JP4042216B2 - レーザパワー制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばディスクドライブ装置に備えられ、記録再生のために記録媒体の信号記録面に対して照射されるレーザ光のレーザパワーが最適となるように制御するレーザパワー制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば光磁気ディスクなどのディスクメディアは光学記録媒体であり、記録再生を行うためには、対物レンズをその出力端としてディスクの信号面に対してレーザ光を照射することが必要である。
【0003】
そして、上記光磁気ディスクなどのディスクメディアに対して適正なデータの記録又は再生を行うためには、この際ディスク信号面に対して照射されるレーザ光の出力パワー(レーザパワー)が適切に設定されていることが必要になる。
このため、レーザパワーとしては、例えば予め記録又は再生に応じた適切なレーザパワー値を得て、このレーザパワー値を固定的に設定してレーザ発光を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような光磁気ディスクなどのメディアでは、各種技術を用いることで高記録密度化が促進されている状況にある。そして、これに伴って最適なレーザパワーのマージンも少なくなってきている。
【0005】
また、先に本出願人により、光磁気ディスクとして磁気超解像(MSR;Magnetikally induced Super Resolution)方式が提案されている。このMSR方式とは、簡略に説明すると、温度特性の異なる複数層の磁性膜を用いて、レーザスポット径よりも小さな領域での記録情報を読み出すようにした技術であり、これにより例えば技術としてレーザスポット径の縮小を敢えて押し進めることなく、高記録密度化を図ることが可能とされている。
ただし、このMSR方式では、再生時において高いレーザパワーを必要とし、この場合にも、レーザパワーのマージンは少なくなる。
【0006】
このようにして、最適値としてのレーザパワーのマージンが少なくなってくると、例えば上述したようにして予め適切であるとして設定されたレーザパワー値を固定的に使用してレーザ照射を行ったとしても、フォーカスサーボのずれ、即ちデフォーカスによる悪影響が無視できなくなってくることが分かっている。
つまり、フォーカスサーボがずれて信号面に対する焦点がぼける傾向となった状態では、それだけ信号面に照射されるレーザ光の見かけ上のパワーが減少することになる。最適値としてのレーザパワーのマージンが少ない状況では、このデフォーカスにより減少したレーザ光のパワーが、マージンの範囲から外れる可能性がそれだけ高くなり、結果的には、適正なデータ記録、再生、消去等ができなくなるおそれがある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記した課題を考慮して、光学記録媒体に対応する記録再生装置において、デフォーカスによる見かけ上のレーザパワーの変動に関わらず適正なデータ記録、再生等が行われるようにすることを目的とする。
【0008】
このため、記録又は再生のために、対物レンズを出力端として記録媒体に対して照射されるレーザ光のレーザパワーを制御するレーザパワー制御装置として、上記レーザ光のフォーカス状態を示すフォーカスエラー信号に基づいて、ジャストフォーカス状態からのずれ量であるデフォーカス量を検出するとともに、上記フォーカスエラー信号に対して所要レベルによりリミッティングを行うリミッタ手段を備え、このリミッタ手段によりリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいて上記デフォーカス量を得るように構成されているデフォーカス量検出手段と、少なくとも、記録・再生・消去動作に適合するようにして予め設定された所定のレーザパワー基準値を利用してレーザパワー値を設定することのできるレーザパワー設定手段と、上記レーザパワー設定手段により設定されたレーザパワー値に基づいて上記レーザ光の出力を行うレーザ光出力手段とを備え、上記レーザパワー設定手段は、上記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に対応する補正値を得て、この補正値を上記レーザパワー基準値に対して加算することで上記レーザパワー基準値を補正することにより上記レーザパワー値を設定するレーザパワー値補正設定を実行可能に構成され、記録又は再生状況に応じて所要の動作の有効/無効を指示する有効指示信号/無効指示信号を入力可能とされ、上記有効指示信号が得られているときには上記レーザパワー値補正設定を実行し、上記無効指示信号が得られているときには、上記レーザパワー補正値により補正されないレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー値を設定するレーザパワー値非補正設定を実行するように構成され、上記無効指示信号が得られているときは、記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御の少なくともいづれか1つが実行されているときであるように構成されているとともに、更に、現在設定されている記録・再生・消去動作に対応するレーザパワー基準値に基づいて、上記レーザパワー補正値の増減率を可変することの出来るレーザパワー補正値可変手段を備えるように構成することとした。
【0009】
上記構成によれば、例えば記録再生状況に応じて設定されたレーザパワー基準値に対して、フォーカスエラー信号(つまりデフォーカスの程度に応じて可変される信号)に基づいて得られるレーザパワー補正値により補正を行ってレーザパワーを設定可能とされるが、これによって、デフォーカスによる見かけ上のレーザパワーの変動を補正することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についての実施の形態について説明する。本発明の実施の形態としての再生装置は、光磁気ディスクとして、MSR方式によるディスク(以降、MSRディスクという)と、MSR方式には対応しない従前のディスク(以降MOディスクという)とについて互換性を有して記録再生が可能な構成を有するディスクドライブ装置に搭載されている場合を例に挙げることとする。
【0011】
ここで、本実施の形態のディスクドライブ装置について説明するのに先立ち、まずMSRディスクについて説明する。
MSRディスクでは、ディスクのトラック上に形成されるデータ列はセクターという単位が連続するものとされる。
そして一つのセクターは、図1に示すように大別してヘッダとMOエリアに分けられる。
【0012】
ヘッダは、いわゆるエンボスピットによるデータが記録された再生専用の領域であり、後述するようにアドレスなどが記録される。MOエリアは光磁気記録/再生が可能な領域として、ユーザーデータその他が記録される。
【0013】
このMSRディスクの場合、MOエリアは、MSR記録膜が形成された領域とされており、即ちMSR再生方式でデータが再生される。従ってデータ記録密度は従前のMOディスク(例えば8倍密ディスク)よりも約2倍の密度が実現できる。
また、データの変調方式としては、例えば(1−7)ランレングスリミテッドコード変調方式(以下、「(1−7)RLL」という)が採用されるものとする。
再生クロックの周波数は、記録密度が従前のMOディスクの約2倍となることから、その従前のMOディスクの場合と比較して約2倍の周波数となる。例えば従前のMOディスクの場合のクロック周波数をfcとすれば、本例のMOエリアでの再生クロックの周波数は2fcであるとする。
【0014】
次に、MSR(磁気超解像)再生方式について図2を参照して説明する。
図2(a)には記録トラックDtとその上に照射されたレーザビームスポットBsを示し、図2(b)は光磁気ディスクの断面の一部を示している。
MSRの効果を得るには、図2(b)に示すように、光磁気ディスクが、それぞれ温度によって磁気特性の異なる層となる、記録層と再生層を有することが必要になる。再生層はレーザビームLbのビームスポットBsから記録層をマスクMsする層である。
そして図2(a)(b)からわかるように、この再生層に再生用のパワーによるレーザ光を照射することで、当該再生層上に小さな窓(アパーチャAp)が形成され、このアパーチャApに下層である記録層の記録ビットRbの磁化の向きmtが転写される。その再生層に転写された磁化の向きmtを観察することで、スポット径の大きなレーザビームLbでも高密度に記録された記録ビットRbを読み取れる。
【0015】
このように再生用レーザパワーのレーザビームLbを照射することによって、記録層から再生層に磁化の向きmtが転写されることになるが、そのときの再生レーザパワーによってアパーチャApの大きさ、つまり記録層から再生層に転写が行われる面積を制御することができるため、再生レーザパワーをうまくコントロールすれば、ディスクから再生される信号の周波数特性を伸ばすことが可能となる。
このようなMSR技術を用いれば、例えば従来と同一のビームスポット径であっても2倍以上の高密度記録再生が可能となる。
そして本例のディスクにおいては図1のMOエリアには、このようなMSR方式での記録再生が行われるものとしている。なお、記録については例えば磁界変調方式を採用すれば可能とされる。
【0016】
続いて、図3を参照して本実施の形態のディスクドライブ装置について説明する。
この図に示すディスク1は、例えば先に説明したMOディスク又はMSRディスクのうちの何れか一方とされ、スピンドルモータ2によって回転駆動される。なお、スピンドルモータ2の回転速度は、ここでは図示しないスピンドルサーボ制御回路によって制御される。
【0017】
ここでの光学ピックアップ3は、レーザ光を発光する光源となるレーザダイオード、レーザ光の出力端となる対物レンズ、ディスクからの反射光(レーザ光)を受光して電気信号に変換するフォトディテクタ、反射光をフォトディテクタに導くためのビームスプリッタ、シリンドリカルレンズ等から成る光学系と、対物レンズをディスク半径方向(トラッキング方向)及びディスク面と接離する方向(フォーカス方向)に移動可能に支持する二軸機構等を備える。
【0018】
また、バイアスマグネット(磁気ヘッド)4はディスク1を挟んで光学ピックアップ3と対向する位置に配置されるものであり、この場合には、例えばディスク半径方向における全域に対して磁界印加が可能なサイズ形状を有するものとされる。
本実施の形態では、このバイアスマグネット4は、ディスク1に対する記録時において外部磁界を発生してディスクに印加するために設けられるのであるが、ディスク1がMSR方式に対応するものである場合には、先に図2により説明したMSRとしての再生効果が得られるように、再生時においても所要の一定強度のバイアス磁界を発生するようにされる。
つまり、図2にて説明したMSR方式では、再生層にマスクMs層を形成するための磁界印加が必要とされるが、本実施の形態のディスクドライブ装置ではこの磁界印加をバイアスマグネット(磁気ヘッド)4により行うものである。
このバイアスマグネット4に対する磁界発生制御は、例えばDSP(Digital Signal Processor)16がDSPバスを介して磁気ヘッドドライバ7を制御することで実現される。磁気ヘッドドライバ7では、DSPバスによる制御(又は入力された記録データWD)に応じて、バイアスマグネット4に対して駆動電流を流すようにされ、これによりバイアスマグネット4では所要の強度、極性による磁界が発生されることになる。
【0019】
また、上述した光学ピックアップ3は、ここでは図示しないスレッド機構により、ディスク半径方向に沿って移動可能に支持されている。
この場合、スレッド機構の移動はDSP16がスレッドサーボ制御行うことで実現される。つまり、DSP16では再生状況に応じたスレッド制御信号を生成してDSPバスからPWM回路15を介してスレッドドライブ信号SDとしてスレッド機構に出力する。これにより、例えば再生時における再生位置の変化に応じた移動や、シーク時における移動が行われるように制御される。
【0020】
また、上記光学ピックアップ3のレーザダイオードは、レーザドライバ6によって発光駆動され、これにより、対物レンズを出力端としてレーザ光がディスク1に照射される。この照射光はディスク面にて反射し、反射光として再度対物レンズを介して戻り、ビームスプリッタ、シリンドリカルレンズ等を介してフォトディテクタに対して集光される。
フォトディテクタではこの反射光を受光して検出信号を得てI−V変換マトリクス回路5に出力する。フォトディテクタにて得られる検出信号は電流信号とされる。I−V変換マトリクス回路5では、この電流としての検出信号を電圧信号に変換すると共に、後述するようにして各種マトリクス演算処理を実行することで、各種サーボ信号及び再生信号MOを生成する。
【0021】
ここで、光学ピックアップ3に備えられるとされるフォトディテクタの構造について図4に示す。
この図に示すように、フォトディテクタPDは、ディスク1から反射して得られた0次光スポットSP0を受光する、A,B,C,Dの4分割された受光素子と、ビームスプリッタにより分光された光スポットSP1,SP2をそれぞれ受光する、受光素子I,Jよりなる。そして、これら受光素子が図に示す配列状態でトラック方向に配置されている。
【0022】
I−V変換マトリクス回路5では、上記A,B,C,D,I,Jの各受光素子にて得られた検出信号について、例えば次のようにして演算処理を行うことで各種サーボ信号及び再生信号MOを得る。
トラッキングサーボを行うためのトラッキングエラー信号であれば、いわゆるプッシュプル方式に基づいて、(A+D)−(B+C)の演算により得ることができる。このような演算方式は、プッシュプル方式において「ラジアルプッシュプル方式」ともいわれ、上記演算により得られたトラッキングエラー信号については、ここではRPP信号ということにする。
また、再生信号MOは、光磁気ディスクに関しては、受光素子I,Jにて得られた検出信号を利用して、MO=I−Jの演算により得ることができる。
【0023】
また、I−V変換マトリクス回路5では、ディスク接線方向に沿ったプッシュプル方式による演算も行う。つまり、(A+B)−(C+D)の演算も行う。このようなプッシュプル方式はタンジェンシャルプッシュプル方式ともいわれ、このタンジェンシャルプッシュプル方式に基づいた上記演算により得られた信号については、以降TPP信号ということにする。
【0024】
また、フォーカスサーボを行うためのフォーカスエラー信号FEは、図5に示すようにして得られる。
図5(a)には、光学ピックアップ3内部の構造と、ディスク1との位置関係を示している。例えばこの図に示すように、光学ピックアップ3ではレーザダイオードLDを光源としてレーザ光が出力される。このレーザダイオードLDから出力されたレーザ光は、対物レンズ3aを出力端としてディスク1の信号面に照射される。
そして、ディスク1の信号面にて反射されたレーザ光(反射光)は、ビームスプリッタ3bによって光路が変換され、シリンドリカルレンズ3cを介してフォトディテクタPDに導かれる。
【0025】
フォーカスエラー信号を得るためのフォトディテクタPDとしては、図4に示したA,B,C,D,I,Jの各受光素子のうち、受光素子A,B,C,Dが使用される。ここでは、図5(b)に受光素子A,B,C,Dを示している。
そして、フォーカスエラー信号FEは、上記受光素子A,B,C,Dについて、FE=(A+C)−(B+D)の演算を行うことで得るようにされる。
【0026】
ここで、図5(a)に示す構造において、実際にはフォトディテクタPDの位置は固定であるが、例えばディスク信号面と対物レンズ間の距離を基準とすると、相対的には、レーザ光の信号面に対するフォーカス状態に応じてフォトディテクタPD側で対物レンズに対する距離(図5(a)のディテクタ位置)が変化するものとみることができる。
そして、ディテクタ位置が焦点距離よりも対物レンズに近いとされるフォーカス状態の場合には、図5(c)に示すようにして受光素子A,B,C,Dにて反射光(0次光スポットSP0)が受光される。つまり、受光素子B,Dよりも受光素子A,Cにて多くの受光領域が得られる。
また、ジャストフォーカスに対応するディテクタ位置の場合には、図5(d)に示すようにして、受光素子A,B,C,Dに対してほぼ均等な受光領域が得られる。
更に、ディテクタ位置が焦点距離よりも対物レンズに近いとされるフォーカス状態であれば、図5(e)に示すようにして、受光素子A,Cよりも受光素子B,Dにて多くの受光領域が得られる。
【0027】
このようにして、フォーカス状態に応じて受光素子A,B,C,Dにおける受光領域が変化するが、このような受光素子A,B,C,Dについて、上記した演算を行う結果、図5(f)の実線に示すようなフォーカスエラー信号FEが得られることになる。この場合には、ジャストフォーカス状態よりも近ければデフォーカスに応じて、基準値Vrefに対して正の領域で変動し、逆に、ジャストフォーカス状態よりも遠ければデフォーカスに応じて、基準値Vrefに対して負の領域で変動する信号とされている。
【0028】
説明を図3に戻す。
上記のようにして得られたフォーカスエラー信号FE、RPP信号、及びTPP信号は、それぞれAGC(Automatic Gain Control)回路5に一旦入力されてゲイン調整が行われる。そして、フォーカスエラー信号FEはA/Dコンバータ13によりデジタル信号に変換された後、DSPバスを介してDSP(Digital Signal Processor)16に入力される。RPP信号はアドレスデコーダ12,A/Dコンバータ13に入力される。A/Dコンバータ13を介することでデジタル信号化されたRPP信号は、DSP16に入力されることで、トラッキングエラー信号として利用される。
また、本実施の形態ではフォーカスエラー信号FEは、レーザドライバ6に対しても分岐して供給される。このレーザドライバ6に入力されたフォーカスエラー信号FEは、後述するようにしてデフォーカスに応じたレーザパワー値の補正に用いられる。
TPP信号は、PLL回路11に対して入力される。再生信号MOは、AGC回路9に入力される。
【0029】
PLL回路11は、TPP信号に含まれるクロックマーク信号を用いてクロック情報を抽出するために設けられる。このPLL回路11によるクロック情報の抽出動作を図6に示す。
例えば、本実施の形態が対応するとされるMOディスク及びMSRディスクは、図6(a)に示すような物理的ディスクフォーマットを有するものとされる。この図には、ランド部に対してクロックマークCMが形成された状態が示されている。このクロックマークCMは、例えば実際にはディスク1周に所定数となるようにして設けられている。また、この場合には、グルーブがデータ記録領域(トラック)となる。また、この図には示していないが、グルーブは、例えばFM変調或いはFSK変調されたアドレス情報によりウォブリング(蛇行)が与えられるようにして形成されている。つまり、グルーブに対してはウォブリングが形成されることでアドレス情報が記録される。
【0030】
ここで、上記図6(a)に示すディスクフォーマットを有するディスク1について、前述したTPP信号を得たとすると、このTPP信号には、クロックマークCMの通過に対応して図6(b)に示すようにS字カーブが得られる。
【0031】
PLL回路11では、上記図6(b)に示すTPP信号のS字カーブをクロックマーク信号として検出し、その中心のゼロクロス位置ZXと内部VCO(Voltage Controlled Oscillator;電圧制御発振回路)から出力された周波数信号を分周した信号とを位相比較することで、クロックマーク信号の検出タイミングと内部クロックとの同期を得る。そして、このクロックを基準クロックとして出力する。
【0032】
PLL回路11にて生成されたクロックは、タイミングジェネレータ(TG)17に対して出力される。タイミングジェネレータ(TG)17では、入力されたクロックに基づいてデータ同期信号やアドレスの位置信号を生成、及び検出するためのタイミング信号を生成して出力する。
この場合、上記タイミング信号としては、エンコード/PRMLデコード回路18に出力されるビットタイミング信号BTと、アドレスデコーダ12に出力されるフレーム同期信号FTとされる。
【0033】
アドレスデコーダ12には、上記AGC回路8を介したRPP信号が供給されており、上記フレーム同期信号FTを利用して、RPP信号からアドレス情報を抽出する。すなわち、RPP信号の高域部には、前記グルーブのウォブリングにより記録されたアドレス情報が含まれており、このRPP信号に含まれたアドレス情報が、RPP信号を2値化してバイフェーズ変換及びCRCチェックすることで取り出される。このアドレス情報ADはDSP16伝送される。
【0034】
DSP16は、上記アドレス情報ADに基づいて、データリード時のシーク制御や、記録再生のセクタ位置管理及び制御を行う。
また、記録再生状況に応じて所要のレーザパワーを設定して光学ピックアップ3のレーザ発光制御等を行う。
【0035】
また、DSP16は、各種サーボ制御も実行する。
例えば、DSP16は、入力されたフォーカスエラー信号FEに基づいて、二軸機構のフォーカスコイルを駆動制御するためのフォーカス制御データを生成する。このフォーカス制御データはPWM(パルス幅変調)回路15に伝送されることで、ここでフォーカスコイルドライブ信号FDとされてフォーカスコイルに出力される。これにより、対物レンズの位置が信号面に合焦するように引き込むためのフォーカス引き込み制御、及び対物レンズの位置が信号面に合焦する状態を維持するための閉ループによるフォーカスサーボ制御が実行される。
【0036】
また、レーザ光のスポットがトラックを適正にトレースするように制御するトラッキングサーボ制御は、例えば次のようにして行われる。
トラッキングエラー信号は上記RPP信号の低域成分とされる。このため、DSP16では、例えば入力されたRPP信号について高域成分の除去を行ってその低域成分を抽出し、これをトラッキングエラー信号として得る。そして、このトラッキングエラー信号に基づいて、二軸機構のトラッキングコイルを駆動制御するためのトラッキング制御データを生成してPWM回路15に伝送する。
トラッキング制御データは、PWM回路15を介することでトラッキングコイルドライブ信号TDとされて、トラッキングコイルに供給される。これにより、トラッキングサーボ制御が実行されることになる。
更に、DSP16は、再生状況に応じて光学ピックアップ3が所要の位置にアクセス、又は移動されるようにスレッド機構の移動制御を行うためのスレッドサーボ制御も実行する。
【0037】
I−V変換マトリクス回路5にて生成された再生信号MOは、AGC回路9にて振幅変動の調整がなされた後、A/Dコンバータ10に送られる。このA/Dコンバータ10は、上記PLL回路11にて生成されたクロックに基づいて動作する。
つまり、A/Dコンバータ10は、入力されたRF信号としての再生信号MOを、上記クロックに基づいて生成したサンプリング周波数でサンプリングしてディジタル化すると共に、内蔵するディジタルイコライザ等によって波形等化を行い、エンコード/PRMLデコード回路18のPRMLデコード部に送る。
【0038】
エンコード/PRMLデコード回路18のPRMLデコード部では、上記A/Dコンバータ10から出力された再生信号MOの波形信号を、PRMLによりデコードする。上記PRMLは、データに対応する波形の間に波形干渉が生じてもデータを再生できる波形等化方式の1方式であるパーシャルレスポンス方式(PR;Partial Response)と、波形に雑音が含まれた場合に最も確からしいデータ系列を再生するビタビ複合方式を組み合わせて使う信号処理方式である。このエンコード/PRMLデコード回路18では、上記ビタビ複合によって得られた2値化データを、その後、NRZl(Non Return to Zero Inverted)などで変調処理し、さらにECC(Error Correcting Code)を解いて再生データとして出力する。
【0039】
またエンコード/PRMLデコード回路18では、リード(再生)オペレーション中で有れば、現在の動作状況に応じてread gate信号を発生させ、ライトオペレーション中であれば現在の動作状況に応じてwrite gate信号を発生させている。これらread gate信号、write gate信号は、例えばエンコード/PRMLデコード回路18内部における所要の回路部、或いはエンコード/PRMLデコード回路18以外の所要の機能回路部の動作制御に利用される。
そして、本実施の形態では、これらread gate信号、write gate信号は、後述するレーザパワーの補正動作の有効/無効を設定するための信号として、レーザドライバ6に対しても供給されるようになっている。
【0040】
上記エンコード/PRMLデコード回路18から出力された再生データは、インターフェイス回路であるl/Fコントロール回路20を介し、例えばSCSI(Small Computer System Interface)の信号線を経由してホストコンピュータ24に送られる。また、上記ディスク1に記録されたデータが、いわゆるMPEG(Moving Picture Experts Group)方式により圧縮されたビデオデータである場合には、上記エンコード/PRMLデコード回路18から出力された圧縮再生データはMPEGデコーダ22に送られる。このMPEGテコーダ22では、MPEGの規格に則って当該圧縮再生データを伸張複号化する。この再生ビデオデータは、その後例えばモニタ23に送られて表示される。
【0041】
また、ディスク1にデータを記録する場合には、例えばホストコンピュータ24から供給されたデータがl/Fコントロール回路20を介してエンコード/PRMLデコード回路18のエンコード部に送られる。
【0042】
このエンコード部では、上記l/Fコントロール回路20からのデータに誤り訂正符号の付加と所定のエンコード処理とを施し、さらにディスク1への記録のための所定の変調処理を行って、例えばビットタイミング信号BTと同期が図られた記録信号WDを生成する。
ここで、例えば光磁気ディスクであるディスク1に対し、光変調オーバーライト方式により記録を行うのであれば、この記録信号WDをDSP16に供給するようにされる。DSP16では、記録信号WDにより変調したレーザ駆動制御データを生成し、DSPバスを介してレーザドライバ6に出力する。レーザドライバ6では、供給されたレーザ駆動制御データに基づいて、レーザダイオード駆動電圧LDBを生成して、光学ピックアップ3のレーザダイオードを駆動する。これにより、光学ピックアップ3のレーザダイオードからは、記録データWDにより変調されたパルス発光を行うようにされる。この一方で、例えばDSP16では、DSPバスを介して磁気ヘッドドライバ7を制御することで、バイアスマグネット4から例えば所要の一定レベルの磁界を発生させてディスク1に印加させる。これにより、光変調オーバーライト方式によるデータ記録が実現される。
【0043】
また、磁界変調オーバーライト方式(ここでは単純磁界変調方式を例に挙げる)により記録を行うのであれば、エンコード/PRMLデコード回路18のエンコード部にて生成された記録信号WDを磁気ヘッドドライバ7に供給するようにされる。この記録信号WDに基づいて磁気ヘッドドライバ7がバイアスマグネット4を駆動することで、バイアスマグネット4からは、記録データに応じたN又はSの磁界を発生してディスクに印加する。これと共に、DSP16では、所要の記録レベルに対応するレーザパワーを設定したレーザ駆動制御データを生成してレーザドライバ6に出力する。これにより、光学ピックアップ3のレーザダイオードからは記録レベルに対応するレーザパワーによる発光が行われる。
このようにして、記録データにより変調された外部磁界を印加すると共に、記録レベルのレーザパワーによるレーザ光の照射を行うことで、磁界変調オーバーライト方式による記録が可能となる。
なお、磁界変調オーバーライト方式として、単純磁界変調方式よりも高記録密度化を図ったいわゆるレーザストローブ磁界変調方式が提案されているが、この方式に依るデータ記録を行う場合には、記録データにより変調された外部磁界を印加すると共に、記録データのクロックタイミング(ビットタイミング信号BT)に応じてレーザ光をパルス発光させるようにDSP16が制御を実行すればよい。
【0044】
上記した何れの記録方式においてもいえることであるが、記録時の光学ピックアップ3は、ディスク1の記録面上の温度をいわゆるキュリー点まで上昇させるだけのパワーを有するレーザ光を発生し、当該レーザ光によりキュリー点まで温度が上昇したディスク1の記録面に対して、上記バイアスマグネット4が磁界を印加し、その後、ディスク1の回転に伴って当該記録面の温度が低下することで上記印加した磁界が残り、これにより記録が行われたことになるものである。
【0045】
なお、記録(ここでは記録に消去動作も含まれるものとする)、再生時のレーザダイオードのパワー設定であるが、通常、上記ディスク1には、最外周部や最内周部等に設けられているROM領域(PEP(Phase Encorded Part)ゾーンともいわれる)に、当該ディスクに照射するレーザ光の最適なレーザパワー値が記録されている。したがって、上記DSP16は、当該光ディスクのPEPゾーンから読み取られたレーザパワー値をレーザドライバ6に与えることで、実際にディスクに照射するレーザ光のパワーを設定することができるようになっている。また、本実施の形態では、後述するようにして、例えば上記のようにしてPEPゾーンから読み取ったレーザパワー値を基準値とし、この基準値に対してフォーカスエラー信号FEに基づいて得られるレーザパワーの補正値により補正を行って、最終的なレーザパワー値を設定可能とされている。
【0046】
また、CPU19は、例えばCPUバスを介してDSP16、I/Fコントロール回路20等と接続されることで、当該ディスクドライブ装置全体の動作を制御する。例えばDSP16において実行される各種制御処理もCPU19による全体制御のもとで行われるものである。
【0047】
次に、本発明の実施の形態の特徴となるレーザパワー制御の構成について説明する。
本実施の形態では後述するようにして、フォーカスエラー信号FEを利用してレーザパワー値の補正を行うようにされるのであるが、この根拠について図10及び図11を参照して説明する。
【0048】
図10は、記録時を例にしてレーザパワー(Write Power)と、このレーザパワーにより記録されたデータを再生した場合のビットエラーレートとの関係を示している。
図のように、レーザパワーの最適値が設定されているとすると、この最適値のレーザパワーのマージンは、図にの矢印の範囲により示すように、或る特定のビットエラーレートの値に対応して得られる。
【0049】
そして、図11は上記図10に示した最適値のレーザパワーが固定的に設定されている条件の下でフォーカス状態の摂動を与えた場合の、デフォーカス値とビットエラーレートとの関係を示すものである。
この図には、ジャストフォーカス(defocus0%)を基準として、デフォーカスが大きくなるのに応じて、ビットエラーレートが増加することが示されている。この場合のデフォーカスの範囲のマージンは、図10の場合と同一の特定のビットエラーレート値に対応して、図11の矢印に示す範囲により表される。
このようなデフォーカスに応じたビットエラーレートの変動は、デフォーカスによって信号面に照射されるレーザ光のレーザパワーが、見かけ上、減少するようにして変動することに起因する。つまり、信号面においては、デフォーカスに応じて最適値からずれたレーザパワーにより記録が行われることで、その分記録データについてのビットエラーレートが増加するものである。
【0050】
例えば、実際のフォーカスサーボ制御によるデフォーカスの変動範囲が図12に示すマージンの範囲内にあれば、ビットエラーレートも許容範囲内にあることになって特に問題ではないのであるが、前述したように、MOディスクを含めて高記録密度とされているディスクや、MSRディスクなどの再生時に高レーザパワーが必要なディスクでは、レーザパワーのマージンが厳しいものとなっている。これは、図11に示したデフォーカスのマージンも小さくなることを意味する。ここでは、記録時を例に挙げて説明しているが、このようなレーザパワーとデフォーカスとの関係は再生時、更にはデータ消去時についても同様にいえることである。
【0051】
そこで、本実施の形態では、デフォーカスの変動に関わらず、信号面におけるレーザ光の照射パワーがほぼ最適値で一定となるようにして、常に適正なデータ記録(消去も含む)又はデータ再生が行われるように次のような構成を採るものである。
【0052】
図7は、本実施の形態としてのレーザドライバ6の内部構成例を示している。この図において、LPC(レーザパワーコントローラ;Laser Power Contoroller)31は、基本的には、DSP16からDSPバスを介して伝送されてきたレーザ駆動制御データ(PEPゾーンから読みとったレーザパワー値のデータである)に対応するレベルの、アナログ信号としてのレーザ駆動信号S−LDを出力する。
また、このLPC31にはフォーカスエラー信号FE、及びread gate信号、write gate信号が入力される。更に、DSPバスを介して、レーザパワー値補正動作の有効/無効を指示するenable信号、disable信号が入力される。
フォーカスエラー信号FEは上記PEPゾーンから読みとったレーザパワー値を基準値(補正対象値)として、これに補正を行うための補正値を得るのに利用される。また、read gate信号/write gate信号、及びenable信号/disable信号に基づいて、LPC31ではレーザパワー値の補正を有効とする動作、或るいは無効とする動作の選択を行うようにされるが、これらについては後述する。
【0053】
APC(Autmatic Power Contoroller)32には、上記LPC31からのレーザ駆動信号S−LDが入力されると共に、光学ピックアップ3内のフォトディテクタPDにより得られる反射光量に応じた信号Imが帰還して入力される。
APC32からはレーザ駆動電流Ioutが出力される。このレーザ駆動電流Ioutは、レーザ駆動信号S−LDに基づいたレベルを有するものである。このレーザ駆動電流Ioutにより駆動素子33が駆動されることで、光学ピックアップ3内のレーザダイオードLDが発光駆動されるようになっている。
この構成では、ダイオードLDが発光駆動されることでディスクに照射されたレーザ光の反射光量の信号Imが、APC32に対して帰還されることになるが、APC32では、レーザ駆動電流Ioutと反射光量に応じた信号Imとについて、Iout=Im×k(kは所定値による係数)の関係が得られるように、実際のレーザ駆動電流Ioutのレベルを制御することになる。
【0054】
図8は、上記図7に示したLPC31内部の構成例を示している。
LPC31においては、先ずレジスタ45が設けられる。このレジスタ45にはDSP16からDSPバスを介して伝送されたデータがセットされ、そのセットされたデータを当該LPC31内の所要の機能回路分に対してレジスタバスを介して供給する。
ここで、レジスタ45がDSP16から受け取って処理すべきデータとしては、記録(write)、再生(read)、消去(erase)に対応する各レーザパワー値(レーザ駆動制御データ)のデータ、後述するフォーカスオフセット量を示すfcs offsetデータ、更にはゲートイネーブラ44の動作を制御するenable信号、disable信号等とされる。
また、後述する各セレクタ(50,51)における信号選択を制御するための切り換え制御信号もレジスタ45からレジスタバスを介してセレクタに対して供給される。
【0055】
レジスタ45にセットされるデータのうち、write、read、eraseに対応して設定された各レーザパワー値のデータは次のようにして処理される。
これらwrite、read、eraseに対応する各レーザパワー値は、それぞれD/Aコンバータ47,48,49に対して供給される。D/Aコンバータ47,48,49は入力されたレーザパワー値のデータをアナログ信号に変換してセレクタ50に供給する。
また、D/Aコンバータ47,48,49の各出力は、分岐されてセレクタ51に対しても供給される。セレクタ51では、これらのD/Aコンバータ47,48,49の出力を択一的に選択してVGA43に対して供給するが、これについては後述する。
【0056】
セレクタ50では、これらの供給された各レーザパワー値を示す信号について択一的に選択して加算器52の一方の入力に供給する。この信号の選択制御は、当該ディスクドライブ装置の動作モードに応じてレジスタ45から出力される切り換え制御信号によって行われる。
つまり、write(データ書き込み)時にはD/Aコンバータ47の出力が選択されて加算器52に供給されるようにし、同様に、read(データ再生)時にはD/Aコンバータ48の出力が選択され、erase(データ消去)時には、D/Aコンバータ49の出力が選択されるようにするものである。
これにより、加算器52に対しては、現在の当該ディスクドライブ装置の動作モード(データ書き込み、再生、消去の何れか)に対応して、その動作モードに適合するとされるレーザパワー値を示す信号が供給されることになる。そして、このようにしてセレクタ50から出力されるレーザパワー値とは、例えば前述したように、PEPゾーンから読み出した情報に含まれるレーザパワー値に基づいて得られるものであり、これが補正前の本来のレーザパワー値(基準値)とされることになる。
【0057】
レジスタ45にて得られたフォーカスオフセット量を示すfcs offsetデータは、アブソリュータ/リミッタ42に対して供給されるが、これについても後述する。
【0058】
一方、LPC31に入力されたフォーカスエラー信号FEは、先ずフィルタ41を介して帯域制限された後、アブソリュータ/リミッタ42に入力される。アブソリュータ/リミッタ42では、入力されたフォーカスエラー信号FEについて絶対値化を行い、例えばこの後、絶対値化されたフォーカスエラー信号FEに対してリミッティングを行う。
フォーカスエラー信号FEの絶対値化は、例えば図5(f)の破線の曲線として示すように、ジャストフォーカスに対応して設定された基準レベルVrefよりも負の領域のレベルについては、正レベルとする処理である。これにより、フォーカスエラー信号FEに基づいて、ジャストフォーカスに対するフォーカスのずれ量が求められることになる。
そして、このようにして得られた絶対値化されたフォーカスエラー信号FEに対して、予め設定した所定のリミッティングレベルLMによりスライスしたレベルをVGA(Voltage control Gain Amp)43に供給するものである。
【0059】
LPC31に入力されるフォーカスエラー信号FEは、後述するように基準値としてのレーザパワー値を補正するための補正値を得るために利用されるが、この補正値の基となるフォーカスエラー信号FEについてリミッティングを行うことで、例えば衝撃、振動などによる必要以上のデフォーカス量が検出されたとしても、これに関わらず適正な補正値が得られるようにするものである。また、ここでの図示は省略するがリミッティングレベルを、例えばDSP16の指示により外部から設定するように構成することが可能とされるため、そのディスクドライブ装置に応じた最大動作を見積もって設定を任意に行うことが出来る。
【0060】
また、アブソリュータ/リミッタ42には、前述したfcs offsetレベルが入力され、図5(f)に示したジャストフォーカスに対応する基準レベルVrefに対してオフセットを与えることが出来るようにされている。
【0061】
例えば実際に図5に示したようにして検出されるフォーカスエラー信号FEであるが、ジャストフォーカスに対応する基準の信号レベルが得られたときの実際のフォーカス状態が必ずしもジャストフォーカスではない場合がある。つまり、周知のようにフォーカスエラー信号FEにはDC的なオフセット量が存在する。このため、実際のディスクドライブ装置では、所要のキャリブレーション動作を行うことでこのオフセット量を検出するようにしている。そして、このオフセット量を加味したフォーカスエラー信号FEに基づいて実際のフォーカスサーボ制御を実行するようにしている。
従って、LPC32に入力されたフォーカスエラー信号FEによりレーザパワーの補正値を得ようとした場合も、これを厳密に行おうとすれば、上記オフセット量を考慮する必要が有ることになる。
そこで本実施の形態では、上述のようにfcs offsetレベルに基づいて、絶対値化の基準となる基準レベルVrefが実際のフォーカス状態と一致するようにオフセットを与えることで、実際のフォーカス状態に対応する正確な補正値が得られるようにしているものである。
【0062】
そして、上記したような処理が施されたフォーカスエラー信号FEは、VGA43に対して供給され、ここでゲイン調整が行われる。
このゲイン調整は、セレクタ51からの出力をパラメータとして行われる。
セレクタ51では、前述のようにしてD/Aコンバータ47,48,49の出力(つまりアナログ信号によるwrite,read,eraseのレーザパワー値)が入力される。そして、先のセレクタ50と同様に、write時にはD/Aコンバータ47の出力(writeに対応するレーザパワー値)を選択して出力し、read時にはD/Aコンバータ48の出力(readに対応するレーザパワー値)を、D/Aコンバータ49の出力(eraseに対応するレーザパワー値)をそれぞれ選択して出力する。
【0063】
従って、VGA43ではフォーカスエラー信号FEに対して、入力されたレーザパワー値に応じてゲイン設定が行われることになる。つまり、write,read,erase時とでそれぞれ異なるゲイン設定が行われることになるものである。換言すれば、write,read,erase時とでそれぞれ適合するゲインを与えるようにされるものである。
但し、ここでのゲイン設定は、過剰なゲイン設定が行われないことなどを配慮して、レーザパワー換算にして所定の割合分(例えば5%)が最大値となるように規定しておくものとする。
【0064】
上記VGA43によるゲイン調整までが行われたフォーカスエラー信号FEは、これより後段においては、前述したセレクタ50側から得られる基準値としてのレーザパワー値に対して補正をかけるための補正値として扱われる。このようにしてVGA43にて得られた補正値としての信号(以降「補正値信号」ともいう)は、ゲートイネーブラ44に対して供給される。
【0065】
ゲートイネーブラ44に対しては、上記補正値信号の他、制御信号としてwrite gate信号/read gate信号、及びレジスタバスを介してレジスタ45側からenable信号/disable信号が入力される。
ゲートイネーブラ44は、上記write gate信号/read gate信号、及びenable信号/disable信号の入力状態に応じて、現在VGA43から入力されている補正値信号をスルーして加算器52の他方の入力に供給するenableモードと、現在VGA43から入力されている補正値信号を加算器52に対しては出力しないdisableモードとの切り換えを実行する。
【0066】
ここで、上記ゲートイネーブラ44がenableモードとされている場合について説明する。
この場合、加算器52には、フォーカスエラー信号FEのVrefに対するずれ量に基づいて得られた補正値信号と、基準値としての本来のレーザパワー値を示す信号とが入力されていることになる。
加算器52では、これら2つの入力信号を加算し、レーザ駆動信号S−LDとしてAPC32(図7参照)に出力するが、このときの加算器52の出力信号は、時々刻々と変動するデフォーカスの状態に応じて変化する補正値が、本来のレーザパワー値に対して加えられている信号である。
つまり、前述したように、デフォーカスの程度に応じてディスクに照射されるレーザ光のパワーは見かけ上減少するのであるが、本実施の形態においては、このデフォーカス量に応じた補正値が本来のレーザパワー値に対して加えられることで、ディスクに照射されるレーザ光の見かけ上のパワーは、デフォーカス量の変化に関わらず、ほぼ一定となるように制御されていることになる。そして、実際においては、上記したレーザ光の見かけ上のパワーは、図10に示した最適値に対するマージンの範囲内に納めることが可能となる。
これにより、本実施の形態では、デフォーカスに関わらず適正なデータの書き込み、再生、又は消去を実行させることが可能となるものである。
【0067】
また、上記ゲートイネーブラ44がdisableモードとされている場合には、ゲートイネーブラ44からは補正値信号は出力されず、従って、加算器52からは、基準値としての本来のレーザパワー値を示す信号のみが出力されることになる。
【0068】
本実施の形態において、上記のようにゲートイネーブラ44においてenableモードとdisableモードとの切り換えを行うようにしたのは次のような事情を考慮したことに依る。
例えば、実際の記録再生動作が実行されている期間中に際しては、補正値信号により補正されたレーザパワー値を用いず、基準値としての本来のレーザパワー値のみに基づいてレーザ光の出力を行うべき場合が有る。
【0069】
例えば、フォーカスが外れている状態から通常の閉ループによるフォーカスサーボ制御に移行させるための、いわゆるフォーカス引き込み制御時においては、補正値信号により補正されたレーザパワー値を利用してレーザ光を照射すると、フォーカス引き込み状況に応じたフォーカスエラー信号を得ることが出来ない。つまり、基準値としての本来のレーザパワー値のみを利用してレーザ光の発光を行う必要がある。
【0070】
また、前述したフォーカスエラー信号FEのオフセット量を検出するための、いわゆるフォーカスバイアス検出のためのキャリブレーション時においても、デフォーカス状態に応じた反射光を得る必要があり、基準値としての本来のレーザパワー値のみを利用してレーザ光の発光を行わねばならない。
【0071】
また、MOディスク及びMSRディスクなどではその特性上、記録時には基準値としての本来のレーザパワー値のみを利用した場合がよい場合がある。
【0072】
そして、本実施の形態のディスクドライブ装置では、上記のような状況に対応して、write gate信号/read gate信号の出力のオン/オフが行われたり、enable信号/disable信号の切り換えが行われたりするものである。
【0073】
例えば、上記したフォーカス引き込み制御時やフォーカスバイアス検出のためのキャリブレーション時などは、仮にreadオペレーション、或いはwriteオペレーションが有効とされてread gate信号、又はwrite gate信号が入力されている状態にあるとしても、DSP16からレジスタ45を介してdisable信号を出力するように構成する。
そして、ゲートイネーブラ44では、このとき入力されているdisable信号に基づき、disableモードを設定することで、基準値としての本来のレーザパワー値のみに基づいたレーザ発光が行われるようにする。
【0074】
また、記録時においては基準値としての本来のレーザパワー値のみを利用するものとして構成する場合であれば、ディスクに対するデータ書き込み時はDSP16からレジスタ45を介してdisable信号を出力するようにして、ゲートイネーブラ44にてdisableモードが設定されるようにすればよい。
なお、この場合には、ディスクへのデータ書き込み時には、write gate信号が必ず入力されるため、ゲートイネーブラ44ではwrite gate信号を監視して、このwrite gate信号が得られているときにはdisableモードを設定するような構成としてもよいものである。
【0075】
また、ディスクドライブ装置の規格設定を含めた構成によっては、上記したフォーカス引き込み制御やフォーカスバイアス検出のためのキャリブレーションなどの動作が、enable信号が得られている状態で実行されるが、代わりに、read gate信号、又はwrite gate信号がオフとされるように設定される場合もある。
このような場合には、ゲートイネーブラ44において、enable信号が得られている状態で、かつ、read gate信号、又はwrite gate信号がオンとされている状態のときに、はじめてenableモードを設定する、逆に言えば、enable信号が得られているとしても、read gate信号又はwrite gate信号がオフであればdisableモードを設定するように構成する。このようにすれば、上記の場合と同様に、フォーカス引き込み制御、或いはフォーカスバイアス検出のためのキャリブレーション動作が行われているときには、基準値である本来のレーザパワー値のみに基づいたレーザ発光が行われるようにすることが出来る。
【0076】
図9は、本実施の形態のLPCとしての他の構成例を示すものである。
この図に示すLPC31Aにおいて、入力されたフォーカスエラー信号FEは、フィルタ61,アブソリュータ/リミッタ62を介してコンパレータブロック65に対して出力される。なお、フィルタ61,アブソリュータ/リミッタ62は図8に示したフィルタ41,アブソリュータ/リミッタ42と同一の構成が用いられればよい。
ここでは、アブソリュータ/リミッタ62に対してオフセットレジスタ63にセットされているfcs offsetレベルがD/Aコンバータ64を介して入力されることで、先に述べたVrefのオフセットを実現するようにしている。
【0077】
コンパレータブロック65は、アブソリュータ/リミッタ62から入力されたフォーカスエラー信号FEが並列的に入力されるコンパレータ71,72,73,74,75がその前段に備えられている。これらコンパレータ71,72,73,74,75は、それぞれ異なる閾値(Vref1,2,3,4,5)が設定されており、この閾値と比較された結果がレジスタ/セレクタ回路76に入力される。つまり、この構成により、アブソリュータ/リミッタ62から入力されたフォーカスエラー信号FEのレベルについて、段階的に検出を行うものである。この場合、コンパレータ71,72,73,74,75が5つ備えられることで、ジャストフォーカスに相当する状態を含め、デフォーカス量に応じて6段階の検出が可能となる。
そして、この検出結果がレジスタ/セレクタ回路76からゲートイネーブラ77に対して出力されることになる。
【0078】
なお、ここでのゲートイネーブラ77も、図8に示したゲートイネーブラ44と同様の構成を採ればよいものとされるので、ここでの説明は省略する。また、実際には、図9に示す回路においてもレジスタ45にセットされた各種データ値がレジスタバスを介して所要の機能回路部に伝送される(例えばゲートイネーブラ44に対して入力されるenable信号/disable信号等)ものであるが、ここでの図示は省略する。
【0079】
そして、ゲートイネーブラ77がenableモードである場合、入力されたフォーカスエラー信号FEのレベルの検出情報は、セレクタ67に対する制御信号として出力される。
【0080】
セレクタ67には、レーザパワーレジスタ66内のレジスタ66a〜66eにセットされている値が入力される。レジスタ66a〜66eにセットされている値は、現在設定されている基準値である本来のレーザパワー値に対して、それぞれ5%,4%,3%,2%,1%,0%の増加分を与えた補正レーザパワー値とされる。
セレクタ67では、ゲートイネーブラ77から出力された制御信号に応じて、レジスタ66a〜66eのうち、所要のレジスタにセットされている補正レーザパワー値を選択して、D/Aコンバータ68を介してレーザ駆動信号S−LDをAPC32に出力させる。
【0081】
なお、ゲートイネーブラ77がdisableモードとされている場合には、レジスタ66eにセットされている0%の増加分を与えた補正レーザパワー値(つまり補正無しの基準値としてのレーザパワー値)が出力されるように構成する。
【0082】
この構成の場合、図8に示す構成と比較した場合には、リニアにではなく段階的にしかレーザパワーの補正を行うことは出来ないが、実用上は、例えば図9に示した程度の段階数による検出で充分とされる。
また、図8に示す構成の場合、アナログ信号に対応するVGAを必要とすることで、場合によっては、ゲインのリニアリティやオフセットを生じることが考えられ、それだけ補正量の正確性を欠く可能性があるが、図9に示す構成では、フォーカスエラー信号FEに基づいて段階的に検出されたデフォーカス量に基づいて、デジタル値としてレジスタ66a〜66eにセットされている補正値を使用するようにしているため、上記のようなVGAの動作に起因する補正量の誤差は排除することが可能となる。また、図9に示す回路構成のほうが、図8に示す構成よりも簡略に得ることが可能である。
なお、図9に示す構成では6段階でデフォーカス量の検出、及びレーザパワー値の補正が可能な構成を採っているが、この段階数は実際の使用条件等に応じて変更されて構わないものである。
【0083】
また、本発明は上記実施の形態としての構成に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態としてのディスクドライブ装置としては、MOディスクとMSRディスクについて互換性を有して記録再生が可能な構成としたが、これに限定されるものではなく、他のディスク種別について記録又は再生が可能な構成が採られていても構わないものである。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、フォーカスエラー信号により得られたデフォーカス量に基づいて、基準値である本来のレーザパワー値を補正するように構成したことで、デフォーカスによる見かけ上のレーザパワーの減少をキャンセルして、ほぼ一定の適正なパワーにより信号面に対してレーザ光を照射することが可能となる。これにより、デフォーカスに関わらず適正なデータの記録(消去も含む)、再生を行うことが可能とされる。このような構成は、例えば、高記録密度のディスクや再生時に高レーザパワーを必要とするMSR方式のディスクなど、適正なレーザパワーのマージンが少ないとされる条件を有するディスクについて記録又は再生を行う場合に特に有効となるものである。
【0085】
また、レーザパワー値の補正のための構成として、検出されたデフォーカス量により補正値を得て、これをレーザパワー基準値に加算するようにした場合には、デフォーカス量に応じてリニア(無段階)に補正を行うことが出来る。
また、検出されたデフォーカス量に基づいて、段階的に設定された補正レーザパワー値のうちから、所要の補正レーザパワー値を選択するように構成した場合には、例えば上記段階的に設定する補正レーザパワー値を、実際にはデジタル値としてレジスタなどに保持させておくことが可能であり、この場合には、アナログ信号処理による不安定な動作を回避することが可能になり、段階的ではあるが確実な補正値を得ることが可能になる。
【0086】
また、デフォーカス量の検出に際して、フォーカスエラー信号についてリミッタをかけ、このリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいてデフォーカス量を得るようにすれば、例えば衝撃や振動などにより大きなデフォーカスが生じたときでも、この影響がキャンセルされたデフォーカス量の検出が可能になる。仮に、衝撃や振動などによって得られたデフォーカスに追随して補正が行われると、その補正量が実際には過剰となってかえって適正なデータ記録、再生が妨げられる可能性があるが、上記のようにしてリミッタを効かせることで、このような不都合が回避されることになる。
【0087】
また、レーザパワー基準値とは例えば記録、再生、消去などの記録再生動作に適合するようにして予め設定されたレーザパワーであるが、このレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー補正値の増減率を可変出来るようにしたことで、レーザパワー補正値としては、記録再生動作に適合した値を得ることが可能になる。
【0088】
更に、有効指示信号/無効指示信号(enable信号、disable信号)に基づいて、レーザパワー基準値に対して補正を行ってレーザパワー値を設定する動作と、これを行わずに、補正されないレーザパワー基準値をレーザパワー値として設定する動作との切り換えを行うようにする、或いは、記録又は再生オペレーションに対応する外部ゲート信号(read gate信号/writegate信号)の入力の有無に応じて、上記のようなレーザパワー値設定動作の切り換えを行うようにしたことで、例えば記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御など、補正されたレーザパワー値では、誤動作、誤検出を招くことになるような場合には、レーザパワー基準値を補正しないように動作させて、本来のレーザパワー基準値によるレーザ発光を行わせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクの説明図である。
【図2】実施の形態のディスクにおけるMSRの説明図である。
【図3】本実施の形態としてのディスクドライブ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態のディスクドライブ装置に備えられるフォトディテクタの構造例を示す説明図である。
【図5】フォーカスエラー信号、及びその生成過程を説明する説明図である。
【図6】ディスク上のクロックマークに基づいたクロック生成動作を説明するための説明図である。
【図7】本実施の形態のレーザドライバ6の内部構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態としてのLPCの内部構成例を示すブロック図である。
【図9】本実施の形態としてのLPCの他の内部構成例を示すブロック図である。
【図10】レーザパワーとビットエラーレートとの関係を示す説明図である。
【図11】レーザパワーが最適値として固定された条件の下で、デフォーカス量とビットエラーレートとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3 光学ピックアップ、4 バイアスマグネット、3 光学ピックアップ、5 I−V変換マトリクス回路、6 レーザドライバ、7 磁気ヘッドドライバ、11 PLL回路、12 アドレスデコーダ、18 エンコード/PRMLデコード回路、19 CPU、20 I/Fコントロール回路、22 MPEGデコーダ、24 ホストコンピュータ、31,31A APC、41,61 フィルタ、42,62 アブソリュータ/リミッタ、43 VGA、44,77 ゲートイネーブラ、45 レジスタ、50,51,67 セレクタ、52 加算器、61 フィルタ、65 コンパレータブロック、66 レーザパワーレジスタ、66a〜66e レジスタ、76 レジスタ/セレクタ回路、77 ゲートイネーブラ

Claims (4)

  1. 記録又は再生のために、対物レンズを出力端として記録媒体に対して照射されるレーザ光のレーザパワーを制御するレーザパワー制御装置として、
    上記レーザ光のフォーカス状態を示すフォーカスエラー信号に基づいて、ジャストフォーカス状態からのずれ量であるデフォーカス量を検出するとともに、上記フォーカスエラー信号に対して所要レベルによりリミッティングを行うリミッタ手段を備え、このリミッタ手段によりリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいて上記デフォーカス量を得るように構成されているデフォーカス量検出手段と、
    少なくとも、記録・再生・消去動作に適合するようにして予め設定された所定のレーザパワー基準値を利用してレーザパワー値を設定することのできるレーザパワー設定手段と、
    上記レーザパワー設定手段により設定されたレーザパワー値に基づいて上記レーザ光の出力を行うレーザ光出力手段とを備え、
    上記レーザパワー設定手段は、上記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に対応する補正値を得て、この補正値を上記レーザパワー基準値に対して加算することで上記レーザパワー基準値を補正することにより上記レーザパワー値を設定するレーザパワー値補正設定を実行可能に構成され、記録又は再生状況に応じて所要の動作の有効/無効を指示する有効指示信号/無効指示信号を入力可能とされ、上記有効指示信号が得られているときには上記レーザパワー値補正設定を実行し、上記無効指示信号が得られているときには、上記レーザパワー補正値により補正されないレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー値を設定するレーザパワー値非補正設定を実行するように構成され、上記無効指示信号が得られているときは、記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御の少なくともいづれか1つが実行されているときであるように構成されているとともに、
    更に、現在設定されている記録・再生・消去動作に対応するレーザパワー基準値に基づいて、上記レーザパワー補正値の増減率を可変することの出来るレーザパワー補正値可変手段を備えていること
    を特徴とするレーザパワー制御装置。
  2. 記録又は再生のために、対物レンズを出力端として記録媒体に対して照射されるレーザ光のレーザパワーを制御するレーザパワー制御装置として、
    上記レーザ光のフォーカス状態を示すフォーカスエラー信号に基づいて、ジャストフォーカス状態からのずれ量であるデフォーカス量を検出するとともに、上記フォーカスエラー信号に対して所要レベルによりリミッティングを行うリミッタ手段を備え、このリミッタ手段によりリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいて上記デフォーカス量を得るように構成されているデフォーカス量検出手段と、
    少なくとも、記録・再生・消去動作に適合するようにして予め設定された所定のレーザパワー基準値を利用してレーザパワー値を設定することのできるレーザパワー設定手段と、
    上記レーザパワー設定手段により設定されたレーザパワー値に基づいて上記レーザ光の出力を行うレーザ光出力手段とを備え、
    上記レーザパワー設定手段は、上記レーザパワー基準値に対して、それぞれ異なる所定の補正量を与えて設定した複数の補正レーザパワー値を保持しており、上記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に基づいて、上記複数の補正レーザパワー値のうちから所要の補正レーザパワー値を選択し、この選択された補正レーザパワー値を上記レーザパワー値を設定するレーザパワー値補正設定を実行可能に構成され、記録動作又は再生動作が有効とされている動作状態を示す外部ゲート信号を入力可能とされ、この外部ゲート信号が入力されているときには、上記レーザパワー値補正設定を実行し、外部ゲート信号が入力されていないときには、上記レーザパワー補正値により補正されないレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー値を設定するレーザパワー値非補正設定を実行す るように構成され、上記無効指示信号が得られているときは、記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御の少なくともいづれか1つが実行されているときであるように構成されているとともに、現在設定されている記録・再生・消去動作に対応するレーザパワー基準値に基づいて、上記レーザパワー補正値の増減率を可変することの出来るレーザパワー補正値可変手段を更に備えていること
    を特徴とするレーザパワー制御装置。
  3. 記録又は再生のために、対物レンズを出力端として記録媒体に対して照射されるレーザ光のレーザパワーを制御するレーザパワー制御装置として、
    上記レーザ光のフォーカス状態を示すフォーカスエラー信号に基づいて、ジャストフォーカス状態からのずれ量であるデフォーカス量を検出するとともに、上記フォーカスエラー信号に対して所要レベルによりリミッティングを行うリミッタ手段を備え、このリミッタ手段によりリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいて上記デフォーカス量を得るように構成されているデフォーカス量検出手段と、
    少なくとも、記録・再生・消去動作に適合するようにして予め設定された所定のレーザパワー基準値を利用してレーザパワー値を設定することのできるレーザパワー設定手段と、
    上記レーザパワー設定手段により設定されたレーザパワー値に基づいて上記レーザ光の出力を行うレーザ光出力手段とを備え、
    上記レーザパワー設定手段は、上記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に対応する補正値を得て、この補正値を上記レーザパワー基準値に対して加算することで上記レーザパワー基準値を補正することにより上記レーザパワー値を設定するレーザパワー値補正設定を実行可能に構成され、記録又は再生状況に応じて所要の動作の有効/無効を指示する有効指示信号/無効指示信号を入力可能とされ、上記有効指示信号が得られているときには上記レーザパワー値補正設定を実行し、上記無効指示信号が得られているときには、上記レーザパワー補正値により補正されないレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー値を設定するレーザパワー値非補正設定を実行するように構成され、上記無効指示信号が得られているときは、記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御の少なくともいづれか1つが実行されているときであるように構成されているとともに、
    更に、現在設定されている記録・再生・消去動作に対応するレーザパワー基準値に基づいて、上記レーザパワー補正値の増減率を可変することの出来るレーザパワー補正値可変手段を備えていること
    を特徴とするレーザパワー制御装置。
  4. 記録又は再生のために、対物レンズを出力端として記録媒体に対して照射されるレーザ光のレーザパワーを制御するレーザパワー制御装置として、
    上記レーザ光のフォーカス状態を示すフォーカスエラー信号に基づいて、ジャストフォーカス状態からのずれ量であるデフォーカス量を検出するとともに、上記フォーカスエラー信号に対して所要レベルによりリミッティングを行うリミッタ手段を備え、このリミッタ手段によりリミッティングされたフォーカスエラー信号に基づいて上記デフォーカス量を得るように構成されているデフォーカス量検出手段と、
    少なくとも、記録・再生・消去動作に適合するようにして予め設定された所定のレーザパワー基準値を利用してレーザパワー値を設定することのできるレーザパワー設定手段と、
    上記レーザパワー設定手段により設定されたレーザパワー値に基づいて上記レーザ光の出力を行うレーザ光出力手段とを備え、
    上記レーザパワー設定手段は、上記レーザパワー基準値に対して、それぞれ異なる所定の補正量を与えて設定した複数の補正レーザパワー値を保持しており、上記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に基づいて、上記複数の補正レーザパワー値 のうちから所要の補正レーザパワー値を選択し、この選択された補正レーザパワー値を上記レーザパワー値を設定する、レーザパワー値補正設定を実行可能に構成され、
    記録動作又は再生動作が有効とされている動作状態を示す外部ゲート信号を入力可能とされ、この外部ゲート信号が入力されているときには、上記レーザパワー値補正設定を実行し、外部ゲート信号が入力されていないときには、上記レーザパワー補正値により補正されないレーザパワー基準値に基づいてレーザパワー値を設定するレーザパワー値非補正設定を実行するように構成され、上記無効指示信号が得られているときは、記録媒体へのデータ書き込み、又はフォーカスサーボ制御のためのフォーカスエラー信号についてのバイアス調整、又はフォーカス引き込み制御の少なくともいづれか1つが実行されているときであるように構成されているとともに、
    現在設定されている記録・再生・消去動作に対応するレーザパワー基準値に基づいて、上記レーザパワー補正値の増減率を可変することの出来るレーザパワー補正値可変手段を更に備えていること
    を特徴とするレーザパワー制御装置。
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