JP2017066407A - 導電性粘着テープ、電子部材及び粘着剤 - Google Patents

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集 佐々木
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Rie Yuto
理恵 由藤
好夫 寺田
Yoshio Terada
好夫 寺田
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Abstract

【課題】被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性及び粘着力が確保される導電性粘着テープの提供。【解決手段】本発明の導電性粘着テープ1は、導電性粒子4と、樹脂成分とを含む粘着剤層2を備え、導電性粒子4の粒度分布曲線は、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有し、粘着剤層2中の導電性粒子4の含有量は、40質量%以上80質量%以下であり、導電性粒子4の真密度は、0よりも大きくかつ8g/cm3未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性粘着テープ、電子部材及び粘着剤に関する。
金属粉等の導電性粒子を含有する粘着剤層を備えた導電性粘着テープが知られている。この種の導電性粘着テープは、電気・電子機器及びケーブルの電磁波シールド、離隔した2か所(例えば、電極と配線端末)の導通、静電気防止用のアース取り等の様々な用途で用いられている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開2005−54157号公報 特開2009−79127号公報 特開2010−21145号公報 特開2007−211122号公報 特表2008−525579号公報
近年、電気・電子機器の小型化、薄型化に伴い、これらに用いられる導電性粘着テープに対しても、貼付面積の狭小化、薄型化が求められている。しかしながら、貼付面積の小さい小型の導電性粘着テープは、被着体に対する粘着力を確保しようとすると、粘着剤層中の導電性粒子の含有量が少なくなり、導電性が低下することがあった。これに対し、導電性を確保するために、粘着剤層中の導電性粒子の含有量を多くすると、導電性粘着テープの粘着力の低下や、導電性粘着テープ自体を形成できなくなることがあった。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性及び粘着力が確保される導電性粘着テープ等を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、導電性粒子と、樹脂成分とを含む粘着剤層を備え、前記導電性粒子の粒度分布曲線は、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有し、前記粘着剤層中の前記導電性粒子の含有量は、40質量%以上80質量%以下であり、前記導電性粒子の真密度は、0よりも大きくかつ8g/cm未満である導電性粘着テープが、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性及び粘着力が確保されることを見出し、本発明の完成に至った。
前記導電性粘着テープにおいて、前記導電性粒子は、略球状導電性粒子を含むものであってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記導電性粒子は、15μm以上50μm以下の粒径範囲の粒子群からなる大径導電性粒子と、1μm以上12μm以下の粒径範囲の粒子群からなる小径導電性粒子とを有し、前記粘着剤層中における大径導電性粒子の含有量(X1)と小径導電性粒子の含有量(X2)との割合(X1/X2)が、1.1以上8.0以下であってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記粘着剤層は、前記樹脂成分としてアクリル系ポリマーを含むものであってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記樹脂成分が、無溶剤型の粘着剤組成物の重合物を含有するものであってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記粘着剤層の厚みが、15μm以上100μm以下の範囲であるものであってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記粘着剤層は、5mm×5mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値が、6Ω未満であるものであってもよい。
前記導電性粘着テープにおいて、前記粘着剤層は、SUS板からなる被着体に対して、少なくとも3N/20mm以上の粘着力を有するものであってもよい。
また、本発明に係る電子部材は、導電性の粘着剤層を備える電子部材であって、前記粘着剤層は、樹脂と、導電性粒子を備え、前記導電性粒子は、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、前記粘着剤層中に40質量%以上80質量%以下含まれ、0よりも大きくかつ8g/cm未満の真密度を有するものであってもよい。
前記電子部材において、前記粘着剤層は、さらに重合開始剤を有するものであってもよい。
前記電子部材において、前記電子部材は、配線基板であってもよい。
前記電子部材において、前記重合開始剤は、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の少なくとも一つであるものであってもよい。
また、本発明に係る粘着剤は、実質的に、アクリル系樹脂と、導電性粒子と、重合開始剤のみからなる粘着剤であって、前記導電性粒子は、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、前記粘着剤層中に40質量%以上80質量%以下含まれ、0よりも大きくかつ8g/cm未満の真密度を有するものであってもよい。
前記粘着剤において、前記導電性粒子は、略球状であってもよい。
前記粘着剤において、前記アクリル系樹脂は、全粘着剤に対して20〜60質量%含まれるものであってもよい。
前記粘着剤において、前記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルのいずれかをモノマー成分として含有するポリマーを含有するものであってもよい。
また、本発明に係る粘着剤は、実質的に、樹脂と、導電性粒子のみからなる粘着剤であって、前記導電性粒子は、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、前記粘着剤層中に40質量%以上80質量%以下含まれ、ガラス又はポリマー粒子表面に金属を被覆したものであってもよい。
前記粘着剤において、さらに重合開始剤を含むものであってもよい。
前記粘着剤において、前記重合開始剤は、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の少なくとも一つであってもよい。
前記粘着剤において、前記粘着剤は、さらにモノマー成分として多官能モノマーを含有するポリマーを含有するものであってもよい。
前記粘着剤において、前記多官能モノマーは、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートのいずれかを含有するものであってもよい。
前記粘着剤において、前記樹脂が、アクリル系ポリマーを含有するものであってもよい。
前記粘着剤において、前記アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルのいずれかをモノマー成分として50質量%以上含有するものであってもよい。
前記粘着剤において、前記導電性粒子が、略球状であってもよい。
前記粘着剤において、前記金属は、ニッケル、アルミニウム、銅、銀、白金、金の何れかであってもよい。
本発明によれば、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性及び粘着力が確保される導電性粘着テープ等を提供することができる。
粘着剤層のみからなる導電性粘着テープの模式図 導電性基材の両面にそれぞれ粘着剤層が形成された導電性粘着テープの模式図 導電性基材の片面に粘着剤層が形成された導電性粘着テープの模式図 導電性粒子の真密度の算出に用いられる導電性粒子の断面SEM画像を模式的に表した説明図 導電性粒子の粒度分布曲線を示す図 抵抗値の測定方法1(貼付面積:20mm×20mm)を示す概略図 抵抗値の測定方法2(貼付面積:10mm×10mm)を示す概略図 抵抗値の測定方法3(貼付面積:5mm×5mm)を示す概略図
本実施形態に係る導電性粘着テープは、所定の粒度分布を有する導電性粒子が分散されている粘着剤層を有する。
なお、一般的に「導電性粘着テープ」は、「導電性粘着シート」、「導電性粘着フィルム」等と異なった名称で呼ばれることもあるが、本明細書では、表現を「導電性粘着テープ」に統一する。また、導電性粘着テープにおける粘着剤層の表面を、「粘着面」と称する場合がある。
本実施形態の導電性粘着テープは、テープの両面が粘着面となっている両面粘着型であってもよいし、テープの片面のみが粘着面となっている片面粘着型であってもよい。
両面粘着型の導電性粘着テープとしては、金属箔等の導電性基材を備えていない、いわゆる基材レス導電性両面粘着テープであってもよいし、前記導電性基材を備えている、いわゆる基材付き導電性両面粘着テープであってもよい。
前記基材レス導電性両面粘着テープとしては、例えば、図1に示されるように、粘着剤層2のみからなる導電性粘着テープが挙げられる。これに対し、前記基材付き導電性両面粘着テープとしては、例えば、図2に示されるように、導電性基材3の両面にそれぞれ粘着剤層2が形成された導電性粘着テープ1Aが挙げられる。
また、片面粘着型の導電性粘着テープとしては、例えば、図3に示されるように、金属箔等の導電性基材3の片面に、粘着剤層2が形成された導電性粘着テープ1Bが挙げられる。なお、図1〜3において、粘着剤層2中に含まれる導電性粒子4(4a,4b)が模式的に示されている。
なお、本実施形態の導電性粘着テープは、導電性基材、粘着剤層以外にも、本発明の目的を損なわない範囲において、他の層(例えば、中間層、下塗り層等)を備えていてもよい。
〔粘着剤層〕
粘着剤層は、導電性粘着テープの粘着面を提供しつつ、導電性(電気伝導性)を備える層となっている。粘着剤層の粘着面が、導体等の被着体に貼り付けられると、被着体と粘着剤層との間の電気的導通が確保される。
粘着剤層は、樹脂成分と、導電性粒子とを含有している。なお、粘着剤層は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の成分(添加剤)を含有してもよい。
(樹脂成分)
樹脂成分は、粘着剤層の粘着力を確保等するための成分である。粘着剤層に用いられる樹脂成分としては、特に制限されないが、ポリマーの設計の容易さ、粘着力の調整のし易さ、導電性粒子の分散性の確保等の観点より、アクリル系ポリマーが好ましい。
樹脂成分の含有量(下限値)は、粘着剤層の全質量(100質量%)に対し、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは25質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上である。また、樹脂成分の含有量(上限値)は、粘着剤層の全質量(100質量%)に対し、好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは55質量%以下である。
また、アクリル系ポリマーの含有量(下限値)は、樹脂成分の全質量(100質量%)に対し、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上である。また、アクリル系ポリマーの含有量(上限値)は、樹脂成分の全質量(100質量%)に対し、好ましくは100質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である。
アクリル系ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、単に(メタ)アクリル酸アルキルエステルと称する)と、極性基含有モノマーとをモノマー成分として構成されるアクリル系ポリマーであることが好ましい。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち、何れか一方又は両方)を表すものとする。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等が挙げられる。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素数が4〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量(下限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは55質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上である。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量(上限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは98質量%以下であり、さらに好ましくは97質量%以下である。
極性基含有モノマーは、少なくとも極性基を1種類有すると共に、重合性不飽和結合を含むモノマーからなる。極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー(無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有モノマーも含む);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルアルコール、アリルアルコール等のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等のグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール等の複素環含有ビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート等のリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー等が挙げられる。これらの極性基含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
極性基含有モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基(水酸基)含有モノマーが好ましく、カルボキシル基含有モノマーがより好ましく、アクリル酸がさらに好ましい。
極性基含有モノマーの含有量(下限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、更に好ましくは1質量%以上である。また、極性基含有モノマーの含有量(上限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。
アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、極性基含有モノマー以外にも、必要に応じて、多官能モノマー等のその他の共重合モノマーを、モノマー成分(構成成分)として含んでもよい。
多官能モノマーは、重合性の官能基を2個以上有するモノマーからなる。多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
多官能モノマーの含有量(下限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは0.001質量%以上であり、更に好ましくは0.01質量%以上である。また、多官能モノマーの含有量(上限値)は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100質量%)に対して、好ましくは0.5質量%以下であり、更に好ましくは0.3質量%以下である。多官能性モノマーの含有量が、このような範囲であると、粘着剤層の凝集力が高くなり過ぎず、粘着力を向上させることができる。
多官能モノマー以外のその他の共重合モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン等のオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテル等のビニルエーテル類;塩化ビニル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
アクリル系ポリマーは、公知乃至慣用の重合方法を用いて調製することができる。重合方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、光重合法等が挙げられる。なかでも、アクリル系ポリマーの調製に際して、熱重合開始剤や光重合開始剤等の重合開始剤を用いた熱や活性エネルギー線(例えば、紫外線)による硬化反応を利用することが、導電性粒子の分散性等の観点より、好ましい。特に、重合時間の短縮等の利点を有することより、光重合開始剤を用いた硬化反応を利用することが好ましい。
例えば、光重合開始剤が配合されたモノマー組成物に、活性エネルギー線(例えば、紫外線)を照射して、モノマーを重合させることによって、アクリル系ポリマーを調製することができる。また、アクリル系ポリマーの調製時に、重合開始剤と共に、粘着剤層に含ませるその他の成分を配合してもよい。なお、モノマー組成物を含む無溶剤型の粘着剤組成物を用いたアクリル系ポリマーの調製方法は、後述する(粘着剤層の形成方法)の項目において、詳細に説明する。
アクリル系ポリマーの調製に利用される熱重合開始剤や光重合開始剤等の重合開始剤は、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4'−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2'−アゾビス(N,N'−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド等]、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルマレエート、過酸化ラウロイル等)、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、従来、熱重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤等が挙げられる。
ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[BASF社製、商品名:イルガキュア651]、アニソールメチルエーテル等が挙げられる。前記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[BASF社製、商品名:イルガキュア184]、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン[BASF社製、商品名:イルガキュア2959]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[BASF社製、商品名:ダロキュアー1173]、メトキシアセトフェノン等が挙げられる。前記α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。
芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド等が挙げられる。前記光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシム等が挙げられる。前記ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾイン等が含まれる。前記ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジル等が含まれる。前記ベンゾフェノン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が含まれる。前記ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタール等が含まれる。前記チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントン等が含まれる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)オクチルホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2−メトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエトキシベンゾイル)(1−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジブトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)(2−メチルプロパン−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)(2,4−ジペントキシフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)ベンジルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルプロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2−フェニルエチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルベンジルオクチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジイソプロピルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−4−メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジエチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,3,5,6−テトラメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジ−n−ブトキシフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)イソブチルホスフィンオキシド、2,6−ジメチトキシベンゾイル−2,4,6−トリメチルベンゾイル−n一ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジブトキシフェニルホスフィンオキシド、1,10−ビス[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド]デカン、トリ(2−メチルベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、光重合反応によってアクリル系ポリマーを形成することができれば、特に制限されないが、例えば、アクリル系ポリマーを形成するために利用される全モノマー成分100質量部に対して、下限値は、好ましくは0.01質量部以上であり、より好ましくは0.03質量部以上であり、さらに好ましくは0.05質量部以上である。また、光重合開始剤の使用量の上限値は、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは3質量部以下であり、さらに好ましくは2質量部以下である。光重合開始剤の使用量が、このような範囲であると、十分に重合反応を行うことができ、生成するポリマーの分子量の低下を抑制することができる。
光重合開始剤の活性化に際しては、活性エネルギー線が利用される。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線等が挙げられ、特に、紫外線が好適である。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に制限されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。
(導電性粒子)
導電性粒子(導電性フィラー)としては、15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布(頻度分布)曲線を備えるものが利用される。
導電性粒子としては、金属粉等の導電性を有する粒子が利用される。導電性粒子に利用される材質としては、例えば、ニッケル、鉄、クロム、コバルト、アルミニウム、アンチモン、モリブデン、銅、銀、白金、金等の金属、半田、ステンレス等の合金、金属酸化物、カーボンブラック等のカーボン等の導電性材料が挙げられる。導電性粒子としては、前記導電性材料からなる粒子(粉末)であってもよいし、ポリマービーズ、ガラスビーズ等の粒子の表面を、金属被覆した金属被覆粒子(金属コート粒子)であってもよい。また、金属粒子の表面に、他の金属を被覆したものを導電性粒子として用いてもよい。
導電性粒子の形状は、球状、フレーク状(薄片状)、スパイク状(毬栗状)、フィラメント状等の様々な形状からなり、公知のものから適宜、選択される。なお、導電性粒子の形状としては、粘着力の確保や、粘着剤層中における導電性粒子による導電路の形成し易さ等の観点より、球状が好ましい。なお、本明細書において、球状の導電性粒子のことを、特に、「球状導電性粒子」と称する場合がある。
<真密度>
導電性粒子としては、真密度が、0よりも大きくかつ8g/cm未満のものが用いられる。導電性粒子が、例えば、導電性材料のみからなる場合には、その導電性材料の比重が真密度となる。これに対し、上述した金属被覆粒子のように、非導電性の粒子の表面に金属被覆が形成されている場合には、以下に示される方法で、導電性粒子の真密度が求められる。なお、下記の方法で導電性粒子の真密度を測定できない場合には、従来公知の真密度の測定方法を適宜用いて測定すればよい。
ここでは、導電性粒子4として、球状のガラスビーズ(ガラス層)41の表面を、銀(銀コート層)42で被覆したもの(いわゆる銀コートガラス粒子)を例に挙げて説明する。導電性粒子4の真密度は、導電性粒子4の画像を、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を用いて撮影し、得られた画像(断面SEM画像)から、導電性粒子4の粒径(半径R)、銀コート層42の厚みT、ガラス層41の粒径(半径r)等が測定され、その得られた測定値を用いて算出される。以下、真密度の算出方法をより詳細に説明する。
<<SEMを用いた導電性粒子の画像撮影>>
SEMを用いて導電性粒子4の画像を撮影する前に、予め、試料である導電性粒子4の調整が行われる。具体的には、導電性粒子4を重金属で染色(重金属染色)し、その染色された導電性粒子4をイオンミリング加工し、更に、それに導電処理を施すことが行われる。このように調整された導電性粒子4についてSEM観察(撮影)が行われる。撮影されたSEM画像には、導電性粒子4の断面が示される。
分析装置(SEM)としては、例えば、製品名「S−4800」、株式会社日立製作所製を用いることができる。また、分析装置(SEM)の測定条件については、観察像が反射電子像であり、加速電圧が10kVとされる。
<<測定値を用いた導電性粒子の真密度の算出>>
撮影された導電性粒子4の断面SEM画像を用いて、銀コート層42の厚みTが測定される。次いで、得られた銀コート層42の厚みT(測定値)を用いて、導電性粒子4の1個あたりにおける銀コート層42の体積v2、及び導電性粒子4の1個あたりの質量mが算出される。その算出に際し、銀の比重(一般的な文献値:10g/cm)が用いられる。
また、撮影された導電性粒子4の断面SEM画像を用いて、ガラス層41の粒径(半径r)が測定される。次いで、得られたガラス層41の粒径(半径r、測定値)を用いて、導電性粒子4の1個あたりにおけるガラス層41の体積v1、及び導電性粒子4の1個あたりにおけるガラス層41の質量m1が算出される。その算出に際し、ガラスの比重(一般的な文献値:2.5g/cm)が用いられる。
なお、ガラス層41の粒径(半径r)は、導電性粒子4の粒径(半径R)の測定値、及び銀コート層42の厚みTの測定値から算出してもよい。
上記のように算出された各値v1、v2、m1、m2を用い、以下に示される式より、導電性粒子4の真密度が算出される。
真密度=(m1+m2)/(v1+v2)
なお、中空状の導電性粒子(例えば、ガラス層41が中空状である導電性粒子)の場合も、上述した算出方法により、真密度を求めることができる。
<導電性粒子の粒度分布曲線>
導電性粒子の粒度分布曲線は、後述するようにコンピュータを用いた画像解析により求められる。導電性粒子の粒度分布曲線は、導電性粒子の形状が球状の場合のみならず、球状以外の場合でも、後述する画像解析により求められる。
なお、本実施形態において、導電性粒子の粒度分布曲線は、15μm以上50μm以下の粒径範囲にピークトップを少なくとも1つ有し、かつ1μm以上12μm以下の粒径範囲とに少なくとも1つピークトップを有するものであればよい。
図5は、導電性粒子の粒度分布曲線を示す図である。図5には、参考として、5種類の導電性粒子の粒度分布(頻度分布)曲線が示されている。各導電性粒子の種類、及びピークトップにおける粒径(μm)は、以下の通りである。
(1) 商品名「TP25S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、形状:球状、ピークトップ:26μm
(2) 商品名「TP35S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、形状:球状、ピークトップ:37μm
(3) 商品名「SG15F35」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、形状:フレーク状、ピークトップ:22μm
(4) 商品名「SH400S20」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、形状:球状、ピークトップ:14μm
(5) 商品名「ES−6000−S7」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、形状:球状、6μm
導電性粒子の含有量(上限値)は、粘着剤層の全質量(100質量%)に対し、80質量%以下である。なお、導電性粒子の含有量(上限値)は、好ましくは75質量%以下であり、更に好ましくは70質量%以下である。導電性粒子の含有量(下限値)は、粘着剤層の全質量(100質量%)に対し、好ましくは40質量%以上であり、更に好ましくは45質量%以上である。導電性粒子の含有量が、このような範囲であると、粘着剤層の粘着力を低下させることなく、粘着剤層の導電性を確保することができる。
本明細書において、15μm以上50μm以下の粒径範囲の粒子群からなる導電性粒子を、「大径導電性粒子」と称し、1μm以上12μm以下の粒径範囲の粒子群からなる導電性粒子を、「小径導電性粒子」と称する。
粘着剤層中における大径導電性粒子の含有量(X1)と、粘着剤層中における小径導電性粒子の含有量(X2)との割合(X1/X2)の下限値は、好ましくは1.1以上であり、更に好ましくは1.2以上である。また、前記割合(X1/X2)の上限値は、好ましくは8.0以下であり、更に好ましくは7.5以下である。
導電性粒子は、粘着剤層中において実質的に均一に分散されている。そのため、本実施形態の導電性粘着テープが備える粘着剤層は、後述するように十分な粘着力と、十分な導電性が確保される。
粘着剤層は、本願発明の目的を達成できる範囲において、樹脂成分として、例えば、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤等の粘着剤を含んでもよい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
また、粘着剤層は、本願発明の目的を達成できる範囲において、樹脂成分として、水素添加型粘着付与樹脂等の各種粘着付与樹脂を含んでもよい。水素添加型粘着付与樹脂としては、例えば、石油系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂、スチレン系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂等の粘着付与樹脂に水素添加した誘導体を用いることができる。例えば、水素添加型石油系樹脂としては、芳香族系、ジシクロペンタジエン系、脂肪族系、芳香族−ジシクロペンタジエン共重合系等から適宜、選択される。また、水素添加型テルペン系樹脂としては、テルペンフェノール樹脂、芳香族テルペン樹脂等から適宜、選択される。これらは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
また、粘着剤層は、本願発明の目的を達成できる範囲において、樹脂成分として、架橋剤を含んでもよい。架橋剤は、粘着剤層の凝集力を調整等する目的で利用されてもよい。架橋剤として、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、シラン系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
また、粘着剤層は、本願発明の目的を達成できる範囲において、架橋促進剤、シランカップリング剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、帯電防止剤、溶剤、導電性繊維、重量平均分子量(Mw)が1,000〜10,000のオリゴマー等を含んでもよい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
(粘着剤層の形成方法)
本実施形態の導電性粘着テープに利用される粘着剤層は、例えば、粘着剤組成物を用いて形成される。前記粘着剤組成物としては、上述した本実施形態の粘着剤層を形成できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択される。前記粘着剤組成物としては、作業性等の観点より、アクリル系ポリマーを形成するために利用される各モノマー成分からなるモノマー組成物と、前記モノマー成分を重合させるための重合開始剤と、導電性粒子と、必要に応じて添加されるその他の成分との混合物を含む硬化型の粘着剤組成物を用いることが好ましい。特に、前記粘着剤組成物としては、前記重合開始剤として光重合開始剤を用いる光硬化型の粘着剤組成物が好ましい。前記硬化型の粘着剤組成物は、いわゆる無溶剤型の粘着剤組成物であり、前記モノマー組成物に対して、前記重合開始剤等が混合されることによって調製される。
なお、前記モノマー組成物は、通常、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、極性基含有モノマー等の各モノマー成分の混合物からなる。前記モノマー組成物は、モノマー成分の種類や組成比等によって異なるものの、通常は、液状をなしている。そのため、前記モノマー組成物の粘度を高くして、作業性(取扱性)を向上させること等を目的として、前記モノマー組成物中に含まれているモノマー成分を部分的に重合して、部分重合体(プレポリマー)を形成してもよい。前記部分重合体を含む前記モノマー組成物は、シロップの状態となっている。なお、未反応のモノマー成分は、前記硬化型の粘着剤組成物が調製された後、適宜、重合される。導電性粒子は、前記部分重合体を含む前記モノマー組成物に対して、添加されるのが好ましい。また、前記部分重合体を含む前記モノマー組成物に対して、粘度を調整等する目的で、更に、アクリル系ポリマーを形成するために利用される各モノマー成分等を追加してもよい。
前記部分重合体(プレポリマー)の重合には、公知乃至慣用の重合方法を用いることができる。例えば、上述した各種の重合開始剤(例えば、光重合開始剤)を利用して、前記モノマー組成物中のモノマー成分を適宜、重合してもよい。なお、前記部分重合体の重合率は、例えば、5〜15質量%、好ましくは7〜10質量%に調節される。前記部分重合体の重合率は、例えば、前記モノマー組成物の粘度と前記部分重合体の重合率との相関関係を予め把握しておき、その相関関係に基づき前記モノマー組成物の粘度を調節することによって、適宜、調節できる。なお、前記部分重合体は、最終的に、アクリル系ポリマーの一部として、粘着剤層中に含まれることになる。
なお、アクリル系ポリマーを形成するために利用されるモノマー成分として、多官能性モノマーを用いる場合、多官能性モノマーは、前記部分重合体が形成される前の前記モノマー組成物に配合されてもよいし、前記部分重合体が形成された後の前記モノマー組成物に配合されてもよい。ただし、架橋型のアクリル系ポリマーを形成し、粘着剤層の凝集性を確実に高める等の観点より、多官能性モノマーは、前記部分重合体が形成された後の前記モノマー組成物に配合されることが好ましい。
調製された後の前記硬化型の粘着剤組成物は、基材や剥離ライナー等の適当な支持体上に層状に塗布される。その後、層状の前記粘着剤組成物に対して、硬化工程が施される。また、必要に応じて硬化工程の前後に、乾燥工程が施さる。前記粘着剤組成物が重合開始剤として熱重合開始剤を含んでいる場合、前記粘着剤組成物は、加熱によって重合反応が開始されて硬化される。これに対して、前記粘着剤組成物が重合開始剤として光重合開始剤を含んでいる場合、前記粘着剤組成物は、紫外線等の活性エネルギー線の照射によって重合反応が開始されて、硬化(光硬化)される。活性エネルギー線の照射は、層状の粘着剤組成物の片面側から行ってもよいし、両面側から行ってもよい。このようにして前記粘着剤組成物が硬化されると、本実施形態の導電性粘着テープに利用可能な、粘着剤層が得られる。
なお、活性エネルギー線による硬化(光硬化)を行う際、重合反応が空気中の酸素によって阻害されないように、公知乃至慣用の酸素遮断方法(例えば、層状の前記粘着剤組成物(粘着剤層)上に、剥離ライナーや基材等の適当な支持体を貼り合わせること、窒素雰囲気下で光硬化反応を行うこと)が適宜、施されてもよい。
また、前記粘着剤組成物の塗布(塗工)には、公知乃至慣用のコーティング法を用いることが可能であり、一般的なコーター(例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーター等)を用いることができる。
また、粘着剤層は、本願発明の目的を達成できるものであれば、上述した硬化型の粘着剤組成物以外の粘着剤組成物(例えば、溶剤型の粘着剤組成物、エマルション型の粘着剤組成物)を利用して形成されてもよい。ただし、導電性粒子を粘着剤層中に確実に均一に分散させる等の観点より、粘着剤層は、硬化型の粘着剤組成物(いわゆる無溶剤型の粘着剤組成物)が好ましい。
(粘着剤層の厚み)
粘着剤層の厚み(μm)は、特に制限されないが、その下限値は、好ましくは15μm以上であり、更に好ましくは20μm以上である。また、粘着剤層の厚み(μm)の上限値は、好ましくは100μmであり、更に好ましくは80μmである。
なお、粘着剤層の厚みは、後述するように、JIS B 7503に規定されたダイヤルゲージを用いて測定される。
導電性粘着テープが2つの粘着剤層を備える場合、それの厚みらは互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
(導電性基材)
導電性基材は、金属箔等の導電性を有する薄手の基材からなる。導電性基材としては、自己支持性を有し、かつ導電性を有するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜、選択される。導電性基材としては、金属箔が好ましい。導電性基材に利用される金属箔の材質としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、鉄、鉛、及びこれらの合金等が挙げられる。それらの中でも、導電性、加工性、コスト等の観点より、アルミニウム箔、銅箔が好ましく、より好ましくは銅箔である。なお、前記金属箔には、錫メッキ、銀メッキ、金メッキ等の各種表面処理が施されていてもよい。前記金属箔としては、腐食による導電性の低下や外観不良等を抑制する等の理由により、錫メッキによるコーティングが施された銅箔(錫コート銅箔)が好ましい。
導電性基材の厚みは、特に制限されないが、例えば、前記導電性基材の厚み(下限値)は、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは8μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。また、前記導電性基材の厚み(上限値)は、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。前記導電性基材の厚みが、このような範囲であると、導電性粘着テープの強度が十分確保され、加工や貼付等の作業性が向上する。
(剥離ライナー)
本実施形態の導電性粘着テープは、使用時までは、各粘着剤層の粘着面を保護するための剥離ライナーを備えていてもよい。このような剥離ライナーとしては、特に限定されるものではなく、公知の剥離ライナーから適宜選択して用いることができる。
剥離ライナーとしては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルム、紙等の剥離層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材等が挙げられる。
(粘着力)
本実施形態の導電性粘着テープにおいて、粘着剤層の粘着力(N/20mm)は、3N/20mm以上である。粘着剤層の粘着力(N/20mm)がこのような範囲であると、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性粘着テープ(粘着剤層)の被着体に対する接着力(粘着力)が十分であるといえる。
粘着剤層の粘着力の上限は、特に制限されないが、例えば、20(N/20mm)以下に設定される。
粘着剤層の粘着力は、後述するJIS Z 0237に準拠した180°剥離試験により測定される。
(導電性)
本実施形態の導電性粘着テープにおいて、粘着剤層は、5mm×5mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値が、6Ω未満であり、好ましくは4Ω未満である。粘着剤層の電気抵抗値は、後述する「抵抗値の測定方法3」により測定される。粘着剤層の電気抵抗値がこのような範囲であると、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性粘着テープ(粘着剤層)の導電性が十分であるといえる。
(用途)
本実施形態の導電性粘着テープは、例えば、プリント配線基板の接地、電子機器の外装シールドケースの接地、静電気防止用のアース取り等のグランド(アース)用途に用いることができる。また、導電性粘着テープは、電源装置や電子機器等(例えば、携帯型情報端末、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、電子ペーパー等の表示装置、太陽電池等)の内部配線等の用途にも用いることができる。また、導電性粘着テープは、離隔した2か所間を電気的に導通させる用途、電気・電子機器やケーブルの電磁波シールド用途等にも用いることができる。
本実施形態の導電性粘着テープは、被着体に対する貼付面積が狭小であっても、導電性及び粘着力が確保されるため、特に、小型の電子・電気機器(例えば、携帯型情報端末、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、カーナビゲーションシステム等)に好適に用いることができる。
また、導電性粘着テープは、電子部材に利用することができる。電子部材としては、例えば、配線基板(FPC、リジッドサーキットボード等)、カメラ、CPU、駆動回路、アンテナ、配線基板用補強板等が挙げられる。
上記導電性粘着テープでは、層状の粘着剤(粘着剤層)が利用されていたが、本発明の粘着剤は、層状に限られず、他の形状であってもよい。なお、本発明の粘着剤としては、上記粘着剤層として例示したものを、適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(シロップの作製)
モノマー成分として、イソオクチルアクリレート(iOA)63質量部及びアクリル酸(AA)7質量部が混合されてなる液状のモノマー混合物(モノマー組成物)に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)」(BASFジャパン株式会社製)0.05質量部を配合した後、粘度(粘度計:TOKIMEC社製、VISCOMETER(モデル:BH))が約6.4Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合してなる部分重合体(プレポリマー)を含むシロップ(iOA/AA=9/1)を得た。
(粘着剤組成物Iの作製)
前記シロップに、イソオクチルアクリレート(iOA)30質量部と、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.06質量部と、大径導電性粒子(商品名「TP25S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、銀コートガラス粉末、粒度分布曲線のピークトップに相当する粒径:26μm、粒径範囲:18μm〜35μm、真密度:2.7g/cm)150質量部と、小径導電性粒子(商品名「ES−6000−S7N」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、銀コートガラス粉末)50質量部とを配合し、前記シロップを十分混合することによって、粘着剤組成物Iを得た。
(導電性粘着テープの作製)
前記粘着剤組成物Iを、剥離ライナーの剥離処理面上に塗布し、剥離ライナー上に塗布層を形成した。そして、前記塗布層上に剥離処理面が接するように他の剥離ライナーを貼り付け、前記塗布層を挟む形で剥離ライナー同士を貼り合わせた。なお、剥離ライナーとしては、片面が剥離処理されているポリエチレンテレフタレート基材(商品名「MRE」、厚み38μm、三菱ポリエステルフィルム株式会社製;商品名「MRF」、厚み38μm、三菱ポリエステルフィルム株式会社製)を使用した。
次いで、前記塗布層に対し、照度5mW/cmの紫外線を両面から3分間照射し、前記塗布層を硬化させて、厚み50μmの粘着剤層(感圧接着剤層)を得た。なお、紫外線の発生源として、東芝株式会社製の「ブラックライト」を使用した。また、紫外線の照度は、UVチェッカー(商品名「UVR−T1」、株式会社トプコン製、最大感度:350nmで測定)を使用して調節した。
以上のようにして、実施例1の導電性粘着テープ(剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの積層構造を有する基材レス導電性両面粘着テープ)を得た。
なお、粘着剤層の厚みは、JIS B 7503に規定されたダイヤルゲージを用いて測定した。ダイヤルゲージの接触面は平面とし、径は5mmとした。幅150mmの試験片を用いて、1/1000mm目盛りのダイヤルゲージで幅方向に等間隔で5点の厚みを測定し、その測定結果の平均値を粘着剤層の厚みとした。以降の実施例、比較例についても同様にして、粘着剤層の厚みを求めた。
また、粘着剤層中に含まれる導電性粒子の粒度分布曲線(粒径範囲、ピークトップ等)は、以下の手順に従って求めた。
先ず、導電性粘着テープの粘着剤層を焼いて、その中から導電性粒子を抽出した。抽出された導電性粒子のSEM画像(倍率:600倍)を撮影し、そのSEM画像に対して、画像解析ソフト(A像くん(登録商標)、旭化成エンジニアリング社製)を用いたコンピュータ画像解析を行うことにより、SEM画像中の導電性粒子の粒子情報(粒径等)を得た。
なお、画像解析(円形粒子解析)の設定条件は、画像転送時の縮尺スケール値:0.178571、粒子の明度:明、抽出方法:自動・手動、処理速度:高速、雑音除去フィルタ:有、結果表示単位:μm、計測直径範囲:2μm〜70μm、円度閾値:10、重なり度:90、で行った。また、解析結果において、粒子状でない部分や粒子同士が互いにくっついたものを1つの粒子として計測している場合には、適宜、手動補正により粒子の追加・削除を行って、1粒子毎の粒径が求められるようにした。また、得られた結果の解析を行う際、y軸を個数、x軸を直径とした。
以上のような解析を、SEM画像の異なる位置で合計10回行い、それらの結果の平均より、導電性粒子の粒度分布曲線(粒径範囲、ピークトップ等)を求めた。
その結果、実施例1の粘着剤層中の大径導電性粒子は、粒度分布曲線のピークトップに相当する粒径が26μmであり、粒径範囲が18μm〜35μmであった。また、実施例1の粘着剤層中の小径導電性粒子は、粒度分布曲線のピークトップに相当する粒径が6μmであり、粒径範囲が2μm〜10μmであった。なお、以降の実施例、比較例で利用される導電性粒子についても、同様の方法で、粒度分布曲線(粒径範囲、ピークトップ等)を求めた。
また、大径導電性粒子の真密度は、2.7g/cmであり、小径導電性粒子の真密度は、3.9g/cmであった。各導電性粒子の真密度は、上述したように、各導電性粒子の断面SEM画像を利用する方法で求めた。なお、以降の実施例、比較例で利用される導電性粒子についても、同様の方法で、真密度を求めた。
〔実施例2〕
(シロップの作製)
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル82質量部及びアクリル酸2−メトキシエチル12質量部と、極性基含有モノマーとしてN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)5質量部及びヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)1質量部とが混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤として、商品名「イルガキュアー651」(チバ・ジャパン社製)0.05質量部及び商品名「イルガキュアー184」(チバ・ジャパン社製)0.05質量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(シロップ)を作製した。
(粘着剤組成物IIの作製)
前記シロップに多官能モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名「KAYARAD DPHA−40H」(日本化薬社製)0.05質量部、大径導電性粒子(商品名「TP25S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、銀コートガラス粉末)150質量部と、小径導電性粒子(商品名「ES−6000−S7N」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、銀コートガラス粉末)50質量部とを配合し、前記シロップを十分混合することによって、粘着剤組成物IIを得た。
(導電性粘着テープの作製)
粘着剤組成物Iに替えて粘着剤組成物IIを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープ(剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの積層構造を有する基材レス導電性両面粘着テープ)を作製した。
〔実施例3〕
表1に示されるように、大径導電性粒子の配合量を125質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例4〕
表1に示されるように、大径導電性粒子の配合量を125質量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例5〕
大径導電性粒子の配合量を100質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例6〕
大径導電性粒子の配合量を100質量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例7〕
使用する大径導電性粒子を、銀コートガラス粉末(商品名「TP35S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製)75質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例8〕
使用する大径導電性粒子を、銀コートガラス粉末(商品名「TP35S12」、ポッターズ・バロティーニ株式会社製、粒度分布曲線のピークトップに相当する粒径:37μm、粒径範囲:25μm〜43μm、真密度:2.7g/cm)75質量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例9〕
大径導電性粒子の配合量を100質量部に変更したこと以外は、実施例7と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例10〕
大径導電性粒子の配合量を100質量部に変更したこと以外は、実施例8と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例11〕
大径導電性粒子の配合量を125質量部に変更し、小径導電性粒子の配合量を25質量部に変更したこと以外は、実施例7と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔実施例12〕
大径導電性粒子の配合量を125質量部に変更し、小径導電性粒子の配合量を25質量部に変更したこと以外は、実施例8と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔比較例1〕
小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔比較例2〕
小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔比較例3〕
大径導電性粒子の配合量を200質量部に変更し、小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔比較例4〕
大径導電性粒子の配合量を200質量部に変更し、小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープを作製した。
〔比較例5〕
大径導電性粒子の配合量を450質量部に変更し、小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして、導電性粘着テープの作製を試みた。しかしながら、比較例5では、粘着剤組成物の粘度が高くなり過ぎて、接着剤層を形成すること(つまり、導電性粘着テープ)が出来なかった。
〔比較例6〕
大径導電性粒子の配合量を450質量部に変更し、小径導電性粒子を配合しないこと以外は、実施例2と同様にして、導電性粘着テープの作製を試みた。しかしながら、比較例6では、粘着剤組成物の粘度が高くなり過ぎて、接着剤層を形成すること(つまり、導電性粘着テープ)が出来なかった。
〔評価〕
(180°引き剥がし粘着力)
実施例、比較例で得られた導電性粘着テープから、幅20mm×長さ100mmの測定サンプルを切り出した。サンプルが備える一方の粘着剤層の粘着面を、SUS板(SUS304板)に対して、23℃、60%RHの雰囲気下、重さ2.0kg、幅30mmのローラーを1往復させて貼り合わせた。なお、他方の粘着剤層の粘着面には、剥離ライナーが貼り付けられたままの状態となっている。常温(23℃、60%RH)で30分間放置した後、引張試験機を用いて、JIS Z 0237に準拠して、引張速度300mm/分で、180°剥離試験を行い、引き剥がし粘着力(N/20mm)を測定した。結果は表1に示した。
(抵抗値の測定方法1(貼付面積:20mm×20mm))
実施例、比較例で得られた導電性粘着テープに銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)を貼り合わせてから、から、30mm幅×40mm長さの測定サンプルを切り出した。図6の寸法となるように、ガラス板(ソーダライムガラス)5の上に、銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)6を配置し、その銅箔6上に絶縁テープ7を重ね合わせ、銅箔6と測定サンプル8を、貼り合わせ部分9(図6の破線で囲まれた領域内)の面積が4cmとなるように、常温環境下、ハンドローラー(幅30mm)、圧力5.0N/cmで圧着した。なお、図6の縦方向が測定サンプル8の長さ方向であり、前記粘着テープの粘着剤層の粘着面が銅箔6の表面に接するように貼り合わせた。貼り合わせた後、常温環境下で15分放置した後、銅箔端部(図6の符号T1,T2で示される印の部分)に抵抗計(HIOKI社製RM3544−01)の端子を接続し、抵抗値を測定した。結果は、表1に示した。
(抵抗値の測定方法2(貼付面積:10mm×10mm))
実施例、比較例で得られた導電性粘着テープに銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)を貼り合わせてから、から、30mm幅×40mm長さの測定サンプルを切り出した。図7の寸法となるように、ガラス板(ソーダライムガラス)15の上に、銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)16を配置し、その銅箔16上に絶縁テープ17を重ね合わせ、銅箔16と測定サンプル18を、貼り合わせ部分19(図7の破線で囲まれた領域内)の面積が1cmとなるように、常温環境下、ハンドローラー(幅30mm)、圧力5.0N/cmで圧着した。なお、図7の縦方向が測定サンプル18の長さ方向であり、前記粘着テープの粘着剤層の粘着面が銅箔16の表面に接するように貼り合わせた。貼り合わせた後、常温環境下で15分放置した後、銅箔端部(図7の符号T1,T2で示される印の部分)に抵抗計(HIOKI社製RM3544−01)の端子を接続し、抵抗値を測定した。結果は、表1に示した。
(抵抗値の測定方法3(貼付面積:5mm×5mm))
実施例、比較例で得られた導電性粘着テープに銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)を貼り合わせてから、から、30mm幅×40mm長さの測定サンプルを切り出した。図8の寸法となるように、ガラス板(ソーダライムガラス)25の上に、銅箔(圧延銅箔、厚み:35μm)26を配置し、その銅箔26上に絶縁テープ27を重ね合わせ、銅箔26と測定サンプル28を、貼り合わせ部分29(図8の破線で囲まれた領域内)の面積が0.25cmとなるように、常温環境下、ハンドローラー(幅30mm)、圧力5.0N/cmで圧着した。なお、図8の縦方向が測定サンプル28の長さ方向であり、前記粘着テープの粘着剤層の粘着面が銅箔26の表面に接するように貼り合わせた。貼り合わせた後、常温環境下で15分放置した後、銅箔端部(図8の符号T1,T2で示される印の部分)に抵抗計(HIOKI社製RM3544−01)の端子を接続し、抵抗値を測定した。結果は、表1に示した。
Figure 2017066407
表1に示されるように、実施例1〜12の導電性粘着テープは、被着体(SUS板)に対する貼付面積が狭小であっても、粘着力が確保されることが確かめられた。また、実施例1〜12の導電性粘着テープは、20mm×20mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値、10mm×10mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値及び5mm×5mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値が小さく、粘着剤層の厚み方向における導電性が確保されることが確かめられた。このことより、実施例1〜12の導電性粘着テープは、粘着剤層中における導電性粒子(大径導電性粒子及び小径導電性粒子の混合物)が、粘着剤層の粘着力を低下させることなく、粘着剤層の厚み方向において導電路を効果的に形成しているものと推測される。
これに対し、比較例1〜4の導電性粘着テープは、粘着力は確保されるものの、電気抵抗値の結果が、実施例1〜12の導電性粘着テープよりも劣る結果となった。具体的には、抵抗値の測定方法1(貼付面積:20mm×20mm)において、比較例1〜4の導電性粘着テープの電気抵抗値は、実施例1〜12の導電性粘着テープの結果と比べて、何れも高く、導電性が劣ることが確かめられた。また、抵抗値の測定方法2(貼付面積:10mm×10mm)及び抵抗値の測定方法3(貼付面積:5mm×5mm)において、比較例1〜4の導電性粘着テープは、何れも導通せず、導電性を備えていないことが確かめられた。なお、比較例5,6の導電性粘着テープは、上述したように、粘着剤層を形成することができず、粘着力、及び抵抗値の測定は行っていない。
1...導電性粘着テープ、2...導電性基材、3...粘着剤層、4...導電性粒子、4a...大径導電性粒子,4b...小径導電性粒子、5,15,25...ガラス板(ソーダライムガラス)、6,16,26...銅箔、7,17,27...絶縁テープ、8,18,28...測定サンプル(銅箔付導電性粘着テープ)、9,19,29...貼り合わせ部分(点線内)

Claims (25)

  1. 粘着剤層を備えた導電性粘着テープであって、
    前記粘着剤層は、樹脂成分と、導電性粒子とを含有し、
    前記導電性粒子は、
    15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、
    前記粘着剤層中に40質量%以上80質量%以下含まれ、
    0よりも大きくかつ8g/cm未満の真密度を有する導電性粘着テープ。
  2. 前記導電性粒子は、略球状導電性粒子を含む請求項1に記載の導電性粘着テープ。
  3. 前記導電性粒子は、
    15μm以上50μm以下の粒径範囲の粒子群からなる大径導電性粒子と、1μm以上12μm以下の粒径範囲の粒子群からなる小径導電性粒子とを有し、
    前記粘着剤層中における大径導電性粒子の含有量(X1)と小径導電性粒子の含有量(X2)との割合(X1/X2)が、1.1以上8.0以下である請求項1又は2に記載の導電性粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層は、前記樹脂成分としてアクリル系ポリマーを含む請求項1〜3の何れか一項に記載の導電性粘着テープ。
  5. 前記樹脂成分が、無溶剤型の粘着剤組成物の重合物を含有する請求項1〜4の何れか一項に記載の導電性粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層の厚みが、15μm以上100μm以下の範囲である請求項1〜5の何れか一項に記載の導電性粘着テープ。
  7. 前記粘着剤層は、5mm×5mmの貼付面積における厚み方向の電気抵抗値が、6Ω未満である請求項1〜6の何れか一項に記載の導電性粘着テープ。
  8. 前記粘着剤層は、SUS板からなる被着体に対して、少なくとも3N/20mm以上の粘着力を有する請求項1〜7の何れか一項に記載の導電性粘着テープ。
  9. 導電性の粘着剤層を備える電子部材であって、
    前記粘着剤層は、樹脂と、導電性粒子を備え、
    前記導電性粒子は、
    15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、
    前記粘着剤層中に40質量%以上80質量%以下含まれ、
    0よりも大きくかつ8g/cm未満の真密度を有する電子部材。
  10. 前記粘着剤層は、さらに重合開始剤を有する請求項9に記載の電子部材。
  11. 前記電子部材は、配線基板である請求項9又は10に記載の電子部材。
  12. 前記重合開始剤は、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の少なくとも一つである請求項10に記載の電子部材。
  13. 実質的に、アクリル系樹脂と、導電性粒子と、重合開始剤のみからなる粘着剤であって、
    前記導電性粒子は、
    15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、
    前記粘着剤中に40質量%以上80質量%以下含まれ、
    0よりも大きくかつ8g/cm未満の真密度を有する粘着剤。
  14. 前記導電性粒子は、略球状である請求項13に記載の粘着剤。
  15. 前記アクリル系樹脂は、全粘着剤に対して20〜60質量%含まれる請求項13又は14に記載の粘着剤。
  16. 前記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルのいずれかをモノマー成分として含有するポリマーを含有する請求項13〜15の何れか一項に記載の粘着剤。
  17. 実質的に、樹脂と、導電性粒子のみからなる粘着剤であって、
    前記導電性粒子は、
    15μm以上50μm以下の粒径範囲と、1μm以上12μm以下の粒径範囲とにそれぞれピークトップを有する粒度分布曲線を有し、
    前記粘着剤中に40質量%以上80質量%以下含まれ、
    ガラス又はポリマー粒子表面に金属を被覆したものである粘着剤。
  18. 前記粘着剤は、さらに重合開始剤を含む請求項17に記載の粘着剤。
  19. 前記重合開始剤は、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の少なくとも一つである請求項18に記載の粘着剤。
  20. 前記粘着剤は、さらにモノマー成分として多官能モノマーを含有するポリマーを含有する請求項17〜19の何れか一項に記載の粘着剤。
  21. 前記多官能モノマーは、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートのいずれかを含有する請求項20に記載の粘着剤。
  22. 前記樹脂が、アクリル系ポリマーを含有する請求項17〜21の何れか一項に記載の粘着剤。
  23. 前記アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルのいずれかをモノマー成分として50質量%以上含有する請求項22に記載の粘着剤。
  24. 前記導電性粒子が、略球状である請求項17〜23の何れか一項に記載の粘着剤。
  25. 前記金属は、ニッケル、アルミニウム、銅、銀、白金、金の何れかである請求項17〜24の何れか一項に記載の粘着剤。
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