JP2001502534A - アンジオスタチン生成のための方法及び組成物 - Google Patents

アンジオスタチン生成のための方法及び組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プラスミノゲンをプラスミノゲン活性化物質及びスルフヒドリル供与体に接触させるか、あるいは、プラスミンをスルフヒドリル供与体に接触させることを含む、in vivoでアンジオスタチンを生成する方法を提供する。本発明は更に、血管新生に関連した疾患を有する動物に、スルフヒドリル供与体、及び、必要に応じて、プラスミノゲン活性化物質、プラスミノゲン、またはプラスミンを投与することにより前記疾患を治療する方法を提供する。本発明には更に、スルフヒドリル供与体及びプラスミノゲン活性化物質を含む、アンジオスタチンを生成するための組成物が含まれる。本発明は更に、スルフヒドリル供与体、及び/またはプラスミノゲン活性化物質が入れられる容器であって、血管新生に関連した疾患を有する動物へのスルフヒドリル供与体、及び/または、アンジオスタチン活性化物質の投与を指示するラベルを有する容器を提供する。本発明は更に、N末端アミノ酸がプラスミンのN末端アミノ酸と同じであり、C末端アミノ酸がクリングル5内に位置する、血管新生を阻害するプラスミノゲン断片、これらの断片に選択的に結合する抗体、この抗体を使用するための方法及びキット、組み換えDNA技術によりこうした断片を作るための方法及び材料、及び、こうした断片の特定のものの有効量を投与することを含む、血管新生に関連した疾患を治療する方法を提供する。最後に本発明は、前記断片の内の特定のものをコードするトランスジーンを投与することを含む、血管新生に関連した疾患を治療する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 アンジオスタチン生成のための方法及び組成物 本明細書は、1996年9月17日に出願された、係属中の出願番号第08/710,305号 の出願の一部継続出願である。 発明の分野 本発明は、血管新生の阻害薬であるアンジオスタチンに関するものである。 発明の背景 クリングル1〜3、及びクリングル4の全てあるいは一部から成ると考えられ る、プラスミノゲンのタンパク質分解性の断片であるアンジオスタチンは、血管 新生、腫瘍細胞転移進行の強力な阻害薬である。これについてはO'Reilly et al .,Cell,79,315-328(1994)、国際特許出願第WO 95/29242号を参照のこと。ア ンジオスタチンは、腫瘍を持つマウスでin vivoにて見出される。O'Reilly et a l.,Cell,79,315-328(1994)、O'Reilly et al.,Nature Med 2,689-692(1996 )を参照のこと。in vivoにてアンジオスタチンが生成される酵素機構については 未だ解明されていない。 アンジオスタチンの活性を、プラスミノゲンのエラスターゼによるタンパク質 限定分解によってin vitroにて得ることができる。Sottrup-Jensen et al.,in Progress in Chemical Fibrinolysis and Thrombolysis,3,191-209(Davidson et al.,eds.1978)を参照のこと。最近の要約において、初期腫瘍を浸潤してエ ラスターゼ活性を放出するマクロファージによるアンジオスタチンの生成が提案 されており、これによりプラスミノゲンが開裂してアンジオスタチン活性を有す るタンパク質が生成する。Dong et al.,Proc.Am.Assoc.Cancer Res.,37 58 (1996)を参照のこと。しかしながら、エラスターゼによるプラスミノゲンの限定 切断は、アンジオスタチン活性を持つ一種類以上の断片を生じる一方で、エラス ターゼは更にこの断片を不活性ペプチドに分解するため、in vivoに てアンジオスタチンを生成するのは恐らくこの酵素ではないものと考えられる。 上述したように、アンジオスタチンは、エラスターゼによるプラスミノゲンの タンパク質限定分解によってin vitroにて得ることが可能である。まず、エラス ターゼがプラスミノゲンを開裂することによりクリングル1-3を含む断片が生じ るが、この開裂がin vivoにてアンジオスタチンを生成する通常の開裂部位で起 こるかどうかは不明である。従ってエラスターゼにより誘導されたアンジオスタ チンの活性は、ヒトにおいて異なり、in vivo作用も異なる可能性がある。また 、ペプチド切断部位が通常のアンジオスタチンと異なる場合には、免疫原性であ る可能性も考えられる。 アンジオスタチン生成の第2の手段は、プラスミノゲンのcDNAまたは遺伝子の 、所望のクリングルドメインを原核細胞あるいは真核細胞内の発現ベクターによ って発現させることによる。これについては国際特許出願第WO 95/29242号を参 照のこと。適切な発現ドメインが不明であろため、このアプローチも限定される 。この生成物もやはり免疫原性であることが考えられ、通常のin vivo酵素によ るプラスミノゲンの切断によって生成した生成物と同様にはヒトにおいてプロセ スされないことが考えられる。 最後に、アンジオスタチンが生成された動物の体液から、アンジオスタチンを 単離することが可能である。これについては国際特許出願第WO 95/29242号を参 照のこと。しかしこの方法では、アンジオスタチンを治療に足るほど多量に得る ことは不可能であり、また、こうしたソースからの単離の際に、アンジオスタチ ンが感染性媒体によって汚染されてしまう可能性がある。 従って、多量の天然アンジオスタチンの生成方法が必要であることは明らかで ある。本明細書中における「天然アンジオスタチン」は、in vivoにて生成され たアンジオスタチンか、あるいは、どのように生成されたかに関わらずin vivo にて生成されたアンジオスタチンと同じであるアンジオスタチンとして定義され る。 発明の概要 本発明は下記に示す方法を提供する。これらの方法は、癌細胞、初代内皮細胞 、平滑筋細胞、線維芽細胞の培養によって得られた調整培地(CCM)が、プラスミ ノゲンまたはプラスミンと接触した際にアンジオスタチンが生成するという発見 に基づいている。CCM内の活性因子は、プラスミノゲン活性化物質及びスルフヒ ドリル供与体と特定されている。従って、プラスミノゲン活性化物質及びスルフ ヒドリル供与体を使用して得られたアンジオスタチンは、in vivoにて生成した アンジオスタチンと同じであり、すなわちこれは天然アンジオスタチンである。 in vitroにてアンジオスタチンを生成するための本発明の1方法においては、 アンジオスタチンを生成するためにプラスミンをスルフヒドリル供与体と接触さ せる。プラスミンはプラスミノゲンをプラスミノゲン活性化物質と接触させるこ とで得られる。アンジオスタチンを生成するために、全ての反応物(プラスミノ ゲン、プラスミノゲン活性化物質、スルフヒドリル供与体)を同時に接触させる ことも可能であり、最も好都合である。 この方法で得られたアンジオスタチンは、残存する反応物と共に、あるいは、 反応物から精製または部分精製して、ヒトを含む動物に必要に応じて投与するこ とが可能である。アンジオスタチンを必要とする動物とは、血管新生疾患を有す る動物である。 本発明はさらに、アンジオスタチン生成のための組成物を提供する。この組成 物は、スルフヒドリル供与体及びプラスミノゲン活性化物質を含む。組成物の2 つの実施例は、プラスミノゲン活性化物質の生成する能力を有する細胞を培養し て得たCCMと、このような細胞の破砕物である。 本発明はさらに血管新生の治療方法を提供するが、この方法は、プラスミンの アンジオスタチンへの変換に有効な量のスルフヒドリル供与体を、血管新生疾患 を有する動物に投与することを含む。プラスミンは、内因性プラスミノゲンから (一種類以上の)内因性プラスミノゲン活性化物質によって生成したものであっ てよい。また、この方法はさらに、有効量のプラスミンの投与を含んでもよい。 またさらに別の実施例においては、内因性プラスミノゲンまたは投与された有効 量のプラスミノゲンからプラスミンを生成するために、プラスミノゲン活性化物 質を動物に投与する。 本発明はさらに、単独の、あるいはスルフヒドリル供与体と組合せたプラスミ ノゲン活性化物質が入った容器を提供する。この容器は、血管新生疾患を有する 動物への、プラスミノゲン活性化物質またはプラスミノゲン活性化物質とスルフ ヒドリル供与体の組合せの投与を指示するラベルを有する。本発明はまた、スル フヒドリル供与体が入った容器を提供するが、この容器は、プラスミンのアンジ オスタチンへの変換に有効な量のスルフヒドリル供与体の投与を指示するラベル を有する。 本発明はさらに、次の特徴を有するタンパク質を提供する。(a)プラスミノ ゲンの断片である。(b)N末端アミノ酸が、プラスミンのN末端アミノ酸と同じ である;(c)C末端アミノ酸がクリングル5内に存在する;(d)血管新生を阻害 する。ある実施例において、タンパク質は天然アンジオスタチンである。本発明 はさらに、タンパク質をコーディングし、発現調節配列と機能的に連関したDNA 分子、発現調節配列と機能的に連関したDNA分子を有するホスト細胞、ホスト細 胞を培養することを含むタンパク質の生成方法を提供する。 タンパク質は、有効量を血管新生疾患を有する動物に投与することにより、血 管新生疾患の治療に利用することができる。該疾患を有する動物の治療において 、タンパク質をコードしているトランスジーンを投与することも可能である。ト ランスジーンによってコードされたタンパク質は天然アンジオスタチンであるこ とが好ましい。 最後に、本発明は、タンパク質と選択的に結合する抗体を提供する。このよう な抗体は、これを含有する物質からタンパク質を精製するために使用できる。ま た、天然アンジオスタチンと選択的に結合するこのような抗体は、天然アンジオ スタチンを検出あるいは定量化するための方法及びキットに使用できる。 図面の簡単な説明 第1A図:PC-3細胞によって生成された無血清調整培地による、プラスミノゲン 及びプラスミンのアンジオスタチンへの変換を示すウエスタンブロットである。 レーン1‐分子量標準、レーン2‐ヒトプラスミノゲン、レーン3‐無調整RPMI で、37℃にて終夜インキュベートしたヒトプラスミノゲン、レーン4‐PC-3細胞 にて得たSFCMで、37℃にて終夜インキュベートしたヒトプラスミノゲン、レーン 5‐無調整RPMIでインキュベートしたプラスミノゲン、レーン6‐PC-3細胞にて得 たSFCMでインキュベートしたヒトプラスミノゲン。 第1B図:プラスミノゲンからのアンジオスタチンの生成が時間に依存するもの であることを示すウエスタンブロットである。PC-3SFCMはプラスミノゲンと共に インキュベートされ、また、示された時間において少量を取り、ウエスタンブロ ット分析の前に速やかに冷凍した。3時間目でアンジオスタチンが微量に生成し 、24時間目には完全に変換した。 第1C図:PC-3 SFCMによるアンジオスタチンの生成が濃度に依存するものであ ることを示すウエスタンブロットである。SFCMを異なる量の新鮮なRPMTで希釈し 、プラスミノゲンと共に24時間インキュベートした。 第1D図:アンジオスタチン生成のSFCM量に対する関係を示すグラフである。バ ックグランドを差し引いて濃度計を走査することにより、アンジオスタチンシグ ナルを定量化した。18時間目において、生成したアンジオスタチンの量と反応混 合物中に存在するPC-3 SFCMの量との間に直線関係が見られた。 第2図:プラスミノゲンをPC-3細胞が産生したSCFMと共にインキュベートする ことにより生成したアンジオスタチンのアフィニティー精製後のウエスタンブロ ットである。レーン1‐分子量標準;レーン2‐無調整RPMIで、37℃にて終夜イン キュベートして生成したヒトプラスミノゲン;レーン3‐プラスミノゲンをPC-3 と共にインキュベートして生成したアンジオスタチンであり、次にこれをリジン ‐セファロースで精製し、クーマシーブルーで染色することによりウエスタンブ ロットを用いて検出した;レーン4‐プラスミノゲンをPC-3 SCFMと共にインキュ ベートして生成したアンジオスタチンであり、次にこれをリジン‐セファロース で精製し、モノクローナル抗体K1-3をクリングル1-3に使用して、ウエスタンブ ロットにてこれを検出した。 第3A図-第3B図:PC-3 SCFMと共にインキュベートして生成したアンジオスタチ ンが、血管形成に重要なin vitro段階を阻害することを示すグラフである。 第3A図:内皮細胞の増殖を示す。このデータは平均値±標準偏差を示している。 第3B図:ベーシック線維芽細胞成長因子(bFGF)誘発移動。誘発物質を含まない 場合のバックグランド移動、及び刺激bFGFが存在する場合のバックグラウンド移 動を示す。同時に、トリパンブルーエクスクルージョンによって毒性が測定され 、全ての濃度において<10%であった。 第4A図-第4B図:プラスミノゲンをPC-3 SCFMと共にインキュベートして得られ たアンジオスタチンが、in vitroにおけるヒト内皮細胞脈管形成を阻害すること を示す写真である。ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を24ウェルディッシュ中の マトリゲルのゲル上にプレートし、無調整RPMIでPC-3 SFCMを使用して生成した アンジオスタチン15μg/mlで処理した。第4A図:コントロールとしてのHUVEC 型枝分かれのネットワークである。第4B図:これに対して、PC-3 SFCMを用いて 生成したアンジオスタチンにより、脈管ネットワークは著しく阻害された。 第5A図、第5B図:PC-3 SCFMを使用して生成したアンジオスタチンによる、in vivoにおける血管新生の阻害を示す写真である。第5A図:bFGFを含むヒドロンペ レット(矢印で示す)が、埋没7日後に、陽性の新生血管反応を誘発した。 第5B図:これに対して、bFGFと、PC-3 SFCM(矢印で示す)を使用して生成した アンジオスタチンを10μg/mlとを含むヒドロンペレットに向かった血管の成 長は観られなかった。 第6図:反応性レッド120‐アガロースフロースルー分画、RPMIまたはRPMIアミ ノ酸と組合せた際に、反応性レッド120-アガロースからのバッチ溶出液が、アン ジオスタチンを生成することを示すウエスタンブロットである。レーン1‐SFCM +プラスミノゲン;レーン2‐反応性レッド120‐アガロースフロースルー分画+ プラスミノケン;レーン3‐TBSへの透析後の反応性レッド120‐アガロースバッ チ溶出液+プラスミノゲン;レーン4‐透析したバッチ溶出液+反応性レッド120 ‐アガロースフロースルー分画+プラスミノゲン;レーン5‐透析したバッチ溶 出液+RPMI+プラスミノゲン;レーン6‐透析したバッチ溶出液+RPMIビタミン ミックス+プラスミノゲン;レーン7‐透析したバッチ溶出液+RP MIアミノ酸ミックス+プラスミノゲン;レーン8‐透析したバッチ溶出液+RPMI ビタミンミックス及びアミノ酸ミックス+プラスミノゲン;レーン9‐プラスミ ノゲン+無調整RPMT。 第7図:ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化物質(u-PA)活性及びプラスミ ノゲンアンジオスタチン変換活性(PACA)が、Hi-O陰イオン交換カラムからの勾 配溶出液に共に溶出する。280nmにおける光学密度の値はいくつかのタンパク質 ピークを示した。405nmにおいてプラスミン(Val-Leu-Lys p-NA)の発色ペプチ ド基質の切断を測定することで、u-PA活性が決定された。ウエスタンブロットに よりピークの値を示した分画をPACAについてアッセイした。 第8図:沸騰させた反応性レッド120-アガロースフロースルー分画または新鮮 なRPMI媒体にu-PAとプラスミノゲンを加えることによるアンジオスタチンの生成 を示すウエスタンブロットである。レーン1‐反応性レッド120‐アガロースフロ ースルー分画+プラスミノゲン;レーン2‐反応性レッド120‐アガロースフロー スルー分画+プラスミノゲン+u-PA;レーン3‐反応性レッド120‐アガロース沸 騰フロースルー分画+プラスミノゲン;レーン4‐反応性レッド120‐アガロース 沸騰フロースルー分画+プラスミノゲン+u-PA;レーン5‐無調整RPMI+プラス ミノゲン;レーン6‐無調整RPMI+プラスミノゲン+u-PA。 第9図:プラスミノゲン活性化物質が存在する場合、反応性レッド120‐アガロ ースフロースルー分画がアンジオスタチンを生成することを示すウエスタンブロ ットである。レーン1-反応性レッド120-アガロースフロースルー分画+プラスミ ノゲン;レーン2‐反応性レッド120‐アガロースフロースルー分画+プラスミノ ゲン+u-PA;レーン3‐反応性レッド120‐アガローセフロースルー分画+プラス ミノゲン+t-PA。 第10図:u-PA及びグルタチオンによるアンジオスタチンの生成を示すウエスタ ンブロットである。レーン1‐プラスミノゲン+u-PA;レーン2‐プラスミノゲン +u-PA+グルタチオン5μM;レーン3‐プラスミノゲン+u-PA+グルタチオン50 μM;レーン4‐プラスミノゲン+u-PA+グルタチオン100μM;レーン5‐プラ スミノゲン+u-PA+沸騰したグルタチオン5μM;レ ーン6‐プラスミノゲン+u-PA+沸騰したグルタチオン50μM;レーン7‐プラス ミノゲン+u-PA+沸騰したグルタチオン100μM。 第11図:u-PAとD-ペニシラミンの組合せが、アンジオスタチンを生成すること を示すウエスタンブロットである。レーン1‐プラスミノゲン+D-ペニシラミン1 00μM;レーン2‐プラスミノゲン+u-PA+D-ペニシラミン1005μM; レーン3‐プラスミノゲン+u-PA+D-ペニシラミン1.0mM。 第12図:u-PA、t-PA、ストレプトキナーゼによるアンジオスタチンの生成を示 すウエスタンブロットである。図面中で使用された略語の意味は次の通りである 。 PLG=ヒトプラスミノゲン uPA=ウロキナーゼタイププラスミノゲン活性化物質 tPA=組織タイププラスミノゲン活性化物質 SK=ストレプトキナーゼ +=N-アセチル‐L‐システイン有 ‐=N-アセチル‐L‐システイン無 第13図:プラスミノゲンからのプラスミンの生成と、予め生成し精製したプラ スミンからのアンジオスタチンの生成とを示すウエスタンブロットであろ。レー ン1‐プラスミノゲン+u-PA-セファロース;レーン2‐精製したプラスミノゲン +N-アセチル-L-システイン100μM。 第14図:コントロールマウス、及びN-アセチル-L-システイン(NAC)またはNA C+ウロキナーゼタイププラスミノゲン阻害薬で処置したマウスにおける、0〜 21日目の初期腫瘍の平均の大きさ(mm3)を示すグラフである。 第15図:in vivoでのN-アセチル-L-システイン(NAC)によるアンジオスタチ ンの生成を示すウエスタンブロットである。レーン1‐コントロールマウス#2か らの血漿(1:20で希釈した);レーン2‐コントロールマウス#3からの血漿(1 :20で希釈した);レーン3‐第1マウスからの血漿(1:20で希釈した)に、ア フニティー精製した無細胞アンジオスタチンを加えたもの;レーン4‐ 第2マウスからの血漿(1:20で希釈した)に、アフニティー精製した無細胞アン ジオスタチンを加えたもの;レーン5‐NAC-処理したマウス#1からの血漿(1:2 0で希釈した);レーン6‐NAC-処理したマウス#2からの血漿(1:20で希釈した );レーン7‐NAC-処理したマウス#3からの血漿(1:20で希釈した);レーン8 ‐アフニティー精製した、無細胞アンジオスタチン。 第16図:シグナルペプチド(図示せず)切断後の、完全分子のアミノ酸配列を 示すヒトプラスミノゲンを示す図である(Molecular Basis of Thrombosis and Hemostasis(High and Roberts,eds.1995))。クリングル1-5(K1-K5)が示さ れている。プラスミノゲンからプラスミンへの活性化に必要な残分77、78と残分 561、562の間の切断部位が、中黒矢印によって示されている。白抜き矢印は、遺 伝子内のイントロンを表す。位置289におけるNに結合したオリゴ糖と、位置346 における0に結合したグリカンも示されている。*は、プラスミンの触媒3つ組 み残基のメンバーを示す(His603、Asp646、Ser741)。 本発明の好ましい実施例の詳細な説明 本発明は、天然アンジオスタチン生成のためのin vitroにおける方法を提供す るものである。このような方法の1つは、プラスミノゲン活性化物質及びスルフ ヒドリル供与体にプラスミノゲンを接触させることを含む。これら3つの反応物 を同時に使用することが可能である。また、プラスミンを生成するためにプラス ミノゲンをプラスミノゲン活性化物質と接触させてもよく、次に、アンジオスタ チンを生成するために、このプラスミンをスルフヒドリル供与体と接触させる。 スルフヒドリル供与体と接触させる前に、プラスミンを少なくとも部分的に精製 しておいてもよい。もちろん、プラスミンをスルフヒドリル供与体と接触させれ ば、プラスミンから直接アンジオスタチンを生成することができる。 プラスミノゲンを任意の動物種から得ることも可能である。しかし、アンジオ スタチン投与に際しての免疫反応を防ぐために、アンジオスタチンによる治療を 受ける動物種から得られたプラスミノゲンを使用することが好ましい。従って、 アンジオスタチンを人間の治療に使用する場合には、ヒトプラスミノゲンを使用 することが好ましい。 プラスミノゲンの生成方法は従来よく知られている。プラスミノゲンは市販も されている。プラスミノゲンは、組換えDNA、または他の、プラスミノゲンの調 製において感染性媒体の混入を防止する技術によって調製されることが好ましい 。 ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化物質、組織のプラスミノゲン活性化物質 、ストレプトキナーゼといつたあらゆるタイプのプラスミノゲン活性化物質を使 用することが可能である。プラスミノゲン活性化物質は、どんな動物種から得た ものでも構わない。プラスミノゲン活性化物質の生成方法は従来よく知られてお り、多くのプラスミノゲン活性化物質が市販されている。プラスミノゲン活性化 物質は、組換えDNA、または他の、プラスミノゲンの調製において感染性の薬剤 の封入を防止する技術によって調製されることが好ましい。 プラスミノゲンからプラスミンへの変換に有効な量と条件にて、プラスミノゲ ンをプラスミノゲン活性化物質と接触させる。これらの量及び条件は公知である か、あるいは従来技術におけるように経験的に求めることが可能である。特に、 プラスミノゲン1マイクログラムに対し約1ng/ml〜約1μg/mlのウロキナーゼプ ラスミノゲン活性化物質を用いた1mlの反応液では、37℃での約24時間のイ ンキュベーション後に、プラスミノゲンはプラスミンへ完全に変換することがわ かっている。 あらゆるスルフヒドリル供与体を使用することが可能である。スルフヒドリル 供与体はよく知られており、市販もされている。適切なスルフヒドリル供与体と しては、Lシステイン、Dシステイン、DLシステイン、NアセチルLシステイン、還 元グルタチオン、Dペニシラミン、カプトプリルがある。スルフヒドリル供与体 は、プラスミノゲン、及び/またはプラスミン、及び/またはアンジオスタチン、 及び/または中間物質中のジスルフィド結合部分を還元または変化させる。 スルフヒドリル供与体は、プラスミンからアンジオスタチンへの変換に有効な 量と条件において、単独で、またはプラスミノゲン及びプラスミノゲン活性化物 質の存在下で、プラスミンと接触させられる。これらの量及び条件は公知である か、あるいは従来技術におけるように経験的に求めることが可能である。特に、 プラスミンの1マイクログラムに対し約10μM〜約1mMのスルフヒドリル供与体 を用いた1mlの反応液では、約24時間にわたる37℃でのインキュベーション後に 、プラスミノゲンはプラスミンへ完全に変換することがわかっている。 プラスミンは、上述したプラスミノゲン活性化物質によってプラスミノゲンか ら生成することが可能である。プラスミンとスルフヒドリル供与体と接触させる 前に、反応物よりプラスミンを精製してもよい。プラスミンの精製方法は従来知 られている(例えば、例4参照)。市販のプラスミン、または別の方法で生成し たプラスミンも、上述の通りにプラスミンをスルフヒドリル供与体と接触させる ことにより、アンジオスタチンの生成に使用することが可能である。 本発明はさらに、アンジオスタチン生成のための組成物を提供する。この組成 物は、上述したようにプラスミノゲン活性化物質とスルフヒドリル供与体を含む 。プラスミノゲン活性化物質とスルフヒドリル供与体は、生理学的に認容される あらゆる溶液(例えば、生理食塩水、緩衝液、培養液)に含まれていてもよく、 あるいは、結晶性の、または凍結乾燥した形態であってもよい。治療的使用に適 した組成物について下記に示す。 組成物は、プラスミノゲン活性化物質の生成が可能な細胞を培養することによ って調製した調整培地(CCM)であってもよい。プラスミノゲン活性化物質を発 現する、ヒトまたはヒト以外の動物の悪性細胞によって、プラスミノゲン及びプ ラスミンをアンジオスタチンに変換する能力を有するCCMを得ることが可能であ る。適切な悪性細胞には、ヒト前立腺癌株化細胞PC-3、DU-145、LN-Cap、ヒト乳 癌株化細胞MDA-MB-231、MCF-7、ヒト神経膠腫株化細胞U-373、U-118、A-172、U- 87、及び、マウスメラノーマ株化細胞B16F10がある。プラスミノゲン活性化物質 を産生する多くの非悪性動物細胞が公知である。適切な非悪性細胞には、一次内 皮細胞(例えば、ウシ大動脈内皮細胞)、平滑筋細胞(例えば、ウシ平滑筋細胞 )、線維芽細胞が含まれる。さらに、プラスミノゲン活性化物質(例えばストレ プトキナーゼ)を産生する細菌細胞が知られており、あらゆるタイプの細胞は、 組換えDNA技術によってプラスミノゲン活性化物質を産生するように形質転換さ せることができる。適切な細胞及び細胞系が公知であり、従来の方法で、細胞寄 託機関から購入することが可能である。 さらに、これらの細胞の適切な培養条件もよく知られている。使用する培養液 はスルフヒドリル供与体を含んでいるか、または、スルフヒドリル供与体を調製 後にCCMに添加してもよい。適切な培養液には、RPMI、DMEM等の市販の製品があ る。CCMの調製は、通常の培養条件下で、プラスミノゲンまたはプラスミンをア ンジオスタチンに変換する能力を有するCCMを生成するのに十分な時間にわたっ て単純に細胞を培養することによっても可能である。この時間は経験的に求めら れる。特に、哺乳類細胞を、単層形成後に、37℃で24〜72時間培養するこ とが適切であることがわかっている。 別方法または、また追加方法として、プラスミノゲン活性化物質が合成される のに十分な時間培養した後に細胞を破砕することも可能である。この時間は経験 的に求められるが、単層が形成されるまで細胞を培養すれば十分である。プラス ミノゲン及びプラスミンをアンジオスタチンに変換するために破砕液を使用する こともできる。 これらの方法で生成したアンジオスタチンは、反応混合物から精製してもよい 。タンパク質精製方法は従来よく知られている。特に、アンジオスタチンを、リ ジン-セファロース(Pharmacia社製)を使用しアフィニティークロマトグラフィ ーによって精製してもよい。残渣プラスミン活性は、例えば大豆トリプシンイン ヒビターセファロース(Pharmacia社製)、アプロチニン-セファロース、または その他の、セリンプロテアーゼまたはプラスミンの触媒ドメインを除去するため のアフィニティークロマトグラフィー法によって除去しなければならない。また アンジオスタチンは、これど選択的に結合する抗体を使って、反応混合物から精 製することもできる(下記参照)。 これらの方法で生成したアンジオスタチン(天然アンジオスタチン)の特性が 分かっている。このアンジオスタチンは、プラスミノゲンのクリングル1-3に特 異的な単クローン抗体と反応する。また、in vitro及びin vivoにおける様々な 試験によって評価されているように、血管新生を阻害することがわかっている。 また、アンジオスタチンがプラスミンのN末端配列を持っていることもわかっ ている。ヒトプラスミノゲンより生成されたアンジオスタチンについては、N末 端配列はLys Val Tyr Leu Ser Glu Cys Lys Thr Glyであることがわかっている (配列ID NO:1)。他の動物のプラスミンの配列も公知である。従って、特定の 動物の天然アンジオスタチンは、その動物のプラスミンと同じN末端配列を有す るということになる。 非常に驚くことに、天然アンジオスタチンは、そのC末端アミノ酸をクリング ル5内に持っていることがわかっている。特に、ヒトプラスミノゲンから生成さ れたアンジオスタチンは、C末端配列Cys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg(配列ID NO: 4)、またはCys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg Lys(配列ID NO:5)を持っているこ とがわかっている(例6参照)。これらのC末端配列は、プラスミン切断部位と して公知の、プラスミノゲンアミノ酸529または530(第16図)の後の部位におけ る切断の結果得られる。従って、天然ヒトアンジオスタチンはクリングル5のほ とんどを構成し、非還元条件下におけるポリアクリルアミドゲル電気泳動上の分 子量50-60kdに一致する(第16図参照)。 アンジオスタチンはクリングル1〜3とクリングル4の全体または一部とを含ん でいる(発明の背景参照)と考えられていたため、これらの発見は驚きであった 。また、クリングル1〜4から成る分子は、活性を有するものの、その活性はクリ ングル1〜3から成る分子(PCT明細書WO96/35774参照)よりも弱いことが示され ている。従って、天然アンジオスタチンがクリングル5の任意の部分を含むこと は予測されていなかった。特に、天然アンジオスタチンがクリングル5の大部分 を含むことは予測されてなかった。 現在では、天然アンジオスタチンを除いて、クリングル5の少なくとも一部を 含むプラスミノゲン断片はアンジオスタチン活性を有する(すなわち、血管新生 を阻害する)と考えられている。プラスミノゲン断片がクリングル5の大半を含 んでいることが好ましい。また、プラスミノゲン断片がクリングル5の大部分を 含んでいることがさらに好ましい。ここで「クリングル5の大半」とは、クリン グル5の少なくとも50%(例えば、ヒトクリングル5では少なくとも40アミノ酸) を意味し、また、「クリングル5の大部分」とは、クリングル5の少なくとも75% (例えば、ヒトクリングル5では少なくとも60アミノ酸)を意味する。もちろん 、プラスミノゲン断片が天然アンジオスタチンであることが、上述した理由から して最も好ましい。 他の動物からのプラスミノゲンの配列が知られている(例えばGenBankから入 手可能)。ヒト(配列ID NO:6)、ウシ(配列ID NO:7)、イヌ(配列ID NO:8) 、西ヨーロッパハリネズミ(配列ID NO:9)、ウマ(配列ID NO:10)、アカゲザ ル(配列ID NO:11)、マウス(配列ID NO:12)、ブタ(配列ID NO:13)のプラス ミノゲンの配列を下記の配列表に示す(SWISS-PROT Protein Sequence Database よりダウンロード)。特定の動物の天然アンジオスタチンは、その動物のプラス ミノゲンのクリングル5の大部分を含み、上述したヒト天然アンジオスタチンのC 末端配列に対応したC末端配列を持っている。実際これらの配列の研究により、 天然アンジオスタチンを生成する、ヒトプラスミノゲンの切断部位直後の配列は (配列ID NO:2、配列ID NO:3;下記の例6参照)、これら全てのプラスミノゲン 配列内に保存されていることがわかった。 配列表からわかるように、イヌ(配列ID NO:8)とウマ(配列ID NO:10)のプ ラスミノゲンの配列は単一のクリングルドメインしか含んでいない。この単一ク リングルドメインは、他のクリングル5ドメインに対するホモロジーから、クリ ングル5ドメインであると考えられ、他のプラスミノゲンのクリングル5ドメイン 内で見つかった保存された配列を含む(配列表のハイライトされたアミノ酸を参 照)。従って、本発明は、イヌとウマのプラスミノゲンのプラスミノゲン断片、 及びクリングル5ドメインを含むあらゆるプラスミノゲンのプラスミノゲン断片 を含む。 本発明のプラスミノゲン断片(プラスミンのN末端配列を持つもの、また、ク リングル5内にC末端アミノ酸を持つもの)は、組換えDNA方法によって得ること ができる。プラスミノゲン断片は天然アンジオスタチンであることが好ましい。 さらに、プラスミノゲン断片は天然ヒトアンジオスタチンであることが最も好ま しい。組換えDNA法と適切なホスト細胞、ベクター、ここで使用するその他の試 薬は、従来よく知られているものである。 本発明のプラスミノゲン断片を得るための特定のホスト細胞の選択は、従来認 識されている多くの要因に依存する。これらは例えば、イヌ発現ベクターとの適 合性、プラスミノゲン断片の細胞への毒性、変換率、発現特性、生物学的安全性 、コストを含む。特定のプラスミノゲン断片の発現において、全てのホストが同 等に効果的であるとは限らないという理解に基づいてこれらの要因のバランスを 適当にとらなけれなならない。 真核生物のホスト細胞は、本発明のプラスミノゲン断片の生成に適している。 上述のガイドラインにおいて、有用な真核生物細胞として酵母、その他の菌類、 動物細胞系、無傷動物の動物細胞、昆虫細胞、その他の従来の真核生物ホスト細 胞が含まれる。 ホスト細胞は、本発明のプラスミノゲン断片をコードしたDNAを含むベクター を用いて形質転換することができる。コーディング配列は、ベクター上で発現調 節配列と機能的に連関していなければならない。 ここで「機能的に連鎖する」とは、プラスミノゲン断片が発現されるようにDN A配列が連鎖していることを表す。連鎖は、配列の順序、配列の向き、異なる配 列間のスペースを含み、最適な発現が得られるように実施されることが好ましい 。 発現調節配列はプロモータを含んでいなければならない。ベクター内で使用さ れるプロモータは、ホスト細胞において転写活性を示すどんな配列のものであっ てよく、ホモまたはヘテロタンパク質、及び、細胞外、細胞内タンパク質をコー ドしている遺伝子から得ることが可能である。しかしながら、このプロモータは 天然のプロモータのいずれかと同一である必要はない。プロモータは異なるプロ モータの部分によって構成されていてもよく、また、部分的または全体的に合成 されたものであってもよい。プロモータのデザイン用の手引きは、例えばHarley and ReynoldsによるNucleic Acids Res. ,15、2343-61(1987)といったプロモー タ構造の研究から得ることができる。また、転写開始点に対するプロモータの位 置を最適化することができる。これについてはRoberts et al.,Proc .Nat l Acad .Sci.USA76,760-4(1979)を参照のこと。プロモータは誘導性あるい は構成性のいずれであってよく、また強力なプロモータであることが好ましい。 ここで「強力な」とは、プロモータがホスト細胞内において高い転写率を与える ということである。 コーディング配列は、ベクター内においてプロモータとの機能的連鎖と同様に 、転写停止配列とも機能的に連鎖していなければならない。またコーディング配 列は、プロモータ、転写停止配列以外にも、発現調節配列と機能的に連鎖させる ことが可能である。これらの更なる発現調節配列には、アクティベータ、エンハ ンサ、オペレータ、停止シグナル、キャップシグナル、ポリアデニル化シグナル 、5’非翻訳配列、転写または翻訳の調節に関与するその他の配列及びシグナル を含む。 真核生物の翻訳開始配列の共通配列は、Kozak(Cell44,283-292(1986))に よって、C(A/G)CCAUGGであると特定されている。特に−3位置(AまたはG)にお けるこの配列からの逸脱は、特定のmRNAの翻訳に大きく影響する。ほとんど全て の高度に発現された哺乳類の遺伝子にはこの配列が使われている。一方、高度に 発現された酵母mRNAはこの配列と異なり、かわりに配列(A/Y)A(A/U)AAUGUCUを有 する(Cigan and Donahue,Gene59,1-18(1987))。これらの配列は、特定のホ スト細胞に使用するための最適な配列を決定するために経験的に変更することが できる。 本発明のプラスミノゲン断片をコードするDNAは、例えばManiatis et al.,Mo lecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY(1982)、Sambr ook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,N Y(1989)に述べられている標準的な方法を使って調製することができる。特に、 プラスミノゲンをコードしているクローンが知られている。これについては例え ば、GenBank PCT明細書WO 95/29242のBrowne et al.,Fibrinolysis,5,257-26 0(1991)を参照のこと。その他のクローンも従来の方法によって同定することが できる。従来からあるクローンも、新規に同定されたクローンも、従来の方法を 使って本発明のプラスミノゲン断片をコードするように変更する ことが可能である。 また、従来のプラスミノゲン配列を使った従来知られている標準技術を利用し て、コーディング配列を合成することができる。例えば、DNA配列は、自動DNA合 成機内でホスホアミダイトケミストリーによって合成され、精製、アニール、連 結、適当なベクター内へのクローン化などを行うことが可能である。いくつかの 理由から化学合成が好ましい。 化学合成が望ましい理由としては、まず、発現を最適化するために、DNA配列 が発現するホストにとって好ましいコドンの使用が可能であるためである。改善 された発現を得るために全てのコドンを変更する必要はないが、50%以上、最も 好ましくは最低80%のコドンをホストに適したコドンに変更するべきである。多 くのホスト細胞の好みのコドンが知られている。これについてはMaximizing Gen e Expression ,pages 225-85(Reznikoff & Gold,eds.,1986)を参照のこと。他 のホスト細胞の好みのコドンは、従来の方法によって推定することができる。 また、化学合成したDNAを使用することにより、配列内の好都合な点において 固有またはほぼ固有の制限部位を与える観点からのコドンの選択も可能である。 これらの部位の使用により、合成コーディング配列を構成する便利な手段が得ら れる。さらに、メッセンジャーRNA転写産物、または他の不安定化配列によって 形成された2次構造が転写または翻訳を妨害する場合、コドン選択を変更するこ とで2次構造を除去することができる。 化学合成により、プラスミノゲン断片をコードしたDNA配列に対して、最適化 された発現調節配列を使用することも可能となる。この方法によりプラスミノゲ ン断片の最適な発現が得られる。例えば、上述したように、プロモータを化学合 成して転写開始点に対する位置を最適化することが可能である。 シグナルあるいはシグナルリーダー配列のDNAコードを、プラスミノゲン断片 をコードするDNA配列の上流に配置することが可能である。シグナル配列または シグナルリーダー配列は、配列が付着したタンパク質が、タンパク質が産生され た細胞から分泌されることを可能にする、タンパク質のアミノ末端のアミノ酸配 列である。適切なシグナルとシグナルリーダー配列はよく知られている。分泌さ れたタンパク質の方がしばしば精製し易いが、一般に、発現レベルは分泌なしで 得られたタンパク質よりも低い。 プラスミノゲン断片を発現させるためのベクターは、組換えDNA法を都合よく 行うことが可能であり、選択されたホスト細胞内でプラスミノゲン断片を発現す ることが可能な任意のベクターを用いることが可能である。ホスト細胞を形質転 換させるために使用されるベクターは、1つ以上の、ホスト細胞内での複製を可 能にする複製システムを備えていてもよい。特に、ホストが酵母である場合には 、ベクターは酵母2u複製遺伝子REP 1-3、及び複写開始点を含んでいなければな らない。 あるいは、本発明のプラスミノゲン断片をコードする配列を、ホスト細胞の染 色体に組込むことを可能にする組込みベクターを使用することもできる。自己複 製ベクターを使用した場合よりもホスト細胞内のコーディング配列のコピー数は 少ないが、染色体に配列が組込まれた形質転換体は一般に非常に安定している。 ベクターが自己複製ベクターである場合、高レベルの発現を得るためにコピー 数が多いプラスミドが好ましい。ここで「コピー数が多いプラスミド」とは、1 つの細胞につき約100またはそれ以上の数で存在するものである。適切なコピー 数が多いプラスミドは多く知られている。 このベクターはまた、DNA配列、及びベクターがホスト細胞内に存在する場合 に現れる選択可能または特定可能な表現形をコードする配列(「選択マーカー」 )の挿入のための固有の制限部位を有することが望ましい。ベクターが固有の制 限部位を持っていない場合は、更なる操作により好適な形にするため、制限部位 を導入または除去するように変更することができる。 本発明のプラスミノゲン断片をコードしたDNA配列を有するベクターを作成し た後、これをホスト細胞の形質転換に使用する。数々のホスト細胞の変換方法が 従来よく知られており、このうちのどの方法を利用しても構わない。 形質転換したホスト細胞は従来の方法で選択され、次に、プラスミノゲン断片 の生成に有効な条件下で培養される。培養方法は、従来の方法からホスト細胞に 合ったものを使用する。 従来の回収方法、及び、組換え細胞培養からタンパク質を精製する方法を用い て、発現したプラスミノゲン断片を回収することができる。特に、本発明のプラ スミノゲン断片と選択的に結合する抗体を用いて断片を精製することができる( 下記参照)。 本発明はさらに、血管新生疾患の治療方法を提供する。血管新生疾患とは、血 管新生を伴って、または血管新生に依存して起こる疾患である。血管新生疾患は 腫瘍性疾患(例えば腫瘍、腫瘍転移)、良性腫瘍(例えば血管腫、聴覚性神経腫 、神経線維腫、トラコーマ、発熱性肉芽腫)、結合織障害(例えば関節リウマチ 、アテローム性動脈硬化症)、眼球血管新生疾患(例えば糖尿病性の網膜症、未 熟児網膜症、黄斑変性症、角膜移植片拒絶、新生血管緑内障、水晶体後部の線維 組織形成)、循環器病、免疫不全(例えば慢性炎症、自己免疫)を含む。 血管新生疾患は、天然のアンジオスタチンの有効量、またはプラスミンのN末 端配列を有し、クリングル5の少なくとも一部を含む別のプラスミノゲン断片の 有効量を投与することにより治療することが可能である。天然アンジオスタチン が好ましいのは上述した理由による。 また血管新生疾患は、プラスミンをアンジオスタチンに変換させるのに十分な 量のスルフヒドリル供与体を投与しても治療できる。プラスミノゲンからプラス ミンを生成するために、有効量のプラスミノゲン活性化物質を動物に投与するこ ともできる。動物の体内で内因的に見つかったプラスミノゲンまたはプラスミン 、あるいは有効量のプラスミノゲンまたはプラスミンを動物に投与することも可 能である。本発明によって治療可能な動物は、犬、猫、馬、その他の家畜、人間 を含む哺乳類である。 血管新生疾患のための、様々な化合物の効果的な投薬形態、投与方法、投薬量 は、経験的に決定され、このような決定は当業者が行う範囲のものである。当業 者によれば、使用する特定の化合物の活性度、血管新生疾患の重症度、投与のル ート、化合物の排泄量、治療期間、動物に投与されている他の薬剤の確認、年齢 、動物のサイズと種属、その他医学的、獣医学的技術によって投薬量が異なるこ とは認識される。一般に、本発明の化合物の適切な1日量は、治療効果を生む最 低量ということになる。しかしながら、1日量は、治療を行う医師または獣医師 により、健全な医学的判断の範囲内で決定される。所望であれば、効果的な1日 量を、2回、3回、4回、5回、6回またはそれ以上の回数で、1日の内で適切な間隔 をおいて投与することもできる。 本発明の化合物は治療目的で、経口、経鼻、経直腸、経膣、非経口(例えば静 脈内、脊髄内、腹腔内、皮下、筋肉内)、大槽内、経皮的、頭蓋骨内、脳内、そ して局所的(頬側的、舌下的を含む)を含む投与のあらゆる適切なルートで、動 物患者に投与することができる。生分解性ポリマーへの組込みに続く、薬理学的 薬剤の局所的な徐放のための、Bremらによって示されたLancet,345,1571(1995 )と類似した生分解性ポリマーの使用も、好ましい投与方法である。薬剤を含浸 させたポリマーの例えば腫瘍部位への埋没により、全身への作用を最小に抑えた 局所的な作用が可能になる。 本発明の化合物を単独で投与することができるが、化合物を医薬製剤(組成物 )として投与することが好ましい。本発明の医薬組成物は、1種類以上の医薬的 に受入れられるキャリア、また任意に1種類以上の別の化合物、薬剤、その他の 物質を含む混剤内における有効成分としての本発明の化合物を有する。各キャリ アは、製剤の他の成分と適合性があり、患者に無害であるという意味において「 認容できる」ものでなければならない。 本発明の医薬製剤は、経口、経鼻、経眼、局所的な、経直腸、経膣、及び/ま たは非経口的な投与に適したものを含む。選択した投与のルートに関係なく、本 発明の化合物は、当業者に知られた従来の方法で、医薬的に認容できる量に配合 されている。 単一の投薬形態を製造するためにキャリア物質に混合する有効成分の量は、治 療されるホスト、特定の投与方法、及び上述したそのた全ての要因によって変わ る。単一容量の形を作るためにキャリア物質に混合する有効成分の量は、一般に 、治療効果を生む最低量、または、癌のような致命的な疾患の治療効果を上げる ための最大限量である。 医薬調合物または組成物の調合方法は、本発明の化合物を、キャリア、任意で 1種類以上の付属成分と結合する段階を含む。調合物の製造は、一般に、本発明 の化合物を、液体キャリア、または最終的に分割した固体キャリア、または両方 と均一にまた密接に結合させ、次に、必要であれば製品を成形する。 経口投与に適した本発明の調合物は、カプセル、カシエ、ピル、錠剤、粉末、 顆粒の形で、または水性、非水性の液体の溶液、懸濁液として、または油注水滴 型、水中油滴型エマルジョンとして、あるいはエリキジール、シロップとして、 または香錠(ゼラチンやグリセリン、またはショ糖やアカシアといった不活性塩 基を使用)等の形態であってよく、各々が所定量の、本発明の化合物を有効成分 として所定量含有している。本発明の化合物を大丸薬、舐剤、ペースト剤として 投与することもできる。 経口投与(カプセル、錠剤、ピル、糖衣錠、粉末、顆粒等)のための本発明の 固体量形態において、有効成分は1つ以上の医薬的に容認できる、クエン酸ナト リウムまたはジカルシウムリン酸キャリア及び/または以下に示すもののいずれ かと混合される。(1)デンプン、ラクトース、ショ糖、ブドウ糖、マンニトー ル及び/またはケイ酸といった賦形剤またはエクステンダ;(2)例えばカルボキ シメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖 及び/またはアカシアといった結合剤;(3)グリセリンといった溶剤;(4)寒 天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の ケイ酸塩、炭酸ナトリウムといった崩壊剤;(5)パラフィンといった溶剤遅延 剤;(6)四級アンモニウム化合物といった吸収促進剤;(7)例えばセチルアル コール、モノステアリン酸グリセロールといった湿潤剤;(8)カオリン、ベン トナイト粘度といった吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステア リン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、硫酸ラウリルナトリウム、 及びその混合物といった潤滑剤;(10)着色剤。カプセル、錠剤、ピルの場合に は、医薬組成物はさらに緩衝剤も含む。ポリマー量ポリエチレングリコール等と 同様にラクトースや乳糖を賦形剤として使って、類似タイプの固体組成物を、ソ フト及びハード充填ゼラチンカプセル内の賦形剤として採用することもできる。 錠剤は、任意で1種類以上の付属成分と共に、圧縮してまたは鋳型によって製 造される。また、圧縮された錠剤は結合剤(例えばゼラチンまたはヒドロキシプ ロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えばグ リコール酸ナトリウムデンプンまたは橋かけ結合したカルボシキメチルナトリウ ムセルロース)、界面活性または分散剤を使用して製造することができる。鋳型 による錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化した化合物を適切な機械で成 形して製造する。 錠剤、及び、その他の本発明による医薬組成物の固体投薬形態、すなわち糖衣 錠、カプセル、ピル、顆粒剤は、腸溶コーティングや医薬調合技術でよく知られ ているその他のコーティングといったコーティング及びシェルによってスコアま たは作成することができる。また、これら有効成分がゆっくりと調節されて放出 するように調合することも可能で、これには例えば、所望の放出割合を提供する ための、割合の異なるヒドロキシプロピルメチルセルロース、その他のポリマー マトリックス、リポゾーム、及び/または微粒子を使用する。これらは、例えば 細菌を保持するフィルタで濾過して滅菌してから使用する。これらの組成物に任 意で乳白剤を含ませることもでき、また、任意で遅延する方法で、消化管内のあ る特定部分で有効成分のみを放出する、または有効成分を優先的に放出する組成 物であってもよい。使用できる包理化合物には、例えば同義物質及びワックスが ある。有効成分はマイクロカプセル化した形態であってもよい。 本発明による化合物の経口投与用の液体投薬形態は、医薬的に容認可能なエマ ルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、エリキジールを含 む。液体投薬形態は、有効成分に加え、次に示す従来より一般に使用されている 不活性希釈剤を含んでもよい。例えば、水、またはその他の溶剤、可溶剤及び乳 化剤であり、これらはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル 、エチルアセテート、ベンジルアルコール、安息香酸塩ベンジル、プロピレング リコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に綿実油、アメリカホドイモ油、コ ーン油、胚油、オリーブ油、ヒマシ油)、グリセリン、テトラハイドロフリルア ルコール、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステル、及びその混 合物を含む。 経口組成物には、不活性希釈剤以外にも、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、 香料、着色料、芳香剤、防腐剤のような補助剤が含まれる。 懸濁液には、活性化合物に加えて、例えばエトキシ化したイソステアリルアル コール、ポリオキシエチレン、ソルビトールとソルビタンエステル、微結晶性セ ルロース、アルミニウムメタハイドロクサイド、ベントナイト、寒天、トラガカ ントゴム、そしてこれらの混合物といった懸濁剤が含まれる。 経直腸または経膣投与用の本発明による医薬組成物の調合物は、座薬であって もよく、この座薬の製造方法は、1種類以上の本発明の化合物を、室温では固体 だが、体温では液体になるために直腸または膣腔内で溶解して活性化合物を放出 する、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、座薬ワックス、サリチル 酸塩を含む、1種類以上の適切な非刺激性賦形剤またはキャリアと混合する。膣 投与に適した本発明の調合剤には、従来の適切なキャリアを含む、ペッサリー、 タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡またはスプレー調合物も含まれる。 本発明による化合物の局所的または経皮的投与の投薬形態には、パウダー、ス プレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶剤、パッチ、吸入剤 が含まれる。活性化合物は無菌状況において、医薬的に容認可能なキャリア、ま たあらゆる緩衝液、または必要となるかもしれない推進剤と混合される。 軟膏、ペースト、クリーム、ゲルは、本発明の活性化合物に加えて、動物性及 び植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セル ロース系薬物、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タ ルク、酸化亜鉛、またはこれらの混合物といった賦形剤を含んでもよい。 パウダーとスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ 酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸塩カルシウム、ポリアミドパウダー、またはこ れらの物質の混合物といった賦形剤を含んでもよい。スプレーはさらに、クロロ フルオロハイドロカーボンのような一般的な推進剤、また、ブタン及びプロパン といった揮発性の置換されていない炭化水素を含むことができる。 経皮パッチにはさらに、本発明の化合物を身体に調節送達する利点がある。 このような投薬形態は、溶解、分散によって作ることができ、またあるいは、本 発明の化合物を、エラストママトリックス材料のような適切な媒質に組入れて作 ることができる。本発明の化合物の皮膚にかけての流動を増加するために吸収エ ンハンサを使用することもできる。このような流動の速度は、速度調節膜を供給 するか、ポリマーマトリックスまたはゲル内の化合物を分散することのいずれか によって調節できる。 非経口的投与に適した本発明の化合物の医薬的組成物には、使用直前に無菌の 注射用溶液または分散への再構成が可能であり、調合物を、意図するレシピエン トの血液、懸濁剤、濃縮剤のいずれかと等張にするための抗酸化物、緩衝液、溶 質を含む、1種類以上の医薬的に容認可能な無菌等張性の水性または非水性溶液 、分散、懸濁液またはエマルジョン、無菌パウダーと組合された1種類以上の本 発明の化合物が含まれる。 本発明の医薬的組成物に利用できる、適切な水性または非水性キャリアの例に は、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリ エチレングリコール等)、またこれらの適当な混合物、オリーブ油のような植物 油、オレイン酸エチルのような注射用の有機エステルが含まれる。例えば、レシ チンのようなコーティング材料を使用することにより、また、推進の場合には必 要な粒子サイズを保つことにより、さらに界面活性物質を使用することにより、 適切な流動度が維持できる。 これらの組成物は、湿潤剤、乳化剤、分散剤といった補助剤を含むこともでき る。また、組成物内に砂糖、塩素イオンナトリウム等といった等張剤を含むこと も好ましい。さらに、モノステアリン酸アルミニウムやゼラチンのような、吸収 を遅らせる薬剤を含有することにより、注射剤の医薬形態の吸収が延長される。 薬剤の効果を持続させるために、皮下または筋肉内注射からの薬剤の吸収を遅 らせることが好ましい場合もある。これは、水溶性の低い結晶性または非結晶性 材料の液体懸濁液を使用することによって達成できる。薬剤の吸収速度はその溶 解速度に依存し、溶解速度は結晶のサイズと形態に依存する。また、非経口的 に投与された薬剤の吸収を遅らせるには、薬剤を油溶媒内で溶解または懸濁させ る。 注射剤の沈着形態は、ポリ乳酸-ポリグリコライドといった生分解性ポリマー 内に、その薬剤のマイクロカプセル化マトリックスを形成することで得られる。 薬剤のポリマーに対する割合、また使用する特定のポリマーの性質によって、薬 剤放出の速度を調節することができる。その他の生分解性ポリマーには、例えば 、ポリ(オルトエステル)とポリ(アンヒドライド)が含まれる。沈殿した注射 用調合物も、体組織と適合するリポゾームまたはマイクロエマルジョン内に薬剤 を包括することにより得られる。注射用材料は、例えば細菌を保持したフィルタ で濾過することで滅菌することができる。 この形態は、例えば、アンプル、バイアルといった単一量または複数量の密閉 容器で呈され、これらは、使用直前に例えば注射用の水といった無菌の液体キャ リアのみを必要とする凍結乾燥状態で保管することができる。即席の注射用溶液 及び懸濁液は、上述した無菌パウダー、顆粒剤、錠剤から作ることができる。 血管新生疾患は遺伝子治療による治療も可能である。特に、プラスミンのN末 端配列を有するプラスミノゲン断片をコードするDNAを有し、発現調節配列と機 能的に連鎖したクリングル5の少なくとも一部を含むトランスジーンが、該疾患 を患う動物に投与される。トランスジーンによってコーディングされたプラスミ ノゲン断片は天然アンジオスタチンであることが好ましい。本発明のプラスミノ ゲン断片のためのDNAコーディングの準備には、発現調節配列と機能的に連鎖し た天然アンジオスタチンが含まれる。動物体内でトランスジーンが発現した結果 、動物体内での血管新生を阻害するプラスミノゲン断片が生成される。 遺伝子治療の方法及び文献はよく知られている。Culver et al.,Gene Therap y:A Primer for Physicians(第2改訂版、1996年)、米国特許第5,521,291号、第5 ,460,831号、第5,559,099号、PCT明細書WO 95/29242、WO 96/14876、WO 96/3577 4等であり、これらは全て本明細書中で参照している。また、Kirshenbaum et al .,J.Clin.Invest.,92,381−387(1993)と、Kirshenbaum et al.,J.Clin. Invest.,99,288-296(1997)も参照のこと。特に、トランスジー ン導入の適切な方法及び媒体が知られており、本発明のトランスジーンの導入に も利用することができる。 例えば、トランスジーンを所望の細胞内にin vitroにてトランスフェクトする ことができ、また、好ましくは形質変換細胞数の増量後に、血管新生疾患を患う 動物に形質変換した細胞を注射する。トランスジーンを細胞内にin vitroにてト ランスフェクトする方法はよく知られており、電気穿孔法、裸のDNAの細胞への 直接注入、微粒子銃、リポゾームまたは他の脂質ベースのキャリアによる導入、 ウィルスベクターによる導入等が含まれる。 また、トランスジーンを、トランスジーンが動物の細胞を形質転換する方法で 投与することもできる。トランスジーンをin vivoで導入する方法はよく知られ ており、所望の細胞、器官、腫瘍への裸DNAの直接注入、トランスジーン導入の ためのリポゾーム及び他の脂質ベースキャリアの使用、トランスジーン導入のた めの非伝染性ウィルスベクター(例えば複製欠陥性のアデノウィルスベクター) の使用、トランスジーン導入のための標的媒体(特定の細胞、組織、器官、また はこれらに付着した腫瘍特異性抗体を持つリポゾームといった腫瘍との結合を可 能にする、またはこれらにトランスジーンを導入する媒体)の使用等が含まれる 。 本発明はまた、天然アンジオスタチンと選択的に結合する本発明のプラスミノ ゲン断片と選択的に結合する抗体を提供する。「選択的に結合する」とは、抗体 が、プラスミノゲンまたはプラスミンに対してではなく、天然アンジオスタチン のような本発明のプラスミノゲン断片と結合することを意味する。 本発明の範囲内の抗体には、ポリクローナル抗体、アフニティー精製した抗血 清、モノクローナル抗体、抗原の結合が可能な抗体の断片(Fab,F(ab')または F(ab')2)、従来のあらゆる抗体のアイソタイプまたはサブクラス、操作された 抗体(例えば、組換えDNA技術によって作成された単鎖抗体)が含まれる。唯一 必要なことは、最終抗体が、プラスミノゲン断片のための特異性を持ち、断片と 選択的に結合することが可能であることである。 抗体及び抗体の断片の生成方法は従来よく知られている。例えば、本発明の 抗体は、適切なホスト動物(ウサギ、ヤギ、ウマ、またはその他の哺乳類)に、 補助剤と混合した本発明のプラスミノゲン断片を注射する。断片の注射は、抗血 清の適切な滴定量が得られるまで続けられる。抗血清は収集され、さらに必要ま たは所望であれば、従来技術を使って精製される。例えば、抗体をアフニティー 精製すること、あるいはDE-52クロマトグラフィー等によって分割することがで きる。 しかし、本発明の抗体は、骨髄腫細胞といった不死株化細胞を持つ免疫化した 動物(例えばラット、ハムスター、マウス、その他の哺乳類)から細胞を融合す ることによる、体細胞ハイブリッド形成法によって準備することが好ましい。融 合された細胞はクローン化され、また、クローン化した融合細胞をスクリーニン グすることによって適切な特異性のモノクローナル抗体を隔離することができる 。モノクローナル抗体の作成方法は従来よく知られている。 本発明のプラスミノゲン断片と選択的に結合する抗体は、これを含有する液体 からプラスミノゲン断片を精製するために使用できる。このような液体には、例 えば、本発明の天然アンジオスタチン及びプラスミノゲン断片を生成するための 本発明の方法を実施した結果得られたタイプの培地が含まれる(上述参照)。天 然アンジオスタチンは体液中(血液、血漿、血清、サルビア、尿、腫瘍によって 生じた液体)に見られる。 プラスミノゲン断片を精製するには、これを含有する液体を、特定の断片に特 異性を持つ抗体と接触させる。この抗体は、断片を含有した液体と接触させる前 に、固体表面に付着していることが好ましい。適切な固体表面は従来よく知られ ており、市販もされている。これには例えば、ガラス、ポリアクリルアミド、ポ リメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリエチレ ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ラテックスビーズ、アガロースビーズ、ナ イロンが含まれる。 抗体は、固体表面に共有結合的に付着していることが好ましい。固体表面に抗 体を共有結合的に付着させる方法及び薬剤は、従来よく知られている。適切な薬 剤としては、カルボジイミド、シアノボロハイドライド、ジイミドエステール 、過ヨウ素酸塩、ハロゲン化アリキル、スクシンイミド、ジメチルピメリミジア ーテ、ジマレンン酸イミドがある。Blair et al.,J Immunol,Methods,59,12 9(1993);Blalr et al.,Cancer Res.,41,2700(1981);Gautheir et al.,J Exp r.Med.,156,766(1982)を参照のこと。 抗体のプラスミノゲン断片への結合を得るための他の条件と同様、反応物質の 特定の濃縮、インキュベーションの温度及び時間は、液体内のプラスミノゲン断 片の濃度、液体の性質といった要素によって変えることができる。当業者は、ル ーチンの実験法を利用して、機能的及び最適な条件を決定することができるであ ろう。 抗体がプラスミノゲン断片と結合したら、残存する液体を、結合したプラスミ ノゲン断片と分離させる。次に、従来の方法を利用して、抗体からプラスミノゲ ン断片を遊離する。 抗体が付着した固体表面がカラム内にあることが最も好ましい。これは例えば 、抗体が付着したアガロースビーズで充填したカラムである。プラスミノゲン断 片を含有する液体が単純にカラムを通過し、液体内のプラスミノゲン断片がカラ ム内の抗体と結合してカラム内に保持される一方で、残りの液体はカラムを流過 する。カラム洗浄の後に、プラスミノゲン断片が抗体から遊離される。 天然アンジオスタチンと選択的に結合する本発明の抗体は、血管新生疾患の診 断のため、あるいはこの疾患の再発を監視するための、天然アンジオスタチンの 検出または定量化にも使用することができる。該抗体は、体内におけるアンジオ スタチンの活性機構の研究にも使用される。 天然アンジオスタチンは、体液(上述参照)、細胞及び組織(腫瘍組織、胎盤 、子宮、脳、肝臓、腸)といった中に検出することができる。天然アンジオスタ チンは、従来の抽出技術によって、または無処置の細胞、組織切片を使って、細 胞、組織から遊離される。 液体内または抽出液内の天然アンジオスタチンは、従来のイムノアッセイ技術 を使って検出、定量化することができる。このような技術には、凝集、ラジオイ ムノアッセイ、エンザイムイムノアッセイ、蛍光アッセイ、比色アッセイ等が 含まれる。イムノアッセイは、競合的結合型式にて実施することができ、あるい はイムノメトリックアッセイであってもよい。これは同種あるいは異種アッセイ であってもよい。適切な同種技術には、蛍光消光及び増光、エネルギー移動イム ノアッセイ、二重抗体立体障害イムノアッセイ、基質標識イムノアッセイがある 。 細胞または組織上の天然アンジオスタチンは、標準の免疫組織化学技術によっ て検出することができる。例えば、腫瘍を生検または収集し、天然アンジオスタ チン生成部位を調べるためにミクロトームで組織切片を切取る。このような情報 は、診断上、あるいは癌の検出及び治療における治療目的上有益であり、また、 アンジオスタチンの活性モード研究における研究目的上有益である。 天然アンジオスタチンの検出、定量化には、天然アンジオスタチン(初代抗体 )と選択的に結合する標準抗体、あるいは、別の抗体(2次抗体)またはプロテ インAといった免疫グロブリンと結合する標識化合物を使用する。初代抗体、あ るいは初代抗体と結合する化合物のいずれかの適切な標識化が公知である。これ には、1)酵素(例えば、西洋わさび、ペルオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素 、ブドウ球菌性核酸分解酵素、デルタ-5-ステロイド異性化酵素、酵母アルコー ル脱水素酵素、αグリセロリン酸脱水素酵素、トリオースリン酸異性化酵素、ア ルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、ブドウ糖酸化酵素、βガラクトシダ ーゼ、RNA分解酵素、ウレアーゼ、カタラーゼ、ブドウ糖-6-リン酸脱水素酵素、 グルコアミラーゼ及びアセチルコリンエステラーゼ);2)蛍光体(例えば、フ ルオレサミン、イソチオシアン酸塩、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシ アニン、アロフィコシアニン、オルトフタルアルデヒド、フルオレサミン);3 )放射性核種(例えば、125I);4)生物発光標識(例えば、ルシフェリン、ル シフェラーゼ、エクオリン);5)化学発光標識(例えば、ルミノール、イソル ミノール、芳香族アクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリジニウム塩、 シュウ酸エステル);6)粒子標識(例えば金ナノ粒子);7)ビオチン/アビジ ンあるいはビオチン/ストレプトアビジン、が含まれる。これら標識の結合及び 検出は、当業者に公知の標準技術を使って行うことができる。 他の条件と同様に、反応物質質の特異的な濃縮、インキュベーションの温度及 び時間は、イムノアッセイあるいはイムノヒストケミカル技術のいずれに関わら ず、サンプル内の天然アンジオスタチンの濃縮、サンプルの性質等の要因によっ て可変である。当業者は、ルーチン実験法を使用する一方で、各決定について機 能的及び最適な条件を求めることができるであろう。 天然アンジオスタチンを検出あるいは定量化するためのテストキットも、本発 明の一部である。テストキットは、本発明のイムノアッセイあるいはイムノヒス トケミカル技術の実施に便利な試薬を入れた1つ以上の容器を組合せたパッケー ジである。テストキットの試薬に適した容器には、ビン、バイアル、試験管、マ イクロタイタープレート、ディップスティック、条片、その他の固体表面がある 。 テストキットは、天然アンジオスタチンと選択的に結合する抗体の容器を備え ている。これらの抗体は上述したものを指す。抗体は溶液の状態または凍結乾燥 した状態であってもよく、あるいは、固体表面に付着した状態であってもよく、 レベル化、非レベル化された状態であってもよい。固体表面は上述したタイプの ものを指し、抗体はやはり上述したように付着している。 テストキットはさらに、初代抗体と結合する上述の標識化合物が入った容器を 備えている。この標識は上述したものを指す。 最後に、テストキットは、公知であり、商業的及び使用者の観点から望ましい その他の物質を備えてもよい。このような物質には、天然アンジオスタチンのサ ンプル(イムノアッセイを標準化するため、あるいは、イムノヒストケミカル技 術によって細胞または組織と結合するためのもの)、緩衝液、酵素基質、希釈剤 、及び、イムノアッセイ、イムノヒストケミカル技術を実施するための設備が含 まれる。 実施例 例1 プラスミノゲンアンジオスタチン変換活性(PACA)を含む調整培地の 調製 この例では、種々の細胞が、精製したヒトプラスミノゲンまたはプラスミンか 、ら生物活性を有するアンジオスタチンを生成できる酵素活性を示すということ を立証する。プラスミノゲンまたはプラスミンを無血清調整培地(SFCM)と 共にインキュベートすることによって生じた、アフィニティー精製したアンジオ スタチンは、ヒト内皮細胞の増殖、血管新生因子である塩基性繊維芽細胞成長因 子(bFGF)により誘導される移動、内皮細胞血管新生、及びbFGF誘導角 膜血管新生を阻害した。セリンプロテアーゼ阻害剤はアンジオスタチンの生成を 阻害したが、金属プロテアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害剤、及びア スパラギン酸プロテアーゼは阻害しなかった。エラスターゼの特異的阻害剤であ るElastatinalは、血管新生を阻害しなかった。このことは、プラスミノゲンか らアンジオスタチンへの変換はエラスターゼによるものではないことを示してい る。その代わりに当該データは、セリンプロテアーゼ活性がアンジオスタチン生 成に必要であることを示す。 A.方法 1.細胞培養 ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を、20%仔ウシ血清[ハイ クローンラボラトリーズ社(Hyclone Laboratories Inc.)・ユタ州ローガン(I .ogan)、#A-2151-L]、100U/mlペニシリンG、100mg/mlストレ プトマイシン、L−グルタミン[以上ギブコビーアールエル社(Gibco BRL)] 、2500Uヘパリン硫酸[フィッシャーサイエンティフィック社(Fisher Sci entific)・イリノイ州アイタスカ(Ttasca)]、及び50mg/ml内皮細胞 成長サプリメント[コラボレイティブバイオメディカルリサーチ社(Collaborat ive Biomedical Research)・マサチューセッツ州ベッドフォード(Bedford)] を補ったRPMI培地で培養した。表1に記載した別の細胞は10%ウシ胎児血 清、100U/mlペニシリンG、100mg/mlストレプトマイシン[以上 ギブコビーアールエル社(Gibco BRL)・メリーランド州ゲイサーズバーグ(Gai thersburg)所在]を補ったRPMI−1640にて培養した。細胞は5%CO2 空気にて給湿インキュベータで37℃に保温した。SFCMを生成するため、 コンフルエントに達した細胞の単層をリン酸緩衝塩溶液で2回洗浄し、続いて無 血清RPMIを加えた。翌日SFCMを収集し、不溶性の細胞片を除去するため に3000rpmで15分間遠心した。 2.アンジオスタチンの生成 ヒト血漿[キャスデリーノ、パウエル(Castelli no & Powell)、Methods Enzymol、第80巻、365-78ページ(1981年)]をリジン −セファロースアフィニティクロマトグラフィーを行うことによって得た2μg のヒトプラスミノゲン、またはヒトプラスミン[#527621、カルバイオケム−ノ ババイオケム社(Calbiochem-Novabiochem Corp.)・カリフォルニア州ラ ホー ヤ(La Jolla)所在]を、SFCMの100μlアリコートに加え、その混合物 を37℃で一夜インキュベートした。アンジオスタチン生成を調べるため、アリ コートをウエスタンブロットにより分析した(以下参照)。SFCMによるプラ スミノゲンの開裂についても、プロテアーゼ阻害剤[ベーリンガーマンハイム社 (Hehringer Mannheim)・インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis) 所在]の存在下で評価した。 3.ウエスタンブロット 試料は12%ポリアクリルアミドゲル[ノベックス社 (NOVEX)・カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)所在]にのせ、トリス −グリシンランニングバッファー[レムリ(Laemli)、Nature、第227巻、680-6 85ページ(1970)]にて非還元条件下で電気泳動にかけ、0.45μMフッ化ビ ニリデン(PVDF)膜[イモビロン社、ミリポア社(Immobilon,Milipore) ・マサチューセッツ州ベッドフォード(Bodford)所在]に電気的に転移させた 。次に膜を30分間ブロッキングバッファー(1%ウシ血清アルブミントリス緩 衝塩溶液)に入れてブロッキングを行い、1対1000に希釈したヒトプラスミ ノゲンのクリングル1〜3(K1〜3)断片に対するモノクローナル抗体[VAP 230L、エンザイムリサーチラボラトリー社(Enzyme Research Laboratories,In c.)・インディアナ州サウスベンド(South Bend)所在]でプローブ標識した。 洗浄後、膜をアルカリ性フォスファターゼ共役ヤギ抗マウスIgG二次抗体[カ ークガ ードペリーラボラトリーズ(Kirkegaard & Perry Laboraties,KPL)社・メリー ランド州ゲイサーズバーグ(Gaithersburg)所在]と30分間インキュベートし 、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルフォスフェートへとニトロブル−デ トラゾリウム(5-bromo-4-chloro-3-indoyl-phosphate/nitroblue tetrazolium, KPL社)を用いて発色させた。 4.ザイモグラム分析 マトリックスの金属プロテアーゼ活性を検出するための ザイモグラム作成を上述の方法で行った[ホイセン、ダウドゥル(Hcussen & Do wdle)、Anal.Bioche.第102巻、196-202ページ(1980年)]。 5.発色ペプチド基質 エラスターゼが存在しているかどうかを決定するため、 50μlのSFCMを、0.3μMのエラスターゼ特異的な発色ペプチド基質( 基質I:MeOSuc-Ala-Ala-Pro-Val-pNA、基質II:Boc-Ala-Ala-Pro-Ala-pNA、基質I II:pGlu-Pro-Val-pNA、基質IV:Suc-Ala-Ala-Pro-Abu-pNA)[カルバイオケム −ノババイオケム社(Calbiochem-Novabiochem Corp.)]と37℃で2〜18時 間インキュベートした。基質の開裂は405nmにおける吸光度を監視すること によって[モレキュラーデバイス社(Molecular Devices)・カリフォルニア州 メンローパーク(Menlo Park)所在]決定した。 6.アンジオスタチンのリジン−セファロース精製 生物活性についての解折に 使用する精製アンジオスタチンを生成するために、ヒトプラスミノゲンを20μ g/mlでPC−3 SFCMと37℃で一夜インキュベートへした。反応生成 物をリジンセファロースカラム[ファルマシア バイオテク社(Pharmacia Biot ech)]にのせ、TBS(50mM Tris、pH7.5、150mM NaCl) で予め平衡化した。非特異的に結合したタンパク質を除去するためにTBSで洗 浄した後、アンジオスタチンを0.2Mイプシロンアミノカプロン酸(EACA )TBS溶液で溶出した。溶出した画分はリン酸緩衝塩溶液に対して透折した( 分子量カットオフ値12,000〜14,000)。残りのプラスミンを除去す るた め、アンジオスタチンを大豆トリプシン阻害剤アガロース[シグマケミカル社( Sigma Chemical Co.)・ミズーリ州セントルイス(St.Louis)所在]カラムに かけ、フロースルー分画を集め、濾過滅菌し、使用するまで−80℃に保存した 。アンジオスタチンは、A1%/1cm=8.0を用いて、28nmにおける吸光度 を測定することによって定量化した。サトゥラップ−イェンゼン等(Sottrup-Je nsen et al.)のin Progress in Chemical Fibrinolysis and Thrombolysis第3 巻、191-209ページ、ダビッドソン等(Davidson et al.)編(1978年)を参照さ れたい。精製アンジオスタチンはポリアクリルアミドゲルのクマシーブリリアン トブルー染色や、ウエスタンブロットによる免疫学的検出によっても調べられる 。エラスターゼから生成されたアンジオスタチンは、オライリー等(O'Reilly e t al.)、Nature Med.第2巻、689-692ページ(1996年)に示されるようにヒト血 漿から精製されたものであり、マサチューセッツ州ボストン、ハーバード大学小 児病院のオライリー氏(M.S.O'Reilly)から供与された。 7.アンジオスタチンのマイクロシーケンス アンジオスタチンのバンドのNH2 末端を決定するために、プラスミノゲンをPC−3 SFCMとインキュベー トすることによって調製した10μg/mlのアフィニティー精製アンジオスタ チンを、12%SDSポリアクリルアミドゲルにのせて電気泳動し、PVDF膜 にエレクトロブロットし、クマシーブルーで染色した。バンドを切り出し、ポー トン試料支持ディスクに載せ、フェニルチオヒダントイン解析と共にパルス液相 シーケンサーを用いて配列決定した。 8.内皮細胞増殖アッセイ 細胞の増殖はCellTiter 96(商標)水溶性非放射性 細胞増殖アッセイ[CellTiter 96 TM AQ Non-Radioactive Cell Proliferation Assay,プロメガ社(Promega Corp.)・ウィスコンシン州マディソン(Madison) 所在]を用いて決定した。ヒト内皮細胞は96ウェル組織培養プレート[ベクト ンディッキンソン社(Becton Dickinson)・ニュージャージー州リンカンパーク (Lincoln Park)所在]に1ウェル当たり5.0×103個の濃度になるように 培養 した。翌日、新しい培地中の濃度1、5、8、10μg/mlのアンジオスタチ ンが3重ウェルに加えられた。アンジオスタチンが存在しないウェルはコントロ ールの役割をした。細胞を72時間培養し、増殖している細胞数を反映する49 0nmにおける吸光度を自動化マイクロリーダー[モレキュラーデバイス(Mole cular Devices)]を用いて測定した。結果は未処理のコントロール細胞数のパ ーセントとして報告される。 9.内皮細胞移動アッセイ プラスミノゲンをPC−3 SFCMとインキュベ ートして調製したアンジオスタチンが、血管新生因子であるbFGFに向かう内 皮細胞の移動を阻害する能力を決定するために、上述のように[ダメロン等(Da meron et al.)、Science 265、1582-84ページ(1994)]、ウシ毛細血管内皮細 胞[マサチューセッツ州ボストン、ハーバード大学医学部のフォークマン博上( Dr.Folkman)より供与]を用いて、改良型ボイデン室にて移動アッセイを行った 。細胞は10%ドナーウシ血清及び100mg/ml内皮細胞分裂促進物質濃度 にしたダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)中で培養し、15節で使用した 。移動について評価するために、細胞を0.1%ウシ血清アルブミン(BSA) を補給したDMEMにて一夜血清飢餓状態にし、収集し、DMEM/BSAに懸 濁し、逆さにした改良ボイデンチャンバーでゼラチン化膜[ヌクレオポア社(Nu cleopore Corp.)・カリフォルニア州プレサントン(Plesantion)所在]の下部 表面に106/mlで播き、細胞接触が起こるよう1.5〜2時間インキュベー トした。チャンバーを再び逆さにし、試験物質を上部ウェルに加え、チャンバー をさらに3〜4時間インキュベートした。その後膜を固定し、染色し、10個の 高倍率の視野におけるフィルターの上部まで移動した細胞数を決定した。0.1 %BSAのDMEMをネガティブコントロールとして使用し、10ng/mlの bFGF[ノエルブーク博士(Dr.Noel Bouck)により供与、ダメロン等(Damer on et al.)、Science、第265巻、1582-158ページ(1994)に述べられるように 調製]をポジティブコントロールとして使用した。 10.内皮細胞血管新生 HUVECを上述のように24ウェル組織培養プレー トに入れたマトリゲル[Matrigel、国立歯科研究所所属のヒンダクラインマン( Hynda Kleinman)より供与]にプレート状に播いた[シュネイパー等(Sehnaper et al.)J.Cell.Physiol.第156巻、235-2416ページ(1993)参照]。PC− 3SFCMとインキュベートして調製した、未調整RPMI中のアンジオスタチ ンをウェルに加え、続いて最終濃度が50%HUVEC培地、50%RPMIの 1.0ml当たり4.0×104個となるように細胞を加えた。アンジオスタチ ン条件またはコントロール条件の各々は3重でアッセイした。培地は37℃、5 %CO2の恒湿大気にて16〜18時間インキュベートし、その後、ディフクイ ック液II(Diff-Quick Solution II)[バクスター社(Baxter)・イリノイ州 マグローパーク(McGraw Park)所在]で固定した。血管の網様構造が見られる 代表的部位をポラロイド顕微鏡写真用カメラを用いて最終倍率35倍で撮影した 。次に、盲検者が各血管の長さを測定し、不完全な血管部分の補正を行うことに より、写真を定量化した。血管の全体の長さが各写真について決定され、平均的 な血管長さが決定された。結果を平均値±平均値の標準誤差で示した。 11. 角膜血管新生アッセイ 角膜アッセイは上述されたように行った[ポル ヴェリニ等(Polverini et al.)、Methods Enzymol、第198巻、440-150ページ (1991)]。簡単に説明すると、10μg/mlのbFGF若しくはbFGFに 1または10μg/mlのアンジオスタチンを加えたものを含んだ5μlのハイ ドロンペレット[ハイドロンラボラトリーズ社(Hydron Laboratories)・ニュ ージャージー州ニューブランズウィック(New Brunswick)所在]を、麻酔した ラットの角膜に移植した。7日後、ラットを屠殺し、角膜の血管をコロイド状カ ーボンで染色し、角膜について血管新生活性を調べた。 B.結果 1.調整培地によるアンジオスタチンの生成 ヒトプラスミノゲンをPC−3細 胞によって生産されたSFCMとインキュベートした結果、約50kDaの位置 に複数の免疫反応性のバンドが生じた(図1)。これは、オライリー等(O'Reil ly et al.)、Cell第79巻、315-328ページ(1994年)によって観察されたバンド と同様であった。さらなる細胞系からSFCMを調べたところ、PC−3 SF CMと同様に複数のバンドが生じることが明らかになった(図示しない)。この ような細胞系については以下表1に記載している。 当該産物がアンジオスタチンであるという最初の根拠は、プラスミノゲンのク リングル1〜3に対して特異的なモノクローナル抗体と免疫反応性があることと 、開裂産物の大きさとに基づいている。プラスミノゲン開裂産物が生物活性のあ るアンジオスタチンであるという次の確認は以下に述べられる。 PC−3 SFCMによるアンジオスタチンの生成は時間依存的である。3時 間目からプラスミノゲン基質の有意な減少と、これに対応したアンジオスタチン の増加が始まり、24時間目までに完全にアンジオスタチンに変わる(図1B) 。PC−3 SFCMを希釈した結果、アンジオスタチンの生成は比例して減小 した(図1C及び1D))。 酵素前駆体プラスミノゲンの活性型であるプラスミンもアンジオスタチンに変 換し得るかどうかを決定するために、プラスミンを潜在的な基質として評価した 。プラスミンをPC−3 SFCMとインキュベートすると、プラスミノゲン由 来のアンジオスタチンと区別が付かない産物を生じた(図1A)。速度論の研究 において、プラスミンは8時間までに50%が変換し、24時間までに完全に変 換するという、プラスミノゲンに匹敵する速度で変換した(図示しない)。この データは、in vitroにおいてプラスミノゲン及びプラスミンが両方ともアンジオ スタチンを生成し得る基質であることを示唆している。 2.プラスミノゲン−アンジオスタチン変換活性を有する酵索クラス アンジオ スタチン生成活性のタンパク質分解クラスを決定するため、PC−3 SFCM を様々なプロテアーゼ阻害剤存在下でプラスミノゲンとインキュベートした。プ ロテアーゼ阻害剤を、一夜インキュベートする前にSFCM/プラスミノゲン混 合物に加えた。アンジオスタチン生成を阻害していることを確かめるため、試料 はウエスタンブロットにより解折した。 セリンプロテアーゼ阻害剤のみがアンジオスタチン生成を阻害した(以下の表 2を参照)。対照的に、他のクラスのプロテアーゼ阻害剤はいずれも有効ではな かった。 in vitroにおいて、アンジオスタチンは、エラスターゼによってプラスミノゲ ンを限定分解することによって生成することができる。サトゥラップ−イェンゼ ン等(Sottrup-Jcnsen et al.)のin Progress in Chemical Fibrinolysis and Thrombolysis第3巻、191-209ページ[ダビッドソン等(Davidson et al.)編(1 978年)]、オライリー等(O'Reilly et al.)、Nature Med.第2巻、689-692ペ ージ(1996年)、及びドング等(Dong et al.)、Proc.Am.Assoc.Cancer Res .第37巻、58ページ(1996年)を参照されたい。この研究において、アンジオス タチンの生成はエラスターゼの特異的阻害剤であるElastatinalによって阻害さ れなかった(以下の表2を参照)。その上、4つのエラスターゼ感受性発色基質 とSFCMを共に24時間インキュベートしてもPC−3 SFCMにエラスタ ーゼ活性は検出されなかった(図示しない)。これらのデータは、ヒトプラスミ ノーゲン−アンジオスタチン変換活性はエラスターゼの作用に依存しそうにない ことを示す。さらに、ゼラチンザイモグラムより、PC−3 SFCMには活性 型金属プロテアーゼも潜在型金属プロテアーゼも存在しないことが明らかになっ た。*完全な阻害は、免疫反応性のアンジオスタチンのバンドが検出されないものと して定義される。弱い阻害では、アンジオスタチンの免疫反応性のバンドが弱く 現れる。阻害がなし、というのは、アンジオスタチンが完全に生成されているこ とを指す。 3.アンジオスタチンの精製 PC−3 SFCMより生じたアンジオスタチン をリジン−セファロース[オライリー等(O'Reilly et al.)、Nature Med.第2 巻 、689-692ページ(1996年)]にのせアフィニティー情製し、得られた産物をウ エスタンブロット及びクマシーブルー染色(図2)によって調べた。3つのバン ドすべてのアミノ末端配列はKVYLSECKTG(配列番号1)であり、この 配列はプラスミノゲン分子の78番目〜87番目の残基に相当した。これにより 、当該産物がプラスミノゲンの分子内断片であることが確認された。 4.PC−3 SFCMによって生じたアンジオスタチンの血管新生阻害 血管 新生は、内皮細胞の増殖、移動、及び血管形成を含めた[フォークマン、シング (Folkman & Shing、J.Biol.Chem.267、10931-10934ページ(1992)]、細胞 プロセスのカスケードを代表するため、プラスミノゲンをPC−3 SFCMと インキュベートした結果生じた産物が生物活性を有するアンジオスタチンである ことを確かめるために血管新生に関する多数in vitroのアッセイ及びin vitroア ッセイを利用した。 PC−3 SFCMによって生じ、アフィニティー精製したアンジオスタチン は、ヒト内皮細胞の増殖を濃度依存的に抑制した。未処理コントロールの細胞増 殖と比較して、有意な抑制は10μg/ml(p<0.05)にて観察された( 図3A)。 PC−3 SFCMによって生じたアンジオスタチンは、0.35μg/ml のED50でウシ毛細血管内皮細胞(図3B)のbFGF誘導による移動も阻害し た。PC−3 SFCMによって生じたアンジオスタチンの用量反応曲線はエラ スターゼにより生じたアンジオスタチンの用量反応曲線と区別できなかった。移 動の阻害は増殖を抑制するのに必要とされる濃度よりも10倍低い濃度で起こっ たが、この発見は、血管新生に関する他の阻害剤について報告されている。タカ ノ等(Takano et al.)、Cancer Res.第54巻、2651-2660ページ(1994)を参照 されたい。これは、増殖アッセイが、移動アッセイとは対照的に、20%のウシ 血清及び内皮細胞成長サプリメントを加えたRPMIで行われており、それゆえ 多数の刺激となる因子を含んでいたという事実によるものかもしれない。 マトリゲル上の内皮細胞の血管形成は15μg/mlで有意に阻害された(図 4A及びB)。未処理コントロールの血管の平均長さは674.5±54mmで あり、対照的にPC−3 SFCMによって生産されたアンジオスタチンを与え た群では287.7±47mmであった(P<0.005)。 PC−3 SFCMによって生じたアンジオスタチンが角膜の血管新生に及ぼ す影響をin vivoで決定するために、角膜血管新生アッセイにおいてbFGF誘 導血管新生を阻害する能力について試験した。bFGFペレットは移植された角 膜の100%に血管新生を誘導した(図5A)。対照的に、10μg/mlのア ンジオスタチンは3匹の個体のうち3匹ともに、bFGF誘導血管新生反応を完 全に阻害した。より低い1.0μg/mlの濃度では、アンジオスタチンは3匹 中2匹において血管新生を完全に阻害し、3匹目の個体では部分的に阻害した。 以上をまとめると、これらのデータは、PC−3 SFCMによって生成され たアンジオスタチンが、in visyo、in vivoの血管新生の両方に対する強力な阻 害剤であることを示す。 例2 プラスミノゲンからアンジオスタチンへの変換に関わる因子の特定。 ヒト前立腺ガンのPC−3細胞系を培養し、例1に示されるようにPC−3 SFCMを調製した。PC−3 SFCMまたは以下に特定される他の物質にて インキュベートすることにより例1に述べたようにアンジオスタチンが生成した 。例1に述べたようにウエスタンブロットを行った。 PC−3 SFCMをリアクティブレッド120アガロースカラム(シグマケ ミカル社)(Sigma Chemical Co.)にかけた。ウエスタンブロットを用いた分 析(図6)によって示されるように、フロースルー分画にはプラスミノゲン−ア ンジオスタチン生成活性(PACA)は見られなかった。結合した物質を製造者 の示す手順にしたがって1M KCLにて溶出した後、6000〜8000ダルトン の分子カットオフ値にてトリス緩衝生理食塩水(TBS,20mM Tris,pH7.4, 100mM NaCl)にて透析した。透析した分画においてPACAは検出されなか った(図6)。PACAがフロースルー分画及び溶出液のいずれにおいても検出 されなかったことにより、プラスミノゲンまたはプラスミンからアンジオスタチ ンが生成す るためには2つ以上の因子が必要であり、この因子はリアクティブレッド120 アガロースクロマトグラフィで分離され、因子の内のあるものは溶出液中に存在 し、またあるものはフロースルー分画中に含まれるという仮説が成り立つ。 この仮説を検証するため、透析した溶出液をフロースルー分画と再び混合した 。再混合物はプラスミノゲンをアンジオスタチンに変換する活性を示した、溶出 液にRPMI培地及びリアクティブレッド120アガロースフロースルー分画を 加えると溶出液はアンジオスタチンを生成する能力を取り戻した。このことは、 必要な因子はRPMIの成分であり、SFCMに固有のタンパク質または他の因 子ではないことを示唆している。 補因子であることが予測される因子を更に特定するため、リアクティブレッド 120アガロース溶出液を補う能力について、RPMIの各成分を評価した。補 因子はRPMIアミノ酸混合物中に存在した(図6)。 どのアミノ酸がリアクティブレッド120アガロース溶出液にPACAを回復 させる能力を有するかを調べるため、RPMI中の20種類のアミノ酸を個々に 検定した。リアクティブレッド120アガロース溶出液にPACAを取り戻させ る能力を有するアミノ酸はL−システインのみであった(データは示されていな い)。 L−システインをリアクティブレッド120アガロース溶出液に加えることで アンジオスタチン生成活性が回復したことにより、補因子はスルフヒドリル供与 体であるものとの仮説が立てられる。そこで薬理学的還元剤であるD−ペニシラ ミン及びカプトプリルを、リアクティブレッド120アガロース溶出液にPAC Aを取り戻させる能力について調べた。D−ペニシラミン100μlをリアクテ ィブレッド120アガロース溶出液に加えることにより、アンジオスタチン生成 活性が回復した。カプトリルによってもリアクティブレッド120アガロース溶 出液にアンジオスタチン生成活性が取り戻された。 PC−3SFCMを50mM Tris,pH10.0及び20mM NaCl溶液にて希釈し 、Hi−Qセファロースカラムアニオン交換樹脂(バイオラド社)(Bio Rad)にか けた。フロースルー分画にPACAは検出されなかった。 予備実験において300mM NaClによりHi−QセファロースからPACAが溶出 す ることが示された。そこで結合した物質を20mMから300mMまでのNaCl直線勾 配を用いて溶出した。PACA及びウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化物質( u−PA)活性が分画において測定された(生理学的なNaCl濃度にまで希釈した後 )。u−PA活性及びPACAが共に単離された(図7)。リアクティブレッド1 20アガロース溶出液もやはりu−PAを含むことが調べられた。 例1にて触れたように、アンジオスタチンのNH2末端の開裂は、プラスミンに よるGlu−プラスミノゲンの開裂によって生じる部位であるLys77において起きる 。このことはプラスミノゲンからのアンジオスタチン生成においてはプラスミン の生成が必要な中間段階である可能性を示している。 リアクティブレッド120アガロース溶出液中の因子がu−PAであるかどうか を調べるため、リアクティブレッド120アガロース溶出液の代りにu−PAを用 いて調べた。図8に示されるように、いずれもスルフヒドリル供与体である、沸 騰させたリアクティブレッド120アガロースフロースルー分画またはRPMI の存在下にてu−PAによりアンジオスタチンが生成した。このことはプラスミノ ゲンのアンジオスタチンへの変換に必要な唯一のタンパク質はu−PAであること を示している。 次に、u−PA、組織型プラスミノゲン活性化物質(t−PA)及びストレフトキナ ーゼをリアクティブレッド120アガロースフロースルー分画と組み合わせ、P ACAについて検定した。プラスミノゲン活性化物質単独ではプラスミノゲンか らアンジオスタチンは生成しなかったが、フロースルー分画の存在下ではアンジ オスタチンが生成した(図9)。これらのデータは、プラスミン生成がアンジオ スタチン生成の中間段階であり、アンジオスタチン生成はどのプラスミノゲン活 性化物質が存在するかには依存しないことを示している。 例3 プラスミノゲン活性化物質及びスルフヒドリル供与体を用いたアンジオス タチンの生成 プラスミノゲンのアンジオスタチンへの変換に必要な唯一のタンパク質がプラ スミノゲン活性化物質であり、スルフヒドリル供与体が補因子として必要であ ることが示されたが、次にこれらの成分さえあればアンジオスタチンの生成に充 分であることを示した。インキュベーションは全て、37℃のTris緩衝液中にて 18時間行い、得られた試料を(例1に述べたように)ウエスタンブロットによ りアンジオスタチンについて分析した。 u−PAをプラスミノゲン及び5μM以上の還元形グルタチオンと共にインキュ ベートした場合、アンジオスタチンが生成した(図10)。グルタチオンの非存 在下ではアンジオスタチンの生成は見られなかった。 u−PAを100μMまたは1mMペニシラミンと組み合わせたものを用いた場合 にも、アンジオスタチンの生成が見られた(図11)。 最後に、プラスミノゲン(0.2μM)を、u−PA(0.21nM)、t−PA( 1.0nM)、またはストレプトキナーゼ(8.0nM)と組み合わせたものを 100μLのN−アセチル−L−システインと共にインキュベートした場合、アン ジオスタチンを生成した。N−アセチル−L−システインの非存在下ではプラスミ ノゲンはアンジオスタチンに変換されなかった。 これらのデータは、スルフヒドリル供与体の存在下では既知のプラスミノゲン 活性化物質のそれぞれによってプラスミノゲンはアンジオスタチンに変換される が、スルフヒドリル供与体が存在しない場合には変換されないことを示す。更に これらのデータ及び例2のデータにより、生理学的還元剤(L−システイン、還 元形グルタチオン)及び薬理学的還元剤(カプトプリル、D−ペニシラミン、N− アセチル−L−システイン)の存在下でアンジオスタチンが生成することが示さ れた。 例4 アンジオスタチン生成におけるプラスミンの使用 Tris緩衝液に2μgのヒトプラスミノゲンを加えて10μlとしたものを、1 0μlのuPA−セファロース(カルバイオケム社、ラヨラ、カリフォルニア州) (Calbiochem,La,Jolla,CA)と共に37℃にて2時間インキュベートした。こ のインキュベーションの後、試料を遠心分離してuPA−セファロースを沈降させ 、プラスミンを含む上清を得た。クーマシー染色した還元形ポリアクリル アミドゲルを用いたこの上清の分析によりプラスミノゲンがプラスミンに完全に 変換したことが確認された。単離したプラスミンを更に、100μMのN−アセ チル−L−システインと共に37℃で18時間インキュベートし、試料を(例1 に示したように)ウエスタンブロットを用いてアンジオスタチン生成について分 析した。 結果を図13に示した。これらの結果は、プラスミノゲンからのアンジオスタ チンの生成にはプラスミンが必要な中間物質であり、精製したプラスミンをスル フヒドリル供与体と共にインキュベートすることによりアンジオスタチンを生成 することが可能であることを示している。 例5 プラスミノゲン活性化物質の存在下及び非存在下における、in vivoでの 腫瘍のスルフヒドリル供与体処理 11頭の生後6〜8週間のメスベージュヌードマウス(タコニックラブ、ジャ ーマンタウン、ニューヨーク州)(TaconicLabs,Germantown,NY)の右脇腹に 1.0×105個のネズミ血管内皮腫(EOMA)細胞(Dr.Robert Auerbach,Mados on,WIより提供)を100μlのリン酸緩衝液と共に皮下注射した。このEOMA腫 瘍細胞を、10%ウシ胚血清(FBS)、100単位/mlペニシリンG、及び1 00mg/mlストレプトマイシン(ライフテクノロジー社、ゲイザースバーグ 、メリーランド州)(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)を補ったダ ルベッコの改良培地(DMEM)に入れ、10%CO2を含む加湿したインキュベータ 内にて37℃に保って培養した。腫瘍細胞を注射した日を0日目とした。 1日目から始めて、それぞれのマウスに以下を皮下注射した。マウスのグループ及び数 処置 コントロール(5) 生理食塩水 NAC(4) 生理食塩水にN−アセチル−Lシ ステインを加えたもの(各注射毎 に6mg) uPA+NAC(4) 生理食塩水にウロキナーゼ型プラス ミノゲン活性化物質(各注射毎に2 50単位)を加えたもの+生理食 塩水にN−アセチル−L−システイン を加えたもの(各注射毎に6mg) 週3回、組織用キャリパを用いてそれぞれのマウスの初期腫瘍の大きさを測定 し、式(幅2×長さ×0.52)(O'Reilly et al.,Nature Medicine,2,689- 692(1996))を用いて腫瘍の体積を求めた。結果を図14に示した。図に示され るように、NACによる処置及びuPA+NACによる処置のいずれにおいても、 コントロールのグループと比較して平均の腫瘍の大きさは効果的かつ大幅に減少 した。コントロールマウスの内の1匹が10日目に死亡し、更に別の1匹が17 1日目に死亡している点に注意されたい。NACまたはuPA+NACにて処理し たマウスでは21日間の実験期間中に死亡したものはなかった。 2頭のコントロールマウス及び3頭のNAC処理マウスからマウスを殺した日に 採取した血漿試料を(例1に述べたように)ウエスタンブロットを用いてアンジ オスタチンについてアッセイした。コントロールの2頭のマウスには、アフィニ ティー精製した無細胞アンジオスタチン1.00mgを、1日目から始めて、マ ウスを殺す24時間前まで1日に2回づつ皮下注射した。アフィニティー情製さ れた無細胞アンジオスタチンは、例3に述べられたように生成され、例1におい て述べたようにリシン−セファロースカラムにてアフィニティー精製した。結果 を図15に示した。図に示されろように、マウスへのNACの投与によりin vivoに てアンジオスタチンが生成した。コントロールマウスにおいてはアンジオスタチ ンの生成は見られなかった(レーン1及び2)。 例6 天然アンジオスタチンのC末端配列の決定 ヒトプラスミノゲン(0.2μM)を組み換えヒトu−PA(0.2nM)(アボ ットラボラトリー社、ノースシカゴ、イリノイ州)(Ahott Laboratories,Nort h Chicago,IL)及び100μM N−アセチル−L−システインと共に37℃ で一晩インキュベートした。これをリシン−セファロースカラム(例1参照)に かけ、フロースルー分画を集めて濃縮した。濃縮したフロースルー分両を少量づ つにわけ、非還元的条件下でTrisグリシン緩衝液中で12%ポリアクリルアミド ゲル(NOVEX,San Diego,CA)にて電気泳動し、0.45μm二フッ化ポリビニ レン(PVDF)膜(Immobilon,Millipore,Bedford,MA)に電気的に移してクー マシーブルーにてタンパク質を染色した。 染色した膜にはフロースルー分画から得られた非常に明瞭な2本のバンドが約 30kDの位置に見られた。他のバンドも見られたがこれらのバンドの染まり方は 2本の30kDのバンドの染まり方と比較して非常に不明瞭なものであった。この ことはフロースルー分画の主要な成分は2本の30kDのバンドに含まれることを 示す。 2本の30kDのバンドのタンパク質のN末端の配列を例1に述べたように微小 配列分折を用いて決定した。2本のバンドの内、より明瞭なもののN末端配列はL ys Leu Tyr Asp Tyr Cys Asp Val(配列番号:2)であり、他方のバンドの配列 はLeu Tyr Asp Tyr Cys Asp Val(配列番号:3)であった。これらの配列はプ ラスミノゲンのクリングル5に位置すること(図16参照)、及び2本のバンド が明瞭であることは、これらはC末端の天然アンジオスタチンを生じる際にプラ スミノゲンの開裂によって放出された断片であることを示す証拠を与えるもので ある。 2個の30kDの断片のN末端の配列から、天然アンジオスタチンのC末端の配列 はCys Tyr Thr Thr Pro Arg(配列番号:4)またはCys Tyr Thr Thr Asn Pro A rg Lys(配列番号:5)であることが推測される。これらのC末端配列はヒトプ ラスミノゲンのアミノ酸529(Arg)または530(Lys)の後の位置における 開裂によって生成するが、この部位はクリングル5にあり(図16参照)、プラ スミン開裂部位として知られている。この部位における開裂により、天然アンジ オスタチンを非還元的条件下でポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた場合に 見られる分子量(50〜60kD)にほぼ等しいプラスミノゲン断片が与えられる 。 ヒト天然アンジオスタチンのN末端配列(配列番号:1)は例1により与えら れる。したがってヒト天然アンジオスタチンは、N末端配列が、 Lys Val Tyr Leu Ser Glu Cys Lys Thr Gly(配列番号:1) であり、C末端配列が、 Cys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg(配列番号:4) または Cys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg Lys(配列番号:5) である、クリングル5の大部分を含むプラスミノゲン断片であることが示された ことになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/00 C07K 1/22 35/00 14/47 C07K 1/22 16/00 14/47 C12N 1/15 16/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 G01N 33/53 G 1/21 C12N 9/12 5/06 9/72 5/10 5/00 E G01N 33/53 A // C12N 9/12 A61K 37/02 9/72 37/465 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 トワルドウスキィ、プルゼミィスロウ アメリカ合衆国 60613 イリノイ州 シ カゴ エヌ.シェリダン ロード 4061 ユニット1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. プラスミノゲンをプラスミノゲン活性化物質及びスルフヒドリル供与体に 接触させることを含む、インビトロにてアンジオスタチンを生成する方法。 2. 前記プラスミノゲン活性化物質は、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、 及び組織のプラスミノゲン活性化物質からなる群から選択される請求項1に記載 の方法。 3. 前記スルフヒドリル供与体は、システイン、N−アセチルシステイン、カ プトプリル、D−ペニシラミン、及び還元形グルタチオンからなる群から選択さ れる請求項1に記載の方法。 4. 前記アンジオスタチンは前記反応混合物から少なくとも部分的に精製され る請求項1に記載の方法。 5. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に投 与することを更に含む請求項1に記載の方法。 6. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に投 与することを更に含む請求項4に記載の方法。 7. インビトロにてアンジオスタチンを生成する方法であって、 プラスミノゲンをプラスミノゲン活性化物質に接触させてプラスミンを生成す ることと、 該プラスミンをスルフヒドリル供与体に接触させてアンジオスタチンを生成す ることとを含む方法。 8. 前記プラスミノゲン活性化物質は、ウロキナーゼ、スロレプトキナーゼ、 及び組織のプラスミノゲン活性化物質からなる群から選択される請求項7に記載 の方法。 9. 前記スルフヒドリル供与体は、システイン、N−アセチルシステイン、カ プトプリル、D−ペニシラミン、及び還元形グルタチオンからなる群から選択さ れる請求項7に記載の方法。 10. 前記プラスミンは該プラスミンを前記スルフヒドリル供与体に接触させ る前に少なくとも部分的に精製される請求項7に記載の方法。 11. 前記アンジオスタチンは前記反応混合物から少なくとも部分的に精製さ れる請求項7に記載の方法。 12. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に 投与することを更に含む請求項7に記載の方法。 13. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に 投与することを更に含む請求項11に記載の方法。 14. プラスミンをスルフヒドリル供与体に接触させることを含む、インビト ロにてアンジオスタチンを生成する方法。 15. 前記スルフヒドリル供与体は、システイン、N−アセチルシステイン、 カプトプリル、D−ペニシラミン、及び還元形グルタチオンからなる群から選択 される請求項14に記載の方法。 16. 前記アンジオスタチンは前記反応混合物から少なくとも部分的に精製さ れる請求項14に記載の方法。 17. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に 投与することを更に含む請求項14に記載の方法。 18. 前記アンジオスタチンの有効量をアンジオスタチンを必要とする動物に 投与することを更に含む請求項16に記載の方法。 19. 血管新生に関連した疾患を治療するための方法であって、該疾患を有す る動物にプラスミンがアンジオスタチンに変換されるうえで有効な量のスルフヒ ドリル供与体を投与することを含む方法。 20. 前記スルフヒドリル供与体は、システイン、N−アセチルシステイン、 カプトプリル、D−ペニシラミン、及び還元形グルタチオンからなる群から選択 される請求項19に記載の方法。 21. 前記動物にプラスミンの有効量が更に投与される請求項19に記載の方 法。 22. 前記動物にプラスミノゲンがプラスミンに変換されるうえで有効な量の プラスミノゲン活性化物質を投与することを更に含む請求項19に記載の方法。 23. 前記プラスミノゲン活性化物質は、ウロキナーゼ、スロレプトキナーゼ 、及び組織のプラスミノゲン活性化物質からなる群から選択される請求項22に 記載の方法。 24. 前記動物に有効量のプラスミノゲンが更に投与される請求項22に記載 の方法。 25. スルフヒドリル供与体及びプラスミノゲン活性化物質を含むアンジオス タチンを生成するための組成物。 26. 前記スルフヒドリル供与体は、システイン、N−アセチルシステイン、 カプトプリル、D−ペニシラミン、及び還元形グルタチオンからなる群から選択 される請求項25に記載の組成物。 27. 前記プラスミノゲン活性化物質は、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ 、及び組織のプラスミノゲン活性化物質からなる群から選択される請求項25に 記載の組成物。 28. プラスミノゲン活性化物質を産生する能力を有する細胞を培地上で培養 することにより得られる調整培地であるか、または、このような細胞の破砕物で ある請求項25に記載の組成物。 29. プラスミノゲン活性化物質が入れられる容器であって、血管新生に関連 した疾患を有する動物への前記プラスミノゲン活性化物質の投与を指示するラベ ルを有する容器。 30. 前記容器には更にスルフヒドリル供与体が入れられ、容器の前記ラベル は、スルフヒドリル供与体とプラスミノゲン活性化物質との組み合わせを血管新 生に関連した疾患を有する動物に投与することを指示する請求項29に記載の容 器。 31. スルフヒドリル供与体が入れられる容器であって、血管新生に関連した 疾患を有する動物にプラスミンがアンジオスタチンに変換されるうえで有効な量 のスルフヒドリル供与体を投与することを指示するラベルを有する容器。 32. アンジオスタチンを生成する方法であって、 プラスミノゲンをアンジオスタチンに変換する能力を有する調整培地 (CCM)が得られるだけの充分な時間にわたってプラスミノゲン活性化物質を産 生する能力を有する細胞を培地上で培養することと、 前記CCMをプラスミノゲンに接触させてアンジオスタチンを生成することとを 含む方法。 33. 前記細胞は、ガン細胞、一次内皮細胞、平滑筋細胞、及び繊維芽細胞か らなる群から選択される請求項32に記載の方法。 34. 前記アンジオスタチンは前記CCMから少なくとも部分的に精製される請 求項32に記載の方法。 35. 前記アンジオスタチンをアンジオスタチンを必要とする動物に投与する ことを更に含む請求項32に記載の方法。 36. 前記アンジオスタチンをアンジオスタチンを必要とする動物に投与する ことを更に含む請求項34に記載の方法。 37. アンジオスタチンを生成する方法であって、 プラスミノゲン活性化物質を産生する能力を有する細胞を培養した後に破砕す ることと、 前記破砕物をプラスミノゲンに接触させてアンジオスタチンを生成することと を含む方法。 38. (a)プラスミノゲンの断片であることと、 (b)N末端のアミノ酸がプラスミンのN末端アミノ酸と同じであることと、 (c)C末端のアミノ酸がクリングル5に存在することと、 (d)血管新生を阻害することとを特徴とするタンパク質。 39. クリングル5の少なくとも50%を含む請求項38に記載のタンパク質 。 40. クリングル5の少なくとも75%を含む請求項39に記載のタンパク質 。 41. ヒトプラスミノゲンの断片であり、 (e)非還元的条件下でのポリアクリルアミドゲル電気泳動において約 50〜60kDの分子量を有することを更なる特徴とする請求項38に記載のタン パク質。 42. (f)N末端の配列が、 Lys Val Tyr Leu Ser Glu Cys Lys Thr Gly(配列番号:1) であり、 (g)C末端の配列が、 Cys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg(配列番号:4)または Cys Tyr Thr Thr Asn Pro Arg Lys(配列番号:5) であることを更なる特徴とする請求項41に記載のタンパク質。 43. 請求項38乃至42のいずれか1項に記載のタンパク質をコードする配 列を含むDNA分子。 44. 前記コーディング配列は発現調節配列に機能的に連関している請求項4 3に記載のDNA分子。 45. 請求項44に記載のDNA分子を含むホスト細胞。 46. 請求項45に記載の前記ホスト細胞を培養することを含む、血管新生を 阻害するプラスミノゲン断片を生成する方法。 47. 天然アンジオスタチンに選択的に結合する抗体。 48. 天然アンジオスタチンを含むものと推定される物質中の天然アンジオス タチンを検出または定量化する方法であって、 前記物質を請求項47に記載の抗体に接触させることと、 前記物質中に存在する天然アンジオスタチンを検出または定量化することとを 含む方法。 49. 天然アンジオスタチンを検出または定量化するためのキットであって、 請求項47に記載の抗体が入れられた容器を備えるキット。 50. 請求項38に記載のタンパク質に選択的に結合する抗体。 51. 請求項38に記載のタンパク質を含む物質から該タンパク質を精製する 方法であって、 請求項50に記載の抗体が前記タンパク質に結合するように前記物質を前記抗 体に接触させることと、 前記抗体に結合した前記タンパク質を前記物質の残りの部分から分離すること とを含む方法。 52. 血管新生に関連した疾患を有する動物に請求項38乃至42のいずれか 1項に記載のタンパク質の有効量を投与することを含む、血管新生に関連した疾 患を治療する方法。 53. 前記タンパク質は天然アンジオスタチンである請求項52に記載の方法 。 54. 血管新生に関連した疾患を治療する方法であって、血管新生に関連した 疾患を有する動物に、発現調節配列に機能的に連関した、請求項38に記載のタ ンパク質をコードするDNAを含むトランスジーンを投与することを含む方法。 55. 前記トランスジーンによってコードされるタンパク質は天然アンジオス タチンである請求項54に記載の方法。
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