JP2001355642A - 軸受保持具及びその製造方法 - Google Patents

軸受保持具及びその製造方法

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JP2001355642A
JP2001355642A JP2000179226A JP2000179226A JP2001355642A JP 2001355642 A JP2001355642 A JP 2001355642A JP 2000179226 A JP2000179226 A JP 2000179226A JP 2000179226 A JP2000179226 A JP 2000179226A JP 2001355642 A JP2001355642 A JP 2001355642A
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bearing
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holding hole
inner peripheral
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JP2000179226A
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Hideyuki Miyahara
英行 宮原
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Nakamura Seisakusho KK
Original Assignee
Nakamura Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の組み付け精度を高精度に確
保できると共に、経済性の高い軸受保持具、およびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 貫通孔7を有する筒体10の端部
15,16から軸線方向に沿って筒体10の内周面を削
り工具21,22で薄肉に削ぐことにより、半径方向内
側に突出した台座部11,12を形成した後、整形用端
面が平坦な整形治具を上記筒体10に挿入して上記台座
部11,12の軸受保持面を平坦化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受保持具の構造
およびその製造方法に関するものであり、詳しくは、軸
受保持具の保持孔の内周に軸受を保持する台座部を一体
形成した軸受保持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に回転体を回転支持するために
軸受が使用され、この軸受は、軸受保持具に保持されて
いる。図11は軸受を使用する機器の一例としてモータ
を示している。図11において、フレーム50には円筒
状の筒体51とベース部52とが一体に形成されてい
る。筒体51の内周側には、軸方向中間部に一対の保持
部53が形成され、軸受61,62の端面当接させて保
持している。また、筒体51の外周側にはコイル57が
巻装されたステータコア58が固定されている。一対の
軸受61,62には、一端をロータケース71に連結し
た軸部材72が回転自在に支持している。ロータケース
71の周壁部の内側には、多極着磁された駆動マグネッ
ト75が上記ステータコア58と対向するように固着さ
れ、コイル57に所定の駆動電流を印加することによ
り、ステータコア58と駆動マグネット75との間に磁
気作用が生じて上記ロータケース71が回転する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成されたモータにおいて、軸受保持具としての筒体5
1を備えるフレーム50は、一般にダイキャスト成型に
よって成型し、その後、軸受61,62を保持するため
の軸受保持面53a,53bや筒体51の内周面51
a,51bなどの高精度が要求される部分には、切削加
工等の仕上げ加工が施される。しかし、上下の内周面5
1a、51bを一工程により切削加工することができな
いため、必然的に、保持部53を挟んだ上下の内周面5
1a、51bを別個に切削加工することになる。
【0004】ところが、別個に加工した場合には、上下
の内周面51a、51bの中心同士を一致させるため
に、高精度の切削加工機と高度な加工技術が要求される
ことから、実質的に困難であった。さらに、切削加工を
施した場合には、必然的に切削屑が生じるが、微細な切
削粉を完全に除去することは困難であり、切削粉が上記
軸受保持面や内周面に付着した状態で軸受61,62を
固定すると、軸受の取付精度が悪化し、高度な回転精度
が得られなくなる問題もある。
【0005】本発明は、上記実状に鑑み、軸受の組み付
け精度を高精度に確保できるとともに、経済性の高い軸
受保持具、およびその製造方法を提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の軸受保持具は、軸受を嵌
合保持する保持孔の内周面に上記軸受の端面を当接させ
て軸線方向に位置決めする台座部を形成した軸受保持具
において、上記台座部は、上記保持孔の内周面を端部か
ら軸線方向に薄肉に削ぎ寄せることによって内方に向け
て突出する削ぎ魂により形成されていることを特徴とし
ている。
【0007】本発明における軸受保持具は、筒体の内周
面を薄肉に削ぎ寄せることによって台座部が形成されて
いるので、従来のような切削加工等の仕上げ加工を不要
にすることができる。このため、軸受保持部に微細な切
削粉が発生しないので、軸受を高精度に組み付けられ、
しかも比較的安価な軸受保持具を提供できる。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の軸受保持
具は、台座部は軸受保持具の保持孔の内周面全周に形成
され、上記台座部に軸受の端面を当接すると共に、上記
保持孔の内周面を削ぎ寄せることにより形成される被加
工面に上記軸受の外周面を当接させることを特徴として
いる。
【0009】かかる発明によれば、保持孔の内周面全周
を削ぎ寄せて台座部を形成する際に形成される被加工面
は、仕上げ加工に匹敵する面精度を得ることが可能であ
り、これに軸受の外周面を当接するので、高精度に軸受
を保持することが可能となる。
【0010】また、本発明の請求項3に記載の軸受保持
具は、台座部は軸受保持具の保持孔の内周面に周方向に
分離して複数個形成され、上記台座部に軸受の端面を当
接すると共に、上記保持孔の内周面に上記軸受の外周面
を当接させたことを特徴としている。
【0011】この発明によれば、周方向に分離した複数
個の台座部により軸受を保持するので、安定した姿勢で
保持することができ、しかも、軸受の外周面を保持孔の
内周面に当接して保持するので、高精度に軸受を保持す
ることが可能となる。
【0012】本発明の請求項4に記載の軸受保持具の製
造方法は、軸受保持具の保持孔の内周面を削り工具の刃
部により端部から軸線方向に沿って薄肉に削ぎ寄せ、上
記保持孔の所定位置に内方に向けて突出する削ぎ魂から
なる台座部を形成した後、上記保持孔内に整形工具を挿
入すると共に押圧して上記台座部の軸受保持面を整形す
ることを特徴としている。
【0013】このような軸受保持具の製造方法によれ
ば、軸受保持具の保持孔の内周面を薄肉に削ぐ寄せて台
座部を形成し、しかも、整形工具により台座部の軸受保
持面を押圧により整形しているので、従来のようにダイ
キャスト成型や切削加工により軸受保持具を形成する場
合と異なり、切削屑の発生を防止することができるとと
もに、比較的安価な製造コストで軸受保持具を製造する
ことができる。
【0014】さらに、本発明の請求項5に記載の製造方
法は、削り工具は周方向に分離した複数個の刃部を有
し、この刃部に対応する軸受保持具の保持孔の内周面を
薄肉に削ぎ寄せることにより、周方向に分離した複数個
の台座部を形成することを特徴としている。
【0015】このような製造方法によれば、複数箇所に
分割して保持孔の内周面を薄肉に削ぎ寄せるので、削り
工具による押圧力が小さくなり、小型のプレス機等によ
り製造することができる。
【0016】さらに、本発明の請求項6に記載の製造方
法は、貫通した軸受保持具の保持孔の両端部から対向さ
せた第1及び第2の削り工具を軸線方向に沿って互いに
相寄らせて上記保持孔の内周面を薄肉に削ぎ寄せ、上記
保持孔内に一対の台座部を形成することを特徴としてい
る。
【0017】このような製造方法によって、第1及び第
2の削り工具を予め同軸上に設置することにより、バラ
ツキを最小限に小さくした台座部を容易に形成できる。
しかも、一対の削り工具により軸心を一致させた高精度
な一対の台座部を同時に形成することができる。また、
一段と安価な製造コストで軸受保持具を製造することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0019】[第1の実施形態;軸受保持具の構造]図
1は本発明にかかる軸受保持具を軸回転型のモータに適
用した実施形態を示す断面図である。図11に示した従
来のモータと同等の部材には同じ符号を付け、その説明
は省略する。図1において、略円筒状の軸受保持具10
は、フレーム1の中央部に一体形成され、軸方向に貫通
する保持孔7が形成されている。保持孔7の内周側の軸
方向中間部には、一対の軸受61,62を軸方向に位置
決めするための台座部11,12が形成されている。
【0020】これらの台座部11,12は、後述のよう
に、保持孔7の端部15,16から軸線方向に沿って内
周面を薄肉に削ぎ寄せることにより、内方に向けて突出
形成されている。即ち、台座部11は、保持孔7の一方
端側内周面13に本来存在した肉を薄肉に削ると共に軸
方向中間部に向けて押し寄せることにより形成されたも
のである。同様に、台座部12も、保持孔7の他方端側
内周面14に本来存在した肉を薄肉に削ると共に軸方向
中間部に向けて押し寄せることにより形成されたもので
ある。
【0021】図示上側に保持された軸受61は、その端
面が台座部11の軸受保持面11aに当接すると共に、
外周面を保持孔7の一方端側内周面13に当接すること
により位置決めされている。また、下側に保持された軸
受62は、その端面が台座部12の軸受保持面12aに
当接すると共に、外周面を保持孔7の他方端側内周面1
4に当接することにより位置決めされている。なお、本
発明の軸受保持具によって保持される軸受61,62
は、ボールベアリング、焼結含油軸受、あるいは動圧軸
受など各種軸受を適宜使用することができる。
【0022】図2は、本発明にかかる軸受保持具を軸固
定型のモータに適用した実施形態を示す断面図である。
このモータの構造は軸回転型のモータと相違するが、軸
受61,62を保持する台座部の構成はいずれも同様で
あり、図1に示した部材と同等の部材には同符号を付
し、その説明を省略する。図2において、軸受保持具1
0は、記録ディスクを搭載して回転するためのハブ74
と一体に構成され、軸受保持具10の保持孔7には軸方
向中間部に、図1と同様な一対の軸受61,62を位置
決めするための台座部11,12が形成されている。軸
受61,62の軸孔にはフレーム81に立設された固定
軸82が嵌挿され、軸受保持具10およびハブ74は軸
受61,62を介して固定軸82に対して回転自在に支
承されている。
【0023】このような軸固定型のモータにおいても、
軸受保持具10の保持孔7の軸方向中間部には、軸受6
1,62を位置決めするための台座部11,12が形成
されている。これらの台座部11,12は、後述するよ
うに、保持孔7の端部15,16から軸線方向に沿って
保持孔7の内周面を薄肉に削ぎ寄せることにより、内方
に向けて突出形成されている。そして、図示上側の軸受
61は、その端面を台座部11の軸受保持面11aに当
接させると共に、軸受61の外周面を保持孔7の一方側
内周面13に当接させて位置決めしている。また、下側
の軸受62は、その端面を台座部12の軸受保持面12
aに当接させると共に、その外周面を保持孔7の他方側
内周面14に当接することにより位置決めしている。
【0024】[軸受保持具の製造方法]次に、本発明に
かかる軸受保持具の製造方法について、図3および図4
に基づいて説明する。まず、中央に貫通した保持孔7を
有する軸受保持具10の素体を用意する。尚、図3
(A)に示した軸受保持具10の素体は、説明を簡素化
するために略円筒状としているが、図1または図2に示
したように、モータのフレームまたはハブと一体に構成
されてものであってもよい。
【0025】その後、図3(B)に示すように、先端側
に保持孔7の内径d1よりもやや大きな外径d2の刃部
21a,22aを形成した削り工具21,22を、軸受
保持具10の軸方向端面15,16に当接させる。しか
る後に、図3(C)乃至(D)に示すように、各削り工
具21,22を軸受保持具10の軸方向中間部に向けて
軸線方向に移動させ、保持孔7の内周面を薄肉に削り起
こすことにより、内方に向けて突出した削ぎ魂11’を
形成する。
【0026】このとき、削り代、即ち削り工具21,2
2の刃部21a,22aの外径d2と保持孔7の内径d
1との差は、片側で0.05mm〜2.0mm程度が好
ましい。0.05mm未満の場合は、削り起こす部分が
軸受保持具10から剥離しやすくなり、逆に2.0mm
以上の場合は、切削抵抗が大きくなって軸受保持具10
全体に歪みを生じる虞れがあるからである。尚、削り工
具21,22を軸方向に沿って移動させて内周面を削る
際は、各削り工具21,22を同時に移動させてもよい
し、それぞれ別々に移動させてもよい。
【0027】削り工具21,22を所定の深さまで移動
させると、図3(D)において波線で示すように、保持
孔7に本来存在した肉が削り起こされることによって塑
性変形し、台座部11,12の基となる削ぎ魂11’,
12’が形成される。従って、図3(B)〜(D)の各
工程において軸受保持具10を切除、或いは切削するも
のではないので、削屑や削粉の発生はない。
【0028】次に、図4に示すように、軸受保持具10
の保持孔7の一方側内周面13、および、他方側内周面
14側から整形工具23,24を挿入し、台座部11,
12の軸受保持面11a,12aを平坦面に整形する。
整形工具23,24は、先端の整形用端面23a,24
aが平坦に形成され、図3(d)の工程において形成し
た削ぎ魂11’,12’を押圧することにより、台座部
11,12の軸受保持面11a,12aは、軸線方向に
直交する平坦な面に整形される。
【0029】尚、かかる工程において、整形工具23,
24の真円度を高精度に形成すると共に、外周面の面粗
度を小さく設定することにより、整形工具23,24を
軸受保持具10の保持孔7に挿入したとき、上記一方側
内周面13、および、他方側内周面14を真円にサイジ
ングすることができる。この結果、良好な軸受の組み付
け精度を得ることができる。
【0030】また、図4に示した整形工具23,24に
代え、図5に示すような整形工具25を用いてもよい。
この整形工具25は、整形用端面23aから小径部26
を突出させていて、この整形工具25を軸受保持具10
の保持孔7に挿入したとき、小径部26によって台座部
11,12の内周面を円形に仕上げることができる。
【0031】尚、削り工具21,22により軸受保持具
10の保持孔7の内周面を薄肉に削ぎ寄せるときに、軸
受保持具10を挟んで両側にセットされる削り工具2
1,22の同芯度を確保するために、工具位置決め手段
を用いることが好ましい。この工具位置決め手段の一例
としては、図6に示すように、第1の削り工具21の先
端側中央に円柱状のガイドピン21bを設けるととも
に、第2の削り工具22の先端側中央に上記ガイドピン
22bの嵌合を許容するガイド穴22bを設け、第1の
削り工具21と第2の削り工具22がガイドピン21b
およびガイド穴22bによって互いにガイドさせるよう
にしてもよい。
【0032】また、整形工具23,24を支持するプレ
ス加工装置(図示せず)の上型と下型にガイドピンとガ
イド穴を設け、互いに一定の位置関係を保持するように
してもよい。このように工具位置決め手段を利用するこ
とにより、第1及び第2の削り工具21,22が同軸上
を移動しながら軸受保持具の内周面を薄肉に削ぎ寄せる
ことができるため、同芯度が良好な軸受保持具を提供す
ることが可能となる。
【0033】以上説明した軸受保持具の製造方法によれ
ば、軸受保持具10の保持孔7内周面を薄肉に削ぎ寄せ
ることによって台座部11,12を形成し、しかる後、
整形治具23,24により台座部11,12の軸受保持
面11a,12aを平坦化しているので、従来のように
ダイキャスト成型や切削加工により軸受保持具を形成す
る必要が無く、切削屑の発生を防止できるとともに、比
較的安価な製造コストで軸受保持具を製造することがで
きる。
【0034】[第2の実施形態;軸受保持具の構造]次
に、本発明における第2の実施形態について、図7およ
び図8に基づいて説明する。図7は請求項3にかかる発
明を適用した軸受保持具の半断面斜視図であり、図8
(A)は軸受保持部に軸受61,62を保持したときの
状態を示す平面図、図8(B)は図8(A)におけるX
−Y縦断面図である。これら図7および図8に示すよう
に、軸受保持具110の保持孔7には、周方向に分離し
て形成された複数の台座部111〜114が形成されて
いる。さらに、これらの台座部111〜114と軸線方
向に離間させて台座部121,122,…が形成されて
いる。
【0035】このように構成した軸受保持具の製造方法
については後述するが、軸受保持具110の保持孔7の
内周面を薄肉に削ぎ寄らせることにより、内周面の肉が
塑性変形して台座部111,112を形成している。さ
らに、台座部111,112の軸方向には、台座部11
1,112を形成するために削ぎ寄らせられた被加工面
111b,112bが形成される。また、各被加工面1
11b,112b間には、未加工の内周面が存在する
が、一方側内周面13、および、他方側内周面14は、
被加工面111b,112bの内径よりも小径であり、
かつ両加工面13,14共に均一の内径に形成されてい
る。
【0036】そして、本実施形態における軸受保持具に
取り付けられる軸受61,62は、図8(A)、(B)
に示すように、この一方側内周面13および他方側内周
面14、および、台座部111,112…の軸受保持面
111a,112a…に当接することにより正確に位置
決めされて保持される。尚、軸受保持具110の一方側
内周面13は、本実施形態によれば周方向に4分割され
ているが、2分割や3分割等、任意の数に分割してもよ
く、他方側内周面14も同様である。
【0037】このような軸受保持具によれば、軸受保持
具110に保持される一対の軸受61,62は、均一の
内径を有する一方側内周面13および他方側内周面14
に各軸受の外周面が当接すると共に、各軸受61,62
の端面が台座部111,112,…によって位置決めさ
れるため、上下の軸受61,62の同芯度にずれが生じ
ることなく、高精度に保持することが可能となる。
【0038】[軸受保持具の製造方法]次に、上記第2
の実施形態に示した、周方向に分離した複数の台座部1
11,112,…を有する軸受保持具の製造方法を図
3、図4および図9に基づいて説明する。第2の実施形
態における軸受保持具の製造方法の基本的な工程は、図
3および図4に基づいて説明した第1の実施形態におけ
る軸受保持具の製造方法とほぼ同一であるが、軸受保持
具110の保持孔7の内周面を薄肉に削ぎ寄らせるため
の削り工具が特徴的に異なっている。即ち、この第2の
実施形態においては、図9に示すような削り工具25が
使用される。
【0039】削り工具25は、軸受保持具110の保持
孔7の内周面を薄肉に削ぎ寄らせるための複数の刃部2
5aが周方向に離間して等間隔に設けられている。特
に、刃部25aの外径は保持孔7の内径よりも削り代の
分だけ大径に形成されいる。また、各刃部25aの間に
存在する小径の部分25bは、保持孔7の内径よりも僅
かに小径に形成されている。
【0040】このような削り工具25を用いて、図3
(B)乃至(D)に示すように、削り工具25を軸受保
持具10の軸方向端面15,16から軸線方向に移動さ
せながら、保持孔7の内周面を薄肉に削り起こすと共に
押し寄せる。この結果、図3(D)に示すような削ぎ魂
11’,12’が周方向に離間して複数個形成される。
その際、刃部25aよりも小径の部分25bと対向する
保持孔10の内周面は、削り工具25によって削り起こ
されることはない。
【0041】しかる後、図4に示した整形工具23を保
持孔7に挿入して台座部11,12の軸受保持面を平坦
化することにより、第2の実施形態における軸受保持具
が形成される。
【0042】[その他の実施形態]以上説明した実施形
態において、図1および図2に示した軸受保持具は、フ
レームやハブと一体にダイキャスト成形された軸受保持
具10の保持孔7内周面を薄肉に削ぎ寄せることによっ
て台座部11,12…を形成されているが、図10に示
すように金属板から軸受保持具を形成するようにしても
よい。即ち、図10に示す軸受保持具は、平板状の金属
板の中央部をバーリング加工等によって、基部30と一
体の筒部31を形成する。そして、筒部31の端部3
5,36から軸線方向に沿って筒部31の内周面を削り
工具で薄肉に削ぎ寄らせることにより、内方に向けて突
出形成した台座部32,33を形成した後、台座部3
2,33の軸受保持面を平坦化することにより、基部3
0と一体の軸受保持具が得られる。
【0043】なお。本発明は以上説明したような実施形
態に限定されることなく本発明を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にかかる軸受
保持具は、保持孔内周面を薄肉に削ぎ寄らせることによ
って台座部を形成さしているので、従来のダイキャスト
成型における切削加工等の後工程を不要にすることがで
きる。このため、軸受保持部に微細な切削粉が発生しな
いので、軸受を高精度で組み付けることができ、しかも
比較的安価な軸受保持具を提供することができる。
【0045】また、本発明の軸受保持具の製造方法によ
れば、保持孔の内周面を薄肉に削ぎ寄らせることによっ
て台座部を形成するので、従来のようにダイキャスト成
型や切削加工により軸受保持具を形成する必要が無く、
比較的安価な製造コストで軸受保持具を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる軸受保持具を適用した軸回転型
モータを示す断面図である。
【図2】本発明にかかる軸受保持具を適用した軸固定型
モータを示す断面図である。
【図3】本発明にかかる軸受保持具の製造方法の一部を
示す工程説明図である。
【図4】本発明にかかる軸受保持具の製造方法の一部を
示す工程説明図である。
【図5】本発明にかかる軸受保持具の製造方法における
一部の応用例を示す工程説明図である。
【図6】本発明にかかる軸受保持具の製造方法における
一部の他の応用例を示す工程説明図である。
【図7】本発明の別の実施形態にかかる軸受保持具を示
す半断面斜視図である。
【図8】本発明の別の実施形態にかかる軸受保持具を示
す図であり、(A)は軸受保持部に軸受を保持した時の
状態を示す平面図、(B)は(A)におけるX−Y縦断
面図である。
【図9】本発明の別の実施形態にかかる軸受保持具を製
造する際に用いる削り工具を示す斜視図である。
【図10】本発明の更に別の実施形態にかかる軸受保持
具を示す断面図である。
【図11】従来の軸受保持具を備えたモータの断面図で
ある。
【符号の説明】
7 保持孔 10,110 軸受保持具 11,12 台座部 11',12' 削ぎ魂 13,14 内周面 15,16 端部 21,22 削り工具 23,24 整形工具 61,62 軸受 111〜114,121,122 台座部 111b,112b 被加工面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受を嵌合保持する保持孔の内周面に上
    記軸受の端面を当接させて軸線方向に位置決めする台座
    部を形成した軸受保持具において、上記台座部は、上記
    保持孔の内周面を端部から軸線方向に薄肉に削ぎ寄せる
    ことによって内方に向けて突出する削ぎ魂により形成さ
    れていることを特徴とする軸受保持具。
  2. 【請求項2】 台座部は軸受保持具の保持孔の内周面全
    周に形成され、上記台座部に軸受の端面を当接すると共
    に、上記保持孔の内周面を削ぎ寄せることにより形成さ
    れる被加工面に上記軸受の外周面を当接させた請求項1
    に記載の軸受保持具。
  3. 【請求項3】 台座部は軸受保持具の保持孔の内周面に
    周方向に分離して複数個形成され、上記台座部に軸受の
    端面を当接すると共に、上記保持孔の内周面に上記軸受
    の外周面を当接させた請求項1に記載の軸受保持具。
  4. 【請求項4】 軸受保持具の保持孔の内周面を削り工具
    の刃部により端部から軸線方向に沿って薄肉に削ぎ寄
    せ、上記保持孔の所定位置に内方に向けて突出する削ぎ
    魂からなる台座部を形成した後、上記保持孔内に整形工
    具を挿入すると共に押圧して上記台座部の軸受保持面を
    整形することを特徴とする軸受保持具の製造方法。
  5. 【請求項5】 削り工具は周方向に分離した複数個の刃
    部を有し、この刃部に対応する軸受保持具の保持孔の内
    周面を薄肉に削ぎ寄せることにより、周方向に分離した
    複数個の台座部を形成する請求項4に記載の軸受保持具
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 貫通した軸受保持具の保持孔の両端部か
    ら対向させた第1及び第2の削り工具を軸線方向に沿っ
    て互いに相寄らせて上記保持孔の内周面を薄肉に削ぎ寄
    せ、上記保持孔内に一対の台座部を形成する請求項4に
    記載の軸受保持具の製造方法。
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