JP2001351280A - 情報再生装置及び情報再生方法 - Google Patents

情報再生装置及び情報再生方法

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JP2001351280A
JP2001351280A JP2000174311A JP2000174311A JP2001351280A JP 2001351280 A JP2001351280 A JP 2001351280A JP 2000174311 A JP2000174311 A JP 2000174311A JP 2000174311 A JP2000174311 A JP 2000174311A JP 2001351280 A JP2001351280 A JP 2001351280A
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optical disk
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Susumu Seino
進 情野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CAD型の磁気超解像方式による再生時に、
安定して確実な再生動作を行う。 【解決手段】 光磁気ディスク1に記録された情報信号
をCAD型の磁気超解像方式により再生する際に、バイ
アスマグネット14によって記録時よりも微弱な磁界を
印加しながら再生動作を行う。バイアスマグネット14
により印加する磁界の強度は、マグネット制御部20に
より制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CAD型の磁気超
解像方式により光磁気ディスクに対する情報信号の再生
を行う情報再生装置及び情報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報信号の書き換えが可能な記録媒体の
ひとつとして、光磁気ディスクが知られている。光磁気
ディスクは、ディスク基板上に信号記録層を備えてお
り、この信号記録層に対して、記録トラックに沿って情
報信号の記録及び/又は再生(以下、記録再生とい
う。)が行われる。光磁気ディスクに対する記録方式と
しては、光変調方式と磁界変調方式とが知られている。
【0003】光変調方式では、初期化、すなわち所定の
方向に磁化が揃えられた信号記録層に対して、一定のバ
イアスによる外部磁界を印加した上で、記録する情報信
号に応じて変調されたパルス状のレーザ光を記録トラッ
クに沿って照射する。これにより、レーザ光が照射され
て昇温された部分の信号記録層に、外部磁界に対応した
磁化方向とされた記録マークを形成し、記録が行われ
る。
【0004】磁界変調方式では、光磁気ディスクの信号
記録層に対して、所定の出力でレーザ光を記録トラック
に沿って照射するとともに、記録する情報信号に応じて
店長された外部磁界を印加する。これにより、レーザ光
が照射された部分に、変調された外部磁界に応じた磁化
方向とされた記録マークを形成し、記録が行われる。
【0005】また、光磁気ディスクを再生する際には、
光磁気ディスクの記録トラックに沿って、記録時よりも
小さい出力でレーザ光を照射し、信号記録層に反射して
戻ってくる戻り光を検出する。このとき、いわゆる磁気
カー効果により信号記録層でレーザ光の偏光面が回転す
ることから、戻り光の光量差を検出することによって信
号記録層に形成された記録マークを検出し、再生動作が
行われる。
【0006】ところで、近年では、記録媒体の小型化・
大容量化に対する要求が一層高まってきており、光磁気
ディスクにおいても高記録密度化を達成することが重要
となってきている。しかしながら、従来の光磁気ディス
クは、レーザ光の出力を制御することにより記録マーク
の微小化を実現することが容易である一方で、この微小
な記録マークを高いS/Nで検出することが困難であ
る。
【0007】そこで、従来の光磁気記録方式における再
生限界を打破するために、磁気超解像(MSR:Magnet
ically induced Super Resolution)方式による記録再
生技術が提案されている。磁気超解像方式では、温度に
より磁気特性が異なる複数の磁性層を備えた信号記録層
を有する光磁気ディスクを用いることにより、照射する
レーザ光のスポット径よりも幅狭の記録マークに対する
再生を可能とされている。
【0008】磁気超解像方式においては、光磁気ディス
クにおける信号記録層の積層構造や、記録マークの再生
方法などについて、様々な実現方法が提案がなされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに磁気超解像方式を実現する方法のひとつに、CAD
(Center Aperture Detection)型の磁気超解像方式が
ある。
【0010】CAD型の磁気超解像方式では、情報信号
に応じた記録マークが形成される第1の磁性層と、この
第1の磁性層に形成された記録マークの磁化方向が、レ
ーザ光が照射されて昇温された位置で転写される第2の
磁性層とを備える光磁気ディスクが用いられる。そし
て、再生時においては、レーザ光を照射したスポット位
置の中央部で、第1の磁性層の磁化を第2の磁性層に転
写することにより、記録マークを検出する。すなわち、
CAD型の磁気超解像方式では、レーザ光のスポット位
置の中央部だけに磁気的な開口部(アパーチャ)が形成
され、その他の部分は第2の磁性層の磁化方向が初期化
状態のままでマスクされる。
【0011】CAD型の磁気超解像方式は、レーザ光の
スポット位置の中央部だけで記録マークを検出すること
ができることから、微小な記録マークを高いS/N比で
検出することが可能とされている。しかしながら、さら
なる高記録密度化を達成するためには、安定して信頼性
の高い再生動作を実現することが重要である。
【0012】そこで、本発明は、CAD型の磁気超解像
方式により光磁気ディスクに対する情報信号の再生を行
うに際して、信頼性の高い再生動作を行うことが可能な
情報再生装置及び情報再生方法を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した目
的を達成するために鋭意検討した結果、従来はCAD型
の磁気超解像方式においては再生時の磁界印加が原理的
に不要とされていたにも関わらず、再生時に微弱な外部
磁界を印加することによってバイトエラーレートを低減
することができることを見出した。
【0014】すなわち、本発明に係る情報再生装置は、
CAD型の磁気超解像方式により光磁気ディスクに対す
る情報信号の再生を行う装置であって、レーザ光照射手
段と、磁界印加手段とを備える。上記レーザ光照射手段
は、上記光磁気ディスクにおける記録トラックに沿って
レーザ光を照射し、当該光磁気ディスクからの戻り光を
検出する。上記磁界印加手段は、上記光磁気ディスクに
対して所定の磁界を印加する。そして、上記磁界印加手
段は、上記光磁気ディスクを再生する際に、記録時より
も微弱な磁界を、上記光磁気ディスクを初期化する方向
に印加する。
【0015】また、本発明に係る情報再生方法は、光磁
気ディスクに対してCAD型の磁気超解像方式により情
報信号の再生を行う際に、記録時よりも微弱な磁界を、
上記光磁気ディスクを初期化する方向に印加するととも
に、上記光磁気ディスクの記録トラックに沿ってレーザ
光を照射し、当該光磁気ディスクからの戻り光を検出す
る。
【0016】以上のように構成された本発明に係る情報
再生装置及び情報再生方法によれば、光磁気ディスクに
対してCAD型の磁気超解像方式で情報信号の再生を行
うに際して、微弱な磁界を印加することができる。これ
により、バイトエラーレートを低減して、信頼性の高い
再生動作を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、ま
ず、本発明を適用して情報信号の再生を行う光磁気ディ
スクとして、図1及び図2に示す光磁気ディスク1につ
いて説明する。
【0018】光磁気ディスク1は、後述する光ディスク
装置装置によって、光変調方式により情報信号が記録さ
れ、記録された情報信号をCAD型の磁気超解像方式に
より再生される記録媒体である。なお、本発明は、CA
D型の磁気超解像方式により再生される光磁気ディスク
に対して広く適用することができ、光変調方式により記
録された光磁気ディスクに限定されず、例えば磁界変調
方式により記録された光磁気ディスクに対しても適用す
ることができる。
【0019】光磁気ディスク1は、図1に示すように、
ディスク基板(図示せず。)上に、信号記録層2が薄膜
状に形成されてなる。信号記録層2は、第1の磁性層3
と、誘電体層4と、第2の磁性層5とが順に積層された
積層構造を有している。また、光磁気ディスク1は、情
報信号の記録再生が行われる際に第2の磁性層5側から
レーザ光6を照射される。
【0020】第1の磁性層3は、記録する情報信号に応
じて磁化方向mtが異なる記録マークRbが形成され、
この記録マークを保持する記録状態保持層としての機能
を有している。また、第2の磁性層5は、再生時におい
て、第1の磁性層3に記録された記録マークRbの磁化
方向mtが転写されて読みとられる再生層としての機能
を有している。そして、光磁気ディスク1では、第1の
磁性層3と第2の磁性層5とが、それぞれ温度によって
異なる磁気特性を示すように設定されていることにより
磁気超解像の効果を得ている。誘電体層4は、第1の磁
性層3と第2の磁性層5との磁気的な結合状態を制御す
る中間層としての機能を有している。
【0021】光磁気ディスク1は、情報信号の記録時に
おいて、信号記録層2に対して一定のバイアスによる外
部磁界が印加されるとともに、記録する情報信号に応じ
て変調されたパルス状のレーザ光6を記録トラックTr
に沿って照射する。これにより、レーザ光6が照射され
て昇温された部分で、第1の磁性層3に外部磁界に対応
した磁化方向mtとされた記録マークRbが形成され
る。
【0022】また、光磁気ディスク1は、情報信号の再
生時において、図1及び図2に示すように、記録トラッ
クTrに沿って記録時よりも低い出力でレーザ光6が照
射される。そして、このレーザ光6のビームスポットB
sの位置で、信号記録層2が所定の温度Tまで昇温され
ることにより、第2の磁性層5に磁気的な開口部として
のアパーチャApが形成される。これにより、アパーチ
ャApの下層部に保持された第1の磁性層3の磁化方向
mtが第2の磁性層5に転写される。そして、転写され
た磁化方向mtを検出することにより、記録マークRb
として記録された情報信号の再生が行われる。
【0023】なお、図2(a)は、光磁気ディスク1に
形成される記録トラックTrと、この記録トラックTr
に沿って照射されるレーザ光6のビームスポットBsと
を示し、図2(b)は、レーザ光6により昇温された信
号記録層2の温度分布を示す。また、図1及び図2中の
矢印Aは、レーザ光6の走査方向を示す。
【0024】上述したように、光磁気ディスク1は、レ
ーザ光6を照射することにより形成されたアパーチャA
pの位置で、第1の磁性層3から第2の磁性層5に磁化
方向mtを転写することにより再生されるが、このとき
のレーザ光6の出力に応じてアパーチャApの径、すな
わち転写が行われる面積を制御することができる。した
がって、光磁気ディスク1は、レーザ光6のビームスポ
ットBsの径よりも小さな記録マークRbを再生するこ
とが可能とされている。
【0025】また、光磁気ディスク1は、レーザ光6の
ビームスポットBsの中央部にアパーチャApが形成さ
れ、この位置で転写が行われることから、CAD(Cent
er Aperture Detection)型の磁気超解像方式により再
生が行われる光磁気ディスクとされている。
【0026】ところで、CAD型の磁気超解像方式にお
いては、従来から再生時の磁界印加が原理的に不要とさ
れていた。しかしながら、本発明者は、光磁気ディスク
1をCAD型の磁気超解像方式により再生する際に、微
弱な外部磁界を印加しながらバイトエラーレート(BE
R:Byte Error Rate)を測定したところ、図3に示す
ような結果を得ることができた。
【0027】なお、図3において、縦軸は、バイトエラ
ーレートを示し、横軸は、再生時に印加した外部磁界の
強度をそれぞれ[Oe]と[A/m]との単位で示して
いる。因みに、CGS単位系である[Oe]からSI単
位系である[A/m]への換算は、79.6[A/m/
Oe]を乗算するだけである。図3において、横軸の+
方向は光磁気ディスク1を初期化する方向に外部磁界を
印加した場合を示し、−方向は初期化とは逆の方向に外
部磁界を印加した場合を示す。また、光磁気ディスク1
を初期化する方向とは、情報信号に応じて形成される記
録マークRbの磁化方向mtに対して反対方向のことを
いう。
【0028】図3から明らかであるように、外部磁界を
0とした場合、すなわち外部磁界を印加せずに再生を行
った場合と比較して、光磁気ディスク1を初期化する方
向に微弱な外部磁界を印加しながら再生を行った場合の
方が、バイトエラーレートの値が低減されている。この
現象は、再生対象である記録トラックTrに隣接する記
録トラックからの漏れ磁界、第2の磁性層5における磁
気モーメントのばらつき、光ディスク装置からの漏れ磁
界などによる影響を、外部磁界を印加することにより低
減することができることに起因していると考えられる。
外部磁界を印加せずに再生を行った場合には、特に再生
対象である記録マークRbとは逆方向の磁界が隣接する
記録トラックに存在するときに、再生特性が劣化する現
象が顕著にみられたが、光磁気ディスク1を初期化する
方向に外部磁界を印加しながら再生を行った場合には、
このような特性の劣化を大幅に低減されていた。
【0029】そこで、本発明は、上述したような知見に
基づき、光磁気ディスクに対してCAD型の磁気超解像
方式により情報信号の再生を行う際に、微弱な磁界を初
期化方向に印加することを特徴とするものである。これ
により、バイトエラーレートを大幅に低減して、正確な
再生信号を得ることができ、信頼性の高い再生動作を行
うことができる。また、バイトエラーレートが低減され
ることにより、記録再生時におけるレーザ光6の出力マ
ージンを広げることができる。
【0030】なお、光磁気ディスク1においては、記録
時に印加する外部磁界の強度が300[Oe]程度とさ
れているのに対して、図3から明らかであるように、再
生時に印加して効果的な外部磁界の強度が、記録時より
も微弱である。特に、30±20[Oe]、すなわち、
2388±1592[A/m]の強度で外部磁界を印加
したときに最もバイトエラーレートが低減され、効果的
であることが判る。
【0031】つぎに、以下では、上述した光磁気ディス
ク1に対して、本発明を適用して再生を行う情報再生装
置の一構成例として、図4に示すような光ディスク装置
10について説明する。なお、光ディスク装置10は、
光磁気ディスク1に対する再生だけでなく、記録を行う
ことも可能であるとする。
【0032】光ディスク装置10は、図4に示すよう
に、光磁気ディスク1を所定の速度で回転駆動するスピ
ンドルモータ12と、光磁気ディスク1に対してレーザ
光を照射する光学ピックアップ13と、光磁気ディスク
1に対して所定の磁界を印加するバイアスマグネット1
4と、光磁気ディスク1から読み出された信号の2値化
を行う2値化部15と、光磁気ディスク1に対して記録
再生を行う信号に対して各種処理を行う信号処理部16
と、外部に接続されたホスト装置110との信号の入出
力を行うインタフェース部17と、光ディスク装置10
全体の動作を制御する制御部18と、光学ピックアップ
13により照射するレーザ光の出力を制御するパワー制
御部19と、バイアスマグネット14により印加する磁
界の強度を制御するマグネット制御部20とを備える。
【0033】光学ピックアップ13は、例えばレーザダ
イオードなどの光源(図4においては図示せず。)と、
この光源から出射したレーザ光が光磁気ディスク1に反
射して戻ってきた戻り光を検出する光検出部(図4にお
いては図示せず。)とを備えている。光検出部は、例え
ばフォトダイオードなどにより構成されており、光電変
換及び電流電圧変換によって戻り光に応じた電圧信号を
2値化部15とパワー制御部19とに出力する。また、
光学ピックアップ13は、光検出部で検出した戻り光に
基づいて、光磁気ディスク1に照射するレーザ光のビー
ムスポットの記録トラックに対するデフォーカス量やデ
トラッキング量を示すフォーカスサーボ信号やトラッキ
ングサーボ信号を生成し、これらを信号処理部16に出
力する。
【0034】また、光学ピックアップ13は、図示しな
い駆動機構により、光磁気ディスク1の径方向に移動自
在とされており、光磁気ディスク1の任意の位置にレー
ザ光を照射することが可能とされている。
【0035】バイアスマグネット14は、光磁気ディス
ク1を介して光学ピックアップ3と対向する位置に配設
されており、光磁気ディスク1に対して所定の強度のバ
イアス磁界を印加する。バイアスマグネット14は、印
加する磁界の強度を、マグネット制御部20によって制
御される。
【0036】2値化部15は、光磁気ディスク1の再生
時に、この光磁気ディスク1からの戻り光に応じて光学
ピックアップ13から出力される電圧信号に対して、2
値化処理を行う。そして、処理済みの信号を、信号処理
部16及びインタフェース部17に出力する。
【0037】信号処理部16は、光学ピックアップ13
から出力されるフォーカスサーボ信号及びトラッキング
サーボ信号に基づいて、光学ピックアップ13から光磁
気ディスク1に照射するレーザ光のフォーカス制御及び
トラッキング制御を行う。また、信号処理部16は、ス
ピンドルモータ12に対するサーボ制御や、光学ピック
アップ13を駆動する駆動機構の制御、パワー制御部9
の動作の制御を行うことにより、光磁気ディスク1の回
転数の制御、光学ピックアップ13の位置決め、光学ピ
ックアップ13により照射するレーザ光の出力の制御な
どを行う。さらに、信号処理部16は、マグネット制御
部20に対して、バイアスマグネット4により光磁気デ
ィスク1に印加する磁界の強度を示す信号を出力する。
【0038】インタフェース部17は、外部に接続され
たホスト装置110に対して各種信号の入出力を行う。
また、インタフェース部17は、光磁気ディスクに対し
て記録再生を行う情報信号の符号化処理及び復号化処理
を行う。さらに、インタフェース部17は、ホスト装置
110から入力される光磁気ディスク1に対する記録再
生の要求に応じて、2値化部15における動作モードの
切り替えや、パワー制御部19でパルス波形を生成する
際に用いる発光タイミングとしての記録用クロックの生
成を行う。
【0039】制御部18は、光ディスク装置10の各部
に接続されており、各部の動作を制御することにより、
光ディスク装置10全体としての動作を集中して制御す
る機能を有する。制御部18は、例えばCPU(Centra
l Processing Unit)やRAM(Random Access Memor
y)、ROM(Read Only Memory)といった各種の半導
体チップなどにより構成されており、例えばROMに記
録された動作プログラムに従って、光ディスク装置10
全体の動作を制御する。
【0040】パワー制御部19は、光学ピックアップ1
3により照射するレーザ光の出力を制御する機能を有し
ており、記録再生を行う光磁気ディスク1の種類や特性
に応じてレーザ光の出力が最適となるように制御した
り、光磁気ディスク1に対する記録動作及び再生動作、
或いは初期化動作などの動作状況に応じてレーザ光の出
力が最適となるように制御する機能を有している。
【0041】マグネット制御部20は、信号処理部16
から入力される信号に応じて、バイアスマグネット14
により印加する磁界の強度を制御する機能を有してい
る。なお、マグネット制御部20の動作を制御する信号
は、信号処理部16からではなく、制御部18から入力
されるとしてもよい。マグネット制御部20は、例え
ば、図5に示すような回路により実現することができ
る。
【0042】すなわち、マグネット制御部20は、図5
に示すように、信号処理部16からの信号が入力される
制御部30と、制御部30により制御されて所定の電圧
値を出力するD/A変換器31と、D/A変換器31に
より出力された電圧値を、抵抗器R1,R2を用いて抵
抗分割するスイッチ32と、スイッチ32により選択さ
れた電圧値を用いてバイアスマグネット14に供給する
電流値を制御するパワー制御部33と、バイアスマグネ
ット14に電流を供給する電源34と、バイアスマグネ
ット14に供給する電流の極性を切り替えるためのスイ
ッチS1〜S4とを備える。
【0043】制御部30は、スイッチS1〜S4を切り
替えることにより、バイアスマグネット14に供給する
電流の極性を切り替えることが可能とされている。すな
わち、スイッチS1及びスイッチS2だけ、或いはスイ
ッチS3及びスイッチS4だけをオンにすることによ
り、電流の極性を切り替えることができる。
【0044】パワー制御部33は、図5に示すように、
オペアンプ、トランジスタ、抵抗器などにより構成する
ことができる。図5に示す例においては、点P1の電位
を上げると、それに伴って点P2の電位を点P1と同電
位にしようと電源34から流れる電流値が増大し、これ
により、バイアスマグネット14に多くの電流が流れ
る。これによりバイアスマグネット14からは強い磁界
が発生する。逆に、点P1の電位を下げると、バイアス
マグネット14から発生する磁界が弱くなる。
【0045】すなわち、マグネット制御部20において
は、点P1の電位を制御することにより、バイアスマグ
ネット14から発生する磁界を制御することを可能とさ
れている。そして、光磁気ディスク1に対して記録動作
を行う際には、バイアスマグネット14から比較的強い
磁界(例えば300[Oe])を発生させ、光磁気ディ
スク1に対して再生動作を行う際には、記録時よりも微
弱な磁界(例えば30[Oe])を発生させる。
【0046】また、制御部30は、点P1の電位を制御
するに際して、信号処理部16から入力される信号に応
じて、D/A変換器31を制御することにより、このD
/A変換器31から出力する電圧値を制御する。なお、
一般的な光ディスク装置に備えられるD/A変換器は
1.15V〜3.65V程度の電圧値しか出力すること
ができないが、図5に示すように、D/A変換器31に
より出力された電圧値をスイッチ32により抵抗分割す
ることにより、さらに低い電圧値を選択して、点P1の
電位を低く抑えることができる。スイッチ32は、制御
部30により制御するとすればよい。すなわち、記録動
作する際には、点P1に高い電位を設定するとともに、
再生動作する際には、スイッチ32を操作することによ
り点P1に低い電位を設定するとすればよい。
【0047】なお、光ディスク装置10においては、C
AD型の磁気超解像方式により再生が行われる光磁気デ
ィスク1だけでなく、他の各種光ディスクとも互換性を
確保して記録再生を可能とすることができるが、記録再
生時に磁界の印加を必要としない光ディスクに対して記
録再生を行う際などには、制御部30によりスイッチS
1〜S4を全てオフにすることにより、バイアスマグネ
ット14に対する電流の供給を停止することができる。
また、光磁気ディスク1に対しても、記録再生時だけバ
イアスマグネット14に電流を供給し、その他の時には
電流の供給を停止することが望ましい。これにより、消
費電力を低減することができる。
【0048】また、上述のようにバイアスマグネット1
4の動作を制御するに際して、CAD型の磁気超解像方
式により再生が行われる光ディスク装置10と、他の光
ディスクとを判別するためには、例えば、これら光ディ
スクの最内周部や最外周部などに設定されているROM
領域(PEP:Phase Encorded Partゾーンとも称され
る。)に記録されている情報、すなわちレーザ光の最適
パワー値やディスクの種別を示す値などに基づいて、判
別するとすればよい。このような判別は、信号処理部1
6や制御部18などにより行うことができ、判別した結
果に応じて、マグネット制御部20の動作を制御するこ
とができる。
【0049】なお、上述の説明では、バイアスマグネッ
ト14により光磁気ディスク1に印加する磁界を、マグ
ネット制御部20により制御するとしているが、本発明
は、このような構成に限定されるものではない。例え
ば、光ディスク装置1を、光磁気ディスク1に対する再
生専用として用いる場合には、マグネット制御部20を
備えるとせずに、バイアスマグネット14の代わりに例
えば永久磁石などの磁界印加手段によって、記録時に必
要な磁界よりも微弱な磁界を光磁気ディスク1に印加す
るとしてもよい。
【0050】ただし、上述したように、マグネット制御
部20によりバイアスマグネット14により印加する磁
界の強度を可変とすることによって、光ディスク装置1
0は、光磁気ディスク1に対する再生だけでなく、記録
を行うことができるとともに、各種の光ディスクに対し
ても記録再生を可能とすることができる。
【0051】つぎに、以下では、本発明に係る情報再生
方法を適用した一例として、上述した光ディスク装置1
0によって光磁気ディスク1に記録された情報信号を再
生する動作について、図6に示すフローチャートを参照
して説明する。なお、以下で説明する処理は、光ディス
ク装置10の制御部18による制御に応答して、信号制
御部16をはじめとする各部が所要の制御処理を実行す
ることにより実現される。
【0052】光ディスク装置10により光磁気ディスク
1の再生を行う際には、先ず、図6においてステップ5
0に示すように、「再生スチル」をオンとした上で、以
降のステップにおいてホスト装置110から得られるリ
ードコマンド(再生を指示する命令)を待機する。ここ
で、「再生スチル」とは、光ディスク装置10における
再生処理が行われていない状態において、光学ピックア
ップ13を所定の位置に静止させている状態をいう。す
なわち、光学ピックアップ13が光磁気ディスク1の径
方向に移動していない状態である。このとき、光磁気デ
ィスク1からの情報信号の再生が行われていないことか
ら、トラッキング制御やフォーカス制御は不要である。
【0053】次に、ステップS51において、ホスト装
置110からのリードコマンドがインタフェース部17
を介して入力されたか否かを判定する。リードコマンド
が入力されていない場合には、処理をステップS50に
戻してリードコマンドの待機を継続し、入力されている
場合には、処理をステップS52に進める。
【0054】次に、ステップS52において、「再生ス
チル」をオフとする。
【0055】次に、ステップS53において、バイアス
マグネット14の駆動をオンとする。このとき、マグネ
ット制御部20によりバイアスマグネット14から発生
する磁界の強度を制御し、光磁気ディスク1に対してC
AD型の磁気超解像方式により再生するのに適した、記
録時よりも微弱な磁界を印加する。
【0056】次に、ステップS54において、バイアス
マグネット14により所望とする磁界が得られたか否か
を判定する。判定の結果、所望とする磁界が得られてい
ない場合には、何らかのエラーが生じたとして所要のN
G処理(例えば復帰のためのリトライ処理)を実行す
る。また、所望とする磁界が得られている場合には、ス
テップS55に処理を進める。
【0057】次に、ステップS55において、シーク制
御を実行する。このとき、ホスト装置110から得られ
たリードコマンドに応じて、光学ピックアップ13を所
望とする記録トラックの位置まで移動操作し、光ビーム
6のトラッキング制御やフォーカス制御を行う。
【0058】次に、ステップS56において、バイアス
マグネット14により磁界が印加された状態で、光学ピ
ックアップ13により、光磁気ディスク1に記録された
情報信号の再生動作、すなわちデータリードが開始され
る。
【0059】ステップS56においてデータリードが開
始されて以降は、ステップS57において、データリー
ドが正常に実行されているか否かの判定が行われる。判
定の結果、正常に実行されている場合には処理をステッ
プS58に進め、正常に実行されていない場合、すなわ
ち、トラッキング制御やフォーカス制御などのサーボが
外れるなどした場合には、所要のNG処理(例えばリト
ライ動作など)が実行される。
【0060】そして、データリードが正常に実行されて
いる間は、ステップS58において、ホスト装置110
から入力されたリードコマンドに応じたデータ領域に対
するデータリードが終了したか否かの判定が行われる。
判定の結果、終了していない場合には、ステップS56
以降のデータリードを継続して行い、データリードが終
了した場合には、ステップS59に処理を進める。
【0061】次に、ステップS56以降のデータリード
が終了すると、ステップS59において、再生スチルを
オンとして、光学ピックアップ13の移動操作を停止す
る。
【0062】次に、ステップS60において、マグネッ
ト制御部20によりバイアスマグネット14を制御する
ことにより、磁界の印加を停止する。そして、ステップ
S51以降の処理に戻る。
【0063】なお、図6に示すフローチャートにおいて
は図示していないが、例えばホスト装置110からの再
生停止のコマンドが入力された場合には、直ちに再生終
了のための処理に以降するとしてもよい。
【0064】上述したように、本発明に係る情報再生方
法では、従来は再生時の磁界印加が原理的に不要とされ
ていたCAD型の磁気超解像方式により再生を行う光磁
気ディスク1に対しても、磁界を印加しながら再生を行
う。これにより、バイトエラーレートを低減して、安定
して確実な再生動作を行うことが可能となる。
【0065】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明に係る情
報再生装置及び情報再生方法によれば、光磁気ディスク
に対してCAD型の磁気超解像方式で情報信号の再生を
行うに際して、微弱な磁界を印加することができる。こ
れにより、バイトエラーレートを低減して、信頼性の高
い再生動作を行うことができる。したがって、さらなる
高記録密度化にも十分に対応するとともに、安定して確
実な情報信号の再生を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して情報信号の再生が行われる光
磁気ディスクの積層構造を説明するための模式図であ
る。
【図2】同光磁気ディスクに照射されるレーザ光のビー
ムスポットを示す図であり、(a)は記録トラックに沿
ってレーザ光が走査される様子を示す平面図であり、
(b)はレーザ光によって信号記録層に生じる温度分布
を示す図である。
【図3】同光磁気ディスクの再生時に磁界を印加した場
合における、この磁界の強度と再生時に得られるバイト
エラーレートとの関係を示す図である。
【図4】本発明を適用した情報再生装置の一構成例とし
て示す光ディスク装置の概略構成図である。
【図5】同光ディスク装置に備えられるマグネット制御
部の一構成例を示す概略図である。
【図6】本発明を適用した情報再生方法の一例として示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク、2 信号記録層、3 第1の磁性
層、4 誘電体層、5第2の磁性層、6 レーザ光、1
0 光ディスク装置、13 光学ピックアップ、14
バイアスマグネット、20 マグネット駆動部、30
制御部、31D/A変換器、32 スイッチ、33 パ
ワー制御部、34 電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CAD(Center Aperture Ditection)
    型の磁気超解像方式により光磁気ディスクに対する情報
    信号の再生を行う情報再生装置において、 上記光磁気ディスクにおける記録トラックに沿ってレー
    ザ光を照射し、当該光磁気ディスクからの戻り光を検出
    するレーザ光照射手段と、 上記光磁気ディスクに対して所定の磁界を印加する磁界
    印加手段とを備え、 上記磁界印加手段は、上記光磁気ディスクを再生する際
    に、記録時よりも微弱な磁界を、上記光磁気ディスクを
    初期化する方向に印加することを特徴とする情報再生装
    置。
  2. 【請求項2】 上記磁界印加手段は、上記光磁気ディス
    クを再生する際に印加する磁界の強度を、2388±1
    592A/mとすることを特徴とする請求項1記載の情
    報再生装置。
  3. 【請求項3】 光磁気ディスクに対して、CAD(Cent
    er Aperture Ditection)型の磁気超解像方式により情
    報信号の再生を行う際に、 記録時よりも微弱な磁界を、上記光磁気ディスクを初期
    化する方向に印加するとともに、 上記光磁気ディスクの記録トラックに沿ってレーザ光を
    照射し、当該光磁気ディスクからの戻り光を検出するこ
    とを特徴とする情報再生方法。
  4. 【請求項4】 上記光磁気ディスクに印加する磁界の強
    度を、2388±1592A/mとすることを特徴とす
    る請求項3記載の情報再生方法。
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