JP2001503609A - コアグラーゼ陰性ブドウ球菌に由来する、新規フィブリノーゲン結合たん白質 - Google Patents

コアグラーゼ陰性ブドウ球菌に由来する、新規フィブリノーゲン結合たん白質

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Abstract

(57)【要約】 コアグラーゼ陰性ブドウ球菌に由来する新規フィブリノーゲン結合たん白質、フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをバイオテクノロジーによる製造方法及びこのたん白質(又はそのフラグメント)をコードする組換えDNA分子、及びこのDNA組換えDNA分子を含有する(ウィルスを含めて)微生物。更に、本発明は、このたん白質及び(又は)DNAの治療に及び診断に使用、たとえばコアグラーゼ陰性ブドウ球菌の存在及び(又は)種類を決定する診断キット及びこのたん白質又はDNAを含有するワクチン製剤から成る。

Description

【発明の詳細な説明】 コアグラーゼ陰性ブドウ球菌に由来する、新規フィブリノーゲン結合たん白質 本発明は、遺伝子工学の分野に関し、フィブリノーゲン結合活性を有するたん 白質又はポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含有する、組換えDNA 分子に関する。更に、本発明は、上記分子を含有する微生物(ウィルスを含めて )、及び上記たん白質又はポリペプチドの産生にこれを使用する方法及びこれを バイオテクノロジーに使用する方法から成る。また、本発明は、上記の新規たん 白質、たとえば能動及び(又は)受動免疫用製剤を診断及び治療に使用する方法 から成る。 発明の背景 この10年間、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)に多大な注目が集って いる。ヒト用及び獣医用薬の発展と共に、感受性宿主の数が増加している。CN Sの抗生物質耐性株の頻度の増加と共に、高度の外科手術、バイオ材料、細胞分 裂抑制剤及び抗生物質及び他の薬物を用いる薬物治療は、宿主の感受性を増加さ せる。CNSの動物の病気治療の重要性に関して、この菌はたとえばウシ乳腺で 不顕性炎症も、治療炎症も引き起こすことが知られている。フィブリノーゲンに 特異的に結合する細菌の存在は、長い間知られている。宿主とスタフィロコッカ スアウレウスの間の相互プロセスでのフィブリノーゲン結合の役割は、まだ明ら かではないが、フィブリノーゲン結合はたとえば心内膜炎でこの種のある潜在的 なビルレンスファクターとしてみなされている(Moreillon等、1995)。そこには フィブリノーゲン結合性質を有するたん白質が、CNSに由来するとは記載され ていない。しかし本発明では、遺伝子クローニングを用いてこの様なたん白質の キャラクタリゼーション及び単離を示す。更に、本発明は、CNSの細胞上でフ ィブリノーゲン結合性をバイオテクノロジーに使用する方法に関する。 一般に、この様な結合たん白質がブドウ球菌細胞から直接調製される場合、均 質なかつ再産生可能な生成物を得るのは困難である。更に、ブドウ球菌は病原性 であり、複合培養培地を必要とし、これは大規模培養で合併症を伴う。従ってフ ィブリノーゲン結合たん白質(又はそのフラグメント)を産生する新規方法が必 要である。 発明の要旨 本発明は請求の範囲によればFIGと呼ばれる新規フィブリノーゲン、このた ん白質をコードするDNA分子及びこれを使用するための投与法に関する。重要 なことは、本発明がコアグラーゼ陰性細菌によって引き起される感染の診断、種 類決定、治療及び予防の方法及び手段を提供することで、長い間望まれていた必 要性を満足させる。 図面の簡単な説明 本発明を、次に後述の例及び図によって詳述する。 図1は、S.エピデルミディス株2,19及びJW27に対してフィブリノー ゲンコーディング濃度の関数として付着値を示す(例1A)。 図2は、フィブリノーゲンに対する抗体と比べて、フィブリノーゲンに対する 抗体の阻害率を示す(例1B)。 図3は、競合するフィブリノーゲン濃度の関数として阻害率を示す(例1C) 図4は、フィブリノーゲンへの付着に対するプロテアーゼ敏感性を示す(例1 D)。 図5は、LiCl抽出物による付着阻害を示す(例1E)。 図6は、S.エピデルミディス株からのfig遺伝子の完全ヌクレオチド配列 及びコードされたたん白質の推定されるアミノ酸配列を示す。推定上のリボゾー ム結合部位(RBS)に下線を引き、可能性のある転写終結ヘアピンループに二 重の下線を引いた。推定上のシグナル配列(S)を矢印で、翻訳停止コドンを星 印で示す。フィブリノーゲン結合活性が宿す非反復N-末端域の開始(A)を矢 印で示す。Rは高度に反復する域を示す。細胞壁固着に関係するモチーフLPX TGをボールド体で示し、膜-スパンニング(spanning)域にMを印す(例3)。 図7は、S.エピデルミディスのフィブリノーゲン結合たん白質とS.アウレ ウスのクラッピング因子(ClfA)を比べる図を示す。たん白質の対応する領 域の類似性(%)を2つのたん白質バーの間に数字で示す。Sはシグナル配列、 Aはフィブリノーゲン結合活性を宿す非-反復域、Rはジアミノ酸残部のくり返 し域であり、Wは細胞壁固着に関係すると思われる域、及びMはトランスメンブ ランドメインである。示された数は、図6に及び文献(McDevitt等1944)に示され ているようなそれぞれのたん白質中のアミノ酸位置を示す(例3)。 図8は、GST−FIG融合たん白質が、販用量依存法でどのようにフィブリ ノーゲンに捕集されるかを示す(例10)。 図9は、GST−FIG融合たん白質、GST又はFIGの関数として細菌性 結合の減少を示す(例11)。 図10は、2つの前免疫血清及びGST-FIG及びFIG夫々に対する血清 に対する血清希釈の関数として相対付着を示す(例12)。 図11は、一方で前免疫血清及び他方でGST-FIGに対する血清に対する 血清希釈の関数として相対細菌性付着を示す(例12)。 発明の説明 本発明は、ヌクレオチド配列を有する組換えDNA分子に関し、この配列はフ ィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをコードする。この ヌクレオチド配列の天然の源は勿論S.エピデルミディス株HBであるが、ここ に存在するヌクレオチド及び推定されるアミノ酸配列の知見によれば遺伝子又は 遺伝子の部分を単離又は合成によって調製することができる。特にフィブリノー ゲン結合活性に関与するたん白質の部分に関して推定されたアミノ酸配列の知見 を、フィブリノーゲン結合を保持又は阻害する合成ポリペプチドの産生に使用す ることができる。このポリペプチドを種々の化合物、たとえば酵素、蛍光、ビオ チン(又はその誘導体)、放射能、等で標識し、たとえば診断テスト、たとえば ELISA-又はRIA-法中に使用することができる。 本発明の組換えDNA分子の産生に対して、適当なクローニング伝播体又はベ クター、たとえばファジミド、プラスミド又はファージDNAは、制限酵素によ って切断されていてよく、そこで所望のたん白質又はポリペプチドをコードする DNA配列は切断部位に挿入され、組換えDNA分子を生じる。この通常の操作 は、当業者によく知られており、DNA配列の切断及び連結の種々の方法が文献 中に記載されている(たとえば米国特許第4,237,224号明細書、Ausubel等1991, Sambrook等1989)。にもかかわらず、本発明者の知見によれば、これらの方法 は本発明の目的に使用されないS.エピデルミディス株HBを所望のヌクレオチ ド配列の源として使用する場合、たとえば下記例に記載する方法でこの配列を単 離し、適当なベクターにこれを導くことはできる。あるいはヌクレオチド配列が ここに存在する場合、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)-法を使用し、完全なfi g遺伝子又はこのフラグメントを得ることができる。 使用される宿主は、微生物(これはたん白質又はその活性フラグメントを産生 するためにつくられている)であり、細菌宿主、たとえば大腸菌、枯草菌、ブド ウ球菌、乳酸菌、更にイースト及び他の真核細胞を培養株として有する。最大の 発現を得るために、通常の要件、たとえばプロモーター及びリボソーム結合配列 を、それ自体公知の方法で変化させてよい。たん白質又はその活性ペプチドを、 細胞内又は細胞外に産生することができる。種々の細菌系で良好な分泌作用を得 るために、異なるシグナルペプチドを使用することができる。精製及び(又は) 検出を容易にするために、たん白質又はそのフラグメントを、親和性ハンドル及 び(又は)酵素に融合させることができる。これは遺伝子レベルでも、たん白質 レベルでも行うこきができる。たん白質又はそのポリペプチドの特徴を変更する ために、遺伝子又は遺伝子の一部を、たとえば試験管内で突然変異誘発を用いて 変更するか又は新しい特徴を有する融合たん白質中に生じるポリペプチドをコー ドする他のヌクレオチド配列の融合によって変更することができる。 従って、本発明は、フィブリノーゲン-結合性質を有するたん白質又はポリペ プチドをコードするヌクレオチド配列を有する組換えDNA分子から成る。更に 、本発明は、ベクター、たとえばこの様なヌクレオチド配列を有するプラスミド 及びファージ、及び生物体、特に細菌、たとえば大腸菌、枯草菌及びブドウ球菌 ―これ中にこの様なベクターが導入される―から成る。あるいはヌクレオチド配 列を、微生物の天然ゲノム中に組込んでよい。 更に本発明は、たん白質FIG又はその活性フラグメントのフィブリノーゲン 結合活性を有するたん白質又はポリペプチドの産生方法に関する。この方法によ れば、上記微生物を適当な培地中で培養し、次いで生じた生成物をいくつかの分 離法で、たとえばイオン交換クロマトグラフィー又は不活性キャリヤーに結合す るフィブリノーゲンによるアフィニティークロマトグラフィーによって単離する 。 たん白質FGをコードするヌクレオチド配列又はその一部を含有するベクター 、特にプラスミドは、他の生成物をコードするヌクレオチド配列がいわゆる融合 たん白質を発現するために、たん白質FGをコードするヌクレオチド配列に融合 されることによって容易に切断できる制限部位を有利に提供される。融合たん白 質を、フィブリノーゲンへのその結合能力を利用する処理によって単離し、次い で所望ならばこの系の他の成分を融合たん白質から分離してよい。この方法は、 たん白質Aシステムに関してWO84/03103中に詳細に開示され、同様な方法で本 発明の内容にも適用できる。融合法を使用して、他のフィブリノーゲン結合分子 の融合によってたん白質FIG(又はその一部)のフィブリノーゲン結合活性を 修飾、増加又は変更してもよい。 本発明は、CNS感染に対する予防接種用免疫原として細菌細胞表面成分の使 用に関係するバイオテクノロジーの分野にも適用される。細菌全体を用いる免疫 は、生じた抗原決定因子に対する抗体の低いレベルで、高度に多クローン性の免 疫応答を常に誘発する。それ故に免疫治療に本発明のたん白質、ポリペプチド又 はDNAを使用するのが好ましい。特に免疫治療はいわゆる受動及び能動免疫と して行われる。本発明のたん白質又はDNAを用いる受動免疫は、上記たん白質 又は適当な宿主動物、好ましくは哺乳類、たとえば健康血液ドナー又はウシに投 与されたDNAによってコードされたたん白質に対する抗体をもたらし、集め、 次いでこの抗体を患者に投与することを含む。1つの好ましい実施態様は、外科 手術、たとえば体内での異種インプラントを伴う手術前の患者の受動免疫である 。本発明のたん白質又はDNAを用いる能動免疫は、このたん白質又はDNAを 、好ましくは薬学的に適当な免疫刺激剤と組合せて患者に投与することを含む。 この様な剤の例は次のものが挙げられるが、これらに限定されない:コレラトキ シン及び(又は)その誘導体、熱に不安定なトキシン、たとえば大腸菌トキシン 及び類似の剤。本発明の調製物は、更に免疫治療で当業者によく知られた、通常 の薬学的に容認されたアジュバントを含む。好ましくは本発明のDNA又はその 画分を用いる免疫治療で、このDNAは筋肉内に投与されるのが好ましい。それ によってこのDNAは適当なプラスミドキャリヤーに導入される。適当な免疫刺 激剤をコード化する他の遺伝子1種又はそれ以上は、同一のプラスミドに導入さ れるのが好ましい。 この免疫治療は上記投与方法に制限されないが、勿論次の投与方法のどれかに 適合させることができる:経口、鼻内、皮下及び筋肉内。特に経口及び鼻内投与 法が特に大規模免疫にとって潜在的に極めて有望である。 例 出発物質 菌株、ファージ及びクローニングベクター スタフィロコッカスエピデルミディス株HBをDr Asa Ljugh,Lund,スウェー デンから得る。 大腸菌株TG1及び株MC1061を、ライブラリーの構成用及びファージストッ クの産生用細菌宿主として使用する。大腸菌ファージR408(Promega,Madisin ,WI,米国)をヘルパーファージとして使用する。 使用されるファジミドベクターpG8H6は、Jacobsson及びFrykberg(1966)中に記 載されている。 例中で使用されるすべての菌株及びプラスミド-又はファジミド-コンストラク ト(Construct)は、Swedish University of Agriculfural Scieme,ウプサラ、ス ウェーデンの微生物学部で入手することができる。 緩衝液及び培地 大腸菌をLB(Luria Berfaniブロス)寒天プレート上で又はLBブロス(Sambr ook等,1989)中で37℃で増殖する。適当な場合、LB培地をグルコースで最 終濃度2%に補強する。ブドウ球菌を、血液寒天培地(5%最終濃度のウシ血液 を含有)上で又はトリプトン大豆ブロス(Oxoid,Ltd Basingstoke,Hants.,イギ リスから得られたTSB)PBS,0.05Mリン酸ナトリウムpH7.1,0.9%Na Cl中で増殖する。PBS-T:トウィーン20で最終濃度0.05%に補強された PBS. ブドウ球菌及びレンサ球菌からDNAの調製 S.エピデルミディス又はS.アウレウスの菌株を一晩TSB中で増殖する。 翌日の朝に、細胞を集め、染色体DNA Loefdahl等(1983)に従って調製する。 ブドウ球菌からの染色体DNAは、WO95/07300中に以前に記載されている。 たん白質及び他の試剤 ヒトフィブリノーゲンは(IMCO Ltd,ストックホルム、スウェーデン)から得 られる。ヒト血清アルブミン(HSA)、フィブロネクチン、IgA、ラクトフ エリン及びトランスフェリンは(Sigma,セイトルイス米国)から得られる。ウシ 血清アルブミン(フラクションV,riaグレード)は、USB(Cat.no.10868)か ら得られる。α2マクログロブリン(α2M)及びコラーゲンタイプIは(ベーリ ンガー、マンハイム、ドイツ)から得られる。ヴィトロネクチンはBionol,Tart u,エストニアから、ヒトIgGはKabi,ストックホルム,スウェーデンから得ら れる。エラスチンはICN Pharmaceuticals Inc.CA,米国から、ペプシンKEBO LAB,ストックホルム、スウェーデンから得られる。 DNAプローブをランダムプライミング法によってα32P-ATPで標識する(マ ルチプライムDNA標識システム;Amersham Inc.Amersham,イギリス)。 ニトロセルロース(NC)フィルター(Schleicher & Schull,Dassel,ドイツ )を使用してハイブリダゼイション実験でDNAを又はウェスタンブロット法で たん白質を結合する。 本来の又はドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-P AGE)によってたん白質サンプルを分析するために、Pharmacia LKB Biotechnolo gy,ウプサラ、スウェーデンから得られたPHAST-系を、供給者の推薦に従って使 用する。使用されるオリゴヌクレオチドをPharmacia(ウプサラ、スウェーデン )によって合成する。 Micro Wellプレート(Maxisorp,Nunc.コペンハーゲン、デンマーク)を、よ り分け(panning)実験中に使用する。プラスミドDNAをWizard Minipreps(Pro mega)を用いて調製し、挿入配列をJacobsson及びFrykberg(1995)によって記載 されている様に決定する。得られた配列をPC-遺伝子プログラム(Intelligene tics,Mountain View,CA,USA)を用いて分析する。 通常の方法 分子生物学で通常使用される方法には、たとえばエンドヌクレアーゼによるD NAの制限、DNAフラグメントの連結、プラスミド精製が記載されない。とい うのはこれらの方法が普通に使用されるマニュアル(Sambrook等,1989,Ausubel 等,1991)中に見い出されるからである。連結反応はReady-To-Go T4 DNAリガ ーゼ(Pharmacia,ウプサラ、スウェーデン)を用いて行われる。ポリメラーゼ連 鎖反応増幅に対して、Perkin Elmer Cetusから得られる遺伝子AmpTMキットを使 用する。配列反応を“配列、ヴァージョン2.0”キット(United States Biochemi cal Corporation,クリーブランド、オハイオ、米国)を用いて行う。あるいはA BI PRISM Dyeターミネーター サイクルシークエンス レディー反応キットを使 用し、サンプルをApplied Biosystems 373A DNA Sequencerを用いて分析する。 例1:固定化フィブリノーゲンへのスコフィロコッカスエピデルミディスの付着 及び結合メカニズム(A−E)の性質を調査 腹膜炎の患者から単離されたスタフィロコッカスエピデルミディス菌株を、血 液寒天プレート上で37℃で一晩増殖する。1枚のプレートから得られた細菌を リン酸塩緩衝された塩類液(PBS)5mlで集め、1回洗滌し、光学密度(O D)を1.0に調整する。 (A)細菌付着 フィブリノーゲンをPBS中に10mg/mlで溶解し、段階3-倍希釈でマ イクロタイターウエル(Nunc)に先端から底部へ加える。プレートを室温(RT) で一晩インキュベートする。被覆されていないプラスチック部位をおおうために 、プレートを1時間37℃で2%ウシ血清アルブミンで被覆する。プレートをP BSで0.05%トウィーン20(PBST)と共に洗滌する。次いで細菌をPBS T中で段階2-倍希釈で左から右へフィブリノーゲン被覆されたマイクロタイタ ープレートに加える。細菌付着を2時間37℃で又は4℃で一晩行う。非付着細 菌を洗滌し、結合された細菌を空気乾燥する。フィブリノーゲン及び細菌ともに 斜めの希釈は、フィブリノーゲン濃度の作用として細菌結合ブロスを及び細菌の 量を見積もらせる。細菌付着の決定をA405でマイクロタイタープレート読取 機を用いて光学的に読み取る。結合した細菌によって引き起こされる濁ったかつ 軽い分散が0.00〜0.20にわたって読み取れる。フィブリノーゲン被覆濃度の作用 としての付着値の例を、3つの異なる菌株(2.10及びJW27)に対して図 1中に示す。付着測定に関するこれらの条件を、次の実験中に使用する。 (B)フィブリノーゲンに対する抗体による付着妨害 上述の行われた実験を変えて、フィブリノーゲンに対する抗体(antiFg)(Sigma )を、細菌(OD=1.0)の添加1時間前に固定されたフィブリノーゲンに加 える。コントロールとして、フィブリノーゲンに対する抗体(anti Fn)(Sigma)を 、別個の実験で加える。図2に、フィブリノーゲンに対する抗体(まる)がフィ ブロネクチンに対する抗体(四角)よりも良好に付着を阻害することを示す。3 つの別々の実験からの平均値及び標準誤差を示す。 (C)可溶性フィブリノーゲンによる付着妨害 上述の様にフィブリノーゲンで被覆されたプレートに添加する前に可溶性フィ ブリノーゲンを図3中に示された濃度で細菌に加え、1時間37℃でインキュベ ートする。S.エピデルミディス株19(黒まる)の付着を約30%で阻害する 。コントロールとして、スタフィロコッカスアウレウス株Newmanの阻害を、類似 の実験機構で測定する(白まる)。3つの別々の実験から平均値及び標準誤差を 示す。S.エピデルミディスの付着の著しい阻害が得られるが、S.アウレウス の阻害はもっと顕著である。 (D)細菌のプロテアーゼ処理後、結合の減少 細菌を、固定化フィブリノーゲンに添加する前に図4中に示した濃度でプロテ アーゼKで37℃で30分間処理する。プロテアーゼ処理された細菌を、固定化 フィブリノーゲンのプロテアーゼ消化を避けるプロテアーゼ処理の後に広範囲に 洗滌する。S.エピデルミディス(2,19,269及びHB)の4つの異なる 菌株及びS.アウレウス(菌株Newman)を、この実験で使用する。テストされた すべての菌株は、プロテアーゼ処理に敏感性を示す。したがってフィブリノーゲ ンへの付着は、表面たん白質に依存する。 (E)S.エピデルミディスのLiCl抽出物による付着妨害 上述の様に増殖し、集められたS.エピデルミディス細胞を、40℃で2時間 1M LiClで2時間、連続的に穏やかに攪拌しながら処理する。細菌を遠心 分離し、細菌不含上澄液を濾過し、PBSに対して透析する。疎水性相互作用に よって細胞に結合された、表面に結合したたん白質は、それによって遊離される 。推定上フィブリノーゲン含有たん白質を含有するこのLiCl抽出物を使用し て、固定化フィブリノーゲンへのS.エピデルミディスの付着を次の方法で阻害 する。種々の希釈でのLiCl抽出物を、固定化フィブリノーゲンに加え、1時 間37℃でインキュベートする。プレートを洗滌し、細菌を付着テストのために 加える。図4は、LiCl抽出物が希釈されればされる程、付着は良好であるこ とを示す。すなわち付着-阻害化合物は、LiCl抽出物中に存在する。2つの 独立した実験を示す。 例2:フィブリノーゲン結合活性を発現するクローンの単離 S.エピデルミディス株HBの遺伝子ライブラリーを、Jacobsson及びFrykber g(1996)によって記載された方法で産生する。ブドウ球菌DNAを音波処理によ ってでたらめに砕く。ライブラリーは4×107独立クローン中に生じる。これ は増幅後2×1010cfu/mlの力価を有する。ライブラリーの200マイクロタイ ターを3つのフィブリノーゲン被覆されたウエル(Well)の夫々に加え、4時間室 温(RT)でインキュベートする。ウエルを広範囲にPBSTで洗滌し、1回5 0mMクエン酸ナトリウム/140mM NaCl、pH5.4で洗滌する。最 後に、結合されたファージを減少するpH(3.4及び1.8)で同一緩衝液中 で徐々に溶離する。3つのウエルから得られた溶離液を2Mトリス-HCl、p H8.6で中和する。溶離液の分割量を使用して、大腸菌TG1細胞を感染する 。その後これをグルコース及びアンピシリンを含有するLAプレート上で一晩増 殖する。クローン(ファージでTG1細胞を感染した後得られ、一次より分けで pH3.4及び1.8で溶離される)をLB培地中に再懸濁して集め、ヘルパー ファージR408〔1010プラーク-形成単位(pfu)〕で濃厚なファージストック の産生のために感染させる。その後、感染した細菌を0.5%軟寒天4mlと混 合し、アンピシリンと共に1つのLAプレート上に注ぐ。37℃で一晩インキュ ベートした後、ファージをJacobsson及びFrykberg(1996)によって記載されてい る様に集める。得られたファージストックを上述の様にフィブリノーゲンに対し て再びより分けする。表1に示される結果は、フィブリノーゲンに親和性を有す るクローンの増加があることを示す。例3:DNA配列及び配列分析 例2に記載されたフィブリノーゲンに対する第二より分け(pH3.4)から 生じた8つのクローンを、他の研究のために選ぶ。これらのクローンからのファ ジミドDNAを調製し、部分的に配列する。 クローンの7つは同一挿入断片を含有するように思われる。pSE100と呼ば れるこの7つのクローンのうちの1つは、他の研究に選ばれる。クローンpSE 100からの精製されたファジミドDNAを制限マッピングによって分析する。 このマッピングはこのファジミドが〜1.8キロ塩基対(kb)の挿入断片を含 有することを示す。pSE100の完全挿入断片のヌクレオチド(nt)配列を 決定し、nt及び推定されるアミノ酸(aa)配列をPC-遺伝子プログラムを 用いて分析する。この分析は、pSE100の挿入断片が1.745nt(配列 リスト)の開放型読み枠を含有することを示す。したがって挿入断片は計算上の 分子量〜65KDa(配列リスト)を有する581aaたん白質―これはたん白 質FIGと呼ばれる(及び対応する遺伝子はfigと呼ばれる)―をコードする 。更に配列分析は、pSE100の挿入断片が5'-及び3'-末端にベクター配列 を有する性格な読み枠中にあることを示す。これは、挿入断片がpelリー ダー及びmycテイル(配列リスト)を有する融合を引き起こすこと及びfig 遺伝子の本来の5'-及び3'-末端がpSE100クローン中に存在しないことを 意味する。 fig遺伝子の欠損5’及び3’末端を得るために、サザンブロット分析を、 種々の制限酵素で消化した菌株HBからの染色体DNAを用いて実施する。プロ ーブを次の様に調製する;2つのオリゴヌクレオチド (5'CAACAACCATCTCACACAAC3’及び5'CATCAAATTGATATTTCCCATC3) をPCRに使用し、pSE100の挿入断片からの〜1.3kbフラグメントを 増幅する。PCRで発生したフラグメントを、無作為プライミングを用いて32 P-標識する。ストリンジエント(stringent)条件によるハイブリット形成の後、 NC-フィルターを洗滌し、オートラジオグラフィーに付す。この結果は、Xb aI開裂が〜6kbの大きさでシングルバンドを生じることを示す。次いで対応 するフラグメントを、pUC18ベクターを消化したXbaIに連結する。形質 転換後、〜6kb XbaIフラグメントを宿すクローンを、サザンブロット実 験中と同じプローブを用いてコロニーハイブリダゼーションによって同定する。 pSE101と呼ばれるこの様なクローン1つは、他の研究に選ばれる。DNA 配列分析は、fig遺伝子が開放読み枠a3291ntから成り、これは計算上 の分子量〜190kbaを有する1097aaのFIGと呼ばれるたん白質をコ ードする(図6)。FIGたん白質は、たん白質を結合するグラム陽性細胞表面 に見い出されるいくつかの典型的特徴、たとえばN-末端シグナル配列及びC-末 端aa motif LPDTG、次いで荷電aaのストレッチに終る17疎水性aaのストレ ッチから成る(図6)。シグナル配列の次に、773aa Aと呼ばれる領域が ある。pSE100の挿入断片は、A領域の残基75〜656に対応する配列を 含有する。A領域の後に前後にくり返されたアスパラギン酸とセリン残基から成 る、高度にくり返しの領域216aa―これをRと呼ぶ―が続く(図6及び7) 。ジペプチド域は36回くり返される18bp配列ユニット(GAX TCX GAX TCX GAX AGXの配列)から成る。18bp配列は、切り詰め られた第二ユニット以外のR全領域にわたってほとんど完全に維持される。この 第二ユニットはほんの12の18bpとその領域の3’末端から成 り、そこで共通配列は僅かに中断する(ユニット32,34及び36)。あとの ユニット中の変化も、DSくり返しを中断するアミノ酸交換を生じる。 たん白質FIGの推定アミノ酸配列を用いて、たん白質データベースを配列類 似性に関して選抜する。興味深いことに、この調査は、得られた最高のスコアが S.アウレウスのクランピングファクター(ClfA)に対してであることを示 す(図7)。このたん白質はフィブリノーゲンを結合し、プラズマの存在下に細 菌の凝集を促進することを示している。シグナル配列及び細胞膜スパンニングド メインをコードするN-及びC-末端部分での類似性の他に、クランピングファク ターとのもっとも明白な類似性は、くり返しR領域である。ClfAでも、FI Gたん白質でも、DSくり返し領域は同一の18bp共通ユニットによってコー ドされる。fig及びClfAのヌクレオチド配列を比べることは、R領域が広 範な相同性を有することを示す。更に、たん白質FIGもA領域、非くり返しフ ィブリノーゲン結合ドメインでClfAに相同性を示す。(図7) 例4:pSE100からコードされたフィブリノーゲン結合たん白質の性質 A)フィブリノーゲン結合の特異性 ファジミドpSE100を、コンピテント大腸菌TG1細胞にエレクトロポラ ートする。LAプレート(アンピシリン及びグルコースを含有)上で一晩増殖後 、pSE100を有する1つのコロニーを一晩増殖させ、増加したファージスト ックの産生にヘルパーファージR408で感染する。pSE100の挿入断片を 発現する組換えファージを有する得られたファージストックは、3×109cfu/m lの力価を有する。pSE100のファージストックを使用し、マイクロタイタ ーウエル中で被覆された13の異なるたん白質及び1つの被覆されていないウエ ルに対してより分ける。夫々のたん白質を含有する夫々のウエル(又は非被覆ウ エル)に、pSE100のファージストック200μlを加える。3時間、RT で穏やかな攪拌下でより分けた後、ウエルを広範囲にPBSTを用いて洗滌し、 最後の洗滌のサンプルを集める。結合したファージを、クエン酸ナトリウム緩衝 液pH1.8で溶離する。溶離されたサンプルを直ちに1Mトリス-HClpH 8.6を用いて中和する。溶離されたファージ及び洗滌からのファージに別々に 大腸菌TG1細胞を感染させ、感染後、細胞をアンピシリン及びグルコース を含有するLAプレート上に塗布する。プレートを一晩37℃でインキュベート し、コロニーの分布をカウントする。この実験の結果を表2中に示す。これは、 pSE100によって発現されたたん白質のフィブリノーゲン結合特異性を示す 。 B)阻害実験 pSE100ファージストックを、〜5×106cfu/mlの力価に希釈するこの ファージ溶液のうちから、サンプル(180μl)を取り、次いでフィブリノー ゲン被覆されたマイクロタイターウエルに移す前に1時間フィブリノーゲン、B SA又はIgGの種々の濃度で別々にインキュベートする。3時間RTで穏やか な攪拌下でより分けた後、ウエルをPBSTで広範囲に洗滌する。結合したファ ージを、クエン酸ナトリウム緩衝液pH1.8で溶離する。溶離されたサンプル を直ちに1Mトリス-HCl pH8.6を用いて中和する。溶離されたファー ジに大腸菌TG1細胞を感染させ、感染後、細胞をアンピシリン及びグルコース を含有するLAプレート上に塗布する。プレートを一晩37℃でインキュベート し、コロニーの分布をカウントする。この実験の結果を表3中に示す。これはフ ィブリノーゲンへの結合が他のテストされるたん白質を用いてなくてもフィブリ ノーゲンによって阻害されることを示す。 例5:ウェスタンブロット実験 pSE100を有する菌株TG1とMC1061の大腸菌をLB(アンピシリ ンとグルコース)中で一晩37℃で増殖する。次の朝、細胞を遠心分離して集め 、LB(アンピシリン、グルコース及び0.1M IPTGを含有)中に懸濁し 、更に37℃でインキュベーションする。12時間後、細胞を遠心分離によって 集め、細胞と上澄液共に使用する。アセトン4容量上澄液に加え、生じた沈澱を 遠心分離によって集め、空気-乾燥し、氷冷されたPBS中に再懸濁する。電気 泳動の前に、上澄液からの細胞と沈澱を、2.5%SDS及び5%ベーターメル カプトエタノールを含有するサンプル緩衝液中に別々に再懸濁し、2分間煮沸す る。変性後、サンプルをSDS-バッファーストリップを用いて8−25%勾配 ゲル上にPHAST-システム(Pharmacia)によって還元条件下に流して分析する 。電気泳動の終了後、PBS中に前もって浸漬されたNC-フィルターをゲル上 にのせ、温度を45℃に上げる。〜45分後、NC-フィルターをPBS1mlで 湿らせ、穏やかに移動させ、RTで30分間0.1%トウィーン20溶液(P BST0.1%)を含有するPBS15ml中に置く(穏やかな攪拌下に、PB ST0.1%溶液の2回の交替の後、フィブリノーゲンを最終濃度20ng/mlに 加え、フィルターを4時間、RTで穏やかな攪拌下にインキュベートする。フィ ルターを次いでPBST0.1%で3×10分間洗滌し、HRP-接合されたウ サギ抗ヒトフィブリノーゲン抗体(DAKOコードA080、PBST0.1% 中で1:500に希釈された)を加え、フィルターを1時間RTで穏やかな攪拌 下にインキュベートする。PBST0.1%で3×10分間フィルターを洗滌後 、結合したフィブリノーゲンを、ホースラディシュパーオキシターゼに対する基 質を含有する溶液(4-クロロ-1-ナフトール6ml(メタノール中に3mg/ ml)+PBS25ml+H2220μl)にフィルターを移すことによって視 覚化する。その結果は、フィブリノーゲン結合たん白質がpSE100を宿す大 腸菌細胞の双方にサンプルの2つのタイプ(細胞及び増殖培地)中に見い出され 、一方この様なたん白質は大腸菌TG1及びMC1061のコントロール培養液 中に見い出されないことを示す。pSE100から発現されたフィブリノーゲン 結合たん白質は、推定されるアミノ酸から発現されるたん白質にほぼ近い大きさ である。 例6:fig遺伝子の産生及び診断テストでS.エピデルミディスを同定するの にfig遺伝子の使用 S.アウレウス株8325−4、ストレプトコッカスエクイ亜種株196及び 亜種ズウェピデミカス株Z5、ストレプトコッカスピオゲネス株2−1047、 ストレプトコッカスディスガラクティエ株8215からの精製された染色体DN Aを、制限酵素EcoRIで開裂する。開裂されたサンプルを種々の制限酵素で開裂 されたS.エピデルミディスからの染色体DNAと共に0.8%アガロース-ゲ ル上に流す。電気泳動が終了した後、分離されたDNAフラグメントを、Pharma cia社製のVaccum blottingシステムを用いてNC-フィルターに移す。移動後、 フィルターを、pSE100の挿入断片のヌクレオチド配列を主体とする、調製 されたプローブを用いてストリンジェント条件(65℃で6×SSC、5×Denh art,0.5%SDSを含有する溶液中で)したにハイブリット化する。このプロ ーブを前もって次の様に調製する。2つのオリゴヌクレオチド: (5'-AGGTCAAGGACAAGGTGAC-3'及び5'-CAACAACCATCTCACACAAC-3’)を処方し(Ph armacia)、プライマー対としてPCRに使用し(Perkin Elmer Cetus Thermal Cycler 480を用いて94℃、1分、50℃、30秒、72℃、1分の25サ イクル)、pSE100の挿入断片の〜150bpフラグメントを増幅する。増 幅された素材をアガロースゲル上に流し、〜150bpフラグメントを精製し、32 P-dATP及びMultiprime DNA標識システム(Amersham)を用いて放射活性 標識する。フィルターを一晩ハイブリット化し、次いで洗滌液(0.2%SSC 、0.1%SDS)中で60℃で洗滌し、オートラジオグラフィーする。この結 果は、ハイブリダゼーションがストレプトコッカス及びS.アウレウスに由来す るサンプル中に検出されず、一方ハイブリダゼーションからS.エピデルミディ ス株HBに由来するサンプルに生じることを示す。 S.エピデルミディスの他の菌株中にfig遺伝子の発生を調べるために、次 のPCR反応を開始する。S.エピデルミディスの13個の異なる臨床による単 離物からの染色体DNAを鋳型として使用する。上述と同一プライマー及び同一 PCR条件を使用する。結果は、〜150bpの増幅生成物がS.エピデルミデ ィスのすべての菌株中に検出され(2%アガロースゲルを用いる)、S.アウレ ウス及びS.ピオゲネスからの染色体DNAを含有するコントロールサンプルオ リジナル中では検出されないことを示す。 例7:S.エピデルミディスの種々の単離物から対応DSくり返し域を分析する ためのPCR増幅 McDevitt及びFoster(Microbiology,1955,141:937-943)によれば、S.アウ レウス株の種々の単離物中のDSくり返し域はかなり異なることが示される。S .エピデルミディス中のDSくり返し域が種々の単離物の間で大きさの点でも変 化するかどうかを調べるために、次の実験を行う。たん白質FIGのDSくり返 し領域の5’及び3’側で夫々ハイブリット化するプライマーの対(5'CCGATGAAA ATGGAAAGTATC3'及び5'TCCGTTATCTATACTAAAGTC3')を使用し、S.エピデルミディ スの11の異なる単離物中で対応領域をPCR増幅する。この増幅は次の様に行 われる。1分間、95℃で初期変性した後、サイクルが30秒間、95℃で変性 段階で始まり、次いで50℃で1分のアニーリング、72℃で 2分の延長を行う。このサイクルを25回くり返し、72℃で7分の最終延長で 終る。夫々の株のDS域を示すPCR生成物をアガロースゲル電気泳動によって 分析する。その結果は、種々の長さの1バントが、各サンプル中にあることを示 す。これらの結論は、このタイプの方法が特別の菌株の“指紋”を得るために、 診断テストとして使用されうることである。これは、たとえば感染源をたどるの に有用である。 例8:ゴアグラーゼ-陽性及び陰性-ブドウ球菌中での他の相同遺伝子を同定する ために、株HBのDSフラグメントの使用 DSくり返し域から成るDNAフラグメントを次の様に調製する。オリゴヌク レオチドプライマー(5'ACTGATCATGATGACTTTAGT3'及び5'TCCGTTATCTATACTAAAGTC3 ')を使用して上述と同一条件下で株HBのDS域をPCR増幅する。この増幅は 〜700bpフラグメントを生じ、これは無作為プライミングによって放射活性 (32P)で標識される。このプローブを、ブドウ球菌の種々の種(S.アウレウ ス、S.エピデルミディス株HB、S.ヘモリティカス株789及び株SM13 1、S.ラグダネシス、S.シェライフェリ、S.インターメディウス、S.レ ンタス(lentus)、S.シウリ、S.カルノーサス及びS.ヒイカス)からの染色 体DNA(EcoRIで開裂)によってサザンブロット分析に使用する。 ハイブリダゼーションを65℃で一晩ストリンジェント条件下に行う。翌日、 フィルターを2×SSCを用いて65℃で洗滌し、次いでオートラジオグラフィ ーする。その結果は、少なくとも1つの特異バンドが次の種にあることを示す: S.アウレウス、S.エピデルミディス株HB、S.ヘモリティカス株789及 び株SM131、S.ラグダネシス、S.インターメディウス、S.シウリ、S .カルノーサス(弱いシグナル)及びS.ヒイカス。この結果は、これらの種で 対応する域をクローン及び同定することができるこきを示す。 例9:GST-FIGの産生 ポリメラーゼ連鎖反応によって、DNAフラグメントを増幅してフィブリノー ゲン結合たん白質の一部をコードする。上位プライマーはGCGGATCCAATCAGTCAATA AACACCGACGAT及び下位プライマーはCGGAATTCTGTTCGGACTGATTTGGAAGTTCC.である 。増幅を94℃で30秒、60℃で30秒、72℃で2分の30サイクル行い 、94℃で4分間で開始し、72℃で4分間で終了する。増幅されたフラグメン トを、EcoRI及びBamHIで消化する。プラスミドpGXT-4T(Pharmacia、ウ プサラ、スウェーデン)をEcoRI及びBamHIで消化し、消化フラグメントと混 合し、標準処理に従って混合物をT4DNAリガーゼによって連結する。連結さ れたDNAを大腸菌株TG1中で形質転換する。形質転換体をグルタチオンチオ トランスフェラーゼ及びフィブリノーゲン結合たん白質から成る融合たん白質を コードするプラスミドで単離する。たん白質をPharmaciaの指示に従ってベクタ ープラスミドで精製する。精製されたGST-FIGたん白質をウェスタンアフ ィニティーブロットに付す。ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、受動拡散 によってニトロセルロースペーパーに移し、このペーパーを2時間室温でフィブ リノーゲン(5μg/ml)で処理し、次いでウサギアンチフィブリノーゲン抗 体をHRPに接合する。約100kDaの分子量に相当するバンドが見られる。 コントロール実験中のフィブリノーゲン欠落は、バンドを示さない。 例10:GST-FIGの定常期フィブリノーゲンへの結合の証明 マイクロタイターウエルを、室温で一晩2.5〜20μg/mlの濃度でヒト フィブリノーゲン(Sigma Chemicals Co.)で被覆する。プレートを1時間37℃ で2%ウシ血清アルブミン(BSA)で後被覆する。マイクロタイタープレート を3回洗滌し、GST-FIGを25,50又は100μg/mlの濃度で(図 8中に3つの別々の線で示す)ウエルに加え、プレートを2時間37℃でインキ ュベートする。洗滌後、GST-FIGのフィブリノーゲン層への捕獲を、Hi s-FIGに対する、ラット中で喚起された抗体(100倍に希釈)によって検 出する。洗滌後、抗体の結合を、HRPで接合されたウサギ アンチ ラットI gG抗体で検出する。HRPに対する基室はH22を有するOPD錠(Dakopatts )である。呈色反応を495nmで測定する。図8は、GST-FIGが、配量添 加に依存してフィブリノーゲンに捕獲されるのを示す。 例11:FIGによるフィブリノーゲンへのS.エピデルミディス付着の阻害 2μg/mlのフィブリノーゲンを使用して、一晩室温でマイクロタイターウ エルを被覆し、次いで上述の様に後被覆する。GST-FIG融合たん白質、G ST又はFIGを図9に示す濃度で加える。放射活性に標識された細菌をその直 後に加え、37℃で2時間インキュベートする。GST-FIG融合たん白質、 GST又はFIGの作用として細菌結合の減少を図9中に示す。図9の符号は次 の通りである:四角-GST-FIGによる阻害(5つの独立した実験の平均及び SEを示す。);三角-GSTキャリヤーたん白質による阻害;円形-トロンビン 消化後FIGによる阻害。融合たん白質及びFIG分子だけが結合を阻害する。 細菌の放射活性標識が、LB中で5時間トリチウム標識されたチミジン(20 μCi/ml、比活性81Ci/mmol)の存在下にこれを増殖させて得られ る。 GST-FIGの開裂がトロンビンの添加、次いで2時間37℃でインキュベ ートによって達成される。 例12:GST-FIG及びFIGに対する抗体によってフィブリノーゲンへの エピデルミディス付着の阻害 2mg/mlのフィブリノーゲンを使用し、一晩室温でマイクロタイターウエ ルを被覆し、上述のように後被覆する。放射標識されたS.エピデルミディスを 1時間37℃で種々の血清希釈でインキュベートする。次いで細菌-血清混合物 をウエルに加え、付着を2時間37℃で行う。非付着細菌を洗い落し、付着細菌 の量を例11に示した様に測定する。4つの血清サンプルを使用する:1)ラッ トNo.1から免疫前の血清。2)ラットNo.2から免疫前の血清。3)GS T-FIGで免疫されたラットNo.1からの血清。4)トロンビン開裂によっ て生じたFIGで免疫されたラットNo.2からの血清。図10から、FIG又 はGST-FIG融合たん白質に対する血清でインキュベーションした後付着が 減少するのが分る。相対付着1.0で、リン酸塩緩衝された塩類液で放射標識さ れた細菌のインキュベーション後に得られる付着を意味する。 実験をくり返し、免疫前に採取された血清及びGST-FIGで免疫後に採取 された血清を用いる付着妨害のデータを図11中に示す。 本発明については、本発明者に現在知られている最善の方法を構成する好まし い実施態様に関して記載されているが、当業者にとって明らかである種々の変化 及び変更は下記請求の範囲に記載された、発明の範囲から逸脱することなく行わ れてよい。 引用された特許又は特許出願明細書:WO 95/07300,US 4,237,224,WO 84/03103
【手続補正書】特許法第184条の4第4項 【提出日】平成9年11月20日(1997.11.20) 【補正内容】 請求の範囲 8.請求の範囲2記載の組換えDNA分子に於て、そのDNA分子が次のヌクレ オチド配列: 又はその相同体1種又はそれ以上を含有することを特徴とする、上記分子。 9.請求の範囲2記載の組換えDNA分子に於て、そのDNA分子は次のアミノ 酸配列: 1種又はそれ以上をコードすることを特徴とする上記分子。 10.請求の範囲8記載のヌクレオチド配列1種又はそれ以上を含有するプラスミ ド、ファージ又はファジミド又はその相同体。 11.請求の範囲9記載のプラスミド、ファージ又はファジミド少なくとも1種を 含有する微生物。 12.固定されたフィブリノーゲンを有する表面にブドウ球菌が付着するのを妨害 するために、ブドウ球菌の抽出可能な画分を使用する方法。 13.固定されたフィブリノーゲンを有する表面にブドウ球菌の付着を妨害するた めに、ブドウ球菌から得られた天然フィブリノーゲン結合たん白質又はその一 部を使用する方法。 14.表面へのブドウ球菌の付着を妨害するために、請求の範囲1記載のたん白質 又はその一部を使用する方法。 15.請求の範囲1記載の固定化たん白質又はそのフラグメントを溶液中でフィブ リノーゲンを単離するか又は検出するために使用する方法。 16.診断目的に、たとえばS.エピデルミディスの存在を検出するか及び(又は )サンプル中に存在する生物の種類を決定するために、請求の範囲1記載のた ん白質又はその一部をコードする遺伝子を使用する方法。 17.請求の範囲8記載のDNA配列によってコードされた、請求の範囲1記載の たん白質又はペプチドに対してもたらされた抗体。 18.診断目的に、請求の範囲17記載の抗体を使用する方法。 19.治療及び予防目的に、請求の範囲17記載の抗体を使用する方法。 20.ブドウ球菌の付着を妨害するために、ブドウ球菌の抽出可能画分に対する抗 体を使用する方法。 21.ブドウ球菌の付着を妨害するために、ブドウ球菌から得られた天然フィブリ ノーゲン結合たん白質に対する抗体を使用する方法。 22.ブドウ球菌の付着を妨害するために、請求の範囲1記載のたん白質又はその 一部に対する抗体を使用する方法。 23.免疫原としてブドウ球菌から得られた、フィブリノーゲン結合たん白質又は その一部を使用する方法。 24.免疫原として、請求の範囲1記載のたん白質又はその一部を使用する方法。 25.請求の範囲1記載のたん白質を含むワクチン製剤。 26.請求の範囲8記載のDNA配列を含むワクチン製剤。 27.請求の範囲1記載のたん白質を哺乳類に投与することを含む能動免疫法。 28.請求の範囲8記載のDNA配列を哺乳類に投与することを含む能動免疫法。 29.請求の範囲8記載のDNA配列によってコードされた、請求の範囲1記載の たん白質又はペプチドに対してもたらされた抗体を哺乳類に投与することを含 む受動免疫法。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年7月10日(1998.7.10) 【補正内容】 請求の範囲 1.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドに於て、その たん白質又はポリペプチドは確認されたコアグラーゼ陰性ブドウ球菌中の株に 由来することを特徴とする、上記たん白質又はポリペプチド。 2.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列を含有する組換えDNA分子に於て、そのたん白質又はポリ ペプチドは、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌株に由来することを特徴とする、上 記分子。 3.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列を含有するプラスミド、ファージ又はファジミドに於て、そ のたん白質又はポリペプチドは、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌株に由来するこ とを特徴とする、上記プラスミド、ファージ又はファジミド。 4.請求の範囲2記載の少なくとも1種の組換えDNA分子を含有する微生物。 5.請求の範囲3記載の少なくとも1種のプラスミド、ファージ又はファジミド を含有する微生物。 6.フィブリノーゲンを結合するたん白質又はそのポリペプチドを産生する方法 に於て、請求の範囲2記載の組換えDNA分子少なくとも1種を微生物中に導 入し、この微生物を適当な培地中で培養し、生じたたん白質をクロマトグラフ ィー精製によって単離することを特徴とする、上記方法。 7.フィブリノーゲンを結合するたん白質又はそのポリペプチドを産生する方法 に於て、請求の範囲2記載の組換えたん白質少なくとも1種をファージ粒子上 で発現させ、そのファージ粒子はフィブリノーゲン結合活性を示すことを特徴 とする上記方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/31 C07K 14/31 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/02 C12P 21/02 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 フロック・ヤン―イングマール スウェーデン国、S―161 28 ブロムマ、 ソンガルヴェーゲン、2 (71)出願人 リンドベルク・マルティン スウェーデン国、S―750 07 ウプスラ、 ピー オー ボックス 7025 インスティ トウト・フェル・ミクロビオロギ、スベリ ゲス・ラントブルクスユニバーシテート (72)発明者 グス・ベンクト スウェーデン国、S―756 52 ウプサラ、 ダーク・ハムマルシェルツ・ヴェーク、 238 ベー (72)発明者 ニルソン・マルティン スウェーデン国、S―752 30 ウプサラ、 ドラガールブルンスガータン、60 (72)発明者 フリクベルク・ラルス スウェーデン国、S―752 29 ウプサラ、 スタビー・アレー、7 セー (72)発明者 フロック・ヤン―イングマール スウェーデン国、S―161 28 ブロムマ、 ソンガルヴェーゲン、2 (72)発明者 リンドベルク・マルティン スウェーデン国、S―750 07 ウプスラ、 ピー オー ボックス 7025 インスティ トウト・フェル・ミクロビオロギ、スベリ ゲス・ラントブルクスユニバーシテート

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドに於て、その たん白質又はポリペプチドはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌株に由来することを 特徴とする、上記たん白質又はポリペプチド。 2.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列を含有する組換えDNA分子に於て、そのたん白質又はポリ ペプチドは、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌株に由来することを特徴とする、上 記分子。 3.フィブリノーゲン結合活性を有するたん白質又はポリペプチドをコードする ヌクレオチド配列を含有するプラスミド、ファージ又はファジミドに於て、そ のたん白質又はポリペプチドは、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌株に由来するこ とを特徴とする、上記プラスミド、ファージ又はファジミド。 4.請求の範囲2記載の少なくとも1種の組換えDNA分子を含有する微生物。 5.請求の範囲3記載の少なくとも1種のプラスミド、ファージ又はファジミド を含有する微生物。 6.フィブリノーゲンを結合するたん白質又はそのポリペプチドを産生する方法 に於て、請求の範囲2記載の組換えDNA分子少なくとも1種を微生物中に導 入し、この微生物を適当な培地中で培養し、生じたたん白質をクロマトグラフ ィー精製によって単離することを特徴とする、上記方法。 7.フィブリノーゲンを結合するたん白質又はそのポリペプチドを産生する方法 に於て、請求の範囲2記載の組換えたん白質少なくとも1種をファージ粒子上 で発現させ、そのファージ粒子はフィブリノーゲン結合活性を示すことを特徴 とする上記方法。 請求の範囲8記載のDNA配列によって。 18.診断目的に、請求の範囲17記載の抗体を使用する方法。 19.治療及び予防目的に、請求の範囲17記載の抗体を使用する方法。 20.ブドウ球菌の付着を妨害するために、ブドウ球菌の抽出可能画分に対する抗 体を使用する方法。 21.ブドウ球菌の付着を妨害するために、ブドウ球菌から得られた天然フィブリ ノーゲン結合たん白質に対する抗体を使用する方法。 22.ブドウ球菌の付着を妨害するために、請求の範囲1記載のたん白質又はその 一部に対する抗体を使用する方法。 23.免疫原としてブドウ球菌から得られた、フィブリノーゲン結合たん白質又は その一部を使用する方法。 24.免疫原として、請求の範囲1記載のたん白質又はその一部を使用する方法。 25.請求の範囲1記載のたん白質を含む、ワクチン製剤。 26.請求の範囲8記載のDNA配列を含むワクチン製剤。 27.請求の範囲1記載のたん白質を哺乳類に投与することを含む能動免疫法。 28.請求の範囲8記載のDNA配列を哺乳類に投与することを含む能動免疫法。 29.請求の範囲8記載のDNA配列によってコードされた、請求の範囲1記載の たん白質又はペプチドに対してもたらされた抗体を哺乳類に投与することを含 む受動免疫法。
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