JP2001516002A - 漸進的な変速に調節する方法及びそれに関連する変速機 - Google Patents

漸進的な変速に調節する方法及びそれに関連する変速機

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JP2001516002A
JP2001516002A JP2000511001A JP2000511001A JP2001516002A JP 2001516002 A JP2001516002 A JP 2001516002A JP 2000511001 A JP2000511001 A JP 2000511001A JP 2000511001 A JP2000511001 A JP 2000511001A JP 2001516002 A JP2001516002 A JP 2001516002A
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アントーノフ,ルーマン
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アントーノフ オートモーティブ テクノロジーズ ベスローテン フェンノートシャップ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、遠心力カウンタおもり(29)の作用によりクラッチ(18)が連結されて遊星ギヤ列(7)が直結状態になる変速を円滑に行うように調節する方法に関する。クラッチを解放するための力は、水圧又は油圧式アクチュエータ(18)により得られるか、あるいは、はすばギヤの歯合により発生する軸方向反力であって軸方向ストッパ(B2)を介して伝達される反力により得られる。特に伝達すべきトルクが急になくなったときにカウンタおもり(29)の作用によりクラッチ(18)が突然連結されてしまうのを阻止するため、制御ユニット(453)が、その瞬間の変速比(VE /VS )を検出し、カウンタおもり(29)がクラッチ(18)を連結している途中にアクチュエータ(45)に測定される圧力を発生させる。本発明は変速比の変速を円滑に行うように調節するのに有益である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は特には多数の変速比を備えた自動変速機である変速機において漸進的
な変速又は変速比変更に調節する方法に関する。
【0002】 更に本発明はそのような方法を実施する変速機に関する。
【0003】 二つの相反力のうちの一方又は他方のいずれが優勢であるかに応じて遊星ギヤ
列のような差動歯車の二つの回転部材をクラッチが選択的に連結する自動変速機
がWO−A−9207206から公知である。クラッチを解放させる傾向のある
第一の力は例えば歯の反力であり、より詳細には軸方向に移動可能に取付けられ
たはすばギヤの歯が発生した軸方向のスラスト力である。クラッチを連結させる
傾向のある第二の力はスプリングにより及び/又は回転する遠心力型手段により
発生させることができる。クラッチの解放時、差動歯車の第三回転部材が回転す
るのを阻止する必要があり、このことは、第三部材が逆方向に回転するのを阻止
するフリーホイールにより保証可能である。
【0004】 このタイプの変速機は、基本操作に外部駆動源もセンサも制御回路も不要であ
るために非常に有効である。この変速機では、それ自体がそれ自体を制御する力
を発生し、これらの力は、同時に、制御に必要なパラメータの測定値でもある。
【0005】 高い操作快適性及び最適性が必要とされる現代の変速機では、上述したような
力は、例えば水圧又は油圧式アクチュエータにより発生される付加的な力により
効果的に完成される。付加的な力は、変速比が変更される速度及びトルク条件を
意のままに変更するのに、あるいは、必要な時に所定の変速比に変速機を固定す
るのに役立つ(PCT/FR94/00176)。
【0006】 一方でこの発明では、遠心力又は歯の反力のような力によりシフト変更を行う
にはある問題点が存在する。
【0007】 WO−A−97/08478はこのような問題点を解決する解決方法を提案し
ている。
【0008】 本発明が関連しているある問題点は、反力がなくなって力発生装置が突然解除
される時にスプリング又は遠心力発生装置のような制御されていない力発生装置
の作用に基づくものであり、上述した変速機の場合に特にあてはまるものである
。例えば、反力が伝達トルクに比例している場合であって、ドライバがアクセル
ペダルを解放することにより伝達トルクがなくなる場合、制御されていない力発
生装置が突然クラッチを作動してしまい、不快なショックを引き起こす可能性が
ある。
【0009】 本発明は、少なくとも一つの選択連結手段のシフト変更に伴う作用を良好に制
御することを目的とする。
【0010】 本発明によれば、古い変速比から新しい変速比への変速が漸進的になるように
調節する方法であって、変速機が、 二つの回転部材を選択的に連結するための選択連結手段と、 予め定められた解放側又は連結側であって新しい変速比に対応する側に前記選
択連結手段を付勢するための力発生手段と、 連結側又は解放側であって古い変速比に対応する側に前記選択連結手段を付勢
可能な作動手段とを具備する方法において、 前記力発生手段が新しい変速比に対応する側に前記選択連結手段を作動してい
る時に、前記作動手段が測定される抵抗力を発生し、古い変速比と新しい変速比
との間の移行がゆっくりになるように前記作動手段を制御する工程を含むことを
特徴とする方法が提供される。
【0011】 力発生手段が選択連結装置をあまりに突然切り換えてしまうのを阻止するため
、力発生手段の作用が規則的に、あるいは必要な時のみ測定されて作動手段によ
り釣り合わされている。
【0012】 作動手段により及ぼされる反力の大きさは、予め定められた大きさであっても
よく、予め定められた一連の中から選択された大きさであってもよく、例えば力
発生手段が遠心力型である場合にその遠心力を決定する回転速度のようなパラメ
ータを選択することにより反力の大きさを選択することができる。そのような予
め定められた大きさは、好適には徐々に減少するようになっており、それゆえ、
力発生手段は選択連結手段を新しい連結状態の側に徐々に付勢することができる
【0013】 好適には、古い変速比から新しい変速比に徐々に変化することの影響を受ける
物理量が検出され、この検出値に応じて作動手段が制御される。
【0014】 変速が同時に、つまり、処理ユニットが介することなく行われる変速機であっ
て、例えば遠心力及び伝達トルクを示す歯の反力のような様々な結果的な力の方
向及び値に応じて変速が行われる変速機では、物理量を検出することが、変速機
において変速比の変更が進行していることを検出する機能を有する。作動手段の
釣り合わせ作用は、この検出に基づき少なくともある場合において開始される。
【0015】 更に、物理量を検出することは、徐々に変更させるためのサーボ制御を行うべ
く使用可能である。例えば変速比の微分時間を算出し、この微分時間が可能な限
り基準値に近づくように釣り合わせ作用を調節することが可能である。微分では
なく基準を選択することも可能である。例えば、時間に対する変速比の変化の法
則を基準として固定することも可能である。
【0016】 変速機が、使用されるギヤ列の数よりも多くの変速比の数を有する場合、一般
に、一方の連結装置を作動させ、他方の連結装置を解放し、これらの二つの操作
を完全に同期させることが必要な少なくとも一つの変速工程が存在する。この同
期が不完全であると、車両の占有者にとって不快な変速が行われ、変速機には疲
労の原因となる応力及び/又は衝撃が発生してしまう。
【0017】 変速工程を開始する選択連結手段は、そのような場合に上述したような釣り合
わせが行われる選択連結手段であることが可能であり、この選択連結手段により
、結果として得られる変速比の変化に対応する変速機の入力速度が変更される。
検出された物理量が予め定められたあるレベルに到達すると、次いで他の連結手
段の作用が開始される。
【0018】 変速工程の変速比の変化の特徴を示す物理量として、変速機の入力速度、又は
変速機の入力速度と出力速度との比、あるいは、より包括的には、変速工程の影
響を受ける二つの速度の比を選択するのが好適である。
【0019】 そのような場合、二つの変速機構により定まる全体の変速比の変化に基づき作
動手段により釣り合いを調節して漸進的な制御を行うことにより、二つの機構に
おける変速工程のすべての不完全な部分が補われる。それゆえ、変速機構が二つ
であるために変速工程が複雑であるにもかかわらず、全体としての結果は満足の
いくものになる。
【0020】 変速機の幾つかのうちのある遊星ギヤ列のような特有のサブアセンブリの状態
ではなく、変速機全体の状態を示す値を物理量として選択する他の効果、特には
変速機の入力速度と出力速度との比を物理量として選択する他の効果は、現在変
化している値の範囲に応じてどの変速比の変化が実際に起こっているかをこの値
が示していることである。例えば、組をなしている二つのみの遊星機構を備えた
四つの変速比を定める変速機では、三つの変速、つまり、第一速から第二速への
変速、第三速から第四速への変速、及び第三速から第二速への変速が可能であり
、それらは同一のクラッチの係合により達成可能である。全体を検出することに
より、どの変化が行われているかを区別することが可能になり、必要な場合には
制御の規準を変更することが可能になる。更に、全体を検出することにより、本
発明の方法を適用することが望まれる選択連結手段全体のために、同一の検出装
置アセンブリを使用可能になる。
【0021】 他の発明によれば、少なくとも一つのギヤ列と、 古い連結状態から新しい連結状態に切り換わることにより、ギヤ列の変速比を
古い変速比から新しい変速比に変速可能な選択連結手段と、 前記選択連結手段を古い連結状態から新しい連結状態に切り換えることができ
る力発生手段と、 前記選択連結手段を古い連結状態側に付勢する作用を前記選択連結手段に及ぼ
すことができる作動手段と、 前記作動手段を制御するための制御手段とを具備する車両用変速機において、 前記力発生手段が作用を及ぼしている下で前記選択連結手段が古い連結状態か
ら新しい連結状態にゆっくりと変化するように、測定されるある大きさの力を前
記作動手段に発生させるための漸進手段を前記制御手段が有することを特徴とす
る変速機が提供される。
【0022】 明細書の後述する説明では、出力速度に対し入力速度が高くなっている変速比
を「遅い」といい、逆の場合の変速比を「速い」という。
【0023】 本発明の他の特徴及び効果は限定ではない例に関する後述する説明を読むこと
により明らかになるであろう。
【0024】 特には車両用の図1に示す二つの変速比を備えた変速機は、変速機の軸線12
に沿って位置合わせされた入力軸2a及び出力軸2bを有する。入力軸2aは、
入力クラッチ及び図示していない可能性のある他の伝達手段を介して車両のエン
ジン5の出力軸に接続されている。出力軸2bは直接又は間接的に車両の駆動輪
を駆動するようになっている。出力軸2bと車両の駆動輪との間には、例えば二
以上の変速比を備えた他の変速機及び/又は手動で制御される前進駆動/後退駆
動反転装置及び/又は車両の駆動輪間の動作を分配する差動装置を挿入可能であ
る。
【0025】 入力軸2a及び出力軸2bは、部分的にのみ示している変速機ケーシング4に
対し軸方向に移動することができない。
【0026】 変速機は遊星ギヤ列7により形成された差動装置を有する。ギヤ列7は内歯を
備えたクラウンホイール8と外歯を備えたサンホイール9とを有し、その両者は
、出力軸2bに剛結されたプラネットホルダ13の偏心トラニオン14により変
速機の軸線12のまわりに等角度間隔で支持されているプラネット11と歯合す
る。サンホイール9は、サンホイール9が包囲している出力軸2bに対し、変速
機軸線12を中心に自由に回転可能である。しかしながら、フリーホイール装置
16は、サンホイール9が逆転するのを阻止する。つまり、変速機ケーシング4
に対する入力軸2aの通常の回転方向に対して逆向きに回転するのを阻止する。
【0027】 クラウンホイール8は、入力軸2aと一緒に回転するように、かつ、入力軸2
aに対し軸方向に摺動可能にスプライン17を介して連結されている。
【0028】 多板クラッチ18はクラウンホイール8とプラネットホルダ13とを選択的に
連結する。
【0029】 クラッチ18のディスク堆積部は、プラネットホルダ13と一体の拘束プレー
ト26とケージ20の一部である可動プレート27との間で軸方向にクランプ可
能である。ケージ20は、一緒になって回転するためにプラネットホルダ13に
結合されるが、プラネットホルダ13に対し摺動することもできる。
【0030】 ケージ20はクラッチ18のまわりのリングに配置された遠心調速機おもり2
9を支持している。それゆえ、調速機おもりは一緒に回転するために変速機の出
力軸2bに結合されている。
【0031】 調速機おもりのストッパ36がケージ20に隣接している休止位置(図1及び
図2)から図3に示す分離位置まで調速機おもりを移動させるためにプラネット
ホルダ13が回転すると、各調速機おもり29の本体は、遠心力により半径方向
外側に向かって接線回転軸線28を中心に回転する。
【0032】 この結果、調速機おもりの回転軸線28に対し各調速機おもりのノーズ32が
軸方向に変位する。ノーズ32が可動プレート27の側に移動するこの変位によ
り、ノーズ32と拘束プレート26との間に取付けられた皿ばね34を圧縮する
こと及び/又は可動プレート27を固定プレート26の側に変位させクラッチ1
8を連結することが可能になる。
【0033】 変速機が図1に示す休止状態にあるとき、皿ばね34は、休止位置に隣接して
いる調速機おもりを介してケージ20までクラッチ18を係合させる力を伝達す
る。そのクラッチ18を係合させる力は、変速機の入力軸2aを出力軸2bに回
転連結させるものである。変速機は、皿ばねのクランプ力により定まる所定の最
大値まで伝達トルクを上昇させることができる直結駆動を継続する。
【0034】 更にクラウンホイール8の歯、プラネット11の歯、及びサンホイール9の歯
ははすばである。それゆえ、負荷がかかって各歯車対が歯合すると、軸方向に向
かい合ったスラスト力が発生し、そのスラスト力は、伝達される円周力に、それ
ゆえ、入力軸2aのトルク及び出力軸2bのトルクに比例する。はすばのはすじ
の傾斜方向は、クラウンホイール8が駆動トルクを伝達するときに、プレート2
6及び27が分離する方向にクラウンホイール8がスラストベアリングB2を介
して可動プレート27を押動し、クラッチ18が解放するような軸方向スラスト
力Pac(図2)がクラウンホイール8に発生するように選択されている。力P
acにより、調速機おもり29のノーズ32及び拘束プレート26は互いに近づ
き、それゆえ、調速機おもり29が休止位置のまま維持され、皿ばね34が圧縮
される。クラウンホイール8及びサンホイール9と歯合するプラネット11は、
互いに釣り合った二つの軸方向対向反力PS1及びPS2を発生する。プラネッ
ト11と歯合するサンホイール9は、クラウンホイール8の軸方向スラスト力P
acと大きさが等しく逆向きの軸方向スラスト力Papを発生する。サンホイー
ル9のスラスト力PapはスラストベアリングB3を介してケーシング4まで伝
達される。
【0035】 図2に示す状況において、この位置構成になる場合の変速機の基本操作を説明
する。クラウンホイール8の軸方向スラスト力Pacが皿ばね34を圧縮するの
に十分であって図2に示す休止位置に調速機おもり29を維持するのに十分であ
るように入力軸2aにより伝達されるトルクがなっている場合、ディスク19及
び22間でトルク伝達が行われることなくディスク19及び22が互いに滑るよ
うにクラッチの拘束プレート26と可動プレート27とは分離している。この場
合、プラネットキャリヤ13は入力軸2aの速度とは異なる速度で回転すること
ができ、プラネットキャリヤの動きは、出力軸2bの駆動負荷により少なくなる
傾向がある。この結果、プラネット11の動きは逆になる傾向がある、つまり、
サンホイール9がクラウンホイール8の回転方向とは逆に回転せしめられる傾向
がある。しかしながら、このことはフリーホイール16により阻止される。それ
ゆえ、サンホイール9はフリーホイール16により不動にされ、プラネットキャ
リヤ13はサンホイール9の零速度とクラウンホイール8及び入力軸2aの速度
との間の速度で回転する。それゆえ、このモジュールは減速歯車装置として作動
する。回転速度が増加しトルクが変化しないままの場合、軸方向スラスト力Pa
cよりも拘束プレート26に対する大きい軸方向クランプ力となる調速機おもり
29の遠心力が可動プレート27に発生し、直結状態(図3)を達成するために
可動プレート27がプレート26の側に押動される。
【0036】 クラッチ18が直結状態に変わって係合している間、入力軸2aに結合されて
いるクラウンホイール8から出力軸2bに結合されているプラネットキャリヤ1
3に伝達される力は増加すると共に直接伝達されることになる。従って、遊星ギ
ヤ列7の歯の作用は減少することになる、つまり、遊星ギヤ列の歯が伝達する力
は徐々に減少する。軸方向スラスト力Pacは減少し、最終的にはなくなる。そ
れゆえ、遠心力に基づく軸方向スラスト力は、プレート26及び27を互いにク
ランプするために全て使用されるうることになる。
【0037】 トルクを伝達するのに十分なクランプ力を調速機おもり29がクラッチ18に
供給しなくなるまで出力軸2bの回転速度が減少すること及び/又は伝達すべき
トルクが増加することがあり得る。この場合、クラッチ18は滑り始める。サン
ホイール9の速度は零になるまで減少する。クラッチが解放し、変速機が減速歯
車装置として作動するために、フリーホイール16がサンホイールを不動にする
と共に歯の力Pacが再び発生する。それゆえ、減速歯車装置としての作用から
直結駆動としての作用への変化、あるいは、その逆の変化がある毎に、軸方向力
Pacは新しくなった変速比を安定させるように変化する。このことは、所定の
作用臨界点のあたりで変速比が過剰な頻度で変化してしまうのを阻止するため、
及びクラッチ18が滑っている状況を過渡時の短い時間のみにするために非常に
効果的である。
【0038】 図1に示すように、皿ばね34による軸方向力、調速機おもり29による軸方
向力及びクラウンホイール8の歯による軸方向力によって定まる状況以外の状況
において変速機を減速歯車装置として選択的に作用させるための相補手段が設け
られている。
【0039】 この目的のために変速機はブレーキ43を有しており、ブレーキ43により、
サンホイール9は、フリーホイール16に関係なくケーシング4に対し不動にさ
れ得る。換言すれば、ブレーキ43は、サンホイール9とケーシング4との間に
設けられたフリーホイール16と機能面で並列して設けられている。水圧又は油
圧式アクチュエータ45のピストン44が、ブレーキ43の作動及び解除を選択
的に行うために軸方向に摺動可能に取付けられている。ブレーキ43及びピスト
ン44は環状であって、それらの軸線として変速機の軸線12を有する。ピスト
ン44は、ブレーキ43を作動する方向にピストンを駆動するために加圧された
オイルが選択的に供給され得る水圧又は油圧チャンバに隣接している。
【0040】 更に、ピストン44は、軸方向スラストベアリングB4を介してケージ20を
押動可能な押動ロッド47に剛結されている。このアセンブリは、チャンバ46
内の圧力がブレーキ43作動位置にピストン44を押動するときであってブレー
キ43が作動される前に、クラッチ18が解放するのに十分なだけケージ20が
押動されるようになっている。
【0041】 それゆえ、ピストン44がブレーキ作動位置(図2)に位置しているとき、プ
ラネットホルダ13がクラウンホイール8よりも速く回転しようとしているとき
であっても、例えばエンジンブレーキモードの場合のように、サンホイール9は
不動になっている。従って、モジュールは、クラッチ18が解放されることによ
り減速歯車装置として作動する。
【0042】 上述したアセンブリ(43、43、46、47)は、例えば下り坂走行時のよ
うなドライバがエンジンブレーキ効果を増加させたいとき、あるいは、ドライバ
が出力軸2b上のエンジントルクを増加させたいときに、減速歯車装置としての
作動に変更する又は減速歯車装置としての作動に固定するようにモジュールを付
勢するために車両のドライバに利用可能な作動手段を構成する。トルクが駆動ト
ルクであるとき、ブレーキ43は、作動されると、フリーホイール16と共に過
剰に作用するが、このことに危険性はない。
【0043】 チャンバ46への供給及びチャンバ46からの排水は電気バルブ69の状態に
より決定される。チャンバが休止状態にあるとき、電気バルブ69(図1及び図
3)は、水又は油の動きの抵抗になるドレン通路151にチャンバ46を接続す
る。電気バルブ69が励起されているとき(図2)、チャンバ46は、ドレン通
路151から分離され、エンジン5により駆動されるポンプ57の出力部に接続
される。電気バルブ69の状態に関係なく、ポンプ57は変速機の潤滑回路(図
示せず)に対する供給を行うことができる。
【0044】 電気バルブ69は制御ユニット152を備えた制御手段452により制御され
る。制御ユニット152は、出力軸2bの速度VS の検出器153と、入力軸2
aの速度VE の検出器158と、ドライバにより利用可能な「マニュアル/オー
トマチック」セレクタ154と、アクセルペダル156位置検出器と、変速機の
二つの異なるオートマチック特性の間でドライバが選択可能な「ノーマル/スポ
ーツ」セレクタ157とに接続されている。
【0045】 制御ユニット152は入力速度VE と出力速度VS との比を監視する。変速機
が減速歯車装置として作動しているとき(図2に示す状況)、この比は約1.4
に等しくなる。入力速度VE が出力速度VS に対し減少すると、調速機おもり2
9がクラッチ18と係合し始めるため、それと同時に変速機は直結オペレーショ
ンに変化し始める。この場合、この工程が徐々に行われるのを保証するため、よ
り詳細には、クラッチのディスク19及び22が所定期間滑るのを保証するため
、出力速度VS に対する入力速度VE である減速比を検出した制御手段452は
、図3に示す状況になるまでの係合工程をゆっくりにするために、クラッチ18
の解放側にピストン44がケージ20を押動するようにチャンバ46に対する供
給を制御する。実際には、制御手段452が可能な限り迅速にピストン44の動
作を開始させることが必要とされる。検出遅れ及び回避できない応答時間を考慮
すると、その動作は、比VE /VS が約1.3より小さくなったときに開始する
【0046】 図面に示す例では、制御手段452は制御ユニット152の他に漸進ステージ
453を有し、漸進ステージ453は、信号VE 及びVS を受け取り、変速比を
連続的に算出し、クラッチ18の係合開始に伴う比VE /VS の変化を検出し、
上述したようなアクチュエータ45に対する供給が行われるように電気バルブ6
9を調節励起する制御信号を出力部454において選択的に発生する。
【0047】 以下、図4を参照して本発明の方法をより詳細に説明する。
【0048】 図4において、最も上のグラフは時間T(水平軸)に対する変速比R=VE
S (垂直軸)の変化を示す。最も下のグラフは、同一時間スケールTに沿った
電気バルブ69の巻線の励起レベル(図中の二重線)及びチャンバ46内の圧力
レベルPV(一重線)を示す。
【0049】 この例で使用される好適な特徴によれば、アクチュエータ45による釣り合わ
せ効果の強さは、電気バルブ69に供給される電気的なパルス幅PWを変化させ
ることにより漸進ユニット453によって制御される。これをするために、電気
バルブ69に対しパルスを供給する出力部457を有するパルス発生器456に
出力部454の信号が供給される。パルス幅PWは連続運転に対応して0%(パ
ルスなし)から100%まで変化する。図4の最も下のグラフは、時間に対する
パルス幅の変化を%で示している。小さい詳細図は、高いパーセンテージが大き
いパルス幅に対応しており低いパーセンテージが小さいパルス幅に対応している
ことを示している。
【0050】 パルスの繰り返し周期は一定であり、例えば50Hzであることが可能である
。遮断期間の外側のパルスの大きさも一定であり、例えば12ボルトであること
が可能である。
【0051】 図面に示す例では、最初に変速比は1.4になっている。時間T1まで、電気
バルブ69に供給されるパルス幅が100%であるため、アクチュエータ45に
より減速歯車装置としての作動がなされている。この場合、制御ユニット152
により連続的な信号が送られている。アクチュエータ45は、実際には有益なも
のとなり得る全速度での歯の反力Pacがない場合であっても、調速機おもり2
9が発生する遠心力に打ち勝つことができるようになっている。例えば所定の場
合に減速歯車装置としての作動を強いるのに不可欠な最大速度VS が3000r
.p.m.であれば、パルス幅が連続的に100%であるときのアクチュエータ
45の力は、ケージ20が3000r.p.m.で回転しているときに遠心力効
果により調速機おもりのノーズ32に発生する力と少なくとも等しくなる。
【0052】 減速歯車装置としての作動は時間T2までの所定期間続き、時間T2には変速
比が急に減少し始める。アクチュエータ45に対する供給が終わった後に調速機
おもり29が発生する軸方向の力が反力Pacより大きい場合、期間T1〜T2
は非常に短くすることが可能である。向きの変更を開始するために調速機おもり
29が発生する力と歯の反力Pacとの間の釣り合っていない状態を待つことが
必要な場合、逆に期間T1〜T2を長くすることも可能である。どのような場合
であっても、比R=VE /VS を連続的に算出する漸進ユニット453は、時間
T2の少し後に減速歯車装置としての作動から直結駆動としての作動への変化が
始まったことを検出する。ユニット453により、時間T3から時間T5までの
間、調速機おもり29が発生した力を測定して釣り合いをとることにより、直結
駆動への変化の工程をゆっくりにするためにアクチュエータ45が予め定められ
ただけ励起される。
【0053】 歯の反力Pacがない場合であってもアクチュエータ45が調速機おもり29
の効果に抗してクラッチ18を解放状態に維持することが可能であるため、アク
チュエータ45をパルス幅100%で励起し続けると、直結駆動への変更をゆっ
くりにするのではなく、多くの場合、直結駆動に変化するのが完全に阻止されて
しまい、減速歯車装置としての作動に戻ってしまう。
【0054】 図面に示す例では、釣り合わせ効果の調節は、図4の下側に示すように、時間
T3から時間T5の間にパルス幅が100%から0%にリニアに変化するパルス
を電気バルブ69に供給することにより行われる。時間間隔T3〜T5は、変速
比の変更を好適にゆっくり行うために望まれる期間に一致している。
【0055】 より詳細には、パルスにより、アクチュエータ45のチャンバ46内の圧力P
Vはあるレベルまで上昇するが、そのレベルは、パルス幅を永続的に100%に
固定することにより得られるレベルよりも明らかに低くなっている(図4の下側
のグラフ参照)。パルスにより、電気バルブ69は開放状態と閉鎖状態とを繰り
返す。チャンバ46がポンプ57に接続される時、チャンバ46内に圧力波が送
られる。電気バルブ69がチャンバ46をドレンチャンネル151に接続する時
、このチャンネルの有する水又は油の動きに対する抵抗により、チャンバ46内
からオイルが即座に排出されてしまうのが阻止される。この結果、ピストン44
に釣り合い力が生じ、この力は、時間Tに対するパルス幅PWのプロファイルに
ほぼ従って調節されるが、ある時間遅れが加えられている。従って、係合するた
めにクラッチに加えられる力は、時間T2における非常に小さい値から、チャン
バ46内の圧力がなくなった時であってパルスがなくなる時間T5から所定時間
後に調速機おもりが発生する力に等しい値になるまで増加する。それゆえ、変速
比は、図4に破線401で示すように急に減少するのではなく、(時間T3の少
し後の)時間T4からパルスがなくなる時間T5の後である時間T6まで徐々に
減少する。変速比の減少プロファイルは、例えば変速比の変更が必要により漸進
的な回転速度VS の増加によるものであるか又は伝達すべきトルクの(急な)消
滅によるものであるかに依存して、各場合により大きく変わり得る。典型的には
、図4に示すように、この減少プロファイルはパルス幅PWの減少プロファイル
に似ている。
【0056】 制御手段452が入力部にて受け取る信号に応じて直結駆動操作から減速操作
への変速をアクチュエータ45により制御しなければならないとき、漸進度合い
を改良可能である。
【0057】 これを行うために、電気バルブ69に送られるパルス幅PWを0%から100
%に急に変更する代わりに、電気バルブに送られるパルス幅PWを徐々に増加さ
せるようにすることができる。しかしながら、チャンバ46内を迅速に満たし、
装置の様々ながた及び可能性のある歪みを迅速にとるために、最初の数パルスの
パルス幅を大きくすることも好適である。その後、パルス幅が小さくなり、次い
で、永続期間中の100%のレベルまで再び増加する。
【0058】 最後に、図4の最も下のグラフの破線で示す変形例では、直結駆動への変更を
ゆっくりにするために、電気バルブ69に送られる一連のパルスのパルス幅PW
を100%よりも下の値から始めることが可能である。その結果、チャンバ46
内の圧力に対する影響が低減される。
【0059】 図5に概略的に示す実施形態では、変速機は一連の遊星ギヤ列107、207
を二つ有する。遊星ギヤ列107は図1〜図3を参照して説明したものと同様で
あり、そのクラウンホイール108は入力軸2aに結合され、そのサンホイール
109はフリーホイール116を介してケーシング104に結合され、クラウン
ホイール108及びサンホイール109と歯合するプラネット111を支持する
そのプラネットホルダ113は機構107の出力軸2abに結合されている。機
構107の出力軸2abは機構207の入力軸でもある。クラッチ118は、遊
星ギヤ列107を直結駆動にするために、クラウンホイール108をプラネット
ホルダ113に、つまり、入力軸2aを中間軸2abに選択的に連結可能である
。クラッチ118が解放されると、遊星ギヤ列107は減速歯車装置として作動
し、サンホイール109はフリーホイール116により不動にされる。そのよう
な遊星ギヤ列、つまり、クラウンホイール上に入力軸を有しプラネットホルダ上
に出力軸を有する遊星ギヤ列により定まる減速比は、通常1.4のオーダーであ
る。
【0060】 第二遊星ギヤ列207が異なる点として、中間軸2abにより構成されるその
入力軸はクラウンホイール208ではなくサンホイール209に結合されており
、クラウンホイール208は、クラウンホイール208が逆転するのを阻止する
フリーホイール216を介してケーシング104に結合されている。出力軸2b
は、クラウンホイール208及びサンホイール209のそれぞれと歯合するプラ
ネット211を支持するプラネットホルダ213に結合されている。第二差動装
置207における直結駆動を実行するために、クラッチ218により中間軸2a
bが出力軸2bに連結される。
【0061】 クラッチ218の解放時、機構207は減速歯車装置として作動し、クラウン
ホイール208はフリーホイール216により不動にされる。入力がサンホイー
ル209を通り、出力がプラネットホルダ213を通っているため、典型的には
減速比は3に等しくなる。
【0062】 クラッチ118及び218は、ばねR1及びプラネットホルダ213により駆
動され回転する調速機おもり229により選択的に連結される。更にクラッチ1
18及び218は、電気バルブV1及びV2により制御されるアクチュエータ1
45及び245によりばねR1及び調速機おもり229の作用に抗して解放され
る。電気バルブV1及びV2は制御ユニット452により制御される。更に、ク
ラッチ218の場合、スラストベアリングB2は、クラッチ218を解放させる
歯の軸方向力Pacをクラウンホイール208からケージ220に伝達する。
【0063】 ユニット452は、その入力部において、それぞれ検出器158及び153か
ら送られた信号VE 及びVS と、車両のエンジンの負荷パラメータCに対応する
車両のアクセルペダル位置を示す検出器156からの信号とを受け取り、例えば
負荷パラメータCは最大負荷の百分率として表現できる。
【0064】 上述した変速機は四つの異なる変速比を有する。第一速又は最も遅い変速比は
、二つのクラッチ118、218が解放し、それゆえ、二つの遊星ギヤ列107
、207が減速歯車装置として作動するときに成立する。それゆえ、変速機の減
速比は1.4×3=4.2に等しくなる。
【0065】 第二速で作動するために、クラッチ118が連結されクラッチ218が解放さ
れる。その結果、遊星ギヤ列107は直結駆動として作動し、遊星ギヤ列207
は減速歯車装置として作動する。変速機全体の減速比は3になる。
【0066】 第三速で作動するために、逆の場合が適用され、クラッチ118が解放されク
ラッチ218が連結される。その結果、第一遊星ギヤ列107のみが減速歯車装
置として作動する。変速機全体の減速比は1.4に等しくなる。
【0067】 第四速又は最も速い変速比で作動するために、二つのギヤ列107、207が
直結駆動として作動する。変速機全体の変速比は1に等しくなる。
【0068】 図面に示す簡単な例では、第一ギヤ列における変速比の変更のみがパラメータ
S (出力速度)及びC(負荷)に従ってユニット452により制御されるが、
もっと複雑なバージョンも考えられる。その場合、例えば第一ギヤ列が図1〜図
3のギヤ列と同様にされる。
【0069】 この変速機では、クラッチ118が解放されると同時にクラッチ218が連結
されなければならないため、第二速から第三速への変速の制御が困難である。こ
れらの二つの操作が不完全に同期される場合、短い時間だけ二つのクラッチが同
時に解放されてしまう、つまり、短い時間だけ第一速に戻りエンジン速度が高く
なりすぎてしまう可能性がある。あるいは、二つのクラッチが同時に連結されて
しまう、つまり、短い時間だけ変速機全体が直結駆動になりエンジン速度が不適
切になってしまう可能性がある。両方の場合、搭乗者は衝撃を受け、マシンも衝
撃及び不要な応力を受けてしまう。更に、このような機能的な異常が起こっても
、ユニット452から送られた機能パラメータに対する反応は起こってしまい、
変速工程が邪魔されてしまう。
【0070】 図6に示すように、変速機全体の変速比R=VE /VS をユニット452で検
出することにより、制御ユニットは何時でも変速比の大きさを把握することがで
き、それゆえ、変速比が変更されている時にどの変速が行われているかを把握す
ることができる。
【0071】 従って、第二変速比R=3から開始すると、第二遊星ギヤ列207の調速機お
もり229がクラッチ218と係合し始め、ユニット452は第二速から第三速
への変速であることを検出する。この変速には、二つのクラッチの作動の同期が
不可欠になる。
【0072】 図7は上述した欠点を回避するため、より概括的には第二変速比から第三変速
比に完全な変速を行うために使用される方法を示している。
【0073】 図7に示す例では、時間T1から第二クラッチ218が連結するのを制御ユニ
ット452が許容し始め、時間T2から第二クラッチ218が連結し始め、時間
T3から、この例では漸進ユニットと一体になっている制御ユニット452は、
このクラッチの連結が速くなりすぎないように測定しながらアクチュエータ24
5を励起し始める。一連のパルスはアクチュエータ145にも送られ、このこと
によりクラッチ118の解放を効果的に開始することができる。
【0074】 図4に示す例よりも完全なこの例では、制御ユニット452は、予めユニット
452のメモリ内に記憶されている時間に応じて定められた法則に従って変速比
Rが変化するように、連続的に変速比Rを算出しつつアクチュエータ245の励
起状態(パルス幅)を修正する。この予め定められた法則を図7に一点鎖線40
2の曲線で示す。幾つかの型式のサーボ制御が可能である。例えば、各瞬間に変
速比Rの値とその時の目標値との誤差を算出することができる。更に、各瞬間に
変速比Rの微分時間を算出し、この微分時間が予め定められた目標値になるよう
にアクチュエータ245の励起状態を修正することも可能である。
【0075】 時間T7に、ユニット452は、例えば2である閾値RS を変速比Rが通過し
たことを検出する。その瞬間、ユニット452は、第一ギヤ列107のクラッチ
118を解放させるためにアクチュエータ145をパルス幅PW=100%で連
続的に励起するように命令する。アクチュエータ145内の水圧又は油圧を図7
の下側の図に示す。このようにして、ギヤ列107の作動が、図7の上側の図に
線403で示すように、直結駆動としての作動から減速歯車装置としての作動に
徐々に変化する。この変速比は1.0から1.4に変化する。アクチュエータ1
45の動作が比較的急であっても、アクチュエータ245による調節の影響が変
速機全体の変速比に及ぶため、入力軸2a又は出力軸2bに衝撃は発生しない。
従って、図7の上側に曲線404で示すように、アクチュエータ145の動作が
急である場合、アクチュエータ245が行う調整により、アクチュエータ145
の動作に対応してギヤ列207の変速比が急激に減少し、その結果、全体の変速
比は理想的なプロファイル402に非常に近づくことになる。
【0076】 図6に戻り、第一変速比から第二変速比への変速又は第三変速比から第四変速
比への変速であってクラッチ218の状態が変わることなくクラッチ118が連
結されるのをユニット452が検出するとき、アクチュエータ145は図1〜図
4を参照して説明したように制御可能である。あるいは、変速比又は微分時間が
所定の法則又は命令に従うようにもっと複雑にすることも可能である。アクチュ
エータ245内の結果としての圧力が不十分であるため、クラッチ218にパル
スを送っても影響はない。
【0077】 図6の右側に、変速機が遅い変速比に変更する状況を示す。この場合、アクチ
ュエータは、本願に参考として組み込まれているWO−97/08478に記載
されているように制御可能である。
【0078】 第三変速機から第二変速比への変速の場合(図6の右側)、その変速は、クラ
ッチ218が滑ると同時に開始されるか、あるいは、アクチュエータ245の適
切な励起によりユニット452がこの滑りを起こさせることにより開始される。
上述した閾値RS と同じものであっても異なるものであってもよいある閾値を通
過するのに対応する時間T8から、ユニット452はアクチュエータ145内の
排出を開始する。この場合、ばねR1の作用に抗するアクチュエータ145の測
定された抵抗を調節されたパルス幅により維持して本発明の方法を使用すること
も可能である。
【0079】 当然ながら本発明は上述した例としての実施形態に限定されない。
【0080】 本発明は必ずしも他の変速制御と組み合わせて使用されるわけではない。
【0081】 本発明は、遠心力及び/又は歯の反力により作動される変速機以外の変速機に
も適用可能である。
【0082】 図5に示すクラッチ118及び218のような二つのクラッチの状態を同時に
変更する必要がある実施形態では、本発明は、例えば図1〜図4を参照して説明
したような力発生装置の作用を受けるクラッチにのみ適用可能であり、他方のク
ラッチの状態を徐々に変更することは、特にはWO−A−96/23144及び
WO−A−97/08478に記載されたものを使用する他の方法により調節可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二つの変速比を備えた本発明の変速機の休止状態における半部分縦断面図であ
る。
【図2】 減速操作に関する図1と同様の図である。
【図3】 直結操作に関する図1と同様の図である。
【図4】 本発明の方法の一形態を示した時間に基づく図である。
【図5】 四つの変速比を備えた本発明の変速機の半部分断面図である。
【図6】 図5に示す実施形態における操作を示した時間に基づく図である。
【図7】 図5に示す実施形態における操作を示した時間に基づく図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月1日(2000.3.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項17
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 3J552 MA02 MA17 MA26 NA01 NB01 PA02 QA30A QA32A QA36A QA48A QB04 RA02 RB14 SA07 SB31 TB05 TB09 TB11 VA32W VA37W VA70Z VA74W VD02Z

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 古い変速比から新しい変速比への変速が漸進的になるように
    調節する方法であって、変速機が、 二つの回転部材を選択的に連結するための選択連結手段(18、118、21
    8)と、 予め定められた解放側又は連結側であって新しい変速比に対応する側に前記選
    択連結手段を付勢するための力発生手段(29、R1、229)と、 連結側又は解放側であって古い変速比に対応する側に前記選択連結手段を付勢
    可能な作動手段(45、145、245)とを具備する方法において、 前記力発生手段が新しい変速比に対応する側に前記選択連結手段を作動してい
    る時に、前記作動手段が測定される抵抗力を発生し、古い変速比と新しい変速比
    との間の移行がゆっくりになるように前記作動手段を制御する工程を含むことを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記変速機の作動手段が水圧又は油圧式アクチュエータ(4
    5、145、245)であり、前記アクチュエータの圧力チャンバ(46)を圧
    力源(57)に選択的に接続することにより前記工程が実行されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記圧力チャンバ(46)がドレン回路(151)に接続さ
    れている段階と前記圧力チャンバが前記圧力源(57)に接続されている段階と
    を交互に実行することにより抵抗力が調節されることを特徴とする請求項2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータがパルスにより励起されることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 パルス幅(PW)を調節することにより抵抗力が調節される
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記作動手段(45、145、245)に及ぼされる励起が
    、ある最大値から所定の減少プロファイルに従って減少することを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 古い変速比から新しい変速比への漸進的な変速の影響を受け
    る物理量(VE 、VS )が検出され、前記作動手段(45、145)がこの検出
    値に基づいて制御されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 物理量として少なくとも一方の回転数(VE )が検出され、
    変速期間中にその回転数に対し変化している他方の回転数(VS )とその回転数
    とが比較されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 変速期間中、物理量を検出することにより得られた実際値と
    目標値との差分に応じて抵抗力が調節されることを特徴とする請求項7又は8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 変速機における他の状態の変更が、検出された物理量に基
    づき制御されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 他の状態の変更制御では、物理量が所定の閾値(RS )を
    通過したときに他の状態の変更が開始されることを特徴とする請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 変速比の変速中に物理量(R)が含まれる範囲に応じて他
    の状態の変更が必要であるか否かが決定されることを特徴とする請求項10又は
    11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 変速機の出力速度(VS )と比較した変速機の入力速度(
    E )が物理量として検出されることを特徴とする請求項7〜12のいずれか一
    項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 変速期間中に前記力発生手段(29、229)が直接制御
    されないことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記変速機の前記力発生手段が遠心力型であることを特徴
    とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 変速機の伝達トルクに比例して発生する力(Pac)と同
    様に前記作動手段(45、245)が前記選択連結手段に作用することを特徴と
    する請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 少なくとも一つのギヤ列(107、207)と、 古い連結状態から新しい連結状態に切り換わることにより、ギヤ列の変速比を
    古い変速比から新しい変速比に変速可能な選択連結手段(18、118、218
    )と、 前記選択連結手段を古い連結状態から新しい連結状態に切り換えることができ
    る力発生手段(29、R1、229)と、 前記選択連結手段を古い連結状態側に付勢する作用を前記選択連結手段に及ぼ
    すことができる作動手段(45、145、245)と、 前記作動手段を制御するための制御手段(452)とを具備する車両用変速機
    において、 前記力発生手段が作用を及ぼしている下で前記選択連結手段が古い連結状態か
    ら新しい連結状態にゆっくりと変化するように、測定されるある大きさの力を前
    記作動手段に発生させるための漸進手段(453)を前記制御手段(452)が
    有することを特徴とする変速機。
  18. 【請求項18】 前記作動手段が水圧又は油圧式アクチュエータ(45、1
    45、245)であり、前記漸進手段(453)が前記アクチュエータの作動チ
    ャンバ(46)の排水を行う排水工程と加圧を行う加圧工程とを交互に実行する
    ようになっていることを特徴とする請求項17に記載の変速機。
  19. 【請求項19】 前記アクチュエータのドレン通路(151)が水又は油の
    流れに抵抗するようになっていることを特徴とする請求項18に記載の変速機。
  20. 【請求項20】 前記漸進手段(453)が前記作動手段(45、145、
    245)に対し少なくとも間接的に供給されるパルスを発生することを特徴とす
    る請求項17〜19のいずれか一項に記載の変速機。
  21. 【請求項21】 パルス幅が変更可能であることを特徴とする請求項20に
    記載の変速機。
  22. 【請求項22】 変速機の変速比状態の自発的な変化をオフセットさせる力
    を前記アクチュエータに発生させるため、前記漸進手段(453)が100%よ
    り小さいある一定パルス幅のパルスを連続して選択的に発生することができるこ
    とを特徴とする請求項20又は21に記載の変速機。
  23. 【請求項23】 変速開始後に変速比の漸進的な変化により影響を受けうる
    物理量を検出するための検出手段(153、158)が接続されている入力部を
    前記制御手段(452)が有することを特徴とする請求項17〜22のいずれか
    一項に記載の変速機。
  24. 【請求項24】 古い変速比から新しい変速比への変速期間中、前記作動手
    段の作用を調節するために前記制御手段(452)が前記物理量の大きさの変化
    に応答するようになっていることを特徴とする請求項23に記載の変速機。
  25. 【請求項25】 前記制御手段が応答する物理量が、変速機の出力速度(V S )と比較した変速機の入力速度(VE )を含むことを特徴とする請求項23又
    は24に記載の変速機。
  26. 【請求項26】 前記制御手段(452)が目標値に対する物理量の変化の
    サーボ制御を実行することを特徴とする請求項23〜25のいずれか一項に記載
    の変速機。
  27. 【請求項27】 プログラム化された少なくとも間接的な作動手段の励起を
    開始するため、前記制御手段が物理量の変化に応答するようになっていることを
    特徴とする請求項23〜25のいずれか一項に記載の変速機。
  28. 【請求項28】 変速機の他の状態の変更を開始するため、前記制御手段が
    更に物理量の閾値(RS )に対し応答するようになっていることを特徴とする請
    求項23〜27のいずれか一項に記載の変速機。
  29. 【請求項29】 組をなしている二つのギヤ列(107、207)を具備し
    、古い変速比と新しい変速比との間のジャンプが比較的大きくなっている第一ギ
    ヤ列(217)に連結装置(218)が対応しており、小さいジャンプだけ反対
    方向に変速比を変更するために他の状態の変更が他のギヤ列(107)に関連し
    ていることを特徴とする請求項28に記載の変速機。
  30. 【請求項30】 前記力発生手段が遠心力型手段(229)であることを特
    徴とする請求項17〜29のいずれか一項に記載の変速機。
  31. 【請求項31】 変速機において伝達されるトルクを示す力(Pac)を発
    生する自動制御手段(132)と同様に前記選択連結手段(18、218)に作
    用を及ぼすように前記作動手段(45、245)がなっていることを特徴とする
    請求項17〜30のいずれか一項に記載の変速機。
  32. 【請求項32】 前記自動制御手段が、前記選択連結手段(18、218)
    に対しギヤ列(7、207)の歯の反力(Pac)を伝達する伝達手段(132
    )であることを特徴とする請求項31に記載の変速機。
  33. 【請求項33】 古い連結状態とは回転トルクが前記ギヤ列(7、207)
    により伝達される解放状態をいい、新しい連結状態とは前記選択連結手段(18
    、218)により前記ギヤ列(7、217)がトルク伝達の点で短絡されている
    係合状態をいうことを特徴とする請求項30〜32のいずれか一項に記載の変速
    機。
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