JP2001503471A - 伝導性樹脂組成物 - Google Patents

伝導性樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、樹脂性材料とそれに分散した伝導性充填剤とを含む伝導性樹脂組成物を提供する。伝導性充填剤は、第1の伝導性充填剤成分と第2の伝導性充填剤成分とを含有する。モースの硬度計を用いて測定した場合に、第1の伝導性充填剤成分の粒子は、第2の伝導性充填剤成分より硬い。この組成物に対して剪断混合力を加えて、第1および第2の伝導性充填剤成分が樹脂性材料中全体に剪断によって分散させると、第2の伝導性充填剤成分の粒子が、樹脂性材料に含まれる第1の伝導性充填剤成分粒子の網目内にある粒子間空隙を占有し、それによって伝導率が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 伝導性樹脂組成物発明の属する技術分野 本発明は、密封剤、コーティング剤、接着剤などとして有用な熱伝導性充填剤 を含むものなどの伝導性樹脂組成物に関するものである。関連技術の簡単な説明 電子工業における進歩により、特に実装の問題に関して熱的管理の重要性が増 してきた。例えば、電子製品における蓄熱は、信頼性の低下(「故障までの平均 時間」)、性能の速度低下、電力操作能力の低下を生じる。さらに、電力消費低 減の要求があるにもかかわらず、半導体チップ上の電子部品数の増加および該チ ップのサイズ低下も、熱的管理の重要性を増すものとなっている。さらに、半導 体チップをプリント回路基板に直接取り付けるチップオンボード(chip-on-boar d)技術によっても、基板上の表面部分のより有効な利用が望まれることから、 熱的管理の要求が強まっている。そこで、実装技術は、電子工業を制限する最も 大きい単一要素の一つと呼ばれていることは当然のことである(M.M.Konarski a nd J.Heaton,"Electronic Packaging Design Advances Miniaturization",Circ .Assembly ,32-35(1996年8月)参照)。 熱拡散技術の熱的管理には、装置周辺の空気(例えば、自由流動または強制流 動)対流によって熱を電子機器(動作中のシリコン集積回路など)から除くこと ができる対流または伝導機構、ラジエータによる流体(例:水またはフルオロカ ーボン)対流、または物理的接触のある部品による伝導などがある。そのような 技術の組み合わせを用いて、設計基準内に温度を維持する場合が多い。 熱対流には、境界面を介しての伝熱が関与し、それは境界面での(1)露出面 積、(2)温度差、(3)伝熱係数に比例する。他方、熱伝導には、ある長さで の単位面積当たりの熱伝達が関与し、それはその長さ全体での温度勾配に比例す る。従って、熱伝導(または熱伝導率)は、ある材料が、それを通して熱を伝え る能力の尺度となる定常状態特性である。他はいずれも同等であるが、同量の熱 を拡散させるのに、対流では伝導の場合より大きい表面積を必要とする。当然の ことながら、電子実装の微小化は常に続いており、表面積は減少し、それによっ て対流は望ましくないものとなっている。 アルミニウム合金またはグラファイト複合材料などの軽量で熱伝導性の材料か ら作られた放熱体を電子機器で用いて、そこからの熱拡散を促進する場合が多い 。放熱体は、環境への熱伝達を超えず、それ自体放熱体を使用する機器からの熱 伝達と適合していなければならない熱容量を得るだけの量を有するものでなけれ ばならない。 放熱体は従来、奏功するか否かについては変動が大きかった。そのような変動 性がある一つの理由は、放熱体と熱を発生する電子機器との間の境界面熱抵抗で ある。一般にそのような抵抗は、電子機器と放熱体の間の境界面接合部に、(1 )高い熱伝導率、(2)放熱体と電子機器との直接の表面接触、(3)放熱体と 熱発生装置との間の境界面接合部での故障または性能低下を検出する熱循環によ って測定されるような良好な耐久性を有する材料を配置することで、低下させる ことができる。機械的締結具および熱伝導性グリース、雲母片およびセラミック 絶縁体、パッドおよびテープ、ならびに接着剤が、そのような放熱体または境界 面材料として使われてきた。 機械的締結具は耐久性であるが、かなり磨かれた表面であっても存在する顕微 鏡的な境界面空隙のために、高い境界面熱抵抗を与える場合が多い。 そのような締結具との表面接触は、そのような境界面空隙または表面空隙に浸 透する熱グリースを用いることで、境界面熱抵抗を効果的に低下させることによ って向上させることができる。しかしながら、そのようなグリースは、耐溶媒性 がなく、多くの場合時間が経つに連れて境界面接合部から流れ出る傾向がある。 一部のユーザーはさらに、熱グリースは時間を要するものであって、塗布が面倒 で、清拭が困難であると考えている。さらに、熱グリース塗布時には、汚染を減 らすためにハンダ工程を避けなければならない。さらに、接合部の乾燥(従って 、熱抵抗の上昇)および浴汚染の両方を起こす可能性のある境界面接合部からの 熱グリース洗い流しを低減させるためには、熱グリースを含む部品を清浄浴に入 れ るのを避けることが望ましい。 雲母片は安価であり、優れた絶縁強度を有する。しかしまた一方、雲母片は脆 くて容易に破壊する。さらに、雲母自体が高い熱インピーダンスを有し、その結 果、熱グリースは通常のようにそれに塗布される。セラミックの絶縁体は高価で 脆く、従って雲母片のように破壊しやすい。 熱伝導性パッドは積層複合材料であり、多くの場合感圧接着剤でコーティング されていて、それが挟んでいる基板表面との結合および良好な熱的接触を促進す る(例えば、米国特許4574879号(DeGee)参照)。そのような伝導性パ ッドの例としては、「CHO−THERM」という商品名で市販されているもの (W.R.Grace Unit,Chomerics,Inc.,Woburn,Massachusetts)などがある。パッド の中核部は熱伝導率が非常に高いが、コーティング自体は低い熱伝導率を有する 弾性材料である。そこで、伝導性パッドの熱的性能は多くの場合、境界面の熱抵 抗を決定する接合面へのコーティング剤の表面浸透の程度とともに、取り付け圧 と運転温度によって決まる。熱伝導性テープも同様の性能を有する(例えば、米 国特許5510174号(Litman)参照)。 熱伝導性接着剤は硬化性であるが(硬化を意図しないグリースとは対照的に) 、グリースの場合同様、熱伝導性充填剤を含む場合が多い(充填剤の市販品の例 としては、Thermoset(Indianapohs,Indiana)またはCreative Materials Inco rporated(Tyngsboro,Massachusetts)から販売のものなどがある)。接着剤では 適切に配合および塗布して、適切な表面に塗布した場合に、境界面接合部から移 動してはならないという点を除き、これらの接着剤はグリースと同様の作用を行 う。 各種熱伝導性接着剤が多くの用途での使用において知られており、例えば密封 剤、静電複写機でのフューザロールコーティング剤、結合媒体などがある。その ような組成物で使用される樹脂はそれ自体熱的に安定でなければならず、その例 としては、シリコーン系、エポキシ系、フェノール系、ビニル系およびアクリル 系材料がある。例えば応力緩和における高い弾力性、低い水分取り込み、イオン 純度、広い温度性能、電気絶縁性のような優れた電気的性質があることから、シ リコーン系が特に望ましい。 しかしながら、そのような接着剤の熱伝導性を高めることが望ましい場合が多 く、当然のことながらそれは、樹脂自体の伝導性によって決まる。熱伝導性の向 上は、樹脂マトリクスに伝導性充填剤を加えることで得られる場合が多い「Hand book of Fillers for Plastics ,6.1,255,H.S.Katz and J.V.Milewski,eds.,Van Nostrand Reinhold Co.,New York(1987)参照。さらに、米国特許4147669 号(Shaheen)(樹脂へのガリウム、アルミニウムおよび金、銅もしくは銀の含 有);4544696号(Streusand)、4584336号(Pate)および45 88768号(Streusand)(酸化アルミニウムまたは酸化亜鉛を含む含窒化珪 素有機ポリシロキサン);5011870号(Peterson)(ポリ有機シリコーン 樹脂マトリクスへの窒化アルミニウム、ならびに金属シリコンおよび窒化ホウ素 の含有);ならびに5352731号(Nakano)(含酸化アルミニウムシリコー ンゴム)も参照]。 米国特許5430085号(Acevedo)には、粒径範囲300〜325μmの 伝導性粒子80重量%、粒径範囲75〜80μmの伝導性粒子10重量%および 0.020〜0.025インチの長さを有する伝導性繊維10重量%を含む充填 剤と混合した、例えばシリコーンなどの樹脂を含む熱伝導性・電気伝導性のコー キング剤について記載されている。 米国特許4604424号(Cole)には、ポリジ有機シロキサン、硬化剤、含 白金ヒドロシリル化触媒および酸化亜鉛・酸化マグネシウム充填剤を含む熱伝導 性シリコーンエラストマーについて記載されており、その充填剤の粒径は実質的 に全ての充填剤粒子が325メッシュの篩いを通過するようなものであり、充填 剤の平均粒径は10μm以下である。充填剤は、酸化亜鉛50%〜90%、酸化 マグネシウム10%〜50%(これらはそれぞれ、充填剤の重量%である)から 構成される。他の充填剤(40重量%以下)には、酸化アルミニウム、酸化鉄お よびカーボンブラックなどがある。その硬化エラストマーは、単独の充填剤とし て酸化アルミニウムを含む組成物より、研磨性材料による侵食に対して耐性であ ると述べられている。 米国特許5445308号(Nelson)では、別の熱伝導性向上法により、液体 金属(例:ガリウム、ガリウム/インジウム、ガリウム/インジウム/スズおよ び/または水銀)を含む熱伝導性充填剤を未硬化マトリクス材料(例:熱可塑性 材料、熱硬化性樹脂、UV硬化性材料、エポキシおよび含溶媒材料)中に混合さ せてから、マトリクス材料を硬化させることで、隔てられた表面間の連結が行わ れている。 特開平7−292251号の英語要約は、硬化性・熱伝導性で電気絶縁性の含 酸化マグネシウムシリコーン組成物に関連するものであるように思われる。 ケミカルアブストラクト(Chemical Abstracts)CA124:124432r (1996)には、重合すると、形成されるポリマー−セラミック複合材の熱伝 導性が改善したことが報告されている、シランエラストマー前駆体とともに使用 する窒化アルミニウム粉末の爆発圧搾について記載されている。 伝導性粒子は通常、粉砕または磨砕とそれに続く分離によって、比較的大きい 粒子の所望材料を比較的小さい粒子に粉砕することで製造して、使用に供される 。粉砕もしくは磨砕は、強力な攪拌を行って材料を十分に混和させる各種機械的 混合装置を用いて行うことができる。その装置では剪断力が生じ、その程度は混 合装置の攪拌発生成分と混合される材料との間で接触が起こる速度ならびに混合 機設計によって決まる(N.P.Cheremisinoff,Polymer Mixing and Extrusion Te chnology ,Marcel Dekker,Inc.,New York(1989)参照)。 一般に、同じ体積では、相対的に大きい粒径の熱伝導性材料の方が、相対的に 小さい粒径の同材料より大きい熱伝導性を示すことが浸透理論から予想されると いう点は注目すべきである(例えば、4 Encycl.Polym.Sci.& Eng'g,"Composite s,Fabrication to Die Design",p.343,Fig 16,John Wiley & Sons,New Yor k(1986)参照)。従って、従来の知見から、充填される樹脂で使用される伝導性 充填剤の粒径を大きくしたくなるであろう。 しかしながら現時点では、充填剤を分散させる樹脂の熱伝導性を上昇させるこ とを目的として、伝導性充填材の粒径および幾何形状を小さくするのに、そのよ うな剪断混合が行われてきたとは考えられない。 熱管理法の向上は、電子工業界で商業的に許容される進歩を支援する上で必要 であると見られている。そこで、熱伝導性の改善された樹脂組成物が常に求めら れている。従って、それ自体の機械的性質または硬化反応生成物の機械的性質に は全体的に影響を与えることなく優れた伝導特性を有する伝導性樹組成物に対す るニーズがある。発明の概要 本発明は、所望の伝導性および物性を示す樹脂組成物を提供し、上記のニーズ を満足するものである。 詳細には、本発明は、樹脂性材料および該材料で分散している伝導性充填剤を 含む伝導性樹脂組成物に関するものである。その伝導性充填剤は、第1の伝導性 充填剤成分と第2の伝導性充填剤成分を含む。モースの硬度計を用いて測定した 場合、第1の伝導性充填剤成分の粒子の方が第2の伝導性充填剤成分より硬い。 その組成物は剪断混合力を受け、その力によって第1および第2の伝導性充填剤 成分は、樹脂性材料全体に剪断的に分散する。さらに、樹脂性材料全体での伝導 性充填剤の体積率は望ましくは、組成物の約30体積%〜約65体積%の範囲で ある。さらに、組成物中での第1の伝導性充填剤成分の第2の伝導性充填剤成分 に対する重量比は、約1:6、望ましくは約1:4である。 本発明の別の態様では、樹脂性材料と伝導性材料を含む第1の伝導性充填剤を 含む伝導性樹脂組成物の製造方法が提供される。その方法では、第1の伝導性充 填剤成分および第2の伝導性充填剤成分を含む第1の伝導性充填剤と樹脂性材料 とを得て混合物を形成する工程;ならびにそうして形成された混合物を、前記第 1の伝導性充填剤成分が剪断的に前記第2の充填剤成分を粉砕して粒径を小さく し、しかも多くの場合該第2の充填剤成分の幾何形状を変える上で有効な剪断混 合を受けさせる工程を有する。そのような剪断混合の結果、高密度で充填された 伝導性充填剤が樹脂性材料全体に分散して、伝導性充填材の体積率は組成物の約 30〜約65体積%の範囲となる。 本発明のさらに別の態様では、硬化性伝導性組成物の反応生成物において、該 組成物が剪断混合を受けた第1の伝導性充填剤、第2の伝導性充填剤および樹脂 性材料を含む反応生成物が提供される。加熱、水分、光照射およびそれらの組み 合わせによってその組成物を硬化させて、反応生成物を形成することができる。 本発明は、硬度の異なる2以上の伝導性充填剤成分を使用することで異なる粒 径の充填剤を有するという点で、公知の伝導性樹脂組成物とは異なる。さらに、 そのような伝導性充填剤成分に対する剪断混合力の作用によって、硬い方の伝導 性充填剤より柔らかい方の伝導性充填剤の方が早く粉砕され、樹脂マトリクス中 での充填量または充填剤密度が高くなる。剪断混合力を適切に制御することで、 柔らかい方の充填剤粒子の粒径を小さくし、幾何形状を変えて、硬い方の充填剤 粒子同士の間の粒子間空隙が粉砕された柔らかい方の充填剤粒子で充填されて、 結果的に充填剤充填密度が高くなり、伝導性特に熱伝導性を高くすることができ る。当然のことながら、混合物に対して剪断混合を行う時に、硬い方の伝導性充 填剤と比較して、柔らかい方の伝導性充填剤の方が粒径が小さくなるのであれば 、個々の伝導性充填剤成分の粒径とは無関係に、上記のような結果が得られる。 剪断混合力と伝導性充填剤成分の硬度差によって、樹脂マトリクス中での伝導性 充填剤の体積率が組成物の約30〜約65体積%である伝導性樹脂組成物が形成 される。 本発明の他の態様および特徴が、以下の開示および特許請求の範囲からさらに 容易に理解されよう。図面の簡単な説明 図1は、酸化アルミニウムを含むシリコーン組成物の二次走査型電子顕微鏡写 真である。 図2は、酸化アルミニウムを含むシリコーン組成物のX線ドットマップ像であ る。 図3は、酸化亜鉛を含むシリコーン組成物の二次走査型電子顕微鏡写真である 。 図4は、酸化亜鉛を含むシリコーン組成物のX線ドットマップ像である。 図5は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成 物の二次走査型電子顕微鏡写真である。 図6は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成 物のX線ドットマップ像であり、このX線ドット像は酸化アルミニウム粒子のみ を示している。 図7は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成 物のX線ドットマップ像であり、このX線ドット像は酸化亜鉛粒子のみを示して いる。 図8は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成 物のX線ドットマップ像であり、このX線ドット像は酸化アルミニウム粒子と酸 化亜鉛粒子の両方を示している。 図9は、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛を含む本発明のシリコーン組成物の 二次走査型電子顕微鏡写真である。 図10は、X軸に硬化シリコーン組成物中の伝導性充填剤(酸化アルミニウム 、酸化亜鉛およびそれらの組み合わせ)の体積パーセントを、Y軸にその硬化シ リコーン組成物の熱伝導性を示すプロットである。 図11は、X軸に硬化シリコーン組成物中の伝導性充填剤(酸化アルミニウム 、酸化亜鉛およびそれらの組み合わせ)の体積パーセントを、Y軸にその硬化シ リコーン組成物の熱伝導性を示すプロットである。発明の詳細な説明 本発明は、所望の伝導性および物性を示す樹脂組成物を提供するものである。 そのような樹脂組成物の伝導性は、その中に伝導性充填剤を含有させることでか なり上昇し、その上昇は、2以上の伝導性充填剤成分の組み合わせに基づいて相 乗的であり、柔らかい方の伝導性充填剤成分が硬い方の伝導性充填剤成分同士の 間に形成された粒子間空隙を満たすことで、組成物の伝導性が上昇することが認 められる。 詳細には、本発明は、樹脂性材料およびその中に分散した伝導性充填剤を含む 伝導性樹脂組成物に関するものである。その伝導性充填剤は少なくとも、第1の 伝導性充填剤成分(無機または金属材料)および第2の伝導性充填剤成分(無機 または金属材料などであり、これは好ましくは、第1の伝導性充填剤成分として 選択したものとは異なったものである)を含む。 前記第1および第2の伝導性充填剤成分とともに、別の伝導性充填剤成分を使 用することは、本発明の精神および範囲に含まれるものである。しかしながら、 第2の伝導性充填剤成分と比較して硬い(モース硬度などの従来の硬度試験で測 定したもの)第1の伝導性充填剤成分などの2成分系伝導性充填剤混合物を用い るのが有利である。さらに当然のことながら、伝導性充填剤成分自体が熱伝導性 である。 上記のように、第1および第2の伝導性充填剤成分は無機または金属成分であ ることができ、適宜選択して、鉄、アルミニウム、亜鉛、銀、金、鉛、ニッケル 、マグネシウム、ホウ素、バリウム、白金、パラジウム、銅、ジルコニウム、チ タン、ウラン、バナジウム、ニオブ、タングステン、珪素およびそれらの伝導性 誘導体(例えば、酸化物および窒化物)、さらには炭素、グラファイト、炭化珪 素など、ならびにそれらの組み合わせを含むことができる。 本発明の範囲内で、金属、金属酸化物および/または金属窒化物の各種組み合 わせが想到されることは、当業者には明らかであろう。例えば、窒化アルミニウ ム(Advanced Refactory Technologies,Inc.,Buffalo,New YorkまたはKeramo nt Corporation,Tucson,Arizonaから市販のものなど)、酸化マグネシウム(K aopolite Incorporated,Union,New JerseyまたはHarbison-Walker Refractori es Company,Pittsburgh,Pennsylvaniaから市販のものなど)および酸化アルミ ニウム(Whittaker,Clark & Danies,Inc.,South Plainfield,New Jerseyか ら市販のものなど)が、第1の伝導性充填剤成分には望ましい選択であり、酸化 アルミニウムが特に望ましい。第2の伝導性充填剤成分には、酸化亜鉛(Zinc C orporation of America,Monaca,Pennsylvaniaから市販のものなど)が特に望ま しい選択である。 モースの硬度計などの従来の硬度試験を用いて測定した場合、第1の伝導性充 填剤成分の粒子は、第2の伝導性充填剤成分より硬い。第1および第2の伝導性 充填剤成分間の相対的硬度差は、柔らかい方の成分の粒径低下を促進し得る手段 を提供するものであることが認められる。すなわち、組成物配合時に、伝導性充 填剤成分を樹脂性材料と混和し、その混合の間に、硬い方の伝導性充填剤成分が 柔らかい方の伝導性充填剤成分を粉砕する作用を行う。次に、粉砕された柔らか い方の充填剤成分は、硬い方の伝導性充填剤成分の網目またはマトリクス内に生 じた粒子間空隙を満たすことができる。モース硬度試験を用いて測定した場合の ように、第1の伝導性充填剤成分が第2の伝導性充填剤成分より硬ければ、相対 的硬度差の程度は重要ではない。当然のことながら、第1および第2の伝導性充 填剤成分間の相対的硬度差が大きいほど、第2の伝導性充填剤成分粒子の粉砕度 は高くなり、他の点については同様である。 本発明による伝導性樹脂組成物では、第1および第2の伝導性充填剤成分は熱 伝導性であり、しかも電気伝導性などの所望の電気的性質を有することができる 。充填された樹脂組成物の伝導性、特に熱伝導性は、少なくとも部分的に、組成 物中の伝導性充填剤の濃度または充填レベル(または体積比)によって決まる。 当然のことながら、伝導性は、伝導性充填剤の固有の性質、ならびに樹脂マトリ クス内の伝導性充填剤粒子の空間配置によっても決まる。 より具体的には、樹脂マトリクスにおける伝導性充填剤の伝導性、体積比およ び分散が、熱伝導性で認められる向上の程度を決める上で役立つ。樹脂マトリク ス全体にわたって充填剤の接触を高めることで、さらに改良が達成される。すな わち、樹脂マトリクス内の伝導性充填剤の粒径、幾何的および相対的分散、空間 配置も、含充填剤樹脂の熱伝導性の程度を決める上で役立つ(上記のHandbook o f Fillers for Plastics 参照)。その点に関しては、異なる粒径の粒子を混合し て、粒子間の空隙の充填をさらに促進することで、樹脂マトリクス内の充填剤の 充填密度を高めることが有利であると考えられる。そのような材料の特定の末端 用途において、伝導性充填剤含有組成物(およびその組成物から形成された硬化 材料)の熱伝導性をできるだけ高くすることが望ましいのが一般的である。 熱伝導性を高めるには、組成物中の伝導性充填剤の量を多くするのが望ましい 。樹脂に伝導性充填剤を加えることで、それの粘度が材料を分散させることがで きる最大充填剤充填量まで上昇する。一般に、伝導性充填剤の濃度が高くなると 、他は同様であっても伝導性が高くなるはずである。しかしながら、伝導性充填 剤を入れすぎると、流動学的性質が損なわれる場合があり[大幅な粘度上昇(そ れによって、組成物の流動性と分散性が低下する)]、樹脂濃度が不十分である ために、末端用途での硬化品の機械的完全性および接着/粘着性(ひび割れを起 こしやすく、結合性が低下し、製造上の問題があるため)が低下する場合がある 。そして、不均一状態が生じる場合がある(結合している樹脂からの熱伝導性充 填剤の沈降分離による)。従って、伝導性(例えば、熱伝導性)および樹脂特性 と充填された樹脂組成物を使用することが望ましい具体的用途との間で適切な均 衡を得るべきである。 代表的な伝導性充填剤は、伝導性充填剤中で約65重量%〜約95重量%の第 1の伝導性充填剤成分と伝導性充填剤中で約5重量%〜約35重量%の第2の伝 導性充填剤成分を含み、第1および第2の伝導性充填剤成分の重量パーセントが 合計で100%となるようなものがあり得る。 本発明の樹脂組成物で使用される樹脂性材料は、好適なものであれば、種類お よび組成は問わない。例えば、好適な樹脂性材料には、シリコーン類、アクリレ ートまたは(メタ)アクリレート類、エポキシ類、ウレタン類、ポリアルキレン 類、ポリビニルハライド類、ポリエステル類およびそれらの組み合わせなどがあ る。本発明の伝導性組成物をグリースで使用する場合、そのような各材料は硬化 を意図したものではなく、それ自体非重合性材料から選択することができる。よ り具体的には、そのような非硬化的用途に好適な樹脂には、ポリエチレン類、ポ リプロピレン類、ポリビニルクロライド、ポリブチルテレフタレートなどがある 。 硬化性樹脂性材料または硬化を意図した樹脂性材料に関しては、適切な硬化形 態のものを用いることができ、それには熱硬化性樹脂、放射線照射または光(例 :可視光または紫外光)硬化性樹脂、嫌気性硬化性樹脂、水分硬化性樹脂または 前記硬化形態の組み合わせによって硬化する樹脂、あるいは他の好適な硬化方法 、技術または機構によって硬化する樹脂などがある。 本発明で使用可能な硬化性樹脂の中で、特に好ましいものとしては、シリコー ン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレートおよび(メタ)アクリレート樹脂などがあ り、好ましくはシリコーン樹脂、特には白金触媒付加硬化シリコーン樹脂配合物 がある。 本発明の樹脂組成物は、樹脂性材料に個々の伝導性充填剤成分を加え、次にそ れに対して選択した伝導性充填剤を剪断混合しながら加えることで得ることがで きる。この文脈で使用する場合、剪断混合とは、例えばインペラ、羽根またはパ ドル型混合装置から、樹脂性材料および伝導性充填剤の混合物に機械的剪断作用 を加えることを指す。 混合は、混ねつ機(dough mixer)などの、シグマ形の羽根を有する剪断混合 機あるいはワーリングブレンダーなどの混合装置中で行うことができる。当然の ことながら、バンバリー混合機、ローラーミル、アンカー攪拌機、遠心円板型混 合機など、ならびにMPVDV型(Jaygo,Incorporated,Mahwah,New Jersey) などのプラネタリ混練機も使用可能である。そのような機械的混合は、伝導性充 填剤に剪断力を加え、その力の作用によって、柔らかい方の伝導性充填剤成分が 粉砕もしくは磨砕されて粒径が小さくなり、多くの場合混合装置および/または 硬い方の伝導性充填剤成分との相互作用によって幾何形状が変わる。相対的に硬 いことから、第1の伝導性充填剤成分の粒子は、第2の伝導性充填剤成分の相対 的に柔らかい粒子に起こる混合装置による粉砕および粒径低下に対して相対的に 耐性が大きく、相対的に柔らかい粒子を粉砕する作用を行う。そうして混合およ び粉砕された第2の伝導性充填剤成分粒子は、組成物の樹脂マトリクスにおける 硬い方の粒子同士の間で形成されている粒子間空隙を満たすことができ、それに よって満たされた伝導性樹脂における伝導性充填剤の体積比を高める。 剪断レベル、インペラ羽根の先端速度、混合期間などの混合条件の選択につい ては、不必要な実験によらずに、通常の実験を行って調べることで、特定の組成 に関して当業者であれば容易に決定することができる。そのような粒径低下の結 果、伝導性樹脂組成物中にかなり均質で高密度に充填剤が充填され、硬化性組成 物の場合は、それの最終硬化反応生成物でそのようなものが得られる。 本発明による伝導性樹脂組成物の製造では、樹脂性材料と第1および第2の伝 導性充填剤成分との混合物に対して剪断混合力を加えて、第2の伝導性充填剤成 分が第1の伝導性充填剤成分と剪断的に接触して粒径を小さくし、幾何形状にお いて捻れおよび圧縮を受けて、樹脂マトリクス全体に分散することができる。そ のような剪断分散によって、粉砕された第2の伝導性充填剤成分は、第1の伝導 性充填剤成分のマトリクスに形成された粒子間空隙を満たし、樹脂マトリクス全 体にわたって、実質的に連続的な接触と伝導性の連続性を作り出すことができる 。このようにして、伝導性樹脂組成物全体にわたって伝導性を高めることができ る。 その伝導性樹脂組成物を配合することで、硬化させた際に、反応生成物は図8 に示したものと実質的に同様のエネルギー分散X線スペクトル像を得ることがで きる。 本発明による伝導性樹脂組成物を用いると、剪断混合力を加えることで、第1 の伝導性充填剤成分の粒径を約10〜約15μmの範囲とすることができ、第2 の伝導性充填剤成分の粒径を約1〜約10μm、望ましくは約3〜7μmとする ことができる。当然のことながら、そのような剪断混合力を加える前に、使用す る第2の伝導性充填剤成分粒子は、約10μmより大きい粒径を有することがで きる。実際、剪断力を加える前には、第2の伝導性充填剤成分粒子は、第1の伝 導性充填剤成分粒子と実質的に同じ粒径であるか、それ以上であってもよい。し かしながら望ましくは、第2の伝導性充填剤成分の粒径は約5μmであることが でき、第1の伝導性充填剤成分の平均粒径は約12μmであることができる。 伝導性充填剤成分の粒径は、数値範囲内としての平均粒径、ならびに特定の充 填剤成分における粒径の75%以上を含む範囲を反映したものである。粒径を単 一の数値(例:約5μmまたは約12μm)として指定する場合、その指定の数 値は伝導性充填剤成分についての平均粒径を指し、粒径の75%以上がその数値 の25%以内である。 第1および第2の伝導性充填剤成分の相対的粒径が、硬い方の粒子(すなわち 第1の伝導性充填剤成分)が柔らかい方の粒子(すなわち第2の伝導性充填剤成 分)の約1〜約10倍であって、第2の伝導性充填剤粒子の粒径が例えば約10 〜約40μmであるようなものであることが望ましいと考えられる。硬い方の粒 子が柔らかい方の粒子の粒径の約1.75〜約5倍であることが望ましいと考え られ、特に有利には、硬い方の粒子が柔らかい方の粒子の粒径の約2〜約3倍で ある。 剪断混合を行うことで、第1および第2の伝導性充填剤成分は、伝導性組成物 の樹脂マトリクス内で実質的に均一な形で高密度で充填され得る。その組成物の 配合は、伝導性樹脂組成物において他の点では同等の重量パーセント濃度であっ ても、第1および第2の伝導性充填剤成分の充填が、第1または第2の伝導性充 填剤成分単独の場合より高密度になるように配合されるべきである。 そこで、第1の伝導性充填剤成分が比重3.98g/ccの酸化アルミニウム であり、第2の伝導性充填剤成分が比重56g/ccの酸化亜鉛である場合、酸 化アルミニウムの占有体積は1/3.98(すなわち0.25)cc/gであり 、酸化亜鉛の占有体積は1/5.6(すなわち0.18)cc/gである。そし て、例えば約1:4という重量比で伝導性充填剤として組み合わせた場合、同様 の体積での第1および第2の伝導性充填剤成分の伝導度は、これら成分のいず れかの個別の場合における伝導度より大きい。実際、組成物で認められる充填剤 成分の充填促進によって、熱伝導性の上昇または向上が生じることが認められる 。 伝導性充填剤は有利には、伝導性樹脂組成物の総重量中約25%〜約95重量 %で樹脂性材料中に存在させる。例えば、伝導性樹脂組成物の配合は、第1の伝 導性充填剤成分が伝導性樹脂組成物の約50〜約75重量%の濃度で酸化アルミ ニウム粒子を含み、第2の伝導性充填剤成分が伝導性樹脂組成物の約5〜約50 重量%の濃度で酸化亜鉛粒子を含むようにすることができる。 本発明の伝導性樹脂組成物は、樹脂および熱伝導性充填剤に加えて、重合開始 剤、接着促進剤、禁止剤、安定化剤、酸化防止剤、非伝導性充填剤(組成物の強 化または成分粒子の懸濁が望ましい場合)、界面活性剤、分散剤、着色剤などの 他の好適な成分を含むことができる。そのような成分の適切な選択および量は、 不必要な実験を行わずに当業者には明らかである。 本発明による特定の伝導性組成物には、全体に熱伝導性充填剤が分散している 硬化性シリコーン樹脂を含み、例えば、熱伝導性充填剤の総体積に基づいて、酸 化アルミニウム粒子を約65〜約95体積%および酸化亜鉛粒子を約5〜約35 体積%で含むものなどがある。 樹脂充填混合物に対して剪断混合を行った後、酸化アルミニウムの平均粒径は 約10〜約15μmであり、酸化亜鉛の平均粒径は約3〜約7μmである。酸化 アルミニウム(平均粒径約12μm)および酸化亜鉛(平均粒径約5μm)は、 選択した樹脂性材料全体で高密度かつ均一な粒子分布を提供する。そのような場 合、伝導性充填剤の体積比は、組成物の約30〜約65体積%の範囲であり、伝 導性充填剤のなかで酸化アルミニウムの体積比は約65〜約95体積%の範囲、 酸化亜鉛の体積比は約5〜約35体積%の範囲である。 硬化性であるかあるいは硬化を意図した本発明による組成物は、温度(すなわ ち、室温〜約200℃の範囲の温度で)、空気または水分条件の制御によって、 あるいは適切な波長の電磁波照射(例えば、紫外線範囲内および/または可視光 範囲内)への曝露によって硬化させることができる。当然のことながら、所望の 硬化機構の種類に応じて、組成物中に適切な添加剤を加えることで、硬化の開始 または硬化速度の上昇を行うようにすることができ、その例としては、当業者に 公知のような熱および/または水分硬化促進剤あるいはやはり熱および/または 光照射硬化系での硬化速度を高めることが知られている各種フリーラジカル伝搬 剤がある。 以下の実施例は、本発明のある種の特徴および態様を説明するために提供され るものであり、本明細書に記載の内容の全範囲を制限するものと解釈すべきでは ない。実施例 熱伝導性シリコーンエラストマー組成物の配合 第1の伝導性充填剤成分として325メッシュの酸化アルミニウム(Whittake r,Clark & Danielsから市販)または窒化アルミニウム(Advance Refractories から市販)を用い、第2の伝導性充填剤成分として325メッシュの酸化亜鉛( Zinc Corporation of Americaから「KADOX」930の商品名で市販)を用 いて、本発明による熱伝導性組成物を得た。樹脂性材料としては、ビニルジメチ ル末端ジメチルシリコーンおよびトリメチル末端メチルハイドロジェン ジメチ ルシリコーン共重合体(これらはそれぞれ、PPG Industries,Pittsburgh,Pennsy lvaniaの事業部であるMazer Chemical,Chicago,Illinoisから市販)というシリ コーン材料の組み合わせを用いた。 さらに、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(Air Products Co.,A llentown,Pennsylvaniaから市販)などの配合を均一化させる材料、3−グリシ ドキシプロピルトリメトキシシラン(OSI Specialties,Sisterville,West Vir ginia)などの塗布される基質の表面への粘着を助ける接着促進剤、白金錯体触 媒溶液(Bayer Corporation Pittsburgh,Pennsylvaniaから市販のBaysilone U 触媒PtLなど)を、組成物の配合に使用した。 各組成物は、プラネタリの場合には低速(500rpm)に設定され、装置の 分散機部分については高速(5000rpm)に設定された中央分散機を有する MPVDV−10型二重プラネタリ混練機−混和機(Jaygo)を用いて配合した 。装置のケトルの温度は約150℃に維持し、充填剤の分散および濡れを促進す るために、ケトルで約1mmHgの減圧を行う。 シリコーン材料を混合しながらケトルに加え、次に酸化アルミニウムの約半量 を加えた。約10分間低速で混合を継続して酸化アルミニウムを濡らして、粉塵 発生を抑えた。次に、酸化アルミニウムの残りの部分を加え、約1mmHgの減 圧下に約150℃の温度にケトルを維持しながら約1時間にわたって低速での混 合を続けた。 その後、酸化亜鉛の約半量を酸化アルミニウム−シリコーン樹脂混合物に加え 、高速で約10分間、混合を継続させた。残りの部分の酸化亜鉛を加え、約1m mHgの減圧下に約150℃の温度にケトルを維持しながら約3時間にわたって 高速での混合を続けた。 混合物を室温まで冷却し、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールを約 0.3重量%で、シラン接着促進剤を約1重量%で、白金錯体触媒溶液を約0. 88重量%で混合物に加えた。約1mmHgの減圧下に約5分間〜10分間にわ たって低速での混合を続けた。その後、従来の充填法によって、300mLカー トリッジに組成物を充填した。 さらに、熱伝導充填剤として酸化アルミニウムのみを用いた組成物の場合同様 、熱伝導充填剤として酸化亜鉛を用いて組成物を配合した。第2の伝導性充填剤 成分を加えず、低速での混合維持は1時間のみとした以外は上記と同様の方法で 、単一の伝導性充填剤成分のみを含有する組成物を配合した。サンプル番号1〜 15を、それら組成物の成分、伝導性充填剤体積比および熱伝導率とともに、以 下の表1に示してある。熱伝導性シリコーン組成物の硬化 テフロン鋳型(Carver Heated Press)上に適量の組成物を入れて該組成物を 硬化させて、厚さ約0.320cmのシートを形成した。鋳型の寸法は約5イン チ×5インチ×0.75インチであり、鋳型の操作温度は約130℃まで上昇さ せた。約0.5時間後、鋳型の寸法を有するシート形状の硬化材料を得た。熱伝導率の測定 上記配合の硬化組成物の熱伝導率を、ASTM F 433「Standard Practic e for Evaluating Thermal Conductivity of Gasket Materials」に記載の方法 に従って求め(Guarded Heat Flow Meter法に従って)、約100℃の温度で測 定した。 各硬化組成物から、直径約2インチおよび厚さ約1/8インチのサンプル円板 を切り取った。サンプル円板をホロメトリクス(Holometrix)TCA−300型 装置(Holometrix,Bedford,Massachusetts)の上下プレートの間に挟み、各プレ ートが異なる温度となるようにして、サンプル円板を通る熱フローを起こした。 例えば、上側プレートの温度と下側プレートの温度を調節して、サンプル円板が 約100℃などの所望の温度となるようにしなければならない。ホロメトリクス 装置は、2枚のプレートの温度差とそれらの間の熱フローを相関させ、既知の熱 伝導度を有する標準材料と比較することで、熱フローの較正を行う。この場合は 、サンプル円板を通過する熱フローを、下側プレートに設けられた熱流束変換器 によって測定した。約1W/m−Kの熱伝導率を有する熱伝導性シリコーングリ ースの薄層(約1ミル未満)を放熱体として使用し、サンプル円板の両方の面に 塗布した。サンプル円板を2枚のプレート間に維持し、圧力を約20psiとし た。上記で測定した熱抵抗でサンプル厚を割ることで、熱伝導率を求めた。 本発明による組成物(すなわち、それぞれ2種類の伝導性充填剤成分を含むサ ンプル番号1〜4および14)および比較組成物(すなわち、それぞれが1種類 の伝導性充填剤成分を含むサンプル番号5〜13および15)についての熱伝導 率測定値を、以下の表1に示してある。これらの熱伝導率測定値は、図10およ び11でもグラフ表示してある。詳細には、図10では、円形は酸化アルミニウ ムを表し、星印は酸化亜鉛を表し、菱形は酸化アルミニウムと酸化亜鉛の組み合 わせを表す。図11では、円形は窒化アルミニウムを表し、星印は酸化亜鉛を表 し、菱形は窒化アルミニウムと酸化亜鉛の組み合わせを表す。 表1に示した熱伝導率測定値から、ならびに図10および11を参照して明ら かなように、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛のいずれかを 充填したシリコーン樹脂の熱伝導率は、アルミニウム材料または酸化亜鉛のいず れかとほぼ同レベルで、アルミニウム材料と酸化亜鉛を組み合わせて充填したシ リコーン樹脂の熱伝導率より低い。これは、少なくとも部分的に、本発明によっ て得られる伝導性充填剤の体積比上昇によって生じる充填密度の上昇のためであ る。 本発明による有用な伝導性樹脂組成物には、通常温度約25℃で約1.5〜約 4g/cm3の範囲の重量/ガロンカップ測定法(ASTM D 1875参照)の 密度を示し、例えば約0.8〜約2W/m−K[1W/m−K=6.933BT U−in/(h−ft2−°F)=0.5778BTU/(h−ft−°F)] の熱伝導率(100℃での温度で、ASTM F 433に従って測定したもの) などの優れた伝導率を示す伝導性充填剤が約30体積%以上である組成物を含む ものなどがある。 それと比較して、前述のように、単一の伝導性充填剤成分として酸化アルミニ ウム粒子のみまたは酸亜鉛粒子のみを含む相当する樹脂組成物は、酸化アルミニ ウム粒子と酸化亜鉛粒子の組み合わせたものと実質的に同程度まで充填した樹脂 組成物と同程度の伝導性を与えないように見える。具体的には、本発明による伝 導性充填剤としての酸化アルミニウム粒子(相対的に硬い充填剤成分を代表)お よび酸化亜鉛粒子(相対的に柔らかい充填剤成分を代表)の組み合わせは、酸化 アルミニウムまたは酸化亜鉛粒子を単独で含む相当する樹脂組成物より大きい熱 伝導度を示した。伝導性、特に熱伝導性に対するそのような相乗効果は、相対的 に柔らかい充填剤粒子によって、相対的に硬い伝導性充填剤成分粒子間の空隙が 効果的に粒子間橋渡しされた結果であると考えらる。 すなわち、例えば表1を参照すると、サンプルNo.1は約47.63体積% のレベルで酸化アルミニウム充填されており、約1.13W/m−Kの熱伝導率 を有する。この伝導度は、約36.34体積%のレベルで酸化亜鉛充填されたサ ンプルNo.13によって得られたものと実質的に同等である。これら2つの材 料を混合したら、サンプルNo.1および13のいずれの混合物の予想熱伝導度 も約1.1W/m−Kである。しかしながら、酸化アルミニウムを約35.72 体積%と酸化亜鉛を約6.82体積%のレベルで含む約42.5体積%のレベル で伝導性充填剤を充填したサンプルNo.2の観察された伝導率は約1.52W /m−Kであり、予想値の約1.4倍である。密度測定 ASTM D1875に記載のプロトコールを用いて流体状態での接着剤の密 度を測定して、厚さ0.320cmの硬化組成物の密度を求めた。例えば、硬化 サンプルNo.2は、温度約25℃で約2.35g/cm3の密度を有すると測 定された。厚さ0.356cmのそれと同じ硬化組成物の密度は、温度約25℃ で約2.46g/cm3であると測定された。二次走査型電子顕微鏡試験とドットマップ画像 上記のように熱伝導性シリコーン組成物を製造・硬化させてから、二次走査電 子顕微鏡試験(「SSEM」)とエネルギー分散X線スペクトル測定を用いるX 線ドットマップ撮像を用いて評価を行った。サンプル断面の顕微鏡写真を用いて 、粒子の分布を明らかにし、X線ドットマップ画像を用いて、樹脂マトリクスに おける平均粒径を測定した。X線マッピングの場合、特定の金属(酸化アルミニ ウムまたは酸化亜鉛など)に相当するエネルギー分散スペクトルグラフのピーク または複数ピークを選択することで、その金属を標的とした。 酸化アルミニウムを含む組成物のSSEM顕微鏡写真およびX線ドットマップ 像をそれぞれ、図1および2に示してある。その顕微鏡写真およびX線ドットマ ップ像から、酸化アルミニウム粒子が大きく(酸化亜鉛粒子と比較して。平均粒 径約12μm)、不均一に分散し、互いに団粒を形成して、粒子間に大きい空隙 を残していることが明らかである。 酸化亜鉛を含む組成物のSSEM顕微鏡写真およびX線ドットマップ像をそれ ぞれ図3および4に示してある。そのSSEMの顕微鏡写真およびX線ドットマ ップ像は、亜鉛粒子が小さく(酸化アルミニウム粒子と比較して。平均粒径約5 μm)、しかも均一に分散し、粒子間に多くの小さい空隙を残していることが明 らかである。 酸化アルミニウムと酸化亜鉛を含む組成物の酸化アルミニウム粒子のみを示す SSEM顕微鏡写真およびX線ドットマップ像を図5および6にそれぞれ示して ある。そのSSEM顕微鏡写真およびX線ドットマップ像から、酸化亜鉛粒子と 酸化アルミニウム粒子の両方を含む組成物における酸化アルミニウム粒子の分布 が酸化アルミニウム粒子のみを含む伝導性充填剤を有する組成物中の酸化アルミ ニウム粒子の分布と実質的に同様であることが明らかである。 図6は、酸化アルミニウムと酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成物の X線ドットマップ像であり、該X線ドットマップ像は酸化アルミニウム粒子のみ を示すものである。このX線ドットマップ像は、酸化アルミニウム粒子が不均一 に分散して、大きい空隙を残していることを示している。図7は、酸化アルミニ ウムと酸化亜鉛を含む本発明によるシリコーン組成物のX線ドット像であり、そ のX線ドット像は酸化亜鉛粒子のみを示している。このX線ドットマップ像は、 酸化亜鉛粒子が均等に分散していることを示している。 酸化アルミニウム粒子と酸化亜鉛粒子を含む組成物における酸化アルミニウム 粒子と酸化亜鉛粒子の両方を示すSSEM顕微鏡写真およびX線ドットマップ像 を、図8および9にそれぞれ示してある。この顕微鏡写真およびX線ドットマッ プ像は、実質的に均一な粒子分布を有する高密度充填を示している。酸化亜鉛粒 子が酸化アルミニウム粒子によって残された大きい空隙を埋め、それによって粒 子接触が向上して、それが熱伝導を高めていることを示している。 これらの顕微鏡写真およびX線ドットマップ像は、酸化アルミニウム粒子単独 の場合は互いに団粒を形成し、不均一に分散し、大きい空隙を残していることを 示している。これら顕微鏡写真およびX線ドットマップ像はさらに、酸化亜鉛単 独では、均一に分散し、多くの小さい空隙を残していることを示している。 いずれの伝導性充填剤成分も単独では、高密度で均一の粒子分布を提供しなか った。それとは対照的に、酸化アルミニウムと酸化亜鉛の両方を含むシリコーン 組成物の顕微鏡写真およびX線ドットマップ像は、より高密度および均一な粒子 分布を示している。実装トランジスタをアルミニウム放熱体に結合させるための伝導性樹脂組成物 本発明による伝導性樹脂組成物が特に有用な具体的用途は例えば、アルミニウ ム放熱体への実装トランジスタの結合に関係するものである。そのような用途で は、次の成分を記載した量で前述のように組成物を配合することができる;約5 7.45重量%(33.97体積%)の石灰化酸化アルミニウム、約17.65 重量%(7.42体積%)の酸化亜鉛(325メッシュ)、ならびに約15.0 8重量%のビニルジメチル末端ポリジメチルシロキサン(約10000cpsの 粘度および約64000のMnを有する)、約1.97重量%のビニルジメチル 末端ポリジメチルシロキサン(約450cpsの粘度および約15000のMnを 有する)、約1.83重量%のトリメチルシリル末端ハイドロジェンメチル ジ メチルシロキサン共重合体(約50cpsの粘度、約15000のMnを有し、 分子当たり約4〜5個の水素原子を有する)、約0.97重量%の3−グリシド キシプロピルトリメトキシシラン、約0.22重量%の3,5−ジメチル−1− ヘキシン−3−オールおよび約0.62重量%の白金錯体溶液(1,3,5−ト リビニル−1,3,5−トリメチルシクロヘキシルシロキサンど錯形成した約2. 5%の白金を含む);ここで第3〜第7の成分を合わせて、約58.61%の体 積を占める。この配合には、スペーサーとして、約0.62重量%のガラスビー ズ(約0.005インチの直径を有する)を含有させることもできる。配合を行 ったら、この組成物を実装トランジスタとアルミニウム放熱体のいずれか一方ま たは両方に塗布することができる。その後、実装トランジスタと放熱体を加圧下 に突き合わせて、所定の結合ラインを有する組立物を形成することができる。次 にその組成物を、対流乾燥機中で約5分間にわたり、約130℃の高温条件に曝 露させることで硬化させることができる。 その組成物をテフロン鋳型中に入れ、約130℃の温度で約15〜約30分間 にわたって加熱加圧で硬化させてバルク硬化組成物を製造して、5インチ×5イ ンチ×0.060インチの寸法のシートストックを得た。硬化組成物は、次のよ うな物性および特性を有していた。すなわち、熱的性質としては、温度100℃ での熱伝導度1.33W/m−K,ASTM D 2240によって測定した硬度 (Shore A)2.6、破壊時張力2.6psi、破壊時伸び率117%、ヤング 率4psi、Tg−40℃であり、電気的性質としては、ASTM D−257 によって測定した体積抵抗2.9×1014Ω−cm、ASTM D−252によ って測定した表面抵抗6.2×1013ΩおよびASTM D−149によって測 定した絶縁強度489V/milである。 以上、本発明について実施例にて説明したが、本発明の精神および範囲には各 種形態があり、それらは不必要な実験を行わずに、通常の実験のみによって、本 発明に従って行うことができることは明らかである。そのような各種形態および 同等の態様はいずれも、上記実施例から得られた結果との関連で見た場合に、同 等ではなくとも少なくとも好適な結果を与えるはずである。従って、そのような 各種形態および同等の態様も、以下に記載の特許請求の範囲に含まれるものであ る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/22 H01B 1/22 D (71)出願人 クロサン アイ.デイビッド アメリカ合衆国 19343 ペンシルベニア 州 グレンモアー イースト インディア ン スプリングス ドライヴ 33 (72)発明者 クロス ロバート ピー. アメリカ合衆国 06067 コネチカット州 ロッキー ヒル メイン ストリート 3290 (72)発明者 クロサン アイ.デイビッド アメリカ合衆国 19343 ペンシルベニア 州 グレンモアー イースト インディア ン スプリングス ドライヴ 33 (72)発明者 ベニングトン レスター アメリカ合衆国 06118 コネチカット州 イースト ハートフォード マープル ストリート 67

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a) (i)第1の伝導性充填剤成分、および (ii)第2の伝導性充填剤成分を含む 伝導性充填剤であって、モースの硬度試験を用いて、該第1の伝導性充填剤成分 が第2の伝導性充填剤成分より相対的に硬い伝導性充填剤、ならびに (b)樹脂性材料 を含有する伝導性組成物であって、 剪断混合力を受けて、前記第1および第2の伝導性充填剤成分が樹脂性材料全 体に剪断的に分散して、樹脂性材料全体での伝導性充填剤の体積率が組成物の約 30体積%〜約65体積%の範囲である伝導性組成物。 2.前記組成物が熱伝導性である請求項1記載の組成物。 3.前記組成物が電気伝導性である請求項1記載の組成物。 4.前記樹脂性材料が硬化性である請求項1記載の組成物。 5.前記樹脂性材料が熱硬化性である請求項4記載の組成物。 6.前記樹脂性材料が水分硬化性である請求項4記載の組成物。 7.前記樹脂性材料が光硬化性である請求項4記載の組成物。 8.前記第1の伝導性充填剤成分の粒径が前記第2の伝導性充填剤成分と比較 して大きい請求項1記載の組成物。 9.前記第1および第2の伝導性充填剤成分がそれぞれ、鉄、アルミニウム、 亜鉛、銀、金、鉛、ニッケル、マグネシウム、ホウ素、バリウム、白金、パラジ ウム、銅、ジルコニウム、チタン、ウラン、バナジウム、ニオブ、タングステン 、シリコンおよびそれらの伝導性誘導体、ならびにそれらの組み合わせから成る 群から選択される請求項1記載の組成物。 10.第1の伝導性充填剤成分の第2の伝導性充填剤成分に対する体積比が約 1:6である請求項1記載の組成物。 11.前記樹脂性材料が、シリコーン類、アクリレート類および(メタ)アク リレート類、エポキシド類、ウレタン類、ポリアルキレン類、ポリビニルハライ ド類、ポリエステル類およびこれらの組み合わせからなる群から選択される請求 項1記載の組成物。 12.前記導電性充填剤が、第1の伝導性充填剤成分として、伝導性充填剤の 総重量に基づいて約75重量%〜約95重量%の酸化アルミニウムと、第2の伝 導性充填剤成分として、伝導性充填剤の総重量に基づいて約5重量%〜約25重 量%の酸化亜鉛を含有し、前記樹脂性材料がシリコーン樹脂を含む請求項1記載 の組成物。 13.前記第1および第2の伝導性充填剤成分に対して剪断混合力を加えた後 、第1の伝導性充填剤成分の平均粒径が約10〜約15μmの範囲となり、第2 の伝導性充填剤成分の平均粒径が約3〜約7μmの範囲となる請求項1記載の組 成物。 14.前記第1および第2の伝導性充填剤成分に対して剪断混合力を加えた後 、第1および第2の伝導性充填剤組成物が、組成物中で実質的に均一な形で高密 度充填される請求項1記載の組成物。 15.熱、水分、光照射およびそれらの組み合わせによって前記組成物を硬化 させることで、反応生成物が形成される請求項4記載の硬化性伝導性組成物の反 応生成物。 16.前記反応生成物が、硬化性組成物の粘度より高い粘度を有する請求項1 5記載の反応生成物。 17. (a)請求項1記載の組成物の成分を提供する工程、および (b)剪断混合力を加えて前記組成物の成分を剪断的に分散させることで、前 記第1および第2の伝導性充填剤成分が組成物中で高密度充填された実質的に均 一な組成物を形成する工程 を有する伝導性組成物の製造方法。 18.(a)表面に請求項1記載の組成物を塗布する工程を有してなる伝導性 組成物の使用方法。 19. (a)シリコーン樹脂; (b)剪断混合力を加えた後に約10〜約15μmの範囲の平均粒径を有する 約65%〜約95%の酸化アルミニウム粒子と、剪断混合力を加えた後に約3〜 約7μmの範囲の平均粒径を有する約5%〜約35%の酸化亜鉛粒子とを含む熱 伝導性充填剤(%値はそれぞれ熱伝導性充填剤の重量%である); (c)界面活性剤; (d)接着促進剤;および (e)触媒、 を有し、シリコーン全体での熱伝導性充填剤の体積比が組成物の約30〜約65 体積%の範囲である熱伝導性シリコーン組成物。
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