aおよび4Bは、それぞれ、調節可能なプローブと、エミッタとを有する従来のエレクトロスプレーイオン源と、イオン源筐体に対して固定して位置付けられたプローブと、イオン源のプローブに対して固定して位置付けられたエミッタとを有するエレクトロスプレーイオン源とを使用して得られた複数の化合物に関するピークエリア感度および正規化されたピークエリア感度データを提示する。 図5は、プローブの放出先端を越えたイオンプローブのエミッタの突出の効果を実証するデータを提示する。
図6は、本教示のある実施形態による、該当する場合、イオン源の筐体に結合されるイオンプローブを識別するためのシステムを図式的に描写する。
本教示は、概して、ナノ流規模内、およびナノ流規模を上回るサンプル流量等のサンプル流量の広い範囲に適応し得る質量分析システムにおける使用のためのエレクトロスプレーイオン源を対象とする。下でより詳細に議論されるように、多くの実施形態において、イオン源は、筐体に配置された2つのイオンプローブを含むことができ、イオンプローブの一方が、ナノ流規模におけるサンプル流量に適応するように構成され、他方のイオンプローブが、ナノ流規模を上回るサンプル流量に適応するように構成された。
種々の用語が、それらの当技術分野における通例の意味と一貫して本明細書において採用される。さらなる分類として、以下の用語が、定義される。
用語「ナノ流範囲」また「ナノ流規模」は、約1,000ナノリットル/分未満、例えば、約1ナノリットル/分〜約1,000ナノリットル/分の範囲内の流量を指す。
例えば、数値を修飾するために本明細書で使用されるような用語「約(about)」は、最大5パーセントの変動を示すことを意図している。
本明細書で使用されるような用語「実質的に(substantially)」は、完全な条件および/または状態に対する最大5パーセントの偏差を指す。
要素を指すような用語「固定して位置付けられる」は、その要素の位置が、ユーザによって調節可能ではないことを示す。
図1A、1B、1C、および1Dは、2つのイオンプローブを筐体に結合するための2つの開口部またはポート12aおよび12bを提供する筐体12を含む本教示のある実施形態によるイオン源10を図式的に描写する。本実施形態において、2つのイオンプローブ14および16が、ポート12aおよび12bを介して筐体12内に配置される。下でより詳細に議論されるように、他の実施形態において、イオンプローブ14および16のうちの一方のみが、ポートのうちの一方を介して筐体に結合されることができ、他方のポートは、塞がれることができる。言い換えると、イオン源10は、両方のイオンプローブまたはイオンプローブのうちの一方のみで動作するように構成されることができる。下でより詳細に議論されるように、イオン源10の1つの利点は、イオン源が、イオンプローブのいずれかまたは両方で動作するように構成され得るように、イオンプローブの容易な除去および交換を可能にすることである。
イオンプローブ14および16は、エレクトロスプレーイオン化を介してイオンを発生させるように構成される。下でより詳細に議論されるように、イオン源10は、イオンを発生させるために種々の異なる質量分析計の中に組み込まれることができる。さらに、下でより詳細に議論されるように、イオン源10は、ナノ流範囲内、およびナノ流範囲を上回る流量を含むイオン化されるべきサンプルの異なる流量に適応するように構成される。例として、ナノ流範囲を上回る流量は、1,000ナノリットル/分を上回る流量〜約3ミリリットル/分であり得る。
図1Aを参照すると、本実施形態において、イオンプローブ14および16は、イオン源が組み込まれた質量分析計のカーテンプレート20の開口18に対して位置付けられ、それによって、プローブ14/16によって発生させられるイオンのうちの少なくとも一部は、開口(オリフィス)18を通過し、質量分析計の下流構成要素(下流質量アナライザ等)に到達するであろう。イオンプローブ14は、ナノ流範囲内のサンプル流量に適応するように構成される。例えば、イオンプローブ14が、液体クロマトグラフィ(LC)カラムに結合され、それからサンプルを受け取る実施形態において、サンプルがイオンプローブに送達され得る率は、ナノ流範囲内であり得る。
イオンプローブ14は、その縦軸Aが、開口18を通過し、かつ開口18の平面に対して垂直な軸Bと実質的に同軸であるように、開口18に対して位置付けられる。この様式において、イオンプローブ14によって発生させられるイオンは、開口18によって容易に受け取られることができる。言い換えると、開口18は、それらのイオンが発生させられる率と実質的に等しい率で、プローブ14によって発生させられるイオンを受け取ることができる。ナノ流規模において動作するとき、米国特許第7,098,452号に説明されるように、追加の脱溶媒和構成要素が、カーテンプレート開口から下流に位置することができる。故に、イオンプローブ14の開口18に対する軸方向の位置付けは、イオン源が組み込まれる質量分析計の下流構成要素へのプローブ14によって発生させられる大部分のイオンの通過により、それらの下流構成要素への悪影響なしに、または少なくとも最小限の悪影響で、高感度をもたらす。
図1A、1B、1C、および1Dを継続して参照すると、イオンプローブ16は、次に、その縦軸Cが、カーテンプレート20のオリフィス18の平面に対して直交する、軸Bに対して実質的に直交するように位置付けられる。上で記載されるように、イオンプローブ16は、ナノ流範囲内の流量より高いサンプル流量に適応するように構成される。カーテンプレート20のオリフィス18に対するイオンプローブ16の直交する位置付けは、十分な数のイオンが開口18に進入することを確実にしながら、イオン源が組み込まれる質量分析計の下流構成要素への開口18を通した多数の残留液滴の通過を最小化すること、好ましくは排除することができる。ある場合、多数の溶媒和イオンは、サンプル液体流中に存在する内因性および賦形剤化合物に起因し得る。
本実施形態において、イオンプローブ14およびイオンプローブ16の両方は、カーテンプレート20のオリフィス18に対して固定して(非調節可能に)位置付けられる。言い換えると、イオンプローブの位置、より具体的に、それらのノズル(すなわち、出口オリフィス)の位置は、カーテンプレート20のオリフィス18に対して調節可能ではない。より具体的に、本実施形態において、プローブ14のノズル14aとカーテンプレート20のオリフィス18との間の軸方向距離D1は、約0ミリメートル(mm)〜約7mmの範囲内、例えば、約1.9mmに固定して(非調節可能に)設定される。いくつかの実施形態において、プローブ14のノズル14a(本明細書において、放出端部とも称される)とカーテンプレート20のオリフィス18との間の軸方向距離は、約0.1mmの公差を伴って設定されることができる。
さらに、本実施形態において、プローブ16の放出ノズル16aとカーテンプレート20のオリフィス18との間の軸方向距離D2が、約5.5mmに固定して(非調節可能に)設定される。さらに概して、軸方向距離D2は、約2mm〜約10mmの範囲内にあることができる。ある場合、軸方向距離D2は、0.1mmの交差を伴って設定される。さらに、本実施形態において、プローブ16のノズル16aとカーテンプレート20のオリフィス18の軸Bとの間の直交距離D3は、約15.9mmに固定して(非調節可能に)設定されることができる。さらに概して、軸方向距離D3は、約6mm〜約25mmの範囲内にあることができる。
下で詳細に議論されるように、各イオンプローブ14/16は、それぞれのプローブのノズルを越えて固定された量だけ延びているエミッタを含む。プローブ14/16は、本教示によるエレクトロスプレーイオン化(ESI)のために使用され得る任意の好適なプローブであることができる。例として、図2Aを参照すると、例示的なESIプローブ200は、近位端(PE)から遠位端(DE)まで延びているプローブ本体201を含む。
図2A、2B、および2Cを参照すると、プローブ本体201は、近位端(PE)から遠位端(DE)まで延び、その中にエミッタ210が据え付けられ得るチャネル208を含む。チャネル208は、上側セグメント208aを含み、上側セグメント208aは、遷移セグメント208bまで延び、遷移セグメント208bは、次に、下側セグメント208cおよび208dまで延びている。本実施形態において、チャネル208の上側セグメント208a、遷移セグメント208b、および下側セグメント208cを形成するプローブ本体の一部は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等のポリマーから形成されることができる一方、チャネル208の下側セグメント208dを形成するプローブ本体の一部は、ステンレス鋼から形成されることができる。
エミッタ210は、プローブ本体の遠位端(DE)(本明細書において、プローブの放出端部とも称される)を越えて固定された(非調節可能な)量(D)だけ延びている。エミッタ210は、エミッタの入口端部211からイオン化放出端部212まで延びているチャネル210a(例えば、マイクロチャネル)を含む。エミッタのイオン化放出端部212は、プローブ本体の遠位端(DE)に対して固定された(非調節可能な)量Dだけプローブから外に延びている。固定された距離Dは、例えば、約0.1mm〜約2mmの範囲内であることができる。例として、ナノ流範囲内のサンプル流量に適応するプローブのための固定された距離Dは、約0.9mmであることができ、ナノ流範囲を上回るサンプル流量に適応するプローブのための固定された距離Dは、約1.0mmであることができる。
図1A、1B、および1Cを再び参照すると、本実施形態において、イオン源10は、イオン源筐体12に結合された2つの加熱器200aおよび200bをさらに含むことができ、2つの加熱器は、イオンプローブ14または16によって発生させられるイオンの脱溶媒和を引き起こす(好ましくは、それらのイオンがカーテンプレート20のオリフィス18に到達する前に)ための熱を発生させるように構成される。本実施形態において、図1Bの加熱器200aおよび200bは、プローブ14/16に対して非同軸に配置される。特に、プローブ16の縦軸Cは、加熱器200aおよび200bの縦軸H1およびH2に沿っていない。代替として、加熱器は、サンプルによってとられる経路にわたる温度制御を提供するために、ガス源として利用されることもできる。加熱器は、プローブ本体の遠位端(DE)、図2Bのエミッタ212の放出先端、サンプル経路、およびカーテンプレート20の冷却のための単純なガス源または加熱のための加熱されたガス源としての機能を果たすことができる。いくつかの側面において、加熱器は、2つのプローブのミラー平面(2つのプローブ間の角度を二等分する対称平面)に対して平行であるが、より高流量のプローブ16(ナノ流プローブの上方)に向かって約4mmだけオフセットされた平面内に位置することができる。オフセットは、より高流量のプローブ領域にわたってより広い制御をもたらすことができる。加熱器の配置は、両方のプローブ、両方のサンプル経路、および両方の流動規模のための熱制御を提供することができる。加熱器およびその場所を含む平面の向きが変動し、それによって、異なる源の幾何学形状および液体流動規模の分割に適応し、質量分析計のサンプリングオリフィスへのその進入に先立ってサンプルがさらされる環境にわたって所望されるレベルの熱制御を達成し得ることを理解されたい。
上で記載されるように、いくつかの実施形態において、本教示によるイオン源は、イオンプローブ14および16のうちの一方のみで動作させられることができる。例えば、図2Dは、イオンプローブ14が、ポート12bを介してイオン源筐体12に結合され、プラグ11が、イオンプローブ16を受け取るように構成されるポート12aを閉鎖するために採用されるそのような実施形態を図式的に描写する。本様式において、イオン源10は、イオンプローブ14のみで動作するように構成される。例として、そのような構成は、ナノ流範囲内の流量のみが必要とされる用途において有用であり得る。図2Dは、米国特許第7,098,452号および第7,462,826号(参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるようなカーテンプレート41と質量分析計の入口との間に位置する、追加の被加熱要素99を示す。
図2Eは、イオンプローブ16が、ポート12aを介してイオン源筐体12に結合され、プラグ11が、イオンプローブ14を受け取るように構成されるポート12bを閉鎖するために採用されるイオン源10の別の実施形態を図式的に描写する。本様式において、イオン源10は、イオンプローブ16のみで動作するように構成されることができる。例として、そのような構成は、ナノ流範囲を上回る流量のみが必要とされる用途において有用であり得る。
本教示によるイオン源は、いくつかの利点を提供することができる。特に、エミッタが、固定された(非調節可能な)長さだけプローブの放出先端を越えて延びているように、エミッタが組み込まれるプローブに対するエミッタの固定は、有利であり得る。プローブの放出先端を越えたエミッタの突出が、ユーザによって調節され得る従来のイオン源において、エミッタの突出調節は、特に、ナノ流規模を上回る流量に関して非常に面倒であり得る。特に、従来のエレクトロスプレーイオン源において、イオン源のプローブの中に導入されるサンプルの流量が、変化するにつれて、サンプルのイオン化および脱溶媒和を最適化するために、プローブの中に導入される噴霧器ガスの流量のみならず、イオン源が結合されるチャンバ内に配置される1つ以上の加熱器によって発生させられる熱も、調節される。さらに、プローブの放出先端を越えたエミッタの突出の長さも、サンプルのイオン化をさらに最適化するために調節される。さらに、多くのそのような従来のシステムにおいて、イオン源が組み込まれる質量分析計の加熱器および入口ポートに対するプローブの放出先端の位置も、調節されることができる。意義深いことに、従来のイオン源において、異なる流量は、プローブの放出先端を越えたエミッタの異なる突出長を要求する。プローブの先端に対するエミッタの調節を介したイオン化プロセスの最適化は、困難であり得、遂行するために多大な経験を典型的に要求する。
対照的に、本教示によるイオン源において、異なるプローブが、ナノ流規模内、およびそれを上回る流量のために採用される。そのような異なる流量に適応するための異なるプローブの使用は、イオン源のエミッタをそのプローブに対して固定すること、特に、エミッタがプローブの放出先端を越えて突出する長さを固定することを可能にすることが、発見されている。異なるサンプル流量に適応し、各々がプローブ内に固定して位置付けられたエミッタを有する異なるイオンプローブの使用は、有利に、ユーザが、エミッタの位置を調節する必要性を排除しながら、異なるサンプル流量の使用を可能にする。
本教示によるイオン源は、種々の異なる質量分析計の中に組み込まれることができる。例として、図3は、イオン源10が組み込まれる質量分析計300を図式的に描写する。上で議論されるように、イオン源10は、その一方が、ナノ流規模内のサンプル流量に適応するように構成され、他方が、ナノ流規模を上回るサンプル流量に適応するように構成される2つのイオンプローブ14および16(本図に図示せず)を含む。
本実施形態において、イオン源10は、一方がナノ流範囲内の流量でサンプルをイオンプローブ14の中に導入するように構成され、他方がナノ流範囲を上回る流量でサンプルをイオンプローブ16の中に導入するように構成される2つのLCカラム302および304に結合される。イオンプローブ14/16の各々は、その中に導入されるサンプルの少なくとも1つの成分に対応するイオンを発生させることができる。
脱溶媒和イオンが、例えば、それらの質量/電荷(m/z)比に基づいてイオンを分析し得る上で議論されるようなアナライザのカーテンプレートのオリフィスを介して下流質量アナライザ306の中に導入される。質量アナライザを通過するイオンは、イオン検出器308によって検出されることができる。種々の質量アナライザが、採用されることができる。例えば、質量アナライザ306は、1つ以上の四重極アナライザ、飛行時間アナライザ、微分イオン移動度アナライザ、および任意の他の質量分析もしくはイオン移動度デバイスであることができる。さらに、イオン検出器は、例えば、電子増倍管/電子増倍管−HEDまたは他の好適な検出器の任意の組み合わせであることができる。いくつかの実施形態において、質量アナライザ306は、質量分析の複数の段階を提供するタンデムアナライザである。例として、質量アナライザ306は、2つの四重極質量アナライザと、2つの四重極質量アナライザ間に配置された衝突セルとを有するMS/MSアナライザであることができる。いくつかの実施形態において、そのようなMS/MSアナライザは、多重反応モニタリング(MRM)モードで動作させられることができる。例えば、そのようなモードにおいて、第1の四重極アナライザは、規定された範囲のm/z比内の前駆イオンを選択するように構成されることができる。選択された前駆イオンは、衝突セルに進入し、背景ガスとの衝突に起因してフラグメント化されることができる。第2の四重極質量アナライザは、規定された範囲のm/z比内のフラグメント化イオンを選択するように構成されることができる。この様式において、前駆体/プロダクトイオンの対が、選択的に検出されることができる。
使用時、サンプルが、LCカラム302/304のうちの1つの中に導入されることができ、溶離液が、LCカラムに流体的に結合されるイオンプローブの中に導入されることができる。イオンプローブは、LCカラムから受け取られた溶離液の少なくとも1つの成分のイオン化を引き起こすことができる。イオンは、次いで、下流質量アナライザ306の中に導入され、それらの質量/電荷(m/z)比に基づいて分析されることができる。質量アナライザ306を通過するイオンは、検出器308によって検出されることができる。いくつかの実施形態において、一方のプローブが、取り付けられることができ、プラグが、他方のポートをシールすることができる。
いくつかの実施形態において、プローブの電気抵抗のみならず、筐体内のプローブが挿入されていないポートを閉鎖するために採用されるプラグのそれらも、該当する場合、筐体に結合されるプローブを識別するために採用されることができる。さらに、筐体に結合されるプローブのそのような識別は、筐体に結合されるプローブに適切な電力を供給するために利用されることができる。例として、いくつかのそのような実施形態において、機能していないポート(すなわち、プローブが挿入されていないポート)を閉鎖するために採用されるプラグが、ゼロになる(ゼロ)抵抗の短絡を提供することができる。さらに、ナノ流範囲内の流量に適応するプローブは、例えば、約0オーム〜約50kオームの範囲内(2.43kオーム等)の識別抵抗(R1)を具備することができ、ナノ流範囲を上回る流量に適応するプローブは、例えば、約0オーム〜約50kオームの範囲内(1.47kオーム等)の異なる識別抵抗(R2)を具備することができる。プローブの抵抗は、直列に接続されることができる。ナノ流範囲内の流量に適応するプローブが、他のポートがプラグで閉鎖されている筐体の一方のポート内に挿入される場合、測定される抵抗は、ナノ流範囲内の流量に適応するプローブのみが、筐体に結合されていることを示すR1となるであろう。他方において、ナノ流範囲を上回る流量に適応するプローブが、筐体に結合されている場合、測定される抵抗は、そのプローブのみが、筐体に結合されていることを示すR2となるであろう。さらに、プローブまたはプラグのいずれも筐体に結合されていない場合、測定される抵抗は、開回路を示すであろう。そのような場合において、抵抗を測定するデバイスと通信するコントローラが、プローブが、筐体に結合されていないことを認識し、プローブのために意図される電圧の印加を妨げるであろう。プローブの認識は、ソフトウェアが合理的なデフォルト値を設定可能であり、典型的な高流量設定がナノスプレー先端を損傷させるほど十分に激しいので、重要である。
例として、図6は、該当する場合、筐体に結合されるプローブを識別し、該当する場合、筐体に結合されているプローブへの適切な電圧の印加を制御するためのシステム600を図式的に描写する。システム600は、筐体12a/12b内の開口部を横断して抵抗を測定するための抵抗測定デバイス601を含む。上で記載されるように、ナノ流量に適応するプローブのみが筐体に結合され、他の開口部がプラグで閉鎖されている場合、抵抗測定デバイス601は、1つの抵抗値(例えば、上で議論されるようなR1)を測定し、他方のプローブのみが筐体に結合され、他の開口部が閉鎖されている場合、抵抗測定デバイス601は、異なる抵抗値(例えば、上で議論されるようなR2)を測定する。さらに、プローブも、プラグも筐体に結合されていない場合、抵抗測定デバイスは、開回路を測定するであろう。
図6を継続して参照すると、コントローラ602は、抵抗測定デバイス601に関して測定された抵抗値を受信する。コントローラは、次に、プローブに印加される電圧を調節するための電力供給源603を制御する。例えば、コントローラによって受信される測定抵抗値が、ナノ流範囲内の流量に適応するプローブのみが筐体に結合されていることを示す場合、コントローラ602は、電力供給源603にそのプローブに適切な電圧(例えば、3,500V)を印加させることができる。他方において、コントローラによって受信される測定抵抗値が、ナノ流範囲を上回る流量に適応するプローブのみが、筐体に結合されていることを示す場合、コントローラ602は、電力供給源603にそのプローブに適切な電圧(5,500V)を印加させることができる。さらに、コントローラによって受信される測定抵抗値が、短絡または開回路のいずれかを示す場合、コントローラ602は、電力供給源603がプローブにいかなる電圧も印加することを妨げることができる。コントローラは、測定された抵抗に基づいて、源加熱器およびガス流量に関するデフォルト値を設定することもできる。
以下の実施例は、本教示の種々の側面をさらに明瞭にするために提供されており、本教示の実践の必然的に最適な方法および/または取得され得る最適な結果を提供することを意図していない。
(実施例1)
MRMモードで動作するLC−MS三連四重極質量分析計が、2つの異なるエレクトロスプレーイオン源と共に使用され、6つの化合物の混合物に関するピークエリア感度データを取得しており、イオン源のうちの1つは、プローブの放出端部を越えたエミッタの突出が調節可能である従来のイオン源(本明細書において、「現行技術」と称される)であり、他方のものは、エミッタがイオンプローブ内に固定して(非調節可能に)位置付けられた、本教示によるエレクトロスプレーであった。流量は、200μL/分に設定された。
現行技術の源に関するデータが、質量分析計への入口開口に対するプローブの先端の位置を最初に変動させ、プローブの放出端部を越えたエミッタの突出を変動させ、6つの化合物の混合物に関する全体的な最適位置を決定することによって取得された。各化合物のために最適化されたデータが、次いで、化合物毎の基準でイオン源温度、ESI電位、およびガスフローを続いて変動させることによって取得された。本教示による、固定して位置付けられたエミッタを伴うイオン源に関して、各化合物のために最適化されたデータが、化合物毎の基準でイオン源温度、ESI電位、およびガスフローを変動させることによって取得された。
図4Aは、化合物に関するピークエリア感度データの比較を提示する。図4Bは、調節可能なエミッタを有する従来のエレクトロスプレーイオン源を使用して取得されるピークエリア感度に対して正規化された固定されたエミッタを有するエレクトロスプレーイオン源を使用して取得される各試験された化合物に関する正規化されたピークエリア感度を提示する。図4Aおよび4Bに提示されるデータは、固定されたエミッタを有するエレクトロスプレーイオン源を使用して取得されたピークエリア感度が、調節可能なエミッタを有するエレクトロスプレーイオン源を使用して取得されるそれぞれのピークエリア感度に少なくとも等しく、多くの場合、それは、調節可能なエミッタを有するエレクトロスプレーイオン源を使用して取得されるピークエリア感度に対して向上されていることを示す。調節可能なエミッタ源は、化合物5のために最適化された。
(実施例2)
図5は、3マイクロリットル/分のサンプル流量に関し、エミッタが組み込まれたプローブの放出先端を越えたエミッタの突出の効果を実証する。各突出長に関する注入感度が、使用時の単一の化合物に関する最大感度に対して正規化されている。注入感度は、約0.5mmの突出長においてピークまで急速に増加し、次いで、注入長が、さらに増加するにつれて、減少する。突出長が、最適な長さからわずか0.5mmだけ変動すると、有意な感度減少が、明白である。図5は、固定された噴霧ガス設定を用いて生成され、それは、典型的なものより小さい最適な突出を与えた。
当業者は、上記の実施形態への種々の変更が、本発明の範囲から逸脱することなく成され得ることを理解するであろう。

Claims (26)

  1. 質量分析システムにおける使用のためのイオン源であって、前記イオン源は、第1および第2の開口部を提供する筐体を備え、
    前記第1の開口部は、ナノ流規模におけるサンプル流量に適応する第1のイオンプローブを前記筐体に結合するために構成され、前記第2の開口部は、ナノ流範囲を上回るサンプル流量に適応する第2のイオンプローブを前記筐体に結合するために構成され、
    前記イオンプローブの各々は、前記プローブによって受け取られるサンプルの少なくともある成分をイオン化するための放出先端を備え、
    前記プローブの各々は、前記プローブの放出先端に対して固定して位置付けられたエミッタを備えている、イオン源。
  2. 前記2つの開口部は、前記第1のプローブと第2のプローブとが、互いに対してある角度で配置されるように構成されている、請求項1に記載のイオン源。
  3. 前記角度は、約90度である、請求項2に記載のイオン源。
  4. 前記筐体および前記プローブは、前記プローブが、前記筐体において交換可能に配置されることが可能であるように構成されている、請求項1に記載のイオン源。
  5. 前記筐体内に配置された少なくとも1つの加熱器をさらに備えている、請求項1に記載のイオン源。
  6. 前記第1および第2の加熱器は、前記第1および第2のプローブのうちの少なくとも1つの縦軸に対して非同軸に配置されている、請求項5に記載のイオン源。
  7. 前記加熱器と前記少なくとも1つのプローブとは、非同一平面上の様式で配置されている、請求項6に記載のイオン源。
  8. 前記イオン源は、質量分析計のカーテンプレートと相互作用するために構成され、前記カーテンプレートは、オリフィスを備え、前記オリフィスを通して、前記第1および第2のイオンプローブのうちのいずれかによって発生させられた前記イオンの少なくとも一部が、前記質量分析計の下流構成要素に進入する、請求項1に記載のイオン源。
  9. 前記筐体の前記第1の開口部および前記第1のプローブは、前記第1のプローブが、その縦軸が前記カーテンプレートのオリフィスに関連付けられた中心軸と実質的に同軸であるように、前記筐体内に位置付けられるように構成されている、請求項8に記載のイオン源。
  10. 前記筐体の前記第2の開口部および前記第2のプローブは、前記第2のプローブの縦軸が前記オリフィス軸に対して実質的に直交するように、前記筐体内に前記プローブを位置付けるために構成されている、請求項9に記載のイオン源。
  11. 前記筐体の前記第1および第2の開口部は、前記第1および第2のイオンプローブの放出先端が前記カーテンプレートのオリフィスに対して非調節可能に配置されるように、前記筐体内に前記第1および第2のイオンプローブを位置付けるために構成されている、請求項1に記載のイオン源。
  12. 前記イオン源は、前記第1または前記第2のプローブのうちのいずれかで動作可能である、請求項1に記載のイオン源。
  13. 前記イオン源は、前記第1および第2のイオンプローブのうちの少なくとも1つで動作可能である、請求項1に記載のイオン源。
  14. 前記第1および第2のイオンプローブのうちのいずれかは、エレクトロスプレーイオンプローブである、請求項1に記載のイオン源。
  15. 前記エレクトロスプレーイオンプローブは、噴霧補助部を備えている、請求項14に記載のイオン源。
  16. 前記第1および第2の開口部のうちのいずれかが塞がれているかどうかを決定するための回路をさらに備えている、請求項1に記載のイオン源。
  17. 抵抗要素を有する少なくとも1つのキャップをさらに備え、前記少なくとも1つのキャップは、少なくとも1つの前記開口部に結合されているイオンプローブがない場合、その開口部を塞ぐ、請求項16に記載のイオン源。
  18. 回路が、前記開口部が塞がれているかどうかを決定するために、前記抵抗要素の抵抗を測定するように構成されている、請求項17に記載のイオン源。
  19. 源筐体は、シールされ、ガス状の副生成物を除去するための能動的に圧送される排気部を備えている、請求項1に記載のイオン源。
  20. 質量分析計システムであって、前記システムは、
    イオンを発生させるためのイオン源と、
    前記イオンの少なくとも一部を受け取るためのオリフィスを有するカーテンプレートと、
    前記カーテンプレートのオフィリスの下流に配置された1つ以上の質量アナライザと、
    を備え、
    前記イオン源は、第1および第2の開口部を提供する筐体を備え、
    前記第1の開口部は、ナノ流規模におけるサンプル流量に適応する第1のイオンプローブを前記筐体に結合するために構成され、前記第2の開口部は、ナノ流動範囲を上回るサンプル流量に適応する第2のイオンプローブを前記筐体に結合するために構成され、
    各イオンプローブの各々は、前記イオンプローブを通して流動するサンプルの少なくとも1つの成分をイオン化するためのエミッタを備え、
    前記イオンプローブの各々の前記エミッタは、前記イオンプローブの放出先端に対して固定して位置付けられている、質量分析計システム。
  21. 前記筐体の前記開口部は、前記イオンプローブが、各プローブの放出先端が前記カーテンプレートの前記オリフィスに対して非調節可能に位置付けられるように、前記筐体内に位置付けられることが可能であるように構成されている、請求項20に記載の質量分析計。
  22. サンプルをイオン化するためのプロセスであって、前記プロセスは、
    ナノ流範囲内のサンプル流量に適応するために構成された第1のエレクトロスプレーイオンプローブを提供することであって、前記プローブは、前記サンプルをイオン化するための第1のエミッタを有する、ことと、
    前記ナノ流範囲を上回る範囲内のサンプル流量に適応するために構成された第2のエレクトロスプレーイオンプローブを提供することであって、前記プローブは、前記サンプルをイオン化するための第2のエミッタを有し、前記イオンプローブの各々の前記エミッタは、前記イオンプローブの放出先端に対して固定して位置付けられている、ことと、
    サンプルを前記第1または第2のイオン化プローブのうちの1つの中に導入することと、
    前記イオン化プローブのエミッタをアクティブにし、前記サンプルの少なくともある成分をイオン化することと
    を含む、プロセス。
  23. 前記第1および第2のイオンプローブは、カーテンプレートのオリフィスを介して質量アナライザに結合されている、請求項22に記載のプロセス。
  24. 前記第1および第2のプローブは、前記カーテンプレートのプローブのオリフィスに対して固定して位置付けられている、請求項22に記載のプロセス。
  25. イオンプローブが前記第1および第2の開口部に結合されていないとき、その開口部を塞ぐことをさらに含む、請求項22に記載のプロセス。
  26. イオンプローブが結合されていない前記開口部のうちの1つを識別することをさらに含む、請求項22に記載のプロセス。
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