JP2001354321A - 物品の積み重ね装置 - Google Patents

物品の積み重ね装置

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 台車16の底部の四方に、ハンド19とプッ
シャ20とを一体に設けて、ハンド19に設けたフック
でプラスチックケースを引っ掛ける。プッシャ20はシ
リンダー22で開閉自在にし、荷下ろし時に、フックで
ケースを引っ掛けながら、プッシャ20でプラスチック
ケースをずらして、下側のプラスチックケースに嵌め合
わせる。 【効果】 上下のプラスチックケースを、確実に嵌め合
わせて積み重ねることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明はパレタイザー等の積み重
ね装置に関し、特に上下の物品を嵌め合わせて積み重ね
ることに関する。
【0002】
【従来技術】パレット等の上に物品を規則的に積み重ね
るための装置として、可動のコンベヤに物品を1層ずつ
ピッキングして、可動コンベヤからパレット上へ物品を
積み下ろしてパレタイズするものや、物品を1層ずつ真
空などで吸着してピッキングし、パレット上に物品を積
み重ねるものなどがある。これらのパレタイザーは、ビ
ールや清酒、醤油などの瓶を運搬保管するための、P箱
等のプラスチックケースには適していない。ビール瓶な
どを乗せたプラスチックケースを真空吸着するのは難し
いし、重くてしかもビール瓶などは割れやすいので、可
動コンベヤで荷すくいするのにも適していない。
【0003】
【従来技術の問題点】発明者らは、ビール瓶等を運搬保
管するためのプラスチックケースを積み重ねるのに適し
た装置を検討している。これらのプラスチックケースで
は、下側のプラスチックケースと嵌め合わせるための突
き出し部が、ケースの底部に設けられている。しかしな
がらプラスチックケースを機械的に積み重ねると、突き
出し部が下側のケースに嵌まらない場合があり、ケース
を積み重ねると不安定になる。
【0004】
【発明の課題】この発明の基本的課題は、上下の物品を
確実に嵌め合わせて積み重ねることにある(請求項1〜
3)。請求項2の発明での追加の課題は、上下の物品を
嵌め合わせるための具体的な機構を提供することにあ
る。請求項3の発明での追加の課題は、積み重ね装置全
体の具体的な構造を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】この発明は、嵌め合い部を有する物品を
上下に積み重ねるための装置であって、前記物品を上下
に重ねるための手段と、重ねた上側の物品を水平方向に
ずらして下側の物品に嵌め合わせるための手段、とを設
けたことを特徴とする、物品の積み重ね装置にある(請
求項1)。
【0006】好ましくは、上側の物品の側面の凹凸を引
っ掛けて保持するためのフックを設けるとともに、物品
を水平方向に押すためのプッシャで嵌め合わせ手段を構
成して、フックで上側の物品を保持しながらプッシャで
押して、上側の物品を下側の物品に嵌め合わせる(請求
項2)。
【0007】特に好ましくは、水平方向に移動する台車
を設けて、その底面にフックとプッシャとを配置して、
上側の物品をフックで保持して搬送し、かつ昇降台を設
けて下側の物品を上昇させて、上側の物品を下側の物品
に重ねて、上側の物品を前記フックで保持しながら、プ
ッシャで押して嵌め合わせる(請求項3)。
【0008】
【発明の作用と効果】この発明では、物品を上下に重ね
た後、上側の物品を水平方向にずらして、下側の物品に
嵌め合わせる。このため物品を、上下に確実に嵌め合わ
せて積み重ねることができる(請求項1)。
【0009】請求項2の発明では、物品側面の凹凸をフ
ックで引っ掛けて保持した状態で、プッシャで物品を水
平方向に押して、下側の物品に嵌め合わせる。物品はフ
ックで引っ掛けて保持されているので、プッシャで押す
と水平方向にずれて、下側の物品に嵌まりこむ(請求項
2)。
【0010】請求項3の発明では、水平方向に移動する
台車の底面にフックとプッシャとを設けて、フックで物
品を引っ掛けて保持した状態で搬送し、昇降台上に下側
の物品を乗せて上昇させ、上側の物品をフックで保持し
ながらプッシャで水平方向に押して、下側の物品に嵌め
合わせる。このようにすると、台車で物品をピッキング
して昇降台上に積み重ねることができる(請求項3)。
【0011】
【実施例】図1〜図4に、パレタイザー2を例に実施例
を示す。パレタイザー2はパレット上に物品を規則正し
く積み重ねるものであるが、この発明はパレタイザーに
は限定されず、パレット以外の場所に物品を積み重ねる
ものでも良い。4,5,6はパレタイザー2の支柱で、
7は天井フレームである。8,9は昇降台で、支柱4,
6をガイドレールに兼用して昇降し、10,11はガイ
ドローラで、12,12は昇降台8,9を昇降させるた
めの吊持材である。そして昇降台8,9は吊持材12を
巻き上げ、あるいは巻き下げすることにより、支柱4,
6に沿って昇降する。
【0012】14,15はコンベヤで、昇降台8,9は
コンベヤ14,15と重なる位置では2本のアーム状の
構造をし、コンベヤ14,15に設けた隙間を昇降台
8,9のアームが通過し得るようにしてある。このため
昇降台8,9が下降すると、昇降台8,9からコンベヤ
14,15にパレットを渡すことができ、昇降台8,9
が上昇すると、コンベヤ14,15からパレットを受け
取ることができる。昇降台8,9とのパレットの受け渡
しは、コンベヤ14,15には限らず、例えばフォーク
リフト等でも良い。
【0013】16は台車で、天井フレーム7に沿って図
1の左右に水平方向に移動でき、その底面の4周(4
辺)には、台車16の底面の各辺毎に複数個のハンド本
体18が設けてある。ハンド本体18の内側にはフック
を備えたハンド19があり、ハンド19の下部には、プ
ッシャ20が例えば90゜回動自在にハンド本体18に
取り付けてある。そしてプッシャ20は、ハンド本体1
8に設けたシリンダー22からピストンロッドで押され
ると、図1の右側の示したように、90°回動して物品
を水平方向に押し、ピストンロッドを引き上げると、図
1の左側のように90゜回動して物品から離れる。
【0014】24,25はパレットで、昇降台14,1
5により昇降して、コンベヤ14,15により搬送され
る。パレット24,25には、プラスチックケース26
等の物品を上下に嵌め合わせて積み重ねる。プラスチッ
クケース26はビール瓶等の瓶類を運搬、保管するため
のものであるが、物品を上下に嵌め合わせて積み重ねる
ものであればプラスチックケース26に限るものではな
い。プラスチックケース26は例えばP箱で、4周の側
面には凹部28があり、底部には図2に示す突き出し部
28があり、上下に嵌合するようになっている。
【0015】図2,図3に示すように、ハンド19は台
車16の底部中央側を向いており、各ハンド19はフッ
ク30を複数個備えており、各フック30はバネ31に
より凹部27側に押圧されている。この結果、凹部27
にフィットしたフック30は、バネ31に押されて凹部
27を引っ掛けて保持し、凹部27以外の場所に位置し
たフックは、プラスチックケース26の表面に当接して
止まる。1層分のプラスチックケース28は複数からな
るが、フック30で引っ掛けた場所以外では、ケース間
の摩擦で、荷崩れが防止される。
【0016】シリンダー22の先端にはピストンロッド
32があり、また台車16には、ハンド本体18をプラ
スチックケース26側へ前後進させるためのシリンダー
34を設けてある。ピン36は、ハンド本体18に対す
るプッシャ20の回動中心となり、ピストンロッド32
に取り付けた係合子38は、プッシャ20の内側に設け
た案内溝40内を運動する。このため、ピストンロッド
32が伸びると、図2,図3に示すように、プッシャ2
0がプラスチックケース26に接触して水平方向に押す
状態となり、ピストンロッド32を縮めると、ほぼ90
゜回動してプラスチックケース26を押さない状態とな
る。
【0017】実施例では、プッシャ20を用いてプラス
チックケース26を水平方向にずらすようにしたが、例
えば台車16の底部全体を水平方向に揺動させて、プラ
スチックケース26を水平方向にずらすようにしても良
い。プッシャ20の回動機構には、例えばピストンロッ
ド32で押してバネで復帰させるものなど、任意のもの
を用いることができる。
【0018】図4に、実施例の動作を示す。最初ハンド
は台車の底部中央から後退した位置にあり、プッシャは
プラスチックケース26との接触を避けるために例えば
開状態(ケースの外側に90゜曲がった状態)となって
いる。この状態から昇降台を上昇させ、台車の底部4周
に設けたハンドをプラスチックケース側に前進させ、フ
ックをケース側面の凹部に引っ掛けて1層分のケースを
保持する。この時、各ハンドにはフックが多数設けてあ
り、その中には凹部に嵌入しないものもあるが、そのよ
うなものはケース側面に接触した状態で停止し、他のフ
ックが凹部内に入り込むことの邪魔とはならない。
【0019】フックでプラスチックケースを引っ掛ける
と、昇降台は下降する。プッシャを閉じて、プラスチッ
クケースを4周から水平方向に押すようにしてケース間
の密着性を高め、これと同時に台車を走行させ、ケース
を積み重ねる側の昇降台が上昇してくる。昇降台は、台
車で保持している上側の物品の底部の突き出し部と、下
側の物品の頂部とがほぼフィットする位置まで上昇さ
せ、ここでフックで物品を引っ掛けて保持したまま、プ
ッシャを数回開閉させる。物品はまだフックで引っ掛け
て保持されており、水平方向にずれやすい状態にある。
ここでプッシャで押されると、水平方向に位置が揺すら
れ、下側の物品の上部開口に上側の物品の突き出し部が
嵌まり込む。
【0020】続いてハンドをケースから後退させて、フ
ックでの引っ掛けを解消し、昇降台を下降させ、台車を
デパレタイズする側のパレット(図1のパレット24)
へと走行させると、1層分の動作が終了する。
【0021】実施例ではフックでケースを引っ掛けて保
持して状態で、プッシャで押すので、軽い力で揺すっ
て、水平方向に位置をずらすことができ、下側の物品へ
の嵌合を容易に行うことができる。またプッシャは台車
底部の4方に設けるので、下側の物品に対しどの方向に
ずれている場合でも、容易に嵌め合わせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の、物品の積み重ね装置の側面図
【図2】 実施例で、プラスチックケースの凹部を引っ
掛けたフックと、プラスチックケースの側面に接触して
閉じているプッシャ等を示す、一部切り欠き部付き側面
【図3】 プッシャの開閉機構を示す図2の部分拡大図
【図4】 実施例でのパレタイズ動作を示すフローチャ
ート
【符号の説明】
2 パレタイザー 4〜6 支柱 7 天井フレーム 8,9 昇降台 10,11 ガイドローラ 12 吊持材 14,15 コンベヤ 16 台車 18 ハンド本体 19 ハンド 20 プッシャ 22 シリンダー 24,25 パレット 26 プラスチックケース 27 凹部 28 突き出し部 30 フック 31 バネ 32 ピストンロッド 34 シリンダー 36 ピン 38 係合子 40 案内溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵌め合い部を有する物品を上下に積み重
    ねるための装置であって、前記物品を上下に重ねるため
    の手段と、重ねた上側の物品を水平方向にずらして下側
    の物品に嵌め合わせるための手段、とを設けたことを特
    徴とする、物品の積み重ね装置。
  2. 【請求項2】 上側の物品の側面の凹凸を引っ掛けて保
    持するためのフックを設けるとともに、物品を水平方向
    に押すためのプッシャで、前記嵌め合わせ手段を構成し
    て、前記フックで上側の物品を保持しながら前記プッシ
    ャで押して、下側の物品に嵌め合わせるようにしたこと
    を特徴とする、請求項1の物品の積み重ね装置。
  3. 【請求項3】 水平方向に移動する台車を設けて、その
    底面に前記フックとプッシャとを配置して、前記上側の
    物品をフックで保持して搬送し、かつ昇降台を設けて前
    記下側の物品を上昇させて、上側の物品を下側の物品に
    重ねて、上側の物品を下側の物品に嵌め合わせるように
    したことを特徴とする、請求項2の物品の積み重ね装
    置。
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