JP2001354896A - 熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法 - Google Patents
熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法Info
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- JP2001354896A JP2001354896A JP2001130630A JP2001130630A JP2001354896A JP 2001354896 A JP2001354896 A JP 2001354896A JP 2001130630 A JP2001130630 A JP 2001130630A JP 2001130630 A JP2001130630 A JP 2001130630A JP 2001354896 A JP2001354896 A JP 2001354896A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 透明性、耐熱性、耐湿性、防水性、耐
薬品性、電気絶縁性に優れたコーティング剤を提供す
る。 【解決手段】 重量平均分子量が20,000〜10
0,000の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を沸点80〜
200℃の溶媒に濃度が5〜60重量%になるように溶
解し、さらにレベリング剤を5〜50,000ppm添
加する。
薬品性、電気絶縁性に優れたコーティング剤を提供す
る。 【解決手段】 重量平均分子量が20,000〜10
0,000の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を沸点80〜
200℃の溶媒に濃度が5〜60重量%になるように溶
解し、さらにレベリング剤を5〜50,000ppm添
加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性ノルボルネン
系樹脂コーティング剤及びそれを用いたコート層形成方
法に関する。さらに詳しくは、熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂を沸点80〜200℃の溶媒に濃度が5〜60
重量%になるように溶解したコーティング剤とそれを用
いたコート層形成方法に関する。
系樹脂コーティング剤及びそれを用いたコート層形成方
法に関する。さらに詳しくは、熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂を沸点80〜200℃の溶媒に濃度が5〜60
重量%になるように溶解したコーティング剤とそれを用
いたコート層形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】耐湿性コーティング剤、防水性コーティ
ング剤として、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電
気絶縁性の全てに優れ、また必要な場合は染料等を含有
させないことにより透明性にも優れた特性を示すコーテ
ィング剤は知られておらず、そのようなコーティング剤
の開発が期待されていた。
ング剤として、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電
気絶縁性の全てに優れ、また必要な場合は染料等を含有
させないことにより透明性にも優れた特性を示すコーテ
ィング剤は知られておらず、そのようなコーティング剤
の開発が期待されていた。
【0003】熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は透明
性、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電気絶縁性に
優れている。しかし、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
を溶媒に溶解して単に乾燥させると、溶媒がコート層に
多量に残留しやすく、使用環境での溶媒の蒸発によって
コート層が収縮し、膜の厚さが変化したり、ひび割れの
原因となる。溶媒を充分に乾燥させるために高温にする
と、溶媒が急激に蒸発して発泡したりするために、表面
が平滑でなくなるという問題があった。
性、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電気絶縁性に
優れている。しかし、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
を溶媒に溶解して単に乾燥させると、溶媒がコート層に
多量に残留しやすく、使用環境での溶媒の蒸発によって
コート層が収縮し、膜の厚さが変化したり、ひび割れの
原因となる。溶媒を充分に乾燥させるために高温にする
と、溶媒が急激に蒸発して発泡したりするために、表面
が平滑でなくなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電気絶縁性に
優れたコーティング剤を提供することにある。
性、耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性、電気絶縁性に
優れたコーティング剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を沸点80〜20
0℃の溶媒に濃度が5〜60重量%になるように溶解
し、さらにレベリング剤を5〜50,000ppm添加
したコーティング剤及びそれを用いたコート層形成方法
が提供される。
ば、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を沸点80〜20
0℃の溶媒に濃度が5〜60重量%になるように溶解
し、さらにレベリング剤を5〜50,000ppm添加
したコーティング剤及びそれを用いたコート層形成方法
が提供される。
【0006】(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)本発明で
使用する熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、例え
ば、(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体
を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン
付加のごときポリマー変性を行なったもの、(2)その
後に、水素添加した樹脂、(3)ノルボルネン系モノマ
ーを付加型重合させた樹脂、(4)ノルボルネン系モノ
マーとエチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モ
ノマーと付加型共重合させた樹脂などが挙げることがで
きる。重合方法および水素添加方法は、常法により行な
うことができる。
使用する熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、例え
ば、(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体
を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン
付加のごときポリマー変性を行なったもの、(2)その
後に、水素添加した樹脂、(3)ノルボルネン系モノマ
ーを付加型重合させた樹脂、(4)ノルボルネン系モノ
マーとエチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モ
ノマーと付加型共重合させた樹脂などが挙げることがで
きる。重合方法および水素添加方法は、常法により行な
うことができる。
【0007】ノルボルネン系モノマーとしては、例え
ば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/または
アルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボ
ルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲ
ン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−
ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒド
ロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデ
ン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、
6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン等;シクロペンタジエンとテトラヒドロ
インデン等との付加物;シクロペンタジエンの3〜4量
体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4
a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベ
ンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタ
ノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,
10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペ
ンタアントラセン;等が挙げられる。
ば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/または
アルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボ
ルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲ
ン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−
ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒド
ロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデ
ン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、
6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン等;シクロペンタジエンとテトラヒドロ
インデン等との付加物;シクロペンタジエンの3〜4量
体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4
a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベ
ンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタ
ノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,
10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペ
ンタアントラセン;等が挙げられる。
【0008】本発明においては、本発明の目的を損なわ
ない範囲内において、開環重合可能な他のシクロオレフ
ィン類を併用することができる。このようなシクロオレ
フィンの具体例としては、例えば、シクロペンテン、シ
クロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン
などのごとき反応性の二重結合を1個有する化合物が例
示される。
ない範囲内において、開環重合可能な他のシクロオレフ
ィン類を併用することができる。このようなシクロオレ
フィンの具体例としては、例えば、シクロペンテン、シ
クロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン
などのごとき反応性の二重結合を1個有する化合物が例
示される。
【0009】本発明で使用する熱可塑性ノルボルネン系
樹脂は、トルエン溶媒によるゲル・パーミエーション・
クロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量
が通常20,000〜100,000、好ましくは3
0,000〜80,000、より好ましくは35,00
0〜70,000の範囲のものである。重量平均分子量
が小さすぎると物理的強度が劣り、大きすぎると塗布の
際の操作性が悪くなる。
樹脂は、トルエン溶媒によるゲル・パーミエーション・
クロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量
が通常20,000〜100,000、好ましくは3
0,000〜80,000、より好ましくは35,00
0〜70,000の範囲のものである。重量平均分子量
が小さすぎると物理的強度が劣り、大きすぎると塗布の
際の操作性が悪くなる。
【0010】熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂がノルボ
ルネン系モノマーの開環重合体を水素添加して得られる
ものである場合、水素添加率は、耐熱劣化性、耐光劣化
性などの観点から、通常90%以上、好ましくは95%
以上、より好ましくは、99%以上とする。
ルネン系モノマーの開環重合体を水素添加して得られる
ものである場合、水素添加率は、耐熱劣化性、耐光劣化
性などの観点から、通常90%以上、好ましくは95%
以上、より好ましくは、99%以上とする。
【0011】(溶媒)熱可塑性ノルボルネン系樹脂をコ
ーティング剤として用いるためには、溶媒に溶解する必
要がある。使用する溶媒は熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂を溶解できるものであり、沸点が80〜200℃、
好ましくは90〜180℃、より好ましくは100〜1
50℃のものであり、好ましくは25℃において固形分
濃度10重量%であっても樹脂を均一に溶解できるもの
である。沸点が低いものは乾燥しやすく使用しやすい
が、コート層の乾燥中に表面からの溶媒の揮発が速すぎ
るため乾燥ムラとして数分の1mmから数mm程度の幅
で高さ数〜数百μmの波ができ、表面が粗くなるという
問題がある。沸点が高いものは、表面が滑らかになる
が、乾燥効率が悪い。樹脂を溶解しにくい溶媒では、固
形分濃度が高い溶液が得られないため、必要な厚さに塗
布しにくく、また、溶媒の蒸発・乾燥過程でコート層が
濁りやすいという問題がある。
ーティング剤として用いるためには、溶媒に溶解する必
要がある。使用する溶媒は熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂を溶解できるものであり、沸点が80〜200℃、
好ましくは90〜180℃、より好ましくは100〜1
50℃のものであり、好ましくは25℃において固形分
濃度10重量%であっても樹脂を均一に溶解できるもの
である。沸点が低いものは乾燥しやすく使用しやすい
が、コート層の乾燥中に表面からの溶媒の揮発が速すぎ
るため乾燥ムラとして数分の1mmから数mm程度の幅
で高さ数〜数百μmの波ができ、表面が粗くなるという
問題がある。沸点が高いものは、表面が滑らかになる
が、乾燥効率が悪い。樹脂を溶解しにくい溶媒では、固
形分濃度が高い溶液が得られないため、必要な厚さに塗
布しにくく、また、溶媒の蒸発・乾燥過程でコート層が
濁りやすいという問題がある。
【0012】溶媒としては、例えば、芳香族溶剤やハロ
ゲン化芳香族溶剤等が挙げられ、具体的には、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリ
メチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、クロロベンゼン等が挙げられ、その中でもキシレ
ン、エチルベンゼン、クロロベンゼンが好ましい。シク
ロヘキサンやクロロホルムは熱可塑性ノルボルネン系樹
脂を溶解するが沸点が低く、またベンゼンは沸点のほか
に溶解性が不充分であり、これらは単独使用には向かな
い。
ゲン化芳香族溶剤等が挙げられ、具体的には、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリ
メチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、クロロベンゼン等が挙げられ、その中でもキシレ
ン、エチルベンゼン、クロロベンゼンが好ましい。シク
ロヘキサンやクロロホルムは熱可塑性ノルボルネン系樹
脂を溶解するが沸点が低く、またベンゼンは沸点のほか
に溶解性が不充分であり、これらは単独使用には向かな
い。
【0013】溶媒は、単一溶媒でも、混合溶媒でもよ
い。また、これらの溶媒以外でも混合溶媒として25℃
の固形分濃度で10重量%以上樹脂を均一に溶解できる
ものであれば、ベンゼンやシクロヘキサンの他にテトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、n−ヘキ
サン、n−オクタン等の直鎖の炭化水素等を含んでいて
もよい。
い。また、これらの溶媒以外でも混合溶媒として25℃
の固形分濃度で10重量%以上樹脂を均一に溶解できる
ものであれば、ベンゼンやシクロヘキサンの他にテトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、n−ヘキ
サン、n−オクタン等の直鎖の炭化水素等を含んでいて
もよい。
【0014】(添加物)本発明で用いる熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂には、所望により、他の樹脂や、帯電防止
剤、老化防止剤、染料、フェノール系やリン系などの老
化防止剤、紫外線吸収剤などの添加物を配合することが
できる。また、コート層の表面粗さを小さくするために
は、レベリング剤の添加が好ましい。レベリング剤は、
例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹
脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などコー
ティング剤用レベリング剤を用いることができ、それら
の中でも溶媒との相溶性の良いものが好ましく、添加量
は、通常は5〜50,000ppm、好ましくは10〜
20,000ppmである。
ルネン系樹脂には、所望により、他の樹脂や、帯電防止
剤、老化防止剤、染料、フェノール系やリン系などの老
化防止剤、紫外線吸収剤などの添加物を配合することが
できる。また、コート層の表面粗さを小さくするために
は、レベリング剤の添加が好ましい。レベリング剤は、
例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹
脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などコー
ティング剤用レベリング剤を用いることができ、それら
の中でも溶媒との相溶性の良いものが好ましく、添加量
は、通常は5〜50,000ppm、好ましくは10〜
20,000ppmである。
【0015】水素添加率が99.8%以下、特に50〜
99.8%の熱可塑性ノルボルネン系樹脂の場合は、強
度等を増すために、有機過酸化物などの熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂の架橋剤を添加しておくことが好ましい。
添加量は熱可塑性ノルボルネン系樹脂に対して0.2〜
20重量%、好ましくは1.0〜10重量%、より好ま
しくは2.0〜5.0重量%である。熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂の架橋剤となる有機過酸化物としては、例え
ば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタノール、ハ
イドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パ
ーオキシエステル、ジアルシルパーオキサイド、パーオ
キシカーボネイトなどが挙げられる。
99.8%の熱可塑性ノルボルネン系樹脂の場合は、強
度等を増すために、有機過酸化物などの熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂の架橋剤を添加しておくことが好ましい。
添加量は熱可塑性ノルボルネン系樹脂に対して0.2〜
20重量%、好ましくは1.0〜10重量%、より好ま
しくは2.0〜5.0重量%である。熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂の架橋剤となる有機過酸化物としては、例え
ば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタノール、ハ
イドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パ
ーオキシエステル、ジアルシルパーオキサイド、パーオ
キシカーボネイトなどが挙げられる。
【0016】また、同じく強度等を増すために、光反応
性モノマーや光反応性オリゴマーと光重合開始剤を添加
することが好ましい。前記、有機過酸化物と併用しても
よい。光反応性モノマーの添加量は熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂に対して、0.1重量%以上、好ましくは0.
5〜100重量%、より好ましくは1〜50重量%、光
重合開始剤の添加量は、同じく、0.2〜20重量%、
好ましくは1.0〜10重量%、より好ましくは2.0
〜5.0重量%である。
性モノマーや光反応性オリゴマーと光重合開始剤を添加
することが好ましい。前記、有機過酸化物と併用しても
よい。光反応性モノマーの添加量は熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂に対して、0.1重量%以上、好ましくは0.
5〜100重量%、より好ましくは1〜50重量%、光
重合開始剤の添加量は、同じく、0.2〜20重量%、
好ましくは1.0〜10重量%、より好ましくは2.0
〜5.0重量%である。
【0017】光反応性モノマーとしては、例えば、2−
ヒドロキエチルメタクリレート、フェノキシエチルアク
リレートなどの高級アルキルアクリレートなどの単官能
アクリレートモノマー類;ビニルピロリドン、スチレン
などの単官能モノマー類;エチレングリコール、テトラ
メチロールプロパンなどのポリオール類に2個以上のア
クリレートが結合した多官能アクリレートモノマー類
が、また光反応性オリゴマーとしては、例えば、末端に
アクロイル基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖
中にエポキシ基かつ末端にアクロイル基を持つエポキシ
アクリレートマタハポリウレタンアクリレート、分子鎖
中に二重結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリ
ブタジエン、その他のエポキシ基またはビニルエーテル
基を持つオリゴマーが挙げられる。
ヒドロキエチルメタクリレート、フェノキシエチルアク
リレートなどの高級アルキルアクリレートなどの単官能
アクリレートモノマー類;ビニルピロリドン、スチレン
などの単官能モノマー類;エチレングリコール、テトラ
メチロールプロパンなどのポリオール類に2個以上のア
クリレートが結合した多官能アクリレートモノマー類
が、また光反応性オリゴマーとしては、例えば、末端に
アクロイル基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖
中にエポキシ基かつ末端にアクロイル基を持つエポキシ
アクリレートマタハポリウレタンアクリレート、分子鎖
中に二重結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリ
ブタジエン、その他のエポキシ基またはビニルエーテル
基を持つオリゴマーが挙げられる。
【0018】また、光重合開始剤としては、例えば、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなど
のアセトフェノン類;ベンゾフェノン類;メチルオルソ
ベンゾイルベンゾエートなどのベンゾイル類;2,2’
−アゾビスプロパンなどのアゾ化合物;ジベンゾイルサ
ルファイドなどのジフェニルジサルファイド類;などが
挙げられる。
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなど
のアセトフェノン類;ベンゾフェノン類;メチルオルソ
ベンゾイルベンゾエートなどのベンゾイル類;2,2’
−アゾビスプロパンなどのアゾ化合物;ジベンゾイルサ
ルファイドなどのジフェニルジサルファイド類;などが
挙げられる。
【0019】(溶液)本発明のコーティング剤である熱
可塑性ノルボルネン系樹脂溶液濃度は通常、5〜60重
量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは2
0〜45重量%である。樹脂の濃度が薄すぎるとコート
層の厚さの調整が困難であり、濃度が濃すぎると粘度が
高く操作性が悪い。
可塑性ノルボルネン系樹脂溶液濃度は通常、5〜60重
量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは2
0〜45重量%である。樹脂の濃度が薄すぎるとコート
層の厚さの調整が困難であり、濃度が濃すぎると粘度が
高く操作性が悪い。
【0020】(塗装対象)本発明のコーティング剤で塗
装する対象は、コーティング剤に用いた溶媒に耐性を有
するものであり、また、後述の乾燥工程の温度での変
形、変性等がないものであれば特に限定されない。好ま
しくは、樹脂のガラス転移温度(Tg)で変形、変性等
がないものが好ましい。
装する対象は、コーティング剤に用いた溶媒に耐性を有
するものであり、また、後述の乾燥工程の温度での変
形、変性等がないものであれば特に限定されない。好ま
しくは、樹脂のガラス転移温度(Tg)で変形、変性等
がないものが好ましい。
【0021】塗装対象の表面の材質によっては、適当な
プライマーを前もって塗布することにより、塗装の密着
性が向上することがある。そのような場合は、そのよう
なプライマーを前もって塗布することが好ましい。
プライマーを前もって塗布することにより、塗装の密着
性が向上することがある。そのような場合は、そのよう
なプライマーを前もって塗布することが好ましい。
【0022】(塗布)本発明のコーティング剤を塗布す
る方法は、特に限定されず、はけやローラブラシを用い
た塗布、スプレーを用いた吹き付け、バレル塗装、スク
リーンプロセス印刷、フローコーティング、スピンコー
ティング、エクトルーダーによる塗装、ディップ塗装、
流動浸漬法、静電塗装、一般にシート作成における溶液
流延法として用いられている方法、具体的には、本発明
のコーティング剤をバーコーター、Tダイ、バー付きT
ダイ、ドクターナイフ、メイア・バー、ロール・コー
ト、ダイ・コートなどを用いて平板やロール等に塗布す
る方法などがあり、用いる樹脂によっては電着塗装も可
能である。
る方法は、特に限定されず、はけやローラブラシを用い
た塗布、スプレーを用いた吹き付け、バレル塗装、スク
リーンプロセス印刷、フローコーティング、スピンコー
ティング、エクトルーダーによる塗装、ディップ塗装、
流動浸漬法、静電塗装、一般にシート作成における溶液
流延法として用いられている方法、具体的には、本発明
のコーティング剤をバーコーター、Tダイ、バー付きT
ダイ、ドクターナイフ、メイア・バー、ロール・コー
ト、ダイ・コートなどを用いて平板やロール等に塗布す
る方法などがあり、用いる樹脂によっては電着塗装も可
能である。
【0023】(乾燥)本発明のコーティング剤の乾燥方
法は特に限定されない。放置することで乾燥させること
も可能である。しかし、乾燥時間の短縮と充分な乾燥、
溶媒の除去のため、塗装対象が充分な耐熱性を持ってい
る場合には、以下の2段階乾燥法が好ましい。
法は特に限定されない。放置することで乾燥させること
も可能である。しかし、乾燥時間の短縮と充分な乾燥、
溶媒の除去のため、塗装対象が充分な耐熱性を持ってい
る場合には、以下の2段階乾燥法が好ましい。
【0024】まず、第1段階の乾燥として、80℃未満
で残留溶媒濃度が10重量%以下、好ましくは5重量%
以下になるまで乾燥する。この場合、乾燥温度が低すぎ
ると溶媒の揮発に際し、温度が高すぎると発泡する。
で残留溶媒濃度が10重量%以下、好ましくは5重量%
以下になるまで乾燥する。この場合、乾燥温度が低すぎ
ると溶媒の揮発に際し、温度が高すぎると発泡する。
【0025】次いで、第2段階の乾燥として、80℃以
上、好ましくは110℃から樹脂のTgまでの温度範囲
に昇温させ、残留溶媒濃度が2重量%以下、好ましくは
1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下になる
まで乾燥する。
上、好ましくは110℃から樹脂のTgまでの温度範囲
に昇温させ、残留溶媒濃度が2重量%以下、好ましくは
1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下になる
まで乾燥する。
【0026】乾燥温度が低すぎると乾燥が進まず、温度
が高すぎると、酸素の存在下では酸化により樹脂が劣化
する。第1段階としては室温で乾燥した後連続的に第2
段階として昇温させて乾燥しても、または、第1段階の
加熱による乾燥後にさらに第2段階として昇温させて乾
燥する、あるいは一旦冷却して再加熱により乾燥しても
よい。
が高すぎると、酸素の存在下では酸化により樹脂が劣化
する。第1段階としては室温で乾燥した後連続的に第2
段階として昇温させて乾燥しても、または、第1段階の
加熱による乾燥後にさらに第2段階として昇温させて乾
燥する、あるいは一旦冷却して再加熱により乾燥しても
よい。
【0027】これらの乾燥工程においては、必ずしも、
乾燥過程において残留溶媒濃度を測定しながら乾燥する
必要はない。前もって、使用するポリマーの種類、量、
溶媒の種類、量などを検討して、80℃未満の所定温度
で残留溶媒濃度が10重量%以下になる乾燥時間などの
条件、80℃以上の特定温度で残留溶媒濃度が0.5重
量%以下になる乾燥時間などの条件を求めておき、その
条件で乾燥を行えばよい。
乾燥過程において残留溶媒濃度を測定しながら乾燥する
必要はない。前もって、使用するポリマーの種類、量、
溶媒の種類、量などを検討して、80℃未満の所定温度
で残留溶媒濃度が10重量%以下になる乾燥時間などの
条件、80℃以上の特定温度で残留溶媒濃度が0.5重
量%以下になる乾燥時間などの条件を求めておき、その
条件で乾燥を行えばよい。
【0028】(架橋工程)架橋剤を添加した場合には、
乾燥工程の後に架橋工程が必要である。有機過酸化剤を
用いた場合、通常、有機過酸化物の分解温度以上に加熱
することにより架橋する。そのため、塗装対象が変形等
をおこさない温度で分解する有機過酸化物を選択する必
要がある。また、乾燥温度が有機過酸化物の分解温度以
上であった場合、特に加熱しなくてもよい。分解温度が
コート層の樹脂のTgより高い場合、塗装対象によって
は、塗装が禿げる場合もあるので、この場合も有機過酸
化物の選択に注意すべきである。なお、未水添部分が架
橋するほか、水添部分でも水素引き抜き反応で架橋する
場合もある。
乾燥工程の後に架橋工程が必要である。有機過酸化剤を
用いた場合、通常、有機過酸化物の分解温度以上に加熱
することにより架橋する。そのため、塗装対象が変形等
をおこさない温度で分解する有機過酸化物を選択する必
要がある。また、乾燥温度が有機過酸化物の分解温度以
上であった場合、特に加熱しなくてもよい。分解温度が
コート層の樹脂のTgより高い場合、塗装対象によって
は、塗装が禿げる場合もあるので、この場合も有機過酸
化物の選択に注意すべきである。なお、未水添部分が架
橋するほか、水添部分でも水素引き抜き反応で架橋する
場合もある。
【0029】また、光反応性モノマーまたは光反応性オ
リゴマーと光重合開始剤を添加した場合にも、乾燥工程
の後に紫外線照射による架橋工程が必要である。紫外線
の照射量は光反応性モノマーや光反応性オリゴマー、光
重合開始剤の反応性によっても異なるが、通常、80W
/cmの高圧水銀灯の場合、5〜25秒間程度の短時間
で架橋させることができる。
リゴマーと光重合開始剤を添加した場合にも、乾燥工程
の後に紫外線照射による架橋工程が必要である。紫外線
の照射量は光反応性モノマーや光反応性オリゴマー、光
重合開始剤の反応性によっても異なるが、通常、80W
/cmの高圧水銀灯の場合、5〜25秒間程度の短時間
で架橋させることができる。
【0030】(コート層の特性)本発明のコーティング
剤により得られるコート層は、耐熱性、耐湿性、防水
性、耐薬品性、電気絶縁性に優れている。
剤により得られるコート層は、耐熱性、耐湿性、防水
性、耐薬品性、電気絶縁性に優れている。
【0031】本発明のコーティング剤により得られるコ
ート層の耐熱性は用いる熱可塑性飽和ノルボルネン系樹
脂の種類と用いた溶媒の種類、残留溶媒濃度によって決
定される。残留溶媒濃度が高いほど、耐熱性は低下す
る。本発明のシートを形成している熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)で90℃以上、
好ましくは110℃以上、特に好ましくは130℃以上
である。
ート層の耐熱性は用いる熱可塑性飽和ノルボルネン系樹
脂の種類と用いた溶媒の種類、残留溶媒濃度によって決
定される。残留溶媒濃度が高いほど、耐熱性は低下す
る。本発明のシートを形成している熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)で90℃以上、
好ましくは110℃以上、特に好ましくは130℃以上
である。
【0032】本発明のコーティング剤により得られるコ
ート層の厚さは特に限定されないが、薄すぎると機械的
強度が弱く、厚すぎると乾燥が困難であり透明性も劣
る。コート層の厚さは通常2μm〜1mm以下、好まし
くは20〜500μm、特に好ましくは40〜300μ
mである。
ート層の厚さは特に限定されないが、薄すぎると機械的
強度が弱く、厚すぎると乾燥が困難であり透明性も劣
る。コート層の厚さは通常2μm〜1mm以下、好まし
くは20〜500μm、特に好ましくは40〜300μ
mである。
【0033】一般にシート作成における溶液流延法とし
て用いられている方法によれば、コート層の厚さムラ、
表面粗さを小さくすることができる。この場合、厚さム
ラは全面において平均厚さの±10%以内、好ましくは
±5%以内、より好ましくは±3%以内にすることが可
能である。また、塗布する表面が充分に平滑であれば、
表面粗さは中心線平均粗さであるRa値で通常0.1μ
m以下、好ましくは0.05μm以下、さらに好ましく
は0.02μm以下にすることが可能である。
て用いられている方法によれば、コート層の厚さムラ、
表面粗さを小さくすることができる。この場合、厚さム
ラは全面において平均厚さの±10%以内、好ましくは
±5%以内、より好ましくは±3%以内にすることが可
能である。また、塗布する表面が充分に平滑であれば、
表面粗さは中心線平均粗さであるRa値で通常0.1μ
m以下、好ましくは0.05μm以下、さらに好ましく
は0.02μm以下にすることが可能である。
【0034】さらに、残留溶媒濃度が小さいため、長時
間の使用においても、残留溶媒の乾燥でコート層の重量
や厚さが変化することなく、また、残留溶媒がにじみ出
ることにより周囲に悪影響をおよぼすこともない。
間の使用においても、残留溶媒の乾燥でコート層の重量
や厚さが変化することなく、また、残留溶媒がにじみ出
ることにより周囲に悪影響をおよぼすこともない。
【0035】(用途)本発明のコーティング剤は、用途
にあった必要に応じて添加剤を添加することにより、液
晶表示コーティング剤、導電性コーティング剤、電波吸
収コーティング剤、二次電子放出コーティング剤、電気
絶縁コーティング剤、プリント回路用コーティング剤、
IC用コーティング剤、磁性コーティング剤、熱線反射
コーティング剤、熱線吸収コーティング剤、帯電防止コ
ーティング剤、ハードコート用コーティング剤、保護コ
ート用コーティング剤などに用いることができ、特にオ
プトエレクトロニクス関連用途に用いることが出来る。
にあった必要に応じて添加剤を添加することにより、液
晶表示コーティング剤、導電性コーティング剤、電波吸
収コーティング剤、二次電子放出コーティング剤、電気
絶縁コーティング剤、プリント回路用コーティング剤、
IC用コーティング剤、磁性コーティング剤、熱線反射
コーティング剤、熱線吸収コーティング剤、帯電防止コ
ーティング剤、ハードコート用コーティング剤、保護コ
ート用コーティング剤などに用いることができ、特にオ
プトエレクトロニクス関連用途に用いることが出来る。
【0036】
【実施例】以下に参考例、実施例、及び比較例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明する。
本発明をさらに具体的に説明する。
【0037】参考例1 6−メチル−1,4:5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン(以下、MTDという)に、重合触
媒としてトリエチルアルミニウムの15%シクロヘキサ
ン溶液10部、トリエチルアミン5部、および四塩化チ
タンの20%シクロヘキサン溶液10部を添加して、シ
クロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニ
ッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポ
リマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾
燥し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の重量平均分子量
は39,000、水素添加率は99.7%、Tgは14
2℃、残留溶媒濃度は0.05%であった。
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン(以下、MTDという)に、重合触
媒としてトリエチルアルミニウムの15%シクロヘキサ
ン溶液10部、トリエチルアミン5部、および四塩化チ
タンの20%シクロヘキサン溶液10部を添加して、シ
クロヘキサン中で開環重合し、得られた開環重合体をニ
ッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポ
リマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾
燥し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の重量平均分子量
は39,000、水素添加率は99.7%、Tgは14
2℃、残留溶媒濃度は0.05%であった。
【0038】実施例1 参考例1で得た熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂を濃度25重量%になるようにキシレンに
溶解し、酸化防止剤(イルガノックル1010、チバガ
イギー製)を樹脂に対して0.025重量%、レベリン
グ剤(フロラードFC−430、住友スリーエム製)を
溶液に対して150ppm添加してコーティング剤を得
た。
ルネン系樹脂を濃度25重量%になるようにキシレンに
溶解し、酸化防止剤(イルガノックル1010、チバガ
イギー製)を樹脂に対して0.025重量%、レベリン
グ剤(フロラードFC−430、住友スリーエム製)を
溶液に対して150ppm添加してコーティング剤を得
た。
【0039】参考例1 実施例1で得たコーティング剤
を、ガラス板上で1cm2当り0.04gの割合で塗布
し、50℃で30分乾燥したところ、残留溶媒量は約8
重量%であり、さらに110℃で30分乾燥したとこ
ろ、残留溶媒量は約0.9重量%であった。
を、ガラス板上で1cm2当り0.04gの割合で塗布
し、50℃で30分乾燥したところ、残留溶媒量は約8
重量%であり、さらに110℃で30分乾燥したとこ
ろ、残留溶媒量は約0.9重量%であった。
【0040】実施例2 実施例1で得たコーティング剤
を、1cm2当り0.04gの割合でスプレー噴射し
て、自動車用ポリカーボネート製ヘッドランプに、塗装
し、50℃で30分乾燥し、その後110℃で30分乾
燥して塗布した。
を、1cm2当り0.04gの割合でスプレー噴射し
て、自動車用ポリカーボネート製ヘッドランプに、塗装
し、50℃で30分乾燥し、その後110℃で30分乾
燥して塗布した。
【0041】実施例3 実施例1のコーティング剤をプ
リント回路基板上に1cm2当り0.04gの割合でス
ピンコートし、50℃で30分乾燥し、その後110℃
で30分乾燥して塗布した。
リント回路基板上に1cm2当り0.04gの割合でス
ピンコートし、50℃で30分乾燥し、その後110℃
で30分乾燥して塗布した。
【0042】実施例4 実施例1のコーティング剤に帯
電防止剤(アンスティックス300−A、東邦化学製)
を2重量%、ジクミルパーオキサイドを1重量%(樹脂
に対して4重量%)添加し、ポリカーボネート製のテレ
ビのブラウン管用防塵パネルに1cm2当り0.04g
の割合でスプレー噴射し、50℃で30分乾燥し、その
後110℃で30分乾燥して塗布した。さらに、130
℃に3時間加熱し、架橋させた。
電防止剤(アンスティックス300−A、東邦化学製)
を2重量%、ジクミルパーオキサイドを1重量%(樹脂
に対して4重量%)添加し、ポリカーボネート製のテレ
ビのブラウン管用防塵パネルに1cm2当り0.04g
の割合でスプレー噴射し、50℃で30分乾燥し、その
後110℃で30分乾燥して塗布した。さらに、130
℃に3時間加熱し、架橋させた。
【0043】テレビにつけて使用したところ、塗装しな
いものに比べて、明らかに空気中の塵を吸着しなかっ
た。
いものに比べて、明らかに空気中の塵を吸着しなかっ
た。
【0044】実施例5 実施例1で得たコーティング剤
に、ジペンタエリスルトールヘキサアクリレートを10
重量%添加し、光重合開始剤(イルガキュアー184、
チバガイギー製)を10重量%を添加して、スピンコー
トで1cm2当り0.04gの割合でポリカーボネート
製の市販のCDに塗布し、50℃で30分乾燥し、その
後110℃で30分乾燥して塗布した。さらに、80W
/cmの高圧水銀灯で20秒間、紫外線を照射して、架
橋した。
に、ジペンタエリスルトールヘキサアクリレートを10
重量%添加し、光重合開始剤(イルガキュアー184、
チバガイギー製)を10重量%を添加して、スピンコー
トで1cm2当り0.04gの割合でポリカーボネート
製の市販のCDに塗布し、50℃で30分乾燥し、その
後110℃で30分乾燥して塗布した。さらに、80W
/cmの高圧水銀灯で20秒間、紫外線を照射して、架
橋した。
【0045】
【発明の効果】本発明のコーティング剤を用いて形成さ
れたコート層は耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性等に
優れ、また、添加剤を添加することにより、種々の機能
を持たせることが可能である。また、長時間の使用にお
いても、残留溶媒の乾燥で重量や厚さが変化することな
く、残留溶媒がにじみ出ることにより周囲に悪影響をお
よぼすこともない。
れたコート層は耐熱性、耐湿性、防水性、耐薬品性等に
優れ、また、添加剤を添加することにより、種々の機能
を持たせることが可能である。また、長時間の使用にお
いても、残留溶媒の乾燥で重量や厚さが変化することな
く、残留溶媒がにじみ出ることにより周囲に悪影響をお
よぼすこともない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z (72)発明者 夏梅 伊男 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 Fターム(参考) 4J011 PA87 QA03 QA08 QA09 QA13 QA21 QA34 QA39 QA46 QB04 QB12 QB14 QB19 QB24 SA01 SA21 SA79 SA83 UA01 VA01 WA02 4J027 AA03 AB03 AE01 AG01 CA10 CB10 CC05 CD08 4J038 CM021 CM031 FA12 FA15 FA16 FA20 JA66 KA03 KA06 MA06 MA14 NA04 NA14 NA21 PA17 PA19
Claims (6)
- 【請求項1】 重量平均分子量が20,000〜10
0,000の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を沸点80〜
200℃の溶媒に濃度が5〜60重量%になるように溶
解し、さらにレベリング剤を5〜50,000ppm添
加したコーティング剤。 - 【請求項2】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂が熱可塑性
飽和ノルボルネン系樹脂である請求項1記載のコーティ
ング剤。 - 【請求項3】 架橋剤を熱可塑性ノルボルネン系樹脂に
対して0.2〜20重量%含有する請求項1、または2
記載のコーティング剤。 - 【請求項4】 架橋剤が有機過酸化物である請求項4記
載のコーティング剤。 - 【請求項5】 光反応性モノマーまたは光反応性オリゴ
マーを熱可塑性ノルボルネン系樹脂に対して0.1重量
%以上、光重合開始剤を同じく0.2〜20重量%含有
する請求項1、2、3、または4記載のコーティング
剤。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4、または5のコー
ティング剤を塗布面に塗布し、最高温度80℃未満で残
留溶媒濃度が10重量%以下になるまで乾燥し、さらに
80℃以上で残留溶媒濃度が0.5重量%以下になるま
で乾燥させるコート層形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001130630A JP2001354896A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001130630A JP2001354896A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22636191A Division JP3230250B2 (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001354896A true JP2001354896A (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=18978965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001130630A Pending JP2001354896A (ja) | 2001-04-27 | 2001-04-27 | 熱可塑性ノルボルネン系樹脂コーティング剤及びコート層形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001354896A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014240174A (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-25 | ユニチカ株式会社 | 積層体及びその製造方法 |
WO2015029931A1 (ja) * | 2013-08-27 | 2015-03-05 | 日本ゼオン株式会社 | 樹脂組成物、樹脂膜、および電子部品 |
CN106189789A (zh) * | 2016-07-11 | 2016-12-07 | 潘明华 | 一种防水热反射涂料及其制备方法 |
JP2017125120A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | アイカ工業株式会社 | 光硬化性防湿絶縁コート剤組成物 |
CN116323836A (zh) * | 2021-03-31 | 2023-06-23 | 积水保力马科技株式会社 | 覆膜形成组合物、覆膜、电路片材以及传感器片材 |
-
2001
- 2001-04-27 JP JP2001130630A patent/JP2001354896A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9574090B2 (en) | 2013-08-27 | 2017-02-21 | Zeon Corporation | Resin composition, resin film, and electronic device |
JPWO2015029931A1 (ja) * | 2013-08-27 | 2017-03-02 | 日本ゼオン株式会社 | 樹脂組成物、樹脂膜、および電子部品 |
JP2017125120A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | アイカ工業株式会社 | 光硬化性防湿絶縁コート剤組成物 |
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