JP4579282B2 - 電気ヒータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子と呼ばれる通電することで発熱する通電発熱体を備えた電気ヒータ装置に関する。
従来、通電により発熱するPTC素子と、このPTC素子の発熱を放熱するフィンとを複数積層した電気ヒータ装置が、例えば、特許文献1などで知られている。
また、このような電気ヒータ装置として、通電発熱体に電極プレートと絶縁プレートとを順に重ね合わせたものを導電性のチューブに収容し、さらに、チューブの外側面に、フィンを圧接あるいは接着した構造のものが知られている。
このような電気ヒータ装置では、電極プレートと、フィンあるいはチューブとを、それぞれ電源のプラス側とマイナス側とに接続することにより、通電発熱体に通電して発熱させることができる。
特開平5−169967号公報
上述のような従来技術にあっては、PTC素子などの通電発熱体は、電極プレートおよびチューブに対する接触圧力が設定圧よりも低い場合、発熱および放熱が円滑に成されず、十分な発熱量が得られない。すなわち、通電発熱体とチューブとの接触圧力が低い場合には、通電発熱体で発生した熱がチューブに円滑に伝達されず、この場合、通電発熱体自体の温度が高温となり、抵抗値が高くなり、通電および発熱が円滑に成されない。
そこで、通電発熱体とチューブとの接触圧力を確保するばねのような付勢部材を設定した場合、部品点数が増加し、コスト増および重量増を招く。
一方、チューブと通電発熱体との接触圧力を確保するのに、チューブをプレス加工することが考えられるが、この場合、内部に収容した通電発熱体が破損しないように過荷重をかけないようにプレス加工を行うのが難しい。しかも、通電発熱体を加圧しないようにチューブの両端縁部をプレス加工した場合、チューブの上壁および下壁が外側に膨らむ変形が生じて、所望の接触圧力が得られない場合もある。
加えて、チューブのプレス加工を行う場合、このプレス加工の前工程で、フィンをチューブにロウ付けすることができず、かつ、チューブに通電発熱体を挿入した後に、フィンのロウ付けを行うと、ロウ付け時の熱で、通電発熱体が破損される。
したがって、フィンは、チューブにロウ付けすることなく当接あるいは接着させることになるが、このように、フィンとチューブとを当接あるいは接着した場合、ロウ付けのものと比較すると、チューブからフィンへの熱の伝達性に劣り、発熱性能の低下を招く。
このように、従来、付勢部材を用いること無しに、チューブと通電発熱体との接触圧力を確保するとともに、チューブからフィンへの熱伝達性能を確保して、通電発熱体の十分な発熱性能を得るのが難しかった。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成されたもので、フィンのロウ付け後にチューブをプレス加工して、通電発熱体に過荷重をかけることなくチューブと通電発熱体との接触圧力を確保することを可能とし、これにより、付勢部材を用いること無しに、チューブと通電発熱体との接触圧力の確保と、チューブとフィンとの伝熱性能の確保と、を可能として、安価に通電発熱体の発熱性能の向上を図ることができる電気ヒータ装置を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため請求項1に記載の本発明は、長尺薄板状に形成され、厚さ方向で対向した本体上壁および本体下壁と、これら本体上下壁の幅方向両端に連続して形成され、幅方向で対向した一対の本体縦壁と、に囲まれた略長方形断面形状の挿入空間を有した筒状のチューブと、このチューブの前記本体上壁と本体下壁との少なくとも一方の外側面にロウ付けされたフィンと、前記挿入空間に挿入され、前記本体上壁と本体下壁との一方の壁に圧接された通電発熱体、この通電発熱体に接触された電極部材、この電極部材ともう一方の壁との間に介在された絶縁体を重ねて形成された挿入ユニットと、前記チューブの両本体縦壁から前記幅方向に突出され、前記挿入空間に連続するとともに、前記挿入ユニットの厚さ方向寸法よりも小さな厚さ方向寸法の耳部空間を形成して略凹状に配置された耳部上壁、耳部下壁、耳部縦壁を有した耳部と、を備え、前記耳部空間が、前記チューブの本体縦壁よりも幅方向の外側まで延在され、前記チューブの本体上壁および本体下壁の幅方向寸法が、前記フィンの幅方向寸法に一致していることを特徴とする電気ヒータ装置とした。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の電気ヒータ装置において、前記通電発熱体と前記電極部材と前記絶縁体とが、薄板状に形成され、前記挿入ユニットに、前記通電発熱体と電極部材と絶縁体とを、前記厚さ方向に重ねた状態でこれらを保持する保持穴を有するとともに、この保持穴を囲む枠状に形成された保持枠が含まれていることを特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、前記保持枠の外周に、角部を削り落とした面取部が形成されていることを特徴とする電気ヒータ装置とした。
本発明の電気ヒータ装置では、以下の手順での製造が可能となる。
すなわち、あらかじめチューブにフィンをロウ付けする。
次に、チューブの挿入空間に、通電発熱体、電極部材、絶縁体を重ねた挿入ユニットを挿入する。
この挿入時に、耳部空間の厚さ方向寸法は、挿入ユニットの厚さ方向寸法よりも小さく形成されているため、挿入ユニットは、耳部空間に挿入されることなく、挿入空間内に配置される。
次に、耳部を厚さ方向からプレス加工して、厚さ方向に変形させることで、チューブの本体上壁および本体下壁に挿入空間の内側方向に荷重を与え、挿入ユニットに対する所望の接触圧力を得ることができる。
したがって、ばねなどの付勢部材を用いること無しに、通電発熱体と、これに接触する本体上壁と本体下壁との一方と、の接触圧力を確保することができる。
このとき、耳部空間には挿入ユニットが存在しないので、プレス加工時に、通電発熱体が、過荷重の入力で破損することを防止できる。
このようにして製造した電気ヒータ装置では、チューブとフィンとがロウ付けされているため、チューブとフィンとが単に接触しているものと比較して、チューブからフィンへの伝熱効率を向上させることができる。
よって、通電発熱体で生じた熱の放熱を円滑に行うことができ、発熱装置の発熱性能を向上させることができる。
また、 通電発熱体とチューブとの高い接触圧力が得られるため、通電発熱体で発生した熱がチューブに円滑に伝達され、通電発熱体の抵抗値上昇を抑えた発熱が可能で、通電および発熱が円滑に成され、発熱性能の向上を図ることができる。
しかも、チューブと通電発熱体との接触圧力を確保する付勢部材が不要であるため、部品点数を削減して、コストおよび重量を軽減することができる。
加えて、チューブに耳部を設けたため、プレス加工時に、耳部の厚さ方向の変形を、チューブの本体上壁および本体下壁を挿入空間方向への撓み変形に変形させやすく、チューブの挿入空間部分をプレス加工するのに比べて、前記接触圧力をより確実に得ることができる。
さらに、プレス加工時に、耳部のみをプレス可能としたため、あらかじめチューブの本体上壁および本体下壁にフィンをロウ付けしていても、プレス加工が可能となり、ロウ付け時の熱で、通電発熱体が破損するのを防止できる。かつ、プレス時に、挿入ユニットをプレスするのを防止でき、プレス時の荷重で通電発熱体が破損するのを防止できる。
以上のように、本発明では、フィンのロウ付け後のプレス加工において、通電発熱体に過荷重をかけることを防止可能とすることで、付勢部材を用いること無しにチューブと通電発熱体との接触圧力を確保して、チューブとフィンとの伝熱性能の確保ならびに通電発熱体とチューブとの接触圧力の確保を可能とし、安価に通電発熱体の発熱性能を向上できる電気ヒータ装置を提供することができる。
しかも、挿入ユニットをチューブに挿入した構造であるため、製造時に、複数の部材を結合させてチューブを形成するのと比較して、製造容易である。
さらに、請求項に記載の発明では、耳部空間が、チューブの本体縦壁よりも幅方向の外側まで延在されているため、耳部をプレス加工した際に、耳部の厚さ方向の変形代を大きくすることができ、これにより、本体上壁および本体下壁の挿入空間方向への変形量を大きくでき、チューブと通電発熱体との接触圧力をいっそう確保することができる。
よって、通電発熱体とチューブとの伝熱効率を確保して、発熱性能をさらに向上させることができる。
また、請求項に記載の発明では、チューブの本体上壁および本体下壁の幅方向寸法が、フィンの幅方向寸法に一致しているため、フィンをチューブにロウ付けする際に、フィンの位置決めが容易になり、作業性に優れる。
また、請求項に記載の発明では、保持枠の外周に面取部を形成したため、プレス加工時に、チューブの本体上壁および本体下壁が内側に変形して保持枠の外周に接した際に、応力の集中を緩和することができ、本体上壁および本体下壁に折れ曲がりが発生するのを防止して、所望の接触圧力を得ることの確実性を向上できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態の電気ヒータ装置は、長尺薄板状に形成され、厚さ方向で対向した本体上壁(111)および本体下壁(112)と、これら本体上下壁(111,112)の幅方向両端に連続して形成され、幅方向で対向した一対の本体縦壁(113,113)と、に囲まれた略長方形断面形状の挿入空間(11a)を有した筒状のチューブ(11)と、このチューブ(11)の前記本体上壁(111)と本体下壁(112)との少なくとも一方の外側面にロウ付けされたフィン(12)と、前記挿入空間(11a)に挿入され、前記本体上壁(111)と本体下壁(112)との一方の壁に圧接された通電発熱体(22)、この通電発熱体(22)に接触された電極部材(23)、この電極部材(23)ともう一方の壁との間に介在された絶縁体(24)を重ねて形成された挿入ユニット(20)と、前記チューブ(11)の両本体縦壁(113)から前記幅方向に突出され、前記挿入空間(11a)に連続するとともに、前記挿入ユニット(20)の厚さ方向寸法よりも小さな厚さ方向寸法の耳部空間(11b)を形成して略凹状に配置された耳部上壁(114a)、耳部下壁(114b)、耳部縦壁(114c)を有した耳部(114)と、を備えていることを特徴とする電気ヒータ装置である。
以下に、図1〜図7に基づいて、この発明の最良の実施の形態の実施例1の電気ヒータ装置Aについて説明する。
この実施例1の電気ヒータ装置Aは、例えば、図示を省略した車両用空調ユニットなどにおいて送風を加熱するのに用いられる。
この電気ヒータ装置Aは、後述する発熱ユニット1を上下方向に3段重ねに積層し、さらに、その上下をエンドプレート2,2で挟み、その長手方向の両端部を、フロントハウジング3とエンドハウジング4とに差し込んで固定して形成されている。
なお、フロントハウジング3およびエンドハウジング4は、電気絶縁性および耐熱性に優れた素材、例えば、繊維強化PBT(Polybutylene terephthalate)などにより形成されている。この繊維強化PBTは、吸水率や熱膨張係数が低いため優れた寸法安定性を示し、また、電気絶縁性にも優れ、吸湿による電気特性の変化が小さく、絶縁破壊電圧が高いという特長を有している。
発熱ユニット1は、図3に示すように、チューブ11、フィン12,12、挿入ユニット20を備えている。また、挿入ユニット20は、保持枠21、通電発熱体22,22,22,22、電極プレート23、絶縁プレート24を備えている。
チューブ11は、熱伝導性に優れた金属(例えば、アルミやアルミ合金製の板材)により押出成形などにより、挿入空間11aを囲む略長方形の筒状に形成されている。なお、この形状の詳細については後述する。
フィン12は、熱伝導性に優れた金属板材(例えば、アルミやアルミ合金製の板材)により波形状に形成され、チューブ11の厚さ方向(図において矢印UD方向)の両側の本体上壁111および本体下壁112にロウ付けされている。
保持枠21は、複数(本実施例1では、4個)の通電発熱体22,22,22,22を長手方向(矢印LR方向)に所定の間隔で並べて配置するもので、絶縁性および耐熱性に優れた素材(例えば、ポリアミドなど)により長方形の保持穴21aを囲む略長方形枠状に形成されている。
通電発熱体22は、一般にPTC(Positive Temperature Coefficient)と称されるチタン酸バリウム(BaTiO3)を主成分とする半導体セラミックが用いられており、通電により発熱する特性を有している。なお、本実施例1では、この通電発熱体22は、略長方形の薄板状に形成されており、保持枠21の保持穴21aに、長手方向(矢印LR方向)に並んだ状態で嵌めこまれて保持される。
電極プレート23は、図示のように長方形の薄板状のプレートであり、導電性を有している。また、電極プレート23の一端部には、図外のコネクタ接続用の接続端子部23aが屈曲して形成されている。
絶縁プレート24は、絶縁性を有した樹脂などにより長方形の薄板状に形成されている。なお、電極プレート23および絶縁プレート24も、通電発熱体22と共に保持枠21の保持穴21aに収まる幅に形成されており、かつ、図6に示すように、通電発熱体22と電極プレート23と絶縁プレート24とを重ねた状態の厚さ方向の寸法は、保持枠21の厚さ方向の寸法よりも僅かに大きな寸法となるよう形成されている。
また、保持枠21の外周の角部は、図示のように、面取りされて面取部21b,21b,21b,21bが形成されている。
そして、保持穴21aに通電発熱体22、電極プレート23、絶縁プレート24を保持した挿入ユニット20が、チューブ11の挿入空間11aに差し込まれている。
ここで、チューブ11の形状の詳細について、図5および図6に基づいて説明する。
チューブ11は、チューブ11の厚さ方向(矢印UD方向)に対向した本体上壁111と本体下壁112と、本体上壁111および本体下壁112の幅方向(矢印W方向)の両端部に一体に連続して形成され、幅方向で対向した一対の本体縦壁113,113と、に囲まれた略長方形筒状の挿入空間11aを備えた筒状に形成されている。
そして、両本体縦壁113から、幅方向の外側に突出して耳部114が一体に形成されている。
この耳部114は、厚さ方向に対向した耳部上壁114aおよび耳部下壁114bと、厚さ方向に起立した耳部縦壁114cと、により、断面が略凹状に形成され、挿入空間11aに連続する耳部空間11bを形成している。
また、耳部上壁114aと耳部下壁114bとの厚さ方向の間隔は、本体上壁111と本体下壁112との厚さ方向の間隔よりも狭く形成され、耳部空間11bの厚さ方向寸法は、挿入ユニット20の厚さ方向寸法よりも小さな寸法に形成されている。
さらに、耳部縦壁114cは、その内側面の位置が、本体縦壁113の外側面の位置よりも外側に配置され、耳部空間11bは、本体縦壁113よりも幅方向の外側まで延在されている。
以上のように、チューブ11は、その内側に、本体上壁111と本体下壁112と本体縦壁113,113とに囲まれた略長方形の挿入空間11aと、耳部114に囲まれ、挿入空間11aの幅方向に連続して本体縦壁113よりも幅方向外側に延在された耳部空間11bと、を備えている。
なお、図1に示すように、本体上壁111および本体下壁112の幅方向寸法は、フィン12の幅方向寸法と同一寸法に形成されている。
さらに、本実施例1では、挿入ユニット20に対して、チューブ11の本体上壁111ならびに本体下壁112が圧接されており、図示のように、本体下壁112は、通電発熱体22に圧接されている。
この挿入ユニット20と本体上壁111および本体下壁112との圧接は、耳部114をプレス加工することで成されており、以下に、その手順について説明する。
プレス加工の際には、図5に示すように、耳部114を上下からプレス治具30により押圧する。このプレス治具30は、図示のように、耳部上壁114aおよび耳部下壁114bを上下から挟む一対の押圧部材31,31を備えている。そして、押圧部材31は、耳部上壁114aおよび耳部下壁114bを、耳部縦壁114cから離れるほど内側に変形させることができるように傾斜した傾斜押圧面31aを備えている。
したがって、この押圧部材31,31により、図示のように耳部114を押圧すると、耳部上壁114aおよび耳部下壁114bが耳部縦壁114cから離れる位置ほど耳部空間11bの内側方向へ変形する。そして、この変形に伴い、本体縦壁113は、本体上壁111および本体下壁112との角部が、図において矢印H1で示すように、チューブ11の幅方向の内側へ変位する。
この本体縦壁113の変形により、本体上壁111および本体下壁112は、幅方向中央部が、矢印H2で示す方向である挿入空間11aの内側方向へ変形する。
ちなみに、このような変形を生じさせるには、押圧部材31による押圧箇所が、耳部縦壁114cの内側面よりも内側であることが必要である。
これにより、図6に示すように、本体上壁111および本体下壁112は、挿入ユニット20に対して、それぞれ荷重Fが作用し、本体下壁112は、通電発熱体22に対して所望の接触圧力が得られる。
ここで、所望の接触圧力は、本実施例1では、図7に示すように、0.5N/mmよりも大きく、好ましくは、1.1N/mmよりも大きな値であって、通電発熱体22が破壊される限界接触圧力GN/mmよりも大幅に低い値に設定されており、この接触圧力は、耳部114の変形量により調節することができる。
ちなみに、図7は、通電発熱体22とチューブ11との接触圧力と、通電時の入力(W)との関係を示す入力特性図であって、この図に示すように、接触圧力が0.5N/mm近傍以上で、所期の発熱性能が得られるのが分かる。
したがって、本実施例1の電気ヒータ装置Aにあっては、チューブ11と通電発熱体22との間に、所望の接触圧力が得られることから、通電時には、通電発熱体22の発熱が、チューブ11に円滑に伝達されるため、所望の伝熱性能が得られ、効率の良い発熱が可能となる。
また、チューブ11と通電発熱体22との所望の接触圧力は、チューブ11の耳部114をプレス加工することにより得られるため、チューブ11の挿入空間11a内に通電発熱体22を付勢するスプリングなどを設けるのと比較して、部品点数を削減して、コストおよび重量を低減することができる。
加えて、チューブ11には、フィン12,12をロウ付けしているため、フィン12をチューブ11に単に接触させているのと比較して、チューブ11とフィン12との間の伝熱性能も高く、効率の良い発熱が可能となる。
また、チューブ11の耳部114をプレス加工するようにしたために、チューブ11の本体上壁111および本体下壁112にフィン12がロウ付けされていてもプレス加工が可能となった。
したがって、通電発熱体22を挿入する前のロウ付けが可能であり、ロウ付け時の熱で通電発熱体22を破壊することがない。
さらに、本実施例1では、耳部空間11bは、挿入ユニット20の厚さ寸法よりも小さな寸法に形成したため、挿入ユニット20を挿入空間11aに挿入した際に、挿入ユニット20が、耳部空間11bに挿入されることが無い。よって、プレス加工時に、プレス荷重が入力されることのない挿入空間11aに、挿入ユニット20を確実に位置決めすることができ、プレス加工時の過荷重で通電発熱体22が破壊されるのを確実に防止できる。
以上のように、実施例1では、フィン12のロウ付け後のプレス加工を可能とし、かつ、プレス加工において通電発熱体22に過荷重をかけることを防止可能であり、付勢部材を用いること無しにチューブ11と通電発熱体22との接触圧力を確保可能とし、部品点数を抑えて安価に製造することと、チューブ11とフィン12との伝熱性能の確保ならびに通電発熱体22とチューブ11との接触圧力の確保による通電発熱体22の発熱性能を確保することと、を満足できる電気ヒータ装置Aを提供することができる。
加えて、耳部空間11bが、チューブ11の本体縦壁113よりも幅方向の外側まで延在されているため、耳部114をプレス加工した際に、耳部114の厚さ方向の変形代を大きくすることができ、これにより、本体上壁111および本体下壁112の挿入空間11a方向への変形量を大きくでき、チューブ11と通電発熱体22との接触圧力をいっそう確保することができる。
よって、通電発熱体22とチューブ11との伝熱効率を確保して、発熱性能をさらに向上させることができる。
さらに、実施例1では、プレス治具30の押圧部材31に傾斜押圧面31aを形成したため、水平な押圧面により耳部114をプレス加工するのと比較して、本体縦壁113が内側に倒れるように耳部上壁114aおよび耳部下壁114bを確実に変形させることができる。
したがって、本体上壁111および本体下壁112を、所望の接触圧力で、挿入ユニット20に接触させることができ、すなわち、通電発熱体22と本体下壁112とを所望の接触圧力で接触させて、所望の発熱性能を確実に得ることができる。
さらに、本実施例1は、挿入ユニット20をチューブ11に挿入した構造としたため、製造時に、複数の部材を結合させてチューブを形成するのと比較して、製造容易である。
また、本実施例1では、チューブ11の本体上壁111および本体下壁112の幅方向寸法が、フィン12の幅方向寸法に一致しているため、フィン12をチューブ11にロウ付けする際に、フィン12の幅方向の両側を、両壁111,112の幅方向両側に一致させることで、フィン12の位置決めを行うことができる。
よって、フィン12の位置決めが容易であり、作業性に優れる。
さらに、本実施例1では、保持枠21の外周に面取部21bを形成したため、プレス加工時に、チューブ11の本体上壁111および本体下壁112が内側に変形して保持枠21の外周に接した際に、応力の集中を緩和することができ、本体上壁111および本体下壁112に折れ曲がりが発生するのを防止して、所望の接触圧力を得ることの確実性を向上できる。
しかも、本実施例1では、チューブ11の内部に電極プレート23を挿入させたため、電気ヒータ装置Aの外側面に電位差の無い構造が得られる。このため、導電性を有した異物が電気ヒータ装置Aの表面に接触しても、ショートするおそれがない。
また、チューブ11の内部に通電発熱体22が挿入され、通電発熱体22が直接外気に触れることが無く、通電発熱体22の腐食などによる性能劣化が抑えられ、耐久性を向上させることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、車両用の空調装置に適用するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、家電機器や車両以外の産業機器などにも適用することができる。
また、実施例1では、発熱ユニット1を三段重ねに積層した例を示したが、これに限定されるものではなく、発熱ユニット1を1以上有していればよい。
また、実施例1では、チューブ11の本体上壁111と本体下壁112の両方にフィン12をロウ付けした例を示したが、フィンは、両壁111,112の少なくとも一方にロウ付けし、これを積層させてもよい。
本発明の最良の実施の形態の実施例1の電気ヒータ装置Aに用いた発熱ユニット1を示す断面図であって、図4のS1−S1線で切断した状態を示している。 実施例1の電気ヒータ装置Aを示す斜視図である。 実施例1の電気ヒータ装置Aに用いた発熱ユニット1を示す分解斜視図である。 実施例1の電気ヒータ装置Aに用いた発熱ユニット1を示す側面図である。 実施例1の電気ヒータ装置Aに用いたチューブ11のプレス加工時変形を説明する説明図である。 実施例1の電気ヒータ装置Aにおけるチューブ11と挿入ユニット20との接触状態の説明図である。 実施例1の電気ヒータ装置Aにおける通電発熱体22とチューブ11との接触圧力と、通電時の入力(W)との関係を示す入力特性図である。
符号の説明
11 チューブ
11a 挿入空間
11b 耳部空間
12 フィン
20 挿入ユニット
21 保持枠
21a 保持穴
21b 面取部
22 通電発熱体
23 電極プレート
23a 接続端子部
24 絶縁プレート
111 本体上壁
112 本体下壁
113 本体縦壁
114 耳部
114a耳部上壁
114b耳部下壁
114c耳部縦壁

Claims (3)

  1. 長尺薄板状に形成され、厚さ方向で対向した本体上壁および本体下壁と、これら本体上下壁の幅方向両端に連続して形成され、幅方向で対向した一対の本体縦壁と、に囲まれた略長方形断面形状の挿入空間を有した筒状のチューブと、
    このチューブの前記本体上壁と本体下壁との少なくとも一方の外側面にロウ付けされたフィンと、
    前記挿入空間に挿入され、前記本体上壁と本体下壁との一方の壁に圧接された通電発熱体、この通電発熱体に接触された電極部材、この電極部材ともう一方の壁との間に介在された絶縁体を重ねて形成された挿入ユニットと、
    前記チューブの両本体縦壁から前記幅方向に突出され、前記挿入空間に連続するとともに、前記挿入ユニットの厚さ方向寸法よりも小さな厚さ方向寸法の耳部空間を形成して略凹状に配置された耳部上壁、耳部下壁、耳部縦壁を有した耳部と、
    を備え
    前記耳部空間が、前記チューブの本体縦壁よりも幅方向の外側まで延在され、
    前記チューブの本体上壁および本体下壁の幅方向寸法が、前記フィンの幅方向寸法に一致していることを特徴とする電気ヒータ装置。
  2. 前記通電発熱体と前記電極部材と前記絶縁体とが、薄板状に形成され、
    前記挿入ユニットに、前記通電発熱体と電極部材と絶縁体とを、前記厚さ方向に重ねた状態でこれらを保持する保持穴を有するとともに、この保持穴を囲む枠状に形成された保持枠が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒータ装置。
  3. 前記保持枠の外周に、角部を削り落とした面取部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気ヒータ装置。
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