JP3333267B2 - 白金温度センサ - Google Patents
白金温度センサInfo
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Description
特に厚膜印刷方式により製造される白金温度センサに関
する。
測に用いられる白金温度センサは、抵抗体としての白金
被膜の抵抗値が温度により変化することを利用したもの
で、従来薄膜方式と厚膜方式の両方式によって製造され
ている。
タ等で着膜し、エッチングで薄膜抵抗体を形成する。こ
の方式によれば、微細な抵抗体の形成ができる反面、ス
パッタ等による着膜時に白金が目的とする絶縁体基板以
外の着膜設備内壁や治具に飛散着膜し、高価な白金材料
が無駄になる。又、白金は貴金属であるため、エッチン
グは王水等の特殊な溶液によってのみ可能であるため、
エッチングでの微細な回路形成に困難がともなう。又、
工程が長くなり、多数の工数が必要となるため製品コス
トは非常に高いものとなってしまう。
トを用いて絶縁体基板に印刷して焼成により抵抗体を形
成すれば、白金の飛散付着という問題がなく、工数も少
ないため製造コスト上は有利となる。しかしながら、白
金グレーズペーストを用いて抵抗体を形成すると、膜厚
が8μm程度となり、シート抵抗も低い(300mΩ/
□)ため、例えば100Ωの抵抗値を得ようとすれば、
その分抵抗体のパターンを引回して回路の有効長を長く
しなければならなかった。このため、表面実装等に利用
可能な小さなチップ面積で抵抗値の適当な(例えば、1
00Ω程度の)温度センサを製造することが困難であっ
た。
術の問題点に鑑み、表面実装等に利用可能な小さなチッ
プ面積で、比較的広い範囲の任意の抵抗値に調整可能
で、高い温度係数を有し、かつ製造コストの低い白金温
度センサを提供することを目的とするものである。
は、白金有機化合物ペーストを焼成して基板上の電極間
に抵抗体が形成され、該抵抗体には抵抗値調整のための
切込みが左右から交互に設けられ、前記基板上の電極
は、白金グレーズペーストを焼成して形成されたもので
あることを特徴とする。
の電極間に皮膜を印刷して、焼成して比較的高い抵抗値
の抵抗体を形成する。その後に、例えばレーザ光トリミ
ングを用いて左右から抵抗体に切り込みを形成すること
により、実効的な抵抗体の回路長を長くして、抵抗値を
上昇させ、且つ抵抗値を広い範囲の任意の値に精度よく
調整することができる。従って、低い製造コストで小さ
なチップ面積の、広い範囲で抵抗値の調整が可能な白金
温度センサを提供することが可能となる。
の(A)は上面図、(B)は側面図である。表面実装用
の角型チップ抵抗程度のサイズのアルミナ(Al
2 O3 )を主成分とする角型セラミック基板1上には、
白金(Pt)グレーズ電極2が両端に配置されている。
白金グレーズ電極2の間には、白金有機化合物ペースト
を用いて焼成された抵抗体3が形成されている。白金有
機化合物ペーストは、スルホ樹脂酸塩、メルカプチド、
アミン、その他からなる有機原料に白金金属(又は塩化
白金酸塩)を溶解し反応させたものである。この白金有
機化合物ペーストは、白金の含有率が一般の白金グレー
ズペーストの約70%に比べ、約30%と低い。又、焼
成後の皮膜についても、一般の白金グレーズペーストで
は約8μmの膜厚でシート抵抗が300mΩ/□である
のに対し、白金有機化合物ペーストでは膜厚が1μm以
下でシート抵抗が数Ω/□程度である。そして、この白
金有機化合物ペーストを用いて印刷によって基板上に皮
膜を形成して焼成すれば、薄い均一なシート抵抗の高い
抵抗皮膜を簡単に形成することができる。
抵抗値調整のための切込み7が設けられている。レーザ
光は白金皮膜の抵抗体3を昇華しながら切り進むので、
線幅のニジミ等の発生の問題がなく、ピッチ精度もかな
り高めることができる。さらに、抵抗体の形成と抵抗値
調整がレーザトリミングにより同時に行うことができる
ため、工数的にも有利となる。角形の温度センサの電極
は、基板1の両端部にそれぞれその側面及び下面には銀
(Ag)系電極4が設けられ、上面の白金グレーズ電極
2と共にニッケル(Ni)及びハンダ(Sn・Pb)メ
ッキ層5が被着されている。又、抵抗体3を保護するた
めのガラス保護膜6が被覆されている。
サの特性を示す説明図である。本温度センサは、温度の
上昇に比例してその抵抗値が上昇する正の大きな温度係
数を有するものである。25℃における抵抗値R25は1
00Ωであり、125℃における抵抗値R125 は133
Ωである。したがって、温度係数(TCR)は約330
0ppm/℃であり、使い易い100Ω程度の抵抗値で
大きな温度係数が得られている。
程の各段階を示す説明図である。(A)は、基板1を準
備する段階を示す。基板1は本実施例においては、アル
ミナを主成分とするセラミック基板である。(B)は、
基板1の対向する両端部上に白金グレーズ電極2を設け
た段階である。白金グレーズ電極2は、白金グレーズペ
ーストを印刷し、900℃で10分程度焼成することに
より形成した電極である。この部分は、膜厚が8μm程
度であり、シート抵抗は300mΩ/□程度であり、そ
の抵抗値は極めて小さい。(C)は、白金有機化合物ペ
ーストより抵抗体3を形成した段階を示す。白金有機化
合物ペーストを基板上の両端部の電極2間に印刷し、9
00℃、10分程度焼成することにより抵抗体3が形成
される。この抵抗体皮膜の膜厚は1μm以下であり、そ
のシート抵抗は数Ω/□程度となる。
設けた段階を示す。切込み7はレーザトリミングによ
り、レーザ光を照射し抵抗体3を昇華することによって
切込み7を形成する。切込み7により実質的な抵抗体の
回路長を長くすることによって、抵抗値を上昇させなが
ら、規定の抵抗値に調整する。このように本白金温度セ
ンサにおいては、切込み7の大きさ、数により抵抗値の
調整を行うため、広い抵抗値の範囲で且つ極めて高い精
度で抵抗値を調整することが可能となる。本実施例にお
いては、抵抗体3にレーザで切込み7を左右から交互に
入れ、抵抗値を除々に上げていき、25℃で100Ωに
調整している。
保護膜で覆い、スクライバにより大きな面積のセラミッ
ク基板から個々のチップに切り出し、電極4,5を形成
して白金温度センサが完成する。保護膜6の形成は、例
えばエポキシ樹脂を塗布して硬化することにより形成す
るか、又はオーバガラスを塗布して焼成することによっ
て行う。電極4は、銀系のグレーズペーストを用いて被
着し、更にニッケル、ハンダのメッキ層5を被着する。
以上の工程は、表面実装用の角形チップ抵抗の製造工程
とほぼ同一であり、角形チップ抵抗の製造設備をそのま
ま用いることができる。
れる抵抗体3は、ガラス分をほとんど含まないため白金
グレーズペーストに比べ密着強度が劣る。このため、チ
ップの両端部の電極2には白金グレーズペーストを焼成
した電極を用いている。又、両端部の電極2に白金グレ
ーズペーストを用いることにより、温度係数(TCR)
の低下を防ぐことができる。例えば金(Au)を使えば
温度係数は2700ppm/℃に、銀パラジウム(Ag
・Pd)では1200〜2000ppm/℃程度に低下
する。このように、チップの両端部の電極2を白金グレ
ーズ電極とすることにより、密着性を向上すると共に、
温度係数の低下を防止することができる。
度センサは、抵抗体として白金有機化合物ペーストを印
刷、焼成したものを用い、レーザ光等により切込みを設
けたものである。したがって、白金有機化合物ペースト
を焼成した抵抗体のシート抵抗は数Ω/□程度と比較的
高いため、温度センサの抵抗値は例えば100Ω程度と
適当な値に調整することができ、その温度係数も330
0ppm/℃程度と大きくとることができる。このた
め、比較的大きな抵抗値ながら小さな、表面実装用のチ
ップ抵抗のサイズの温度センサを実現することができ
る。又、電極構造及び保護膜の構造等は、角形チップ抵
抗とほぼ同様であるため、その製造設備をそのまま用い
ることができる。したがって、量産性が良く、低い製造
コストで良好な諸特性を有する小型の白金温度センサを
製造することが可能となる。
上面図、(B)は側面図。
す説明図。
の各段階を示す説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】 白金有機化合物ペーストを焼成して基板
上の電極間に抵抗体が形成され、該抵抗体には抵抗値調
整のための切込みが左右から交互に設けられ、前記基板
上の電極は、白金グレーズペーストを焼成して形成され
たものであることを特徴とする白金温度センサ。 - 【請求項2】 前記抵抗体の膜厚は1μm以下であるこ
とを特徴とする請求項1記載の白金温度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11099493A JP3333267B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 白金温度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11099493A JP3333267B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 白金温度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06300643A JPH06300643A (ja) | 1994-10-28 |
JP3333267B2 true JP3333267B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=14549711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11099493A Expired - Fee Related JP3333267B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 白金温度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333267B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7076045B1 (ja) * | 2020-12-15 | 2022-05-26 | 株式会社メイコー | 薄型温度センサ |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP11099493A patent/JP3333267B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06300643A (ja) | 1994-10-28 |
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