JP2001354719A - フルオロエラストマー - Google Patents
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Abstract
硬化可能な、向上した加工性ならびに、非常に良好な機
械およびエラストマーの物性を有するフルオロエラスト
マーの提供。 【解決手段】 ポリマー鎖が、式: CFX=CXOCF2OR (I) [式中、RはC2〜C6直鎖状、分岐状もしくはC5〜C6
環状(ペル)フルオロアルキル基、または1〜3の酸素
原子を含むC2〜C6直鎖状、分岐状(ペル)フルオロオ
キシアルキル基であり;Rが上記のようなフルオロアル
キルまたはフルオロオキシアルキル基であるとき、1〜
2の原子を含んでもよく、それは互いに等しくまたは異
なって、以下:H、Cl、Br、Iから選択される;X
=F、H]を有するフルオロビニルエーテルから誘導さ
れる単位からなるフルオロエラストマー。
Description
ーテル、それらを製造する方法およびそれから得られう
るポリマーに関する。
フルオロアルキルビニルエーテル、特にテトラフルオロ
エチレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチ
レン(CTFE)、ヘキサフルオロプロペンが、オレフ
ィン共重合用モノマーとして用いられることはよく知ら
れている。プラストマーのポリマー中への少量のペルフ
ルオロアルキルビニルエーテルの導入は、より高いポリ
マー加工性と、より良い熱機械特性を意味する。架橋可
能なフルオロポリマーへの多量のペルフルオロビニルエ
ーテルの導入は、低温でのフッ素化ゴムのゴム状弾性を
与える。
温での向上した物性を有するエラストマーを製造する必
要性が感じられていた。そのような物性は、一般に、ガ
ラス転移温度Tgにより表される。
とができるポリマーを得ることができ、従って広範な使
用範囲を有するエラストマーを入手可能にさせる。上記
物性の組み合わせを得るために、フルオロビニルエーテ
ルは、主鎖物性を改質するための高い単一の能力、なら
びにエラストマーのフルオロポリマーにおいて、コモノ
マーとして用いられる高い反応性を有さなければならな
い。一定の工程数を有する簡単な方法で得られうるビニ
ルエーテルを利用可能にするのが望ましい。好ましく
は、該ビニルエーテルを製造する連続的方法を利用可能
にするのが望ましい。
構造物性を有するフルオロビニルエーテルが先行技術に
おいて提案されていた。しかし、先行技術から、以下に
記述するように、様々な未解決問題がペルフルオロビニ
ルエーテル製造において、および上記物性の組み合わせ
を有する相当するポリマーの製造において、存在してい
る。
ルフルオロアルキルビニルエーテル、相当するホモポリ
マーおよびTFEとのコポリマーの製造が記載されてい
る。ホモポリマーは厳しい実験条件下で、4,000〜
18,000atmの重合圧力を用いて得られる。ペル
フルオロメチルビニルエーテル(PMVE)ホモポリマ
ーは、エラストマーである;Tgは報告されていない。
記載のビニルエーテルの一般式は、以下: CF2=CFOR0 F [式中、R0 Fは、ペルフルオロアルキル基、好ましくは
1〜5の炭素原子のペルフルオロアルキル基である]で
ある。これらビニルエーテルの製造法は、米国特許第
3,291,843号に記載されており、その出発物の
フッ化アシルは、溶媒存在下に、炭酸塩を加塩され、熱
分解される。この方法により、所望でない水素化された
副産物が得られる。
0の範囲であってもよい]を有するビニルエーテルに関
する。UV重合により得られたホモポリマーも報告され
ている。例示されたコポリマーは低温でのそれらの機械
およびエラストマーの物性で特性化されていない。
フルオロビニルエーテルのTFEとの乳化共重合に関
し、−COFフッ化アシル末端基の存在がポリマーを不
安定にすることを示している。同じ現象が米国特許第
3,085,083号に、溶媒中のペルフルオロビニル
エーテル重合系において既に報告されている。
ビニルエーテルの製造および重合に関する。化合物合成
は複雑で、3つの工程を必要とする。出発化合物CF3
O(CF2O)n''CF2C(O)Fの製造は、低温で
U.V.放射の存在下に酸化することにより行われる;
そのうえ、HFPO(ヘキサフルオロプロペンオキシ
ド)との縮合、続くアルカリ熱分解が必要である。上記
物性に関するデータは報告されていない。これに関して
は、DE第19,713,806号参照。
フルオロビニルエーテルの「一次」異性体、例えばCF
3CF2CF2OCF=CF2の、対応する安定性のより低
い「二次」異性体CF3(CF3)CFOCF=CF2か
らの分離に関する。後者は、ポリマー製造と、得られた
ポリマーの乏しい物性との両方に関して、望ましくない
生成物である。
フルオロアルキルであり、X1=H、Cl、Br、F、
COOR0、CONR0R’[ここで、R0はC1〜C10ア
ルキル基であり、R’はHまたはC1〜C10アルキル基
を意味する]]を有するペルフルオロビニルエーテルの
製造に関する。これら化合物の製造において、フッ化ア
シルとヨウ素およびテトラフルオロエチレンを用い、低
収率で起こる脱ヨウ化フッ素反応により、ペルフルオロ
プロペンエポキシドから由来するフッ化アシル熱分解の
最終工程を避ける。
F3、H;X2はC1〜C3ペルフルオロアルキル基、C1
〜C3ω−ヒドロペルフルオロアルキル基、C1〜C3ω
−クロロペルフルオロアルキル基である]を有するペル
フルオロビニルエーテルを用いるフッ化エラストマーコ
ポリマーの製造に関する。ポリマーは、15〜50モル
%の範囲のフルオロビニルエーテル単位の含有量を有す
る。これらビニルエーテルは、上記ペルフルオロビニル
エーテルPVE(ペルフルオロプロピルビニルエーテ
ル)およびMVEタイプのものより良い物性を低温で有
するコポリマーを与える。この特許中には、低温で良い
物性を得るために、二重結合に隣接する側鎖において少
なくとも2つのエーテル結合の存在が必要であることが
記載されている。さらに、その特許より、4より高いn
0値ではモノマーを精製することが困難となり、ポリマ
ーTgの減少に対する効果が低いという結果になってい
る。そのうえ、記載したビニルエーテルの反応性が非常
に低く、示した適用に対する良好なエラストマー物性を
与え得る高い分子量を有するポリマーを得ることが困難
である。
オロビニルエーテルコポリマー(n 0=2)31/69
重量%が例示されている。しかし、そのポリマーは非常
に長い反応時間で得られる(96時間の重合)。また、
この場合硬化されたエラストマーの特性データは得られ
ていない。
ビニルポリエーテル(PVPE)重合が−15〜−10
0℃の範囲のTgを有する非晶質ペルフルオロポリマー
を生じることが記述されている。記載のポリマーは−7
6℃に達するTg値を有する;さらなるTg減少が可塑剤
としてペルフルオロポリエーテルを用いることで得られ
る。その特許において、式 CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)n'''R0 f' [式中、n’’’は3〜30の範囲であり、R0 f'はペ
ルフルオロアルキル基である]を有するビニルエーテル
(PVPE)とのTFEおよびMVEのコポリマーとタ
ーポリマーが記載されている。精製の困難性から、用い
たビニルエーテルは、異なるn’’’値を有するビニル
エーテル混合物である。該特許によれば、Tg減少につ
いての最も顕著な効果は、n’’’が3と等しいかまた
はそれより大きい、好ましくは4より大きいとき、示さ
れる。該特許中に記載された重合実施例によれば、最終
的な塊のポリマーは、未反応のモノマー(PVPE)全
てを除去するために、熱および真空処理下の他にも、フ
レオン(登録商標)TFでその後洗浄しなければならな
い。実施例から、全ての記載されたモノマー(PVP
E)の反応性が乏しいこととなる。
オロビニルエーテル合成の新規中間体の製造に関する。
その特許によれば、ビニルエーテル合成は、より容易に
脱炭酸しうる中間体を用いることにより向上する。その
製造に、式
いる。
れたポリマーの機械的性質を増加させるために、米国特
許第4,487,903号のものと類似の、低い割合の
ペルフルオロプロペンとTFEとのペルフルオロビニル
ポリエーテル(PVPE)の重合に関する。
素化コポリマーの直接のフッ素化を用いるペルフルオロ
コポリマーの製造に関する。より反応性な部分的にフッ
素化されたモノマーを用いると、得られたポリマーは元
素のフッ素でフッ素化される。フッ素化工程には付加工
程で、そのうえ、この工程では、高度な酸化ガスである
元素のフッ素が使用され、その使用は注意が必要であ
る。そのうえ、本特許には、フッ素化反応および得られ
るポリマーの物性の妥協をさせ、その発明の方法ではポ
リマー中のコモノマーの割合が50モル%を越えないよ
うにすることが述べられている。
フルオロ化ゴム(TFE/MVEコポリマー)の可塑剤
として高い粘度のペルフルオロポリエーテルの使用によ
り、低いTgを有するペルフルオロ化ゴムの製造を報告
している。しかし、使用の間、ペルフルオロポリエーテ
ルの流出は起こる。これは、特に、低い分子量(低い粘
度)を有するPFPEについては真実である:該特許に
おいて、従って、高い粘度のPFPEの使用が示唆さ
れ、従って低い粘度のPFPEはあらかじめ除去されな
ければならない。
のフッ素によるヒドロフルオロクロロエーテルのフッ素
化および次いでの脱塩素化による、ペルフルオロアルキ
ルビニルエーテルの製造に関する。米国特許第5,40
1,818号は、式: R1 f(OCF2CF2CF2)m'−OCF=CF2 (式中、R1 fはC1〜C3ペルフルオロアルキル基であ
り、m’は1〜4の範囲の整数である)のペルフルオロ
ビニルエーテル、および低温で向上した物性を有する対
応したコポリマーの製造に関する。該ペルフルオロビニ
ルエーテルの製造は、7工程で行われ、そのうち幾つか
は非常に低収率で、また元素F2でのフッ素化を含む。
該ペルフルオロビニルエーテルの反応性はとにかく低
い。
ルオロビニルエーテル合成は一般に、多工程を含み、低
収率で(米国特許第3,132,123号および米国特
許第3,450,684号)、所望でない異性体を除去
するためのさらなる精製(米国特許第3,896,17
9号)を伴い、所望でない水素化された副生成物を調節
する必要がある(米国特許第3,291,843号)。
代わりに、合成において、中間体として作用する物質
は、適当に製造され、該欠点(米国特許第4,340,
750号、米国特許第4,515,989号)を除去す
ることができるものが、用いられる。
製のために部分的にフッ素化された中間体の元素のフッ
素(米国特許第5,350,497号)によるフッ素化
が必要とされるか、またはペルフルオロビニルエーテル
の合成および低反応性問題を避けるために、部分的にフ
ッ素化されたポリマーのフッ素化が示唆されている(E
P第338,755号)。
オロビニルエーテルの低反応性に関する。それにより反
応生成物から未反応のモノマーの回収が必要となり(U
K第1,514,700号)、−C(O)F末端基を有
するポリマーの安定性が問題となる(米国特許第3,6
35,926号)。これらの最後は、フッ素化ポリマー
の安定性を増加させるために適当な反応剤によりさらに
変換されることができる(EP178,935号)。ペ
ルフルオロオキシアルキルビニルエーテルは、さらに、
フッ素化ゴムに低温での良好な物性、特にガラス転移温
度を下げるものを与えるのに用いられる。
を形成するペルフルオロオキシアルキル単位を増加させ
ることにより、それぞれ得られうる非晶質コポリマーの
Tgが減少し、しかし同時にビニルエーテル反応性が劇
的に減少し、所望のエラストマー物性を有するポリマー
を与えるのに十分高い分子量を有するポリマーを得るの
が困難または不可能となり、そのうえ、重合生成物また
はポリマー自身から未反応モノマーの回収について先に
示した問題がより明白になる(米国特許第4,487,
903号−EP第130,052号)。ある場合、モノ
マーが真空下での簡単な除去で完全に除去できないと
き、ポリマー塊から未反応ビニルエーテルを完全に除去
するために、フッ素化溶媒でさらなる洗浄を行わなくて
はならない。
FEの非晶質コポリマーは、0℃付近またはわずかに低
いTgを有する(Maskornik, M ら、「ECD-006 Fluoroelas
tomer-A high performance engineering material」, So
c. Plast Eng. Tech. Pao. (1974), 20, 675-7)。MV
EホモポリマーのTg推定値は、約−5℃である(J. Ma
cromol. Sci.-Phys., B1(4), 815〜830, Dec. 1967)。
5,235,074号において、不飽和生成物に対する
ハイポフルオライトCF2(OF)2[これにより、ジオ
キソラン誘導体の生成とオレフィン自体のフッ素化化合
物が同時に導かれる]の反応性が記載されている。EP
第683,181号において、オレフィンに対するCF
2(OF)2[これにより、対称ジエンの製造用の、1つ
のハイポフルオライト分子と、同じオレフィンの2つの
分子の間の直鎖状反応化合物の生成が導かれる]の反応
性が記載されている。
ルのようなフッ化ビニリデン(VDF)、ヘキサフルオ
ロプロペン(HFP)、ペルフルオロアルキルビニルエ
ーテル(PAVE)および任意にテトラフルオロエチレ
ン(TFE)から誘導されるモノマー単位をベースに
し、イオン性ルートで硬化可能な、O−リング製造に適
したフルオロエラストマーが、低温および高温において
高いゴム状弾性を有し、良好な加工性、例えば硬化後の
離型の向上を示す(米国特許第5,260,393号参
照)。該フルオロエラストマーは、O−リング製造に用
いられるVFDおよびHFP単位で形成されたコポリマ
ーに関して向上した物性を示す。実際、該最後のコポリ
マーは良好な熱物性を示し、しかし低温では乏しい物性
を示した。
ラストマーが、VDF、PAVEおよび任意にTFE単
位をベースとし、過酸化物および架橋剤によるラジカル
性ルートで硬化されうるものであることが知られてい
る。
造する方法はイオン型の架橋に関してより複雑になる。
フッ化ビニリデン(VDF)由来のモノマー単位をベー
スとしたフルオロエラストマーは、イオン性ルートによ
り硬化可能であり、シャフトシールや燃料ホースの製造
に適しており(米国特許第5,260,392号参
照)、知られている。
造には、以下の物性:モーター油および/ガソリンに対
する良好な耐性、高温での良好な耐性、ならびに特にシ
ャフトシールのような製品の冷時挙動、圧縮成形および
射出成形の両方における良好な加工性、および良好な硬
化速度の最適な組み合わせを有するエラストマーを必要
とする。
テル(PAVE)およびテトラフルオロエチレン(TF
E)のモノマー単位により形成されたフルオロエラスト
マーをそのような製品に用いることが知られている。該
コポリマーは低温で良好な物性を有し、しかしそれらは
過酸化物のルートによってのみ硬化可能であるという欠
点を示し、例えば配合操作における温度を注意深く調節
する必要性や、短いスコーチおよび熱活性化時間のよう
な該硬化方法による欠点を全て有する。
り硬化可能な、向上した加工性ならびに、非常に良好な
機械およびエラストマーの物性を有するフルオロエラス
トマーも知られている。フルオロエラストマー加工性に
おける向上は、異なる分子量分布を有するポリマーを適
当に混合することにより得られうることも知られてい
る。これは、押出の後の膨張現象のほかに、必然的に機
械的物性および最終生成物の鋳造可能性における悪化を
意味する。
圧延の間、非常に良好な離型と共に、押出成形および射
出成形の間の非常に良好な機械的および運転可能性と組
み合わせた向上した加工性を示す。これらのフルオロエ
ラストマーは少量のビス−オレフィンをポリマー鎖中に
導入することにより得られる(米国特許第5,585,
449号)。
えば材料が、以下の物性: − アルコールまたはMBTEまたは他の極性化合物を
添加したガソリンに対する化学的耐性、 − 例えばTR10(ASTM D1329法)により
示されたような低温での高度な耐性、 − 非常に低いTg、 − 特に高温における、例えば機械特性および封止性の
ような、良好なエラストマー性の維持 の組み合わせを有することを必要とする車産業におけ
る、低温における耐性という最も切迫した必要性を未だ
満足させていない低温での物性を示すという欠点を有す
る。
に、かつ予期せぬことに、以下に記述するように、容易
に合成でき、連続的な方法により得ることができる特定
のフルオロビニルエーテルを用いることにより、上記技
術的問題を解決することが可能であることを見出した。
一般式: CFX=CXOCF2OR (I) [式中、RはC2〜C6直鎖状もしくは分岐状あるいはC
5〜C6環状(ペル)フルオロアルキル基、または1〜3
の酸素原子を含むC2〜C6直鎖状もしくは分岐状(ペ
ル)フルオロオキシアルキル基であり;Rが上で定義し
たフルオロアルキルまたはフルオロオキシアルキル基で
あるとき、これらの基はH、Cl、BおよびIから選択
され、互いに等しくまたは異なる1〜2の原子を含むこ
とができる;X=F、H]のフルオロビニルエーテルか
ら誘導される単位からなるフルオロエラストマーであ
る。
オロビニルエーテルが式(I)の化合物の中で好まし
い。
ルエーテルが更に好ましい。 式: CF2=CFOCF2OCF2CF3 (IV) を有するペルフルオロビニルエーテルが、よりさらに好
ましい。
ルは、公知のビニルエーテルに関して以下に示す利点を
示す。得られうる利点は、エチレン不飽和に直接結合し
た−OCF2O−単位に起因する。
下は、不飽和に直接結合する(−OCF2O−)単位の
存在に関係している。Tg低下は驚いたことに、非常に
明らかであるので一次的な効果と定義される。実際、2
つの酸素原子を有する本発明のビニルエーテル: CF2=CF−O−CF2−O−CF2CF3 (MOVE1) を用いると、約46重量%の割合のビニルエーテルを有
するTFEとのコポリマーにおいて、Tg低下は、PV
E CF2=CF−O−CF2CF2CF3 (PVE) に関して35℃であり、同じ式を有するが、異なる位置
における第2の酸素原子を有して特徴的な単位(−OC
F2O−)を示さないビニルエーテル CF2=CF−O−CF2CF2−O−CF3 (β−PDE) に関して15℃である。
点を示さないことが判明した。逆に、(−OCF2O
−)単位の一次効果は、本発明のビニルエーテル(MO
VE)では非常に明らかである。
に結合した(−OCF2O−)単位が、不安定性を生じ
るCOFへの転位を減少させるビニルエーテルの反応性
を増加させることが見出された。
ことができる: − 新規モノマーの反応性のため、カルボン酸基、また
は−C(O)F、−COO−のようなその誘導体の非常
に低い含有量を有するコポリマーを製造することができ
る。TFEとのコポリマー中のカルボン酸基含有量は、
同じ条件下で、ただしPVEをフルオロビニルエーテル
の代わりに用いて製造したコポリマー(実施例参照)の
ものより約10倍低くなる。低含有量のカルボン酸基ま
たは相当する誘導体(アミド、エステル等)の存在によ
り、より安定なポリマーを得ることができる。
ど高い(実施例を参照)。 − 非晶質ポリマーを得るためには、ある量の本発明の
ビニルエーテルは、結晶領域の消失を引き起こすもので
なければならない。当該分野の当業者には、そのような
結果を得るのに必要な本発明のビニルエーテルの量を、
容易に見出すことができる。通常、非晶質ポリマーを得
るためのビニルエーテルの量は10モル%より高く、好
ましくは約15〜20モル%の範囲またはそれ以上であ
る。 − 本発明のポリマーの低温での物性(Tg)は、同じ
MVE含有量を有するコポリマー(実施例参照)に関し
て、およびまた、驚いたことに、CF2=CFOCF2C
F2OCF3(β−PDE)の場合のように(実施例参
照)、酸素原子が等しいペルフルオロビニルエーテルが
不飽和に直接結合する−OCF2O−基を示さないコポ
リマーの両方に関して、明らかに良好な結果となる。
(I)のさらなる利点は、以下に示すように、その製造
が限定した数の工程で連続的なプラント中で行われるこ
とに存在する。さらに、使用された原料が安価である。
以下のものが例として挙げられる:CF2(OF)2、C
F2=CF2、CF2=CFOCF3、CHCl=CFC
l、CFCl=CFCl、CF2=CFCl、CF2=C
FH、CF2=CH2、CHCl=CHClおよび他のオ
レフィンである。これらの反応剤の使用は、本発明のビ
ニルエーテルの合成方法において明記されている。
(IV)のフルオロビニルエーテルを、適当なコモノマ
ーと重合することにより得られうる。本発明のフルオロ
エラストマーを得るために、コモノマー混合物中で用い
る式(I)〜(IV)のコモノマーの量は、結晶領域の
消失を引き起こすような量である。通常、その量は10
モル%より大きい。
および1またはそれ以上のコモノマーを含むポリマーを
意味する。コモノマーとは、分子中に、任意に水素およ
び/または塩素および/または臭素および/またはヨウ
素および/または酸素を含む、重合性二重結合C=Cを
少なくとも1つ有するフッ素化された化合物を意味す
る。該コモノマーはラジカル開始剤の存在下に(コ)ポ
リマーを製造することができる。任意の共重合性コモノ
マーは、エチレン、プロピレン、イソブチレンのような
フッ素化されていないC2〜C8オレフィンである。
ルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロペン
(HEP)、ヘキサフルオロイソブテン; − C2〜C8水素化フルオロオレフィン、例えばフッ化
ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VDF)、トリフ
ルオロエチレン、CH2=CH−R2 fペルフルオロアル
キルエチレン[式中、R2 fはC1〜C6ペルフルオロアル
キルである]; − C2〜C8クロロ−および/またはブロモ−および/
またはヨード−フルオロオレフィン、例えばクロロトリ
フルオロエチレン(CTFE)およびブロモトリフルオ
ロエチレン; − CF2=CFOR2 f(ペル)フルオロアルキルビニ
ルエーテル(PAVE) [式中、R2 fはC1〜C6(ペル)フルオロアルキル、例
えばトリフルオロメチル、ブロモジフルオロメチルまた
はヘプタフルオロプロピルである]; − CF2=CFOXa(ペル)フルオロ−オキシアルキ
ルビニルエーテル [式中、Xaは:1以上のエーテル基を有する、C1〜C
12アルキル、またはC1〜C12オキシアルキル、または
C1〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルであり、例
えばペルフルオロ−2−プロポキシプロピル]; − 構造CF2=CFOXbSO2F [式中、Xb=CF2CF2、CF2CF2CF2、CF2C
F(CF2Xc)[ここで、Xc=F、Cl、Br]]を
有するスルホン酸系モノマー; − 一般式: RI 1RI 2C=CRI 3−Z−CRI 4=CRI 5RI 6 (IA) [式中、RI 1、RI 2、RI 3、RI 4、RI 5、RI 6は、同一
または互いに異なって、HまたはC1〜C5アルキルであ
り;Zは、任意に酸素原子を含み、好ましくは少なくと
も部分的にフッ素化された、C1〜C18直鎖状もしくは
分岐状アルキレンもしくはシクロアルキレン基または、
(ペル)フルオロポリオキシアルキレン基である]を有
するビスオレフィン;が挙げられる。
フルオロアルキレン基が好ましく、一方RI 1、RI 2、R
I 3、RI 4、RI 5、RI 6は、水素が好ましい。Zが(ペ
ル)フルオロポリオキシアルキレン基であるとき、式: −(Q)P−CF2O−(CF2CF2O)ma(CF2O)na−CF2−(Q)P− (IIA) [式中、QはC1〜C10アルキレンまたはオキシアルキ
レン基であり;pは0または1であり;maおよびna
は、ma/na比が0.2〜5となるような整数であ
る]を有するのが好ましく、該(ペル)フルオロポリオ
キシアルキレン基の分子量は500〜10,000、好
ましくは1,000〜4,000の範囲である。Qは、
以下の群: −CH2OCH2−;−CH2O(CH2CH2O)S− [s=1〜3]から選択されるのが好ましい。
である式(IA)のビス−オレフィンは、例えば、ソ連
邦科学アカデミ−会誌、化学シリーズ 1964
(2),384−6に記載されたI.L.Knunya
ntsらの方法により製造することができ、一方、(ペ
ル)フルオロポリオキシアルキレン序列を含むビス−オ
レフィンは米国特許第3,810,874号に記載され
ている。鎖中の該ビス−オレフィンから誘導される単位
の量は、一般的に0.01〜1.0モルの範囲である。
ペルフルオロビニルエーテルと重合可能な、上記で示さ
れたコモノマーは、単独または他のコモノモマーと混合
して使用することができる。
下: (1) C2〜C8のペルフルオロオレフィン、例えばテ
トラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロ
ペン(HFP);C2〜C8のクロロ−および/またはブ
ロモ−および/またはヨード−フルオロオレフィン、例
えばクロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびブ
ロモトリフルオロエチレン; CF2=CFORt f(ペル)フルオロアルキルビニルエー
テル(PAVE) [式中、Rt fは、C1〜C6の(ペル)フルオロアルキ
ル、例えばトリフルオロメチル、ブロモジフルオロメチ
ル、ペンタフルオロプロピルである]; CF2=CFOXtペルフルオロ−オキシアルキルビニル
エーテル [式中、Xtは、1またはそれ以上のエーテル基を有す
る、C1〜C12のペルフルオロ−オキシアルキル、例え
ばペルフルオロ−2−プロポキシ−プロピルである];
C2〜C8の非フッ素化オレフィン(O1)、例えばエチ
レンおよびプロピレン:から選択されるコモノマーの少
なくとも1つと共にVDFが共重合された、VDFをベ
ースとするコポリマー、 (2) CF2=CFORt f(ペル)フルオロアルキル
−ビニルエーテル(PAVE) [式中、Rt fは、上で定義したとおりである]; CF2=CFOXtペルフルオロ−オキシアルキルビニル
エーテル [式中、Xtは、上で定義したとおりである];水素お
よび/または塩素および/または臭素および/またはヨ
ウ素原子を含むC 2〜C8のフルオロオレフィン;C2〜
C8の非フッ素化オレフィン(O1):から選択される
コモノマーの少なくとも1つと共に、TFEが共重合さ
れた、TFEをベースとするコポリマーから選択するこ
とができる。
ストマー群のうち、好ましい基本モノマー組成(%)は
次の通りである。 − VDF 45〜85 HFPおよび/またはPAVE 0〜45 TFE 0〜30 MOVE 1〜45、好ましくは5〜40 O1 0〜40 HFP+PAVE+MOVEの合計は最大45モル%;
または − TFE 50〜85 PAVE 0〜50 MOVE 1〜50、好ましくは5〜40 O1 0〜40 PAVE+MOVEの合計は最大50モル%である。
くは過酸化ルートで硬化される。それらがイオン性ルー
トで硬化される場合、好ましい組成(モル%で表現され
る)は、フルオロエラストマーがO−リング製造のため
使用される場合、以下のとおりである。
である。
ルまたは燃料ホースを得るために使用される場合、以下
の組成(モル%)が好ましい: − VDF 30〜47 HFP 20〜40 PAVE 0〜17 TFE 10〜30 MOVE 3〜20 PAVE+MOVEの合計は20モル%またはそれ以下
である。
化される場合、上述の少量のビス−オレフィンを添加す
ることが好ましい。良好な硬化の度合いを達成するため
には、鎖中に反応部位、すなわちヨウ素および/もしく
は臭素、好ましくはヨウ素を含むフルオロエラストマー
(硬化部位モノマー)を使用することが適している。ま
たヨウ化または/あるいは臭化連鎖移動剤も使用でき
る。
は、ここに引例として取りこむ米国特許第4,864,
006号および第5,182,342号に記載のよう
に、有機溶媒中の重合により行うことができる。有機溶
媒はクロロフルオロカーボン、ペルフルオロポリエーテ
ル、ヒドロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロエー
テルからなる群から選択される。
の製造法は、当該分野でよく知られた方法に従い、任意
に鉄、銅もしくは銀塩または他の容易に酸化されうる金
属と組み合わせた、ラジカル開始剤(例えば、アルカリ
またはアンモニウムの過硫酸塩、過燐酸塩、過ホウ酸塩
あるいは過炭酸塩)の存在下で、水性エマルジョン中で
のモノマーの共重合により行うことができる。また反応
媒体中には、各種の界面活性剤が通常存在し、そのうち
式: R3 f−X-M+ [式中、R3 fはC5〜C16(ペル)フルオロアルキル鎖
または(ペル)フルオロポリオキシアルキル鎖であり、
X-は−COO-または−SO3 -であり、M+はH+、NH
4 +、アルカリ金属イオンから選択される]のフッ素化界
面活性剤が特に好ましい。
モニウムペルフルオロオクタネート、1またはそれ以上
のカルボン酸基を末端として有する(ペル)フルオロポ
リオキシアルキレンがあげられる。米国特許第4,99
0,283号および米国特許第4,864,006号を
参照。重合の終点で、フルオロエラストマーは、電解質
の添加または冷却による凝固のような、通常の方法でエ
マルジョンから分離される。代わりに、重合は、よく知
られた技術により、ラジカル開始剤が存在する有機液体
中において、塊重合または懸濁重合で行うことができ
る。重合反応は一般的に、10Mpaまでの圧力下、2
5℃から150℃の温度範囲で行われる。本発明のフル
オロエラストマーの製造は、好ましくは、米国特許第
4,789,717号および米国特許第4,864,0
06号に従い、ペルフルオロポリオキシアルキレンのエ
マルジョン、分散またはマイクロエマルジョンの存在
下、水性エマルジョン中で行われる。
および/または臭素原子、好ましくはヨウ素原子を有す
る、本発明のフルオロエラストマーは、過酸化ルートで
硬化されることが好ましい。そのようなヨウ素および/
または臭素原子の導入は、2〜10の炭素原子を有する
ブロモおよび/またはヨード オレフィン(例えば、米
国特許第4,035,565号および米国特許第4,6
94,045号に記載のような)、またはヨードおよび
/またはブロモフルオロアルキルビニルエーテル(米国
特許第4,745,165号、米国特許第4,564,
662号およびEP第199,138号に記載のよう
な)のような、ヨウ化および/または臭化硬化部位コモ
ノマーを、最終生成品中の硬化部位コモノマーの含有量
は、一般的に他の基本モノマー単位100モルに対し
0.05〜2モルの範囲であるような量で、反応混合物
中に添加することで行われる。
ーと組み合わせて、例えば、式Rb f(I)x(Br)y'
[式中、Rb fは炭素数1〜8の(ペル)フルオロアルキ
ルまたは(ペル)フルオロクロロアルキルであり、一方
xとyは0と2の範囲の整数で、1≦x+y≦2であ
る]の化合物のようなヨウ素化および/または臭素化連
鎖移動剤を、反応混合物に添加することで、ヨウ素およ
び/または臭素末端原子を導入することができる(例え
ば、米国特許第4,243,770号および米国特許第
4,943,662号を参照)。米国特許第5,17
3,553号によれば、アルカリまたはアルカリ土類金
属のヨウ化物および/または臭化物も連鎖移動剤として
使用できる。
たは臭素を含む連鎖移動剤と組み合わせて、酢酸エチ
ル、マロン酸ジエチル等のような当該分野で知られてい
る他の連鎖移動剤も使用できる。公知の技術に従い、加
熱によりラジカルを発生しうる適当な過酸化物を添加す
ることで、過酸化ルートの硬化が行われる。
ジtert−ブチルパーオキサイドおよび2,5−ジメチル
ー2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサンのよ
うなジアルキルパーオキサイド;ジクルミルパーオキサ
イド、ジベンゾイルパーオキサイド;ジtert−ブチルパ
ーベンゾエート、ジ−[1,3−ジメチル−3−(tert
−ブチルパーオキシ)ブチル]カーボネートが考えられ
る。その他の過酸化物系は、例えば、ヨーロッパ特許出
願第EP136,596号およびEP第410,351
号に記載されている。
%、好ましくは1〜7%の範囲の量の硬化補助剤;なか
でも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌ
レート(TAIC)、トリス(ジアリルアミン)−S−
トリアジン;トリアリルフォスファイト;N,N−ジア
リルアクリルアミド;N,N,N',N'−テトラアリル
マロンアミド;トリビニルイソシアヌレート;および
4,6−トリビニルメチルトリシロキサンなどが一般的
に使用されるが、TAICが特に好まれる; (b)任意に、例えばBa、Na、K、Pb、Caのス
テアリン酸塩、安息香酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、亜リン酸
塩等のような弱酸塩との組み合わせて、ポリマーに対し
て1〜15重量%、好ましくは2〜10%の範囲の量
の、例えばMg、Zn、Ca、またはPbのような二価
の金属の酸化物および水酸化物から選択される金属化合
物 (c)粘度付与剤、顔料、酸化防止剤、安定剤などのよ
うな他の通常の添加剤のような他の化合物を次いで添加
する。
ルートでも硬化できる。当該分野でよく知られた適当な
硬化剤および促進剤は、ポイント(b)および(c)で
上述した製品の他に、硬化ブレンドに添加される。硬化
剤として、例えばEP第335,705号および米国特
許第4,233,427号に記載されているように、例
えば芳香族または脂肪族ポリヒドロキシ化化合物または
それらの誘導体が使用可能である。なかでも、ジ−、ト
リ−およびテトラ−ヒドロキシベンゼン、ナフタレン、
またはアントラセン;脂肪族、環状脂肪族または芳香族
の2価の基か、または1つの酸素もしくは硫黄原子、ま
たは1つのカルボニル基で、2つの芳香環が互いに結合
しているビスフェノールが、特に挙げられる。芳香環
は、1またはそれ以上の塩素、フッ素、臭素原子または
カルボニル、アルキル、アシルと置き換えることができ
る。
ホスホニウム、アルソニウムおよびアンチモンの第4級
塩(例えば、EP第335,705号および米国特許第
3,876,654号を参照)、アミノホスホニウム塩
(例えば、米国特許第4,259,463号を参照)、
ホスホラン(例えば、米国特許第3,752,787号
を参照)、EP第182,299号およびEP第12
0,462号に記載のイミン化合物などが使用できる。
また反応促進剤と硬化剤との付加物も使用でき、ここに
引例として取りこむ米国特許第5,648,429号、
米国特許第5,430,381号、米国特許第5,64
8,430号を参照。
ように、イオン性と過酸化物の両方の混合硬化系も使用
できる。
法は、式R1R2C=CR3R4を有するフッ素化オレフィ
ンとのハイポフルオライトの反応で中間体ハイポフルオ
ライトF−CR1R2−CR3R4−OCF2OFを得、こ
の化合物と式R5R6C=CR7R8の第二のフッ素化オレ
フィンとの続く反応で中間体F−CR1R2−CR3R4−
OCF2O−CR5R6−CR7R8−Fを得、それを続く
脱ハロゲン化または脱ハロゲン化水素により、新しいペ
ルフルオロビニルエーテルを得ることからなる。
2、R3は同一または異なって、H、Clであり、以下の
条件下: (1)最終反応が脱ハロゲン化のときR2、R3=Clで
あり、(2)最終反応が脱ハロゲン化水素のとき、
R2、R3の2つの置換基の一つがHであり、他がClで
ある;
分岐状ペルフルオロアルキル基または1〜3の酸素原子
を含むC1〜C4直鎖状もしくは分岐状ペルフルオロオキ
シアルキル基であるか、またはR5およびR7、またはR
6およびR8は、互いに結合してC2およびC1と共にC5
〜C6環状ペルフルオロアルキル基を形成し;
たは分岐状フルオロアルキルであるとき、または1〜3
の酸素原子を含むC2〜C4直鎖状または分岐状フルオロ
オキシアルキル基であるとき、他のR5〜R8の1または
2は、Fであり、残りの1または2は同一または互いに
異なって、H、Cl、Br、ヨウ素から選択され;H、
Cl、Br、ヨウ素から選択される基が2つであると
き、それらは両方とも同じ炭素原子に結合し;R5およ
びR7、またはR6およびR8は、互いに結合してC2およ
びC1と共にC5〜C6環状フルオロアルキル基を形成
し、2つの遊離置換基R6、R8またはR5、R7の一つ
は、Fであり、他はH、Cl、Br、ヨウ素から選択さ
れる;
ンは、その後の反応b)のものと置き換えることができ
る;この場合、R1〜R4基、およびR5〜R8基のそれぞ
れの置換基で定義された意味は、互いに相互交換可能で
あり、ただし、中間化合物(VII)の鎖上の−OCF
2O−に関する各2つの基R1〜R4およびR5〜R8の各
基の位置は、上記反応式に従い合成が起こり、2つのオ
レフィンが互いに反応すると占める位置と同一である。
おいて、不活性流体で適当に希釈されたハイポフルオラ
イトガス流CF2(OF)2は、出口を備えた適当な反応
器中で、同じものの底で(第一の反応器)、任意に不活
性流体中で希釈された、R1R2C=CR3R4オレフィン
流と接触して、化学反応a)を起こさせ、中間体ハイポ
フルオライト(VI)を生成させる。反応を化学量論的
にさせるために、反応物は、ほぼ単位モル比かまたはC
F2(OF)2を過剰に、反応器中に導入されなければら
ない。反応器中の混合物の滞留時間は、オレフィンの反
応性、反応温度および任意な反応溶媒の存在に応じて1
00分の2,3秒〜約120秒の範囲である。
くは−80〜−130℃の範囲であることができる。化
合物(VI)は通常反応生成物から分離されず、連続的
な方法で工程b)で記載した次の反応に移される。
2の反応器に供給する前に室温で加熱することができ
る。第2の工程b)において、第2のオレフィンR5R6
C=CR7R8は純粋または溶液で、第一の反応で得られ
た生成物と反応して化合物(VII)を得る。オレフィ
ンは、連続的に供給され、反応器中でその濃度を一定に
維持することができる。反応b)の温度は、−20〜−
130℃、好ましくは−50〜−130℃の範囲であ
る。オレフィンの濃度は、0.01Mと同じかまたはそ
れ以上であり、好ましくは濃度は3Mより高く、より好
ましくは純粋な化合物を用いることである。
は、ペルフッ素化されたもしくはクロロヒドロフッ素化
された溶媒またはヒドロフルオロカーボンである。該溶
媒の例は、CF2Cl2、CFCl3、CF3CFH2、C
F3CF2CF3、CF3CCl2H、CF3CF2Clであ
る。
工程a)およびb)において用いるオレフィンに依存し
て、反応原料からの蒸留後に、脱塩素または脱塩化水素
に付され式(I)のビニルエーテルを得る。この最後の
工程は、当該分野で広く記載されている反応を用いて行
うことができる。合成における2つのオレフィン中の置
換基R1〜R8の適当な選択により、本発明のビニルエー
テルを得ることができる。
である]のハイポフルオライトと、それぞれの 式RA 1RA 2C=CRA 3RA 4およびRA 5RA 6C=CRA 7R
A 8 [式中、RA 1〜RA 8は同一または異なって、F、H、C
l、Br、I、−CF2OSO2F、−SO2F、−CO
F、C1〜C5直鎖状または分岐鎖状のペルフルオロアル
キルまたはオキシペルフルオロアルキル基である]の2
つのフルオロアルケンを、脱ハロゲン化と脱ハロゲン化
水素化工程を除いて、工程a)およびb)に従い反応さ
せ、一般式(VIII) F−CRA 1RA 2−CRA 3RA 4−OCF2O―CRA 5RA 6
−CRA 7RA 8−F の化合物を得る方法である。
告するものであり、その範囲を限定するものではない。
実施例中、熱重量分析TGAは10℃/分の速度を用い
て行った。
1,2−ジクロロ−3,5−ジオキサヘプタンの合成 用いた反応器は、300mlの全容量を有し、磁気ドラ
ッキング機械的攪拌機と、反応器の頂部から20cmの
ところに設置された反応ガスの再利用のタービンと、内
部熱電対と、タービンから約1mmのところで終結して
いる反応物供給用の2つの内部銅パイプと、底からの生
成物出口とを備えた円筒型である。反応器中、内部の温
度は−114℃に保たれ、1.1L/h(リットル/時
間)のCF2(OF)2および3.3L/hのHeを2つ
の入り口パイプの一つを通して導入し;1.1L/hの
CF2=CF2および0.7L/hのHeの流れを第2の
入り口パイプを通して維持する。供給を6.6時間維持
する。
出パイプの入り口との間の反応帯中における輸送ガスの
滞留時間は、約4秒である。反応器の底で、反応生成物
は室温になり、ガスクロマトグラフィーで監視されてい
るガス混合物気流を、機械的攪拌下に、連続して、機械
的攪拌機と、熱電対と、反応混合物用のディッピング入
り口と、不活性ガスの頂部に出口とを備え、−70℃の
温度に維持され250mlの容量を有する第2の反応器
中に、供給する。反応器は72.6gのジクロロジフル
オロエチレンCFCl=CFClを含む。
おいて、未処理の反応材料を段塔で常圧で蒸留し、4
1.5gの所望な生成物(沸点91℃)を集めた。ペル
フルオロ−1,2−ジクロロ−3,5−ジオキサヘプタ
ンの収率は、CF 2(OF)2に関して計算して36%で
ある。
−ジオキサヘプタンの特性付け 常圧での沸点:91℃ ppmでの19F−NMRスペクトル(CFCl3=0に
関して):
ピークおよび相対的強度:
弱い、(m)=中程度、(s)=強い、(vs)=非常
に強い:
ルオロ−1,2−ジクロロ−3,5,8−トリオキサノ
ナン(異性体A)およびCF3OCF(CF3)OCF2
OCFClCF2Clペルフルオロ−1,2−ジクロロ
−3,5,7−トリオキサ−6−メチルオクタン(異性
体B)の合成 実施例1で用いたのと同一の反応器中、−114℃の同
じ温度で維持し、1.55L/hのCF2(OF)2と
4.5L/hのHeを2つの入り口パイプの1つを通し
て導入し;第2の入り口パイプを通して1.4L/hの
CF2=CF−OCF3と0.7L/hのHeを4.5時
間導入した。反応器中の出口と、2つの供給パイプの端
との間の反応帯中における輸送ガスの滞留時間は、約3
秒である。
ガスクロマトグラフィーで監視されているガス混合物気
流を、機械的攪拌下に、連続して、実施例1の同じ工程
で用いたものと同一な第2の反応器中に、供給する。内
部は−70℃の温度に維持し、51gのジクロロフルオ
ロエチレンCFCl=CFClが存在する。
おいて、未処理の反応材料を段塔で250mmHgの減
圧下に蒸留した。2つの異性体、それぞれ異性体A)ペ
ルフルオロ−1,2−ジクロロ−3,5,8−トリオキ
サノナンと異性体B)ペルフルオロ−1,2−ジクロロ
−3,5,7−トリオキサ−6−メチルオクタンとから
なる50gの混合物を得た。混合物の組成はガスクロマ
トグラフィーで測定し、以下:異性体A79%、異性体
B21%であった。用いたCF2(OF)2に関してA+
Bのモル収率は、38%である。用いたペルフルオロメ
チルビニルエーテルに関するA+Bのモル収率は、42
%である。異性体は、分取ガスクロマトグラフィーで分
離した。
1%):82℃ 異性体Aのppmでの19F−NMRスペクトル(CFC
l3=0に関して):
l3=0に関して):
ピークおよび相対的強度: 生成物A:
ル(cm-1)強度:(w)=弱い、(m)=中程度、
(s)=強い、(vs)=非常に強い:
ルオロ−1,2−ジクロロ−1,2−ジヒドロ−3,
5,8−トリオキサノナン(異性体C)とCF3OCF
(CF3)OCF2OCHClCHFClペルフルオロ−
1,2−ジクロロ−1,2−ジヒドロ−3,5,7−ト
リオキサ−6−メチルオクタン(異性体D)の合成 実施例1で用いたのと同一の反応器中、−112℃の同
じ温度で維持し、1.55L/hのCF2(OF)2と
4.5L/hのHeを2つの入り口パイプの一つを通し
て導入し;第2の入り口パイプを通して1.4L/hの
CF2=CF−OCF3と0.7L/hのHeを5時間導
入した。反応器中の出口と、2つの供給パイプの端との
間の反応帯中における輸送ガスの滞留時間は、約3秒で
ある。
ガスクロマトグラフィーで監視されているガス混合物気
流を、機械的攪拌下に、連続して、実施例1の同じ工程
で用いたものと同一な第2の反応器中に、供給する。内
部は−70℃の温度に維持し、50gの1,2−ジクロ
ロエチレンCClH=CClHと50gのCFCl3が
存在する。
おいて、常圧で溶媒を蒸留した後、未処理の反応材料を
段塔で100mmHgの減圧下に蒸留した。43.5g
の所望の生成物の混合物(異性体C78%、異性体D2
2%、ガスクロマトグラフィーで測定)を集めた。用い
たCF2(OF)2に関してC+Dのモル収率は、33%
である。異性体は、分取ガスクロマトグラフィーで分離
した。
2%):71℃ 異性体Cペルフルオロ−1,2−ジクロロ−1,2−ジ
ヒドロ−3,5,8−トリオキサノナンのppmでの19
F−NMRスペクトル(CFCl3=0に関して):
ヒドロ−3,5,7−トリオキサ−6−メチルオクタン
のppmでの19F−NMRスペクトル(CFCl 3=0
に関して):
Rスペクトル(TMSに関して):6.28/6.05
(1H−CHFCl);6.02/5.95(1H−C
HCl−)。
よび相対的強度:
弱い、(m)=中程度、(s)=強い、(vs)=非常
に強い:
プタンの脱ハロゲン化 機械的攪拌機と、温度計と、滴下ロートと、水冷却機お
よび−78℃に保たれた収集トラップを備えた蒸留塔と
を備え、機械的真空ポンプに接続した、25mLの3つ
口フラスコ中、150mLのDMF、15gの粉末Z
n、0.5gのK 2CO3および100mgのI2を導入
した。内部温度を80℃にし、50gのペルフルオロ−
1,2−ジクロロ−3,5−ジオキサヘプタンを滴下し
て加えた。滴下が終了したとき、混合物を約30分間反
応させる。終点で、内部圧力は徐々に760mmHgか
ら300mHgになった。約20分後、34.2gのペ
ルフルオロ−3,5−ジオキサ−1−ヘプテン(MOV
E1)を含む収集トラップを分離した。脱ハロゲン化収
率は85%である。
プテン(MOVE1)の特性付け 常圧での沸点:41.9℃ ppmでの19F−NMRスペクトル(CFCl3=0に
関して):
よび相対的強度:
弱い、(m)=中程度、(s)=強い、(vs)=非常
に強い:
1,2−ジクロロ−3,5,8−トリオキサノナンCF
3OCF2CF2CF2OCFClCF2Cl+およびペル
フルオロ−1,2−ジクロロ−3,5,7−トリオキサ
−6−メチルオクタンCF3OCF(CF3)OCF2O
CFClCF2Cl)の脱ハロゲン化 先の実施例4で記載したように備えられた250mLの
フラスコ中、110mLのDMF、10gの粉末Znお
よび0.3mLのBr2を導入した。内部温度を75℃
にし、先の実施例2で分離した2成分の混合物A+Bの
30.3gを滴下して加えた。滴下が終了したとき、混
合物を約3時間反応させた。終点で、内部圧力は−79
℃で、徐々に760mmHgから200mmHgへ低下
した。約30分後、収集トラップを分離した。対応する
含有物を水で洗浄し、回収した。終点で、79%(ガス
クロマトグラフィーで測定)のペルフルオロ−3,5,
8−トリオキサ−1−ノネン(MOVE2)CF3OC
F2CF2OCF2OCF=CF2(異性体A’)および2
1%のペルフルオロ−3,5,7−トリオキサ−6−メ
チル−1−オクテン(MOVE2a)CF3OCF(C
F3)OCF2O−CF=CF2(異性体B’)から形成
される混合物24.0gを得、それらを次いで分取ガス
クロマトグラフィーで分離した。
5℃ 異性体A’のppmでの19F−NMRスペクトル(CF
Cl3=0に関して):
Cl3=0に関して):
撃)、主ピークおよび相対的強度:
よび相対的強度:
弱い、(m)=中程度、(s)=強い、(vs)=非常
に強い:
2OCF2OCHClCHFClペルフルオロ−1,2−
ジクロロ−1,2−ジヒドロ−3,5,8−トリオキサ
ノナン(異性体C)+CF3OCF(CF3)OCF2O
CHClCHFClペルフルオロ−1,2−ジクロロ−
1,2−ジヒドロ−3,5,7−トリオキサ−6−メチ
ルオクタン(異性体D))の脱ハロゲン化 機械的攪拌機と、温度計と、滴下ロートと、水冷却機お
よび−78℃に保たれた収集トラップを備えた蒸留塔と
を備えた、500mLの3つ口フラスコ中、250mL
のDMF、30gの粉末Znおよび300mgのI2を
導入した。温度を100℃にし、実施例3で得た異性体
混合物56.9gを滴下して加えた。滴下が終了したと
き、反応器内部温度を120℃にし、攪拌を24時間攪
拌を維持した。終点で、微量の溶媒を含み、−78℃に
保たれたトラップ中に集められた反応生成物を蒸留し
た。水で洗浄した後、ペルフルオロ−1,2−ジヒドロ
−3,5,8−トリオキサ−1−ノネン(異性体C’、
79モル%)とペルフルオロ−1,2−ジヒドロ−3,
5,7−トリオキサ−5−メチル−1−オクテン(異性
体D’、21モル%)の混合物35gを回収した。異性
体を分取ガスクロマトグラフィーで分離した。脱ハロゲ
ン化反応収率は76%である。
の範囲:90.0〜92.0℃ 異性体C’ ペルフルオロ−1,2−ジヒドロ−3,
5,8−トリオキサ−1−ノネンのppmでの19F−N
MRスペクトル(CFCl3=0に関して):
5,7−トリオキサ−6−メチル−1−オクテンのpp
mでの19F−NMRスペクトル(CFCl3=0に関し
て):
よび相対的強度:
のIRスペクトル(cm-1)強度:(w)=弱い、
(m)=中程度、(s)=強い、(vs)=非常に強
い:
VE1)のホモ重合 磁気攪拌機と反応物供給用および排出用入り口とを備え
た、20mLの容量を持つ重合用のガラス反応器中、C
FCl2CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニ
ルペルオキシドを60μlとMOVE1を3gを連続的
に導入した。そのようにして満たされた反応器を−19
6℃にし、脱気し、室温にし、それら全てを2回行っ
た。脱気操作の終点で、反応器を30℃の温度でサーモ
スタットで調温し、その混合物を磁気攪拌下これらの条
件下に2日間反応させた。
わずかに粘性で、無色透明で、均一溶液に見えた。未反
応モノマーの蒸留次いで真空下に150℃で3時間除去
した後、180mgのポリマーを分離した。得られたポ
リマーのIR分析によれば、スペクトル中、フッ素化され
た二重結合の領域に吸収帯が欠落している。C6F6中に
溶解させたポリマーに行った19F−NMR分析は、分子
量50,000を有するホモポリマー構造と一致してい
る。分析により、未反応モノマーの存在は示されなかっ
た。DSCグラフにより、溶融吸熱曲線は全く示され
ず、従ってポリマーは非晶質である。ポリマーTg'は、
DSCで測定して、−35.4℃であった。熱重量分析
(TGA)によれば、332℃で2%、383℃で10
%の重量損失が示された。
F3OCF2CF2OCF2OCF=CF2(MOVE2)
およびペルフルオロ−3,5,7−トリオキサ−6−メ
チル−1−オクテンCF3OCF(CF3)OCF2O−
CF=CF2(MOVE2a)の間のコポリマー 実施例7で記載したのと同じ特徴を有する反応器中、C
FCl2CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニ
ルペルオキシド150μlおよび実施例5の工程により
製造され、83%のMOVE2と17%のMOVE2a
を含む混合物3.2gを導入した。反応器を次いで脱気
し、冷却して先の実施例7で記述したように次の反応を
行う。未処理の反応材料はわずかに粘性で、無色透明
で、均一溶液に見えた。未反応のモノマーは蒸留され、
真空下に150℃で3時間にわたる除去を連続して行っ
た。最終的に350mgのポリマーが分離された。
フッ素化された二重結合の領域に吸収帯が欠落してい
る。19F−NMR分析は、平均分子量35,000を有
するコポリマー構造と一致し、MOVE2/MOVE2
a含有量は反応混合物の割合と等しかった;未反応モノ
マーは明白ではなかった。DSCグラフにより、溶融吸
熱曲線は全く示されず、従ってポリマーは非晶質であ
る。ポリマーTg'は、DSCで測定して、−52.6℃
であった。熱重量分析(TGA)によれば、280℃で
2%、327℃で10%の重量損失が示された。
するための入り口を備えた、40mLの容量を有するA
ISI−316重合反応器中、CFCl2CF2Cl中3
重量%のペルフルオロプロピオニルペルオキシド250
μl、MOVE1を9.8ミルモルおよびテトラフルオ
ロエチレン18ミリモルを導入した。反応器を−196
℃の温度に冷却し、脱気し、次いで室温にして再度冷却
し、これらを2回繰り返した。
モスタットで調温し、反応混合物を磁気攪拌下に保っ
た。初期圧力は、約8時間(反応時間)で6.4atm
〜4.7atmに低下した。未反応モノマーの蒸留およ
び150℃で3時間の真空下でのポリマー除去の後、
1,100mgのポリマーを回収し、それは無色透明ゴ
ムとしての外観を有した。
F−NMR分析により、ポリマー中のMOVE1のモル
割合は24%と測定された。IR分析により、ポリマー
のスペクトル中、フッ素化された二重結合の領域中に吸
収帯は示されず、カルボキシルシグナルの領域中に非常
に小さい吸収帯の存在が示された。これらのシグナルの
強度は、比較実施例1のポリマーで得られた同じ厚さの
フィルムから得られる類似のものと比べて、これら後者
の約1/10に等しい。
示されず、従ってポリマーは非晶質である。DSCで測
定したTgは、−21.4℃であった。TGAにより、
450℃で2%、477℃で10%の重量損失が示され
た。従って、ポリマーは比較実施例(以下参照)に比べ
て、熱的により安定となった。フルオリネルト(Flu
orinert)(登録商標)FC−75で30℃で測
定したポリマー固有粘度は、35.5mL/gであっ
た。
合反応器中、CFCl 2CF2Cl中3重量%のペルフル
オロプロピオニルペルオキシド250μl、MOVE1
を9.75ミルモルおよびテトラフルオロエチレンを9
ミリモルを連続的に導入した。先の実施例9に既に記載
した方法に、攪拌下に30℃でサーモスタットで調温す
る工程まで従った。反応の間、初期圧力は、約8時間で
3.4atm〜2.9atmに低下した。未反応モノマ
ーを蒸留した終点で、ポリマーを150℃で3時間真空
下で除去した。480mgのポリマーを分離した。
F−NMR分析により、ポリマー中のMOVE1のモル
割合は39%であることが測定された。IR分析によ
り、ポリマーのスペクトル中、フッ素化された二重結合
の領域中に吸収帯が不在であることが示された。DSC
グラフにより、溶融吸熱曲線は全く示されず、従ってポ
リマーは非晶質である。DSCで測定したTgは、−2
9.8℃であった。TGAにより、435℃で10%の
重量損失が示された。
Cl2CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニル
ペルオキシド250μl、MOVE1を10ミルモルお
よびVDFを18ミリモルを連続的に導入した。先の実
施例9に既に記載した方法に、攪拌下に30℃でサーモ
スタットで調温する工程まで従った。反応の間(約8時
間)、初期圧力は6.8atm〜5.0atmに低下し
た。未反応モノマーの蒸留および150℃で3時間の真
空下でのポリマー除去の後、1,600mgのポリマー
を分離し、それは無色透明ゴムとしての外観を有した。
F−NMR分析により、ポリマー中のMOVE1のモル
割合は40%であると測定された。DSCグラフによ
り、溶融吸熱曲線は全く示されず、従ってポリマーは非
晶質である。DSCで測定したTgは、−47℃であっ
た。TGAにより、428℃で2%、455℃で10%
の重量損失が示された。
Cl2CF2Cl中6重量%のペルフルオロプロピオニル
ペルオキシド100μl、実施例5による方法に従って
製造したMOVE2(83%)とMOVE2a(17
%)の混合物を10ミルモル、およびテトラフルオロエ
チレン(TFE)を18ミリモルを連続的に導入した。
先の実施例9に既に記載した方法に、攪拌下に30℃で
サーモスタットで調温するまで従った。反応の間(約8
時間)、初期圧力は、6.1atm〜3.9atmに低
下した。未反応モノマーの蒸留および150℃で3時間
の真空下でのポリマー除去の後、ポリマーを分離した。
F−NMR分析により、ポリマー中のMOVE2+MO
VE2aペルフルオロビニルエーテルの全モル割合は2
2%であった。ポリマー中のMOVE2/MOVE2a
モル比は83/17であり、出発した供給混合物のもの
と等しかった。未反応モノマーの存在が明白でなかっ
た。IR分析により、ポリマーのスペクトル中、フッ素
化された二重結合の領域中に吸収帯が示されず、カルボ
キシルシグナルの領域中に非常に小さい吸収帯の存在を
示した。これらのシグナルの強度は、比較実施例1のポ
リマーで得られた同じ厚さのフィルムから得られる類似
のものと比べて、これら後者の約1/10に等しい。D
SCグラフにより、溶融吸熱曲線は全く示されず、従っ
てポリマーは非晶質である。DSCで測定したTgは、
−37.5℃であった。TGAにより、473℃で10
%の重量損失が示された。フルオリネルト(登録商標)
FC−75で30℃で測定したポリマー固有粘度は、4
0.0mL/gであった。
Cl2CF2Cl中6重量%のペルフルオロプロピオニル
ペルオキシド100μl、実施例5による方法に従って
製造したMOVE2(83%)とMOVE2a(17
%)の混合物を9.7ミルモル、およびテトラフルオロ
エチレン(TFE)を10ミリモルを連続的に導入し
た。先の実施例9に既に記載した方法に、攪拌下に30
℃でサーモスタットで調温する工程まで従った。反応の
間(約8時間)、初期圧力は、3.6atm〜2.7a
tmに低下した。未反応モノマーの蒸留および150℃
で3時間の真空下でのポリマー除去の後、652mgの
ポリマーを分離した。
F−NMR分析により、ポリマー中のMOVE2+MO
VE2aペルフルオロビニルエーテルの全モル割合は3
7%であった。ポリマー中のMOVE2/MOVE2a
モル比は83/17であり、出発した供給混合物のもの
と等しかった。未反応モノマーの存在は明白でなかっ
た。IR分析により、ポリマーのスペクトル中、フッ素
化された二重結合の領域中に吸収帯が示されなかった。
DSCグラフにより、溶融吸熱曲線は全く示されず、従
ってポリマーは非晶質である。DSCで測定したT
gは、−44.5℃であった。TGAにより、451℃
で10%の重量損失が示された。フルオリネルト(登録
商標)FC−75で30℃で測定したポリマー固有粘度
は、16.7mL/gであった。
3,5,8−トリオキサ−1−ノネン(MOVE2)お
よびペルフルオロ−1,2−ジヒドロ−3,5,7−ト
リオキサ−6−メチル−1−オクテン(MOVE2a)
の間の非晶質コポリマー 先の実施例7で記載したのと同一の重合反応器中、CF
Cl2−CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニ
ルペルオキシド200μl、H−MOVE2/H−MO
VE2aの88/12の混合物の3.1gを導入した。
実施例7に既に記載した方法に従った。
粘性で、無色透明で、均一溶液に見えた。未反応モノマ
ーの蒸留次いで真空下に150℃で3時間除去した後、
120mgのポリマーを分離した。得られたポリマーの
IR分析によれば、スペクトル中、フッ素化された二重結
合の領域に吸収帯が欠落している。19F−NMR分析
は、モノマーH−MOVE2の含有量とH−MOVE2
aが等しく、H−MOVE2aの割合が反応混合物にお
けるものと同じであるコポリマー構造と一致している。
分析により、未反応モノマーの存在は示されなかった。
DSCグラフにより、溶融吸熱曲線は全く示されず、従
ってポリマーは非晶質である。ポリマーTgは、DSC
で測定して、−58.0℃であった。熱重量分析(TG
A)によれば、307℃で10%の重量損失が示され
た。
ー 先の実施例9で記載したのと同様な重合反応器中、CF
Cl2CF2Cl中6重量%のペルフルオロプロピオニル
ペルオキシド100μl、H−MOVE2(88%)と
H−MOVE2a(12%)の混合物を5ミルモル、お
よびテトラフルオロエチレンを18ミリモルを導入し
た。実施例9に記載した方法に従った。脱気の終点にお
いて、反応器を磁気攪拌下に30℃の温度にサーモスタ
ットで調温した。約6時間(反応時間)、初期圧力は、
6.8atm〜6.5atmに低下した。未反応モノマ
ーの蒸留および150℃で3時間の真空下でのポリマー
除去の後、300mgのポリマーを分離した。
19F−NMR分析により、ポリマー中に含まれるペルフ
ルオロビニルエーテル(H−MOVE2+H−MOVE
2a)のモル割合は33%であった。ポリマー中のH−
MOVE2/H−MOVE2aモル比は、供給混合物の
ものと等しかった。未反応モノマーの存在は明白でなか
った。IR分析により、ポリマーのスペクトル中、フッ
素化された二重結合の領域中に吸収帯が示されなかっ
た。DSCグラフにより、溶融吸熱曲線は全く示され
ず、従ってポリマーは非晶質である。DSCで測定した
Tgは、−44.5℃であった。TGAにより、450
℃で10%の重量損失が示された。
Cl2CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニル
ペルオキシド250μl、PVEを9.8ミルモルおよ
びテトラフルオロエチレンを18ミリモルを連続的に導
入した。先の実施例9に既に記載した方法に、攪拌下に
30℃でサーモスタットで調温するまで従った。反応時
間は8時間であった。未反応モノマーの蒸留および15
0℃で3時間の真空下での除去の後、540mgのポリ
マーを分離した。
F−NMR分析により、ポリマー中に含まれるPVEの
モル割合は23%と計算された。IR分析により、ポリ
マーのスペクトル中、カルボキシル領域中に吸収帯があ
り、その強度は実施例9により製造され、同じ厚さを有
するMOVE1/TFEコポリマーフィルムから得られ
たものより10倍高かった。DSCグラフにより、溶融
吸熱曲線は全く示されず、従ってポリマーは非晶質であ
る。TGAにより、427℃で2%、463℃で10%
の重量損失が示された。DSCで測定されたTgは、+
15℃であった。フルオリネルト(登録商標)FC−7
5で30℃で測定したポリマー固有粘度は、51mL/
gであった。
Eの間のコポリマー 先の実施例9で記載したのと同一の重合反応器中、CF
Cl2−CF2Cl中3重量%のペルフルオロプロピオニ
ルペルオキシド250μl、β−PDEを10ミルモル
およびテトラフルオロエチレンを18ミリモルを連続的
に導入した。先の実施例9に既に記載した方法に、攪拌
下に30℃でサーモスタットで調温する工程まで従っ
た。
ーから精製されたポリマーについて行った19F−NMR
分析により、ポリマー中に含まれるβ−PDEのモル割
合は23%と計算された。DSCグラフにより、溶融吸
熱曲線は全く示されず、従ってポリマーは非晶質であ
る。DSCで測定したTgは、−4.8℃であった。こ
のTg値は本発明のビニルエーテルで得られるものより
明らかに高い(先を参照)。
Claims (17)
- 【請求項1】 ポリマー鎖が、式: CFX=CXOCF2OR (I) [式中、RはC2〜C6直鎖状もしくは分岐状あるいはC
5〜C6環状(ペル)フルオロアルキル基、または1〜3
の酸素原子を含むC2〜C6直鎖状もしくは分岐状(ペ
ル)フルオロオキシアルキル基であり;Rが上で定義し
たフルオロアルキルまたはフルオロオキシアルキル基で
あるとき、これらの基はH、Cl、BrおよびIから選
択され、互いに等しくまたは異なる1〜2の原子を含む
ことができる;X=F、H]のフルオロビニルエーテル
から誘導される単位からなるフルオロエラストマー。 - 【請求項2】 ポリマー鎖が、式: CFX=CXOCF2OCF2CF2Y (II) [式中、Y=F、OCF3;Xは上記のとおり]のフル
オロビニルエーテルから誘導される単位からなる請求項
1によるフルオロエラストマー。 - 【請求項3】 ポリマー鎖が、式: CF2=CFOCF2OCF2CF2Y (III) [式中、Yは上記のとおりである]のフルオロビニルエ
ーテルから誘導される単位からなる請求項1および2に
よるフルオロエラストマー。 - 【請求項4】 ポリマー鎖が、式: CF2=CFOCF2OCF2CF3 (IV) のフルオロビニルエーテルから誘導される単位からなる
請求項1〜3によるフルオロエラストマー。 - 【請求項5】 結晶領域の消失を引き起こすような量の
フルオロビニルエーテルを用いて、コモノマーと共に、
請求項1〜4で記載したフルオロビニルエーテルを重合
することにより得られうる請求項1〜4によるフルオロ
エラストマー。 - 【請求項6】 フルオロビニルエーテルの量が10モル
%より高く、好ましくは15〜20モル%の範囲または
それ以上である請求項5によるフルオロエラストマー。 - 【請求項7】 コモノマーが、任意に分子中に水素およ
び/または塩素および/または臭素および/またはヨウ
素および/または酸素を含む、重合性二重結合C=Cを
少なくとも1つ有するフッ素化された化合物であり、該
コモノマーがラジカル開始剤の存在下に(コ)ポリマー
を製造しうる請求項1〜6によるフルオロエラストマ
ー。 - 【請求項8】 任意の共重合性コモノマーが、フッ素化
されていないC2〜C8オレフィン、好ましくはエチレ
ン、プロピレン、イソブチレンである請求項7によるフ
ルオロエラストマー。 - 【請求項9】 コモノマーが以下: − C2〜C8ペルフルオロオレフィン、好ましくはテト
ラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロペ
ン(HEP)、ヘキサフルオロイソブテン; − C2〜C8水素化フルオロオレフィン、好ましくはフ
ッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VDF)、ト
リフルオロエチレン、CH2=CH−R2 fペルフルオロ
アルキルエチレン[式中、R2 fはC1〜C6ペルフルオロ
アルキルである]; − C2〜C8クロロ−および/またはブロモ−および/
またはヨード−フルオロオレフィン、好ましくはクロロ
トリフルオロエチレン(CTFE)およびブロモトリフ
ルオロエチレン; − CF2=CFOR2 f(ペル)フルオロアルキルビニ
ルエーテル(PAVE)[式中、R2 fはC1〜C6(ペ
ル)フルオロアルキル、好ましくはトリフルオロメチ
ル、ブロモジフルオロメチルまたはヘプタフルオロプロ
ピルである]; − CF2=CFOXa(ペル)フルオロ−オキシアルキ
ルビニルエーテル[式中、Xaは:1以上のエーテル基
を有する、C1〜C12アルキル、またはC1〜C12オキシ
アルキル、またはC1〜C12(ペル)フルオロオキシア
ルキル、好ましくはペルフルオロ−2−プロポキシプロ
ピルである]; − 構造CF2=CFOXbSO2F [式中、Xb=CF2CF2、CF2CF2CF2、CF2C
F(CF2Xc)[ここで、Xc=F、Cl、Br]]を
有するスルホン酸系モノマー; − 一般式: RI 1RI 2C=CRI 3−Z−CRI 4=CRI 5RI 6 (IA) [式中、RI 1、RI 2、RI 3、RI 4、RI 5、RI 6は、同一
または互いに異なって、HまたはC1〜C5アルキルであ
り;Zは、任意に酸素原子を含み、好ましくは少なくと
も部分的にフッ素化された、C1〜C18直鎖状もしくは
分岐状アルキレンもしくはシクロアルキレン基または、
(ペル)フルオロポリオキシアルキレン基である]を有
するビス−オレフィンの1またはそれ以上から選択され
る請求項7〜8によるフルオロエラストマー。 - 【請求項10】 式(IA)のビス−オレフィンにおい
て、Zが、C4〜C12ペルフルオロアルキレン基であ
り、RI 1、RI 2、RI 3、RI 4、RI 5、RI 6は水素である
請求項9によるフルオロエラストマー。 - 【請求項11】 式(IA)のビス−オレフィンにおい
て、Zが式: −(Q)p−CF2O−(CF2CF2O)ma(CF2O)na―CF2−(Q)p− (IIA) [式中、QはC1〜C10のアルキレンまたはオキシアル
キレン基であり;pは0または1であり;maとna
は、ma/na比が0.2〜5の範囲であるような整数
である]を有する(ペル)フルオロポリオキシアルキレ
ン基であり、該(ペル)フルオロポリオキシアルキレン
基の分子量が、500〜10,000の範囲、好ましく
は、1,000〜4,000の範囲である請求項9〜1
0によるフルオロエラストマー。 - 【請求項12】 構造式(IA)のビス−オレフィンに
おいて、Qが、以下の群: −CH2OCH2−;−CH2O(CH2CH2O)SCH2− [s=1〜3]から選択される請求項9〜11によるフ
ルオロエラストマー。 - 【請求項13】 式(IA)のビス−オレフィンから誘
導される単位鎖中の量が、0.01〜1.0モルの範囲
である請求項9〜12によるフルオロエラストマー。 - 【請求項14】 基本のフルオロエラストマー構造が、
(1) C2〜C8のペルフルオロオレフィン、好ましく
はテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロ
プロペン(HFP);C2〜C8のクロロ−および/また
はブロモ−および/またはヨード−フルオロオレフィ
ン、好ましくはクロロトリフルオロエチレン(CTF
E)およびブロモトリフルオロエチレン;CF2=CFO
Rt f(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル(PAV
E)[式中、Rt fは、C1〜C6の(ペル)フルオロアル
キル、好ましくはトリフルオロメチル、ブロモジフルオ
ロメチル、ペンタフルオロプロピルである];CF2=
CFOXtペルフルオロ−オキシアルキルビニルエーテ
ル[式中、Xtは、1またはそれ以上のエーテル基を有
する、C1〜C12のペルフルオロ−オキシアルキル、好
ましくはペルフルオロ−2−プロポキシ−プロピルであ
る];C2〜C8の非フッ素化オレフィン(O1)、好ま
しくはエチレンおよびプロピレン:から選択される少な
くとも1つのコモノマーと共に共重合されたVDFをベ
ースとするコポリマー、(2) CF2=CFOR
t f(ペル)フルオロアルキル−ビニルエーテル(PAV
E)[式中、Rt fは、上で定義したとおりである];C
F2=CFOXtペルフルオロ−オキシアルキルビニルエ
ーテル[式中、Xtは、上で定義したとおりである];
水素および/または塩素および/または臭素および/ま
たはヨウ素原子を含むC 2〜C8のフルオロオレフィン;
C2〜C8の非フッ素化オレフィン(O1):から選択さ
れる少なくとも1つのコモノマーと共に共重合されたT
FEをベースとするコポリマー:から選択される請求項
1〜13によるフルオロエラストマー。 - 【請求項15】 以下の基本モノマー組成(モル%): VDF 45〜85 HFPおよび/またはPAVE 0〜45 TFE 0〜30 MOVE 1〜45、好ましくは5〜40 O1 0〜40 HFP+PAVE+MOVEの合計は最大45モル%;または TFE 50〜85 PAVE 0〜50 MOVE 1〜50、好ましくは5〜40 O1 0〜40 PAVE+MOVEの合計は最大50モル% を有する請求項14によるフルオロエラストマー。
- 【請求項16】 フルオロエラストマーが、鎖中に、好
ましくは反応性部位、すなわちヨウ素および/もしくは
臭素、好ましくはヨウ素を含み、ならびに/またはヨウ
化および/もしくは臭化連鎖移動剤を用いられて、過酸
化ルートで、任意に少量の上述のビス−オレフィン存在
下、硬化可能な請求項14〜15によるフルオロエラス
トマー。 - 【請求項17】 以下の組成(モル%で表した):フル
オロエラストマーが、O−リング製造に使用される場
合: VDF 48〜65 HFP 20〜35 PAVE 0〜6 TFE 0〜20 MOVE 3〜9 PAVE+MOVEの合計は10モル%またはそれ以下
である;または、フルオロエラストマーが、シャフトの
シールまたは燃料ホースを製造に使用される場合: VDF 30〜47 HFP 20〜40 PAVE 0〜17 TFE 10〜30 MOVE 3〜20 PAVE+MOVEの合計は20モル%またはそれ以下
である:を有するイオン性ルートで硬化可能な請求項1
3〜15によるフルオロエラストマー。
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