JP2001507376A - 無水艶消化粧品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は皮膚への局所適用のための無水メークアップ組成物に関し、この組成物は、（ａ）シリコーン相溶性ビヒクル中に分散されたオルガノポリシロキサンエラストマーを含むシリコーンゲルおよび（ｂ）シリコーンオイルベースを含む。本発明の組成物は皮膚に適用されたときに、艶消しまたは非光沢外観を生じる。

Description

【発明の詳細な説明】 無水艶消化粧品 発明の分野 本発明はメークアップ組成物に関する。より詳細には、本発明は艶消外観を有 するシリコーンをベースとするメークアップ組成物に関する。 発明の背景 近年、メークアップ組成物中においてシリコーン流体を使用する傾向が強くな ってきた。その人気の主な理由はシリコーンにより与えられる上品な感覚であり 、シリコーンを含む製品は優れた滑りをもって肌に滑らかにのり、それでも、非 シリコーンオイルがしばしば残すような脂っぽく、重い感覚を生じない。シリコ ーンオイルは、現在、液体および粉末の両方の、例えば、ファウンデーション、 コンシーラー、アイシャドーおよびアイライナー、リップスティックおよびリッ プペンシル並びにブラッシュのような実質的に全てのタイプのメークアップ組成 物の一般的な成分である。 シリコーンオイルの別の魅力的な面は、適用される皮膚に非常に輝いた外観を 生じる傾向があることである。これは、しばしば特定のタイプの化粧品、特に、 鮮やかなまたは光沢のある外観が非常に魅力的である、より若い消費者に向けた 化粧品や、または、弱い光のために、化粧品により生じる光沢がより寛容される イブニングウェアのための化粧品では望ましい。 しかしながら、特定のタイプの化粧品および／または特定のタイプの消費者に は、有意な程度の光沢は望ましくなく、そしてしばし ば不適切でもある。より成熟した使用者は非常に光沢があり、または輝いている メークアップでは見栄えがよくないことがある。より成熟した皮膚に特徴的な微 細なラインおよびシワは、光を直接的に反射する傾向がある光沢のある製品によ り強調される。特定の年齢の消費者にとってより好ましいのは、光を散乱しまた は拡散し、それにより、ラインを不鮮明にしそしてアザを隠す「ソフトフォーカ ス」を提供するメークアップである。過去におけるこのタイプのマスキングを行 うための試みは、主に、より高含有量の顔料を使用することによっていたが、こ れによると、しばしば、消費者の多くにとって見栄えのよくない重い、ケーク状 の製品となる。 同様に、特定の環境においては、使用される製品に光沢を排除することが単に 望ましいこともある。例えば、光沢のあるメークアップは、しばしば、保守的な オフィス環境において不適切であると感じられ、および／または、通常のオフィ スの強い光の下では輝きすぎてしまうことがある。これらの環境において、化粧 品に対して、より艶消しされた仕上が求められているであろう。従来的には、こ れは、配合物に、マイカ、シリカ、タルク等のような固体粉末を添加することに より行われていた。シリコーンオイルをベースとする組成物の場合には、しかし ながら、生じる光沢を打ち消すことは、より従来からの化粧オイルよりも困難で ある傾向があり、この為、より多量の固体充填剤の添加が要求される。しかしな がら、配合物中の固形分の割合が多くなると、皮膚に重く、引きずった感覚にな り、それにより、ある程度シリコーンオイルの利点を打ち消すことになる。また は、より艶消しされた外観は、水または揮発性油のような揮発性成分の１種以上 を配合物中に含有させることによって行うこともでき、適用時に揮発分が蒸発す るときに、全体として、組成物に対する顔料の濃度が増加し、より艶消しされた 外観になる。 しかしながら、これにより、乾燥したケーク状の外観を皮膚に与えることもある 。さらに、揮発分、特に水の使用は、無水リップスティック製品のように全ての 製品に適切でありおよび／または使用可能であるわけではなく、また、パッケー ジ内の製品から揮発分の損失を防止するために、特殊で、しばしば高価な気密パ ッケージを見つけ出す必要がある。 それ故、使用者の皮膚に輝いたまたは光沢のある外観を与えず、光を拡散し、 それにより、ラインおよびシワの外観を抑制しまたは最少にする、シリコーンオ イルをベースとする配合物が求められている。また、配合物中に高い割合の固形 分を使用する必要がなく、シリコーンオイルをベースとする組成物に艶消し外観 を与えるための手段が求められている。本発明はこのような方法を提供し、さら に、皮膚に柔らかく、光沢がなく、または艶消しされた外観を与えながら、シリ コーンオイルをベースとする製品の上品な感覚を保持する、シリコーンオイルを ベースとする配合物を提供する。 発明の要約 本発明は皮膚への局所適用のための無水シリコーンオイル含有メークアップ組 成物に関し、この組成物はシリコーンゲルを含み、このゲルはオルガノポリシロ キサンエラストマーおよびシリコーン相溶性オイルビヒクルを含む。好ましくは 、エラストマーは、末端のＳｉ−原子に結合した不飽和基を有するオルガノポリ シロキサンとオルガノ水素シロキサンとの反応生成物であり、この反応生成物は 少なくとも部分的に硬化されている。 標準的な無水シリコーンオイルをベースとするメークアップ配合物に上記のゲ ルを添加することにより、オイル、特にシリコーンオイルの存在により与えられ る光沢のある外観が有効に低減されるこ とが予期せずに発見された。得られるメークアップ組成物は皮膚上において柔軟 で、軽くそして魅力的なものとなり、使用者のラインおよびシワの外観を低減し 、そして、シリコーンオイルをベースとする無水製品に対するゲル組成物の添加 は固形分充填剤を多量に添加しなくても皮膚に艶消し仕上をも提供する。これら の予期されぬ結果の両方は、シリコーンをベースとする製品の望ましい感覚およ び滑りを保持しながら得られる。 発明の詳細な説明 本発明において用いられるゲルはオルガノポリシロキサンエラストマーが分散 されているビヒクルを含む。このビヒクルはシリコーンに相溶性である、化粧品 に許容されるオイルを含むことができる。このビヒクルはシリコーン相溶性エス テル、例えば、米国特許第５，２５２，７６１号明細書に開示されている枝分か れモノエステルを含むことができる。この米国特許明細書の内容を参照により本 明細書中に取り入れる。このようなエステルは、制限するわけではないが、イソ オクチルイソノナノエート、イソノニルイソミリステートおよびイソデシルイソ ノナノエートを含む。他のシリコーン相溶性エステルはイソプロピルパルミテー ト、イソプロピルミリステート、ミリスチルプロピオネートおよびセチルオクタ ノエートである。 より好ましくは、しかしながら、ビヒクルはシリコーンオイルまたはシリコー ンオイルどうしの組み合わせ、またはシリコーンオイルと上記のシリコーン相溶 性エステルのいずれかとの組み合わせを含む。シリコーンオイルは揮発性もしく は不揮発性のシリコーンオイルのいずれであってもよく、例えば、メチル化され た直鎖もしくは環式の非エラストマーオルガノポリシロキサン、またはそれらの 組み合わせであってよい。しかしながら、好ましくは、ビヒクルは低揮発性のシ リコーンオイルであり、例えば、ジメチコン、フェニルトリメチコン、いずれか のオルガノ変性ジメチコンもしくはトリメチコン、または、このようなオイルの 混合物である。１つの態様において、好ましいシリコーンオイルは低粘度で、低 揮発性のシリコーン、例えば、２０ｃｓジメチコンである。 ゲルはオルガノポリシロキサンエラストマーをビヒクル中に分散させることに より製造される。エラストマーは、一般に、ゴム状材料を提供するために十分な 程度の架橋を有する鎖ポリマーである。このゲルにおいて、エラストマーは少な くとも部分的に架橋されているか、または、少なくとも部分的に硬化されている ヘテロ鎖エラストマーである。特に好ましいのは、少なくとも部分的に硬化され た付加反応生成物、即ち、ビニルもしくはアリルのような不飽和基を有し、好ま しくは末端にある珪素原子の少なくともいずれかに結合している不飽和基を有す るオルガノポリシロキサン、および、オルガノ水素ポリシロキサンのような付加 反応に参加することができる別のシリコーン化合物のヒドロシリル化生成物また は付加重合生成物である。三次元架橋構造を有する適切なオルガノポリシロキサ ンエラストマーは、例えば、米国特許第５，２６６，３２１号明細書に記載され ており、その内容を参照により本明細書中に取り入れる。しかしながら、他の適 切なエラストマー材料は、例えば、米国特許第４，９８０，１６７号および同第 ４，７４２，１４２号明細書中に開示されている。 好ましいオルガノポリシロキサンは、少なくとも部分的に架橋されており、ま たは、少なくとも部分的に硬化されているヘテロ鎖エラストマーである。１つの 好ましい態様において、オルガノポリシロキサンエラストマーは少なくとも部分 的に架橋された付加反応生 成物、即ち、ビニルもしくはアリルのような不飽和基を有し、好ましくは末端に あるＳｉ原子の少なくともいずれかに結合した不飽和基を有するオルガノポリシ ロキサンと、オルガノ水素ポリシロキサンのような付加反応に参加することがで きる別の珪素化合物とのヒドロシリル化生成物または付加重合生成物である。特 に好ましいエラストマーはポリシリコーン１１である。 選択されたエラストマーは既知の均質化技術によりビヒクル中に分散される。 ビヒクル中に分散されたエラストマーは、柔軟で、安定した粘性ゲルもしくはゲ ル状材料を提供する。または、ゲルはエラストマーがビヒクル中に既に分散され ている、事前に製造された製品として購入することもできる。このような製品は 、Grant Industries，Inc.，Elmwood Park，New Jerseyから商品名Gransil、例 えば、Gransil DMGまたはGransil PMで入手可能である。エラストマーおよびビ ヒクルの量は所望の粘度により変わることができるが、一般に、５〜６０％のエ ラストマーおよび４０〜９５％のビヒクルの範囲であるべきである。 このタイプのゲルは油中水型エマルジョン製品中において使用されることが以 前に開示されており、例えば、米国特許第５，５９９，５３３号明細書中に開示 されている。シリコーンゲルは、また、米国特許第５，２６６，３２１号明細書 中において、無水非シリコーンオイルをベースとする製品において報告されてい る。しかしながら、以前には、シリコーンオイルベースの無水メークアップ製品 に使用されておらず、そしてこのような製品が光沢外観を低減する能力があるこ とは以前には開示されていない。無水シリコーンオイルをベースとするメークア ップ製品へのゲルの添加により、皮膚において、より年取った人の皮膚に共通す る硬いラインおよびシワをぼかす「ソフトフォーカス」タイプの製品が生じる。 ゲルは、また 、過度の量の固形分を使用することなく、艶消し仕上製品の製造を可能にする。 ゲルの添加の利点は、全てのタイプの無水シリコーンオイルをベースとするメ ークアップ組成物、例えば、ファウンデーション、アイシャドー、アイライナー 、マスカラ、ブラッシュ、パウダー、リップスティックおよびリップグロスにお いて得ることができる。製品の配合において、シリコーンゲルは化粧品に許容さ れる無水シリコーンオイルを含有するベース（基材）に単純に添加される。また は、ゲルのエラストマー成分はシリコーンオイル基材に直接的に添加されてよい 。 「シリコーンオイル（を）ベースもしくは基材（とする）」とは、本明細書お よび請求の範囲において、組成物全体として少なくとも約５重量％、好ましくは 少なくとも約１０重量％、より好ましくは少なくとも約２０％のシリコーンオイ ルであり、組成物の合計の約８０重量％以下の量であり、最も好ましくは約２０ 〜６０％の量である、組成物中の合計シリコーンオイル濃度を生じるために十分 なシリコーンオイルを含む無水化粧品ベース（基材）を意味する。ベース中のシ リコーンオイル成分は揮発性であるかまたは不揮発性のシリコーンまたはそれら の組み合わせであってよい。適切な揮発性オイルは、環式および直鎖シリコーン 、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロ キサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサン、または、揮発性直鎖ジメチル ポリシロキサンを含み、不揮発性シリコーンは、制限するわけではないが、ジメ チコン、ジメチコノール、フェニルトリメチコン、シメチコン、これらのいずれ かのオルガノ変性種、またはそれらの混合物を含む。オイル成分はシリコーン界 面活性剤であってもよく、例えば、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ キサン、例え ば、ジメチコンコポリオールであってよい。 無水シリコーンオイルベースは、完全にシリコーンオイルからなっていてよい 。しかしながら、しばしば、他の非シリコーン成分を混入させることが望ましい であろう。例えば、ベースは化粧品に許容される非シリコーンオイルを含んでよ い。適切なオイルまたはオイル状軟化剤、並びに、他の必要に応じて含まれる成 分は、International Cosmetic Ingredient Handbook，CTFA，1996に見つけるこ とができ、その内容を参照により本明細書中に取り入れる。有用な材料は、制限 するわけではないが、ヒマシ油、ヤシ油、コーン油、ホホバ油(jojoba oil)、綿 実油、大豆油、ウォールナッツ油、コムギ麦芽油、ヒマワリ種油、パーム核油、 キンセンカ油、C10-18トリグリセリド、ラノリンおよびラノリン誘導体、イリッ ペ脂、シェーバター、８〜２０個の炭素原子を有する直鎖もしくは枝分かれ鎖揮 発性炭化水素、例えば、デカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカンおよびＣ 8-20イソパラフィン、不揮発性炭化水素、例えば、イソパラフィン、スクアラン またはペトロラタム、式ＲＣＯ−ＯＲ’（式中、ＲＣＯはカルボン酸基を示し、 そしてＯＲ’はアルコール残基を示す）を有するエステル、例えば、イソデシル ネオペンタノエート、トリデシルオクタノエート、セチルパルミテート、セチル オクタノエート、セチルステアレート、セチルミリステート、イソプロピルパル ミテート、イソプロピルミリステート、ポリグリセリル−２−イソステアレート 、ネオペンチルグリコールジステアレート、イソデシルオレエート、デシルイソ ステアレート、ジイソプロピルセバケート、ＰＥＧ−４ジヘプタノエート、ジオ クチルマレートおよびイソヘキシルネオペンタノエート、並びに、脂肪アルコー ル、例えば、ラノリンアルコールまたはオレイルアルコールを含む。 組成物中に１種以上のワックスを混入させることも、特に製品がリップスティ ックまたは他のスティック製品であるならば望ましいであろう。用語「ワックス 」は従来の意味のワックス、即ち、高級脂肪酸とアルコールとのエステル、遊離 高級脂肪酸およびアルコール並びに飽和炭化水素を主として含む植物ワックス、 動物ワックスまたはミネラルワックスのみでなく、ワックス状、即ち、室温にお いて硬く、脆く、比較的にグリース状でない組織を有する合成樹脂製品、例えば 、シリコーンワックスをも含むものと理解されるであろう。適切なワックスの例 は、制限するわけではないが、カルナウバろう、カンデリラろう、みつろう、微 結晶ワックス、ポリエチレン、木ろう、合成ワックス、セラックワックス(shell ac wax)、鯨ろう、ラノリンワックス、地ろう(ozokerite)、糠ろう(bran wax)、 セレシンろう、ヤマモモろう(bayberry wax)、パラフィン、コメろう(rice wax) 、ミンクワックス(mink wax)、モンタンろう、オウリコウリーワックス(ouricou ry wax)、ホホバろう(jojoba wax)等を含む。 無水ベースの成分およびその量は、種類および所望のコンシステンシー並びに 製造しようとする製品の感触により変化するであろう。そして、適切な選択は化 粧品配合の技術分野のルーチン作業の範囲に入る。一般に、無水ベースのオイル および／またはワックス成分は組成物全体の約１０〜約８０％を占めるであろう 。しかしながら、特に好ましいのは、約１０〜約８０％の量の不揮発性シリコー ン、例えば、１０センチストークスを越える粘度を有するジメチコン、アルキル 化ジメチコン、例えば、セチルもしくはステアリルジメチコンおよびフェニルト リメチコンのようなトリメチコンである。ベース中に使用されるオイルが全てま たは主に不揮発性であるときに特に利点が得られる。有意な量のベースが揮発性 溶剤を含むと きに、艶消しされ、または、無光沢の外観を得ることが比較的に簡単であり、こ の揮発分は単純に蒸発し、高い顔料濃度を残し、そして幾分か鈍い仕上がりとな る。しかしながら、上記の通り、揮発性溶剤の使用は問題となることがあり、そ して非常にコストを強いるものである。不揮発性ベース使用がより実用的ではあ るが、艶消しのまたは無光沢の外観を得るのがずっと困難である。このように、 本発明は、今回、ベースが主としてまたは完全に不揮発性であるときでも所望の 無光沢の外観を得ることを可能にする。 本発明の化粧品組成物のさらなる好ましい成分は１種以上の顔料を含む。有機 、無機またはそれらの組み合わせの化粧品に許容される顔料は本発明のメークア ップ組成物中において使用されてよい。有用な無機顔料の例は、酸化鉄（黄、赤 、褐色または黒）、群青、水酸化クロムグリーン、酸化クロム、二酸化チタン（ 白）、フェロシアン化第二鉄、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、およびそれ らの混合物を含む。 有機顔料は天然着色剤および合成モノマーもしくはポリマー着色剤を含む。例 示としては、アゾ、トリフェニルメタン、インジゴ、アントラキノンおよびキサ ンチン染料のような芳香族化合物であり、好ましいのはＤ＆ＣもしくはＦＤ＆Ｃ 顔料と呼ばれるものである。アルミナ、バリウムもしくはカルシウム水和物のよ うな不溶性ベース上での有機染料の沈殿および吸収により形成された顔料である レーキも有用である。特に好ましいレーキは、第−ＦＤ＆ＣまたはＤ＆Ｃレーキ およびそれらのブレンドである。顔料濃度は最終製品の色により変化するであろ うが、一般に、組成物全体の約０．１〜３０重量％の範囲であろう。 配合物の別の任意の成分は、１種以上の被膜形成剤である。被膜形成剤の使用 は組成物の摩耗性を改良し、そしてメークアップ製品 に耐移行性を与えることができる。有用な被膜形成剤の例は、天然ワックス、ポ リマー、例えば、ポリエチレンポリマーおよびＰＶＰのコポリマー、ジメチコン ガムおよび樹脂、例えば、セラック、ポリテルペンおよび種々のシリコーン樹脂 を含む。特に好ましい被膜形成剤は、約．１〜２０％の量で使用されるトリメチ ルシロキシシリケートである。 組成物は少量の充填剤もしくは粉末を含んでもよい。このような材料の例は、 シリカ、タルク、マイカ、デンプン、ナイロン、カオリン、ビスマスオキシクロ リド、または、これらの各々を、レシチン、シリコーン、アミノ酸、脂肪酸、脂 肪アルコールまたは金属石鹸コーティングにより被覆したもの、である。 組成物は、また、他の任意の成分を含んでよく、制限するわけではないが、油 溶性サンスクリーン、例えば、オクチルメトキシシンナメート、粒状サンスクリ ーン、例えば、酸化亜鉛、油溶性酸化防止剤および／または防腐剤、例えば、Ｂ ＨＴ、キレート化剤、例えば、ジナトリウムＥＤＴＡ、香料（例えば、ピネン） 、風味剤、防水剤（例えば、ＰＶＰ／エイコセンコポリマー）、界面活性剤、例 えば、シリコーンコポリマーまたは脂肪酸グリセロールエステル、および油溶性 活性剤、例えば、トコフェロールおよびその誘導体、または、レチノールおよび その誘導体、等を含む。 １つの好ましい態様において、本発明のメークアップ製品は固体シリコーンス ティック、特にリップスティックである。特に好ましいのは、シリコーンベース のためのゲル化剤として低分子量ポリエチレンを含む固体シリコーン組成物であ る。このような組成物は米国特許第５，６４８，０６６号明細書に詳細に記載さ れており、その内容を参照により本明細書中に取り入れる。端的には、約５００ 以下の平均分子量を有するポリエチレンの直鎖ホモポリマーは不揮 発性シリコーン流体、例えば、ジメチコン、フェニルトリメチコンまたはそれら の組み合わせのための凝固剤として用いられる。好ましくは、シリコーン組成物 は組成物の約３〜約２０重量％のポリエチレンを含み、約２０〜約９５％の不揮 発性シリコーン流体を含む。この組み合わせをベースとして用いるときに、シリ コーンゲルは組成物全体の約１〜５０重量％の量で添加される。 本発明は次の制限しない例によりさらに例示される。 例 Ｉ．リップスティック配合物材料 重量％ ポリシリコーン １１ ５．０ （ジメチコン中５０％オルガノポリシロキサンエラストマー） ジメチコン／トリメチルシロキシシリケート ２．０ （３２％トリメチルシロキシシリケート） ジメチコン ４．０ ステアリルジメチコン １．０ フェニルトリメチコン ３９．０ スクアラン ５．０ ホホバオイル ５．０ マイカ ８．０ ジメチコン ８．０ ポリエチレン ８．５ シリカ ２．５ 二酸化チタン ０．８ 酸化鉄 ０．１ Ｄ＆ＣレッドNo.6 １．０ 酸化鉄 １．１ Ｄ＆ＣレッドNo.7カルシウムレーキ ９．０ 上記の配合物の顔料をオイル成分の一部分の中において適切な装置を用いて粉 砕する。別個のケトル中において、残りの全ての成分を攪拌しながら９０〜９５ ℃に加熱する。この混合物に、予備分散したゲルを均質になるまで攪拌しながら 添加する。顔料を加え、そして混合物を、約９０℃の流動温度にまで冷却し、そ して適切な型に注ぐ。 １１．艶消し外観の測定 本発明の配合物により与えられる艶消し外観を、シリコーンゲルを１０％含む リップスティック配合物と、シリコーンゲルを含まないリップスティック配合物 の、それ以外は同一の２つのリップスティック配合物を比較することにより評価 する。両方のリップスティックをレネタカラーマッチングアプリケータカード(L eneta Color Matching Applicator Cards)上に塗り付ける。６０°ガードナーグ ロスメータ(Gardner Gloss Meter)を用いて光沢読み値を取り、本発明のリップ スティックの光沢外観の低下を示す。光沢単位の数が大きいほど、リップスティ ックの光沢度が高い。10光沢単位の差は光沢の目に見える明確な差異を示す。 結果は、シリコーンゲルを含まないリップスティックが５７光沢単位であり、 そしてシリコーンゲルを含むリップスティックが３６光沢単位であり、本発明の リップスティックの光沢外観の有意な低下を明らかに示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベネディクト，セシリア ディー. アメリカ合衆国，ニューヨーク 11803, プレインビュー，ラドクリフ ロード 146

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．（ａ）シリコーン相溶性ビヒクル中に分散されたオルガノポリシロキサン エラストマーを含むシリコーンゲル、および、（ｂ）シリコーンオイルベースを 含む、皮膚の局所適用のための無水メークアップ組成物。 ２．シリコーン相溶性ビヒクルはエステルまたはシリコーンオイルである、請 求項１記載の組成物。 ３．シリコーンオイルはジメチコン、アルキルジメチコン、トリメチコンまた はそれらの組み合わせである、請求項２記載の組成物。 ４．１種以上の顔料をさらに含む、請求項１記載の組成物。 ５．組成物全体の少なくとも約１０重量％のシリコーンオイルをシリコーンオ イルベース中に含む、請求項１記載の組成物。 ６．シリコーンオイルベース中のシリコーンオイルは不揮発性シリコーンオイ ルである、請求項５記載の組成物。 ７．シリコーンオイルはジメチコン、アルキルジメチコン、トリメチコン、ま たは、それらの組み合わせである、請求項５記載の組成物。 ８．皮膚に適用されたときに艶消外観を有する、請求項１記載の組成物。 ９．リップスティックである、請求項１記載の組成物。 １０．ファウンデーションである、請求項１記載の組成物。 １１．（ａ）シリコーンオイルビヒクル中に分散されたオルガノポリシロキサ ンエラストマーを含むシリコーンゲル、および（ｂ）シリコーンオイルベースを 含む、皮膚への局所適用のための無水メークアップ組成物であって、組成物全体 として、少なくとも約１０ 重量％のシリコーンオイルを含む、組成物。 １２．少なくとも約２０％のシリコーンオイルを含む、請求項１１記載の組成 物。 １３．少なくとも約２０％の不揮発性シリコーンオイルを含む、請求項１１記 載の組成物。 １４．ジメチコン、アルキルジメチコンおよびトリメチコンからなる群のいず れか１種以上を少なくとも２０％含む、請求項１１記載の組成物。 １５．１種以上の顔料をも含む、請求項１１記載の組成物。 １６．被膜形成剤をも含む、請求項１１記載の組成物。 １７．（ａ）ジメチコンビヒクル中に分散されたオルガノポリシロキサンエラ ストマーを含むゲル、および、（ｂ）不揮発性シリコーンオイルベースを含み、 組成物が少なくとも約３０％の不揮発性シリコーンオイルを含む、請求項１１記 載の組成物。 １８．ジメチコン、アルキルジメチコンおよびトリメチコンからなる群より選 ばれた１種以上のシリコーンオイルを少なくとも約３０％含む、請求項１７記載 の組成物。 １９．約０．１〜３０％の量で１種以上の顔料を含む、請求項１７記載の組成 物。 ２０．約０．１〜２０％の量で被膜形成剤をも含む、請求項１９記載の組成物 。 ２１．被膜形成剤はトリメチルシロキシシリケートである、請求項２０記載の 組成物。 ２２．リップスティックまたはファウンデーションである、請求項１１記載の 組成物。 ２３．リップスティックまたはファウンデーションである、請求項２０記載の 組成物。 ２４．オルガノポリシロキサンエラストマーおよびシリコーン相溶性ビヒクル を含むシリコーンゲルの有効量を化粧品組成物に添加することを含む、化粧品組 成物の艶消外観を増加させるための方法。 ２５．（ａ）シリコーンオイルビヒクル中に分散されたオルガノポリシロキサ ンエラストマーを含むシリコーンゲル、（ｂ）不揮発性シリコーンオイルを含む シリコーンオイルベース、および、（ｃ）約５００以下の平均分子量を有する直 鎖ホモポリマーのポリエチレンを含む、無水艶消リップスティック組成物。 ２６．被膜形成剤をも含む、請求項２５記載のリップスティック。 ２７．被膜形成剤がトリメチルシロキシシリケートである、請求項２６記載の リップステイツク。 ２８．１種以上の顔料をも含む、請求項２５記載の組成物。