JP2001354222A - 多層容器 - Google Patents

多層容器

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JP2001354222A
JP2001354222A JP2000171817A JP2000171817A JP2001354222A JP 2001354222 A JP2001354222 A JP 2001354222A JP 2000171817 A JP2000171817 A JP 2000171817A JP 2000171817 A JP2000171817 A JP 2000171817A JP 2001354222 A JP2001354222 A JP 2001354222A
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multilayer
multilayer container
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Application number
JP2000171817A
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English (en)
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Koji Yamamoto
山本  幸司
Kazuo Maruo
和生 丸尾
Satoshi Okada
聡史 岡田
Katsuya Maruyama
勝也 丸山
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミドMXD6等の熱可塑性ガスバリヤ
ー性樹脂を使用した多層容器において、熱可塑性ガスバ
リヤー性樹脂中に層状珪酸塩を均一に微分散させること
で、ガスバリヤー性の良好な多層容器を提供することを
目的とする。 【解決手段】 最外層および最内層が熱可塑性ポリエス
テル樹脂からなり、最外層と最内層の間に位置する中間
層が熱可塑性ガスバリヤー性複合材料からなる3層容器
であって、熱可塑性ガスバリヤー性複合材料が熱可塑性
ガスバリヤー性樹脂90〜99.9質量%と、層状珪酸
塩10〜0.1質量%とからなることを特徴とする多層
容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飲料、薬品等の包装
資材としてガスバリヤー性に優れた多層容器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料用容器のプラスチック化が進
み、プラスチックボトルの需要が年々大きくなっていく
なか、小型ボトルの需要は特に大きくなっている。一
方、ボトルは小型化するに従い、ボトル単位体積当たり
の表面積の割合が大きくなる。ボトルを小型化した場
合、従来の大型ボトルに比べ内容物の賞味期限が短くな
るため、従来の大型ボトルの賞味期限を維持するだけで
も、ボトルのバリヤー性を向上させる必要がある。更に
近年、ビール容器のプラスチック化が検討、上市されつ
つあるが、ビール容器のバリヤー性に対する要求性能
は、一般に清涼飲料より更に高いものとなっている。
【0003】ポリエステル樹脂とポリアミドMXD6
(メタキシリレンジアミンとアジピン酸とを重縮合して
得られたポリアミド)による多層容器は、ポリアミドM
XD6の良好なガスバリヤー性、保香性等により上記要
求性能を満たすプラスチック中空容器として広く利用さ
れている。ただし、ポリアミドMXD6を多層容器のガ
スバリヤー層として用いた場合においても、ビール容器
等、極めて高いガスバリヤー性が要求される場合もあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
アミドMXD6等の熱可塑性ガスバリヤー性樹脂(B)
を使用した多層容器において、従来技術における上記し
たような課題を解決し、熱可塑性ガスバリヤー性樹脂
(B)中に層状珪酸塩(C)を均一に微分散させること
で、ガスバリヤー性の良好な多層容器を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、熱可塑性ガスバリヤ
ー性樹脂(B)と層状珪酸塩(C)とを溶融混練するこ
とで得られる複合材料を、多層容器の中間層として用い
ることで、上記の問題を解決し得ることを見いだし、本
発明を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、最外層および最内層
が熱可塑性ポリエステル樹脂(A)からなり、最外層と
最内層の間に位置する中間層が熱可塑性ガスバリヤー性
複合材料(D)からなる3層容器であって、熱可塑性ガ
スバリヤー性複合材料(D)が熱可塑性ガスバリヤー性
樹脂(B)90〜99.9質量%と、層状珪酸塩(C)
10〜0.1質量%(質量%の合計は100質量%とす
る。以下同じ)とからなることを特徴とする多層容器、
【0007】及び、最外層、最内層及び中央層が熱可塑
性ポリエステル樹脂(A)からなり、最外層と中央層及
び最内層と中央層の間に位置する2つの中間層が熱可塑
性ガスバリヤー性複合材料(D)からなる5層容器であ
って、熱可塑性ガスバリヤー性複合材料(D)が熱可塑
性ガスバリヤー性樹脂(B)90〜99.9質量%と、
層状珪酸塩(C)10〜0.1質量%とからなることを
特徴とする多層容器に関する発明である。
【0008】本発明における熱可塑性ポリエステル樹脂
(A)とは、通常酸成分の80モル%以上、好ましくは
90モル%以上がテレフタル酸であり、グリコール成分
の80モル%以上、好ましくは90モル%以上がエチレ
ングリコールであるポリエステルを意味し、残部の他の
酸成分としてはイソフタル酸、ジフェニルエーテル−
4、4−ジカルボン酸、ナフタレン−1、4又は2,6
−ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、デカン−
1、10−カルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸を、
又他のグリコール成分としてはプロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフル)プロパン
等を例示することが出来る。更に、オキシ酸としてP−
オキシ安息香酸等を含有するポリエステル樹脂も例示し
得る。
【0009】これらの熱可塑性ポリエステル樹脂(A)
の固有粘度は0.55以上が適当であり、好ましくは
0.65〜1.4である。固有粘度が0.55未満で
は、多層パリソンを透明な非晶状態で得ることが困難で
あるほか、得られる中空容器の機械的強度も不十分であ
る。本発明に於いて、熱可塑性ポリエステル樹脂
(A)、ことにポリエチレンテレフタレートと熱可塑性
ガスバリヤー性複合材料(D)との組み合わせがもっと
も好ましい理由としては、樹脂の持つ透明性、機械的強
度、射出成形性、延伸ブロー成形性の全てにおいて優れ
ているためである。
【0010】また、上記ポリエステル樹脂以外の熱可塑
性樹脂としては、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアクリロニ
トリル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等が挙げられ
る。また、必要に応じて2種の樹脂をブレンドしたも
の、例えばポリエチレンテレフタレートとポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートをブレンドし
たもの使用することもできる。
【0011】ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートとは、エチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレートの他に、他のエステル形成単位を20モ
ル%以下、好ましくは10モル%以下で含有しても良
い。他のエステル形成単位を構成するジカルボン酸およ
びジオールとしては、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン
酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフ
ェニルカルボン酸、3,4’−ジフェニルカルボン酸等
の如き芳香族ジカルボン酸、または、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の如き脂肪酸ジ
カルボン酸、または、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、デカリン
ジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸類等の如き脂肪
族ジカルボン酸、およびプロピレングリコール、トリメ
チレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール等の如き脂肪族グリコール、または、1,
3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、1,6−シクロヘキサンジオール等
の如き脂肪酸グリコール、または、ビスフェノールA等
の如き芳香族グリコールを好適なものとして挙げること
ができる。上記のようなポリエチレン−2,6ナフタレ
ンジカルボキシレートは、例えば、少量の安息香酸、ベ
ンゾイル安息香酸、ベンジルオキシ安息香酸、メトキシ
ポリエチレングリコール等の如き単官能化合物によって
分子末端を封止されていてもよい。また、グリセリン、
トリメシン酸、ペンタエリスリトール等の如き多官能化
合物を極く少量含んでもよい
【0012】本発明における熱可塑性ポエステル樹脂
(A)に、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防
止剤、滑剤、核剤、抗菌剤等を配合することが出来る。
【0013】本発明で使用する熱可塑性ガスバリヤー性
樹脂(B)としては、エチレン・ビニルアルコール共重
合樹脂、塩化ビニリデン共重合樹脂、アクリロニトリル
共重合樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートや、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレ
ングリコール、1,3ビス(2−ヒドロキシエトキシ)
ベンゼンの4成分からなる共重合樹脂等のポリエステル
系樹脂、およびポリアミド系樹脂等が例示されるが、な
かでも原料ジアミン成分中にメタキシリレンジアミンを
70モル%以上含むジアミンと、原料ジカルボン酸成分
中に炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸
を70モル%以上含むジカルボン酸から重縮合して得ら
れるポリアミドが、酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対
する遮断性に優れることから好ましい。
【0014】上記ポリアミドの原料ジアミンは、メタキ
シリレンジアミンを70モル%以上含むものである。ま
た、本発明において、メタキシリレンジアミン中に他の
ジアミンとして、テトラメチレンジアミン、ペンタメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレ
ンジアミン、ノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミ
ン、パラフェニレンジアミン、メタキシリレンジアミ
ン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン、ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミン類
等を全ジアミン成分中に30モル%未満の範囲で使用す
ることができる。
【0015】上記ポリアミドの原料のジカルボン酸成分
である炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン
酸として、例えばコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、
ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸
が例示できるが、これら中でもアジピン酸が好ましい。
上記α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸中にテレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸類等を全ジカルボン酸成分中に3
0モル%未満含むものでも使用することができる。
【0016】ポリアミドが原料ジアミン成分中にメタキ
シリレンジアミンを70モル%以上含み、原料ジカルボ
ン酸成分中にアジピン酸を70モル%以上含む原料から
重縮合して得たものであるポリアミドMXD6の場合
は、最終的にフィルム、シート、中空容器としたときの
酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対する遮断性が特に優
れる。
【0017】本発明で使用する層状珪酸塩(C)として
は、四面体層一枚と八面体層一枚とからなる1:1型層
状珪酸塩、即ち、カオリナイト、ハロイサイト、クリソ
タイル等や、四面体層二枚と八面体層一枚とからなる
2:1型層状珪酸塩、即ち、モンモリロナイト、ヘクト
ライト、バイデライト、サボナイト等のスメクタイト
類、マスコバイト、フロゴバイト等のマイカ類、タル
ク、パイロフィライト、バーミキュライト、クロライト
等が挙げられる。これらの中でも、モンモリロナイト、
マイカ、バーミキュライトが好ましく、特にモンモリロ
ナイトが好ましい。これらの層状珪酸塩(C)として
は、高分子化合物、有機系化合物、無機系化合物等の膨
潤化剤と予め接触させて層間を拡げたものを用いても良
い。
【0018】本発明における層状珪酸塩(C)の添加量
としては、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5
質量%がさらに好ましい。層状珪酸塩(C)の添加量が
0.1質量%以上であれば、ガスバリヤー性の向上効果
が現れ、10質量%以下であれば、透明性を損なうこと
はない。
【0019】本発明において、熱可塑性ガスバリヤー性
樹脂(B)中に含有される層状珪酸塩(C)は局所的に
凝集することなく均一に微分散している必要がある。こ
こでいう微分散とは、熱可塑性ガスバリヤー性樹脂
(B)中において層状珪酸塩(C)が平板状に分離し、
それらの50%以上が50オングストローム以上の層間
距離を有する状態をいう。この層間距離とは平板状物の
重心間距離をいう。この距離が大きい程分散状態が良好
となり、最終的に中空容器としたときの透明性等の外観
が良好で、かつ酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対する
遮断性を向上させることができる。
【0020】熱可塑性ガスバリヤー性樹脂(B)として
ポリアミドMXD6を使用する場合は、ポリアミドMX
D6と層状珪酸塩(C)を溶融混練する方法について
は、ポリアミド樹脂の溶融重合中に層状珪酸塩(C)を
添加し攪拌する方法、単軸もしくは二軸押出機等の通常
用いられる種々の押出機を用いて溶融混練する方法、ま
た、予めポリアミド中に高濃度の層状珪酸塩(C)を添
加した混合物、いわゆるマスターバッチを製造し、その
後、該マスターバッチと、ポリアミドとを溶融混練する
方法等が挙げられるが、これらの方法に限られない。
【0021】本発明の多層容器は、通常、上記熱可塑性
樹脂を使用して、射出成形方法より成形することができ
る。この場合、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)とガス
バリヤー性複合材料(D)とをそれぞれの射出シリンダ
ーから金型ホットランナーを通して、キャビティー内に
射出して得られる。また、多層容器をその前駆体である
多層パリソンを上記射出成形法により成形し、更に二軸
延伸ブロー成形することにより成形することもできる。
上記成形方法により、本発明の実施例に示す通り、透明
性、及びガスバリヤー性に優れた多層容器が得られる。
【0022】具体的には例えば、上記方法により多層パ
リソンを製造する方法において、先ず、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂(A)を射出シリンダー1から射出し、次い
でガスバリヤー性複合材料(D)を射出シリンダー2か
ら熱可塑性ポリエステル樹脂(A)と同時に射出してキ
ャビティーを満たすことにより、3層構造を有する多層
構造体が製造できる。
【0023】多層構造体はそのまま多層容器として使用
しても良い。また、前駆体として二軸延伸ブロー成形し
て多層容器として使用しても良い。いずれの形態におい
ても良好なガスバリヤー性を有する多層容器として使用
できる。
【0024】同様に、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)
とガスバリヤー性複合材料(D)とを金型キャビティー
内に射出してパリソンを製造する方法において、先ず熱
可塑性ポリエステル樹脂(A)を射出シリンダー1から
射出し、次いで熱可塑性ガスバリヤー性複合材料(D)
を射出シリンダー2から単独に射出し、最後に熱可塑性
ポリエステル樹脂(A)を射出シリンダー1から射出し
てキャビティーを満たすことにより、5層構造を有する
多層構造体が製造できる。なお、多層パリソンもしくは
多層構造体を製造する方法は、上記方法だけに限らな
い。
【0025】多層構造体はそのまま多層容器として使用
しても良い。また、前駆体として二軸延伸ブロー成形し
て多層容器として使用しても良い。いずれの形態におい
ても良好なガスバリヤー性を有する多層容器として使用
できる。
【0026】多層パリソン、あるいは、多層パリソンを
二軸延伸ブロー成形して得られる多層容器において、容
器のガスバリヤー性能は、中間層であるガスバリヤー層
が口栓部付近まで延びている方が良好である。
【0027】本発明において目的を損なわない限り、熱
可塑性ガスバリヤー性複合材料(D)に対し、脂肪酸ア
ミド系、脂肪酸金属塩系、脂肪酸アマイド系化合物等の
滑剤、銅化合物、有機もしくは無機ハロゲン系化合物、
ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラ
ジン系、硫黄系化合物、リン系化合物等の酸化防止剤、
ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤等の添加剤を混
合することも可能である。
【0028】
【実施例】以下、実施例等により本発明を具体的に説明
する。尚、実施例等において、主な性能評価方法は、下
記の方法によった。 (1)ポリエチレンテレフタレートの固有粘度[η]:
フェノール/テトラクロロエタン=6/4(質量比)の
混合溶媒を使用。測定温度30℃。 (2)MXナイロンの相対粘度[ηrel.]:樹脂1g/
96%硫酸100ml、測定温度25℃。
【0029】(3)分散状態:多層容器より層状珪酸塩
(C)を含むMXナイロン層フィルムをのみを取り出
し、該フィルムよりミクロトームにて厚さ0.1μmの
薄片を切り出し、日本電子(株)製、透過型電子顕微鏡
JEM−1200EX2にて層状珪酸塩平板の分散状態
を写真撮影(倍率10万倍)した。写真画像20画面分
について、隣り合う平板どうしの重心間距離をスケール
にて測定し、画像中における全平板に対して50オング
ストローム以上の重心間距離を有する平板の百分率を求
めた。
【0030】(4)酸素透過率:23℃、容器内部の相
対湿度100%、外部の相対湿度50%の雰囲気下にて
ASTM D3985に準じて測定した。測定はモダン
コントロール社製、OX−TRAN 10/50Aを使
用した。 (4)透明性:日本電色工業(株)製、ZE−2000
を使用し、ASTM D1003に準じて多層容器の曇
価(ヘイズ)を測定した。
【0031】また、実施例及び比較例における多層容器
は以下の手順にて製造した。 3層パリソンの製造 2つの射出シリンダーを有する射出成形装置を使用し
て、先ず、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)を射出シリ
ンダー1より射出し、次いで熱可塑性ガスバリヤー性複
合材料(D)を射出シリンダー2より熱可塑性ポリエス
テル樹脂(A)と同時に射出して金型キャビティーを満
たすことにより、3層構造を有するパリソンを製造し
た。
【0032】その際、各温度条件は、射出シリンダー1
を270℃、射出シリンダー2を260℃、金型内樹脂
流路を270℃、金型冷却水を15℃とした。成形した
パリソンは全長80mm、外形23.5mmφ、肉厚4.5
mmであった。 2軸延伸ブロー成形 多層パリソンを2軸延伸ブロー成形することにより、全
長223mm、外形65mmφ、内容積500ml(表面
積:0.04m2 )の多層容器を成形した。その際、ブ
ロー前のパリソン加熱温度を100℃、ブロー圧力を3
0kg/cm2 とした。
【0033】実施例1 相対粘度が2.7であるポリアミドMXD6(三菱ガス
化学(株)製、商品名:MXナイロン6007)90質
量部と、モンモリロナイト(白石工業(株)製、商品
名:オルベン)10質量部とをドライブレンドした後、
該混合物を秤量フィーダーにて15kg/時間の速度で
シリンダー径37mmの二軸押出機に供給した。シリン
ダー温度270℃、スクリュー回転数100rpmの条
件で溶融混練を行い、溶融ストランドを冷却エアーにて
冷却、固化した後、ペレタイズ化した。
【0034】該ペレット10質量部と相対粘度が2.7
であるポリアミドMXD6(三菱ガス化学(株)製、商
品名:MXナイロン6007)90質量部とをドライブ
レンドした後、該混合ペレットと固有粘度0.75のポ
リエチレンテレフタレート(PET:日本ユニペット
(株)製、商品名:RT543C)を使用して、3層パ
リソンを成形した。ポリアミドMXD6は多層パリソン
質量に対し10質量%存在し、多層パリソン中のポリア
ミドMXD6層はゲート部から全長90mmの位置まで
延びていた。得られた多層パリソンを二軸延伸ブロー成
形して500mlのボトルを得た。得られたボトルの酸
素透過率は0.04(ml/ボトル・day・0.21
MPa)であった。またポリアミドMXD6中における
層状珪酸塩の分散状態は98%、ヘイズは3.5であっ
た。
【0035】実施例2 相対粘度が2.7であるポリアミドMXD6(三菱ガス
化学(株)製、商品名:MXナイロン6007)99質
量部と、モンモリロナイト(白石工業(株)製、商品
名:オルベン)1質量部とをドライブレンドした後、該
混合物を秤量フィーダーにて15kg/時間の速度でシ
リンダー径37mmの二軸押出機に供給した。シリンダ
ー温度270℃、スクリュー回転数100rpmの条件
で溶融混練を行い、溶融ストランドを冷却エアーにて冷
却、固化した後、ペレタイズ化した。
【0036】該ペレットと固有粘度0.75のポリエチ
レンテレフタレート(PET:日本ユニペット(株)
製、商品名:RT543C)を使用して、3層パリソン
を成形した。ポリアミドMXD6は多層パリソン質量に
対し10wt%存在し、多層パリソン中のポリアミドM
XD6層はゲート部から全長90mmの位置まで延びて
いた。得られた多層パリソンを二軸延伸ブロー成形して
500mlのボトルを得た。当該ボトルの酸素透過率は
0.04(ml/ボトル・day・0.21MPa)で
あった。またポリアミドMXD6中における層状珪酸塩
の分散状態は98%、ヘイズは3.7%であった。
【0037】実施例3 相対粘度が2.7であるポリアミドMXD6(三菱ガス
化学(株)製、商品名:MXナイロン6007)95質
量部と、モンモリロナイト(白石工業(株)製、商品
名:オルベン)5質量部とをドライブレンドした後、該
混合物を秤量フィーダーにて15kg/時間の速度でシ
リンダー径37mmの二軸押出機に供給した。シリンダ
ー温度270℃、スクリュー回転数100rpmの条件
で溶融混練を行い、溶融ストランドを冷却エアーにて冷
却、固化した後、ペレタイズ化した。
【0038】該ペレットと固有粘度0.75のポリエチ
レンテレフタレート(PET:日本ユニペット(株)
製、商品名:RT543C)を使用して、3層パリソン
を成形した。ポリアミドMXD6は多層パリソン質量に
対し10質量%存在し、多層パリソン中のポリアミドM
XD6層はゲート部から全長90mmの位置まで延びて
いた。得られた多層パリソンを二軸延伸ブロー成形して
500mlのボトルを得た。得られたボトルの酸素透過
率は0.02(ml/ボトル・day・0.21MP
a)であった。またポリアミドMXD6中における層状
珪酸塩の分散状態は85%、ヘイズは8.7%であっ
た。
【0039】比較例1 相対粘度が2.7であるポリアミドMXD6(三菱ガス
化学(株)製、商品名:MXナイロン6007)と固有
粘度0.75のポリエチレンテレフタレート(PET:
日本ユニペット(株)製、商品名:RT543C)を使
用して、3層パリソンを成形した。ポリアミドMXD6
は多層パリソン質量に対し10質量%存在し、多層パリ
ソン中のポリアミドMXD6層はゲート部から全長90
mmの位置まで延びていた。得られた多層パリソンを二
軸延伸ブロー成形して500mlのボトルを得た。得ら
れたボトルの酸素透過率は0.08(ml/ボトル・d
ay・0.21MPa)、ヘイズは2.6%であった。
【0040】比較例2 相対粘度が2.7であるポリアミドMXD6(三菱ガス
化学(株)製、商品名:MXナイロン6007)85質
量部と、モンモリロナイト(白石工業(株)製、商品
名:オルベン)15質量部とをドライブレンドした後、
該混合物を秤量フィーダーにて15kg/時間の速度で
シリンダー径37mmの二軸押出機に供給した。シリン
ダー温度270℃、スクリュー回転数100rpmの条
件で溶融混練を行い、溶融ストランドを冷却エアーにて
冷却、固化した後、ペレタイズ化した。
【0041】該ペレットと固有粘度0.75のポリエチ
レンテレフタレート(PET:日本ユニペット(株)
製、商品名:RT543C)を使用して、3層パリソン
を成形した。ポリアミドMXD6は多層パリソン質量に
対し10wt%存在し、多層パリソン中のポリアミドM
XD6層はゲート部から全長90mmの位置まで延びて
いた。得られた多層パリソンを二軸延伸ブロー成形して
500mlのボトルを得た。得られたボトルの酸素透過
率は0.02(ml/ボトル・day・0.21MP
a)であった。またポリアミドMXD6中における層状
珪酸塩の分散状態は45%、ヘイズは18.9%であっ
た。
【0042】
【発明の効果】本発明の多層容器は、通常の熱可塑性ガ
スバリヤー性樹脂のみでは達成出来なかった高いガスバ
リヤー性を有し、ビール等の清涼飲料用の容器として特
に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/34 C08L 77/06 C08L 77/06 101/12 101/12 B65D 1/00 B C (72)発明者 丸山 勝也 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 3E033 AA20 BA13 BA17 BB01 BB04 BB05 BB08 CA16 FA02 FA03 GA01 GA02 3E067 AA03 AB26 BA02A BB14A BB25A CA04 CA11 FC01 GA11 4F100 AA33C AA33E AK01C AK01E AK41A AK41B AK41D AK42 AK46C AK46E AK46K BA05 BA06 BA10A CA23C CA23E DA01 EH20 EH36 GB16 JB16A JB16B JB16C JB16D JB16E JD02 JD02C JD02E 4J002 CL031 DJ006 FA016 GG01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層および最内層が熱可塑性ポリエス
    テル樹脂からなり、最外層と最内層の間に位置する中間
    層が熱可塑性ガスバリヤー性複合材料からなる3層容器
    であって、熱可塑性ガスバリヤー性複合材料が熱可塑性
    ガスバリヤー性樹脂90〜99.9質量%と、層状珪酸
    塩10〜0.1質量%とからなることを特徴とする多層
    容器。
  2. 【請求項2】 最外層、最内層及び中央層が熱可塑性ポ
    リエステル樹脂からなり、最外層と中央層及び最内層と
    中央層の間に位置する2つの中間層が熱可塑性ガスバリ
    ヤー性複合材料からなる5層容器であって、熱可塑性ガ
    スバリヤー性複合材料が熱可塑性ガスバリヤー性樹脂9
    0〜99.9質量%と、層状珪酸塩10〜0.1質量%
    とからなることを特徴とする多層容器。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ガスバリヤー性樹脂が、ジアミ
    ン成分中にメタキシリレンジアミンを70モル%以上含
    むジアミンと、ジカルボン酸成分中に炭素数4〜20の
    α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含む
    ジカルボン酸とを重縮合して得られることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の多層容器。
  4. 【請求項4】 層状珪酸塩がモンモリロナイトである請
    求項1又は2に記載の多層容器。
  5. 【請求項5】 熱可塑性ガスバリヤー性複合材料が熱可
    塑性ガスバリヤー性樹脂中に層状珪酸塩が均一に微分散
    されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の多層容器。
  6. 【請求項6】 多層容器が射出成形法により得られる透
    明性ガスバリヤー性多層中空容器である請求項1ないし
    5に記載の多層容器。
  7. 【請求項7】 多層容器が射出成形法により得られる透
    明性ガスバリヤー性多層中空容器の前駆体である請求項
    1ないし5に記載の多層容器。
  8. 【請求項8】 多層容器が射出成形法により得られる透
    明性ガスバリヤー性多層中空容器の前駆体を更に、二軸
    延伸ブロー成形した請求項1ないし5に記載の多層容
    器。
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