JP2001352565A - 立体画像表示装置 - Google Patents

立体画像表示装置

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JP2001352565A
JP2001352565A JP2000173661A JP2000173661A JP2001352565A JP 2001352565 A JP2001352565 A JP 2001352565A JP 2000173661 A JP2000173661 A JP 2000173661A JP 2000173661 A JP2000173661 A JP 2000173661A JP 2001352565 A JP2001352565 A JP 2001352565A
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image
dimensional image
image data
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Application number
JP2000173661A
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English (en)
Inventor
Makoto Miyazaki
誠 宮崎
Ken Yoshii
謙 吉井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正な立体画像表示を行う。 【解決手段】 角度分解能変更モードと画素数変更モー
ドとをユーザーが選択する(ステップS601)。角度
分解能変更モードでは、スクリーン回転速度をユーザー
が設定し(ステップS602)、そのスクリーン回転速
度に応じて、断面画像データを所定間隔で読み飛ばすよ
うに読み出しアドレス発生のためのパラメータ設定を行
う(ステップS603)。逆に、画素数変更モードで
は、スクリーン回転速度をユーザーが設定し(ステップ
S604)、モード選択をユーザーが行い(ステップS
605)、間引きモード、圧縮モード、切り出しモード
のうちの選択されたモードに応じた読み出しアドレス発
生のためのパラメータ設定を行う(ステップS60
6)。設定されたパラメータに応じた読み出しアドレス
発生のもとに立体画像表示を行う(ステップS60
7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、3次元的な所定
空間内を回転走査するスクリーンに、投影手段により表
示対象物の複数の断面画像を断続的に投影することによ
り表示対象物の立体画像を表示する立体画像表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、表示対象物を立体表示する立
体画像表示装置が知られている。例えば、表示対象物の
断面画像の2次元画像データを用いて体積走査法によ
り、3次元的な所定空間内を回転走査するスクリーンに
表示対象物の断面画像を断続的かつ順次に投影し、残像
効果により立体画像を連続的に表示する特開平5−22
754号公報等に示された装置が代表的な例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来装
置では、残像効果を用いて連続的に表示するためスクリ
ーンの回転速度を適正な値にして適正な残像効果を得る
必要があるが、回転速度を制御するといったことはなさ
れておらず、そのため、適正な残像効果のもとに立体画
像表示を行うことができなかった。
【0004】この発明は、従来技術における上述の問題
の克服を意図しており、適正な立体画像表示を行うこと
ができる立体画像表示装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、3次元的な所定空間内を回転走
査するスクリーンに、投影手段により表示対象物の複数
の断面画像を断続的に投影することにより表示対象物の
立体画像を表示する立体画像表示装置であって、前記ス
クリーンを回転駆動する回転駆動手段と、前記回転駆動
手段を制御して前記スクリーンの回転速度を可変とする
速度制御手段と、を備えている。
【0006】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の立体画像表示装置であって、さらに、前記スクリーン
の回転における単位角度当りに投影する前記断面画像の
数である角度分解能を変更する角度分解能変更手段と、
前記回転速度に応じて前記角度分解能を変更するよう前
記角度分解能変更手段を制御する角度分解能制御手段
と、を備えている。
【0007】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の立体画像表示装置であって、さらに、前記断面画像の
画素数を変更する画素数変更手段と、前記回転速度に応
じて前記断面画像の画素数を変更するよう前記画素数手
段を制御する画素数変更制御手段と、を備えている。
【0008】また、請求項4の発明は、請求項3に記載
の立体画像表示装置であって、前記画素数変更手段によ
る断面画像の画素数の変更が断面画像の画素の間引きで
ある。
【0009】また、請求項5の発明は、請求項3に記載
の立体画像表示装置であって、前記画素数変更手段によ
る断面画像の画素数の変更が断面画像の圧縮である。
【0010】さらに、請求項6の発明は、請求項3に記
載の立体画像表示装置であって、前記画素数変更手段に
よる断面画像の画素数の変更が断面画像の一部領域の切
り出しである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。
【0012】<A.全体のシステム構成>この発明に係
る立体画像表示システムの実施の形態として、立体画像
表示システムの全体的な構成を図1に示す。この立体画
像表示システム1は、体積走査法によって表示対象物の
立体表示を行う立体画像表示装置100と、立体画像表
示装置100に対して表示対象物の断面画像に関する2
次元画像データを供給するホストコンピュータ3とから
構成されている。
【0013】立体画像表示装置100は、後述するよう
に所定の回転軸を中心に高速で回転するスクリーンに対
して表示対象物の断面画像を断続的に投影することによ
って残像効果を発生させて立体画像を表示する。そし
て、回転するスクリーンの位置(角度)に応じて投影す
る断面画像を更新していくことにより、様々な表示対象
物の立体像を表示する。
【0014】ホストコンピュータ3は、CPU3aとデ
ィスプレイ3bとキーボード3cとマウス3dとを含ん
で構成されるいわゆる一般的なコンピュータシステムで
ある。このホストコンピュータ3には、予め入力されて
いる表示対象物の3次元画像データからスクリーンが回
転する際の各角度に対応する断面画像の2次元画像デー
タを生成する処理を行うソフトウェアが組み込まれてい
る。このため、ホストコンピュータ3は、表示対象物の
3次元画像データからスクリーンの回転角度に応じてス
クリーン上に投影すべき表示対象物の断面画像に関する
2次元画像データを生成することができ、その生成され
た2次元画像データを立体画像表示装置100に供給す
る。
【0015】ホストコンピュータ3と立体画像表示装置
100との間では、オンラインによるデータの受け渡し
が可能であるとともに、可搬型の記録メディア4を介し
てのオフラインによるデータの受け渡しも可能である。
記録メディア4としては、光磁気ディスク(MO)、コ
ンパクトディスク(CD−RW)、ディジタルビデオデ
ィスク(DVD−RAM)、メモリカード等がある。
【0016】<B.立体画像表示装置>次に、立体画像
表示装置100の一実施形態について説明する。図2
は、立体画像表示装置100の概観を示す図である。こ
の立体画像表示装置100は、スクリーン38に断面画
像を投影するための光学系や各種データ処理を行うため
の制御機構が内蔵されたハウジング20と、そのハウジ
ング20の上部側に設けられて内部に回転するスクリー
ンを収容する円筒状の風防20aとを備えている。
【0017】風防20aはガラスやアクリル樹脂等の透
明な材質で形成されており、内部側で回転するスクリー
ン38に投影される断面画像を外部より視認することが
できるように構成されている。また、風防20aは内部
空間を密封しており、そのことによってスクリーン38
の回転の安定化や回転駆動するモータの消費電力の低減
を図っている。
【0018】ハウジング20の前面側には液晶ディスプ
レイ(LCD)21、着脱可能な操作スイッチ22、記
録メディア4の着脱口23が配置されており、また側面
側にはディジタル入出力端子24が設けられている。液
晶ディスプレイ21は、操作入力を行う際の操作案内画
面の表示手段及び表示対象物のインデックスのための2
次元画像の表示手段として用いられる。ディジタル入出
力端子24はSCSI端子あるいはIEEE1394端
子等である。さらにハウジング20の外周面の4箇所に
は音声出力のためのスピーカ25が配置されている。
【0019】図3は、着脱可能な操作スイッチ22の拡
大図である。この操作スイッチ22は、各種動作パラメ
ータを入力するための操作入力手段として機能させるべ
く、電源ボタン221、スタートボタン222、ストッ
プボタン223、カーソルボタン224、セレクトボタ
ン225、キャンセルボタン226、メニューボタン2
27、ズームボタン228、音量調節ボタン229等の
各種ボタンが配置されている。
【0020】スクリーン38による立体画像の表示は、
操作スイッチ22の各ボタン221〜227を操作する
ことによって記録メディア4に記録されているデータフ
ァイルから立体表示を行いたい2次元画像データを選択
したり、又はホストコンピュータ3側に保存されている
データファイルから2次元画像データを選択することに
より開始される。
【0021】次に、立体画像表示装置100においてス
クリーン38上に断面画像を投影するための光学系につ
いて説明する。図4は、立体画像表示装置100におけ
る光学系を含む構成を示す図である。図4に示すように
立体画像表示装置100における光学系は、照明光学系
40と投影光学系50とDMD(ディジタル・マイクロ
ミラー・デバイス)33とTIRプリズム44とを備え
て構成される。
【0022】まず、DMD33について説明する。DM
D33は、スクリーン38に投影する断面画像を生成す
る画像生成手段として機能するものであり、1辺が16
μm程度の矩形の金属片(例えばアルミニウム片)の極
めて小さなミラーを1画素として1チップあたり数十万
枚の規模で平面に敷き詰めた構造を有し、各画素直下に
配置されたSRAM出力の静電電界作用により各ミラー
の傾斜角を個々に±10度で制御できるデバイスであ
る。なお、ミラーの角度制御は、SRAM出力の
「1」、「0」に対応して、ON/OFFのバイナリ制
御であり、光源からの光が当たると、ON(またはOF
F)の方向を向いているミラーで反射した光だけが投影
光学系50の方向に進み、OFF(またはON)の方向
を向いているミラーで反射した光は有効な光路から外れ
投影光学系50の方向には進まない。このミラーのON
/OFF制御により、ON/OFFのミラー分布に対応
した断面画像が生成されてスクリーン38に投影される
ことになる。
【0023】なお、各ミラーの傾斜角を制御して反射す
る光の方向を切り換えるが、この切り換え時間の調整
(反射する時間の長さ)により各画素の濃淡(階調)を
表現することができ、1色につき256階調が表現でき
る。そして、光源からの白色光を周期的に切り替わるR
(赤)、G(緑)、B(青)の3色のカラーフィルター
に通し、通過した各色にDMDチップを同期させること
でカラー画像を形成したり、R、G、Bの各色ごとにD
MDチップを準備して3色の光を同時に投影することで
カラー画像を形成することができる。
【0024】このようなDMD33は、第一に光利用効
率が非常に高いこと、第二に高速応答性を有することの
2つの大きな特徴を有しており、一般にはその高い光利
用効率を活かしてビデオプロジェクタ等の用途に使用さ
れている。
【0025】この実施形態においては、DMD33のも
う一つの大きな特徴である高速応答性を利用することに
より、残像効果を利用する体積走査法において表示対象
物の動画像をも表示することができるように実現され
る。
【0026】DMD33は一枚一枚のミラーの偏向の応
答性が約10μsecであることと、画像データの書き
込みが一般的なSRAMとほぼ同様の方法でできること
から、1枚の画像を生成するのに要する時間は1mse
cあるいはそれ以下ときわめて高速である。仮に1ms
ecであるとすると、残像効果を実現するために1/1
8secで180゜(すなわち毎秒9回転)の体積走査
を行う場合に生成できる断面画像の数は約60枚とな
る。従来の体積走査法で画像生成手段として使用されて
いたCRTや液晶ディスプレイ等と比較すると、DMD
33は単位時間当たりはるかに多くの断面画像をスクリ
ーン38上に投影することができ、非回転対称形状の立
体の表示のみならず、動画像の表示にも対応することが
できるのである。
【0027】また、DMD33の特徴の1つである光の
利用効率の高さも、より明るい断面画像をスクリーン3
8上に投影することで残像効果を高めることに寄与し、
CRT方式等と比較して高品位の立体画像の表示を可能
にする。
【0028】なお、図4に示すようにDMD33の画像
生成面側には、照明光学系40からの照明光を各微小ミ
ラーに導くとともに、DMD33で生成された断面画像
を投影光学系50に導くためにTIRプリズム44が配
設されている。
【0029】照明光学系40は、白色光源41と照明レ
ンズ系42とを有しており、白色光源41からの照明光
は照明レンズ系42により平行光とされる。照明レンズ
系42はコンデンサレンズ421、インテグレータ42
2、カラーフィルタ43およびリレーレンズ423によ
り構成される。白色光源41からの照明光はコンデンサ
レンズ421により集光されてインテグレータ422に
入射する。そして、インテグレータ422によって光量
分布が均一な状態とされた照明光は、回転式のカラーフ
ィルタ43によってR,G,Bのいずれかの色成分に分
光される。分光された照明光はリレーレンズ423によ
り平行光とされた上で、TIRプリズム44に入射し、
DMD33上に照射される。
【0030】DMD33は、ホストコンピュータ3から
与えられる2次元画像データに基づいて個々の微小ミラ
ーの傾斜角度を変化させることにより照明光のうちの断
面画像を投影するのに必要な光成分のみを投影光学系5
0に向けて反射させる。
【0031】投影光学系50は投影レンズ系51とスク
リーン38とを有している。投影レンズ系51は両テレ
セントリックレンズ511と投影レンズ513と投影ミ
ラー36,37と像回転補償機構34とを備えており、
このうち投影レンズ513と投影ミラー36,37はス
クリーン38を回転軸Zのまわりに回転させる回転部材
39の内部側に配置されている。
【0032】DMD33で反射された光(断面画像)は
両テレセントリックレンズ511により平行光にされ、
断面画像の回転補償を行うために像回転補償機構34を
通過する。そして、像回転補償機構34において回転補
償が行われた光束は投影ミラー36、投影レンズ51
3、投影ミラー37を経由して最終的にスクリーン38
の主面(投影面)上に投影される。したがって、投影光
学系50とDMD33とで、複数の断面画像を2次元画
像データに基づいて順次に生成し、スクリーン38の回
転走査に同期して複数の断面画像をスクリーン上に順次
に投影する投影画像生成手段を形成する。
【0033】この光学系において、投影ミラー36、投
影レンズ513、投影ミラー37及びスクリーン38は
回転部材39に固定されており、回転部材39の回転と
ともにスクリーン38の中心軸を含む垂直な回転軸Zの
回りに角速度Ωで回転する。つまり、体積走査を行うた
めにスクリーン38を回転させる際には、回転部材39
内部に配置された投影ミラー36、投影レンズ513及
び投影ミラー37もスクリーン38と一体となって回転
するため、スクリーン38がいかなる角度となっても常
にその正面側から断面画像の投影を行うことができるの
である。
【0034】なお、スクリーン38の回転角度は位置検
出器73により常に検出されている。
【0035】こうしてDMD33において生成された断
面画像がスクリーン38上に投影される。投影レンズ5
13の役割は、光束がスクリーン38上に至るところで
適切な画像サイズをなすようにすることである。また、
投影ミラー37はスクリーン38に投影される立体像を
観察する際に観察者の視線を妨げないように、スクリー
ン38の正面の斜め下方向(図4の場合は回転部材39
の内部側)から断面画像を投影するように配置されてい
る。なお、投影レンズ513の投影ミラー36及び37
に対する位置的な順序関係は必ずしも本実施形態にとら
われるものではない。
【0036】ここで、像回転補償機構34について説明
する。図4に示す像回転補償機構34は、いわゆるイメ
ージローテータの構成によって実現されている。スクリ
ーン38が取り付けられている回転部材39がある回転
角度に位置する場合に、スクリーン38上に投影されて
いる断面画像を基準像とする。もし像回転補償機構34
を用いないとすると、回転部材39が回転するにつれ投
影される断面画像はスクリーン38上で面内回転し、回
転部材39が180゜回転したところで投影される断面
画像は基準像に対し上下が逆転した像になってしまう。
この現象を防ぐものが像回転補償機構34である。
【0037】図4に示す像回転補償機構34は複数のミ
ラーを組み合わせて構成されるイメージローテータを使
用している。イメージローテータを光軸まわりに回転さ
せると、入射画像に対する出射画像がイメージローテー
タの角速度の2倍の角速度で回転して出射される性質が
ある。したがって、スクリーン38が取り付けられてい
る回転部材39の角速度の1/2の角速度でイメージロ
ーテータを回転させることによって、スクリーンの回転
にかかわらず正立した断面像を常に投影できる。
【0038】なお、像回転補償機構としてはイメージロ
ーテータ以外にダブ(タイプ)プリズムを使用しても同
様の効果が得られる。また、ここに説明した像回転補償
機構34を使用せず、DMD33の表面上に生成する断
面画像をスクリーン38の回転角度に応じて光軸まわり
に回転する像とすることで投影像の回転を打ち消すよう
にしても良い。
【0039】すなわち、DMD33の表面上で生成され
る断面画像が、体積走査の開始時では正立像(あるいは
倒立像)であり、スクリーン38の回転とともに自転し
て体積走査が完了した時点では倒立像(あるいは正立
像)となるように断面画像の生成のための2次元画像デ
ータを、DMD33に与える前の段階で補正するように
しても良い。
【0040】ここで、スクリーン38および回転部材3
9の斜視概観図の一例を図5に示す。図5に示すように
回転部材39は円盤形状をなし、その側面に回転駆動手
段となるモータ74の回転軸が接することによって回転
駆動される。なお、回転部材39の中心軸にモータを直
結したり、歯車やベルトを介して駆動させるようにして
も良い。
【0041】図5に示すようにスクリーン38がある回
転角度θ1にあるとき、θ1に対応した表示対象物の断
面画像P1(DMD33で生成)が、図4に示した投影
ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを経
由してスクリーン38上に投影される。そこから微小時
間が経過してスクリーン38が回転し、その回転角度が
θ2になったとき、今度はθ2に対応した表示対象物の
断面画像P2(DMD33で生成)が、図4に示した投
影ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを
経由してスクリーン38上に投影される。
【0042】投影ミラー36、投影レンズ513および
投影ミラー37はスクリーン38に対して一定の位置関
係を保ったまま共に回転するので、スクリーン38上に
は回転にかかわらず常に断面像が投影され続ける。そし
て回転部材39を180゜回転(若しくは360°回
転)させた時点で再び始めと同じ断面画像が現れ、1回
の体積走査が完了する。以上の動作を回転部材39の回
転の速度を残像効果が起きるように十分に速く、かつ投
影する断面像の枚数を十分に多くすることによって、観
察者は断面画像の包絡として表示対象物の立体像を視認
することができるのである。
【0043】次に断面画像の大きさ(解像度)について
述べる。図6はスクリーン38に投影される断面画像の
大きさを示す図である。断面画像は256画素(水平方
向)×256画素(垂直方向)の大きさで、スクリーン
38の回転軸に対して対称に投影される。すなわち、回
転軸を中心として周方向に向かって左右128画素の大
きさとなる。投影される断面画像はスクリーン38と一
定の関係を保ったまま共に回転するので、スクリーン3
8の回転にかかわらず、投影される断面画像の大きさは
一定である。なお、図6に示す断面画像の大きさは単な
る一例であり、使用されるDMD33に設けられた微小
ミラーの数に応じて任意の大きさが設定可能である。
【0044】<C.立体画像表示システムにおける制御
機構>次に、この立体画像表示システム1において立体
画像を表示するための制御機構について説明する。
【0045】図7は、立体画像表示システム1の機能構
成を示すブロック図である。図7において実線矢印は電
気信号の流れを示しており、破線矢印は光の流れを示し
ている。なお、図7に示す照明光学系40および投影光
学系50は上述した内容のものである。
【0046】表示対象物の断面画像に関する2次元画像
データはディジタル入出力端子24を経由してホストコ
ンピュータ3からインタフェース66に入力されたり、
あるいは記録メディア4からインタフェース66に入力
される。
【0047】一般に画像データは他の種類のデータに比
べデータ量が多いため、インタフェース66に入力され
る2次元画像データにはMPEG2方式等によるデータ
圧縮が施されている場合も多い。この場合は、圧縮され
た2次元画像データを伸張(復元)する必要がある。そ
こで、図7の構成では圧縮された2次元画像データを伸
張するためのデータ伸張器65が設けられている。な
お、インタフェース66に入力される2次元画像データ
にデータ圧縮が施されていない場合ではデータ伸張器6
5を設ける必要性はない。
【0048】伸張された2次元画像データは、DMD3
3における断面画像の生成を制御するDMD駆動部60
に与えられる。DMD駆動部60はDMD33とDMD
コントローラ62とメモリ63a,63bとを備えてい
る。メモリ63a及び63bはそれぞれ独立に書き込み
又は読み出しが制御されるように構成され、それぞれが
複数の2次元画像データを記憶する記憶手段として機能
する。DMDコントローラ62はDMD33に対して階
調信号を与えたり、位置検出器73で検出されるスクリ
ーン38の回転角度に応じてカラーフィルタ43を駆動
するためのドライバ71を制御するとともにメモリ63
a,63bにおける書き込み動作と読み出し動作とを制
御する。
【0049】ここで、記憶手段となるメモリの構成につ
いて説明する。上述した例示のように体積走査を行う場
合にDMD33で生成できる断面画像の数を60枚とす
る。立体表示を行うには断面画像をスクリーン38の回
転角度に応じて断続的に投影するので、60枚の断面画
像群を1シーンとするとその断面画像群に含まれる2次
元画像データを順次に繰り返してDMD33にデータ転
送する必要がある。このため、DMD33に2次元画像
データを供給するためのメモリの記憶容量は、少なくと
も1シーンに相当する60枚分の2次元画像データを記
憶しておくことのできるメモリサイズが必要になる。
【0050】つまり、2次元画像データ用のメモリサイ
ズが小さい場合、例えば60枚に満たない断面画像分の
2次元画像データしかメモリに記憶することができない
場合は、ホストコンピュータ3あるいは記録メディア4
から断面画像ごとの2次元画像データを繰り返し転送し
続けないと静止画像ですら適切に立体表示することがで
きない。一般にはホストコンピュータ3あるいは記録メ
ディア4から2次元画像データを転送する際の速度はメ
モリからDMD33に対して2次元画像データを供給す
る際の速度に比べて低速であるため、高速回転するスク
リーン38の回転位置に応じた2次元画像データの供給
が間に合わないという事態が生じ、適切な立体表示がで
きなくなるのである。
【0051】これに対して、60枚分以上のメモリサイ
ズがあれば、1シーンを構成する断面画像群についての
2次元画像データを全てメモリに格納しておくことがで
きるので、一旦メモリに2次元画像データを格納してお
けば、このメモリからスクリーン38の回転位置に応じ
て2次元画像データを順次にDMD33に与えることに
よって適切に立体画像の表示を行うことができるのであ
る。
【0052】以上のことは、立体表示を行う際に静止画
像を表示する場合であっても動画像を表示する場合であ
っても同様である。
【0053】そして次に、動画像を表示する場合のメモ
リ構成について説明する。カラー表示を行うためにR,
G,Bの各色成分ごとの画像を構成すると、これらR,
G,B画像が一組で1枚の断面画像を構成することにな
る。したがって、60枚分をR,G,Bの各色成分に対
応させると各色成分ごとの画像は20枚の構成となる。
このため、1枚の立体表示を行うために必要なメモリサ
イズは、上記図6に示した断面画像の大きさについて考
えると、256×256×3×20=3.75MByt
e(=30Mbit)となる。
【0054】図8は、メモリの構成例を示す図である。
図8(a)はR,G,Bの各色成分の画像ごとに1つの
メモリを使用する例を示しており、R,G,Bに対応す
る3つのメモリで1つの断面画像についての2次元画像
データを記憶する。したがって、図8(a)の場合は個
々のメモリのメモリサイズは小さくてもよいが1シーン
分の2次元画像データを記憶するために少なくとも60
個のメモリが必要となる。また、図8(b)は1つのメ
モリで構成した例を示しており、図8(c)は2つのメ
モリで構成した例を示している。
【0055】表示する立体画像が静止画像であれば、図
8(b)のようにメモリ1つの構成で1シーン全ての断
面画像群に関する2次元画像データを記憶しておき、そ
れを順次に繰り返してDMD33に出力することにより
立体表示することができる。しかしながら、動画像を表
示する場合には、スクリーン38の回転に伴って1シー
ンとして表示すべき断面画像の内容が時々刻々と変化し
ていくため、メモリ内の2次元画像データを順次に更新
していく必要がある。つまり、動画像を扱う場合には、
2次元画像データの読み出し(表示)と書き込み(更
新)とを並列的に同時に行うことが必要である。このた
め、図8(b)に示すようなメモリ1つの構成では記憶
された2次元画像データの読み出しと新たな2次元画像
データの書き込みとを同時に行うことができず、動画像
表示に対応することができない。
【0056】一方、図8(a)および(c)に示すよう
に複数のメモリを備える構成の場合は、読み出し対象と
なるメモリと書き込み対象となるメモリとを順次に切り
換えていくようにすれば、2次元画像データの読み出し
と書き込みとを時間的に平行して行うことができ、動画
像表示に対応することができる。
【0057】そこで、図8(a)と(c)とのメモリ構
成を比較した場合、(a)の構成では60個のメモリが
存在するため、装置構成が複雑化するとともに、読み出
し対象となるメモリと書き込み対象となるメモリとを順
次に切り換えていく際のメモリ制御も複雑化するのに対
し、(c)の構成では2つのメモリで読み出し対象と書
き込み対象とを交互に切り換えていけばよいため構成お
よびメモリ制御が比較的簡単になる。このため、この実
施形態では表示対象物の動画像を立体表示することので
きるメモリ構成として図8(c)のメモリ構成を採用し
たものを一例として図7に示している。
【0058】ところが、図8(c)に示すメモリ構成を
採用するにあたってはデータ転送速度の問題を解決する
必要がある。図8(c)の構成の場合は、1シーン分の
256×256×3×20Byteの2次元画像データ
を2つのメモリで分離して記憶する。この場合は、第1
メモリに格納された256×256×3×10Byte
の2次元画像データを読み出してDMD33に供給して
いる間に第2メモリに対して次の256×256×3×
10Byteの2次元画像データを格納しなければなら
ない。既述したようにホストコンピュータ3あるいは記
録メディア4から2次元画像データを転送する際の速度
はメモリからDMD33に対して2次元画像データを供
給する際の速度に比べて低速であるため、一方のメモリ
からの1/2シーン分の2次元画像データを読み出して
いる間に他方のメモリに次の1/2シーン分の2次元画
像データの書き込みが完了しないことも考えられる。こ
のような事態が発生すると、スクリーン38が1回転す
るときの後半部分については断面画像の投影ができなく
なるのである。
【0059】この問題を解決するために、この実施形態
においては図8(c)に示すメモリ構成を採用するにあ
たって、各メモリの記憶容量を少なくとも1シーン分の
2次元画像データを記憶することができるように構成す
る。例えば、図9に示すようにそれぞれのメモリについ
て256×256×3×20Byteのメモリサイズを
確保し、それぞれのメモリで1シーン分の2次元画像デ
ータを記憶することができるように構成するのである。
このような構成を採用することによって、一方のメモリ
からの1シーン分の2次元画像データ(先に入力した先
行データ群)を読み出している間に他方のメモリに次の
1シーン分の2次元画像データ(先行データ群よりも後
に入力される後続データ群)の書き込みが完了していな
い場合には、もう一度繰り返して前回と同じシーンを表
示することができるのである。この結果、断面画像がと
ぎれることなくスクリーン38上に投影され続けるた
め、残像効果を維持することができる。
【0060】したがって、この実施形態では図7に示す
メモリ63aとメモリ63bとのそれぞれは、1シーン
分、すなわち、表示対象物の立体画像を表示するのに必
要な断面画像群の全ての2次元画像データを記憶するこ
とができるメモリサイズを有するように構成される。
【0061】図7の説明に戻り、システムコントローラ
64は、投影レンズ系51における像回転補償機構34
の回転動作及びモータ74の動作を制御するスクリーン
コントローラ72に対して駆動指令を与える。また、シ
ステムコントローラ64は白色光源41を駆動するドラ
イバ70の制御や、インタフェース66及びデータ伸張
器65を管理・制御してDMD駆動部60に対する2次
元画像データの供給状況等のDMDコントローラ62へ
の伝達等を行う。
【0062】また、システムコントローラ64はキャラ
クタジェネレータ69に対して液晶ディスプレイ21の
画面上に適切な文字や記号等を表示させるための指示を
与えるとともに、着脱可能な操作スイッチ22からの入
力情報をも入力することができるように構成されてい
る。操作スイッチ22と立体画像表示装置100とは赤
外線通信を行うように構成されており、立体画像表示装
置100側には赤外線通信用の送受信部75aとドライ
バ75bとを有し、操作スイッチ22側には送受信部7
6aとドライバ76bとを有している。
【0063】なお、2次元画像データに含まれる音声デ
ータは、データ伸張器65の内部に設けられた図示しな
いオーディオデコーダによって復元され、そこで得られ
た音声データはD/A変換器68aとアンプ部68bと
を経由してスピーカ25から出力される。また、電源6
7は図7に示す立体画像表示装置100の各部に対して
電源供給を行う。
【0064】図10は、図7に示した構成のうちの要部
を抜き出した図である。上述したようにこの実施形態に
おいては表示対象物の立体像を時々刻々と変化させて表
示対象物に関する動画像を表示させるために2個のメモ
リ63a,63bを設け、一方のメモリへの書き込み動
作と他方のメモリからの読み出し動作とを時間的に平行
して行うような構成とされている。具体的には、DMD
コントローラ62内におけるメモリ制御部62aが読み
出し対象となるメモリと書き込み対象となるメモリとを
切り換える制御手段として機能し、位置検出器73によ
って得られるスクリーン38の回転角度に応じてメモリ
63a及び63bの読み出し動作と書き込み動作とを交
互に切り換える。なお、このメモリ制御部62aと2個
のメモリ63a,63bが一体となって表示対象物の1
シーンの全体を複数の断面画像によって集合的に表現し
た2次元画像データ群を入力した際にバッファするバッ
ファ手段として機能する。
【0065】データ伸張器65から供給される2次元画
像データはメモリ63a,63bの双方に供給される
が、2つのメモリのうちのメモリ制御部62aによって
書き込み指令の与えられたメモリのみが指定されたアド
レスから順次2次元画像データを書き込んでいく(又は
更新していく)。その一方で、メモリ制御部62aから
読み出し指令の与えられたメモリは既に格納している複
数の2次元画像データをメモリ制御部62aからの指令
に基づいて順次に出力してDMD33に与える。
【0066】メモリ制御部62aは位置検出器73から
得られる回転角度に基づいてDMD33において断面画
像の生成を行わせるべく、一方のメモリ63a(又は6
3b)に対して読み出しアドレスを指定することによっ
て2次元画像データの読み出し動作を制御することによ
り、断面画像の表示を制御する。そして、1シーン分の
断面画像群の投影を完了したときに、他方のメモリ63
b(又は63a)に対する次の1シーン分の2次元画像
データ(後続データ群)の書き込みが終了しているかど
うかを調べ、終了している場合には読み出し対象と書き
込み対象とのメモリを切り換え、終了していない場合に
は読み出し対象である一方のメモリ63a(又は63
b)から再度繰り返して同じシーンを投影させるべく、
1シーン分の2次元画像データ(先行データ群)を順次
読み出すように制御する。つまり、このとき、メモリ制
御部62aは先行データ群の読み出しを繰り返し行わせ
る繰り返し制御手段として機能する。
【0067】図11はこのようなメモリ63a,63b
における動作の一例を示すタイミング図である。なお、
図11に示す「W」は1シーン分の書き込み動作時間を
示しており、「R」は1シーン分の読み出し動作時間を
示している。上記のように1シーン分の2次元画像デー
タ群を一方のメモリに書き込んでいる間は他方のメモリ
からの読み出し動作を繰り返し行うようにすると、メモ
リ63a,63bのタイミング動作は図11(a)と
(b)との2つのパターンが考えられる。図11(a)
では書き込み対象となっているメモリへの1シーン分の
2次元画像データの書き込みが終了した時点で直ちに書
き込み対象と読み出し対象とのメモリを切り換えるので
はなく、読み出し対象のメモリがその時点で読み出し動
作を行っている1シーン分の2次元画像データを全て読
み出した後の時点で切り換えを行うようなタイミング動
作となっている。一方、図11(b)では書き込み対象
となっているメモリへの1シーン分の2次元画像データ
の書き込みが終了した時点で直ちに書き込み対象と読み
出し対象とのメモリを切り換えるようなタイミング動作
となっている。
【0068】これらいずれのタイミング動作もメモリ制
御部62aによる制御で実現可能であるが、図11
(b)の場合は書き込み対象となっているメモリへの1
シーン分の2次元画像データの書き込みが終了した時点
で直ちに切り換えを行うため、その時点で表示中である
表示対象物の1シーンがとぎれてしまうとともに、シー
ンごとの表示における原点角度がずれてしまうことにな
る。このような不都合は、表示対象物の形状等によって
は特に問題とならないこともあると考えられるが、図1
1(a)のようなタイミング動作を行うように制御すれ
ば予めそのような不都合を回避することができるので好
ましい。
【0069】このような制御を行うメモリ制御部62a
の詳細を機能ブロック図として示すと図12に示すよう
になる。すなわち、位置検出器73から得られる回転角
度に応じたパルス信号をカウンタ81がカウントしてそ
の結果を読み出しアドレス発生部82と切換部84に送
る。読み出しアドレス発生部82では、カウント結果に
基づいてスクリーン38の現在位置に適した断面画像を
特定してその2次元画像データを読み出すための読み出
しアドレスを発生させる。ただし、この装置では後述す
るようにスクリーン38の回転速度を変更することがで
きるため、スクリーン回転速度変更の際にはシステムコ
ントローラ64の制御のもと、読み出しアドレスを変更
することにより角度分解能や断面画像画素数を変更す
る。なお、読み出しアドレス発生の詳細は後述する。一
方、書き込みアドレス発生部83は、システムコントロ
ーラ64から伝達されるデータ伸張器65からの2次元
画像データの供給状況に基づいて供給される2次元画像
データの書き込みアドレスを発生させる。読み出しアド
レス発生部82と書き込みアドレス発生部83とで発生
するアドレスはそれぞれ切換部84に導かれる。そして
切換部84はカウンタ81からの回転角度に基づいて1
シーン分の断面画像群の投影を完了したと判断したとき
に他方のメモリに対する次の1シーン分の2次元画像デ
ータの書き込みが終了しているかどうかを調べて、終了
している場合には読み出し対象と書き込み対象とのメモ
リを切り換えて読み出しアドレスと書き込みアドレスと
の送出先を切り換え、終了していない場合には切り換え
動作を行わない。
【0070】このような構成および制御を行うことによ
り、スクリーン38の回転に伴ってスクリーン38上に
投影される断面画像を更新していくことができ、体積走
査による立体表示において表示対象物の動画像をも表示
することが可能になる。また、読み出し対象となってい
るメモリから1シーン分の断面画像群に関する2次元画
像データの読み出しが終了したときに、ホストコンピュ
ータ3等からの入力又はデータ伸張器65における伸張
処理が未だ終了しておらず、他方のメモリに対する2次
元画像データの書き込み(更新)が完了していない場合
であっても、スクリーン38上に投影される断面画像が
とぎれることを回避することができ、常に適切な立体表
示を維持することが可能になる。
【0071】次に、断面画像に関する2次元画像データ
の生成について説明する。図13は図7のホストコンピ
ュータ3における機能構成を示すブロック図である。ホ
ストコンピュータ3のCPU3aは、立体データ記憶部
91、立体表示条件入力部92、断面画像演算部93と
して機能する。そして、表示対象物の3次元画像データ
から、スクリーン38の回転角度に対応させた断面画像
ごとに2次元画像データを導出し、当該データを立体画
像表示装置100側に供給する。
【0072】立体データ記憶部91は表示対象物の3次
元画像データを記憶する。ここで記憶される3次元画像
データは表示対象物の動画像についてのデータである。
一例を挙げると、表示対象物の初期状態から最終状態に
至るまでの各形態をそれぞれ1つの3次元画像データと
して立体データ記憶部91に格納することによって、表
示対象物の動画像に関する3次元画像データを記憶させ
ておくことができる。
【0073】また、記憶されている表示対象物をどのよ
うな大きさや姿勢で表示するかについての表示条件等を
設定する立体表示条件入力部92が設けられ、立体デー
タ記憶部91から読み出される3次元画像データと、立
体表示条件入力部92から与えられる表示条件に基づい
て、所定の角度刻みごとに表示対象物を切断した断面画
像の2次元画像データを断面画像演算部93で導出す
る。
【0074】図14は、断面画像演算部93において行
われる3次元画像データから2次元画像データへの変換
過程を示す図である。まず、図14(a)のような表示
対象物の3次元画像データに対して、回転表示を行う際
の中心軸となる回転軸を設定する。この状態が図14
(b)である。そして、3次元画像データを1回転で何
分割するかを設定し、図14(c)に示すように分割数
に応じて表示対象物をほぼ均等な角度ごとの放射面状に
切断する。この切断によって導かれる表示対象物の断面
像を画像データとして表現することにより、図14
(d)に示すような所定角度ごとに切断された表示対象
物の断面画像に関する2次元画像データが生成される。
【0075】図14(d)に示すような1回転する際に
表示対象物の立体画像を表示するのに必要な断面画像群
の全ての2次元画像データが1シーン分の2次元画像デ
ータとなる。この1シーン分の2次元画像データに基づ
いて立体表示を行うことにより、表示対象物がある一つ
の状態にあるときの立体画像を投影することができるの
である。そして、動画像の場合は、断面画像演算部93
において表示対象物の初期状態から最終状態に至るまで
の各形態のそれぞれについて、1シーンを1つのまとま
りとする2次元画像データが順次に導出されていき、そ
れらデータが順次に立体画像表示装置100側に供給さ
れていくのである。
【0076】なお、導出された2次元画像データは必要
に応じてMPEG2等の方式によりデータ圧縮が行われ
る。
【0077】<D.投影像の補正>次に、投影像の補正
の必要性について説明する。投影像を補正することが必
要な点として、2つの点がある。第1には、スクリーン
38への断面画像の投影においてスクリーン38の上方
と下方との間での光路長の相違による断面画像のひずみ
を補正することである。第2には、スクリーン38を1
80゜回転させた時点で1回の体積走査が完了するよう
にした場合に、スクリーン38の投影面が観察者に対し
て前面側にあるときと裏面側にあるときとで、投影する
断面画像を左右反転させることである。
【0078】まず、第1の投影像の補正について説明す
る。立体画像表示装置100においては立体像の観察に
際して観察者の視線を防げないために、図4に示すよう
に、投影ミラー37はスクリーン38の正面よりも斜め
下方にずらした位置に配置されている。従ってスクリー
ン38の上方と下方とで光路長が異なり、スクリーン3
8の下方に比べて上方では断面像が相対的に大きく拡大
されて投影されることになる。この状態では立体像がい
びつになるので、投影像のスケールの差違を補正する必
要がある。
【0079】投影像の補正方法の一例としては、DMD
33で生成される断面画像に、予め像の上方と下方とで
スケールに差を与える補正を施す方法がある。具体的に
は、実際に投影したい断面画像P3が図15(a)に示
すような矩形環状であるとき、DMD33で生成される
断面画像P4は、図15(b)に示すように下方に比べ
上方でスケールを縮小した台形環状の像となるようにD
MD33に与える2次元画像データを補正しておく。こ
の補正を行う補正手段としては、ホストコンピュータ3
側で2次元画像データを生成する際に下方に比べて上方
のスケールを縮小するようにしてホストコンピュータ3
自体を補正手段としてもよく、また図7に示すデータ伸
張器65において伸張を行う際に補正するようにしてデ
ータ伸張器65を補正手段としてもよく、さらにはデー
タ伸張器65の後段側に上記のようは補正を行う補正手
段を単体で設けてもよい。なお、スケールの縮小率は、
スクリーン38への投影の際の拡大係率を打ち消すよう
に設定することが好ましいため、補正手段は立体画像表
示装置100側に設けることが好ましい。
【0080】また、投影像の補正方法の他の例として
は、例えば、光軸に対して非対称な屈折特性を有するレ
ンズ系(上方側には倍率が小さく、下方側には倍率が小
さくなるレンズ系)を投影光学系に配置する方法があ
る。この場合、当該レンズ系は、投影ミラー36と投影
ミラー37の間、投影ミラー37とスクリーン38との
間、DMD33と像回転補償機構の間に配設することが
できる。
【0081】また、投影ミラー36と投影ミラー37の
いずれかを上方側に投影される光に対しては像を縮小
し、下方側に投影される光に対しては像を拡大するよう
な複数の曲率を有する曲面ミラーにする方法を採用して
も良い。なお、投影ミラー36と投影ミラー37をとも
に曲面ミラーにして、最終的にスクリーン38に投影す
る際に、上方側に投影される光に対しては像を縮小し、
下方側に投影される光に対しては像を拡大するようにし
ても良い。
【0082】次に、第2の投影像の補正について説明す
る。スクリーン38が360°回転する際に投影する断
面画像群の全ての2次元画像データをメモリ63a,6
3bに格納し、スクリーン38の360°回転を1回の
体積走査とする場合はスクリーン38の投影面が観察者
に対して前面側と裏面側のいずれにあるときでも適切な
断面画像の投影を行うことができる。
【0083】しかしながら、スクリーン38が180°
回転する際に投影する断面画像群の2次元画像データを
メモリ63a,63bに格納し、スクリーン38の18
0°回転を1回の体積走査とする場合はスクリーン38
上に非回転対称の立体像を投影する際には投影面が前面
側にあるときと裏面側にあるときとで断面画像を左右反
転させることが必要になる。なぜなら、例えば表示対象
物としてコーヒーカップの立体像を表示させようとして
左右反転を行わない場合には表示対象物のコーヒーカッ
プには取っ手部分が1つしかないにもかかわらず、立体
表示される表示像には回転軸に対して対称な位置関係に
2つの取っ手部分が表示されることになるからである。
【0084】この左右反転を行う方法の一例として、メ
モリ63a,63bからDMD33に対して2次元画像
データを供給する際におけるメモリ63a,63bの読
み出しアドレスをスクリーン38の回転角度に応じて切
り換える方法がある。この方法では、スクリーン38が
180°回転するごとに断面画像を反転させるために、
断面画像における水平方向についてのデータ読み出し順
序を切り換えるだけでよく、断面画像の垂直方向につい
ては変更する必要がない。
【0085】例えば、断面画像の大きさが図6に示した
ような256画素(水平方向)×256画素(垂直方
向)である場合、各メモリ63a,63bから2次元画
像データを読み出す際の水平アドレスは8ビットとな
り、水平方向の0番目〜255番目までの画素を指定す
ることができる。そして、図10に示したメモリ制御部
62aが位置検出器73から得られるスクリーン38の
回転角度に応じてメモリ63a,63bからDMD33
に与える2次元画像データの水平方向の読み出し順序を
切り換える。
【0086】図16は、スクリーン38の回転角度θに
応じてメモリ63a,63bからの読み出し順序を示す
図である。図16に示すように、メモリ63a,63b
にはスクリーン38が180°回転する際に投影する断
面画像群としてn枚分の2次元画像データが格納され
る。そして図16(a)に示すようにスクリーン38の
回転角度θが0°≦θ<180°の範囲内である場合に
は、n枚分の2次元画像データはそれぞれ水平方向の右
方向に順次1画素ずつの画像データD0、D1、D2、
…、D255が読み出されてDMD33に供給される。
これに対し、図16(b)に示すようにスクリーン38
の回転角度θが180°≦θ<360°の範囲内である
場合には、n枚分の2次元画像データはそれぞれ水平方
向の左方向に順次1画素ずつの画像データD255、D
254、D253、…、D0が読み出されてDMD33
に供給される。
【0087】つまり、スクリーン38の回転角度θが0
°≦θ<180°の範囲内である場合には第1の読み出
しモードとして2次元画像データのそれぞれの画像デー
タを回転軸Zに直交する水平方向の右方向に順次読み出
していくのに対し、スクリーン38の回転角度θが18
0°≦θ<360°の範囲内である場合には第2の読み
出しモードとして2次元画像データのそれぞれの画像デ
ータを回転軸Zに直交する水平方向の左方向に順次読み
出していくのである。
【0088】このような読み出し順序を切り換えるため
の制御機構の一例を図17に示す。図17には図12に
示した読み出しアドレス発生部82の詳細構成を示して
いる。図17に示すように読み出しアドレス発生部82
は第1アドレス発生部82aと第2アドレス発生部82
bとアドレス選択部82cとを備える。第1アドレス発
生部82aはスクリーン38の回転角度θが0°≦θ<
180°の範囲内にあるときの読み出しアドレスを発生
し、第2アドレス発生部82bはスクリーン38の回転
角度θが180°≦θ<360°の範囲内にあるときの
読み出しアドレス(すなわち第1アドレス発生部82a
で発生される水平方向の読み出し順序を逆順序に設定し
た読み出しアドレス)を発生する。第1アドレス発生部
82aおよび第2アドレス発生部82bは双方ともカウ
ンタ81から得られるカウント結果に基づいてスクリー
ン38の現在位置に適した断面画像を特定してその2次
元画像データを読み出すための読み出しアドレスを常時
発生させる。
【0089】図18はこれらのアドレス発生部82a,
82bで発生される8ビットの水平アドレス信号の一例
を示す図である。図18において、(a)は第1アドレ
ス発生部82aで発生されるアドレス信号を示してお
り、(b)は第2アドレス発生部82bで発生されるア
ドレス信号を示している。なお、図18(a),(b)
においてA0〜A7はビット単位ごとの信号を示してい
る。
【0090】図18に示すように、スクリーン38の回
転角度が0°≦θ<180°の範囲内にあるときと18
0°≦θ<360°の範囲内にあるときとでは各ビット
信号A0〜A7はレベル反転した関係にある。この結
果、0°≦θ<180°の範囲内にあるときには図16
(a)に示した順序で1画素ごとのデータが読み出され
ていき、180°≦θ<360°の範囲内にあるときに
は図16(b)に示した順序で1画素ごとのデータが読
み出されていく。なお、図18に示すように2次元画像
データの2ライン目以降についても1ライン目と同様の
読み出し手順(方向)で読み出しアドレスを設定する。
【0091】このようにして第1アドレス発生部82a
と第2アドレス発生部82bとの双方で発生された読み
出しアドレスはアドレス選択部82cに導かれる。アド
レス選択部82cではカウンタ81から得られる回転角
度θが0°≦θ<180°の範囲と180°≦θ<36
0°の範囲とのいずれの範囲内にあるかを調べ、0°≦
θ<180°の範囲内にある場合には第1アドレス発生
部82aで発生されたアドレス信号(図18(a)参
照)を上述した切換部84に供給し、また、180°≦
θ<360°の範囲内にある場合には第2アドレス発生
部82bで発生されたアドレス信号(図18(b)参
照)を上述した切換部84に供給する。
【0092】以上のような構成を採用することにより、
メモリ63a又は63bから2次元画像データを読み出
す際に断面画像の水平方向に相当する読み出し順序をス
クリーン38の回転角度に応じて反転させる(切り換え
る)ことが可能になる。この結果、DMD33に与えら
れる2次元画像データはスクリーン38の180°回転
ごとに左右の反転されたデータとなり、スクリーン38
上に投影される断面画像も180°回転ごとに左右反転
が行われる。この結果、スクリーン38の180°回転
を1回の体積走査とする場合における断面画像の左右反
転を実現することが可能になり、投影像の補正が良好に
行えるのである。
【0093】<E.スクリーン回転速度制御>立体画像
表示装置の照明環境が蛍光灯であり、スクリーン回転速
度が固定である場合、そのスクリーン回転速度と蛍光灯
の点滅との干渉であるフリッカーの影響で表示のちらつ
きを生じることが考えられる。フリッカーの影響は固定
ではないので、影響を低下させるにはスクリーン回転速
度を制御できることが望ましい。
【0094】また、一般に、残像効果の現われ方は観察
者による差(個人差)があり、スクリーン回転速度が固
定であれば観察者によって、見え方が違う。したがっ
て、観察者によって適正な残像効果を得るために、スク
リーン回転速度を制御できることが望ましい。
【0095】以上に鑑み、この実施の形態に係る立体画
像表示装置100ではユーザーの設定によりスクリーン
回転速度を可変としている。具体的には、ユーザーによ
る設定に応じてスクリーンコントローラ72がモータ7
4の回転駆動を制御することによりスクリーン回転速度
がユーザーの所望する速度に調節される。
【0096】ところで、スクリーンに表示する画像(断
面画像)のフレームレートは、画像表示デバイス(ここ
ではDMD33)の駆動スピードによって決まってい
る。すなわち、画像表示デバイスの単位時間あたりの表
示可能画素数は一定である。
【0097】また、スクリーン回転式の立体画像表示に
おいて、画像表示デバイスの駆動スピード、表示画素
数、スクリーンの角度分解能、スクリーン回転速度等の
関係により、表示の見え方が違ってくる。ここで、角度
分解能とは、スクリーンの回転における単位角度当りに
投影する前記断面画像の数である。
【0098】以下、スクリーン回転速度と、角度分解能
または断面画像画素数との関係について説明する。
【0099】まず、断面画像の画素数を固定にし、角度
分解能を変更する場合において、スクリーン回転速度と
角度分解能との関係について説明する。図19はスクリ
ーン回転速度と角度分解能との関係を示す図であり、表
1はスクリーン回転速度と角度分解能との関係を示す表
である。
【0100】
【表1】
【0101】図19(a)はスクリーン回転速度が基準
速度の場合を示しており、スクリーンの単位時間あたり
の回転角度がθである。図19(b)はスクリーン回転
速度が基準速度の2倍、すなわち、スクリーンの単位時
間あたりの回転角度が2θであり、この場合、角度分解
能は基準速度の場合の1/2となっている。図19
(c)はスクリーン回転速度が基準速度の4倍、すなわ
ち、スクリーンの単位時間あたりの回転角度が4θであ
り、この場合、角度分解能は基準速度の場合の1/4と
なっている。なお、図19(a)〜(c)において前述
のように断面画像の画素数は一定である。
【0102】従って、表1に示すようにスクリーン回転
速度が大きいほど角度分解能は小さくなり、残像効果が
大きくなる。
【0103】次に、断面画像の角度分解能を固定にし、
断面画像の画素数を変更する場合において、スクリーン
回転速度と断面画像画素数との関係について説明する。
図20はスクリーン回転速度と断面画像画素数との関係
を示す図であり、表1はスクリーン回転速度と断面画像
画素数との関係を示す表である。
【0104】
【表2】
【0105】図20(a)はスクリーン回転速度が基準
速度の場合を示しており、基準断面画像画素数を有して
いる。図20(b)はスクリーン回転速度が基準速度の
2倍、すなわち、スクリーンの単位時間あたりの回転角
度が2θであるが、断面画像画素数を1/2とすること
により、基準速度の場合の2倍の断面画像数を表示して
角度分解能を基準速度の場合と同じにしている。また、
図20(c)はスクリーン回転速度が基準速度の4倍、
すなわち、スクリーンの単位時間あたりの回転角度が4
θであるが、断面画像画素数を1/4とすることによ
り、基準速度の場合の4倍の断面画像数を表示して角度
分解能を基準速度の場合と同じにしている。
【0106】従って、表2に示すように、スクリーン回
転速度を大きくするにつれて、断面画像画素数を小さく
する必要があるが、残像効果は大きくなる。
【0107】そこで、この装置では、スクリーン回転速
度に応じて、角度分解能または画素数の何れかを制御で
きるものとしている。以下、スクリーン回転速度のマニ
ュアル設定について説明する。
【0108】角度分解能変更モードではスクリーン回転
速度に反比例して断面画像数が変化する。表示する画像
は、各断面画像をθi(iは自然数)とするとき、 θt+1=θt+1+Δθ ・・・式1 ここで、mを回転速度の倍率とすると、 Δθ=m−1 である。
【0109】そして、式1に従って各角度に対応する2
次元画像データを読み出す。例えば、スクリーン回転速
度が基準速度であれば図14(d)のようにθ1、θ2、
θ3、…、θnと角度に対応した画像データを順次読み出
すのに対して、スクリーン回転速度が2倍の場合ではθ
1、θ3、θ5、…のように飛ばして読み出すことにな
る。
【0110】画素数変更モードでは間引きモード、圧縮
モード、切り出しモードの3つのモードを備えている。
図21は画素数変更モードにおける断面画像データの様
子を示す図であり、(a)は間引きモード、(b)は圧
縮モード、(c)は切り出しモードの場合を示す図であ
る。図21(a)に示すように、間引きモードでは画像
サイズは同じであるが、内部の画素が間引かれている
(詳細図示省略)。図21(b)に示すように、圧縮モ
ードでは内部の画素が削除され画像サイズが減少してい
る。図21(c)に示すように、切り出しモードでは断
面画像中の一部の領域が切り出されている。
【0111】そして、このような各モードによって、メ
モリからの2次元画像データ(断面画像データ)の読み
出しアドレスの発生方法が異なる。
【0112】図22は間引きモードにおける読み出しア
ドレス発生の様子を示す図であり、図23は圧縮モード
における読み出しアドレス発生の様子を示す図である。
また、図22および図23において(a)はメモリにお
ける読み出し画素位置を表わし、(b)はDMD33に
おける表示の様子を示し、(c)はx,yアドレスと読
出しデータの様子を示している。また、図22、図23
はいずれも倍率が2倍である場合を図示している。
【0113】図22および図23から分るように、間引
きモード及び圧縮モードでは、x、yアドレスを次式に
より求める。
【0114】
【数1】
【0115】ここで、i,jはそれぞれx,y方向の画
素位置を表わす整数(以下同様)を、xi,yjはそれぞ
れi,j番目の画素に対応するx,yアドレスを、x
0,y0はそれぞれ先頭画素のx,yアドレス(ここでは
便宜上0としている)を、Mは画像の面積の倍率を、
X,Yはそれぞれ元の画像のx,y方向の最大画素数
(以下同様)を、INT()は整数化関数を表わす(以
下同様)。
【0116】そして、設定されたスクリーン回転速度に
応じて、式2に基づいて読み出しアドレスを発生する。
【0117】なお、図22(b)から分るように間引き
モードではDMD33の表示において、読み出されなか
ったアドレスの画素は表示を行わないようDMDコント
ローラ62が制御される。逆に、図23(b)から分る
ように圧縮モードでは、DMD33の表示において、読
み出された画素データを詰めた(間隔を開けない)状態
で表示を行うようDMDコントローラ62が制御され
る。
【0118】図24は切り出しモードにおける読み出し
アドレス発生の様子を示す図である。また、図24にお
いて(a)はメモリにおける読み出し画素位置を表わ
し、(b)はDMD33における表示の様子を示し、
(c)はx、yアドレスと読出しデータの様子を示して
いる。図24から分るように、切り出しモードでは、
x、yアドレスを次式により求める。
【0119】
【数2】
【0120】ここで、(xinit,yinit)は読み出し開
始アドレスを表わす。なお、i,jの最大値が式3に示
すものとなっていることから、読み出し終了アドレス
も、元の断面画像データにおけるxおよびy方向の最大
アドレスからxinitおよびyinitだけ小さいアドレスと
なっている。
【0121】そして、設定されたスクリーン回転速度に
応じて、式3に基づいて読み出しアドレスを発生する。
【0122】なお、これら読み出しアドレスは、カウン
タ81のデータとシステムコントローラ64経由で設定
されたスクリーン回転速度データ等から読み出しアドレ
ス発生部82で演算され求められる。
【0123】以上のようにスクリーン回転速度の制御を
行うことにより、立体画像表示装置100では適正な立
体画像を表示することができるものとなっている。
【0124】<F.立体画像表示装置100における処
理手順の概要>次に、立体画像表示装置100において
実際に立体画像を表示する際の処理手順の概要について
説明する。図25ないし図30はこの処理手順を示すフ
ローチャートであり、特に、図28は立体表示を行う際
の画像が静止画像である場合の表示処理に関するフロー
チャートであり、図29は立体表示を行う際の画像が動
画像である場合の表示処理に関するフローチャートであ
る。
【0125】図25のフローチャートにおいて、まず初
期設定が行われる(ステップS1)。この初期設定の内
容には電源の安定化や各種処理条件に関するパラメータ
の初期化等が含まれる。
【0126】そしてステップS2に進み、ユーザー(観
察者)は操作スイッチ22からデータファイルの選択の
ための入力を行う。例えば、図7の構成において2次元
画像データが記録メディア4内に格納されている場合に
は、その2次元画像データに関するファイル名等が液晶
ディスプレイ21上に表示され、観察者はこの液晶ディ
スプレイ21の表示内容を視認しながら所望するデータ
ファイルの選択を行う。また、2次元画像データがホス
トコンピュータ3側に格納されている場合には、システ
ムコントローラ64の指令の下に立体画像表示装置10
0とホストコンピュータ3との間でデータ通信が行わ
れ、ホストコンピュータ3において格納されている2次
元画像データに関するファイル名等が液晶ディスプレイ
21上に表示される。その結果、観察者はこの液晶ディ
スプレイ21の表示内容を視認しながら所望するデータ
ファイルの選択を行う。
【0127】そして、データファイルの選択が行われる
とステップS3に進み、ステップS2で選択されたデー
タファイルのヘッダファイルの入力が行われる。すなわ
ち、システムコントローラ64が記録メディア4又はホ
ストコンピュータ3からヘッダファイルを取得する。こ
のヘッダファイルには、断面画像の大きさ、すなわち断
面画像の水平方向および垂直方向がそれぞれ何画素で構
成されているかという情報、1シーンを構成する断面画
像の数、1回の体積走査が180°回転とするか360
°回転とするかという情報、動画像の場合におけるシー
ン数、2次元画像データが静止画像形式であるか動画像
形式であるかを示すデータ形式等の立体表示のために必
要な各種情報が含まれている。
【0128】そしてステップS4に進み、システムコン
トローラ64はヘッダファイルからデータ形式を識別
し、表示すべき立体像が静止画像であるのか動画像であ
るのかを識別する。そして上記各種情報を各部に伝達し
て立体表示の準備段階に入る。
【0129】その後、操作スイッチ22からの入力待機
状態となり(ステップS5)、観察者からの表示開始指
示(すなわちスタートボタン222の操作)があった場
合にはステップS6に進み、表示開始指示がない場合に
はステップS2に戻る。なお、観察者は静止画像につい
ての表示開始指示を入力する場合にはその静止画像の表
示時間の設定をも行うものとする。
【0130】そして、スクリーン回転速度制御および立
体画像表示を行う(ステップS6)。
【0131】図26は回転速度制御および立体画像表示
処理の具体的な処理を示すフローチャートである。ま
ず、システムコントローラ64は液晶ディスプレイ21
を通じて表示状態を変更するか否かを問い合せる(ステ
ップS61)。そして、表示状態を変更する必要がない
とのユーザーによる指示が入力された場合には、システ
ムコントローラ64の制御のもとスクリーン回転速度を
基準回転速度とし、角度分解能および画素数も標準値と
して立体画像表示を行う(ステップS62)。
【0132】図27は立体画像表示の処理を示すフロー
チャートである。
【0133】ステップS611では、ステップS4で識
別したデータ形式が静止画像であるか動画像であるかを
判断し、静止画像である場合はステップS612に進
み、動画像である場合はステップS613に進む。
【0134】図28に示すように静止画像表示モード
(ステップS612)に進んだ場合には、まず、システ
ムコントローラ64による制御の下に記録メディア4又
はホストコンピュータ3からの2次元画像データの入力
を開始する。この結果、静止画像についての2次元画像
データは断面画像ごとに順次にインタフェース66を介
してデータ伸張器65に供給される。そして、データ伸
張器65において伸張処理を行いつつ伸張された2次元
画像データは2つのメモリ63a,63bのうちの一方
のメモリ63a(又は63b)に書き込まれていく(ス
テップS71)。このときDMDコントローラ60にお
けるメモリ制御部62aは一方のメモリ63a(又は6
3b)を指定して、そのメモリに対して書き込みアドレ
スを順次に指定していくことになる。そして、静止画像
を表示するための全ての断面画像に関する2次元画像デ
ータの書き込みが終了すると、ステップS72に進む。
【0135】そして、ステップS72では2次元画像デ
ータが書き込まれた一のメモリ63a(又は63b)か
らの2次元画像データを順次に読み出していき、その読
み出した2次元画像データをDMD33に与える。この
結果、回転するスクリーン38上にはDMD33に与え
られた2次元画像データに対応する断面画像が投影され
る。
【0136】そしてメモリ63a(又は63b)に格納
されている2次元画像データの全てが一通りDMD33
に供給されると、ステップS73に進み、表示時間が設
定された時間を超過したかどうかを判定し、設定時間に
満たない場合には再度同じ断面画像の表示を行うべくス
テップS72に戻る。一方、設定時間を過ぎていた場合
には静止画像の表示に関する処理は終了する。
【0137】なお、ステップS72の処理が繰り返し行
われる場合であってスクリーン38の180°回転を1
回の体積走査としている場合には、このステップS72
が行われる度に上述した断面画像の左右の反転を行うよ
うな読み出しアドレスを発生させる。こうすることによ
り、静止画像表示における投影像の補正が良好に行える
のである。
【0138】次に、図29に示すように動画像表示モー
ド(ステップS613)に進んだ場合について説明す
る。動画像表示モード(ステップS613)に進んだ場
合にも、まず、システムコントローラ64による制御の
下に記録メディア4又はホストコンピュータ3からの2
次元画像データの入力を開始する。この結果、動画像に
ついての2次元画像データは断面画像ごとに順次にイン
タフェース66を介してデータ伸張器65に供給され
る。ただし、動画像の場合は、1つの静止画像について
の2次元画像データが複数個集合したものと同様である
ので、2次元画像データの入力を開始しても直ぐにはデ
ータ入力は完了しない。このため、記録メディア4やホ
ストコンピュータ3からのデータ入力を行いつつ動画像
についての立体表示を行うことになる。
【0139】データ伸張器65ではインタフェース66
を介して入力される2次元画像データに対して順次に伸
張処理を施していき、その結果得られる2次元画像デー
タを順次にメモリ63a,63bに対して出力してい
く。
【0140】ステップS81では、DMDコントローラ
60のメモリ制御部62aが一方のメモリ63aを書き
込み対象とし、そのメモリ63aに対して書き込みアド
レスの指定を行う。この結果、最初の1シーン分の2次
元画像データが順次にメモリ63aに書き込まれていく
ことになる。そして1シーン分の2次元画像データの書
き込みが終了すると、ステップS82に進む。
【0141】ステップS82では、メモリ制御部62a
はメモリ63aに書き込まれた2次元画像データをDM
D33に与えるために、メモリ63aを読み出し対象と
するとともに、他方のメモリ63bを書き込み対象とし
て設定する。この結果、最初の1シーン分の2次元画像
データはDMD33に供給されて回転するスクリーン3
8上に投影され、データ伸張器65から得られる次の1
シーン分の2次元画像データはメモリ63bに順次書き
込まれていく。なお、このステップS82において、メ
モリ63aに格納されている2次元画像データの読み出
しが一通り終了したときにメモリ63bに対する次の1
シーン分の書き込み動作が終了していない場合には、再
度メモリ63aからの読み出しを繰り返し行い、スクリ
ーン38に対して前回と同じ断面画像を投影する。これ
に対し、メモリ63aに格納されている2次元画像デー
タの読み出しが一通り終了したときにメモリ63bに対
する次の1シーン分の書き込み動作が終了していた場合
には、ステップS83に進む。
【0142】そして、ステップS83ではデータ伸張器
65からメモリ63a,63b側に供給される2次元画
像データが終了したかどうかを判定する。すなわち、動
画像を表示するための全てのシーン分の2次元画像デー
タがメモリ63a,63bに格納されたかどうかを判定
するのである。そして、データ伸張器65からメモリ6
3a,63b側に供給される2次元画像データが続く場
合は、さらに次のシーンが存在することになるので、ス
テップS83において「NO」と判断され、ステップS
84に進む。これに対して、メモリ63a,63b側に
供給される2次元画像データが存在しない場合は、ステ
ップS82でメモリ63bに書き込んだ2次元画像デー
タが最後のシーンということになるので、その最後のシ
ーンを表示すべくステップS86に進む。
【0143】ステップS84では、メモリ制御部62a
はメモリ63bに書き込まれた2次元画像データをDM
D33に与えるために、メモリ63bを読み出し対象と
するとともに、他方のメモリ63aを書き込み対象(更
新対象)として設定する。この結果、ステップS82に
おいて表示された1シーンに続く1シーン分の2次元画
像データがDMD33に供給されて回転するスクリーン
38上に投影されるとともに、データ伸張器65から得
られるさらに次の1シーン分の2次元画像データがメモ
リ63aに順次書き込まれていく。なお、このステップ
S84においてもメモリ63bに格納されている2次元
画像データの読み出しが一通り終了たときにメモリ63
aに対する次の1シーン分の書き込み動作が終了してい
ない場合には、再度メモリ63bからの読み出しを繰り
返し行い、スクリーン38に対して前回と同じ断面画像
を投影する。これに対し、メモリ63bに格納されてい
る2次元画像データの読み出しが一通り終了したときに
メモリ63aに対する次の1シーン分の書き込み動作が
終了していた場合には、ステップS85に進む。
【0144】そして、ステップS85ではステップS8
3と同様の判定が行われる。したがって、データ伸張器
65からメモリ63a,63b側に供給される2次元画
像データがさらに続く場合は、さらに次のシーンが存在
することになるので、ステップS85において「NO」
と判断されてステップS82に進み、メモリ63a,6
3b側に供給される2次元画像データが存在しない場合
は、ステップS85でメモリ63aに書き込んだ2次元
画像データが最後のシーンということになるので、その
最後のシーンを表示すべくステップS86に進む。
【0145】なお、ステップS82及びS84では、一
方のメモリへの2次元画像データの書き込みと他方のメ
モリからの2次元画像データの読み出しとを同時並列的
に行われることは既に説明した内容から明らかである。
【0146】ステップS86では、最後の1シーンをス
クリーン38上に投影すべく、一方のメモリ63a又は
63bから2次元画像データを読み出してそれをDMD
33に与える動作が行われる。
【0147】このようにして動画像表示が行われるので
あるが、ステップS82,S84,S86においてメモ
リ63a又は63bからの2次元画像データを読み出す
際に、スクリーン38上に投影する断面画像を左右反転
させる必要のあるときには、上述したように水平方向の
読み出し方向を変更すべく読み出しアドレスの切り換え
が行われる。
【0148】上記のような処理手順を行うことにより、
静止画像のみならず動画像をも適切に立体表示すること
が可能になるのである。
【0149】図26の説明に戻る。ステップS61にお
いて、表示状態を変更するとの指示が行われた場合に
は、次に、回転速度マニュアル設定を行う(ステップS
63)。すなわち、スクリーン回転速度を、回転角度分
解能および画素数の何れかの変更の基に、ユーザーの所
望により手動で設定するのである。以下、具体的処理に
ついて説明する。ただし、以下に示すように、スクリー
ン回転速度を標準の回転速度である基準回転速度のまま
とすることもできるようになっている。
【0150】図30は回転速度マニュアル設定の具体的
処理を示すフローチャートである。
【0151】まず、システムコントローラ64は角度分
解能変更モードと画素数変更モードとを液晶ディスプレ
イ21に表示してユーザーに選択させる(ステップS6
01)。なお、図30において特に断らない限り各ステ
ップにおける動作制御はシステムコントローラ64が行
う。
【0152】角度分解能変更モードでは、まず、スクリ
ーン回転速度をユーザーに設定させる(ステップS60
2)。そして、設定されたスクリーン回転速度に応じ
て、前述のように式1に従って断面画像データを読み飛
ばすように読み出しアドレス発生のためのパラメータ設
定を行う(ステップS603)。具体的には読み出しア
ドレスを発生させる方法を特定するためのパラメータで
あるアドレス発生パラメータを、式1に従って読み出し
アドレスを発生する旨のものに設定する。そして、ステ
ップS607に進む。
【0153】逆に、ステップS601において、画素数
変更モードが選択された場合には、まず、スクリーン回
転速度をユーザーに設定させ(ステップS604)、次
に、モード選択をユーザーに行わせる(ステップS60
5)。具体的には、前述の間引きモード、圧縮モード、
切り出しモードの何れかを選択させるのである。そし
て、スクリーン回転速度と選択されたモードとに応じた
読み出しアドレス発生のためのパラメータ設定を行う
(ステップS606)。具体的には間引きモードおよび
圧縮モードの場合には式2に従って、切り出しモードの
場合には式3に従って読み出しアドレスを発生させる旨
のアドレス発生パラメータを設定する。
【0154】そして、立体画像表示を行う(ステップS
607)。この処理は図26のステップS62の処理と
基本的には同じであるが、ステップS603またはステ
ップS606において設定された、アドレス発生パラメ
ータに従って読み出しアドレス発生部が読み出しアドレ
スを発生し、そのアドレスから読出された2次元画像デ
ータがスクリーンに投影されることのみが異なってい
る。なお、その際、断面画像データはメモリ63aとメ
モリ63bとから、交互に読み出されるが、その際、読
み出しアドレスの発生は、それまでに両メモリに書込ま
れたデータ量分のアドレスの飛びを減じて発生される。
【0155】図26の説明に戻り、次に、表示状態が改
善したか否かをユーザーが判定し(ステップS64)、
フリッカーの低減効果や適正な残像効果が得られなかっ
た場合には、システムコントローラ64はステップS6
3に戻って、回転速度マニュアル設定処理を繰返す。そ
して、表示状態が改善した場合には回転速度制御および
立体画像表示処理を終了する。
【0156】以上説明したように、上記実施の形態によ
れば、スクリーンの回転速度を可変とするため、回転速
度を適当に調節することにより、蛍光灯によるフリッカ
ー等の影響を低減したり、観察者毎に残像効果を適正に
設定することができ、適正な立体画像表示を行うことが
できる。
【0157】また、スクリーン回転速度に応じて角度分
解能を変更する場合には、DMD33の単位時間あたり
の画像表示能力が一定であるところ、角度分解能を変更
することにより、スクリーンの回転速度によらず、断面
画像の画素数を一定にできる。
【0158】また、スクリーン回転速度に応じて断面画
像の画素数を変更するため、DMD33の単位時間あた
りの画像表示能力が一定であるところ、断面画像の画素
数を変更することにより、スクリーンの回転速度によら
ず、角度分解能を一定にすることができる。
【0159】また、断面画像の画素数の変更を間引きモ
ードおよび圧縮モードで行う場合には、画像サイズを縮
小することなく断面画像の画素数を変更することができ
る。
【0160】さらに、断面画像の画素数の変更を切り出
しモードで行う場合には、断面画像の解像度を変更する
ことなく断面画像の画素数を変更することができる。
【0161】<G.変形例>上記実施の形態において立
体画像表示装置の例を示したが、この発明はこれに限定
されるものではない。
【0162】例えば、上記実施の形態ではスクリーン回
転速度をマニュアルで変更する構成を示したが、蛍光灯
によるフリッカーを自動的に低減するように、スクリー
ン回転速度を自動制御するものとしてもよい。具体的に
は、装置の外界の照度等の外界の照明状態の検出手段と
して測光センサを設け、それから得られる照明状態(照
度)の変化の周波数(または周期)を蛍光灯の周波数
(または周期)として検出し、スクリーンの単位時間あ
たりの回転数(または回転周期)を蛍光灯の周波数(ま
たは周期)の整数倍にならないように制御するのであ
る。これにより、ユーザーの手を煩わせることなくフリ
ッカーの少ない立体画像表示を行うことができる。
【0163】また、上記実施の形態では表示対象物の形
状、すなわち、3次元画像データによってはスクリーン
回転速度を変更することは行わなかったが、表示対象物
が球面に近い場合や回転対称形の場合では角度分解能を
減らしても、表示の見え方に対する影響が少ないので、
スクリーン回転速度を速くしても構わない。
【0164】さらに、読み出し対象となるメモリから与
えられる2次元画像データに基づいてスクリーン38に
投影する断面画像を生成する画像生成手段の一例として
DMD33を例示したが、DMD33以外の素子を使用
してもよい。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項6の発明によれば、スクリーンの回転速度を可変と
するため、回転速度を適当に調節することにより、蛍光
灯によるフリッカー等の影響を低減したり、観察者毎に
残像効果を適正に設定することができ、適正な立体画像
表示を行うことができる。
【0166】また、特に請求項2の発明によれば、スク
リーンの回転速度に応じて角度分解能を変更するため、
単位時間あたりの画像表示能力が一定の場合に、角度分
解能を変更することにより、スクリーンの回転速度によ
らず、断面画像の画素数を一定にできる。
【0167】また、特に請求項3の発明によれば、回転
速度に応じて断面画像の画素数を変更するため、単位時
間あたりの画像表示能力が一定の場合に、断面画像の画
素数を変更することにより、スクリーンの回転速度によ
らず、角度分解能を一定にすることができる。
【0168】また、特に請求項4の発明によれば、断面
画像の画素数の変更が断面画像の画素の間引きであるた
め、画像サイズを縮小することなく断面画像の画素数を
変更することができる。
【0169】また、特に請求項5の発明によれば、断面
画像の画素数の変更が断面画像の圧縮であるため、請求
項4と同様の効果を奏する。
【0170】さらに、特に請求項6の発明によれば、断
面画像の画素数の変更が断面画像の一部領域の切り出し
であるため、断面画像の解像度を変更することなく断面
画像の画素数を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る立体画像表示シス
テムの全体的な構成を示す図である。
【図2】立体画像表示装置の概観を示す図である。
【図3】着脱可能な操作スイッチの拡大図である。
【図4】立体画像表示装置における光学系を含む構成を
示す図である。
【図5】スクリーンおよび回転部材の斜視概観図であ
る。
【図6】スクリーンに投影される断面画像の大きさ(解
像度)を示す図である。
【図7】立体画像表示システムの機能構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】メモリの構成例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態におけるメモリの構成例
を示す図である。
【図10】図7に示した構成のうちの要部を抜き出した
図である。
【図11】メモリの切り換えタイミングを示す図であ
る。
【図12】メモリ制御部の詳細を示すブロック図であ
る。
【図13】ホストコンピュータにおける機能構成を示す
ブロック図である。
【図14】3次元画像データから2次元画像データへの
変換過程を示す図である。
【図15】断面画像(投影像)の補正の一例を示す図で
ある。
【図16】スクリーンの回転角度θに応じたメモリから
の読み出し順序を示す図である。
【図17】2次元画像データの読み出し順序を切り換え
るための制御機構の一例を示す図である。
【図18】アドレス発生部で発生される8ビットの水平
アドレス信号の一例を示す図である。
【図19】スクリーン回転速度と角度分解能との関係を
示す図である。
【図20】スクリーン回転速度と断面画像画素数との関
係を示す図である。
【図21】画素数変更モードにおける断面画像データの
様子を示す図である。
【図22】間引きモードにおける読み出しアドレス発生
の様子を示す図である。
【図23】圧縮モードにおける読み出しアドレス発生の
様子を示す図である。
【図24】切り出しモードにおける読み出しアドレス発
生の様子を示す図である。
【図25】立体画像を表示する際の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図26】回転速度制御および立体画像表示処理の具体
的な処理を示すフローチャートである。
【図27】立体画像表示の処理を示すフローチャートで
ある。
【図28】立体表示を行う際の画像が静止画像である場
合の表示処理に関するフローチャートである。
【図29】立体表示を行う際の画像が動画像である場合
の表示処理に関するフローチャートである。
【図30】この処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
36,37 投影ミラー 38 スクリーン 64 システムコントローラ(角度分解能制御手段、画
素数変更制御手段) 72 スクリーンコントローラ(64とともに速度制御
手段) 74 モータ 82 読み出しアドレス発生部(角度分解能変更手段、
画素数変更手段) 100 立体画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 361 G09F 9/00 361 19/12 19/12 J Fターム(参考) 5B057 CD05 CD07 CE09 5C061 AA06 AA11 AA23 AA25 AB16 AB24 5G435 AA01 BB11 BB16 BB17 CC09 CC11 CC12 DD00 DD04 DD05 DD11 EE16 EE22 FF03 GG02 GG03 GG12 GG13 GG28 GG46 LL15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元的な所定空間内を回転走査するス
    クリーンに、投影手段により表示対象物の複数の断面画
    像を断続的に投影することにより表示対象物の立体画像
    を表示する立体画像表示装置であって、 前記スクリーンを回転駆動する回転駆動手段と、 前記回転駆動手段を制御して前記スクリーンの回転速度
    を可変とする速度制御手段と、を備えることを特徴とす
    る立体画像表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の立体画像表示装置であ
    って、さらに、 前記スクリーンの回転における単位角度当りに投影する
    前記断面画像の数である角度分解能を変更する角度分解
    能変更手段と、 前記回転速度に応じて前記角度分解能を変更するよう前
    記角度分解能変更手段を制御する角度分解能制御手段
    と、を備えることを特徴とする立体画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の立体画像表示装置であ
    って、さらに、 前記断面画像の画素数を変更する画素数変更手段と、 前記回転速度に応じて前記断面画像の画素数を変更する
    よう前記画素数手段を制御する画素数変更制御手段と、
    を備えることを特徴とする立体画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の立体画像表示装置であ
    って、 前記画素数変更手段による断面画像の画素数の変更が断
    面画像の画素の間引きであることを特徴とする立体画像
    表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の立体画像表示装置であ
    って、 前記画素数変更手段による断面画像の画素数の変更が断
    面画像の圧縮であることを特徴とする立体画像表示装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の立体画像表示装置であ
    って、 前記画素数変更手段による断面画像の画素数の変更が断
    面画像の一部領域の切り出しであることを特徴とする立
    体画像表示装置。
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