JP2001508969A - 正特性サーミスター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 カラー受像管のシャドーマスク消磁用の回路に用いられる正特性サーミスター装置で、熱的に結合されかつ電気的に並列接続されるかあるいは並列接続可能に配された、少なくとも２個の制御用正特性サーミスターとして製造された正特性サーミスター素子（１０，１１）を備える正特性サーミスター装置。

Description

【発明の詳細な説明】 正特性サーミスター装置 本発明は、カラー受像管のシャドーマスク消磁用の回路に用いられる、請求項 １の前文に従った正特性サーミスター装置に関する。 上記の目的に用いられる正特性サーミスター装置は、例えば本特許出願人発行 のデータブック１９９６“Kaltleiter”の37，38ページにより公知である。この 場合少なくとも１個のこの種の正特性サーミスターは、消磁コイルの電流を初期 値から残留電流値へと減少させる役割を果たす。ある実施形態によれば、上記の 目的のために用いられる消磁回路は、１個の正特性サーミスターと１個の消磁コ イルの直列接続により形成され、交流電源に接続される。 別の実施形態によれば、この種の回路装置はまた互いに熱的に結合された２個 の正特性サーミスターを備えており、そのうちの１個は消磁コイルに直列に接続 された制御用正特性サーミスターであり、この直列接続に対してさらに並列に、 この制御用正特性サーミスターと熱的に結合された１個の加熱用正特性サーミス ターないしは回路網正特性サーミスターが備えられている。このように形成され た回路に交流供給電圧が加えられる。本回路においては、制御用正特性サーミス ターが、自己加熱に加えて、回路網ないしは加熱用正特性サーミスターによって 外部からも加熱されるので、前記の１個の制御用正特性サーミスターのみを用い る場合に比べて、消磁コイルを流れる残留電流をより大きく減少させることがで きる。 受像管の特性に依存して、部分的に、低抵抗のスイッチング特性および／また は初期の電流値が高い場合にはいわゆる長時間減衰特性が必要である。この要求 に対して従来の解決法においては、体積の大きな円板型正特性サーミスターを備 え、極度に抵抗が低下する方式を実現するために、１個の正特性サーミスターを 用いた第２の実施形態の並列接続あるいは上述の実施形態のごとく２個の正特性 サーミスターを用いた並列接続が組み込まれている。 並列接続によって、一方では、要求される抵抗低下特性の点において抵抗の二 等分化が可能となり、もう一方では、要求される長時間減衰特性の点において、 初期電流を２個の制御素子に分割することによって遮断を遅延させることができ る。 この場合、本接続は、消磁コイルを備えた２個のケース構造体を備えねばなら ないという欠点があり、この方式はコストが高くなる。 本発明の課題は、上記の問題点に対して、簡単で、かつ安価な解決策を提供す ることにある。 本発明によれば、この課題は、冒頭に述べた種類の正特性サーミスター装置に 、請求項１の特徴記載部分の特徴を備えることによって解決される。 本発明のさらに発展した構成が、従属する請求項の対象である。 以下、本発明を図面に示した実施例に基づいてより詳しく説明する。図面にお いて、 図１には、本発明に基づいて構成された正特性サーミスター装置を備えた消磁 装置の模式的な接続図が、 図２には、本発明に基づく正特性サーミスター装置のケース内部の好適な構成 形態が示されている。 図１によれば、１個の正特性サーミスター装置に、制御素子の役割を果たす２ 個の互いに熱的に結合された円板型正特性サーミスター１０，１１が備えられて いる。これらは並列接続されているか、あるいは並列接続可能に配されており、 図示されていない交流電源の電流回路１７，１８により、テレビ受像機の消磁コ イルに直列に配されている。円板型正特性サーミスター１０，１１の熱的結合は 、線状連結１２によって模式的に暗示されている。この熱的に結合された円板型 正特性サーミスター１０，１１は、模式的に点線で輸郭を示したケース２の中に 配されている。 並列接続とする場合も、あるいは並列接続を可能にする場合も、円板型正特性 サーミスター１０，１１は、接続点１３において互いに電気的に連結することに より電気接続される。円板型正特性サーミスター１０，１１のもう一方の電気接 続は、接続点１５あるいは１６により処理される。これらの接続点１５，１６は 、ケース２の外側に導出可能で、使用者が利用状態に則して接続点１５，１６を 点 線で暗示したごとく電気接続することにより、円板型正特性サーミスター１０， １１の並列接続を実現することができる。 これに対し、円板型正特性サーミスター１０，１１を接続点１５，１６で接続 する代わりに、ケースの内部において電気的に互いに強固に連結することも可能 であり、双方の円板型正特性サーミスター１０，１１の並列接続を、製造者側で ケース構造体の内部において予め実施することとしてもよい。 図１の正特性サーミスター装置の、ケース内部における構成の好適な実施例が 図２に示されている。本図では、図１において円板型正特性サーミスター１０， １１により形成されていた正特性サーミスター装置がユニット１として模式的に 示されている。このとき全体装置は、通常ユニット１、ケース２およびバネ状接 触エレメント３，４によって構成される。以下の説明においては、容器を分割し て上部を2−1で、また底部を2−2で表示している。ユニット１は、突起2−3によ って容器上部2−1に、また凹部2−4によって容器底部2−2に、図示の状態で保持 されている。 バネ状接触エレメント３，４は、いずれも二つの支持点3−1，3−2および4−1 ，4−2によりケース内に支持されており、これらの支持点と互いに隔てられた側 では、それぞれ接触点3−5および4−5がユニット１に接触している。 バネ状接触エレメント３，４は、板バネ状エレメントが特に好適で、ケース２ の支持点3−1，3−2および4−1，4−2の側から、ユニット１の接触点3−5および 4−5の側を眺めたとき凸形状に構成されていれば特に良い。支持点3−1，3−2お よび4−1，4−2は、図示されているように、容器上部2−1および容器底部2−2の 領域に配されている。 バネ状接触エレメント３，４の支持点3−1，3−2および4−1，4−2は、容器底 部2−2の領域において、凸型のバネ状接触エレメント部の延長部分が容器底部2 −2を貫通するように構成すれば特に良い。この貫通領域は3−3および4−3によ って示されている。 バネ状接触エレメント３，４を上記のように形成することによって、極めて耐 久性に富んだ締め付け作用が得られ、正特性サーミスター装置の長寿命特性に決 定的な意味を持つこととなる。バネ状接触エレメント３，４は延長部分3−4，4 −4が容器底部2−2を貫通するので、そのために容器に備えられる開口部はバネ 材の断面積のみに限定される。したがって容器の開口部が最小化されるので、外 部の有害物質から容器の内部が十分に隔離され、運転の信頼性が高まるという本 質的な利点を備える。 このとき、延長部分3−4，4−4は接続点１５，１６に対応する。一方の接続点 １３は、図２より直接明らかである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．カラー受像管のシャドーマスク消磁用の回路に用いられる正特性サーミス ター装置で、少なくとも２個の電気的に並列接続されたあるいは並列接続の可能 な正特性サーミスター（１０，１１）を備える正特性サーミスター装置において 、少なくとも２個の制御用正特性サーミスターとして製造された正特性サーミス ター素子（１０，１１）が相互に熱的に結合され、かつ電気的に並列接続される かあるいは並列接続可能とされたことを特徴とする正特性サーミスター装置。 ２．正特性サーミスター（１０，１１）が、消磁用コイル（１９）中の電流を 制限する機能を有することを特徴とする請求項１記載の正特性サーミスター装置 。 ３．正特性サーミスター（１０，１１）が、電気的におよび／あるいは機械的 に同一の諸元を有することを特徴とする請求項１または２に記載の正特性サーミ スター装置。 ４．熱的に結合された複数個の正特性サーミスター（１０，１１）が共通のケ ース（２）の内部に配され、かつこれら正特性サーミスター（１０，１１）の一 方の電気接続部がケース（２）の内部において互いに接続され、もう一方の電気 接続部が別個にケース（２）の外部へと導出され、正特性サーミスター（１０， １１）の電気的並列接続に用いるこの接続部が外部で互いに接続可能に配されて いることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１つに記載の正特性サーミスタ ー装置。 ５．熱的に結合された複数個の正特性サーミスター（１０，１１）が共通のケ ース（２）の内部に配され、かつ内部において電気的に並列接続されていること を特徴とする請求項１乃至３のいずれか１つに記載の正特性サーミスター装置。 ６．構成要素のケース（２）内に配されたバネ状接触エレメント（３，４） を二つの支持点（３−１，３−２；４−１，４−２）でケース内に支持し、互い に隔たった側で接触点（３−５；４−５）を正特性サーミスター素子（１０，１ １）へ突き合わせることによって、バネ状接触エレメント（３，４）により熱的 に結合され、かつ電気的に並列接続されるか、あるいは並列接続可能に配されて いる正特性サーミスター（１０，１１）の電気的な接触が維持され、かつ該正特 性サーミスター（１０，１１）が保持されていることを特徴とする請求項１乃至 ５のいずれか１つに記載の正特性サーミスター装置。 ７．バネ状接触エレメント（３，４）が板バネ状エレメントであり、かつ該板 バネ状エレメントが、ケース（２）の支持点（３−１，３−２；４−１，４−２ ）から構成要素体（１）の接触点（３−５；４−５）へと向かう方向に見て凸形 状に形成されていることを特徴とする請求項６記載の正特性サーミスター装置。 ８．バネ状接触エレメント（３，４）の支持点（３−１，３−２；４−１，４ −２）が、容器上部（２−１）と容器底部（２−２）の領域にあることを特徴と する請求項６または７に記載の正特性サーミスター装置。 ９．凸形状のバネ状接触エレメント部分の延長部（３−４；４−４）が容器底 部（２−２）を貫通するように、容器底部（２−２）の領域にバネ状接触エレメ ント（３，４）の支持点（３−２；４−２）が形成されていることを特徴とする 請求項６乃至８のいずれか１つに記載の正特性サーミスター装置。