JP2012224794A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気特性、密着性及び樹脂強度に優れる樹脂を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】トリアリルトリメリテート等のアリル基又はメタリル基を含有するトリメリット酸エステル類(A1)及び/又はテトラアリルピロメリテート等のアリル基又はメタリル基を含有するピロメリット酸エステル類(A2)並びにウレタン樹脂(B)を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物(X)である。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、熱及び/又は光により硬化可能な硬化性樹脂組成物に関する。
従来、ジアリルフタレートから誘導された(共)重合体を主体とするジアリルフタレート樹脂は、高温、高湿度下での電気特性が優れていることから、高信頼性を要求される電気電子部品用の成形材料に使用されている。また、このジアリルフタレート樹脂は、優れた寸法安定性、耐熱性及び耐湿耐水性等の特性を示し、積層板用樹脂としても一部使用されている。
近年、電気電子部品の小型薄肉化に伴い、各部品の小型化及び基板上への表面実装技術が急速に進歩し、電子部品用成形材料への耐熱性等の要求特性が厳しくなっている。このような動向の中で、ジアリルフタレート樹脂の耐熱性が評価されている。しかし、ジアリルフタレート樹脂は、電気特性及び耐熱性は優れるものの種々の基材への密着性が悪く、また、薄肉化により脆くなるという問題がある。
上記の問題を解決するために、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の発明は、ジアリルフタレート樹脂に無機材とウレタン樹脂を添加することにより、電気特性を保持したまま機械強度を改良しているものの、基材との密着性が悪いため基材から剥離しやすいという問題がある。また、非特許文献1では、ジアリルフタレート樹脂にエポキシ樹脂を含有させることで基材との密着性を改良しているものの十分な機械強度の改良には至っていない。
特開2003−119337号公報
大塚恵子、松本明博、木村肇、「ファインケミカル」、第36巻、 2007年、46〜51頁
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は電気特性、密着性及び樹脂強度に優れる樹脂を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成すべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、一般式(1)で表される単量体(A1)及び/又は一般式(2)で表される単量体(A2)並びにウレタン樹脂(B)を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物(X)である。
Figure 2012224794
[式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又はメタリル基である。]
Figure 2012224794
[式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又はメタリル基である。]
本発明の硬化性樹脂組成物(X)を熱及び/又は光により硬化して得られる樹脂組成物(Y)は、従来のジアリルフタレート樹脂組成物と比較して、電気特性、密着性及び樹脂強度に優れるため、基材からの剥離及び成形物のクラック発生によるトラブル等を防止することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物(X)は、一般式(1)で表される単量体(A1)及び/又は一般式(2)で表される単量体(A2)並びにウレタン樹脂(B)を含有することを特徴とする。硬化性樹脂組成物(X)を熱及び/又は光により硬化させることで樹脂組成物(Y)が得られる。
Figure 2012224794
一般式(1)におけるR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又はメタリル基である。樹脂組成物(Y)の誘電率及び硬化性の観点から、R〜Rとして好ましいのはアリル基である。
Figure 2012224794
一般式(2)におけるR〜Rは、それぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又はメタリル基である。樹脂組成物(Y)の誘電率及び硬化性の観点から、R〜Rとして好ましいのはアリル基である。
一般式(1)で表される単量体(A1)及び一般式(2)で表される単量体(A2)の合成方法は特に限定されず、公知の方法等を用いることができる。
例えば、単量体(A1)は、(無水)トリメリット酸とアリルアルコール又はメタリルアルコールとのエステル化反応により得ることができ、単量体(A2)は、(無水)ピロメリット酸とアリルアルコール又はメタリルアルコールとのエステル化反応により得ることができる。
単量体(A1)の具体例としては、ジアリルトリメリテート、トリアリルトリメリテート、ジメタリルトリメリテート及びトリメタリルトリメリテート等が挙げられる。
単量体(A2)の具体例としては、ジアリルピロメリテート、トリアリルピロメリテート、テトラアリルピロメリテート、ジメタリルピロメリテート、トリメタリルピロメリテート及びテトラメタリルピロメリテート等が挙げられる。
単量体(A1)及び(A2)はそれぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化性樹脂組成物(X)中における単量体(A1)及び/又は単量体(A2)の含有量は、樹脂組成物(Y)の基材への密着性及び樹脂強度の観点から、硬化性樹脂組成物(X)の重量に基づいて好ましくは30〜98重量%であり、更に好ましくは40〜95重量%である。
本発明におけるウレタン樹脂(B)は、ポリイソシアネート、ポリオール及び必要により分子中に水酸基を1個有する(メタ)アクリレートを反応させることにより得られる。
ポリイソシアネートとしては、2〜3個又はそれ以上のイソシアネート基を有する炭素数4〜40の脂肪族ポリイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート等]、炭素数8〜40の芳香族ポリイソシアネート[2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等]、炭素数10〜40の芳香脂肪族イソシアネート[キシリレンジイソシアネート等]、炭素数8〜40の脂環式ポリイソシアネート[イソホロンジイソシアネート及び4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等]が挙げられる。
ポリオールとしては、2価〜6価又はそれ以上で、分子量62以上かつ数平均分子量(以下、Mnと略記)3,000以下のポリオール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ポリオール、後述の(共)重合体(C)のMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 島津製作所製GPCシステム型番CBM−20ALite
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量 : 100μL
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : ポリエチレングリコール[東ソー(株)製TSK STANDARDPOLYETHYLENE OXIDE]
また、後述のウレタン樹脂(B)のMnを測定する際は、試料溶液として、0.25重量%のN、N−ジメチルホルムアミド溶液を使用し、基準物質として標準ポリスチレン[東ソー(株)製TSKstandard POLYSTYRENE]を使用する以外は、上記の条件と同様にして測定する。
分子中に水酸基を1個有する(メタ)アクリレートとしては、炭素数が5〜30の水酸基含有(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等]等が挙げられる。
ウレタン樹脂(B)は、樹脂強度の観点から分子中にウレタン基を2つ以上有し、Mnが500〜100,000であり、分子中に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有するウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましく、更に好ましいのはアクリロイル基を2つ以上有するウレタン(メタ)アクリレートである。
硬化性樹脂組成物(X)におけるウレタン樹脂(B)の含有量は、樹脂組成物(Y)の基材への密着性及び樹脂強度の観点から、硬化性樹脂組成物(X)の重量に基づいて、好ましくは2〜70重量%であり、更に好ましくは5〜60重量%である。
ウレタン樹脂(B)の製造において、ポリイソシアネートのイソシアネート基とポリオール及び必要により使用する分子中に水酸基を1個有する(メタ)アクリレートの水酸基の当量比は、樹脂組成物(Y)の基材への密着性及び樹脂強度の観点から好ましくは1:2〜2:1、更に好ましくは1:1.5〜1.5:1、特に好ましくは1:1.2〜1.2:1である。
ウレタン樹脂(B)の製造においては、ウレタン化触媒を用いてもよい。ウレタン化触媒には、金属化合物(有機ビスマス化合物、有機スズ化合物及び有機チタン化合物等)、3級アミン及び4級アンモニウム塩が挙げられる。
ウレタン化触媒の使用量は、ポリイソシアネート、ポリオール及び必要により使用する分子中に水酸基を1個有する(メタ)アクリレートの合計重量に基づいて、通常0〜1重量%、反応性の観点から好ましくは0.001〜0.5重量%、更に好ましくは0.05〜0.2重量%である。
ウレタン化反応の条件は、特に限定されず、反応温度は通常40〜200℃、反応性の観点から好ましくは60〜95℃で、反応時間は通常2〜20時間である。また、必要により溶剤(酢酸エチル、メチルエチルケトン及びトルエン等)中で反応させてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物(X)は、更に、一般式(1)で表される単量体(A1)、一般式(2)で表される単量体(A2)、ジアリルフタレート及びジメタリルフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を重合させて得られるMnが3,000〜100,000の(共)重合体(C)を含有してもよい。
ジアリルフタレートには、異性体としてジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレート及びジアリルテレフタレートがあるが、耐熱性の観点からは、イソジアリルフタレート又はパラジアリルフタレートを用いることが好ましい。
ジメタリルフタレートには、異性体としてオルトジメタリルフタレート、イソジメタリルフタレート及びパラジメタリルフタレートがあるが、耐熱性の観点からは、イソジメタリルフタレート又はパラジメタリルフタレートを用いることが好ましい。
(共)重合体(C)のMnは、樹脂強度の観点から5,000〜50,000であることが好ましい。
硬化性樹脂組成物(X)における(共)重合体(C)の含有量は、塗工性の観点から硬化性樹脂組成物(X)の重量に基づいて、好ましくは0〜60重量%、更に好ましくは15〜40重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物(X)は、密着性を更に向上させる目的で、エポキシ樹脂(D)を含有してもよい。
エポキシ樹脂(D)としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂及び複素環型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂(D)を添加する場合は、硬化後の樹脂強度及び密着性の観点から、単量体(A1)及び単量体(A2)としてカルボキシル基を有するものを使用することが好ましい。エポキシ樹脂(D)の添加量は、単量体(A1)及び単量体(A2)が有するカルボキシル基の当量に対するエポキシ樹脂(D)が有するエポキシ基の当量の比率(エポキシ基/カルボキシル基)が、0.5〜2.0となる量であることが好ましく、更に好ましくは0.9〜1.1となる量である。
硬化性樹脂組成物(X)におけるエポキシ樹脂(D)の含有量は、密着性の観点から硬化性樹脂組成物(X)の重量に基づいて、好ましくは0〜30重量%、更に好ましくは5〜25重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物(X)は、熱重合開始剤及び/又は光重合開始剤を添加して硬化される。必要に応じて硬化促進剤、硬化遅延剤及び重合禁止剤を用いてもよい。
熱重合開始剤としては、過酸化ジ−tert−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキサン、1,3−ビス−(tert−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−ヘキシン−3、過酸化ジクミル等の過酸化ジアルキル類や過酸化ジアリール類;メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルトキシド等のケトンペルオキシド;1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のペルオキシケタール;クメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド;過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、過酸化2,4−ジクロロベンゾイル等の過酸化ジアロイルや過酸化ジアシル;ジイソプロピルペルオキシカーボネート等のペルオキシカーボネート;tert−ブチルペルオキシアセテート、tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシオクトエ-ト、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等のペルオキシエステルが挙げられ、更に上記有機過酸化物以外のアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物も同様に用いることができる。
光重合開始剤としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン系;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;アシルフォスフィンオキサイド等のリン系;チオキサントン等のイオウ系及びベンジル、9,10−フェナンスレンキノン等のジベンジル系が挙げられる。
熱重合開始剤及び/又は光重合開始剤の添加量は、単量体(A1)及び/又は単量体(A2)、ウレタン樹脂(B)並びに必要により使用する(共)重合体(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%である。
硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸銅、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸コバルト等の金属石鹸類、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジ(ヒドロキシ)4−メチルアニリン等のアミン類、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド等のβ−ジケトン、β−ケトエステル、β−ケトアミド類、五酸価バナジウム等の酸化物が挙げられる。
硬化遅延剤としては、キノン系、ハイドロキノン系のいずれでも使用することができる。キノン系としては、p-ベンゾキノン、ナフトキノン、トルキノン、メチルp-ベンゾキノン等が挙げられる。ハイドロキノン系としては、ハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ−tert−ブチルハイドロキノン等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物(X)に、充填剤、カップリング剤、顔料及び難燃剤等を本発明の効果を損なわない範囲で添加して、硬化物の物性又は成型加工性を向上させることができる。
充填剤としては、特に限定されず、公知の充填剤等が使用できる。これらの充填剤は用途により選択することができる。具体的には、水酸化アルミニウム、シリカ、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ガラスパウダー、アルミナ、クレー、タルク、珪砂、珪藻土等の無機系充填剤及びポリマービーズ等の有機系充填剤が挙げられる。
カップリング剤としては、特に限定されず、例えば公知のカップリング剤(シランカップリング剤及びチタンカップリング剤等)が使用できる。
顔料としては、有機顔料及び無機顔料が挙げられる。有機顔料としてはベンジシンエロー、ハンザエロー、リソールレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が挙げられる。また、無機顔料としては、酸化チタン、亜鉛化、鉛白、群青、コバルトブルー等が挙げられる。
難燃剤としては、有機系難燃剤、無機系難燃剤が挙げられる。
有機系難燃剤としては、臭素化エポキシ系化合物、臭素化アルキルトリアジン化合物、臭素化ビスフェノール系エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、臭素化ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化架橋ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールシアヌレート樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA及びそのオリゴマー等のハロゲン系難燃剤;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トキヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステルやこれらを各種置換基で変性した化合物、各種の縮合型のリン酸エステル化合物、リン元素及び窒素元素を含むホスファゼン誘導体等のリン系難燃剤;ポリテトラフルオロエチレン、グアニジン塩、シリコーン系化合物等が挙げられる。
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム系化合物、モリブデン系化合物及びスズ酸亜鉛等が挙げられる。
これらは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
硬化性樹脂組成物(X)は、熱及び/又は光によって硬化することができる。硬化して得られる樹脂組成物(Y)は、吸湿性が少ないため、誘電率等の電気特性の劣化を抑制することができる。
熱硬化の条件は特に限定されないが、例えば硬化温度を140〜180℃の範囲で調整して、硬化することができる。
光硬化の場合は、基材に塗布したものに、溶剤を使用した場合は溶剤を除去した後、活性光線を照射することにより硬化できる。
活性光線としては、可視光線及び紫外線等が挙げられる。光線源としては、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ及び半導体レーザー等が挙げられる。活性光線としては、取り扱い及び硬化製樹脂と基板との密着性の観点から紫外線が好ましい。
基材としては、ガラス基板、シリコン基板、銅板及び有機高分子フィルム等が挙げられる。
有機高分子フィルムとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、セロハン及びセルロイド等からなる合成樹脂フィルムが挙げられる。
塗布装置としては、公知の塗布装置等が使用でき、例えば、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーターが挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<製造例1>
撹拌機、冷却管及び温度計を取り付けたフラスコに、無水トリメリット酸192部、アリルアルコール192部及びトルエン384部を加え均一になるまで撹拌した。次いで、濃硫酸8部を加え、100℃に加熱し5時間反応させた。反応中に発生する水はディーン・スターク装置を用いることにより除去した。
反応終了後、室温に冷却し反応液を炭酸カリウムで中和し、水200部を加え分液した。有機層の溶媒を減圧除去することで、トリアリルトリメリテート(A1−1)を305部得た。
<製造例2>
製造例1の無水トリメリット酸192部を無水ピロメリット酸218部に、アリルアルコールの部数を256部に変更した以外は同様の操作で、テトラアリルピロメリテート(A2−1)を370部得た。
製造例3
製造例1の無水トリメリット酸192部を無水ピロメリット酸305部に変更した以外は同様の操作で、トリアリルピロメリテート及びテトラアリルピロメリテートの混合物(トリアリルピロメリテートとテトラアリルピロメリテートとの重量比=1:4)(A2−2)を395部得た。
製造例4
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、ポリテトラメチレングリコール[商品名:PTMG1000 三菱化学(株)製]50部、キシリレンジイソシアネート[商品名:タケネート500、三井武田ケミカル(株)製]18.9部及びウレタン化触媒としてのビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)の50%2−エチルヘキサン酸溶液0.2部を仕込み、80℃で6時間反応させ、その後ペンタエリスリトールトリアクリレート[商品名:ライトエステルPE−3A、共栄社化学(株)製]30.0部を加え、80℃で3時間反応させ、ウレタンアクリレート(B−1)を得た。
製造例5
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器にジアリルフタレート100部及びベンゾイルパーオキサイド1部を仕込み、窒素雰囲気下、80℃で2時間重合して室温まで冷却後、1,000部のメタノール中に撹拌下に投入し、析出する白色固形物をろ過、乾燥することにより、(共)重合体(C−1)を得た。(C−1)のMnは40,000であった。
製造例6
製造例5のジアリルフタレートをトリアリルトリメリテート(A1−1)に変更した以外は同様の操作で、重合体(C−2)を得た。(C−2)のMnは48,000であった。
製造例7
製造例5のジアリルフタレート100部をジアリルフタレート40部及びトリアリルトリメリテート(A1−1)60部に変更した以外は同様の操作で共重合体(C−3)を得た。(C−3)のMnは37,000であった。
実施例1〜9及び比較例1〜3
表1の配合処方により実施例1〜7及び比較例1〜3の硬化性樹脂組成物を作製して離型紙上に塗布し、120W/cmのハロゲンランプを用い、20秒間紫外線を照射して硬化フィルム(膜厚:40μm)を得た。このフィルムを用いて下記の方法で誘電率を測定した。また、離型紙をアルミ板に変更し同様の操作でアルミ板に接着したフィルム(膜厚:40μm)を得た。このアルミ接着フィルムを用いて以下の方法で引張りせん断剥離強度を測定した。
また、実施例8及び実施例9は、それぞれ実施例1及び実施例4のハロゲンランプを用いた光硬化を、150℃で120分加熱する熱硬化に変更する以外は、同様の操作で実施した。
結果を表1に示す。
なお、表1における単量体(A’−1)は、ジアリルフタレート(商品名:ダイソーダップモノマー、ダイソー社製)、エポキシ樹脂(D−1)は、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名:エピクロン850、DIC(株)製)、光重合開始剤(E−1)は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティケミカルズ社製)、熱重合開始剤(E−2)は、アゾビスイソブチロニトリル(商品名:V−60、和光純薬工業社製)である。
<誘電率>
1GHzでの誘電率をJIS C 6481に準拠して測定する。
<引張りせん断剥離強度>
JIS K 6850に基づきアルミ板での引張りせん断剥離強度(kgf/cm)を測定する。
Figure 2012224794
本発明の硬化性樹脂組成物は、電気電子部品の絶縁材料等の成形材料やコーティング材料の分野において幅広く使用することができ、特に小型化に伴う薄膜の成形品及びコーティング材料等の用途に有用である。

Claims (3)

  1. 一般式(1)で表される単量体(A1)及び/又は一般式(2)で表される単量体(A2)並びにウレタン樹脂(B)を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物(X)。
    Figure 2012224794
    [式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又は基メタリル基である。]
    Figure 2012224794
    [式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、アリル基又はメタリル基を表し、かつR〜Rの内の少なくとも2つはそれぞれ独立にアリル基又はメタリル基である。]
  2. 一般式(1)で表される単量体、一般式(2)で表される単量体、ジアリルフタレート及びジメタリルフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を(共)重合して得られる数平均分子量が3,000〜100,000の(共)重合体(C)を更に含有する請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. エポキシ樹脂(D)を更に含有する請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。





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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013087209A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Daiso Co Ltd トリメリット酸トリアリル重合体、及びその重合体を含む光硬化性樹脂組成物とその用途
JP2015083669A (ja) * 2013-09-20 2015-04-30 三洋化成工業株式会社 複合樹脂粒子及び複合樹脂粒子水性分散体
JP2015086366A (ja) * 2013-09-24 2015-05-07 三洋化成工業株式会社 複合樹脂粒子及び複合樹脂粒子水性分散体
JP2015086365A (ja) * 2013-09-24 2015-05-07 三洋化成工業株式会社 複合樹脂粒子及び複合樹脂粒子水性分散体

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