JP2001504111A - d,1―α―トコフェロールの製造方法 - Google Patents

d,1―α―トコフェロールの製造方法

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(57)【要約】 トリメチルヒドロキノンのイソフィトールとの触媒縮合によるd,l−α−トコフェロールの製造方法は、触媒として、ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミン[HN(SO2CF3)2]、又は式:Met[N(SO2CF3)2]n (I)[式中、Metは、リチウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ロジウム、パラジウム、銀、スズ、ランタン、セリウム、ネオジム、プラセオジム、ユウロピウム、ジスプロシウム、イッテルビウム、ハフニウム、プラチナ、及び金の群から選択される金属原子を表し、nは、金属原子Metの対応する原子価(1、2、3又は4)を表す]で示されるその金属塩の存在下、あるいは触媒系として式(I)の金属塩と強ブレンステッド酸の組み合わせの存在下、有機溶媒中で縮合を行なう。この方法の生成物は、ビタミンE群の最も活性なメンバーである。

Description

【発明の詳細な説明】 d,l−α−トコフェロールの製造方法 本発明は、トリメチルヒドロキノンをイソフィトールと触媒縮合させることに よるd,l−α−トコフェロールの新規製造方法に関する。知られているように 、d,l−α−トコフェロールは、ビタミンE群のなかで最も活性であり工業的 にも最も重要なメンバーである2,5,7,8−テトラメチル−2−(4’,8 ’,12’−トリメチル−トリデシル)−6−クロマノール(α−トコフェロー ル)のジアステレオマー混合物である。 トリメチルヒドロキノン(TMHQ)をイソフィトール(IP)と、触媒又は 触媒系の存在下で縮合させることによりd,l−α−トコフェロールを製造する ための各種方法が、既に記載されている。これらの方法は、Karrer et al.,Ber gel et al.及びSmith et al.の研究に湖ることができる[それぞれHelv.Chim.A cta 21,520 et seq.(1938)、Nature 142,36 et seq.(1983)、並びにScience 88,37 et seq.(1938)及びJ.Am.Chem.Soc.61,2615 et seq.(1939)を 参照]。Karrer et al.は、TMHQ及びフィチルブロミドから、無水塩化亜鉛( ルイス酸)の存在下でd,l−α−トコフェロールの合成を行なったが、Bergel et al.だけでなくSmith et al.もまた出発原料としてTMHQとフィトールを 使用した。それ以降、例えば替わりの溶媒及びルイス酸を用いるなど、主な変法 が開発された。Karrer et al.の研究からは、1941年に、技術的に興味深い d,l−α−トコフェロールの製造方法が開発されたが、これはTMHQをIP と、塩化亜鉛/塩酸の触媒系の存在下で縮合させることに基づく(米国特許第2 411969号)。以降の刊行物、例えば特開昭60−54380、60−64 977、及び62−226979号[それぞれChemical Abstracts(C.A.)103 ,12373ls(1985),C.A.103,104799d(1985)及びC.A.110,39217r(1989)を参 照]には、触媒系として亜鉛及び塩化亜鉛(ZnCl2)、並びにハロゲン化水素 酸、例えば塩酸(HCl)、トリクロロ酢酸、酢酸などのプロトン酸、特にZnC l2/HClの存在下での縮合が記載されている。 TMHQのフィチルクロリド又はイソフィトールとの、三フッ化ホウ素(BF3 )又はそのエテラート(BF3・Et2O)の存在下での反応によるd,l− α−トコフェロールの製造は、ドイツ特許公開(DOS)960720及び10 15446号、並びに米国特許第3444123及び4634781号に記載さ れている。しかし、三フッ化ホウ素は、腐食性を有している。 また、触媒系として、ZnCl2/HCl又はルイス酸、例えばBF3又は三塩 化アルミニウム(AlCl3)及び塩酸の存在下でアンモニア又はアミンで処理 された、TMHQのIP又はフィトールとの縮合は、特許文献、例えばDOS2 606830、米国特許第4634781号、及びヨーロッパ特許公開(EP) 100471号に記載されている。ここでもまた、腐食の問題が生じている。 TMHQ及びIPからd,l−α−トコフェロールを製造するための更に興味 深い方法は、単離されたTMHQ−AlCl3錯体(DOS1909164)を 用いることを含む。この変法は、緩やかな反応条件を用いるため、望ましくない 副生成物の形成をかなり避けるものである。d,l−α−トコフェロールの収率 は、IPに対して77%とされている。溶媒混合物、例えば塩化メチレン/ニト ロメタンなどを使用することは不都合である。 文献に記載された、トリクロロ酢酸、酢酸又は酸性塩などの酸(硫酸水素ナト リウムなど)と組み合わせてのZnCl2の存在下でのTMHQのIPとの反応 を用いると、d,l−α−トコフェロールは、所望の純度(約85%)で製造す ることはできない(例えばDOS1909164を参照)。 TMHQのIPとの縮合における、臭素の添加を伴なうZnCl2の更なる適 用は、チェコスロバキア特許第205952号に開示されている。 TMHQをIPと縮合させてd,l−α−トコフェロールとする更なる方法は 、ケイ酸及び酸化アルミニウム(プロトン酸で前処理)の混合物を用いて行なう (DOS2404621号を参照)。この方法では、d,l−α−トコフェロール が、90%の収率で得られる;しかし、(TMHQに対して)過剰量のIPを必 要とすることは不都合である。 Bull Chem,Soc.Japan 50,2477 et seq.(1977)に開示されている、金属イ オン(Zn2+、Sn2+及びSn4+)と組み合わせたイオン交換体を用いてのTM HQとIPの縮合によるd,l−α−トコフェロールの製造では、生成物は、7 0〜87.5%の収率で得られる。 触媒系としてブレンステッド酸と組み合わせてZnCl2を用いるすべての方 法は、腐食の問題と、亜鉛イオンによる廃水汚染の可能性を欠点として有してい る。 TMHQのIPとの縮合のための触媒としてのイオン交換体(Amberlyst(登 録商標)15)の使用は、米国特許第3459773号に記載されている。しかし 、d,l−α−トコフェロールを、必要な純度で得ることはできなかった。 イオン交換体の存在下、液状又は超臨界二酸化炭素における、THMQのIP との縮合によるd,l−α−トコフェロールの製造は、EP603695号によ ると、約85%の収率で起こる。 塩化鉄(II)、金属イオン、及び塩化水素ガスからなる触媒系の存在下における 縮合は、DOS2160103号及び米国特許第3789086号に記載されて いる。塩化亜鉛及び塩酸を用いる上述の方法と比べると、副生成物の生成が少な いことが利点である。しかし、腐食の問題及び塩化物による汚染は、同様に不都 合である。 TMHQをIPと縮合させてd,l−α−トコフェロールとするための興味深 い別の方法は、トリフルオロ酢酸を使用することを含む(EP12824)。この 方法における利点は、酸を良好に再利用することができること、そして塩酸を避 けることができることである。不都合であるのは、トリフルオロ酢酸が相対的に 高価であり、製造方法に適した材料を得ることが難しいことである。 不均一系のケイ酸に基づく触媒(クレー;特にゼオライト)を縮合のために使 用することは、C.A.100,22833(1984)に記載されており、d,l−α−トコ フェロールは、約92%の収率で得られる。 TMHQのIPとの縮合に、触媒としてヘテロポリタングステン酸を使用する ことは、React.Kinet.Catal.Lett.47,59 et seq.(1992)に初めて記載さ れている。d,l−α−トコフェロールは、溶媒としてトルエンを用いるこの方 法で、90%の収率で得ることができた。しかし、触媒の分離、及びより正確な 実験の詳細(例えばイソフィトールの使用量など)は、この文献には記載されて いない。TMHQに対して過剰量のIPを使用することは、不都合な点である。 d,l−α−トコフェロールの合成のための文献記載の更なる方法は、ランタ ニドトリフラート(例えば、スカンジウムトリフルオロメタンスルホナートなど )の使用に基づく。10%過剰のIPにより、この方法は、96〜98%の収率 をもたらす[EP 658 552;Bull.Chem.Soc.Japan 68,3569 et seq.(1995)]。 担体(例えばベントナイト又はモンモリロナイト)上の塩化スカンジウム及び その他の塩化物(イットリウム、ランタンなど)を、TMHQのIPとの縮合の ための触媒として使用することには、多量の触媒と、過剰量(約10%)のIP が必要であるという欠点がある[EP 677 522;Bull.Chem.Soc.Japan69,137 et seq.(1996)]。 EP694544号によると、酢酸イソプロピル中、ZnCl2/HClによ り触媒されて、TMHQをIPと縮合させることによって、d,l−α−トコフ ェロールは、98.6%の収率、98.6%の純度で得られる。この方法の欠点 は、廃水が亜鉛イオンで汚染されることに加えて、多量の「触媒量」(例えば、 生成物67gに対してZnCl223.3g)と、過剰のイソフィトールが必要と されることである。 前述の説明より、既に知られている方法は、かなりの欠点を有することが明ら かである。腐食の問題がすべての方法にはあり、三フッ化ホウ素を用いる場合は 三フッ化ホウ素付加物による毒性の問題が生じ、そして鉄又は亜鉛を用いる場合 には、廃水が鉄又は亜鉛イオンで汚染されるが、これは今日ではもはや許されな い。ある方法の場合では、望ましくない副生成物、例えばフィチルトルエン及び クロロフィトールの生成が、特に重大な問題である。 本発明の目的は、トリメチルヒドロキノンをイソフィトールと、触媒の存在下 で縮合させることによる、これまで知られている方法の欠点を有しないd,l− α−トコフェロールの製造方法を提供することである。この観点において、用い る触媒は、腐食作用を有さず、無毒であり、環境を汚染せず、できるだけ選択的 に、かつ高収率で所望の反応を触媒することが必要である。更に、触媒は、本当 に触媒量でその活性を示し、容易に分離でき、数回再使用することができなくて はならない。 本発明の範囲において、トリメチルヒドロキノンのイソフィトールとの縮合を 、特定のアミン触媒の存在下、有機溶媒中で行なうことによって、この目的は、 達 成される。縮合は、通例示されている以下の反応スキームによる行なう。 式中、触媒は、特定のアミン触媒であり、その性質は、以下に詳細に説明する 。更に、縮合は、有機溶媒中で行なう。 トリメチルヒドロキノンのイソフィトールとの触媒縮合によるd,l−α−ト コフェロールの製造のための本発明による方法は、触媒としての、ビス−(トリ フルオロメチルスルホニル)アミン[HN(SO2CF3)2]、又は式: Met[N(SO2CF3)2]n I [式中、Metは、リチウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素 、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅 、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ロジウム、パラジウム、銀、スズ、ラン タン、セリウム、ネオジム、プラセオジム、ユウロピウム、ジスプロシウム、イ ッテルビウム、ハフニウム、プラチナ、及び金の群から選択される金属原子を表 し、 nは、金属原子Metの対応する原子価(1、2、3又は4)を表す] で示されるその金属塩の存在下、あるいは、触媒系としての、式(I)の金属塩 と強ブレンステッド酸の組み合わせの存在下、有機溶媒中で縮合を行なうことを 含む。 ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミンだけではなく、式(I)の金 属塩のあるものもまた、公知の化合物である[例えば、EP 364 340、特開平7-246 338号、DOS19533711、Synlett 1996,171-172,Synlett 1996,265-266,Chem. Lett.1995,307-308、及び当業界の水準において記載される更なる参考文献を 参照]。まだ公知ではない式(I)の金属塩も、それ自体公知の方法で、つまり 対応する金属酢酸塩、オキシド、水酸化物、及びアルコラートから、公知の方法 と同様にして製造することができる。ビス−(トリフルオロメチルスルホニル) アミンのアルミニウム塩及び亜鉛塩(それぞれ式Al[N(SO2CF3)2]3及びZ n[N(SO2CF32]2)の場合、これらは、対応するアルキル金属又はジアル キル金属水素化物(例えばそれぞれジエチル亜鉛又はトリエチルアルミニウムあ るいはジイソブチルアルミニウム水素化物)から製造することができる。 ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミンの金属塩は、モノマー又はポ リマーの形で存在することができるため、式(I)は、このようなあらゆる形を 包含することを意図する。更に、これらの触媒は、単離された形で使用すること ができ、あるいはその場で製造することもできる。 触媒系に存在するブレンステッド酸は、この種類の無機又は有機酸である。硫 酸、リン酸及びp−トルエンスルホン酸が、ブレンステッド酸の例である。 本発明の範囲内で使用することができる溶媒は、非プロトン性溶媒、特に脂肪 族又は環式ケトン(例えばそれぞれイソブチルメチルケトン及びジエチルケトン 、並びにシクロペンタノン及びイソホロン);脂肪族及び環式エステル(例えばそ れぞれ酢酸エチル、酢酸イソプロピル及びγ−ブチロラクトン);並びに芳香族 炭化水素(例えばトルエン及びキシレン)である。縮合においては、生じた水を 共沸蒸留で除去するのが好都合である。 縮合は、好都合には、約80℃〜約150℃の間、好ましくは約100℃〜約 140℃の間、特に約105℃〜約120℃の間の温度で行なう。 更に、ほぼ等モル量の2種類の反応物であるトリメチルヒドロキノン及びイソ フィトールを用いるのが好都合である。触媒の量は、ビス−(トリフルオロメチ ルスルホニル)アミンの場合では約0.08〜0.3モル%、式(I)の金属塩 の場合では約0.5〜4モル%であるのが好都合である(いずれの場合も、反応 物トリメチルヒドロキノン又はイソフィトールの量に基づく)。触媒系(式(I )の金属塩と強ブレンステッド酸の組み合わせ)を用いる場合、金属塩の量は、 約0.1〜4モル%であるのが好都合であり、ブレンステッド酸の量は、 約0.01〜0.5モル%であるのが好都合である(いずれの場合も、反応物の 量に基づく)。 更に反応物100mmol当り、約25〜100ml、好ましくは約40〜50mlの 有機溶媒を用いるのが好都合である。 本発明による方法は、トリメチルヒドロキノン及び触媒を溶媒に含む懸濁液に イソフィトールを滴下により加えることによって、非常に簡単な方法で行なうこ とができる。イソフィトールを加える速度は、決定的なものではない。好都合に は、イソフィトールは、0.5〜5時間かけて滴下により加える。イソフィトー ルの添加の完了と、以降の適当な反応期間の後、有機化学において通例使用され ている操作により処理を行なう。 本発明による方法により、用いる触媒を容易に分離し、数回再使用することが 可能である。 本発明による方法における触媒の使用においては、d,l−α−トコフェロー ルが高収率で得られることに加えて、腐食の問題を避けることができ、重金属イ オンによる廃水汚染を避けることができ、選択性が高く、未反応のトリメチルヒ ドロキノンから容易に分離できることが、利点である。 更に、ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミン又はその誘導体のいず れも、d,l−α−トコフェロールの製造については言うまでもなく、縮合反応 にも従来使用されていなかったことは、注目に値する。更に、トリメチルヒドロ キノンをイソフィトールと縮合させてd,l−α−トコフェロールにするための 触媒として、これまでアミンは使用されていなかった。 本発明による方法を、以下の実施例により説明する。 実施例1 トリメチルヒドロキノン(TMHQ;97%)31.4g(200mmol)を、 ガス注入管、スターラー、温度計、水分離器、及び添加装置(dosage device) を備えた500mlの四首丸底フラスコ中、還流下、保護ガスとしてのアルゴン下 、トルエン100mlに懸濁した。ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミ ン1.37gをトルエン10mlに含む溶液の0.7ml(触媒約84mgを含む)で 、懸濁液を処理した。次にこの懸濁液に、140℃(油浴温度)で、イソ フィトール(IP;96%)73.02ml(200mmol)を、1分当り2.4mlの 添加速度で加えた(添加時間=30分間)。次に、混合物を140℃(油浴温度) で更に30分間沸騰させた。反応の間、TMHQは溶液になり、反応混合物の内 部温度は、110℃から120℃に上昇した。反応完了後、暗褐色の溶液が得ら れた。室温に冷却後、反応溶液を、1リットルの丸底フラスコに移し、減圧下、 50℃、20mbar(2kPa)で濃縮した。 この方法で、理論値の90%のd,l−α−トコフェロールが得られた。 実施例2〜36 d,l−α−トコフェロールを製造するために、実施例1に記載した操作によ り、等モル量のTMHQ及びIPを、ビス−(トリフルオロメチルスルホン)イ ミド、又は式(I)のその金属塩の存在下で互いに縮合させた。操作のそれぞれ の多用な詳細、及び結果は、以下の表に記載したが、ここで触媒は特にそれぞれ の場合においてその化学式で示した。 実施例37 TMHQ(98.5%)31.8g(200mmol)を、ガス注入管、スターラ ー、温度計、水分離器、及び添加装置を備えた500mlの四首丸底フラスコ中、 還流下、保護ガスとしてのアルゴン下、トルエン90mlに懸濁した。懸濁液を、 ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミンのリチウム塩1.15g及びp −トルエンスルホン酸80mgで処理した。実施例1に記載するように、更に操作 を行なった。 この方法で、理論値の92%のd,l−α−トコフェロールが得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. トリメチルヒドロキノンのイソフィトールとの触媒縮合によるd,l− α−トコフェロールの製造のための方法であって、触媒としての、ビスー(トリ フルオロメチルスルホニル)アミン[HN(SO2CF3)2]、又は式: Met[N(SO2CF3)2]n I [式中、Metは、リチウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素 、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅 、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ロジウム、パラジウム、銀、スズ、ラン タン、セリウム、ネオジム、プラセオジム、ユウロピウム、ジスプロシウム、イ ッテルビウム、ハフニウム、プラチナ、及び金の群から選択される金属原子を表 し、 nは、金属原子Metの対応する原子価(1、2、3又は4)を表す] で示されるその金属塩の存在下、あるいは、触媒系としての、式(I)の金属塩 と強酸の組み合わせの存在下、有機溶媒中で縮合を行なう方法。 2. 非プロトン性溶媒、特に脂肪族又は環式ケトン、脂肪族又は環式エステ ル、あるいは芳香族炭化水素を有機溶媒として使用する、請求項1記載の方法。 3. 溶媒が、イソブチルメチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、又 はトルエンである、請求項2記載の方法。 4. 触媒として用いるビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミンの量 が、約0.08〜0.3モル%、そして用いる式(I)の触媒の量が、約0.5 〜4モル%である(いずれの場合も、トリメチルヒドロキノン又はイソフィトー ルの量に基づく)、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 5. 式(I)の金属塩の量が、約0.1〜4モル%であり、ブレンステッド 酸の量が、約0.01〜0.5モル%である(いずれの場合も、反応物の量に基 づく)触媒系を用いる、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。 6. トリメチルヒドロキノン又はイソフィトール100mmol当り、約25〜 100ml、好ましくは約40〜50mlの有機溶媒を用いる、請求項1〜5のいず れか1項記載の方法。 7. 縮合を、約80℃〜約150℃の間、好ましくは約100℃〜約140 ℃の間、特に約105℃〜約120℃の間の温度で行なう、請求項1〜6のいず れか1項記載の方法。 8. トリメチルヒドロキノン及び触媒を溶媒に含む懸濁液にイソフィトール を滴下により加える、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
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