JP2001351803A - チップ抵抗器 - Google Patents

チップ抵抗器

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JP2001351803A JP2000168061A JP2000168061A JP2001351803A JP 2001351803 A JP2001351803 A JP 2001351803A JP 2000168061 A JP2000168061 A JP 2000168061A JP 2000168061 A JP2000168061 A JP 2000168061A JP 2001351803 A JP2001351803 A JP 2001351803A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値の精度を向上させると共に、ノイズ特
性などの抵抗特性を良好にしながら、生産性を向上させ
ることができるチップ抵抗器を提供する。 【解決手段】 アルミナなどからなる矩形状絶縁性基板
1上に、その相対向する両端部方向に延びるように、薄
膜の抵抗体4が形成されている。その抵抗体4の両端部
表面に一対の厚膜の上面電極21、31が設けられ、絶
縁性基板1の裏面における上面電極21、31に対応す
る部分に一対の厚膜の裏面電極22、32が設けられ、
絶縁性基板1の前記両端部の側面に、上面電極21、3
1と裏面電極22、32とをそれぞれ電気的に接続する
一対の厚膜の側面電極23、33が設けられることによ
り、一対の電極2、3が形成されている。そして、一対
の上面電極21、31の間に挟まれる抵抗体4の表面に
保護膜5が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型の絶縁性
基板上に抵抗体膜が設けられるチップ抵抗器に関する。
さらに詳しくは、製造工程が簡単で安価に製造すること
ができながら、高性能な特性が得られるチップ抵抗器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチップ抵抗器は、印刷と焼成によ
り電極や抵抗体を形成する厚膜抵抗器と、スパッタリン
グなどにより電極や抵抗体を製造する薄膜抵抗器とがあ
る。構造は厚膜と薄膜との違いはあるが、両者とも殆ど
同じ構造で、たとえば図4に示されるような構造になっ
ている。すなわち、図4で、アルミナなどからなる絶縁
性基板1の対向する両端部に一対の電極2、3が上面電
極21、31および裏面電極22、32とこれらを連結
する側面電極23、33により形成され、両電極に接続
されるように抵抗体4が絶縁性基板1上に形成されてい
る。そして、抵抗体の表面側に保護膜5が1〜3層で形
成されている。なお、厚膜はたとえば5〜10μm程度
の厚さに形成され、薄膜はたとえば0.1〜0.5μm程
度に形成される。
【0003】厚膜抵抗器は、ガラスまたは樹脂を用いて
ペースト状にした材料を印刷などにより塗布して、60
0〜1000℃程度で焼成(ガラスの場合)または20
0〜240℃程度で硬化(樹脂の場合)させることによ
り得られる。電極材料としては、AgにPdを添加した
Ag系(銀系)や、Au、Ni、Cuなど)の金属ペー
ストが用いられ、抵抗体材料としては、酸化ルテニウム
(RuO2)に必要な抵抗値にするためのAgやPdな
どを混入してガラスまたは樹脂によりペースト状にした
ものが用いられる。また、薄膜抵抗器は、金属材料をス
パッタリングなどにより成膜してパターニングすること
により得られ、電極材料としては、Al、Cu、Niな
どが用いられ、抵抗材料としては、Ni-Cr合金など
が用いられる。
【0004】このように、製造工程が、一方は印刷と熱
処理により設けるのに対して、他方はスパッタリングな
どにより設けるもので異なり、また、印刷装置とスパッ
タリング装置などの設備面においても異なり、製造ライ
ンが全く異なっている。そのため、両方の膜を併用する
ことは製造工程が複雑になり、実用的に難しい。また、
薄膜上に厚膜を形成すると密着力が低下し、接触抵抗が
増大し、抵抗値も一定にならないため、少なくとも抵抗
体を薄膜で形成し、その上に接続される側面電極を厚膜
で形成した例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、チップ
抵抗器には厚膜抵抗器と薄膜抵抗器とがあり、厚膜抵抗
器はその製造設備が非常に安価で、抵抗器自身も安価に
製造することができる。しかし、厚膜抵抗体は、酸化ル
テニムをガラス粉末などとペースト状にしたものであ
り、その組成の均一性、塗布する場合の厚さの均一性、
抵抗値調整のためAgやPdなどの添加量の相違、など
によって得られる抵抗値の精度が劣ると共に、ガラス材
料の混合などに伴いノイズ特性が悪いなどの性能面で劣
るという問題がある。また、薄膜抵抗器は、抵抗値の精
度やノイズ特性などは優れているが、スパッタ装置など
を使用しなければならず、またそれぞれの膜を成膜する
のに時間がかかり、かなり高価になるという問題があ
る。
【0006】一方、厚膜と薄膜とを混合すると、前述の
ような製造ラインの複雑さもさることながら、厚膜の上
に薄膜を成膜する場合は密着性の問題はないが、薄膜の
上に厚膜を成膜すると、密着性が低下して接触抵抗が増
大し、品質が一定しないという問題がある。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、抵抗値の精度を向上させると共に、ノイズ特
性などの抵抗特性を良好にしながら、生産性を向上させ
ることができるチップ抵抗器を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、抵抗特性に
大きく左右する抵抗体を薄膜で形成し、他の電極および
保護膜などは全て厚膜により形成することにより、抵抗
特性を高性能に維持しながら、製造工数を大幅に低下さ
せて、安価で高性能なチップ抵抗器を得るため、鋭意検
討を重ねた結果、薄膜抵抗体の上に厚膜電極を形成する
場合でも、金属系ガラスペーストの厚膜電極または銀系
樹脂ペーストによる厚膜電極を形成するなどの材料を選
択することにより、密着性良く設けられ、その厚膜電極
と接触するように側面電極を形成することにより、薄膜
抵抗体に厚膜の側面電極を形成し得ることを見出した。
ここに金属系ガラスペーストとは、Au、Ni、Cuな
どの金属のガラス成分がバインダーのペーストを意味
し、銀系樹脂ペーストとは、銀を主成分とする樹脂がバ
インダーのペーストを意味する。
【0009】本発明によるチップ抵抗器は、絶縁性基板
と、該基板の相対向する両端部方向に延びるように該基
板上に設けられる薄膜の抵抗体と、該抵抗体の両端部表
面に設けられる一対の厚膜の上面電極と、前記絶縁性基
板の裏面における前記上面電極に対応する部分に設けら
れる一対の厚膜の裏面電極と、前記絶縁性基板の前記両
端部の側面に設けられ、前記上面電極と裏面電極とをそ
れぞれ電気的に接続する一対の厚膜の側面電極と、前記
一対の上面電極の間に挟まれる前記抵抗体表面に設けら
れる保護膜とからなっている。
【0010】ここに厚膜とは、電極や抵抗体の材料をペ
ースト状にして塗布し、焼成または硬化させることによ
り厚く形成される膜を意味し、薄膜とは、スパッタリン
グ法などにより金属膜を直接成膜することにより薄く形
成される膜を意味する。
【0011】この構成にすることにより、抵抗体は薄膜
により形成されているため、非常に均一な成分で一定の
厚さに形成され、抵抗値は一定で精度良く形成されると
共に、温度係数もその金属特有の一定の温度係数が得ら
れ、ガラス成分なども含まれていないためノイズ特性も
よく、非常に電気特性の優れた抵抗器となる。一方、薄
膜抵抗体上に上面電極が厚膜により形成されることによ
り、その材料を選定すれば、薄膜抵抗体と密着性よく形
成され、その上面電極と接触して形成される側面電極も
厚膜同士で上面電極と密着性よく形成される。その結
果、電極材料を全て厚膜により形成しても接触抵抗を生
じさせることなく形成することができ、製造工程の殆ど
を簡単な厚膜工程により形成することができる。
【0012】前記上面電極が金属系ガラスペーストの焼
成により形成される場合、該上面電極と前記側面電極の
接続部との間に銀系樹脂ペーストにより形成される上面
補助電極が設けられることにより、ハンダに対する耐性
が向上し、ハンダに溶融されることがなくなり信頼性が
向上する。
【0013】前記上面電極が銀系樹脂ペーストの硬化に
より形成されれば、薄膜抵抗体との密着性が良好に得ら
れると共に、高温で焼成する必要がないため、抵抗体の
酸化なども発生せず、簡単な製造工程で高性能なチップ
抵抗が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明のチップ抵抗器に
ついて、図面を参照しながら説明をする。本発明による
チップ抵抗器は、その一実施形態の断面説明図が図1に
示されるように、たとえばアルミナなどからなる平面形
状が矩形状の絶縁性基板1上に、その相対向する両端部
方向に延びるように、薄膜の抵抗体4が形成されてい
る。その抵抗体4の両端部表面に一対の厚膜の上面電極
21、31が設けられ、絶縁性基板1の裏面における上
面電極21、31に対応する部分に一対の厚膜の裏面電
極22、32が設けられ、絶縁性基板1の前記両端部の
側面に、上面電極21、31と裏面電極22、32とを
それぞれ電気的に接続する一対の厚膜の側面電極23、
33が設けられることにより、一対の電極2、3が形成
されている。そして、一対の上面電極21、31の間に
挟まれる抵抗体4の表面に保護膜5が設けられている。
【0015】換言すれば、本発明によるチップ抵抗器
は、抵抗値の精度やノイズなどの抵抗特性に大きく影響
する抵抗体4のみを薄膜により形成し、他の上面電極2
1、31や下面電極22、32、側面電極23、33な
どを厚膜により形成することにより、製造工程を簡単に
していることに特徴がある。すなわち、前述のように、
一般的には薄膜上に厚膜を形成するとその密着性が低下
して接触抵抗が発生しやすいという問題があるが、本発
明者が鋭意検討を重ねた結果、薄膜抵抗4の上に設ける
厚膜電極の材料を選定することにより、その問題を生じ
ることなく厚膜の上面電極21、31を積層することが
できることを見出した。そして、その厚膜と接続される
ように側面電極23、33を厚膜により形成することに
より、厚膜同士で密着性よく接続することができ、薄膜
抵抗体に厚膜の側面電極を形成することができることを
見出した。
【0016】基板1は、たとえばアルミナ、サファイ
ア、またはSiウェハなどが用いられる。厚膜の電極材
料としては、一般には金属粉末とガラスまたは樹脂とを
混合してペースト状にしたものが使用され、混入する金
属粉末により、Ag系、Ag-Pd系、Au系などを用
いられているが、図1に示される例では、上面電極2
1、31として、Au系、Ni系またはCu系のガラス
ペーストからなる厚膜電極が用いられている。ここに
「系」とは、これらを主成分としながら、他の元素が添
加され得ることを意味する。なお、ガラスペーストは6
00〜1000℃程度で焼成することにより硬化され、
樹脂ペーストは200〜240℃程度に昇温することに
より硬化される。
【0017】図1に示される例では、上面電極21、3
1上にAg系樹脂ペーストからなる上面補助電極24、
34が形成されている。そして、その上面補助電極2
4、34および裏面電極22、32とを接続するように
絶縁性基板1の側面に側面電極23、33がAg系樹脂
ペーストからなる厚膜電極により形成されている。この
補助電極24、34は、上面電極21、31のAuがハ
ンダに溶融しやすいため、ハンダ付けの際に侵食される
のを防止するために設けられている。また、裏面電極2
2、32は、Ag系グレーズペースト(ガラスペース
ト)、またはAu系金属有機物(ガラスペースト)から
なる厚膜により形成されている。そして、電極の表面に
Niメッキ層25a、35aおよびハンダメッキ層25
b、35bが設けられることにより、一対の電極2、3
が形成されている。
【0018】抵抗体4は、たとえばNi-Cr系、Ta
系、Ta-N系、Ta-Si系などの金属膜を所望の抵抗
値に応じて選択して使用することができる。なお、
「系」というのは、Al、Cr、Oなどの他の元素を添
加して抵抗値を調整し得ることを意味する。この抵抗体
4は、スパッタリングなどにより成膜して、フォトリソ
グラフィ工程により所望の形状にパターニングすること
により、薄膜で形成されている。
【0019】保護膜5は、図1に示される例では、第1
保護膜51と第2保護膜52の2層構造の例が示されて
いるが、必ずしも2層の必要はなく、1層または3層で
もよい。第1保護膜51は、たとえば薄膜にてAl
23、SiO2、SiNなどの成膜、またはホウケイ酸
鉛ガラスなどのガラス粉末をペースト状にしたものを印
刷などにより塗布して600〜1000℃程度で焼成す
ることにより形成されている。この第1保護膜51は、
抵抗体4の抵抗値を調整するために、抵抗体4を形成し
た後にその抵抗値を測定しながらレーザトリミングによ
り抵抗体4の一部を削って調整する工程が設けられてお
り、その際に削った抵抗体材料が飛び散って再度抵抗体
4の上に付着し性能が変化するのを防ぐ目的で設けられ
ているが、その心配がなければとくに設けられる必要は
ない。
【0020】第2保護膜52は、レーザトリミングされ
て表面に凹凸のある第1保護膜51上に塗布することに
より露出した抵抗体4の表面を保護するもので、前述の
レーザトリミングによる凹溝内を埋める保護膜を別途設
けて第2保護膜を2層構造にすることもできる。この第
2保護膜52は、高温で焼成すると抵抗体4の抵抗値が
変化する可能性があるため、エポキシ樹脂などからなる
樹脂製ペーストを塗布して200〜240℃程度で硬化
させるのが好ましい。
【0021】つぎに、このチップ抵抗器の製法につい
て、図3に示されるフローチャートを参照しながら説明
する。なお、図1には1個分のチップ抵抗器の断面説明
図が示されているが、実際に製造する場合は、5〜10
cm×5〜10cm程度の大きな基板に100〜1万個
分程度の電極や抵抗体を同時に形成し、バー状に切断し
て露出する側面に側面電極を形成し、さらにその後バー
状に連なったチップ抵抗器を1個1個に切断分離するこ
とにより製造される。
【0022】まず、基板1裏面の所定の場所にAg系グ
レーズペーストまたはAu系金属有機物からなる電極材
料のペーストを印刷する。そして、600〜1000℃
程度で焼成することにより厚膜の裏面電極22、32
(図1参照)を形成する(S1)。ついで、基板1表面
の全面にNi-Cr系またはTa系の抵抗材料をスパッ
タリングにより成膜し、フォトリソグラフィ工程を用い
て、基板の両端部を結ぶ方向に延びるような所定の形状
にパターニングすることにより、抵抗体4を形成する
(S2)。つぎに、抵抗体4の両端部(裏面電極22、
32に対応する部分)表面にAu系、Ni系、またはC
u系のガラスペーストからなる電極材料を印刷により塗
布して焼成することにより、上面電極21、31を形成
する(S3)。
【0023】その後、抵抗体4の表面にホウケイ酸鉛ガ
ラスなどのガラスペーストを印刷などにより塗布して焼
成することにより、第1保護膜51を形成する(S
4)。この工程は省略してもよい。そして、一対の上面
電極21、31にプローブ電極を接触させて抵抗値を測
定しながら、所望の抵抗値になるようにレーザトリミン
グを行い抵抗値の調整を行う(S5)。さらにその表面
に樹脂ペーストを塗布して硬化させることにより、第2
保護膜52を形成する(S6)。ついで、たとえばAg
とPdを樹脂に混合したAg系有機ペースト(樹脂ペー
スト)からなる電極材料を、上面電極21、31の上に
印刷により塗布して200℃程度で硬化させることによ
り、上面補助電極24、34を形成する(S7)。
【0024】ついで、大きな基板を一対の上面電極2
1、31を結ぶ方向と垂直な方向に並ぶ一列ごとに分離
されるようにバー状に切断する(S8)。そして、上面
補助電極24、34と裏面電極22、32の間にその上
面補助電極24、34および裏面電極22、32上にも
重なるようにAg系樹脂ペーストからなる電極材料を塗
布して硬化させることにより、側面電極23、33を形
成する(S9)。その後、バー状に連結されているチッ
プ抵抗器を1個1個のチップに分割し(S10)、電極
の露出面にNiメッキ層25a、35aおよびPb/S
nなどからなるハンダメッキ層25b、35bを形成す
る(S11)ことにより、図1に示されるチップ抵抗器
が得られる。
【0025】本発明によれば、抵抗体のみが薄膜により
形成されながら、側面電極を含めた電極はすべて厚膜に
より形成されているため、製造工程の工数はそれほど増
えず、安価に得ることができる。しかも、抵抗特性に影
響を及ぼしやすい抵抗体は、金属材料をスパッタリング
することにより薄膜で形成されているため、金属薄膜が
均一材料で均一厚さに形成されており、非常に高精度の
抵抗器が得られる。また、上面電極が抵抗体の下側に設
けられると、レーザトリミング工程で、抵抗値を測定す
るためのモニター用プローブの接触場所を確認し難い
が、抵抗体の表面側に上面電極が設けられるため、電極
の確認が容易になるという利点もある。
【0026】この際、一般的には薄膜抵抗の上にたとえ
ば側面電極などの厚膜電極を形成すると、両者間の密着
性が完全には得られず、接触抵抗などが発生しやすい
が、本発明では、上面電極に金属ペーストを用いている
ため、薄膜抵抗体と上面電極とが非常に密着性よく接触
する。一方、側面電極は、厚膜の上面電極またはその上
に設けられる厚膜の上面補助電極と接続される構造であ
るため、側面電極を厚膜により形成しても厚膜同士で非
常に密着して設けられる。その結果、薄膜抵抗体と厚膜
の側面電極とを非常に小さい接触抵抗により接続するこ
とができる。
【0027】図2は、本発明によるチップ抵抗器の他の
実施形態を示す断面説明図である。前述の例は、上面電
極21、31をAu系、Ni系またはCu系のガラスペ
ーストの印刷と焼成により形成したが、図2に示される
例は、この上面電極21、31を銀(Ag)系樹脂ペー
ストにより形成したことに特徴がある。このような銀系
樹脂ペーストを用いても、薄膜抵抗体4の密着性は充分
に得られることが本発明者の検討の結果確認された。こ
の例では、上面電極21、31がハンダ耐性のあるAg
系材料により形成されているため、その上に補助電極を
設ける必要もない。他の構造は図1に示される例と同じ
で、図1と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省
略する。また、製造工程も図2に示される工程で、上面
電極の材料が異なり、その硬化温度が異なる点と、上面
補助電極が設けられない点が異なるだけで、他は全く同
じである。
【0028】上面電極として、このようなAg系樹脂ペ
ーストが用いられることにより、その硬化温度が200
℃程度の低温で行えるため、抵抗体の酸化などの心配も
なく、その対策が不要となる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、抵抗特性に非常に大き
く影響する抵抗体は薄膜で形成することにより、高性能
な抵抗器としながら、他の側面電極などの電極はすべて
厚膜により形成されているため、製造工程は非常に簡単
で少ない工数で非常に安価に製造することができる。し
かも、厚膜により形成される側面電極と薄膜抵抗体との
密着性の問題も解決され、全て薄膜で形成する場合に比
べて、特性の低下は殆どなく、非常に安価に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるチップ抵抗器の一実施形態を示す
断面説明図である。
【図2】図1のチップ抵抗器の変形例を示す断面説明図
である。
【図3】図1のチップ抵抗器を製造する一例のフローチ
ャートである。
【図4】従来のチップ抵抗器の構造を説明する断面説明
図である。
【符号の説明】
1 基板 2、3 電極 4 抵抗体 5 保護膜 21、31 上面電極 22、32 裏面電極 23、33 側面電極 24、34 上面補助電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E028 AA10 BA11 BB01 CA02 DA04 JC02 JC12 5E032 BA12 BA13 BA14 BB01 CA02 CC06 CC07 CC14 5E033 AA02 AA05 AA06 BA01 BB02 BC01 BD01 BE02 BF05 BG02 BG03 BH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、該基板の相対向する両端
    部方向に延びるように該基板上に設けられる薄膜の抵抗
    体と、該抵抗体の両端部表面に設けられる一対の厚膜の
    上面電極と、前記絶縁性基板の裏面における前記上面電
    極に対応する部分に設けられる一対の厚膜の裏面電極
    と、前記絶縁性基板の前記両端部の側面に設けられ、前
    記上面電極と裏面電極とをそれぞれ電気的に接続する一
    対の厚膜の側面電極と、前記一対の上面電極の間に挟ま
    れる前記抵抗体表面に設けられる保護膜とからなるチッ
    プ抵抗器。
  2. 【請求項2】 前記上面電極が金属系ガラスペーストの
    焼成により形成され、該上面電極と前記側面電極の接続
    部との間に銀系樹脂ペーストにより形成される厚膜の上
    面補助電極が設けられてなる請求項1記載のチップ抵
    抗。
  3. 【請求項3】 前記上面電極が銀系樹脂ペーストの硬化
    により形成されてなる請求項1記載のチップ抵抗器。
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