JP2001351224A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JP2001351224A JP2001351224A JP2000174377A JP2000174377A JP2001351224A JP 2001351224 A JP2001351224 A JP 2001351224A JP 2000174377 A JP2000174377 A JP 2000174377A JP 2000174377 A JP2000174377 A JP 2000174377A JP 2001351224 A JP2001351224 A JP 2001351224A
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Abstract
く、非磁性層と磁性層の混合が生じないウェットオンド
ライ塗布方式を採用し、ヘッドへの粉付き量を減らしヘ
ッド目詰まりと電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提
供する。 【解決手段】 非磁性支持体上に非磁性層を有し、この
非磁性層上に磁性層を有する磁気記録媒体において、前
記非磁性層が、ゲーサイト微粒子とカーボンブラックと
結合剤樹脂とを含有し、前記ゲーサイト微粒子の嵩密度
が0.69g/cm3以下であり、前記カーボンブラックの
平均粒子径が15〜30nm、窒素吸着法によるBET比
表面積が70〜300m2/g、DBP(フタル酸ジブチ
ル)吸油量が45〜200cm3/100gであり、前記非磁性
層の前記カーボンブラックの含有量が、カーボンブラッ
ク/ゲーサイト微粒子の比(質量)で表したとき、15
/100〜70/100であることを特徴とする磁気記
録媒体。
Description
塗布型の磁気記録媒体に関する。
録方式等の高密度記録が検討され、電磁変換特性に優れ
た磁気記録媒体が望まれている。このなかで、塗布型の
磁気記録媒体では、この要求を満たすために、磁性層の
薄層化が検討されている。このように薄層化された磁性
層を有する磁気記録媒体では、非磁性支持体の表面状態
に起因した記録再生時のスペーシングロスなどの問題を
少なくするために、非磁性支持体と磁性層との間に非磁
性層が設けられることが多い。
上にオキシ水酸化鉄(ゲーサイト)と極性官能基を有す
る結合剤を有する非磁性層の上に磁性層を有する磁気記
録媒体が開示され、これにより非磁性層の表面が平滑化
されるとされている。しかし、上記公報の磁気記録媒体
は湿潤状態にある非磁性層上に磁性層を重ねて塗布する
ウェットオンウェット塗布方式を前提としているため、
非磁性層と磁性層の塗料物性(粘度など)を最適化しな
い場合は前記両層の混合が生じる場合が多いという問題
があった。
性支持体上に非磁性粉末を結合剤中に分散してなる非磁
性層と非磁性層上に形成された磁性層を有する磁気記録
媒体が開示されており、このような磁気記録媒体におい
て、非磁性層中に含まれる非磁性粉末としてのオキシ水
酸化鉄の各種特性を規定することにより表面が平滑化さ
れ高電磁変換特性を有する磁気記録媒体が得られるとし
ている。しかし、前記の特開平11-3517号公報記載の技
術と同様にウェットオンウェット塗布方式を前提とする
ものであるため同様の問題を抱えており、また、ヘッド
への粉付きがあり、ヘッド目詰まり等が発生する場合が
あった。
磁性層の塗料物性の影響が少なく、非磁性層と磁性層の
混合が生じないウェットオンドライ塗布方式を採用し、
ヘッドへの粉付き量を減らしヘッド目詰まりと電磁変換
特性に優れる磁気記録媒体を提供することである。さら
には、安定性に優れた非磁性層用塗料による製造が可能
な磁気記録媒体を提供することである。
明によって達成される。 (1) 非磁性支持体上に非磁性層を有し、この非磁性
層上に磁性層を有する磁気記録媒体において、前記非磁
性層が、ゲーサイト微粒子とカーボンブラックと結合剤
樹脂とを含有し、前記ゲーサイト微粒子の嵩密度が0.
69g/cm3以下であり、前記カーボンブラックの平均粒
子径が15〜30nm、窒素吸着法によるBET比表面積
が70〜300m2/g、DBP(フタル酸ジブチル)吸油
量が45〜200cm3/100gであり、前記非磁性層の前記
カーボンブラックの含有量が、カーボンブラック/ゲー
サイト微粒子の比(質量)で表したとき、15/100
〜70/100であることを特徴とする磁気記録媒体。 (2) 前記非磁性層の結合剤樹脂が電子線硬化型樹脂
である上記(1)の磁気記録媒体。 (3) 前記非磁性層が、さらに、リン酸エステル系化
合物および/またはフェニルホスホン酸を含有する上記
(1)または(2)の磁気記録媒体。 (4) 前記非磁性層を塗布乾燥した後、前記磁性層を
塗布する上記(1)〜(3)のいずれかの磁気記録媒
体。
する。本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に非磁
性層を有し、さらにこの上に磁性層を有するものであ
り、非磁性層は少なくともゲーサイト微粒子とカーボン
ブラックと結合剤樹脂とを含有する。
微粒子の嵩密度は0.69g/cm3以下であり、さらに非
磁性層に平均粒子径が15〜30nm、窒素吸着法による
BET比表面積が70〜300m2/g、DBP(フタル酸
ジブチル)吸油量が45〜200cm3/100gのカーボンブ
ラックを含有する。この場合の非磁性層中のカーボンブ
ラックの含有量は、質量で表して、ゲーサイト微粒子1
00部に対して15〜70部である。これにより優れた
電磁変換特性が得られると共にヘッド目詰まりが大幅に
改善される。
0.69g/cm3を超えると電磁変換特性が悪化してくる
と共にヘッド付着が急激に悪化する。
15部未満となると、非磁性層の電気抵抗値が高くなる
と共にヘッドの粉付き量が増えヘッド目詰まりが悪化す
る。これとは反対に、カーボンブラックの含有量が上記
の70部を超えると、非磁性層形成のための塗料分散性
が悪化し表面性が劣り電磁変換特性の劣化を招く。
るのは、非磁性層の電気抵抗値を適性にすると共に、非
磁性層形成のための塗料(以下、非磁性塗料とも記す)
の分散性を良好にし、表面性に優れた非磁性層を得るた
めである。
の結合剤樹脂として、好ましくは、電子線硬化型樹脂を
用いているため非磁性層の形成に当たって以下の利点が
ある。まず、上層である磁性層を塗布する前に非磁性層
を硬化しているため磁性層用塗料中の溶剤による非磁性
層表面の溶解などの問題がなく、両層の界面の混合の発
生がない。また電子線硬化型樹脂の硬化度が高いため耐
久性が向上する。さらに磁性層形成前に非磁性層をカレ
ンダー(平滑化)処理することで、より平滑性に富んだ
非磁性層表面が得られ、磁性層の電磁変換特性も向上す
る。次に、電子線硬化型樹脂は樹脂自体に硬化性の基
(アクリル系二重結合)を有しているため硬化剤を使用
する必要がない。これに対し、電子線硬化型樹脂ではな
く従来の熱硬化型樹脂を用いた場合は、イソシアネート
系の硬化剤の添加が必須であるが、この添加剤は塗料調
製後塗布前に塗料に添加する必要があり、この際塗料の
凝集が発生する場合がある。また、ゲーサイト微粒子の
分散性自体も不十分となる傾向にあり電磁変換特性に劣
る。
層の塗料物性などの影響が少ない、非磁性層の塗布乾燥
後に磁性層を塗布するウェットオンドライ塗布方式を採
用することができる。
性塗料中に、分散剤として、リン酸エステル系化合物お
よび/またはフェニルホスホン酸を含有させることが好
ましい。これによりゲーサイト微粒子を含有する塗料、
特に、これと電子線硬化型樹脂とを混合した塗料の安定
性が向上し、例えば塗料成分の分離などが生じない。さ
らには、このような塗料を用いて形成した非磁性層は表
面性が向上し、ひいては電磁変換特性の向上につなが
る。
ーサイト(FeOOH)としては、α−FeOOH、β
−FeOOH、γ−FeOOH等が挙げられ、特に、α
−FeOOH、γ−FeOOHが好ましい。ゲーサイト
は嵩密度0.69g/cm3以下のものを用いるが、好まし
くは0.68g/cm3以下、さらに好ましくは0.65g/c
m3以下である。その下限に特に制限はないが、0.4g/
cm3程度である。ここで、嵩密度とは、空隙まで含めた
体積当たりの質量であり、次のようにして測定して算出
される。すなわち、ゲーサイトの粉体500g を容積1
000mlのメスシリンダー中に流し込み、その質量と体
積とを測定して、これらの値から嵩密度を算出する。
製法などによるが、いずれのものであってもよく、好ま
しく用いられるα−FeOOH、γ−FeOOHは、通
常針状結晶であり、その長軸長は0.05〜0.20μ
m が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.15μ
m である。また、X線測定による結晶子径は5〜20nm
が好ましい。
g、Ca、Ba、Sr、Zn、Ti、Mo、Ag、Cu
等の金属化合物が共存していてもよく、アルミニウム化
合物やYを含む希土類元素化合物が存在していてもよ
い。
ーボンブラックは、前述のとおり、平均粒子径15〜3
0nm、窒素吸着法によるBET比表面積70〜300m2
/g、DBP吸油量45〜200cm3/100g(好ましくは4
5〜100cm3/100g)のものである。
く、球状等であってよく、上記の粒子径は、球状でない
ときは、その投影面積を円に換算して求めた値である。
ば、市販品のなかから選択して用いることができる。
量は、前述のとおり、非磁性層の電気抵抗値を適性に
し、ヘッドの粉付き量を減らし、ヘッド目詰まりを改善
し、非磁性層形成のための塗料分散性を良化し表面性を
良好にし、電磁変換特性を向上させるためには、カーボ
ンブラック/ゲーサイト微粒子の比が、質量で、15/
100〜70/100であり、好ましくは20/100
〜50/100である。すなわち、カーボンブラックの
カーボンブラックとゲーサイト微粒子の合計量に占める
割合が、質量百分率で13〜41%、好ましくは17〜
33%である。
合剤樹脂は、電子線硬化型樹脂が好ましい。電子線硬化
型の樹脂はメチルエチルケトン(MEK)等の樹脂の溶
解度が高い溶媒に溶解した溶液としての使用が好まし
い。
線硬化型の塩化ビニル系樹脂であることが好ましい。
ビニル系樹脂は、質量百分率で、塩化ビニル含有量60
〜100%、特に60〜95%のものが好ましい。この
ような塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ビニル
アルコール共重合体、塩化ビニル−ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール−グリシジル(メタ)アクリレー
ト共重合体などがあるが、特に塩化ビニルとエポキシ基
を含有する単量体との共重合体が好ましい。そして、そ
の平均重合度は100〜600程度であることが好まし
い。
重結合を有するが、不飽和二重結合としては、アクリル
基CH2 =CH−COO−またはメタクリル基CH2 =
CH(CH3 )COO−を含有することが好ましい。こ
の(メタ)アクリル基は、分子中に平均で1〜20個、
好ましくは2〜10個存在することが好ましい。
脂は、イオウ含有極性基を有することが好ましい。これ
により分散性が向上する。イオウ(S)含有極性基とし
ては、特に硫酸基および/またはスルホ基が好ましい。
硫酸基および/またはスルホ基としては、−SO4 Y、
−SO3 Yにおいて、YがH、アルカリ金属のいずれで
あってもよいが、Y=Kで、−SO4 K、−SO3 Kで
あることが特に好ましい。これら硫酸基、スルホ基はい
ずれか一方であっても、両者を含有するものであっても
よく、両者を含むときにはその比は任意である。また、
これらのS含有極性基は、S原子として、質量百分率
で、分子中に0.01〜10%、特に0.1〜5%含ま
れていることが好ましい。
を得るには、以下のようにすることが好ましい。すなわ
ち、まず好ましくはS含有極性基を有し、さらに水酸基
を含有する原料塩化ビニル系樹脂を用意する。この原料
塩化ビニル系樹脂の水酸基の数は1分子中に3〜60
個、好ましくは2〜30個であり、また極性基として
は、必要に応じS含有極性基の他に、=OPO2 Y基、
=PO3 Y基、−COOY基、−N(R)2 基、−N+
(R)3 ・Z-[ここで、Rはアルキル基または水素原
子であり、Zはハロゲンである。]などを含有させるこ
ともできる。
は、特に特開昭60−238371号公報、同60−1
01161号公報、同60−235814号公報、同6
0−238306号公報、同60−238309号公報
に開示されたものが好適である。このものは、塩化ビニ
ル、エポキシ基を有する単量体、さらに必要に応じてこ
れらと共重合可能な他の単量体を、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウムなどのSを含む強酸根を有するラジ
カル発生剤の存在下に重合して得られる。このラジカル
発生剤の使用量は、質量百分率で、単量体に対して通常
は0.3〜9.0%、好ましくは1.0〜5.0%であ
る。より詳細には、Sを含む強酸根を有するラジカル発
生剤は、水溶性のものが多いので、乳化重合あるいは、
メタノール等のアルコールを重合媒体とする懸濁重合
や、ケトン類を溶媒とする溶液重合が好適である。
れるラジカル発生剤、懸濁安定剤、乳化剤などを用いる
ことができる。
しては、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシ
ジルエーテルなどの不飽和アルコールのグリシジルエー
テル類、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチル
グリシジルイタコネート、グリシジルエチルマレート、
グリシジルビニルスルホネート、グリシジル(メタ)ア
リルスルホネートなどの不飽和酸のグリシジルエステル
類、ブタジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセン
モノオキサイド、2−メチル−5,6−エポキシヘキセ
ンなどのエポキシドオレフィン類などが挙げられる。こ
の単量体は、一般には共重合体中のエポキシ基の量が、
質量百分率で、0.5%以上となる範囲で使用される。
重合度が100〜600、好ましくは200〜500、
塩化ビニルの含有量が、質量百分率で、60%以上のも
のである。なお、このような原料樹脂としては、例えば
日本ゼオン株式会社からMR−110として市販されて
いる。
後電子線硬化型に変性される。
型に変性するときの好ましい方法としては、水酸基やカ
ルボン酸基を有する樹脂に対し、(メタ)アクリル基と
カルボン酸無水物あるいはカルボン酸を有する化合物を
反応させてエステル変性する方法が挙げられる。また、
トリレンジイソシアネート(TDI)と2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート(2−HEMA)との反応
物(アダクト)とを反応させるウレタン変性によっても
よい。
エチレン性不飽和二重結合を1個以上およびイソシアネ
ート基1個を1分子中に有するモノマーを用いてもよ
い。このようなモノマーとしては、2−イソシアネート
エチル(メタ)アクリレートなどがある。
する原料塩化ビニル系樹脂重合体(A)とモノマー
(B)との反応によってエチレン性不飽和二重結合を導
入するが、水酸基およびその他の極性基を有する塩化ビ
ニル系共重合体(A)とモノマー(B)のモル比によっ
て電子線硬化型を自由に設計できる。
ビニル系共重合体(A)とモノマー(B)の反応は、必
要に応じて反応に関与しない公知の有機溶剤に水酸基お
よびその他の極性基を有する塩化ビニル系共重合体を溶
解させ、公知の反応触媒を用い、公知のラジカル重合禁
止剤、例えばハイドロキノンを用い、反応温度60℃以
下で行われる。
社から、TB−0246として市販されている。
型の塩化ビニル樹脂と共に、用いられる樹脂としては、
ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレ
タン樹脂等が挙げられる。
子線硬化型のポリウレタン樹脂との併用が好ましく、電
子線硬化型の塩化ビニル樹脂/電子線硬化型のポリウレ
タンの比(質量)が10/90〜90/10となるよう
に使用することが好ましい。この比はより好ましくは4
0/60〜80/20である。
(3官能以上)の(メタ)アクリル系モノマーを含有さ
せてもよい。
有量は、質量で、ゲーサイト100部に対し10〜50
部、好ましくは12〜30部であることが好ましい。
て、リン酸エステル系化合物および/またはフェニルホ
スホン酸(C6H5PO(OH))を用いることが好まし
い。特に、これらの化合物の併用は好ましい。
には、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリ
ン酸が挙げられ、例えば製品名RE610(東邦化学
製)として市販されているものを用いることができる。
サイト100部に対し、リン酸エステル系化合物が好ま
しくは0.1〜3.0部、より好ましくは0.5〜2.
0部であり、フェニルホスホン酸が好ましくは0.1〜
10.0部、より好ましくは0.5〜6.0部である。
リン酸エステル系化合物の量が少ないと、非磁性塗料成
分の分離が生ずる傾向にある。また、多すぎると塗膜の
ガラス転移温度(Tg)が低下し、ヘッド付着が増加し
てくる。一方、フェニルホスホン酸の量が少なくなると
非磁性層の塗布後の表面粗さ(Ra)が大きくなる傾向
にある。また、多すぎると非磁性塗料がゲル化する傾向
にある。
の研磨剤、脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコーンオイル
等の界面活性剤、潤滑剤、その他の各種添加物を添加し
てもよい。
0μm であることが好ましい。さらに好ましくは0.5
〜1.5μm である。
必要に応じて溶剤とを添加して混合し、分散させて調製
すればよい。なお、溶剤、潤滑剤は分散後に添加しても
よい。
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系、トルエン等の芳香
族系等の各種溶剤を目的に応じて選択すればよい。
て混練することにより行えばよく、加圧下に混練するも
のであっても、連続的に混練するものであってもよい。
また、2本ロール等のミキシングロールを用いてもよ
い。さらには、これらを併用してもよい。
ブレンダー)を用いてもよい。さらに、ガラス、セラミ
ックス(例えばジルコニア)、鉄、タングステン炭化物
等の粒子を用いたミルを用い、粉砕を伴う分散法を適用
してもよい。詳細は公知の方法による。
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
アラミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド
等の各種樹脂製であってよく、その厚さは2〜8μm 程
度である。
られる磁性層に用いられる磁性粉は金属磁性粉などであ
ってもよく、用いる金属磁性粉の組成としては、Fe,
Co,Niの単体、およびこれらの合金、またはこれら
の単体および合金に、Cr,Mn,Co,Ni、さらに
はZn,Cu,Zr,Al,Ti,Bi,Ag,Pt等
を添加した金属が使用できる。また、これらの金属に
B,C,Si,P,Nなどの非金属元素を少量添加した
ものであってもよい。さらに、Yを含む希土類元素を含
有するものも好ましい。
形態などのものを使用し、磁気記録媒体として用いる用
途によって選択すればよい。特に、磁気テープでは、粒
状形態よりも針状形態のものの方が好ましい。このよう
な針状形態の軸比(長軸/短軸)は特に限定されない
が、通常、3〜10程度とすればよい。磁性粉の比表面
積(BET値)は30〜70m2/g程度であり、保磁力H
cは80〜250kA/m程度飽和磁化σsは100〜17
0Am2/kg程度である。
程度である。さらに、場合によっては、磁性層上に表面
保護層を設けることもできる。
側にバックコート層が設けられるのが一般的であり、こ
のバックコート層の厚さは0.2〜0.8μm 程度であ
る。バックコート層にはカーボンブラックの添加が好ま
しい。
に用いる結合剤としての樹脂は、従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性ないし反応型樹脂、電子線感応型変性樹脂
等を用いることができる樹脂の種類としては、塩化ビニ
ル系共重合体、ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ニト
ロセルロース、ブタジエンゴムのようなゴム系樹脂など
の樹脂を用いることができる。中でも、磁性層などで
は、塩化ビニル系共重合体とポリウレタン系樹脂との組
み合わせが好ましい。これらを併用するときの比率は特
に限定されないが、質量で、塩化ビニル系重合体/ポリ
ウレタン系樹脂が10/90〜90/10の範囲にある
ことが好ましい。
性基(−SO3 M、−SO4 M)の他、−COOM、−
NH2、−N+(R)3X-(ここで、Mは、H、Li、N
a、K、−NR 、−NHR を示し、Rはアルキル基ま
たはHを示し、Xはハロゲン原子を示す)などがある。
これらの中でも特にイオウ含有極性基、−COOM、−
N+(R)3X-が親水性が強いために好ましく、特にイオ
ウ含有極性基が好ましい。
に存在しても、分枝中に存在してもよく、分子中に、質
量百分率で、0.01〜10%含まれることが好まし
く、さらには0.02〜3%含まれることが好ましい。
性基を有する樹脂のみを用いることが好ましいが、親水
性極性基を持たない樹脂と併用してもよく、併用すると
きは、質量百分率で、樹脂結合剤全体の47%以上、さ
らには50%以上であることが好ましい。
は、塗布により設層されるのが一般的であり、非磁性
層、磁性層やバックコート層用の塗料の分散工程や塗
布、その後の乾燥、カレンダー加工、切断工程などは特
に断らない限り従来から公知の方法を用いて行うことが
できる。これについての詳細は、特開平9−27011
6号公報などの記載を参照することができる。
る非磁性層と磁性層は、ウェットオンドライ塗布方式に
よっ設けられる。
さは、JIS B 0601に従う中心線平均粗さRaで1.0〜
3.5nmであり、カレンダー加工後の非磁性層形成段階
のRaは1.0〜5.0nmである。
本発明はこれらの実施例に限定されるものでないことは
いうまでもない。
価は、下記基準に従った。
ml容量のメスシリンダーに流し込み、その質量と体積と
を測定して、これらの値から算出した。
「TALYSTEPシステム」(テーラーホブソン社製)を用
い、JIS B O601に基づいてRaの測定を行った。ただし
測定機の条件としては、フィルター0.18〜9Hz、触針0.1
×2.5μm スタイラス、触針圧2mg、測定スピード0.03mm
/sec、測定長さ500μm である。
0にて、HP社製C5683Aドライブを使用し、記録電流値3
0mAにて20MHz(記録波長0.67μm)の出力(μV)を測定
し、リファレンステープに対する出力比をdB換算して
求めた。
カード・カンパニー)製C5683Aドライブを使用
し、170m長さの磁気テープ(後述の3.8mm幅に切
断されたデータ用テープ)をWRITE/READを1つのセット
として25セット走行させた後、ヘッドを200倍の顕
微鏡にて観察した。ヘッドの摺動部に付着が全くないも
のを◎、ヘッド摺動部には付着はないが、摺動部端部に
付着があるものを○、摺動部端部から摺動部にかけて付
着が若干あるものを△、摺動部端部から摺動部にかけて
付着が大きいものを▲、大きな付着がヘッド摺動部上の
ヘッドギャップに見られて目詰まり状態にあるものを×
とした。
磁性層とバックコート層とを具えた磁気記録媒体を作製
した。なお、組成の数値は質量による部で表わした。
分) 塩化ビニル−エポキシ含有モノマー共重合体 平均重合度:310 エポキシ含有量:3%(質量百分率) 過硫酸カリ使用S含有量:0.6%(質量百分率) 2−イソシアネートエチルメタクリレート(MOI)を
使用して日本ゼオン社製MR110をアクリル変性した
もの MEK(メチルエチルケトン)/トルエン=1/1(質
量比)の溶剤に溶解された状態(固形分濃度30%(質
量百分率)) アクリル含有量:6モル/1モル ポリウレタン 東洋紡績(株) TB−0216 9.0部(固形
分) ヒドロキシ含有アクリル化合物−ホスホン酸基含有リン
化合物−ヒドロキシ含有ポリエステルポリオール 平均分子量:13,000 P含有量:0.2%(質量百分率) MEK(メチルエチルケトン)/トルエン=1/1(質
量比)の溶剤に溶解された状態(固形分濃度35%(質
量百分率)) アクリル含有量:8モル/1モル
/シクロヘキサノン=2/2/1(質量比)
0.8mm径のジルコニアビーズ80%充填(空隙率50
vol%)の横型ピンミルにて分散し、最後に潤滑剤と溶剤
を添加し、粘度調整を行った。
ーで混練後、横型のピンミルにて分散し、最後に粘度調
節を行った。
吸油量68ml/100g、BET比表面積210m2/g) カーボンブラック 10部 (昭和キャボット(株)、BP-130、平均粒径75nm、DBP
吸油量69ml/100g、BET比表面積25m2/g) 炭酸カルシウム 15部 (白石工業(株)製、ホモカルD 平均粒径70nm) ニトロセルロース 55部 (旭化成工業(株)製、BTH1/2) ポリウレタン樹脂 35部 (東洋紡績(株)製、UR-8700) メチルエチルケトン 150部 トルエン 150部 シクロヘキサノン 80部
後、サンドグラインドミルにて5時間分散を行った。そ
の後に、下記の組成物を投入し、さらに1時間サンドグ
ラインドミルにて分散を行った。
に硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネート
L)13部添加混合した。
持体(磁性層塗布面側Ra1.5nm)上に、カレンダー
加工後の厚みが0.7μm になるように、非磁性層をリ
バースコーターで塗布した。その後カレンダー加工を行
い、さらに3Mradで電子線照射を行った。このとき非磁
性層の表面粗さ(Ra)は1.8nmであった。
を、加工後厚みが0.15μm になるようにノズルで塗
布を行い、配向、乾燥、カレンダー加工後、再電子線照
射(4.5Mrad)を行った。さらにバックコートを0.
5μm の乾燥厚になるようにグラビアシリンダーで塗
布、乾燥した。
8時間熱硬化を行った後、3.8mm幅に切断し、データ
用テープを作製した。これをテープサンプル1とする。
うに、非磁性層に用いるゲーサイトの嵩密度、カーボン
ブラックの含有量(ただし、カーボンブラックとゲーサ
イトの合計量は一定)をかえてデータ用テープを作製し
た(テープサンプル2〜9)。
を表1に示す。なお、総合評価も併記する。結合評価の
基準は以下のとおりである。
した非磁性塗料の調製において非磁性層の分散剤、樹脂
の種類を表2のように変えた以外は同様にして非磁性塗
料を調製し、62μm 厚のPET(ポリエチレンテレフ
タレート)フィルム上に各非磁性塗料をアプリケータ
(ギャップ25μm )を使用して塗布し、乾燥して非磁
性層サンプル10〜16を作製した。なお、非磁性層サ
ンプル14、15の非磁性層で使用した電子線硬化型塩
化ビニルは、粉末状のMR301(日本ゼオン(株)
製)をそのまま用いた。また、非磁性層サンプル16は
塩化ビニル、ポリウレタン共に実施例1の磁性層に用い
たものと同様の熱硬化型の樹脂を用い、さらに硬化剤
(コロネートL)を4部添加し、塗布、乾燥することに
よって非磁性層を形成した。
いて、表面粗さ(非磁性層側表面)を実施例1と同様に
して調べた。また、非磁性塗料の混練溶解物の安定性を
以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
降物あり ×:混練溶解物の作製後直ちに軟沈降物あり
化型樹脂を用い、さらに分散剤としてリン酸エステル系
化合物およびフェニルホスホン酸を用いたもの(サンプ
ル10)は、粉末状の電子線硬化型樹脂を用いたもの
(サンプル14)や、熱硬化型の樹脂を用いたもの(サ
ンプル16)に比べ、混練溶解物の安定性と非磁性層の
表面粗さの改善効果が大きいことがわかる。
ル11)に比べ、リン酸エステル系化合物を用いたもの
(サンプル12)は混練溶解物安定性の改善効果が大き
く、フェニルホスホン酸を用いたもの(サンプル13)
は混練溶解物安定性に問題があるものの非磁性層の表面
粗さの改善効果が大きいことがわかる。
かつヘッド目詰まりがない。また、非磁性層用塗料の安
定性が良好である。
Claims (4)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に非磁性層を有し、この
非磁性層上に磁性層を有する磁気記録媒体において、 前記非磁性層が、ゲーサイト微粒子とカーボンブラック
と結合剤樹脂とを含有し、 前記ゲーサイト微粒子の嵩密度が0.69g/cm3以下で
あり、 前記カーボンブラックの平均粒子径が15〜30nm、窒
素吸着法によるBET比表面積が70〜300m2/g、D
BP(フタル酸ジブチル)吸油量が45〜200cm3/10
0gであり、 前記非磁性層の前記カーボンブラックの含有量が、カー
ボンブラック/ゲーサイト微粒子の比(質量)で表した
とき、15/100〜70/100であることを特徴と
する磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記非磁性層の結合剤樹脂が電子線硬化
型樹脂である請求項1の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記非磁性層が、さらに、リン酸エステ
ル系化合物および/またはフェニルホスホン酸を含有す
る請求項1または2の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 前記非磁性層を塗布乾燥した後、前記磁
性層を塗布する請求項1〜3のいずれかの磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000174377A JP2001351224A (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | 磁気記録媒体 |
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JP2000174377A JP2001351224A (ja) | 2000-06-09 | 2000-06-09 | 磁気記録媒体 |
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JP2001351224A true JP2001351224A (ja) | 2001-12-21 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001351224A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005228464A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-08-25 | Tdk Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
US7601395B2 (en) | 2004-01-13 | 2009-10-13 | Tdk Corporation | Magnetic recording medium and method for manufacturing the same |
-
2000
- 2000-06-09 JP JP2000174377A patent/JP2001351224A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005228464A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-08-25 | Tdk Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
US7601395B2 (en) | 2004-01-13 | 2009-10-13 | Tdk Corporation | Magnetic recording medium and method for manufacturing the same |
JP4561368B2 (ja) * | 2004-01-13 | 2010-10-13 | Tdk株式会社 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
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