JP2001351771A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP2001351771A JP2000170124A JP2000170124A JP2001351771A JP 2001351771 A JP2001351771 A JP 2001351771A JP 2000170124 A JP2000170124 A JP 2000170124A JP 2000170124 A JP2000170124 A JP 2000170124A JP 2001351771 A JP2001351771 A JP 2001351771A
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Shuji Sato
周史 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揚げ物調理において、鍋底の反りと油量を判
定し、反った鍋底や油量が少ない場合にも異常に油温を
上げることなく精度良い温度制御を行う。 【解決手段】 反り鍋判定手段8により判定した鍋の反
り量と、熱伝達方程式より鍋の熱容量と鍋底の温度を推
定し、推定された鍋底温度と温度検知手段5により測定
した温度との差により油量を判定する油量判定手段10
を用いて鍋底の反り量と油量により、温度立ち上げ手段
9と温度調整手段11の制御方式を変える。従って、油
量の多少による油温の差や温度立ち上げ時のオーバーシ
ュートを抑え、油量によらず精度良く揚げ物調理を行う
ことができる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鍋底の反り具合や油
量の多少によらず、揚げ物調理を行う場合に鍋底の反り
と油の量を判定して油の温度を正確に制御する誘導加熱
調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱調理器は、鍋をのせたプ
レートの下側にあって本体部に温度検知手段を設け、プ
レートを介して加熱された鍋の発熱する温度を間接的に
測定している。一般に、前記プレートの上面に温度検知
手段を設け、これに鍋を直接接触させて前記鍋の温度を
測定する誘導加熱調理器の構成では、プレート上面が温
度検知手段の存在で平にならず、使い勝手が悪くなる。
また、鍋の油に温度検知手段を直接投入して測定するも
のにあっては、衛生上の問題や使用者の違和感を生ず
る。
【0003】従って、前記したように従来の誘導加熱調
理器では、油を入れた鍋から離れた(プレートの下側)
本体部に温度検知手段を備え、間接的に鍋の油である負
荷の温度を検知する構成となっているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の誘導加
熱調理器ではプレートを介して鍋の温度を間接的に検知
しているため、プレートに接している鍋底に反りがある
と鍋が同じ温度でもプレート下面での測定温度は低くな
る。
【0005】従って、測定温度が同じ温度になるよう制
御を行うと鍋底の反った鍋の場合、鍋底の反りのない鍋
よりも鍋が高温になるという課題を有しているものであ
る。これは、反った鍋底の場合、鍋底とプレートとの間
に空間ができ、熱の伝導が悪くなることに起因してい
る。
【0006】更に、同じ鍋で同じ制御方法で加熱した場
合、実際の油の温度は油量により大きく異なり、油量が
少ないほど油温は高く、多いほど低くなってしまう。一
般に、揚げ物調理の場合は油温度を設定して調理を行う
が、鍋底の反った鍋や油量が少ないと油温度が設定温度
より高くなり揚げ物が不出来になる。そこで、鍋底の反
った鍋を見分けるため、従来、例えば温度検知手段の検
知した温度変化の傾き(勾配)に応じて設定温度を変化
させる方法等が検討されていた。しかし、温度変化の傾
きを用いた場合、プレートの初期温度が高いと正しい判
定ができない。更に、鍋底の反りを判定する間に高パワ
ーで加熱すると鍋底の判定がされた時点で場合によって
は油温度が高くなりすぎる。また加熱開始後、所定時間
が経過した後に温度の変化を測定した場合、油量の多少
と鍋底反りの影響を区別することは困難であった。
【0007】本発明は、このような従来の誘導加熱調理
器が有している課題を解決するもので、鍋底反りを精度
良く判定することで、鍋底の反りの有無にかかわらず、
揚げ物調理を精度良く行える誘導加熱調理器を実現する
ことを目的としている。
【0008】また、鍋底の反りによらず油量を判定する
ことで、油量の多少によらず揚げ物調理を精度良く行え
る誘導加熱調理器を実現することを目的としている。
【0009】また、揚げ物モードスタート時、鍋がのせ
られたプレートの温度によらず正しく反り鍋判定を行う
ことを目的としている。
【0010】また、他の加熱手段で事前に加熱された鍋
がプレートに載せられ、その鍋を加熱しようとしている
場合に油量の誤判定を防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、油の入った鍋をのせるプレートと、前記プ
レート下に設け、鍋を加熱する加熱コイルと、加熱コイ
ルを駆動するインバータ回路と、前記プレート下に位置
してプレートに接して設けた温度検知手段と、揚げ物モ
ードを選択する揚げ物モード選択手段と、油の温度を設
定する油温度設定手段と、加熱開始時に一定パワーP1
にて加熱し、その間の前記温度検知手段により測定され
た温度の2階微分値より鍋底の反りを判定する反り鍋判
定手段と、前記反り鍋判定手段による反り鍋判定終了
後、前記油温度設定手段で設定された温度と同じもしく
は異なる温度を目標とし、目標温度に達するまでパワー
P2で加熱を行うように前記インバータ回路を制御する
温度立ち上げ手段と、前記温度立ち上げ手段の動作中に
熱伝達方程式を用いて鍋の熱容量と鍋底の温度を推定
し、それにより油量を判定する油量判定手段と、油温度
を設定温度に保つよう前記インバータ回路を制御して加
熱を行う温度調整手段とを備え、前記油量判定手段にて
判定された油量により、前記温度立ち上げ手段と前記温
度調整手段の制御を変える誘導加熱調理器である。
【0012】上記手段によれば、油量の多少による油温
の差や温度立ち上げ時のオーバーシュートを抑えること
ができ、油量の多少によらず精度良く揚げ物調理を行う
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
油の入った鍋をのせるプレートと、前記プレート下に設
けた鍋を加熱する加熱コイルと、加熱コイルを駆動する
インバータ回路と、前記プレート下に位置してプレート
に接して設けた温度検知手段と、揚げ物モードを選択す
る揚げ物モード選択手段と、油の温度を設定する温度設
定手段と、加熱開始時一定パワーP1にて加熱し、その
間の前記温度検知手段により測定された温度の2階微分
値より鍋底の反りを判定する反り鍋判定手段と、前記反
り鍋判定手段による反り鍋判定終了後、前記油温度設定
手段で設定された温度と同じもしくは異なる温度を目標
とし、目標温度に達するまで前記インバータ回路を制御
しパワーP2で加熱を行う温度立ち上げ手段と、前記温
度立ち上げ手段の動作中に熱伝達方程式を用いて鍋の熱
容量と鍋底の温度を推定し、それにより油量を判定する
油量判定手段と、油温度を設定温度に保つよう前記イン
バータ回路を制御して加熱を行う温度調整手段とを備
え、前記油量判定手段にて判定された油量により、前記
温度立ち上げ手段と前記温度調整手段の制御を変える誘
導加熱調理器である。
【0014】上記実施形態において、油量の多少による
油温の差や立ち上げ時のオーバーシュートを抑えること
ができ、油量の多少によらず精度良く揚げ物調理を行う
ことができる。
【0015】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
において、油量判定手段は熱伝達方程式より推定された
鍋底温度と温度検知手段により測定された温度との差に
より油量を判定する誘導加熱調理器である。
【0016】上記実施形態において、油量判定手段は熱
伝達方程式より推定された鍋底温度と温度検知手段によ
り測定した温度との差により油量を判定する作用を有す
る。従って、油量が多いほど推定した鍋底温度と温度検
知手段より測定された温度が離れていくことを利用し油
量を判定することができる。
【0017】また請求項3記載の発明は、請求項1記載
において、反り鍋判定手段は初期のプレートの温度によ
り判定するしきい値を変えてなる誘導加熱調理器であ
る。
【0018】上記実施形態において、反り鍋判定手段は
初期のプレートの温度により判定するしきい値を変える
作用を有する。従って、鍋を載せたプレートの初期温度
や油温によらず、反り鍋判定を行うことができる。
【0019】また請求項4記載の発明は、請求項1記載
において、温度立ち上げ手段は反り鍋判定手段により判
定された反り量が小さいときほど加熱するパワーP2を
大きく、反り量が大きいほど前記パワーP2を小さくし
て成る誘導加熱調理器である。
【0020】上記実施形態において、温度立ち上げ手段
は鍋底反り量が小さいときほど加熱パワーP2を大き
く、反対に反り量が大きいほど前記パワーP2を小さく
して加熱する作用を有する。従って、鍋底反り量が大き
い鍋ほど温度検知手段による測定温度と実際の油温の差
が急激に開くため、加熱パワーを小さくして前記開きを
抑制することができる。
【0021】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
において、温度上昇検知手段を設け、前記温度上昇検知
手段は揚げ物モードが選択された時、所定時間加熱を行
わず温度検知手段により測定された温度の傾きが所定値
以下になると加熱を開始する誘導加熱調理器である。
【0022】上記実施形態において、揚げ物モードが選
択された時に温度上昇検知手段は所定時間加熱が行われ
ないようにせしめ、温度検知手段により測定された温度
の傾きが所定値以下になると加熱開始の作用をする。従
って、他の加熱手段で既に加熱された鍋がプレートにの
せられた時等も、正しく油量を判定することができる。
【0023】
【実施例】以下本発明誘導加熱調理器の一実施例につい
て、図を参照しながら説明する。
【0024】(実施例1)図1は本発明の請求項1〜請
求項4に対応する実施例1における誘導加熱調理器の加
熱制御を示すブロック図で、図2(a)は同温度検知手
段の検知した温度の2階微分値と鍋底の反り量を示すグ
ラフで、図2(b)は同鍋底の反り量と判定値の関係を
示す図で、図3は同熱伝達方程式を用いて推定した鍋の
熱容量αp、鍋の温度Tpと鍋を加熱するパワーの関係
を示す図で、図4(a)は同油量が少ない場合の計算し
た鍋の温度Tp、温度検知手段の検知した温度Tsの関
係を示す図で、図4(b)は同油量が中の場合で、図4
(c)は同油量が多い場合で、図5は同油量判定の動作
を示すフローチャートである。
【0025】1は油14を入れて揚げ物を行う鍋で、プ
レート2にのせて使用する。3はプレート2の下に設
け、鍋1を誘導加熱する加熱コイル、4は加熱コイル3
に高周波電力を供給して駆動するインバータ回路、5は
感温素子であるサーミスタをプレート2の下に位置して
前記プレート2に接して設け、プレート1を介して鍋1
の温度を検知する温度検知手段、6は揚げ物モードを選
択するスイッチ等の揚げ物モード選択手段6aと油14
を目的(目標温度)の温度に設定する油温度設定手段6
bからなるキースイッチ等の操作部、12はマイクロコ
ンピュータで、制御手段7、反り鍋判定手段8、温度立
ち上げ手段9、油量判定手段10、温度調整手段11等
で構成している。前記制御手段7は、インバータ回路4
を制御し加熱コイル3に供給する電力を制御する。前記
反り鍋判定手段8は、揚げ物モード選択手段6aの信号
を受けて加熱開始時に一定パワーP1にて鍋1を所定時
間加熱し、その間の温度検知手段5により測定された温
度の2階微分値より鍋1の鍋底反りを判定する。前記温
度立ち上げ手段9は、油温度設定手段6bと温度検知手
段5の信号を入力し、かつ反り鍋判定手段8による反り
鍋判定終了後より動作して前記油温度設定手段6bで設
定した温度と同じもしくは異なる温度を目標とし、この
目標温度に達するまで制御手段7に信号を送りインバー
タ回路4を制御しパワーP2で加熱を行わせるものであ
る。前記油量判定手段10は、温度立ち上げ手段9が動
作中に熱伝達方程式(後述する)より鍋1の熱容量と鍋
底の温度を推定し油量を判定する。前記温度調整手段1
1は、油温度設定手段6bの信号と温度検知手段5の検
知信号および温度立ち上げ手段9の信号を受けて、油温
度が設定温度に達した後に油温度を設定温度に保つよう
制御手段7にインバータ回路4を制御させて加熱を行う
よう信号を送るものである。
【0026】上記実施例において、プレート2の上に油
14を入れた鍋1をのせて揚げ物モード選択手段6aが
押されると、マイクロコンピュータ12は制御手段7を
介して一定パワーP1[W](本実施例では1000
W)で鍋1が加熱されるようインバータ回路4を制御す
る。そして、反り鍋判定手段8は加熱開始から所定の時
間もしくは所定の積算電力となったとき、温度検知手段
5で検知された温度の2階微分値(加速度)d2Tを計
算し、鍋1の反り量を判定する。図2(a)は温度検知
手段5の検知した温度の2階微分値d2Tと鍋底の反り
量の関係を示しており、図2(b)は初期加熱開始時の
プレート2の温度による鍋底反り量の判定値を変えるこ
とを示している。
【0027】一般に、図2(a)に示すように鍋底の反
り量が大きくなるほど前記2階微分値d2Tの値は小さ
くなり、d2Tを計算することで反り量を判定している
が、図2(a)に示すように同じ反り量の鍋でも加熱開
始時のプレート2の温度が高いほどd2Tの値は小さく
なる傾向がある。
【0028】そこで、本実施例では図2(b)に示すよ
うに反り鍋判定手段8は初期加熱開始時におけるプレー
ト2の温度により鍋底反り量の判定値(しきい値)を変
えることで、初期のプレート2の温度に影響されること
なく鍋1の鍋底反り量を判定することができる。
【0029】次に温度立ち上げ手段9の動作を説明す
る。温度立ち上げ手段9は、反り鍋判定手段8の判定終
了後から動作し、制御手段7を介して一定パワーP2
[W]で鍋1が加熱されるようインバータ回路4を制御
する。そして、反り鍋判定手段8で判定された反り量と
温度立ち上げ手段9の動作中に熱伝達方程式を用いて油
量を判定する油量判定手段10で判定された油量より決
定される条件が成り立つまでパワーP2での加熱を継続
する。
【0030】しかし、鍋1の鍋底反り量が大きいほど実
際の油の温度に対して温度検知手段5で検知される温度
の追従が悪いので、高パワーで加熱するほど油温と温度
検知手段5の温度の差が大きくなってしまう。
【0031】そこで、本実施例では反り鍋判定手段8で
判定された鍋底反り量に応じて温度立ち上げ手段9によ
るパワーP2を変える(本実施例では例えば、反り量小
の場合は1450W、反り量中の場合は1450W、反
り量大の場合は1000Wとする。)。すなわち、温度
立ち上げ手段9は、反り鍋判定手段8により判定された
反り量により、反り量が小さいときほど加熱するパワー
P2を大きく、反り量が大きいほど前記パワーP2を小
さくして成る。これにより、鍋1の反り量が大きい場合
でも油温と温度検知手段5の検知した温度差が急激に開
くことはなく、以降安定した制御を行うことができる。
【0032】次に油量判定手段10の動作について説明
する。油量判定手段10は以下の熱伝達方程式を用い
て、鍋1の熱容量αpおよび温度Tpを計算し、計算さ
れた前記温度Tpと温度検知手段5で検知した温度との
差より油量を判定する。前記の熱伝達方程式は次の(数
1)で示す数式1、(数2)で示す数式2で表すことが
できる。
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】
【0035】ここでαpは鍋1(本実施例では油と鍋を
あわせて考える)の熱容量、αsは温度検知手段5(本
実施例ではサーミスタとプレートをあわせて考える)の
熱容量、Pは鍋1の発熱量、hpは鍋1と温度検知手段
5の間の熱伝達率、Tpは鍋1の温度、Tsは温度検知
手段5で検知される鍋の温度である。上記数式1と数式
2より以下の(数3)で示す数式3、(数4)で示す数
式4が導き出せる。
【0036】
【数3】
【0037】
【数4】
【0038】ここでSP1はPを時刻(t−dt)から
tまで積算したもの、SP2はPを時刻t0からtまで
積算したものである。上記熱伝達方程式より計算される
αp、Tp、温度検知手段5で検知される鍋の温度T
s、および実際の油の温度を示した図が図3である。
【0039】また、図4(a)、(b)、(c)で示す
ように、同じ鍋底反り量の鍋を使用した場合でも、油量
によりTpとTsの軌跡が異なるため、その関係を利用
し油量判定を行う。
【0040】次に図5を用いて実際のフローで説明す
る。油量判定がスタートすると、まずステップ501で
dT=Tp−Tsを計算する。次にステップ502でd
T<Y1(本実施例では5℃)を比較し、条件が成立す
るなら油量を少(本実施例では200g以下)と判定
し、油量判定を終了する。もし、ステップ502の条件
が成立しないならステップ503に移る。ステップ50
3でdT<Y2(本実施例では10℃)を比較し、条件
が成立するなら油量を中(本実施例では200g〜50
0g)と判定し、条件が成立しないなら油量を多(本実
施例では500g以上)と判定し、油量判定を終了す
る。これにより、比較的に精度良く油量を判定すること
ができる。
【0041】前述のように油量を判定することで、温度
立ち上げ手段9および温度調整手段11の制御方法やそ
れぞれの目標温度を変え、油温のオーバーシュートをで
きるだけ小さく抑えるとともに、油温度設定手段6bで
設定された温度に油温を保つことができる。
【0042】(実施例2)図6は、本発明の請求項5に
対応する実施例2における誘導加熱調理器の加熱制御を
示すブロック図で、図7は同油量判定の動作を示すフロ
ーチャートである。庫の実施例2の発明は、プレートの
未加熱状態での温度上昇の有無を検知する温度上昇検知
手段を設けた点が実施例1の発明と異なるだけなので、
同一構成および作用効果を奏する部分には同じ符号を付
して詳細な説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0043】上記実施例1で説明したように油量を判定
することで、温度立ち上げ手段9および温度調整手段1
1の制御方法やそれぞれの目標温度を変え、油温のオー
バーシュートをできるだけ小さく抑えるとともに、油温
度設定手段6bで設定された温度に油温を保つことがで
きる。
【0044】しかし、上記熱伝達方程式は本来、誘導加
熱調理器で鍋1に加えたパワーと温度検知手段5で検知
した温度の変化より計算しているものである。従って、
既に他の加熱手段で熱量を加えられた鍋1がプレート2
に載せられて加熱された時などは正しく計算できなくな
る。
【0045】そこで、本実施例では図6で示すように未
加熱状態での温度上昇の有無を検知する温度上昇検知手
段13を設け、揚げ物モードスタート時に加熱を行わず
に温度検知手段5で検知した鍋1の温度が上昇していな
いかを検知することで、正しく熱伝達方程式を用いた鍋
1(本実施例では油14と鍋1をあわせて考える)の熱
容量αp、鍋1の温度Tpの計算を行うことができるよ
うにしたものである。
【0046】温度上昇検知手段13の動作について図7
のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ7
01で揚げ物モード選択手段6aを選択し、次にステッ
プ702でプレート2の初期温度T0を検知し、ステッ
プ703でt1秒間(本実施例では10秒間)加熱を行
わずt1秒経過後にステップ704で再びプレート2の
温度T(t1)を検知し、ステップ705でスタートか
らt1秒間に温度上昇したか(スタート時の温度T0と
1秒時の温度T(t1)を比較しその差d2T)を演算
してステップ706で判断する。そして、変化量d2T
が1℃未満ならステップ710で加熱を開始する。1℃
以上上昇していたらステップ707に移行し、その後1
℃変化する時間を計時し、ステップ708でt2秒(本
実施例では10秒)以内に温度上昇した場合は、再度そ
の温度をステップ707で基準温度として1℃上昇する
時間を計時する。そしてt2秒経過しても1℃上昇しな
ければパワーP1で加熱を開始する。
【0047】これにより、プレート2に他の加熱手段で
加熱された鍋1がのせられた時も、温度検知手段5が鍋
の油の温度を正しく検知できるようになってから加熱を
開始することができ、上記熱伝達方程式を用いた計算が
正しく行え、油量を正しく判定することができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、油量の多少による油温の差や温度立ち上
げ時のオーバーシュートを抑えることができ、油量によ
らず精度良く揚げ物調理を行うことができる。
【0049】また請求項2に記載の発明によれば、熱伝
達方程式を用いて油量が多いほど推定した鍋底温度と温
度検知手段により検知した温度が離れていくことを利用
し油量を判定することができる。
【0050】また請求項3に記載の発明によれば、初期
のプレートの温度や油温によらず、鍋底反りの判定を正
しく行うことができる。
【0051】また請求項4に記載の発明によれば、鍋底
反り量により温度検知手段による測定温度と実際の油温
の差が急激に開くのを、温度立ち上げ手段により加熱量
を制御して抑制することができる。
【0052】更に請求項5に記載の発明によれば、他の
加熱手段で既に加熱された鍋がプレートにのせられた時
なども、正しく油量を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明誘導加熱調理器の実施例1における加熱
制御を示すブロック図
【図2】(a)同温度検知手段の検知した温度の2階微
分値と鍋底の反り量を示すグラフ (b)同鍋底の反り量と判定値の関係を示す図
【図3】同熱伝達方程式を用いた熱容量αp、鍋温度T
pと鍋を加熱するパワーの関係を示す図
【図4】(a)同油量が少ない場合の計算した鍋の温度
Tp、温度検知手段の検知した温度Tsの関係を示す図 (b)同油量が中の場合の計算した鍋の温度Tp、温度
検知手段の検知した温度Tsの関係を示す図 (c)同油量が多い場合の計算下鍋の温度Tp、温度検
知手段の検知した温度Tsの関係を示す図
【図5】同油量判定の動作を示すフローチャート
【図6】本発明誘導加熱調理器の実施例2における加熱
制御を示すブロック図
【図7】同温度上昇検知手段の動作を示すフローチャー
【符号の説明】
1 鍋 2 プレート 3 加熱コイル 4 インバータ回路 5 温度検知手段 6a 揚げ物モード選択手段 6b 油温度設定手段 8 反り鍋判定手段 9 温度立ち上げ手段 10 油量判定手段 11 温度調整手段 13 温度上昇検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 周史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 原 由美子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA02 AA08 AB04 AC33 AC35 AD04 AD15 AD28 AD39 BD04 CD07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油の入った鍋をのせるプレートと、前記
    プレート下に設け、鍋を加熱する加熱コイルと、加熱コ
    イルを駆動するインバータ回路と、前記プレート下に位
    置してプレートに接して設けた温度検知手段と、揚げ物
    モードを選択する揚げ物モード選択手段と、油温を設定
    する油温度設定手段と、加熱開始時に一定パワーP1に
    て加熱し、その間の前記温度検知手段により測定された
    温度の2階微分値より鍋底の反りを判定する反り鍋判定
    手段と、前記反り鍋判定手段による反り鍋判定終了後、
    前記油温度設定手段で設定された温度と同じもしくは異
    なる温度を目標とし、目標温度に達するまでパワーP2
    で加熱を行うように前記インバータ回路を制御する温度
    立ち上げ手段と、前記温度立ち上げ手段の動作中に熱伝
    達方程式を用いて鍋の熱容量と鍋底の温度を推定し、そ
    れにより油量を判定する油量判定手段と、油温度を設定
    温度に保つよう前記インバータ回路を制御して加熱を行
    う温度調整手段とを備え、前記油量判定手段にて判定さ
    れた油量により、前記温度立ち上げ手段と前記温度調整
    手段の制御を変える誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 油量判定手段は、熱伝達方程式より推定
    された鍋底温度と温度検知手段により測定された温度と
    の差により油量を判定する請求項1記載の誘導加熱調理
    器。
  3. 【請求項3】 反り鍋判定手段は、初期のプレートの温
    度により判定するしきい値を変えてなる請求項1記載の
    誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 温度立ち上げ手段は、反り鍋判定手段に
    より判定された反り量が小さいときほど加熱するパワー
    P2を大きく、反り量が大きいほど前記パワーP2を小
    さくして成る請求項1記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 温度上昇検知手段を設け、前記温度上昇
    検知手段は揚げ物モードが選択された時、所定時間加熱
    を行わず温度検知手段により測定された温度の傾きが所
    定値以下になると加熱を開始する請求項1記載の誘導加
    熱調理器。
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JP2009211876A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2012178273A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
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