JP2005067637A - 中空容器 - Google Patents

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勝也 丸山
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Abstract

【課題】ポリアミドMXD6中に層状珪酸塩を分散させた複合ポリアミド樹脂を中間層として配した多層ボトルにおいて、優れたガスバリア性を安定して発揮できる中空容器を提供する。
【解決手段】主としてテレフタル酸とエチレングリコールとを重合して得たポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)からなる最外層および最内層と、メタキシリレンジアミンとα,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸とを重合して得られるポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)を含む熱可塑性樹脂(Y)からなる少なくとも1層の中間層からなるプリフォームを延伸して得られる中空容器であって、中空容器の肉厚が一定値以下の部位における中間層の特定割合の厚みが所定値以上であることを特徴とする中空容器。
【選択図】 無

Description

本発明は樹脂製の中空容器に関する。詳しくは、飲料や調味料等の液体食品の包装資材として用いられるガスバリア性に優れた中空容器に関する。
ポリエチレンテレフタレートを主体とするプラスチック容器(以下、PETボトルということがある)がお茶、果汁飲料、炭酸飲料等に広く使用されている。また、近年になって金属缶やガラス瓶が利用されていた分野においてもPETボトルへの代替が進み、それに伴って容量の小さい小型PETボトルの占める割合が年々大きくなっている。しかしながら、PETボトルは金属缶やガラス瓶と異なりボトル外部の酸素がボトル内に侵入するため、内容物の賞味期限が短くなるという問題がある。特に近年になって進んでいるPETボトルの小型化は、内容物の量に対するボトル表面積の割合が大きくなり、内容物の賞味期限をより短くする傾向にあるため、PETボトルにガスバリア性を付与する方法が検討されている。
PETボトルにガスバリア性を付与する方法としては、PETからなるボトルの中間層としてガスバリア性樹脂を積層した多層ボトル、PETにガスバリア性樹脂を混合して得られるブレンドボトル、PETボトルの表面にカーボンコートや蒸着を施したり、ガスバリア性樹脂の塗布を施したバリア材コーティングボトル等が開発されている。
これらの中でも、製造装置のコストやガスバリア性の向上効果、リサイクル性の面から、ガスバリア性樹脂を中間層として積層した多層ボトルや、PETとガスバリア性樹脂を混合して得られるブレンドボトルが広く利用されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。特にガスバリア性樹脂の使用量が少なくても優れたガスバリア性を発揮でき、かつボトルの透明性に優れた多層ボトルが好適な容器として利用されている。多層ボトルの一例としては、最内外層を形成するPET等のポリエステル樹脂とポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)等のガスバリア性樹脂とを射出して金型キャビティーを満たすことにより得られる3層または5層構造を有するパリソンを2軸延伸ブロー成形した多層ボトルが実用化されている。
ポリアミドMXD6は、酸素、炭酸ガス等のガス状物質に対して低い透過性を示す材料であるが、近年ではボトルに収納される物品も種々にわたるようになり、酸素や光の影響を受けやすいビールやお茶等を収納するものに対しては更なるガスバリア性の向上が求められている。ポリアミドMXD6のガスバリア性を改良する方法の一つとして、ポリアミド樹脂と層状珪酸塩を、押出機等を用いて混練する方法が知られている(例えば、特許文献6あるいは特許文献7参照。)。これらの方法により、ポリアミドMXD6中に実質的にガス状物質が透過しない層状珪酸塩を分散させることでポリアミドMXD6のガスバリア性は改善される。この材料を中間層とした多層構造を有するPETボトルは従来以上に高いガスバリア性を発揮できると考えられ、各種収納物品の保存期間延長や、物品の風味保持効果が期待される。
特開昭61−108542号公報 特開昭63−294341号公報 特開昭63−203540号公報 特開昭58−160344号公報 特開平1−154733号公報 特開平2−305828号公報 特開平8−53572号公報
ところが、本発明者の検討により、ポリアミドMXD6中に層状珪酸塩を分散させた複合ポリアミド樹脂を中間層として配した多層ボトルにおいて、場合によっては期待したガスバリア性を発揮できないものが存在することが明らかになった。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、ポリアミドMXD6中に層状珪酸塩を分散させた複合ポリアミド樹脂を中間層として配した多層ボトルにおいて、優れたガスバリア性を安定して発揮できる中空容器を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ボトルの肉厚が薄い部位において複合ポリアミド樹脂からなる中間層の厚みも薄くなっているものはガスバリア性に劣る傾向があることが判明した。更に、ポリアミドMXD6と層状珪酸塩からなる熱可塑性樹脂を中間層とした中空容器において、肉厚が特定の厚み以下の部分における中間層厚みを特定の範囲内になるよう設定することで、該熱可塑性樹脂を使用したことによるガスバリア性の改善効果が十分に発揮できるようになることを見いだし、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、テレフタル酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とエチレングリコールを70モル%以上含むジオール成分とを重合して得たポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)からなる最外層および最内層と、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分とα,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸を60モル%以上含むジカルボン酸成分とを重合して得られるポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)を合計で50重量%以上含む熱可塑性樹脂(Y)からなる少なくとも1層の中間層からなるプリフォームを延伸して得られる中空容器であって、中空容器の肉厚が1mm以下の部位のうち面積比率で50%以上の部位における中間層の厚みが20μm以上であることを特徴とする中空容器に関する。
本発明の中空容器は、優れたガスバリア性を有するもので、飲料等の包装材料として非常に有用なものであり、その工業的価値は非常に高い。
本発明の中空容器は、最外層および最内層がポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)からなる層であり、中間層の少なくとも1層が、ポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)を含む熱可塑性樹脂(Y)からなる層である3層以上の多層容器である。ここで、熱可塑性樹脂(Y)からなる層は2層以上でもよい。また、ポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)からなる層を中間層として用いてもよい。層構成の一例としては、X/Y/Xの3層構成や、X/Y/X/Y/Xの5層構成が挙げられるがこれらに限定されない。
熱可塑性樹脂(X)の主成分であるポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分および脂肪族ジオールを主成分とするジオール成分を重縮合して得られるものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,4’−ビフェニルジカルボン酸等およびこれらのエステル形成性誘導体が例示でき、これらの中でもテレフタル酸やイソフタル酸が好ましく用いられる。芳香族ジカルボン酸としてテレフタル酸を使用する場合、芳香族ジカルボン酸成分中に占めるテレフタル酸の割合は70モル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上である。又、芳香族ジカルボン酸としてテレフタル酸にイソフタル酸を併用する場合、イソフタル酸の割合は芳香族ジカルボン酸成分の1〜10モル%、好ましくは1〜8モル%、更に好ましくは1〜6モル%である。イソフタル酸を芳香族ジカルボン酸として上記に示した量を添加して得た共重合樹脂は結晶化速度が遅くなり、成形性を向上させることが可能となる。更に他のジカルボン酸として、本発明の目的を損なわない範囲でアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、安息香酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸や、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸や、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等のカルボン酸無水物を用いることができる。
ポリエステル樹脂の原料であるジオール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等およびこれらのエステル形成性誘導体が例示でき、これらの中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。ジオール成分中に占めるエチレングリコールの割合は70モル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上である。更に他のジオールとして、本発明の目的を損なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のモノアルコール類や、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、環状アセタール骨格を有するジオール等を用いることもできる。
ポリエステル樹脂の製造は、公知の方法である直接エステル化法やエステル交換法を適用することができる。ポリエステル樹脂製造時の重縮合触媒としては、公知の三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物等が例示できるが、これらに限らない。
本発明において好ましいポリエステル樹脂を例示すると、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、エチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート−テレフタレート共重合樹脂、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート−イソフタレート共重合樹脂、エチレン−テレフタレート−4,4’−ビフェニルジカルボキシレート共重合樹脂が挙げられる。特に好ましいポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂である。
本発明で用いるポリエステル樹脂の極限粘度(フェノール/1,1,2,2,−テトラクロロエタン=60/40質量比混合溶媒中、25℃で測定した値)には、特に制限はないが、通常0.5〜2.0dl/g、好ましくは0.6〜1.8dl/gである。極限粘度が0.5dl/g以上であるとポリエステル樹脂の分子量が充分に高いために、これを使用して得られる中空容器が構造物として必要な機械的性質を発現することができる。
また、本発明の特徴を損なわない範囲で、熱可塑性樹脂(X)には主成分である前記ポリエステル樹脂に加え、他のポリエステル樹脂を配合して使用することができる。他のポリエステル樹脂としては、例えばポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等の耐熱性に優れたポリエステル樹脂等が挙げられるが、これに限定されることなく種々のポリエステル樹脂を配合できる。また容器の外観を整えるために顔料を添加しても良い。
熱可塑性樹脂(Y)は、メタキシリレンジアミンを主成分とするジアミン成分と、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分とを重合して得られるポリアミド(A)と、層状珪酸塩(B)を主成分とするものであり、本発明の中空容器にガスバリア性を付与する機能を持つものである。熱可塑性樹脂(Y)中のポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)の合計含量は、50重量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。50重量%未満であるとガスバリア性の改善効果が低下するため好ましくない。
ポリアミド(A)を構成するジアミン成分としては、メタキシリレンジアミンが70モル%以上含まれることが必要であり、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。ジアミン成分中のメタキシリレンジアミンが70モル%以上であると、それから得られるポリアミドは優れたガスバリア性を発現することができる。メタキシリレンジアミン以外に使用できるジアミンとしては、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
またポリアミド(A)を構成するジカルボン酸成分は、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸が60モル%以上含まれることが必要であり、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上である。α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数4〜20のα,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸のうち1種以上が使用され、特に好ましくはアジピン酸が使用される。α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸が60モル%以上であると、ポリアミド(A)のガスバリア性の低下や結晶性の過度の低下を避けることができる。
上記のポリアミド(A)は、溶融重縮合法により製造される。溶融重縮合法としては、例えばジアミン成分とジカルボン酸成分からなるナイロン塩を水の存在下に、加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法がある。また、ジアミン成分を溶融状態のジカルボン酸成分に直接加えて、重縮合する方法によっても製造される。この場合、反応系を均一な液状状態に保つために、ジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミドおよびポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。なお、本発明では、必要に応じて溶融重縮合により得られたポリアミド(A)をさらに固相重合することにより分子量を高めることもできる。
本発明に用いるポリアミド(A)の相対粘度(ポリアミド1gを96%硫酸100mlに溶解し、25℃で測定した値)は1.5〜4.2、好ましくは1.7〜4.0、さらに好ましくは2.0〜3.8である。ポリアミド(A)の相対粘度が1.5未満の場合には、多層容器を成形する際に、溶融したポリアミドの流動性の不安定さから生じる溶融むらが顕著となり容器の商品価値が低下する。またポリアミド(A)の相対粘度が4.2を超えると、ポリアミドの溶融粘度が高すぎて容器の成形が不安定になる。
上記のポリアミド(A)には、溶融成形時の加工安定性を高めるため、あるいはポリアミドの着色を防止するためにリン化合物が含まれていても良い。リン化合物としてはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含むリン化合物が好適に使用され、例えば、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム等のリン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸塩が挙げられ、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の次亜リン酸塩を使用したものがポリアミドの着色防止効果に特に優れるため好ましく用いられる。また、ポリアミド(A)には上記のリン化合物の他に本発明の効果を損なわない範囲で滑剤、艶消剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、核剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色防止剤、ゲル化防止剤等の添加剤等を加えることもできるが、以上に示したものに限定されることなく、種々の材料を混合しても良い。
層状珪酸塩(B)は、実質的にガス不透過性の物質である。この化合物をポリアミド(A)中に分散させることで得られる複合樹脂(熱可塑性樹脂(Y))は高いガスバリア性を発揮できる。層状珪酸塩(B)は、0.25〜0.6の電荷密度を有する2−八面体型や3−八面体型の層状珪酸塩で、2−八面体型としては、モンモリロナイト、バイデライト等、3−八面体型としてはヘクトライト、サボナイト等が挙げられる。これらの中でも、モンモリロナイトが好ましい。
層状珪酸塩(B)は、高分子化合物や有機系化合物等の有機膨潤化剤を予め層状珪酸塩に接触させて、層状珪酸塩の層間を拡げたものとすることが好ましい。有機膨潤化剤として、第4級アンモニウム塩が好ましく使用できるが、好ましくは、炭素数12以上のアルキル基又はアルケニル基を少なくとも一つ以上有する第4級アンモニウム塩が用いられる。
有機膨潤化剤の具体例として、トリメチルドデシルアンモニウム塩、トリメチルテトラデシルアンモニウム塩、トリメチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩、トリメチルエイコシルアンモニウム塩等のトリメチルアルキルアンモニウム塩;トリメチルオクタデセニルアンモニウム塩、トリメチルオクタデカジエニルアンモニウム塩等のトリメチルアルケニルアンモニウム塩;トリエチルドデシルアンモニウム塩、トリエチルテトラデシルアンモニウム塩、トリエチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリエチルオクタデシルアンモニウム等のトリエチルアルキルアンモニウム塩;トリブチルドデシルアンモニウム塩、トリブチルテトラデシルアンモニウム塩、トリブチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリブチルオクタデシルアンモニウム塩等のトリブチルアルキルアンモニウム塩;ジメチルジドデシルアンモニウム塩、ジメチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジタロウアンモニウム塩等のジメチルジアルキルアンモニウム塩;ジメチルジオクタデセニルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデカジエニルアンモニウム塩等のジメチルジアルケニルアンモニウム塩;ジエチルジドデジルアンモニウム塩、ジエチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジエチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジエチルジオクタデシルアンモニウム等のジエチルジアルキルアンモニウム塩;ジブチルジドデシルアンモニウム塩、ジブチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジブチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジブチルジオクタデシルアンモニウム塩等のジブチルジアルキルアンモニウム塩;メチルベンジルジヘキサデシルアンモニウム塩等のメチルベンジルジアルキルアンモニウム塩;ジベンジルジヘキサデシルアンモニウム塩等のジベンジルジアルキルアンモニウム塩;トリドデシルメチルアンモニウム塩、トリテトラデシルメチルアンモニウム塩、トリオクタデシルメチルアンモニウム塩等のトリアルキルメチルアンモニウム塩;トリドデシルエチルアンモニウム塩等のトリアルキルエチルアンモニウム塩;トリドデシルブチルアンモニウム塩等のトリアルキルブチルアンモニウム塩;4−アミノ−n−酪酸、6−アミノ−n−カプロン酸、8−アミノカプリル酸、10−アミノデカン酸、12−アミノドデカン酸、14−アミノテトラデカン酸、16−アミノヘキサデカン酸、18−アミノオクタデカン酸等のω−アミノ酸などが挙げられる。また、水酸基及び/又はエーテル基含有のアンモニウム塩、中でも、メチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、エチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、ブチルジアルキル(PAG)アンモニウム塩、ジメチルビス(PAG)アンモニウム塩、ジエチルビス(PAG)アンモニウム塩、ジブチルビス(PAG)アンモニウム塩、メチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、エチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、ブチルアルキルビス(PAG)アンモニウム塩、メチルトリ(PAG)アンモニウム塩、エチルトリ(PAG)アンモニウム塩、ブチルトリ(PAG)アンモニウム塩、テトラ(PAG)アンモニウム塩(ただし、アルキルはドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどの炭素数12以上のアルキル基を表し、PAGはポリアルキレングリコール残基、好ましくは、炭素数20以下のポリエチレングリコール残基またはポリプロピレングリコール残基を表す)などの少なくとも一のアルキレングリコール残基を含有する4級アンモニウム塩も有機膨潤化剤として使用することができる。中でもトリメチルドデシルアンモニウム塩、トリメチルテトラデシルアンモニウム塩、トリメチルヘキサデシルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジドデシルアンモニウム塩、ジメチルジテトラデシルアンモニウム塩、ジメチルジヘキサデシルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩、ジメチルジタロウアンモニウム塩が好ましい。なお、これらの有機膨潤化剤は、単独でも複数種類の混合物としても使用できる。
熱可塑性樹脂(Y)中の層状珪酸塩(B)は、0.25〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜8重量%、さらに好ましくは1〜7重量%である。層状珪酸塩(B)が0.25重量%より低いとガスバリア性の改善効果が小さいため好ましくない。また10重量%より多いと中間層が濁って容器の透明性が損なわれるため好ましくない。
熱可塑性樹脂(Y)には、ポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)以外の成分として、熱可塑性樹脂(C)を混合してもよい。熱可塑性樹脂(C)としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン666等の脂肪族ポリアミドや、ナイロン6IT等のジカルボン酸成分にイソフタル酸やテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸をモノマーとして使用した半芳香族ポリアミドが挙げられ、これらを単独で、または複数以上を混合して使用することができる。なかでも、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン666、ナイロン6ITが好ましく用いられる。
ポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)、あるいは更に熱可塑性樹脂(C)を混合して熱可塑性樹脂(Y)を製造する方法としては、特に制限はないが、本発明では溶融混練法が好ましく用いられる。例えば、ポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)を混合する場合には、ポリアミドの重縮合中に層状珪酸塩を添加し攪拌する方法、単軸もしくは二軸押出機等の通常用いられる種々の押出機を用いて溶融混練する方法等の公知の方法を利用することができるが、これらのなかでも、二軸押出機を用いて溶融混練する方法が本発明において好ましい方法である。前記(A)、(B)および(C)を混合する場合には、いずれか2つを混合してから他の1つを混合してもよいし、3つを同時に混合してもよい。この場合、熱可塑性樹脂(Y)の構造には特に制限はなく、(A)と(C)が海島構造をとっていてもよいし、(A)と(C)が部分的あるいは全体的に相溶化していてもよい。(A)が「海」、(C)が「島」である海島構造をとるように混合することが好ましい。
熱可塑性樹脂(Y)において、層状珪酸塩(B)は局所的に凝集することなく均一に分散していることが好ましい。但し、熱可塑性樹脂が海島構造をとっている場合には、全体に分散させても、主に一方の樹脂中に分散させてもよい。ここでいう均一分散とは、樹脂中において層状珪酸塩が平板状に分離し、それらの50%以上が5nm以上の層間距離を有することをいう。ここで層間距離とは平板状物の重心間距離のことをいう。この距離が大きい程分散状態が良好となり、透明性等の外観が良好で、かつ酸素、炭酸ガス等のガスバリア性を向上させることができる。
また、本発明の特徴を損なわない範囲で熱可塑性樹脂(Y)には、前記以外の他の熱可塑樹脂を配合して使用することができる。他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の各種ポリオレフィン、PETやポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等の各種ポリエステル、熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、アイオノマー等、種々の熱可塑性樹脂が挙げられる。さらにはポリブタジエンやポリイソプレン等の不飽和二重結合を有するポリマー、元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含有する化合物等を混合して酸素吸収機能を付与させてもよい。
本発明の中空容器の製造方法は特に制限はないが、例えば、2つの射出シリンダーを有する射出成形機を使用して、ポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)と熱可塑性樹脂(Y)とをそれぞれの射出シリンダーから金型ホットランナーを通して、金型キャビティー内に射出して得られた多層プリフォームを更に二軸延伸ブロー成形することにより得られる。
本発明において容器の前駆体である多層プリフォームを製造する方法において、先ず、熱可塑性樹脂(X)を射出し、次いで熱可塑性樹脂(Y)と熱可塑性樹脂(X)と同時に射出し、次に熱可塑性樹脂(X)を必要量射出して金型キャビティーを満たすことにより、X/Y/Xの3層構造を有するプリフォームが製造できる。
同様に、先ず熱可塑性樹脂(X)を射出し、次いで熱可塑性樹脂(Y)を単独で射出し、最後に熱可塑性樹脂(X)を射出して金型キャビティーを満たすことにより、X/Y/X/Y/Xの5層構造を有するプリフォームが製造できる。なお、多層プリフォームを製造する方法は、上記方法だけに限定されるものではない。
本発明の中空容器において熱可塑性樹脂(Y)からなる中間層の重量は、中空容器重量に対して1〜10重量%とすることが好ましく、より好ましくは2〜8重量%である。熱可塑性樹脂(Y)からなる中間層の重量が1重量%より少ないと中空容器のガスバリア性が十分でなくなることがあるため好ましくない。また熱可塑性樹脂(Y)からなる中間層の重量が10重量%より多いと前駆体であるプリフォームから中空容器を成形しにくくなることがあり、さらにはコストが高くなるため好ましくない。
本発明の中空容器は、肉厚が1mm以下の部位のうち面積比率で50%以上の部位の中間層の厚みが20μm以上である必要がある。層状珪酸塩を含有する熱可塑性樹脂(Y)からなる中間層の厚みが20μm未満になると平板状の層状珪酸塩が容器内面と外面を結ぶ方向に向かって立つように並ぶものが多くなり、層状珪酸塩によるガスの遮蔽効果が小さくなる。容器内面と外面を結ぶ方向に対して層状珪酸塩の平面部を向けるように並べ、ガスの遮蔽効果を高めるには前記中間層の厚みを20μm以上とする必要があり、好ましくは22μm以上、さらに好ましくは25μm以上である。ただし、中空容器の肉厚が1mmより厚い部位では中空容器の主要構成材料であるポリエステル樹脂によるガスバリア性が実用上問題ないレベルに達するため、その部位においては中間層の厚みを20μm以上としなくてもよい。また、前述のように肉厚が1mm以下の部位のうち中間層の厚みが20μm以上とする部分は面積比率で50%以上とする必要があり、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上である。50%未満では中空容器のガスバリア性改善効果が小さくなるため好ましくない。
多層プリフォームを二軸延伸ブロー成形して得られる中空容器において、ガスバリア性能は中間層が少なくともボトル胴部に存在していれば発揮されるが、中間層がボトルの口栓部先端付近まで延びている方がガスバリア性能は更に良好になるため好ましい。また底面はボトル強度等を確保するため、肉厚が非常に厚い場合が多く、本発明の中空容器では底部に中間層を実質的に存在させずに、肉厚が薄くなる傾向にある胴部に中間層を厚く存在させるようにすることが好ましい。こうすることにより、ガスバリア性樹脂の使用量を減らしても同等のガスバリア性能が得られるので、ガスバリア性能が高い中空容器を低コストで製造することができる。通常の中空容器は容器底面にゲートを有し、ここから中間層を射出しているので中間層を全く存在させないようにすることは困難な場合がある。ここでいう実質的に中間層を存在させないというのは、中間層の厚みを好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下とすることであり、このようにするには中間層の射出速度を速めて成形する方法が簡易的な方法として挙げられるが、この方法に限らない。
本発明の中空容器には、例えば、炭酸飲料、ジュース、水、牛乳、日本酒、ウイスキー、焼酎、コーヒー、茶、ゼリー飲料、健康飲料等の液体飲料、調味液、ソース、醤油、ドレッシング、液体だし等の調味料、液体スープ等の液体系食品、液状の医薬品、化粧水、化粧乳液、整髪料、染毛剤、シャンプー等、種々の物品を収納することができる。
以下実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また本実施例等で測定した主な特性の測定法を示す。
(1)ポリエチレンテレフタレートの固有粘度[η]: フェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)の混合溶媒を使用。測定温度30℃。
(2)ポリアミドの相対粘度[ηrel.]: ポリアミド1g/96%硫酸水溶液100ml、測定温度25℃。
(3)多層ボトルの酸素透過率: 23℃、成形体及び包装容器内部の相対湿度100%、外部の相対湿度50%の雰囲気下にてASTM D3985に準じて測定した。測定は、モダンコントロールズ社製、OX−TRAN 10/50Aを使用した。
(4)多層ボトルの炭酸ガス保持期間:
ボトルに圧力センサー付きのキャップを取り付け、ボトル内に内容積(500ml)の3倍の炭酸ガスを発生させた後、ボトルを圧力計(長野計器(株)製)に接続し、23℃、成形体及び包装容器内部の相対湿度100%、外部の相対湿度50%の雰囲気下にて、ボトル内の圧力を計測し、初期のガス圧力の残存率が90%になるまでの期間を測定した。
また、実施例および比較例に用いた多層ボトルは下記の如く成形を行った。
プリフォーム形状:全長95mm、外径22mmφ、肉厚4.2mm。なお、多層プリフォームの製造には、名機製作所(株)製、射出成形機(型式:M200、4個取り)を使用した。3層プリフォームの製造条件は下記の通りである。
3層プリフォーム成形条件
スキン側射出シリンダー温度:285℃
コア側射出シリンダー温度 :265℃
金型内樹脂流路温度 :285℃
金型冷却水温度 :10℃
多層ボトル形状:全長223mm、外形65mmφ、内容積500ml。底部形状はシャンパンタイプ。なお、二軸延伸ブロー成形はブロー成形機(クルップ コーポプラスト社(KRUPP CORPOPLAST社)製、型式:LB−01)を使用した。
尚、本実施例、比較例で使用したポリアミドは三菱ガス化学(株)製MXナイロン(Grade:S6007)を使用し、膨潤化処理を行った層状珪酸塩は、Nanocor社製NanomerI34MNを使用した。
<参考例1>
3台の重量式フィーダー、サイドフィーダー、ストランドダイ等を備えた二軸押出機(東芝機械(株)製、TEM37BS)を用い、メインフィードよりMXナイロンを5kg/h、NanomerI34MNを0.9kg/hで、サイドフィーダーからMXナイロンを24.1kg/hで供給し、溶融混練した後、ストランドダイからストランドを押し出し、冷却水槽にて水冷後、ペレタイザーにてペレット化した。これを、真空乾燥機を用いて6時間、150℃で乾燥し複合ポリアミド樹脂を得た。
<実施例1>
複合ポリアミド樹脂を中間層とし、固有粘度が0.75のポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット(株)製、RT543C)を最内外層として、ポリエチレンテレフタレートと中間層を同時に射出するときのポリエチレンテレフタレートの射出速度を13.2mm/sec、中間層の射出速度を14.6mm/secとして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル1を得た。得られた多層ボトル1の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル1の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は60%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは概ね4μm以下であった。多層ボトル1の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
<実施例2>
中間層の射出速度を16.4mm/secとしたこと以外は実施例1と同様にして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル2を得た。得られた多層ボトル2の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル2の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は80%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは概ね2μm以下であった。多層ボトル2の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
<実施例3>
中間層の射出速度を20.0mm/secとしたこと以外は実施例1と同様にして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル3を得た。得られた多層ボトル3の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル3の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は95%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは概ね1μm以下であった。多層ボトル3の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
<比較例1>
中間層の射出速度を25.1mm/secとしたこと以外は実施例1と同様にして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル4を得た。得られた多層ボトル4の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル4の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、中間層は多層ボトルのネック側に偏肉した状態で存在しており、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は30%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは概ね1μm以下であった。多層ボトル4の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
<比較例2>
中間層の射出速度を13.5mm/secとしたこと以外は実施例1と同様にして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル5を得た。得られた多層ボトル4の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル5の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、中間層は多層ボトルの底部側に偏肉した状態で存在しており、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は40%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは約8μmであった。多層ボトル5の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
<比較例3>
中間層に複合ポリアミド樹脂を用いず、MXナイロン(Grade:S6007)を用いたこと以外は実施例1と同様にして3層構成の多層プリフォームを成形した後、これを延伸ブロー成形して多層ボトル6を得た。得られた多層ボトル6の中間層樹脂重量は3重量%であり、多層ボトル6の肉厚分布及び中間層厚み測定結果から、肉厚1mm以下の部位において中間層厚みが20μm以上であった部位の面積比率は60%であった。また、ボトル底部の中間層厚みは概ね4μm以下であった。多層ボトル6の酸素透過率及び炭酸ガス保持率測定結果を表1に示す。
※1 ボトル肉厚1mm以下の部位において中間層が20μm以上である部位の面積比率
※2 単位:ml/0.21MPa・day・bottle
※3 初期ガス圧力の残存率が90%になるまで経過週数
上記の結果から、実施例1〜3はボトルの薄肉部において複合ポリアミド樹脂からなる中間層厚みを20μm以上である部位を50%以上確保しているため、複合ポリアミド樹脂が有するガスバリア性能を十分に発揮することが出来、従来例である比較例3と比べてガスバリア性に優れた、特に炭酸ガスの保持性に優れたボトルを得ることが出来た。一方、中間層が極端に偏肉した形で存在する比較例1、2はボトルの薄肉部において複合ポリアミド樹脂からなる中間層厚みを20μm以上確保している部位が50%未満であるため、実施例と比較してガスバリア性能、特に炭酸ガスの保持性に劣るものであった。

Claims (5)

  1. テレフタル酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とエチレングリコールを70モル%以上含むジオール成分とを重合して得たポリエステル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂(X)からなる最外層および最内層と、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分とα,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸を60モル%以上含むジカルボン酸成分とを重合して得られるポリアミド(A)と層状珪酸塩(B)を合計で50重量%以上含む熱可塑性樹脂(Y)からなる少なくとも1層の中間層からなるプリフォームを延伸して得られる中空容器であって、中空容器の肉厚が1mm以下の部位のうち面積比率で50%以上の部位における中間層の厚みが20μm以上であることを特徴とする中空容器。
  2. 熱可塑性樹脂(Y)からなる中間層の重量が、中空容器重量に対して1〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の中空容器。
  3. 中空容器底面に当たる部位の中間層厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項1記載の中空容器。
  4. 熱可塑性樹脂(Y)中の層状珪酸塩(B)が、0.25〜10重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の中空容器。
  5. 層状珪酸塩(B)が有機膨潤化剤で処理されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の中空容器。
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