JP2000324515A - 表示装置、立体画像表示装置および立体画像表示システム - Google Patents

表示装置、立体画像表示装置および立体画像表示システム

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JP2000324515A
JP2000324515A JP11223822A JP22382299A JP2000324515A JP 2000324515 A JP2000324515 A JP 2000324515A JP 11223822 A JP11223822 A JP 11223822A JP 22382299 A JP22382299 A JP 22382299A JP 2000324515 A JP2000324515 A JP 2000324515A
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dimensional image
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JP11223822A
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English (en)
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Manami Kuiseko
真奈美 杭迫
Makoto Miyazaki
誠 宮崎
Ken Yoshii
謙 吉井
Fumiya Yagi
史也 八木
Toshio Norita
寿夫 糊田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像のカラー表示を容易かつ安価に簡単な構
成で実現すること。 【解決手段】 画像をスクリーンに投影することで表示
を行う表示装置において、DMD(ディジタル・マイク
ロミラー・デバイス)33の画像生成面側にR成分、G
成分、B成分の各色成分の光を透過させる3つの領域を
有するカラーフィルタを配設する。これによってDMD
33の画像生成面はR,G,Bの各色成分に対応する3
つの領域33a,33b,33cが形成される。DMD
33における領域33a,33b,33cのそれぞれに
おいてR成分とG成分とB成分との投影画像を別個に生
成することにより、カラーを構成する3つの色成分の投
影画像が同時に生成される。そして各色成分ごとの3つ
の投影画像を所定の投影光学系にてスクリーンに導く過
程で合成することにカラー画像の表示を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像をカラー表示
する表示装置と立体画像をカラー表示する立体画像表示
装置とに関し、特に、スクリーン回転方式による立体画
像表示装置および立体画像表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より発明・考案されてきた立体画像
の表示方法の一つとして、人間の眼の残像効果を利用す
る体積走査法と呼ばれるものがある。
【0003】従来の体積走査法には、スクリーンをその
投影面に垂直な方向に高速で直進移動させ、投影面の位
置に応じて物体の断面の2次元像あるいは断面の輪郭を
時々刻々と変化させつつ投影するという垂直走査を行う
方法と、回転自在なスクリーンを所定の回転軸を中心に
高速回転させ、スクリーンの回転角度に応じて物体の断
面の2次元像あるいは断面の輪郭を時々刻々と変化させ
つつ投影するという回転走査を行う方法とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
体積走査法を利用した装置においては、立体画像のカラ
ー表示を行うことができるものは存在しない。
【0005】一方、立体画像の表示を目的とする表示装
置ではないが、プロジェクタ等の表示装置においては従
来よりカラー表示が実現されている。プロジェクタにお
けるカラー表示では、光源からの照射光を回転式のカラ
ーフィルタを用いてR(赤),G(緑),B(青)の3
つの色成分に時分割し、それぞれの色成分が発生するタ
イミングに同期してスクリーンに投影される画像の生成
が行われる。しかし、各色成分の光を時分割することに
よりカラー表示を行う場合には、R,G,Bの各色成分
の切り換えと各色成分に応じた画像を生成するタイミン
グとを同期させることが難しいという問題があった。
【0006】そこで、この発明は、画像のカラー表示を
簡単に行うことができる構成の表示装置を提供すること
を第1の目的とし、また、人間の眼の残像効果を利用す
る体積走査法において表示対象物のカラー表示を行うこ
とのできる立体画像表示装置および立体画像表示システ
ムを提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、画像をスクリーンに投影
することで表示を行う表示装置であって、一体化された
画素配列面が分割されることによりそれぞれが画素の2
次元的な連続配列として規定された複数の領域を有し、
各領域においてそれぞれ異なる色成分についての複数の
投影画像を生成する画像生成手段と、前記複数の投影画
像を前記スクリーンに導き、前記スクリーン上に色合成
した画像を生成する投影光学系とを備えている。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の表示装置において、前記異なる色成分は赤と緑と青と
の3成分であり、前記複数の領域は前記3成分に対応し
て前記画素配列面を3分割した領域であることを特徴と
している。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の表示装置において、前記投影光学系は、
前記複数の投影画像を前記スクリーンに向かう過程で一
の光路上に合成する画像合成手段を備えている。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の表示装置において、前記画像合成手段は、前記一の光
路上に合成することによって生じる前記複数の投影画像
の光路差を補償する光路長調整手段を備えている。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の表示装置において、前記画像合成手段は、前記複数の
投影画像を一の光路上に合成して1つのカラー画像を生
成する合成プリズムと、前記一の光路上に合成すること
によって生じる前記複数の投影画像の光路差を補償する
光路長調整手段とを備えている。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の表示装置において、前記画像合成手段は、前記複数の
投影画像の光軸間距離を大きくする分解プリズムをさら
に備え、前記光路長調整手段は、光軸間距離が大きくさ
れた各投影画像の光路中に介挿され、前記合成プリズム
は、光軸間距離が大きくされた各投影画像を一の光路上
に合成することを特徴としている。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
請求項6のいずれかに記載の表示装置において、前記画
像生成手段は、個々に角度偏向が可能な複数のマイクロ
ミラーを平面的に敷き詰めた光反射面を前記複数の領域
に分割して構成され、所定の2次元画像データに基づい
て前記複数のマイクロミラーによる光の反射方向を制御
して、複数の投影画像を生成するディジタル・マイクロ
ミラー・デバイスと、前記複数の投影画像の光路に介挿
され、前記複数の投影画像のそれぞれを異なる色成分と
するカラーフィルタとを備えている。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
請求項7のいずれかに記載の表示装置において、前記ス
クリーンは主面に平行な所定の回転軸の回りに回転自在
であることを特徴としている。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の表示装置において、前記投影画像は、表示対象物を前
記回転軸に対応する軸を中心として所定角度ごとに放射
状に切断して得られる各断面を表現した断面画像である
ことを特徴としている。
【0016】請求項10に記載の発明は、立体画像表示
装置であって、請求項9に記載の表示装置を備え、前記
スクリーンを等速回転させ、前記表示対象物の断面画像
を前記スクリーンの回転角度に対応させて断続的に投影
することにより、前記表示対象物の立体画像を表示する
ことを特徴としている。
【0017】請求項11に記載の発明は、立体画像表示
システムであって、表示対象物の3次元画像データを記
憶する立体データ記憶手段と、前記3次元画像データに
基づいて、前記表示対象物を前記回転軸に対応する軸を
中心として所定角度ごとに放射状に切断して得られる各
断面での2次元画データを断面画像演算手段と、前記2
次元画像データ群に基づいて立体画像表示を行う請求項
10に記載の立体画像表示装置とを備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】<A.全体のシステム構成>この
発明に係る立体画像表示システムの実施の形態として、
立体画像表示システムの全体的な構成を図1に示す。こ
の立体画像表示システム1は、体積走査法によって表示
対象物の立体表示を行う立体画像表示装置100と、立
体画像表示装置100に対して表示対象物の断面画像に
関する2次元画像データを供給するホストコンピュータ
3とから構成されている。
【0019】立体画像表示装置100は、後述するよう
に所定の回転軸を中心に高速で回転するスクリーンに対
して表示対象物の断面画像を断続的に投影することによ
って残像効果を発生させて立体画像を表示する。そし
て、回転するスクリーンの位置(角度)に応じて投影す
る断面画像を更新していくことにより、様々な表示対象
物の立体像を表示する。
【0020】ホストコンピュータ3は、CPU3aとデ
ィスプレイ3bとキーボード3cとマウス3dとを含ん
で構成されるいわゆる一般的なコンピュータシステムで
ある。このホストコンピュータ3には、予め入力されて
いる表示対象物の3次元画像データからスクリーンが回
転する際の各角度に対応する断面画像の2次元画像デー
タを生成する処理を行うソフトウェアが組み込まれてい
る。このため、ホストコンピュータ3は、表示対象物の
3次元画像データからスクリーンの回転角度に応じてス
クリーン上に投影すべき表示対象物の断面画像に関する
2次元画像データを生成することができ、その生成され
た2次元画像データを立体画像表示装置100に供給す
る。
【0021】ホストコンピュータ3と立体画像表示装置
100との間では、オンラインによるデータの受け渡し
が可能であるとともに、可搬型の記録メディア4を介し
てのオフラインによるデータの受け渡しも可能である。
記録メディア4としては、光磁気ディスク(MO)、コ
ンパクトディスク(CD−RW)、ディジタルビデオデ
ィスク(DVD−RAM)、メモリカード等がある。
【0022】<B.立体画像表示装置>次に、立体画像
表示装置100の一実施形態について説明する。図2
は、立体画像表示装置100の概観を示す図である。こ
の立体画像表示装置100は、スクリーン38に断面画
像を投影するための光学系や各種データ処理を行うため
の制御機構が内蔵されたハウジング20と、そのハウジ
ング20の上部側に設けられて内部に回転するスクリー
ンを収容する円筒状の風防20aとを備えている。
【0023】風防20aはガラスやアクリル樹脂等の透
明な材質で形成されており、内部側で回転するスクリー
ン38に投影される断面画像を外部より視認することが
できるように構成されている。また、風防20aは内部
空間を密封しており、そのことによってスクリーン38
の回転の安定化や回転駆動するモータの消費電力の低減
を図っている。
【0024】ハウジング20の前面側には液晶ディスプ
レイ(LCD)21、着脱可能な操作スイッチ22、記
録メディア4の着脱口23が配置されており、また側面
側にはディジタル入出力端子24が設けられている。液
晶ディスプレイ21は、操作入力を行う際の操作案内画
面の表示手段及び表示対象物のインデックスのための2
次元画像の表示手段として用いられる。ディジタル入出
力端子24はSCSI端子あるいはIEEE1394端
子等である。さらにハウジング20の外周面の4箇所に
は音声出力のためのスピーカ25が配置されている。
【0025】図3は、着脱可能な操作スイッチ22の拡
大図である。この操作スイッチ22は、各種動作パラメ
ータを入力するための操作入力手段として機能させるべ
く、電源ボタン221、スタートボタン222、ストッ
プボタン223、カーソルボタン224、セレクトボタ
ン225、キャンセルボタン226、メニューボタン2
27、ズームボタン228、音量調節ボタン229等の
各種ボタンが配置されている。
【0026】スクリーン38による立体画像の表示は、
操作スイッチ22の各ボタン221〜227を操作する
ことによって記録メディア4に記録されているデータフ
ァイルから立体表示を行いたい2次元画像データを選択
したり、又はホストコンピュータ3側に保存されている
データファイルから2次元画像データを選択することに
より開始される。
【0027】次に、立体画像表示装置100においてス
クリーン38上に断面画像を投影するための光学系につ
いて説明する。図4は、立体画像表示装置100におけ
る光学系を含む構成を示す図である。図4に示すように
立体画像表示装置100における光学系は、照明光学系
40と投影光学系50とDMD(ディジタル・マイクロ
ミラー・デバイス)33とTIRプリズム44とカラー
フィルタ45とを備えて構成される。
【0028】まず、DMD33について説明する。DM
D33とカラーフィルタ45とは、スクリーン38に投
影する断面画像を生成する画像生成手段として機能する
ものであり、このうちDMD33は1辺が16μm程度
の矩形の金属片(例えばアルミニウム片)の極めて小さ
なミラーを1画素として1チップあたり数十万枚の規模
で平面に敷き詰めた構造を有し、各画素直下に配置され
たSRAM出力の静電電界作用により各ミラーの傾斜角
を個々に±10度で制御できるデバイスである。なお、
ミラーの角度制御は、SRAM出力の「1」、「0」に
対応して、ON/OFFのバイナリ制御であり、光源か
らの光が当たると、ON(またはOFF)の方向を向い
ているミラーで反射した光だけが投影光学系50の方向
に進み、OFF(またはON)の方向を向いているミラ
ーで反射した光は有効な光路から外れ投影光学系50の
方向には進まない。このミラーのON/OFF制御によ
り、ON/OFFのミラー分布に対応した断面画像が生
成されてスクリーン38に投影されることになる。
【0029】なお、各ミラーの傾斜角を制御して反射す
る光の方向を切り換えるが、この切り換え時間の調整
(反射する時間の長さ)により各画素の濃淡(階調)を
表現することができ、1色につき256階調が表現でき
る。
【0030】このようなDMD33は、第一に光利用効
率が非常に高いこと、第二に高速応答性を有することの
2つの大きな特徴を有しており、一般にはその高い光利
用効率を活かしてビデオプロジェクタ等の用途に使用さ
れている。
【0031】この実施形態においては、DMD33のも
う一つの大きな特徴である高速応答性を利用することに
より、残像効果を利用する体積走査法において表示対象
物の動画像をも表示することができるように実現され
る。
【0032】DMD33は一枚一枚のミラーの偏向の応
答性が約10μsecであることと、画像データの書き
込みが一般的なSRAMとほぼ同様の方法でできること
から、1枚の画像を生成するのに要する時間は1mse
cあるいはそれ以下ときわめて高速である。仮に1ms
ecであるとすると、残像効果を実現するために1/1
8secで180゜(すなわち毎秒9回転)の体積走査
を行う場合に生成できる断面画像の数は約60枚とな
る。従来の体積走査法で画像生成手段として使用されて
いたCRTや液晶ディスプレイ等と比較すると、DMD
33は単位時間当たりはるかに多くの断面画像をスクリ
ーン38上に投影することができ、非回転対称形状の立
体の表示のみならず、動画像の表示にも対応することが
できるのである。
【0033】また、DMD33の特徴の1つである光の
利用効率の高さも、より明るい断面画像をスクリーン3
8上に投影することで残像効果を高めることに寄与し、
CRT方式等と比較して高品位の立体画像の表示を可能
にする。
【0034】なお、図4に示すようにDMD33の画像
生成面側には、複数の色成分ごとに領域分割されたカラ
ーフィルタ45が設けられており、DMD33ではこの
複数の領域ごとに各色成分に対応する複数の断面画像
(投影画像)を生成する。また、DMD33の画像生成
面側にはカラーフィルタ45を介して、照明光学系40
からの照明光を各微小ミラーに導くとともに、DMD3
3で生成された各色成分ごとの複数の断面画像を投影光
学系50に導くためにTIRプリズム44が配設されて
いる。
【0035】照明光学系40は、白色光源41と照明レ
ンズ系42とを有しており、白色光源41からの照明光
は照明レンズ系42により平行光とされる。照明レンズ
系42はコンデンサレンズ421、インテグレータ42
2およびリレーレンズ423により構成される。白色光
源41からの照明光はコンデンサレンズ421により集
光されてインテグレータ422に入射する。そして、イ
ンテグレータ422によって光量分布が均一な状態とさ
れた照明光は、リレーレンズ423により平行光とされ
た上で、TIRプリズム44に入射し、カラーフィルタ
45を介してDMD33上に照射される。
【0036】DMD33は、ホストコンピュータ3から
与えられる2次元画像データに基づいて個々の微小ミラ
ーの傾斜角度を変化させることにより照明光のうちの断
面画像を投影するのに必要な光成分のみを投影光学系5
0に向けて反射させる。
【0037】投影光学系50は投影レンズ系51とスク
リーン38とを有している。投影レンズ系51は両テレ
セントリック光学系511と投影レンズ513と投影ミ
ラー36,37と像回転補償機構34とを備えており、
このうち投影レンズ513と投影ミラー36,37はス
クリーン38を回転軸Zのまわりに回転させる回転部材
39の内部側に配置されている。
【0038】DMD33で反射された光(断面画像)は
両テレセントリック光学系511により平行光にされ、
断面画像の回転補償を行うために像回転補償機構34を
通過する。そして、像回転補償機構34において回転補
償が行われた光束は投影ミラー36、投影レンズ51
3、投影ミラー37を経由して最終的にスクリーン38
の主面(投影面)上に投影される。したがって、投影光
学系50とDMD33ととで、複数の断面画像を2次元
画像データに基づいて順次に生成し、スクリーン38の
回転走査に同期して複数の断面画像をスクリーン上に順
次に投影する投影画像生成手段を形成する。
【0039】この光学系において、投影ミラー36、投
影レンズ513、投影ミラー37及びスクリーン38は
回転部材39に固定されており、回転部材39の回転と
ともにスクリーン38の中心軸を含む垂直な回転軸Zの
回りに角速度Ωで回転する。つまり、体積走査を行うた
めにスクリーン38を回転させる際には、回転部材39
内部に配置された投影ミラー36、投影レンズ513及
び投影ミラー37もスクリーン38と一体となって回転
するため、スクリーン38がいかなる角度となっても常
にその正面側から断面画像の投影を行うことができるの
である。
【0040】なお、スクリーン38の回転角度は位置検
出器73により常に検出されている。
【0041】こうしてDMD33において生成された断
面画像がスクリーン38上に投影される。投影レンズ5
13の役割は、光束がスクリーン38上に至るところで
適切な画像サイズをなすようにすることである。また、
投影ミラー37はスクリーン38に投影される立体像を
観察する際に観察者の視線を妨げないように、スクリー
ン38の正面の斜め下方向(図4の場合は回転部材39
の内部側)から断面画像を投影するように配置されてい
る。なお、投影レンズ513の投影ミラー36及び37
に対する位置的な順序関係は必ずしも本実施形態にとら
われるものではない。
【0042】ここで、像回転補償機構34について説明
する。図4に示す像回転補償機構34は、いわゆるイメ
ージローテータの構成によって実現されている。スクリ
ーン38が取り付けられている回転部材39がある回転
角度に位置する場合に、スクリーン38上に投影されて
いる断面画像を基準像とする。もし像回転補償機構34
を用いないとすると、回転部材39が回転するにつれ投
影される断面画像はスクリーン38上で面内回転し、回
転部材39が180゜回転したところで投影される断面
画像は基準像に対し上下が逆転した像になってしまう。
この現象を防ぐものが像回転補償機構34である。
【0043】図4に示す像回転補償機構34は複数のミ
ラーを組み合わせて構成されるイメージローテータを使
用している。イメージローテータを光軸まわりに回転さ
せると、入射画像に対する出射画像がイメージローテー
タの角速度の2倍の角速度で回転して出射される性質が
ある。したがって、スクリーン38が取り付けられてい
る回転部材39の角速度の1/2の角速度でイメージロ
ーテータを回転させることによって、スクリーンの回転
にかかわらず正立した断面像を常に投影できる。
【0044】なお、像回転補償機構としてはイメージロ
ーテータ以外にダブ(タイプ)プリズムを使用しても同
様の効果が得られる。また、ここに説明した像回転補償
機構34を使用せず、DMD33の表面上に生成する断
面画像をスクリーン38の回転角度に応じて光軸まわり
に回転する像とすることで投影像の回転を打ち消すよう
にしても良い。
【0045】すなわち、DMD33の表面上で生成され
る断面画像が、体積走査の開始時では正立像(あるいは
倒立像)であり、スクリーン38の回転とともに自転し
て体積走査が完了した時点では倒立像(あるいは正立
像)となるように断面画像の生成のための2次元画像デ
ータを、DMD33に与える前の段階で補正するように
しても良い。
【0046】ここで、スクリーン38および回転部材3
9の斜視概観図の一例を図5に示す。図5に示すように
回転部材39は円盤形状をなし、その側面に回転駆動手
段となるモータ74の回転軸が接することによって回転
駆動される。なお、回転部材39の中心軸にモータを直
結したり、歯車やベルトを介して駆動させるようにして
も良い。
【0047】図5に示すようにスクリーン38がある回
転角度θ1にあるとき、θ1に対応した表示対象物の断
面画像P1(DMD33で生成)が、図4に示した投影
ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを経
由してスクリーン38上に投影される。そこから微小時
間が経過してスクリーン38が回転し、その回転角度が
θ2になったとき、今度はθ2に対応した表示対象物の
断面画像P2(DMD33で生成)が、図4に示した投
影ミラー36と投影レンズ513と投影ミラー37とを
経由してスクリーン38上に投影される。
【0048】投影ミラー36、投影レンズ513および
投影ミラー37はスクリーン38に対して一定の位置関
係を保ったまま共に回転するので、スクリーン38上に
は回転にかかわらず常に断面像が投影され続ける。そし
て回転部材39を180゜回転(若しくは360°回
転)させた時点で再び始めと同じ断面画像が現れ、1回
の体積走査が完了する。以上の動作を回転部材39の回
転の速度を残像効果が起きるように十分に速く、かつ投
影する断面像の枚数を十分に多くすることによって、観
察者は断面画像の包絡として表示対象物の立体像を視認
することができるのである。
【0049】次に断面画像の大きさ(解像度)について
述べる。図6はスクリーン38に投影される断面画像の
大きさを示す図である。断面画像は256画素(水平方
向)×256画素(垂直方向)の大きさで、スクリーン
38の回転軸に対して対称に投影される。すなわち、回
転軸を中心として周方向に向かって左右128画素の大
きさとなる。投影される断面画像はスクリーン38と一
定の関係を保ったまま共に回転するので、スクリーン3
8の回転にかかわらず、投影される断面画像の大きさは
一定である。なお、図6に示す断面画像の大きさは単な
る一例であり、使用されるDMD33に設けられた微小
ミラーの数に応じて任意の大きさが設定可能である。
【0050】<C.カラー表示のための構成>この実施
形態におけるカラー表示を行うための構成について説明
する。カラーフィルタ45は複数の領域に分割され、各
領域ごとに例えばR(赤),G(緑),B(青)の3つ
の色成分のうちのいずれかの色成分の光を透過するよう
に分割されている。R,G,Bの3つの色成分に分割す
ることによってスクリーン38に断面画像をカラー表示
することができるのである。
【0051】カラー表示を行うために、従来のようにD
MDに照射する照明光をR成分とG成分とB成分とを時
分割で生成する方法や、DMDを3個準備してそれぞれ
のDMDにおいてR成分、G成分、B成分のそれぞれに
対応する断面画像を生成する方法が考えられる。しか
し、前者の方法ではR,G,Bの3枚の断面画像を投影
することによって1枚のカラーの断面画像を生成するも
のであるため、3倍の表示時間を必要とする。また、後
者の方法では3個のDMDを必要とするためコストアッ
プの要因となり好ましくない。
【0052】この実施形態では、1つのDMD33を
R,G,Bに対応する複数の領域に分割する構成を採用
し、1枚のカラー画像を投影する時間を短縮し、かつ、
低コストでカラー表示可能なように実現するものであ
る。
【0053】このような観点から、DMD33を複数の
領域に分割し、それぞれの領域から異なる色成分の断面
画像を生成する場合におけるカラーフィルタ45の配置
方法として図7に示すような形態が考えられる。図7は
DMD33の各微小ミラーを1画素とし、その1画素ご
とにR,G,B成分のいずれかの色成分のカラーフィル
タを対応させた構成を示している。図7(a)は斜めモ
ザイク状に各色成分のカラーフィルタを配置した例を示
しており、図7(b)は縦ストライプ状に各色成分のカ
ラーフィルタを配置した例を示している。これら図7
(a),(b)のいずれの場合もカラーフィルタを配置
する以外に、R,G,Bマスクを各ミラー上に着色(コ
ーティング)するようにしてもよい。
【0054】しかしながら、上記図7のように1辺が1
6μm程度という微小なミラーごとにカラーフィルタ4
5を配置しようとすることは、技術的に非常に難しく実
用的なものではない。
【0055】そこで、この実施形態では図8に示すよう
なカラーフィルタ45を使用する。図8に示すカラーフ
ィルタ45は、R成分の光を透過するフィルタ部分45
aとG成分の光を透過するフィルタ部分45bとB成分
の光を透過するフィルタ部分45cとの3つの領域に分
割されている。このようにカラーフィルタ45を色成分
の数に応じた各領域に分割することは容易かつ安価に実
現可能である。そして、図8に示すように領域分割され
たカラーフィルタ45をDMD33の画像生成面側に配
置するのである。
【0056】図9はDMD33の画像生成面の概略を示
す図である。図8に示すようなカラーフィルタ45をD
MD33上に配置することにより、DMD33の画像生
成面は3つの領域33a、33b、33cに分割され
る。領域33aはカラーフィルタ45を介してR成分の
光を受ける領域であり、領域33bはG成分の光を受け
る領域であり、領域33cはB成分の光を受ける領域で
ある。つまり、この実施形態では図7のように画素ごと
に色成分を規定するのではなく、図9に示すように2次
元的な画素の連続配列として各色成分ごとの領域を規定
するのである。
【0057】そして、図6に示したようにスクリーン3
8上に256画素×256画素の断面画像を投影する場
合、図9に示すようにDMD33の各領域33a、33
b、33cのそれぞれのほぼ中央付近に位置する256
画素×256画素の画像生成部分において各色成分に対
応する断面画像の生成が行われる。そして、DMD33
として画素数(微小ミラーの数)の多いものを使用すれ
ば、領域33aでの画像生成部分と領域33bでの画像
生成部分および領域33bでの画像生成部分と領域33
cでの画像生成部分との間隔を十分に広く設定すること
ができるため、DMD33に対してカラーフィルタ45
を配設する作業も容易に行うことができる。つまり、各
領域33a〜33cにおける画像生成部分が互いに隣接
していない状態であれば、カラーフィルタ45を配設す
る際の取り付け位置が若干ずれたとしてもそれによって
各画像生成部分に他の色成分の光が入射することを避け
ることができるので各色成分の断面画像を問題なく生成
することが可能になる。
【0058】以上のことを換言すると、この実施形態で
はDMD33とカラーフィルタ45とによって構成され
る画像生成手段が、一体化された画素配列面が分割され
ることによりそれぞれが画素の2次元的な連続配列とし
て規定された複数の領域を有しており、各領域において
それぞれ異なる色成分についての複数の断面画像を同時
に生成することによって、スクリーン38に投影される
立体画像をカラー化するのに必要な各色成分ごとの断面
画像を生成することができるように構成されている。し
たがって、簡単な構成で比較的容易かつ安価にカラー表
示を行うことができるとともに、各色成分がR,G,B
の3つの色成分である場合には時分割によってカラー表
示を行う場合に比べて3倍の数の断面画像を投影するこ
とができるため、投影される立体カラー画像の高精細化
にも寄与するのである。さらに、時分割でカラー表示を
行う場合には回転式のカラーフィルタを回転させる駆動
部等が必要になるが、この実施形態のようにDMD33
を複数の領域に分割し、それぞれの領域で同時に各色成
分に対応する断面画像を生成するように構成すれば、カ
ラー表示を行うための特別な駆動部等を設ける必要がな
いので、カラー表示を行うための構成を小型化すること
もできる。
【0059】次に、両テレセントリック光学系511に
ついて説明する。図10は図4に示した両テレセントリ
ック光学系511の詳細を示す図である。上記のように
異なる領域でR,G,Bの各成分ごとの断面画像が生成
される場合には、それらの断面画像がスクリーン38に
投影される過程で1つの画像として合成されることが必
要になる。そうすることによって1つのカラー画像が形
成されるからである。
【0060】このため、両テレセントリック光学系51
1は両テレセントリックレンズ511aと光路長調整器
511b,511cとダイクロイックミラー511d,
511eとミラー511f,511gとを備えており、
図9の領域33a〜33cのそれぞれで生成される各色
成分ごとの断面画像を一の光路上に合成する。
【0061】DMD33の各領域で生成されたR成分、
G成分、B成分のそれぞれの光(断面画像)はTIRプ
リズム44を通って両テレセントリックレンズ511a
によって平行光にされる。そして、平行光になったR,
G,Bの各成分の光(断面画像)はそれぞれ異なる3つ
の光路を形成する。例えば、図10に示すようにR成分
の光はG成分の光の上側を通り、B成分の光はG成分の
光の下側を通るような3つの平行光が形成される。
【0062】R成分の光は両テレセントリックレンズ5
11aによって平行光とされた後、光路長調整器511
bに入射し、この光路長調整器511bによってR成分
の断面画像がG成分の断面画像との間に生じる光路差の
補償が行われる。光路差の補償が行われたR成分の光は
ミラー511fによって全反射されてダイクロイックミ
ラー511dによってG成分の光と合成される。ダイク
ロイックミラー511dはR成分の光を反射し、他の成
分の光を透過させる。したがって、このダイクロイック
ミラー511dにおいてR成分の光が反射され、G成分
の光が透過して一の光路上にR成分とG成分との合成が
行われるのである。
【0063】また、B成分の光についても両テレセント
リックレンズ511aによって平行光とされた後、光路
長調整器511cに入射し、この光路長調整器511c
によってB成分の断面画像がG成分の断面画像との間に
生じる光路差の補償が行われる。光路差の補償が行われ
たB成分の光はミラー511gによって全反射されてダ
イクロイックミラー511eによってR成分およびG成
分の光と合成される。ダイクロイックミラー511eは
B成分の光を反射し、他の成分の光を透過させる。した
がって、このダイクロイックミラー511eにおいてB
成分の光が反射され、R成分およびG成分の光が透過し
て一の光路上にR,G,Bの各成分の合成が行われるの
である。
【0064】そして合成された各色成分の光は、図4に
示すように像回転補償機構34、投影ミラー36、投影
レンズ513、投影ミラー37を介してスクリーン38
上に投影される。
【0065】このようにしてDMD33の異なる領域で
R,G,Bの各成分ごとの断面画像が生成される場合で
あっても、それらの断面画像をスクリーン38に投影さ
れる過程で1つの画像として合成することができ、スク
リーン38上には適切な1つのカラー表示された断面画
像を投影することが可能になる。
【0066】なお、R成分とB成分との光路中に介挿さ
れている光路長調整器511b,511cはそれぞれ所
定の屈折率を有する媒質によって構成されており、その
媒質中を各色成分の光が通過することによってその屈折
率と光軸方向の厚さとに基づいた光路長の補償が行われ
る。
【0067】図10において各色成分が一の光路に合成
された後の断面画像について考えると、G成分の光はR
成分、B成分の光に比して光路長が短いため、G成分の
光の結像位置はR成分とB成分との光の結像位置よりも
光軸方向に進んだ位置となる。つまり、各色成分に光路
差があることにより、各色成分の結像位置が一致しない
事態が生じるのである。この事態を放置することは、あ
る色成分の断面画像はスクリーン38の投影面上に結像
するが、他の色成分の断面画像については投影面上に結
像しないことになる。この結果、スクリーン38に投影
される各色成分の断面画像のうちにピントのぼけた画像
が存在することになり、表示画像の画質の低下を招くこ
とになる。
【0068】そこで、上記のように光路長調整器511
b,511cをR成分とB成分との光路中に介挿させて
R成分とG成分およびB成分とG成分の光路差を補償
し、各色成分の結像位置をG成分の光の結像位置に一致
させるのである。それによってR,G,Bの各色成分の
光が同一位置に結像するようになり、各色成分の断面画
像は全てスクリーン38の投影面上に結像してピントの
合った高画質な断面画像の表示が可能になる。
【0069】<D.立体画像表示システムにおける制御
機構>次に、この立体画像表示システム1において立体
画像を表示するための制御機構について説明する。
【0070】図11は、立体画像表示システム1の機能
構成を示すブロック図である。図11において実線矢印
は電気信号の流れを示しており、破線矢印は光の流れを
示している。なお、図11に示す照明光学系40および
投影光学系50は上述し内容のものである。
【0071】表示対象物の各色成分ごとの断面画像に関
する2次元画像データはディジタル入出力端子24を経
由してホストコンピュータ3からインタフェース66に
入力されたり、あるいは記録メディア4からインタフェ
ース66に入力される。
【0072】一般に画像データは他の種類のデータに比
べデータ量が多いため、インタフェース66に入力され
る2次元画像データにはMPEG2方式等によるデータ
圧縮が施されている場合も多い。この場合は、圧縮され
た2次元画像データを伸張(復元)する必要がある。そ
こで、図11の構成では圧縮された2次元画像データを
伸張するためのデータ伸張器65が設けられている。な
お、インタフェース66に入力される2次元画像データ
にデータ圧縮が施されていない場合ではデータ伸張器6
5を設ける必要性はない。
【0073】伸張された2次元画像データは、DMD3
3における断面画像の生成を制御するDMD駆動部60
に与えられる。DMD駆動部60はDMD33とDMD
コントローラ62とメモリ63a,63bとを備えてい
る。メモリ63a及び63bはそれぞれ独立に書き込み
又は読み出しが制御されるように構成され、それぞれが
複数の2次元画像データを各色成分ごとに記憶する記憶
手段として機能する。DMDコントローラ62はDMD
33に対して階調信号を与えたり、位置検出器73で検
出されるスクリーン38の回転角度に応じてメモリ63
a,63bにおける書き込み動作と読み出し動作とを制
御する。
【0074】ここで、記憶手段となるメモリの構成につ
いて説明する。上述した例示のように体積走査を行う場
合にDMD33で生成できる断面画像の数を60枚とす
る。立体表示を行うには断面画像をスクリーン38の回
転角度に応じて断続的に投影するので、60枚の断面画
像群を1シーンとするとその断面画像群に含まれる2次
元画像データを順次に繰り返してDMD33にデータ転
送する必要がある。このため、DMD33に2次元画像
データを供給するためのメモリの記憶容量は、少なくと
も1シーンに相当する60枚分の各色成分ごとの2次元
画像データを記憶しておくことのできるメモリサイズが
必要になる。
【0075】つまり、2次元画像データ用のメモリサイ
ズが小さい場合、例えば60枚に満たない断面画像分の
2次元画像データしかメモリに記憶することができない
場合は、ホストコンピュータ3あるいは記録メディア4
から断面画像ごとの2次元画像データを繰り返し転送し
続けないと静止画像ですら適切に立体表示することがで
きない。一般にはホストコンピュータ3あるいは記録メ
ディア4から2次元画像データを転送する際の速度はメ
モリからDMD33に対して2次元画像データを供給す
る際の速度に比べて低速であるため、高速回転するスク
リーン38の回転位置に応じた2次元画像データの供給
が間に合わないという事態が生じ、適切な立体表示がで
きなくなるのである。
【0076】これに対して、60枚分以上のメモリサイ
ズがあれば、1シーンを構成する断面画像群についての
各色成分ごとの2次元画像データを全てメモリに格納し
ておくことができるので、一旦メモリに2次元画像デー
タを格納しておけば、このメモリからスクリーン38の
回転位置に応じて2次元画像データを順次にDMD33
に与えることによって適切に立体画像のカラー表示を行
うことができるのである。
【0077】以上のことは、立体表示を行う際に静止画
像を表示する場合であっても動画像を表示する場合であ
っても同様である。
【0078】そして次に、動画像を表示する場合のメモ
リ構成について説明する。カラー表示を行うためにR,
G,Bの各色成分ごとの画像を構成すると、これらR,
G,B画像が一組で1枚の断面画像を構成することにな
る。したがって、1枚の立体表示を行うために必要なメ
モリサイズは、上記図6に示した断面画像の大きさにつ
いて考えると、256×256×3×60=11.25
MByte(=90Mbit)となる。
【0079】図12は、メモリの構成例を示す図であ
る。図12(a)はR,G,Bの各色成分の画像(1つ
のカラー断面画像)で1つのメモリを使用する例を示し
ており、1つのメモリで各色成分の断面画像についての
2次元画像データを記憶する。したがって、図12
(a)の場合は個々のメモリのメモリサイズは小さくて
もよいが1シーン分の2次元画像データを記憶するため
に少なくとも60個のメモリが必要となる。また、図1
2(b)は1つのメモリで構成した例を示している。
【0080】表示する立体画像が静止画像であれば、図
12(b)のようにメモリ1つの構成で1シーン全ての
断面画像群に関する2次元画像データを記憶しておき、
それを順次に繰り返してDMD33に出力することによ
り立体表示することができる。しかしながら、動画像を
表示する場合には、スクリーン38の回転に伴って1シ
ーンとして表示すべき断面画像の内容が時々刻々と変化
していくため、メモリ内の2次元画像データを順次に更
新していく必要がある。つまり、動画像を扱う場合に
は、2次元画像データの読み出し(表示)と書き込み
(更新)とを並列的に同時に行うことが必要である。こ
のため、図12(b)に示すようなメモリ1つの構成で
は記憶された2次元画像データの読み出しと新たな2次
元画像データの書き込みとを同時に行うことができず、
動画像表示に対応することができない。
【0081】そこで、この実施形態では図12(b)に
示す構成のメモリを2個配置した構成となっている。な
お、図12(a)の構成でも読み出しと書き込みとを同
時に行うことができるが、図12(a)の構成では60
個のメモリが存在するため、装置構成が複雑化するとと
もに、読み出し対象となるメモリと書き込み対象となる
メモリとを順次に切り換えていく際のメモリ制御も複雑
化するのに対し、図12(b)のメモリを2個備える構
成では2つのメモリで読み出し対象と書き込み対象とを
交互に切り換えていけばよいため構成およびメモリ制御
が比較的簡単になる。
【0082】そして、図12(b)に示すメモリを2個
備える構成とすることによって、一方のメモリからの1
シーン分の2次元画像データ(先に入力した先行データ
群)を読み出している間に他方のメモリに次の1シーン
分の2次元画像データ(先行データ群よりも後に入力さ
れる後続データ群)の書き込みが完了していない場合に
は、もう一度繰り返して前回と同じシーンを表示するこ
とができるのである。この結果、断面画像がとぎれるこ
となくスクリーン38上に投影され続けるため、残像効
果を維持することができる。
【0083】したがって、この実施形態では図11に示
すメモリ63aとメモリ63bとのそれぞれは、1シー
ン分、すなわち、表示対象物の立体画像を表示するのに
必要な断面画像群の各色成分ごとの全ての2次元画像デ
ータを記憶することができるメモリサイズを有するよう
に構成される。
【0084】図11の説明に戻り、システムコントロー
ラ64は、投影レンズ系51における像回転補償機構3
4の回転動作及びモータ74の動作を制御するスクリー
ンコントローラ72に対して駆動指令を与える。また、
システムコントローラ64は白色光源41を駆動するド
ライバ70の制御や、インタフェース66及びデータ伸
張器65を管理・制御してDMD駆動部60に対する2
次元画像データの供給状況等のDMDコントローラ62
への伝達等を行う。
【0085】また、システムコントローラ64はキャラ
クタジェネレータ69に対して液晶ディスプレイ21の
画面上に適切な文字や記号等を表示させるための指示を
与えるとともに、着脱可能な操作スイッチ22からの入
力情報をも入力することができるように構成されてい
る。操作スイッチ22と立体画像表示装置100とは赤
外線通信を行うように構成されており、立体画像表示装
置100側には赤外線通信用の送受信部75aとドライ
バ75bとを有し、操作スイッチ22側には送受信部7
6aとドライバ76bとを有している。
【0086】なお、2次元画像データに含まれる音声デ
ータは、データ伸張器65の内部に設けられた図示しな
いオーディオデコーダによって復元され、そこで得られ
た音声データはD/A変換器68aとアンプ部68bと
を経由してスピーカ25から出力される。また、電源6
7は図11に示す立体画像表示装置100の各部に対し
て電源供給を行う。
【0087】図13は、図11に示した構成のうちの要
部を抜き出した図である。上述したようにこの実施形態
においては表示対象物の立体像を時々刻々と変化させて
表示対象物に関する動画像を表示させるために2個のメ
モリ63a,63bを設け、一方のメモリへの書き込み
動作と他方のメモリからの読み出し動作とを時間的に並
行して行うような構成とされている。具体的には、DM
Dコントローラ62内におけるメモリ制御部62aが読
み出し対象となるメモリと書き込み対象となるメモリと
を切り換える制御手段として機能し、位置検出器73に
よって得られるスクリーン38の回転角度に応じてメモ
リ63a及び63bの読み出し動作と書き込み動作とを
交互に切り換える。なお、このメモリ制御部62aと2
個のメモリ63a,63bが一体となって表示対象物の
1シーンの全体を複数の断面画像によって集合的に表現
した2次元画像データ群を入力した際にバッファするバ
ッファ手段として機能する。
【0088】データ伸張器65から供給される各色成分
ごとの2次元画像データはメモリ63a,63bの双方
に供給されるが、2つのメモリのうちのメモリ制御部6
2aによって書き込み指令の与えられたメモリのみが指
定されたアドレスから順次2次元画像データを書き込ん
でいく(又は更新していく)。その一方で、メモリ制御
部62aから読み出し指令の与えられたメモリは既に格
納している複数の2次元画像データのうちからメモリ制
御部62aからの指令に基づいてR,G,Bの3つの色
成分の2次元画像データをほぼ同時にDMD33に与え
る。
【0089】この結果、DMD33においては図9に示
すように領域33aでR成分の断面画像が生成され、領
域33bでG成分の断面画像が生成され、領域33cで
B成分の断面画像が生成される。
【0090】メモリ制御部62aは位置検出器73から
得られる回転角度に基づいてDMD33においてカラー
断面画像の生成を行わせるべく、一方のメモリ63a
(又は63b)に対して読み出しアドレスを指定するこ
とによって2次元画像データの読み出し動作を制御する
ことにより、断面画像の表示を制御する。そして、1シ
ーン分の断面画像群の投影を完了したときに、他方のメ
モリ63b(又は63a)に対する次の1シーン分の2
次元画像データ(後続データ群)の書き込みが終了して
いるかどうかを調べ、終了している場合には読み出し対
象と書き込み対象とのメモリを切り換え、終了していな
い場合には読み出し対象である一方のメモリ63a(又
は63b)から再度繰り返して同じシーンを投影させる
べく、1シーン分の2次元画像データ(先行データ群)
を順次読み出すように制御する。つまり、このとき、メ
モリ制御部62aは先行データ群の読み出しを繰り返し
行わせる繰り返し制御手段として機能する。
【0091】このような制御を行うメモリ制御部62a
の詳細を機能ブロック図として示すと図14に示すよう
になる。すなわち、位置検出器73から得られる回転角
度に応じたパルス信号をカウンタ81がカウントしてそ
の結果を読み出しアドレス発生部82と切換部84に送
る。読み出しアドレス発生部82では、カウント結果に
基づいてスクリーン38の現在位置に適した断面画像を
特定してその2次元画像データを各色成分ごとに読み出
すための読み出しアドレスを発生させる。一方、書き込
みアドレス発生部83は、システムコントローラ64か
ら伝達されるデータ伸張器65からの2次元画像データ
の供給状況に基づいて供給される各色成分ごとの2次元
画像データの書き込みアドレスを発生させる。読み出し
アドレス発生部82と書き込みアドレス発生部83とで
発生するアドレスはそれぞれ切換部84に導かれる。そ
して切換部84はカウンタ81からの回転角度に基づい
て1シーン分の断面画像群の投影を完了したと判断した
ときに他方のメモリに対する次の1シーン分の2次元画
像データの書き込みが終了しているかどうかを調べて、
終了している場合には読み出し対象と書き込み対象との
メモリを切り換えて読み出しアドレスと書き込みアドレ
スとの送出先を切り換え、終了していない場合には切り
換え動作を行わない。
【0092】このような構成および制御を行うことによ
り、スクリーン38の回転に伴ってスクリーン38上に
投影される断面画像を更新していくことができ、体積走
査による立体表示において表示対象物のカラー表示を行
うことができ、さらには動画像をも表示することが可能
になる。また、読み出し対象となっているメモリから1
シーン分の断面画像群に関する2次元画像データの読み
出しが終了したときに、ホストコンピュータ3等からの
入力又はデータ伸張器65における伸張処理が未だ終了
しておらず、他方のメモリに対する2次元画像データの
書き込み(更新)が完了していない場合であっても、ス
クリーン38上に投影される断面画像がとぎれることを
回避することができ、常に適切な立体表示を維持するこ
とが可能になる。
【0093】次に、断面画像に関する2次元画像データ
の生成について説明する。図15は図11のホストコン
ピュータ3における機能構成を示すブロック図である。
ホストコンピュータ3のCPU3aは、立体データ記憶
部91、立体表示条件入力部92、断面画像演算部93
として機能する。そして、表示対象物の3次元画像デー
タから、スクリーン38の回転角度に対応させた断面画
像ごとに2次元画像データを導出し、当該データを立体
画像表示装置100側に供給する。
【0094】立体データ記憶部91は表示対象物の3次
元画像データを記憶する。ここで記憶される3次元画像
データは表示対象物がカラー表現された動画像について
のデータである。一例を挙げると、異なる色成分でカラ
ー表現された表示対象物の初期状態から最終状態に至る
までの各形態をそれぞれ1つの3次元画像データとして
立体データ記憶部91に格納することによって、表示対
象物のカラー動画像に関する3次元画像データを記憶さ
せておくことができる。
【0095】また、記憶されている表示対象物をどのよ
うな大きさや姿勢で表示するかについての表示条件等を
設定する立体表示条件入力部92が設けられ、立体デー
タ記憶部91から読み出される3次元画像データと、立
体表示条件入力部92から与えられる表示条件に基づい
て、所定の角度刻みごとに表示対象物を切断した断面画
像の2次元画像データを断面画像演算部93で導出す
る。
【0096】図16は、断面画像演算部93において行
われる3次元画像データから2次元画像データへの変換
過程を示す図である。まず、図16(a)のような表示
対象物の3次元画像データに対して、回転表示を行う際
の中心軸となる回転軸を設定する。この状態が図16
(b)である。そして、3次元画像データを1回転で何
分割するかを設定し、図16(c)に示すように分割数
に応じて表示対象物をほぼ均等な角度ごとの放射状に切
断する。この切断によって導かれる表示対象物の断面像
をR成分、G成分、B成分の3つの色成分ごとの画像デ
ータとして表現することにより、図16(d)に示すよ
うな所定角度ごとに切断された表示対象物の断面画像に
関する各色成分ごとの2次元画像データが生成される。
【0097】図16(d)に示すような1回転する際に
表示対象物の立体画像を表示するのに必要な断面画像群
の各色成分ごとの全ての2次元画像データが1シーン分
の2次元画像データとなる。この1シーン分の2次元画
像データに基づいてDMD33の各領域ごとに各色成分
に対応する断面画像の同時生成を順次に行うことによ
り、表示対象物がある一つの状態にあるときの立体画像
をカラー表示で投影することができるのである。そし
て、動画像の場合は、断面画像演算部93において表示
対象物の初期状態から最終状態に至るまでの各形態のそ
れぞれについて、1シーンを1つのまとまりとする2次
元画像データが順次に導出されていき、それらデータが
順次に立体画像表示装置100側に供給されていくので
ある。
【0098】なお、導出された2次元画像データは必要
に応じてMPEG2等の方式によりデータ圧縮が行われ
る。
【0099】<E.投影像の補正>次に、投影像の補正
の必要性について説明する。投影像を補正することが必
要な点として、2つの点がある。第1には、スクリーン
38への断面画像の投影においてスクリーン38の上方
と下方との間での光路長の相違による断面画像のひずみ
を補正することである。第2には、スクリーン38を1
80゜回転させた時点で1回の体積走査が完了するよう
にした場合に、スクリーン38の投影面が観察者に対し
て前面側にあるときと裏面側にあるときとで、投影する
断面画像を左右反転させることである。
【0100】まず、第1の投影像の補正について説明す
る。立体画像表示装置100においては立体像の観察に
際して観察者の視線を防げないために、図4に示すよう
に、投影ミラー37はスクリーン38の正面よりも斜め
下方にずらした位置に配置されている。従ってスクリー
ン38の上方と下方とで光路長が異なり、スクリーン3
8の下方に比べて上方では断面像が相対的に大きく拡大
されて投影されることになる。この状態では立体像がい
びつになるので、投影像のスケールの差違を補正する必
要がある。
【0101】投影像の補正方法の一例としては、DMD
33で生成される断面画像に、予め像の上方と下方とで
スケールに差を与える補正を施す方法がある。具体的に
は、実際に投影したい断面画像P3が図17(a)に示
すような矩形環状であるとき、DMD33で生成される
断面画像P4は、図17(b)に示すように下方に比べ
上方でスケールを縮小した台形環状の像となるようにD
MD33に与える2次元画像データを補正しておく。こ
の補正を行う補正手段としては、ホストコンピュータ3
側で2次元画像データを生成する際に下方に比べて上方
のスケールを縮小するようにしてホストコンピュータ3
自体を補正手段としてもよく、また図11に示すデータ
伸張器65において伸張を行う際に補正するようにして
データ伸張器65を補正手段としてもよく、さらにはデ
ータ伸張器65の後段側に上記のような補正を行う補正
手段を単体で設けてもよい。なお、スケールの縮小率
は、スクリーン38への投影の際の拡大係率を打ち消す
ように設定することが好ましいため、補正手段は立体画
像表示装置100側に設けることが好ましい。
【0102】また、投影像の補正方法の他の例として
は、例えば、光軸に対して非対称な屈折特性を有するレ
ンズ系(上方側には倍率が小さく、下方側には倍率が大
きくなるレンズ系)を投影光学系に配置する方法があ
る。この場合、当該レンズ系は、投影ミラー36と投影
ミラー37の間、投影ミラー37とスクリーン38との
間、DMD33と像回転補償機構の間に配設することが
できる。
【0103】また、投影ミラー36と投影ミラー37の
いずれかを上方側に投影される光に対しては像を縮小
し、下方側に投影される光に対しては像を拡大するよう
な複数の曲率を有する曲面ミラーにする方法を採用して
も良い。なお、投影ミラー36と投影ミラー37をとも
に曲面ミラーにして、最終的にスクリーン38に投影す
る際に、上方側に投影される光に対しては像を縮小し、
下方側に投影される光に対しては像を拡大するようにし
ても良い。
【0104】次に、第2の投影像の補正について説明す
る。スクリーン38が360°回転する際に投影する断
面画像群の全ての2次元画像データをメモリ63a,6
3bに格納し、スクリーン38の360°回転を1回の
体積走査とする場合はスクリーン38の投影面が観察者
に対して前面側と裏面側のいずれにあるときでも適切な
断面画像の投影を行うことができる。
【0105】しかしながら、スクリーン38が180°
回転する際に投影する断面画像群の2次元画像データを
メモリ63a,63bに格納し、スクリーン38の18
0°回転を1回の体積走査とする場合はスクリーン38
上に非回転対称の立体像を投影する際には投影面が前面
側にあるときと裏面側にあるときとで断面画像を左右反
転させることが必要になる。なぜなら、例えば表示対象
物としてコーヒーカップの立体像を表示させようとして
左右反転を行わない場合には表示対象物のコーヒーカッ
プには取っ手部分が1つしかないにもかかわらず、立体
表示される表示像には回転軸に対して対称な位置関係に
2つの取っ手部分が表示されることになるからである。
【0106】この左右反転を行う方法の一例として、メ
モリ63a,63bからDMD33に対して2次元画像
データを供給する際におけるメモリ63a,63bの読
み出しアドレスをスクリーン38の回転角度に応じて切
り換える方法がある。この方法では、スクリーン38が
180°回転するごとに断面画像を反転させるために、
断面画像における水平方向についてのデータ読み出し順
序を切り換えるだけでよく、断面画像の垂直方向につい
ては変更する必要がない。
【0107】例えば、断面画像の大きさが図6に示した
ような256画素(水平方向)×256画素(垂直方
向)である場合、各メモリ63a,63bから各色成分
の2次元画像データを読み出す際の水平アドレスは8ビ
ットとなり、水平方向の0番目〜255番目までの画素
を指定することができる。そして、図13に示したメモ
リ制御部62aが位置検出器73から得られるスクリー
ン38の回転角度に応じてメモリ63a,63bからD
MD33に与える2次元画像データの水平方向の読み出
し順序を切り換える。
【0108】図18は、スクリーン38の回転角度θに
応じてメモリ63a,63bからの読み出し順序を示す
図である。図18に示すように、メモリ63a,63b
にはスクリーン38が180°回転する際に投影する断
面画像群として各色成分ごとにn枚分の2次元画像デー
タが格納される。そして図18(a)に示すようにスク
リーン38の回転角度θが0°≦θ<180°の範囲内
である場合には、n枚分の2次元画像データはそれぞれ
水平方向の右方向に順次1画素ずつの画像データD0、
D1、D2、…、D255が読み出されてDMD33に
供給される。これに対し、図18(b)に示すようにス
クリーン38の回転角度θが180°≦θ<360°の
範囲内である場合には、n枚分の2次元画像データはそ
れぞれ水平方向の左方向に順次1画素ずつの画像データ
D255、D254、D253、…、D0が読み出され
てDMD33に供給される。
【0109】つまり、スクリーン38の回転角度θが0
°≦θ<180°の範囲内である場合には第1の読み出
しモードとして2次元画像データのそれぞれの画像デー
タを回転軸Zに直交する水平方向の右方向に順次読み出
していくのに対し、スクリーン38の回転角度θが18
0°≦θ<360°の範囲内である場合には第2の読み
出しモードとして2次元画像データのそれぞれの画像デ
ータを回転軸Zに直交する水平方向の左方向に順次読み
出していくのである。
【0110】このような読み出し順序を切り換えるため
の制御機構の一例を図19に示す。図19には図14に
示した読み出しアドレス発生部82の詳細構成を示して
いる。図19に示すように読み出しアドレス発生部82
は第1アドレス発生部82aと第2アドレス発生部82
bとアドレス選択部82cとを備える。第1アドレス発
生部82aはスクリーン38の回転角度θが0°≦θ<
180°の範囲内にあるときの読み出しアドレスを各色
成分ごとに発生し、第2アドレス発生部82bはスクリ
ーン38の回転角度θが180°≦θ<360°の範囲
内にあるときの読み出しアドレス(すなわち第1アドレ
ス発生部82aで発生される水平方向の読み出し順序を
逆順序に設定した読み出しアドレス)を各色成分ごとに
発生する。第1アドレス発生部82aおよび第2アドレ
ス発生部82bは双方ともカウンタ81から得られるカ
ウント結果に基づいてスクリーン38の現在位置に適し
た断面画像を特定して各色成分ごとの2次元画像データ
を読み出すための読み出しアドレスを常時発生させる。
【0111】図20はこれらのアドレス発生部82a,
82bで発生される8ビットの水平アドレス信号の一例
を示す図である。図20において、(a)は第1アドレ
ス発生部82aで発生されるアドレス信号を示してお
り、(b)は第2アドレス発生部82bで発生されるア
ドレス信号を示している。なお、図20(a),(b)
においてA0〜A7はビット単位ごとの信号を示してい
る。
【0112】図20に示すように、スクリーン38の回
転角度が0°≦θ<180°の範囲内にあるときと18
0°≦θ<360°の範囲内にあるときとでは各ビット
信号A0〜A7はレベル反転した関係にある。この結
果、0°≦θ<180°の範囲内にあるときには図18
(a)に示した順序で1画素ごとのデータが読み出され
ていき、180°≦θ<360°の範囲内にあるときに
は図18(b)に示した順序で1画素ごとのデータが読
み出されていく。なお、図20に示すように2次元画像
データの2ライン目以降についても1ライン目と同様の
読み出し手順(方向)で読み出しアドレスを設定する。
【0113】このようにして第1アドレス発生部82a
と第2アドレス発生部82bとの双方で発生された読み
出しアドレスはアドレス選択部82cに導かれる。アド
レス選択部82cではカウンタ81から得られる回転角
度θが0°≦θ<180°の範囲と180°≦θ<36
0°の範囲とのいずれの範囲内にあるかを調べ、0°≦
θ<180°の範囲内にある場合には第1アドレス発生
部82aで発生されたアドレス信号(図20(a)参
照)を上述した切換部84に供給し、また、180°≦
θ<360°の範囲内にある場合には第2アドレス発生
部82bで発生されたアドレス信号(図20(b)参
照)を上述した切換部84に供給する。
【0114】以上のような構成を採用することにより、
メモリ63a又は63bから2次元画像データを読み出
す際に断面画像の水平方向に相当する読み出し順序をス
クリーン38の回転角度に応じて反転させる(切り換え
る)ことが可能になる。この結果、DMD33に与えら
れる各色成分ごとの2次元画像データはスクリーン38
の180°回転ごとに左右の反転されたデータとなり、
スクリーン38上に投影されるカラー表示された断面画
像も180°回転ごとに左右反転が行われる。この結
果、スクリーン38の180°回転を1回の体積走査と
する場合における断面画像の左右反転を実現することが
可能になり、投影像の補正が良好に行えるのである。
【0115】<F.立体画像表示装置100における処
理手順の概要>次に、立体画像表示装置100において
実際に立体画像を表示する際の処理手順の概要について
説明する。図21ないし図23はこの処理手順を示すフ
ローチャートであり、特に図22は立体表示を行う際の
画像が静止画像である場合の表示処理に関するフローチ
ャートであり、図23は立体表示を行う際の画像が動画
像である場合の表示処理に関するフローチャートであ
る。
【0116】図21のフローチャートにおいて、まず初
期設定が行われる(ステップS1)。この初期設定の内
容には電源の安定化や各種処理条件に関するパラメータ
の初期化等が含まれる。
【0117】そしてステップS2に進み、観察者(操作
者)は操作スイッチ22からデータファイルの選択のた
めの入力を行う。例えば、図11の構成において2次元
画像データが記録メディア4内に格納されている場合に
は、その2次元画像データに関するファイル名等が液晶
ディスプレイ21上に表示され、観察者はこの液晶ディ
スプレイ21の表示内容を視認しながら所望するデータ
ファイルの選択を行う。また、2次元画像データがホス
トコンピュータ3側に格納されている場合には、システ
ムコントローラ64の指令の下に立体画像表示装置10
0とホストコンピュータ3との間でデータ通信が行わ
れ、ホストコンピュータ3において格納されている2次
元画像データに関するファイル名等が液晶ディスプレイ
21上に表示される。その結果、観察者はこの液晶ディ
スプレイ21の表示内容を視認しながら所望するデータ
ファイルの選択を行う。
【0118】そして、データファイルの選択が行われる
とステップS3に進み、ステップS2で選択されたデー
タファイルのヘッダファイルの入力が行われる。すなわ
ち、システムコントローラ64が記録メディア4又はホ
ストコンピュータ3からヘッダファイルを取得する。こ
のヘッダファイルには、断面画像の大きさ、すなわち断
面画像の水平方向および垂直方向がそれぞれ何画素で構
成されているかという情報、1シーンを構成する断面画
像の数、1回の体積走査が180°回転とするか360
°回転とするかという情報、動画像の場合におけるシー
ン数、2次元画像データが静止画像形式であるか動画像
形式であるかを示すデータ形式等の立体表示のために必
要な各種情報が含まれている。
【0119】そしてステップS4に進み、システムコン
トローラ64はヘッダファイルからデータ形式を識別
し、表示すべき立体像が静止画像であるのか動画像であ
るのかを識別する。そして上記各種情報を各部に伝達し
て立体表示の準備段階に入る。
【0120】その後、操作スイッチ22からの入力待機
状態となり(ステップS5)、観察者からの表示開始指
示(すなわちスタートボタン222の操作)があった場
合にはステップS6に進み、表示開始指示がない場合に
はステップS2に戻る。なお、観察者は静止画像につい
ての表示開始指示を入力する場合にはその静止画像の表
示時間の設定をも行うものとする。
【0121】ステップS6では、ステップS4で識別し
たデータ形式が静止画像であるか動画像であるかを判断
し、静止画像である場合はステップS7に進み、動画像
である場合はステップS8に進む。
【0122】図22に示すように静止画像表示モード
(ステップS7)に進んだ場合には、まず、システムコ
ントローラ64による制御の下に記録メディア4又はホ
ストコンピュータ3からの各色成分ごとの2次元画像デ
ータの入力を開始する。この結果、静止画像についての
各色成分ごとの2次元画像データは断面画像ごとに順次
にインタフェース66を介してデータ伸張器65に供給
される。そして、データ伸張器65において伸張処理を
行いつつ伸張された各色成分ごとの2次元画像データは
2つのメモリ63a,63bのうちの一方のメモリ63
a(又は63b)に書き込まれていく(ステップS7
1)。このときDMDコントローラ62におけるメモリ
制御部62aは一方のメモリ63a(又は63b)を指
定して、そのメモリに対して書き込みアドレスを順次に
指定していくことになる。そして、静止画像を表示する
ための全ての断面画像に関する2次元画像データの書き
込みが終了すると、ステップS72に進む。
【0123】そして、ステップS72では2次元画像デ
ータが書き込まれた一のメモリ63a(又は63b)か
らの各色成分ごとの2次元画像データをほぼ同時に読み
出し、その読み出した各色成分ごとの2次元画像データ
をDMD33に与える。この結果、回転するスクリーン
38上にはDMD33に与えられた各色成分ごとの2次
元画像データによって形成されるカラー表示された断面
画像が投影される。
【0124】このような動作をスクリーン38の回転角
度に応じて順次に繰り返すことにより回転するスクリー
ン38上には断面画像の包絡による立体画像がカラー表
示される。
【0125】そしてメモリ63a(又は63b)に格納
されている2次元画像データの全てが一通りDMD33
に供給されると、ステップS73に進み、表示時間が設
定された時間を超過したかどうかを判定し、設定時間に
満たない場合には再度同じ断面画像の表示を行うべくス
テップS72に戻る。一方、設定時間を過ぎていた場合
には静止画像の表示に関する処理は終了する。
【0126】なお、ステップS72の処理が繰り返し行
われる場合であってスクリーン38の180°回転を1
回の体積走査としている場合には、このステップS72
が行われる度に上述した断面画像の左右の反転を行うよ
うな読み出しアドレスを発生させる。こうすることによ
り、静止画像表示における投影像の補正が良好に行える
のである。
【0127】次に、図23に示すように動画像表示モー
ド(ステップS8)に進んだ場合について説明する。動
画像表示モード(ステップS8)に進んだ場合にも、ま
ず、システムコントローラ64による制御の下に記録メ
ディア4又はホストコンピュータ3からの各色成分ごと
の2次元画像データの入力を開始する。この結果、動画
像についての各色成分ごとの2次元画像データは断面画
像ごとに順次にインタフェース66を介してデータ伸張
器65に供給される。ただし、動画像の場合は、1つの
静止画像についての2次元画像データが複数個集合した
ものと同様であるので、2次元画像データの入力を開始
しても直ぐにはデータ入力は完了しない。このため、記
録メディア4やホストコンピュータ3からのデータ入力
を行いつつ動画像についての立体表示を行うことにな
る。
【0128】データ伸張器65ではインタフェース66
を介して入力される各色成分ごとの2次元画像データに
対して順次に伸張処理を施していき、その結果得られる
各色成分ごとの2次元画像データを順次にメモリ63
a,63bに対して出力していく。
【0129】ステップS81では、DMDコントローラ
60のメモリ制御部62aが一方のメモリ63aを書き
込み対象とし、そのメモリ63aに対して書き込みアド
レスの指定を行う。この結果、最初の1シーン分の2次
元画像データが順次にメモリ63aに書き込まれていく
ことになる。そして1シーン分の2次元画像データの書
き込みが終了すると、ステップS82に進む。
【0130】ステップS82では、メモリ制御部62a
はメモリ63aに書き込まれた各色成分ごとの2次元画
像データをDMD33に同時かつ順次に与えていくため
に、メモリ63aを読み出し対象とするとともに、他方
のメモリ63bを書き込み対象として設定する。この結
果、最初の1シーン分の2次元画像データはDMD33
に供給されて回転するスクリーン38上に投影され、デ
ータ伸張器65から得られる次の1シーン分の2次元画
像データはメモリ63bに順次書き込まれていく。な
お、このステップS82において、メモリ63aに格納
されている2次元画像データの読み出しが一通り終了し
たときにメモリ63bに対する次の1シーン分の書き込
み動作が終了していない場合には、再度メモリ63aか
らの読み出しを繰り返し行い、スクリーン38に対して
前回と同じ断面画像を投影する。これに対し、メモリ6
3aに格納されている2次元画像データの読み出しが一
通り終了したときにメモリ63bに対する次の1シーン
分の書き込み動作が終了していた場合には、ステップS
83に進む。
【0131】そして、ステップS83ではデータ伸張器
65からメモリ63a,63b側に供給される2次元画
像データが終了したかどうかを判定する。すなわち、動
画像を表示するための全てのシーン分の2次元画像デー
タがメモリ63a,63bに格納されたかどうかを判定
するのである。そして、データ伸張器65からメモリ6
3a,63b側に供給される2次元画像データが続く場
合は、さらに次のシーンが存在することになるので、ス
テップS83において「NO」と判断され、ステップS
84に進む。これに対して、メモリ63a,63b側に
供給される2次元画像データが存在しない場合は、ステ
ップS82でメモリ63bに書き込んだ2次元画像デー
タが最後のシーンということになるので、その最後のシ
ーンを表示すべくステップS86に進む。
【0132】ステップS84では、メモリ制御部62a
はメモリ63bに書き込まれた各色成分ごとの2次元画
像データをDMD33に同時かつ順次に与えていくため
に、メモリ63bを読み出し対象とするとともに、他方
のメモリ63aを書き込み対象(更新対象)として設定
する。この結果、ステップS82において表示された1
シーンに続く1シーン分の2次元画像データがDMD3
3に供給されて回転するスクリーン38上に投影される
とともに、データ伸張器65から得られるさらに次の1
シーン分の2次元画像データがメモリ63aに順次書き
込まれていく。なお、このステップS84においてもメ
モリ63bに格納されている2次元画像データの読み出
しが一通り終了たときにメモリ63aに対する次の1シ
ーン分の書き込み動作が終了していない場合には、再度
メモリ63bからの読み出しを繰り返し行い、スクリー
ン38に対して前回と同じ断面画像を投影する。これに
対し、メモリ63bに格納されている2次元画像データ
の読み出しが一通り終了したときにメモリ63aに対す
る次の1シーン分の書き込み動作が終了していた場合に
は、ステップS85に進む。
【0133】そして、ステップS85ではステップS8
3と同様の判定が行われる。したがって、データ伸張器
65からメモリ63a,63b側に供給される2次元画
像データがさらに続く場合は、さらに次のシーンが存在
することになるので、ステップS85において「NO」
と判断されてステップS82に進み、メモリ63a,6
3b側に供給される2次元画像データが存在しない場合
は、ステップS85でメモリ63aに書き込んだ2次元
画像データが最後のシーンということになるので、その
最後のシーンを表示すべくステップS86に進む。
【0134】なお、ステップS82及びS84では、一
方のメモリへの2次元画像データの書き込みと他方のメ
モリからの2次元画像データの読み出しとを同時並列的
に行われることは既に説明した内容から明らかである。
【0135】ステップS86では、最後の1シーンをス
クリーン38上に投影すべく、一方のメモリ63a又は
63bから2次元画像データを読み出してそれをDMD
33に与える動作が行われる。
【0136】このようにして動画像のカラー表示が行わ
れるのであるが、ステップS82,S84,S86にお
いてメモリ63a又は63bからの2次元画像データを
読み出す際に、スクリーン38上に投影する断面画像を
左右反転させる必要のあるときには、上述したように水
平方向の読み出し方向を変更すべく読み出しアドレスの
切り換えが行われる。
【0137】上記のような処理手順を行うことにより、
静止画像のカラー表示のみならず動画像のカラー表示を
も適切に立体表示することが可能になるのである。
【0138】<G.特徴的作用効果>以上説明したよう
に、この実施形態における立体画像表示装置において
は、画像生成手段が、一体化された画素配列面が分割さ
れることによりそれぞれが画素の2次元的な連続配列と
して規定された複数の領域を有しており、各領域におい
てそれぞれ異なる色成分についての複数の投影画像を生
成し、投影光学系50が画像生成手段によって生成され
た複数の投影画像をスクリーン38に導き、スクリーン
38上に色合成した画像を生成するように構成されてい
るため、比較的簡単な構成で容易かつ安価に立体画像の
カラー表示を行うことができる。また、R,G,Bの各
色成分を時分割で生成するのではなく、画像生成手段の
領域分割で生成するので、時分割の場合に比べて単位時
間当たりの画像の投影数を多くすることができ、立体画
像を高精細化することが可能になる。
【0139】また、画像生成手段の各領域において生成
される複数の投影画像がそれぞれR,G,Bの3つの色
成分であり、分割された複数の領域がその3つの色成分
に対応して画素配列面を3分割した領域であるため、立
体画像のカラー表示を適切に行うことができるのであ
る。
【0140】また、投影光学系50は、複数の投影画像
をスクリーン38に向かう過程で一の光路上に合成する
画像合成手段として両テレセントリック光学系511を
備えるため、スクリーン38上には複数の領域で生成さ
れた各色成分ごとの画像が合成して投影されるので適切
なカラー表示を行うことが可能になる。
【0141】また、画像合成手段として機能する両テレ
セントリック光学系511は、複数の投影画像を一の光
路上に合成することによって生じる複数の投影画像の光
路差を補償する光路長調整手段として光路長調整器51
1b,511cを備えるため、光路差によって生じる各
投影画像ごとの結像位置のずれを補償することができ、
スクリーン38にピントの合った高画質な断面画像を投
影することが可能になる。
【0142】<H.変形例>以上、この発明に係る立体
画像表示装置および立体画像表示システムについての一
実施形態を詳細に説明したが、この発明は上記説明した
ものに限定されるものではない。
【0143】例えば、上記説明において、R,G,Bの
各色成分ごとの断面画像を合成するための両テレセント
リック光学系511の一例として図10の構成を例示し
たが、これに限定されず、他の変形例を適用することも
可能である。
【0144】図24は、両テレセントリック光学系51
1の第1の変形構成を示す図である。なお、図24にお
いては、図10に示した両テレセントリックレンズ51
1aは図示を省略している。つまり、図24に示した変
形構成は、図10における光路長調整器511b,51
1c、ダイクロイックミラー511d,511eおよび
ミラー511f,511gに関する構成(以下、「プリ
ズム部分の構成」という。)の変形構成である。
【0145】図24に示すように、この両テレセントリ
ック光学系511は、1つの三色合成プリズム521
と、2つの光路長調整プリズム522,523とを備え
て構成され、図9の領域33a〜33cのそれぞれで生
成される各色成分ごとの断面画像を一の光路上に合成す
る。
【0146】図25は、三色合成プリズム521を示す
図である。三色合成プリズム521は、キューブ型のプ
リズムであって内部の2つの対角線のうちの一方の対角
線(例えば、45°方向の対角線)に沿った面にR成分
反射膜521aが形成されており、他方の対角線(例え
ば、−45°方向の対角線)に沿った面にB成分反射膜
521bが形成されている。R成分反射膜521aはR
成分の光のみを反射させ、他の成分の光は透過させる。
同様に、B成分反射膜521bはB成分の光のみを反射
させ、他の成分の光は透過させる。そして、この三色合
成プリズム521は、G成分の光の光路中に配置され
る。
【0147】また、光路長調整プリズム522,523
は、直方体と直角二等辺三角柱とを組み合わせた形状を
有するように構成されており、直方体部分が光路長を調
整する光路長調整器としての機能を有し、直角二等辺三
角柱部分が反射部522a,523aにおいて光路を9
0°折り曲げる機能を有する。
【0148】光路長調整プリズム522は、R成分の光
の光路中に介挿されるとともに三角柱部分によって折り
曲げられるR成分の光が三色合成プリズム521に対し
て適切に導かれるように配置される。また、光路長調整
プリズム523は、B成分の光の光路中に介挿されると
ともに三角柱部分によって折り曲げられるG成分の光が
三色合成プリズム521に対して適切に導かれるように
配置される。
【0149】したがって、R成分の光が光路長調整プリ
ズム522に入射すると、R成分の断面画像がG成分の
断面画像との間に生じる光路差の補償が行われる。光路
差の補償が行われたR成分の光は反射部522aにおい
て全反射されて三色合成プリズム521に導かれ、三色
合成プリズム521内のR成分反射膜521aによって
反射されてG成分の光と合成される。また、B成分の光
が光路長調整プリズム523に入射すると、B成分の断
面画像がG成分の断面画像との間に生じる光路差の補償
が行われる。光路差の補償が行われたB成分の光は反射
部523aにおいて全反射されて三色合成プリズム52
1に導かれ、三色合成プリズム521内のB成分反射膜
521bによって反射されてG成分の光と合成される。
【0150】このような両テレセントリック光学系51
1によって、3つの色成分の画像を一の光路上に合成す
る画像合成手段を構成すると、3つの色成分の光を空間
的一点にて合成することが可能になる。つまり、図24
において、三色合成プリズム521においてR,G,B
の全ての色成分の光を合成することが可能になるのであ
る。
【0151】ここで、図10の両テレセントリック光学
系(特にプリズム部分の構成)を考えると、R成分とG
成分との光の合成位置と、B成分とG成分との光の合成
位置とは異なっている。したがって、図10の構成の場
合には、各色成分ごとに合成するための空間を設ける必
要があるので、両テレセントリック光学系としての構成
自体が比較的大きくなり、これを設置するための空間占
有率も高くなる。
【0152】ところが、図24に示した両テレセントリ
ック光学系511の場合であると、複数の色成分の光を
空間的一点にて合成することが可能になるため、光学系
自体の構成を小さくすることができるのである。この結
果、立体画像表示装置100の小型化を実現することも
可能になる。
【0153】また、図24に示すような両テレセントリ
ック光学系511を構成するにあたって、三色合成プリ
ズム521の大きさ、および、光路長調整プリズム52
2と523との配置間隔は、R,G,Bの各色成分の光
路幅および各色成分との光軸間距離に応じて最適に設定
することが必要である。例えば、図26に示すように、
G成分の光が光路長調整プリズム522の一部または光
路長調整プリズム523の一部にかからないように配置
することが必要である。なぜなら、G成分の光が光路長
調整プリズム522,523の一部を通過するような場
合には、その通過した光は光路長の補償を受けることに
なり、適切な断面画像の投影を行うことが困難になるか
らである。同様の理由から、R成分とB成分の光につい
ても、それぞれの光が光路長調整プリズム522,52
3のそれぞれの入射端面522b,523bから適切に
入射するように、光路長調整プリズム522,523を
配置することが必要である。
【0154】また、図24の構成の両テレセントリック
光学系をさらに変形した構成も適用することができる。
図27は、両テレセントリック光学系511の第2の変
形構成を示す図である。なお、図27においても両テレ
セントリックレンズは図示を省略しており、図10にお
けるプリズム部分の構成に関する変形構成を示してい
る。
【0155】図27に示すように、この両テレセントリ
ック光学系511は、図24に示した両テレセントリッ
ク光学系とほぼ同様の構成であり、上述の光路長調整プ
リズムの構成のうち、光路長の調整を行う部分と光路の
折り曲げを行う部分とが別部材で構成される。すなわ
ち、図27の両テレセントリック光学系511は、1つ
の三色合成プリズム521と、2つの反射プリズム52
4a,525aと、2つの光路長調整器524b,52
5bとを備えて構成される。そして、図27における反
射プリズム524a,525aを図示しない移動機構に
よってそれぞれ個別に矢印526,527に示す方向に
移動させるように構成することで、G成分の光に対する
R成分とB成分との光の位置に応じて反射プリズム52
4a,525aを設置することができるので、各色成分
の光の位置に応じた微調整を行うことが可能になる。な
お、図27の構成においては、反射プリズム524a,
525aは、R成分またはG成分の光を折り曲げる作用
を示す反射部材であればよいため、例えば、反射ミラー
等で構成されてもよい。
【0156】また、図28は、両テレセントリック光学
系511の第3の変形構成を示す図である。なお、図2
8においても両テレセントリックレンズは図示を省略し
ており、図10におけるプリズム部分の構成に関する変
形構成を示している。
【0157】図28の両テレセントリック光学系511
は、1つの三色分解プリズム531と、2つの光路長調
整器532b,533bと、4つの反射プリズム532
a,532c,533a,533cと、1つの三色合成
プリズム521とを備えて構成され、図9の領域33a
〜33cのそれぞれで生成される各色成分ごとの断面画
像を一の光路上に合成する。
【0158】三色分解プリズム531は、図25に示し
た三色合成プリズムと同様に構成され、キューブ型のプ
リズム内部にR成分反射膜531aとB成分反射膜53
1bとが形成されている。R,G,Bの各色成分の光は
三色分解プリズム531の一面から入射し、R成分の光
はR成分反射膜531aによって反射され、B成分の光
はB成分反射膜531bによって反射される。この結
果、R成分の光は三色分解プリズム531によって反射
プリズム532cに導かれ、B成分の光は三色分解プリ
ズム531によって反射プリズム533cに導かれる。
一方、G成分の光はいずれの反射膜をも透過して直進す
る。
【0159】このように三色分解プリズム531は、R
成分の光路をG成分の光路から遠ざけ、また、B成分の
光路をG成分の光路から遠ざけることによって、入射す
るR,G,Bの各色成分の光の光軸間距離を大きくする
作用を有している。
【0160】上記図24および図27に示したような両
テレセントリック光学系におけるプリズム部分の構成で
は、R,G,Bの各色成分の光軸間距離が非常に近接し
ている場合には、図26に示した各光路幅の重複部分が
増大することから適切な光路長調整と各色成分の合成と
が困難になる。
【0161】そこで、図28に示すような三色分解プリ
ズム531を用いて各色成分の光路間隔を適切に光路長
調整等を行うことが可能になる間隔に設定することで、
入射する各色成分の光軸間距離が非常に近接している場
合であっても適切に光路長調整と合成とを行うことが可
能になるのである。
【0162】そして、反射プリズム532cに導かれた
R成分の光は、反射プリズム532c内の反射面で反射
されて光路長調整器532cに導かれ、G成分の光に対
する光路差の補償が適切に行われて、三色合成プリズム
521にてG成分の光と合成される。また、反射プリズ
ム533cに導かれたB成分の光についても同様に光路
差の補償が適切に行われて、三色合成プリズム521に
てG成分の光と合成される。
【0163】そして、図28の両テレセントリック光学
系511においても3つの色成分の光を空間的一点にて
合成することが可能になるので、光学系自体の構成を小
さくすることができるのである。
【0164】次に、両テレセントリック光学系511の
第4の変形構成について説明する。図29は、両テレセ
ントリック光学系511の第4の変形構成を示す図であ
る。なお、図29においても両テレセントリックレンズ
は図示を省略しており、図10におけるプリズム部分の
構成に関する変形構成を示している。図29の両テレセ
ントリック光学系511は、3板式テレビカメラ等に使
用される光学系を適用したものであり、色分解プリズム
541と色合成プリズム551と、光路長調整器54
4,545,546,547と、反射ミラー548a,
548b,548c,548dとを備えて構成され、各
色成分ごとの断面画像を一の光路上に合成する。
【0165】色分解プリズム541は第1プリズム54
2と第2プリズム543とが接合されて構成されるプリ
ズムであり、第1プリズム542にはB成分反射膜54
2aが形成されており、第2プリズム543にはR成分
反射膜543aが形成されている。
【0166】また、色合成プリズム551も第1プリズ
ム552と第2プリズム553とが接合されて構成され
るプリズムであり、第1プリズム552にはR成分反射
膜551aが形成されており、第2プリズム553には
B成分反射膜553aが形成されている。
【0167】そして、色分解プリズム541に入射する
R成分の光は、色分解プリズム541における第2プリ
ズム543内部にて2回反射して反射ミラー548aに
導かれる。そして光路長調整器546にて光路差の補償
が行われ、反射ミラー548bを介して、色合成プリズ
ム551に導かれる。また、色分解プリズム541に入
射するB成分の光の同様に、色分解プリズム541にお
ける第1プリズム542内部にて2回反射して反射ミラ
ー548cに導かれる。そして光路長調整器547にて
光路差の補償が行われ、反射ミラー548dを介して、
色合成プリズム551に導かれる。そして、R,B成分
の光は、色合成プリズム551にてG成分の光と一の光
路上に合成される。
【0168】なお、図29の構成においては、G成分の
光路中にも光路長調整器544,545が介挿されてい
る。この光路長調整器544,545は、R成分および
B成分の光が色分解プリズム541および色合成プリズ
ム551にて2回反射するのに対して、G成分の光は反
射することなく色合成プリズム551に導かれることか
ら、R成分とB成分との光の2回反射の影響を補償する
ために設けられるものである。
【0169】図29に示すように両テレセントリック光
学系511のプリズム部分を構成することで、色分解お
よび色合成のためのプリズム形状が、キューブ型に比べ
て光軸方向に薄型形状となる。このため、両テレセント
リック光学系511の小型化を実現することが可能にな
り、それに伴って立体画像表示装置100の小型化も行
うことができる。さらに、図29の両テレセントリック
光学系511は、図28の構成と同様に、R成分および
B成分の光軸とG成分の光軸との光軸間距離を一定距離
に広げた後に光路長調整を行い、そして一の光路上に合
成するように作用するため、入射する各色成分の光軸間
距離が非常に近接している場合であっても適切に光路長
調整と合成とを行うことが可能になるのである。
【0170】以上、両テレセントリック光学系511の
変形例について説明したが、他の変形例についても適用
可能である。
【0171】例えば、上記説明においては表示対象物の
立体表示を目的とした立体画像表示装置100について
説明したが、上述のカラー表示を行うための構成は立体
画像表示装置のみに適用されることを限定するものでは
ない。すなわち、プロジェクタ等のその他の表示装置に
おいても適用することが可能であり、それらの装置にお
けるカラー表示のための構成を上述した内容のものにす
れば、容易かつ安価にカラー表示を実現することができ
るのである。したがって、立体的な画像を表示するもの
でなく、2次元的な画像を表示する装置であっても適用
することができる。
【0172】また、読み出し対象となるメモリから与え
られる各色成分ごとの2次元画像データに基づいてスク
リーン38に投影する断面画像を生成する画像生成手段
の一例としてDMD33を使用する場合を例示したが、
DMD33以外の素子を使用しようしてもよい。
【0173】また、上記説明においては主として所定の
回転軸Zを中心に回転するスクリーン上に断面画像を投
影することによって表示対象物の立体像を表示する構成
例について説明したが、この発明はこれに限定されるも
のではなく、スクリーンの投影面に対して垂直な方向に
直進走査するような体積走査であってもよい。つまり、
スクリーンが3次元的な所定空間内を周期的に走査する
ものであればよいのである。
【0174】なお、上記説明においてはスクリーン38
の材質については特に言及しなかったが、スクリーン3
8の材質を工夫することで立体画像が表示されているデ
ューティー比を倍増させることができる。
【0175】すなわち、スクリーン38を180゜回転
させることで体積走査が完了するが、スクリーン38が
不透明な材質で構成されている場合、断面画像が投影さ
れているスクリーンの投影面が観察者から見て裏面側
(反対側)に向いている間は断面像を視認することがで
きない。従って、立体画像が表示されているデューティ
ー比は1/2となる。このため、体積走査終了後、観察
者の眼に残像があるうちにさらにスクリーン38を回転
させて、結果的に360゜回転させる必要がある。
【0176】しかし、スクリーン38の材質として、投
影像が投影側から十分に視認できるだけの拡散反射性能
を有すると同時に、その像をスクリーン38の裏側の方
向からも視認できるような光透過性を有する材質を採用
することで、スクリーン38の表裏両方から投影像を視
認することが可能となる。したがって、スクリーン38
の角度にかかわらず断面画像を視認することができ、立
体画像表示のデューティー比は1となる。このため、残
像効果を維持できる時間内にスクリーン38を回転させ
なければならない角度は180゜で済む。これにより、
スクリーン38の回転数を1/2に抑えることが可能と
なり、その分だけ投影する断面画像の角度刻みを細かく
でき、断面画像の数を増して表示される立体画像の品位
を向上させることができる。
【0177】スクリーン38の材質としては、例えば、
すりガラスや、透明樹脂板の表面をすりガラス状に加工
して白く曇らせたものや、薄い紙などのように半透明の
材質を利用すれば良い。
【0178】
【発明の効果】本発明に係る請求項1に記載の表示装置
によれば、一体化された画素配列面が分割されることに
よりそれぞれが画素の2次元的な連続配列として規定さ
れた複数の領域を有し、各領域においてそれぞれ異なる
色成分についての複数の投影画像を生成する画像生成手
段と、複数の投影画像をスクリーンに導き、スクリーン
上に色合成した画像を生成する投影光学系とを備えるた
め、比較的簡単な構成で容易かつ安価に画像のカラー表
示を行うことができる。また、各色成分の投影画像を画
像生成手段の分割された各領域で生成するので、表示さ
れる画像の高精細化を行うことができる。
【0179】請求項2に記載の表示装置によれば、異な
る色成分は赤と緑と青との3成分であり、前記複数の領
域は前記3成分に対応して前記画素配列面を3分割した
領域であるため、表示される画像のカラー表示を適切に
行うことができる。
【0180】請求項3に記載の表示装置によれば、投影
光学系は、複数の投影画像をスクリーンに向かう過程で
一の光路上に合成する画像合成手段を備えるため、スク
リーンには複数の領域で生成された各色成分ごとの投影
画像が合成されて投影されるので適切なカラー表示を行
うことが可能になる。
【0181】請求項4に記載の表示装置によれば、画像
合成手段は、一の光路上に合成することによって生じる
複数の投影画像の光路差を補償する光路長調整手段を備
えるため、光路差によって生じる各投影画像ごとの結像
位置のずれを補償することができ、スクリーン上に高画
質な投影画像を投影することが可能になる。
【0182】請求項5に記載の表示装置によれば、画像
合成手段は、複数の投影画像を一の光路上に合成して1
つのカラー画像を生成する合成プリズムと、一の光路上
に合成することによって生じる複数の投影画像の光路差
を補償する光路長調整手段とを備えるため、合成プリズ
ム内の空間的一点にて複数の投影画像を合成することが
可能になるため、光学系自体の構成を小さくすることが
できる。そして、この結果、表示装置の小型化を実現す
ることも可能になる。
【0183】請求項6に記載の表示装置によれば、画像
合成手段は、複数の投影画像の光軸間距離を大きくする
分解プリズムをさらに備え、光路長調整手段は、光軸間
距離が大きくされた各投影画像の光路中に介挿され、合
成プリズムは、光軸間距離が大きくされた各投影画像を
一の光路上に合成するように構成されているため、適切
に光路長調整等を行うことが可能になるように各光軸間
距離を設定することが可能になるため、入射する複数の
投影画像の光軸間距離が近接している場合であっても適
切に光路長調整と合成とを行うことが可能になる。ま
た、合成プリズム内の空間的一点にて複数の投影画像を
合成することが可能になるため、光学系自体の構成を小
さくすることもできる。
【0184】請求項7に記載の表示装置によれば、画像
生成手段は、個々に角度偏向が可能な複数のマイクロミ
ラーを平面的に敷き詰めた光反射面を複数の領域に分割
して構成され、所定の2次元画像データに基づいて複数
のマイクロミラーによる光の反射方向を制御して、複数
の投影画像を生成するディジタル・マイクロミラー・デ
バイスと、複数の投影画像の光路に介挿され、複数の投
影画像のそれぞれを異なる色成分とするカラーフィルタ
とを備えて構成されるため、比較的簡単な構成で容易か
つ安価に画像のカラー表示を行うことができ、装置の小
型化にも寄与する。
【0185】請求項8に記載の表示装置によれば、スク
リーンは主面に平行な所定の回転軸の回りに回転自在で
あるため、回転軸の周囲に投影画像をカラー表示するこ
とができる。
【0186】請求項9に記載の表示装置によれば、投影
画像は、表示対象物を回転軸に対応する軸を中心として
所定角度ごとに放射状に切断して得られる各断面を表現
した断面画像であるため、表示対象物の立体画像をカラ
ー表示することができる。
【0187】請求項10に記載の立体画像表示装置によ
れば、請求項7に記載の表示装置を備えて構成され、ス
クリーンを等速回転させ、表示対象物の断面画像をスク
リーンの回転角度に対応させて断続的に投影することに
より、表示対象物の立体画像を表示するため、表示対象
物の立体画像をカラー表示することができる。
【0188】請求項11に記載の立体画像表示システム
によれば、表示対象物の3次元画像データに基づいて立
体画像のカラー表示を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る立体画像表示シス
テムの全体的な構成を示す図である。
【図2】立体画像表示装置の概観を示す図である。
【図3】着脱可能な操作スイッチの拡大図である。
【図4】立体画像表示装置における光学系を含む構成を
示す図である。
【図5】スクリーンおよび回転部材の斜視概観図であ
る。
【図6】スクリーンに投影される断面画像の大きさ(解
像度)を示す図である。
【図7】画素ごとにカラーフィルタを配置する形態の一
例を示す図である。
【図8】2次元的な画素の連続配列としてカラーフィル
タを配置する形態の一例を示す図である。
【図9】DMDの画像生成面の領域分割の概略を示す図
である。
【図10】両テレセントリック光学系の詳細を示す図で
ある。
【図11】立体画像表示システムの機能構成を示すブロ
ック図である。
【図12】メモリの構成例を示す図である。
【図13】図11に示した構成のうちの要部を抜き出し
た図である。
【図14】メモリ制御部の詳細を示すブロック図であ
る。
【図15】ホストコンピュータにおける機能構成を示す
ブロック図である。
【図16】3次元画像データから2次元画像データへの
変換過程を示す図である。
【図17】断面画像(投影像)の補正の一例を示す図で
ある。
【図18】スクリーンの回転角度θに応じたメモリから
の読み出し順序を示す図である。
【図19】2次元画像データの読み出し順序を切り換え
るための制御機構の一例を示す図である。
【図20】アドレス発生部で発生される8ビットの水平
アドレス信号の一例を示す図である。
【図21】立体画像表示装置において実際に立体画像を
表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】立体画像表示装置において実際に立体画像を
表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】立体画像表示装置において実際に立体画像を
表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図24】両テレセントリック光学系の第1の変形構成
を示す図である。
【図25】三色合成プリズムを示す図である。
【図26】両テレセントリック光学系における光路領域
を示す図である。
【図27】両テレセントリック光学系の第2の変形構成
を示す図である。
【図28】両テレセントリック光学系の第3の変形構成
を示す図である。
【図29】両テレセントリック光学系の第4の変形構成
を示す図である。
【符号の説明】
1 立体画像表示システム 33 DMD(ディジタル・マイクロミラー・デバイ
ス) 33a,33b,33c 分割された各領域 38 スクリーン 45 カラーフィルタ 50 投影光学系 511 両テレセントリック光学系(画像合成手段) 511b,511c,524b,525b,532b,
533b,544,5 45,546,547 光路長調整器(光路長調整手
段) 521 三色合成プリズム(合成プリズム) 522,523 光路長調整プリズム(光路長調整手
段) 531 三色分解プリズム(分解プリズム) 541 色分解プリズム(分解プリズム) 551 色合成プリズム(合成プリズム) 62 DMDコントローラ 62a メモリ制御部 63a,63b メモリ 91 立体画像データ記憶部(立体画像データ記憶手
段) 93 断面画像演算部(断面画像演算手段) 100 立体画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 謙 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 八木 史也 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 糊田 寿夫 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H059 AA33 AA38 5C060 AA17 BA03 BB01 BC01 BD02 BD05 GC01 GD01 HC01 HC10 HC14 HC16 5C061 AA29 AB01 AB12 AB14 AB16 AB17 AB24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をスクリーンに投影することで表示
    を行う表示装置であって、 一体化された画素配列面が分割されることによりそれぞ
    れが画素の2次元的な連続配列として規定された複数の
    領域を有し、各領域においてそれぞれ異なる色成分につ
    いての複数の投影画像を生成する画像生成手段と、 前記複数の投影画像を前記スクリーンに導き、前記スク
    リーン上に色合成した画像を生成する投影光学系と、を
    備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表示装置において、 前記異なる色成分は赤と緑と青との3成分であり、前記
    複数の領域は前記3成分に対応して前記画素配列面を3
    分割した領域であることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の表示装置
    において、 前記投影光学系は、前記複数の投影画像を前記スクリー
    ンに向かう過程で一の光路上に合成する画像合成手段を
    備えることを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の表示装置において、 前記画像合成手段は、前記一の光路上に合成することに
    よって生じる前記複数の投影画像の光路差を補償する光
    路長調整手段を備えることを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の表示装置において、 前記画像合成手段は、前記複数の投影画像を一の光路上
    に合成して1つのカラー画像を生成する合成プリズム
    と、 前記一の光路上に合成することによって生じる前記複数
    の投影画像の光路差を補償する光路長調整手段と、を備
    えることを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の表示装置において、 前記画像合成手段は、 前記複数の投影画像の光軸間距離を大きくする分解プリ
    ズムをさらに備え、 前記光路長調整手段は、光軸間距離が大きくされた各投
    影画像の光路中に介挿され、 前記合成プリズムは、光軸間距離が大きくされた各投影
    画像を一の光路上に合成することを特徴とする表示装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の表示装置において、 前記画像生成手段は、 個々に角度偏向が可能な複数のマイクロミラーを平面的
    に敷き詰めた光反射面を前記複数の領域に分割して構成
    され、所定の2次元画像データに基づいて前記複数のマ
    イクロミラーによる光の反射方向を制御して、複数の投
    影画像を生成するディジタル・マイクロミラー・デバイ
    スと、 前記複数の投影画像の光路に介挿され、前記複数の投影
    画像のそれぞれを異なる色成分とするカラーフィルタ
    と、を備えることを特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の表示装置において、 前記スクリーンは主面に平行な所定の回転軸の回りに回
    転自在であることを特徴とする表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の表示装置において、 前記投影画像は、表示対象物を前記回転軸に対応する軸
    を中心として所定角度ごとに放射状に切断して得られる
    各断面を表現した断面画像であることを特徴とする表示
    装置。
  10. 【請求項10】 立体画像表示装置であって、 請求項9に記載の表示装置を備え、 前記スクリーンを等速回転させ、前記表示対象物の断面
    画像を前記スクリーンの回転角度に対応させて断続的に
    投影することにより、前記表示対象物の立体画像を表示
    することを特徴とする立体画像表示装置。
  11. 【請求項11】 立体画像表示システムであって、 表示対象物の3次元画像データを記憶する立体データ記
    憶手段と、 前記3次元画像データに基づいて、前記表示対象物を前
    記回転軸に対応する軸を中心として所定角度ごとに放射
    状に切断して得られる各断面での2次元画データを断面
    画像演算手段と、 前記2次元画像データ群に基づいて立体画像表示を行う
    請求項10に記載の立体画像表示装置と、を備えること
    を特徴とする立体画像表示システム。
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