JP2001348771A - 綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法 - Google Patents

綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法

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JP2001348771A
JP2001348771A JP2000172136A JP2000172136A JP2001348771A JP 2001348771 A JP2001348771 A JP 2001348771A JP 2000172136 A JP2000172136 A JP 2000172136A JP 2000172136 A JP2000172136 A JP 2000172136A JP 2001348771 A JP2001348771 A JP 2001348771A
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Shunzo Abe
俊三 安倍
Nobuhiro Kuwabara
展宏 桑原
Mitsuo Tanida
光雄 谷田
Masatoshi Yoshikawa
雅敏 吉川
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂加工後の強度保持率が高い綿繊維含有繊
維構造物の製造法を提供する。 【解決手段】綿繊維含有紡績糸に、たて糸のり剤および
油剤を付与するに際し、緊張下で付与することを特徴と
する綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤および油剤の付与
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糸、織物、編物など
の半製品、ドレスシャツ、ブラウス、パンツ、ジャケッ
ト等の衣料用および帽子、ハンカチ、タオルなどの日曜
雑貨品用として好適な綿繊維含有紡績糸の処理方法に関
するものであり、さらに詳しくは、綿繊維の架橋構造形
成の際の強度低下を大幅に改善できる紡績糸の提供に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層破壊が報告され、その原
因の一つとしてドライクリーニング用溶剤が指摘されて
いる。水を媒体にした洗濯が再度注目されるようになっ
た。綿繊維を含有する衣料品および日曜雑貨品分野で
は、水洗濯時の収縮やしわの発生が消費性能上問題にな
るため、一般に樹脂加工が実施されている。樹脂加工に
はプレキュア法、ポストキュア法、気相加工法などがあ
る。使用される樹脂加工剤は主として、前2者はグリオ
キザール系であり、特殊なケースとしてポリカルボン酸
系が後者はホルムアルデヒドが使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、木綿以下、単
に綿と記載は、樹脂加工すると架橋度が進むにつれて、
著しく強度低下する。この原因として、糸および織編物
のそれぞれが持つ歪み、架橋に伴う繊維の剛直化、架橋
反応のための酸触媒によるセルロース分子の切断などが
挙げられている。この点に関する改善策として、アルカ
リ膨潤剤前処理により綿繊維の結晶の繊維軸に対する配
向度を高めておくこと、架橋鎖長を適度に長くしておく
こと、潜在性酸触媒の適用などが知られている。特に、
液体アンモニア前処理が結晶配向度向上に効果的であ
る。しかしながら、これとても十分な強度低下抑制効果
が得られたとはいえない。細番手使いの綿織物や繊維強
度が元々低い原綿使いでは、樹脂加工前の強度そのもの
が低いため、樹脂加工後の強度がより低くなり、消費適
性が不十分であり、更なる改良が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、予め綿繊維含有
紡績糸を水系ののり剤又は/及び油剤処理浴中で、緊張
下で処理して、その伸度を抑制することによって、非晶
部の配向度を高めておくことが強度低下抑制に有効であ
ることを見出して本発明に到達したのである。
【0005】即ち、本発明は、 1.綿繊維含有紡績糸に、たて糸のり剤又は/及び油剤
を付与するに際し、緊張下で付与することを特徴とする
綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法、 2.前記たて糸のり剤又は油剤が、水系であることを特
徴とする前記1記載の綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤
又は油剤の付与方法、 3.前記緊張が、綿繊維含有紡績糸1本当たり25〜200
cNの荷重であることを特徴とする前記1又は2記載の
綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法、
及び 4.前記綿繊維含有紡績糸が、先染糸であることを特徴
とする前記1〜3のいずれかに記載の綿繊維含有紡績糸
のたて糸のり剤又は油剤の付与方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】従来、紡績糸へのたて糸のり剤付
与は、紡績糸をビーム状にした上で、たて糸のり剤の処
理浴中に浸漬・付与して巻き取る方法がとられるが、こ
の場合、処理浴中での緊張は、その必要性がないため積
極的にはなされていない。また、紡績糸への油剤付与
は、チーズ状あるいはかせ状で積極的な緊張は与えない
で処理されるのが一般的である。従って、いずれのケー
スも綿繊維の非晶部の配向は不十分なままとなってい
た。そこで本発明では、紡績糸にたて糸のり剤や油剤を
付与する際に、積極的に紡績糸に緊張を与えて綿繊維の
非晶部の配向度を高めるのである。
【0007】非晶部の配向度を高める方法としては、綿
繊維含有紡績糸あるいは反応およびバットなどの綿繊維
用染料で染色した先染糸などを、水系ののり剤および油
剤処理浴中で、緊張下で処理する方法が有効である。緊
張処理時に掛ける荷重は、綿繊維含有紡績糸1本当たり
25〜200 cNであり、好ましくは50〜150 cN、さらに好ま
しくは100〜150 cNである。
【0008】本発明における綿繊維含有紡績糸からなる
織編物の好適な処理法として、通常の糊抜き・精練・漂
白後のマーセル化処理がある。すなわち、綿繊維の結晶
構造を変化させることができる薬剤を使用することも有
用である。こうした薬剤としては、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、エチルアミン、液体
アンモニア、ヒドラジンなどのアルカリ類およびこれら
の組み合わせが挙げられる。たて糸のり剤又は/及び油
剤を緊張下で付与された綿繊維含有紡績糸からなる織編
物を液体アンモニア、水酸化ナトリウムおよびこれらの
組み合わせ処理することも樹脂加工後の強度保持率の点
で有効であり、特に、液体アンモニア処理が好ましい態
様である。また、染色性を考慮した系として水酸化ナト
リウム/液体アンモニアの組み合わせ処理も好ましい処
理法である。
【0009】本発明における綿繊維含有紡績糸とは、綿
繊維単独の場合あるいはその他に、ラミー、リネン、ケ
ナフ、パルプ、バクテリアセルロースなどの天然セルロ
ース繊維、ビスコース法レーヨン(ポリノジックを含
む)、銅安法レーヨン、溶剤紡糸法レーヨンなどの再生
セルロース繊維、絹、羊毛、プロミックス繊維などのタ
ンパク質繊維、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維との混
繊、混紡、交織、交撚などで混用して得られる紡績糸を
意味する。他の繊維と混用する場合、本発明の特性をよ
り発揮させるために、綿繊維の含有率は20重量%以上が
好ましく、30重量%以上がより好ましく、さらに好まし
くは50重量%以上である。
【0010】また、本発明で言う繊維製品とは、前記の
綿繊維や混用繊維を用いた糸および織物、編物、などの
布帛を用いたシャツ、ブラウス、パンツ、ジャケットな
どの衣料品および帽子、ハンカチ、タオルなどの雑貨品
を指す。
【0011】以下に本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。実施例で用いた評価法を以下に示す。 紡績糸に対する強度、伸度および強度保持率の測定:各
織物からよこ糸を分取し、破断強・伸度をJIS L 1095
−1990(標準)に準拠し測定した。強度保持率は樹脂加工
前後の破断強度比の百分率で示した。
【0012】結合ホルムアルデヒド量の定量:安倍ら;
繊維機械学会誌、50,T124(1997)の方法に準じて測定し
た。
【0013】実施例1 綿60番手/双糸のなま糸をビーム整経し、たて糸のり付
け機を用い、紡績糸1本当たりの荷重が120 cNの緊張下
でのり付けして乾燥した。その際のたて糸のり剤用加工
液(A)の組成は下記に示す。一方、綿60番手/双糸のな
ま糸を、かせシルケット機を用い、紡績糸1本当たりの
荷重が100 cNの緊張下で油剤を付与し、よこ糸用として
使用した。よこ糸用油剤の加工液(B)の組成を下記に示
す。ついで、製織機を用いてブロード織物を製織した。
この織物を通常の糊抜き・精練・漂白を施した後、常法
の気相ホルムアルデヒド加工を行った。得られた織物の
特性を表1に示す。
【0014】加工液(A) コーンスターチ 5.0部 PVA-217(クラレ社製、ポリビニールアルコール) 1.5部 プラスサイズ(互応化学工業社製、アクリル系糊剤)0.
5部 ワープセット100(竹本油脂社製、油剤)0.5部 水 92.5部
【0015】加工液(B) ワープセット100(竹本油脂社製、油剤)0.5部 水 99.5部
【0016】実施例2 40番手/単糸の反応染色した先染糸を実施例1と同様
に、たて糸のり剤および油剤を付与し、得られたブロー
ド織物を実施例1と同様に糊抜き・精練・漂白を施した
後、常法の気相ホルムアルデヒド加工を行った。得られ
た織物の特性を表1に示す。
【0017】実施例3 実施例1で得られたブロード織物を実施例1と同様に糊
抜き・精練・漂白を施した後、25оBe´の水酸化ナトリ
ウム水溶液でマーセル化処理を行った。この織物を用い
てシャツを縫製した。このシャツに常法の気相ホルムア
ルデヒド加工を施した。該シャツから分取したよこ糸の
特性を表1に示す。
【0018】実施例4 実施例1において、たて糸のり剤および油剤付与時の緊
張を30 cNにする以外はすべて実施例1と同様に行っ
た。得られた織物の特性を表1に示す。
【0019】比較例1 実施例1において、たて糸のり剤および油剤の付与時の
張力を積極的には掛けないこと以外は、実施例1と同様
に行ってブロード織物を作製した。得られた織物に実施
例1と同様にして、気相ホルムアルデヒド加工を施し
た。該織物のよこ糸の特性を表1に示す。
【0020】比較例2 実施例3において、先染糸のたて糸のり剤および油剤付
与の際、積極的に張力をかけないで処理を実施すること
以外は、実施例3と同様に行った。この先染糸使いの織
物に、常法の気相ホルムアルデヒド加工を施した。該織
物の特性を表1に示す。
【0021】比較例3 実施例4において、たて糸のり剤および油剤処理の際、
積極的には張力をかけないで処理すること以外は、実施
例4と同様に行った。得られた織物に、常法の気相ホル
ムアルデヒド加工を施した。該織物の特性を表1に示
す。
【0022】
【表1】 1)気相ホルムアルデヒド加工前後の強度比(強度保持
率;%)を示す。
【0023】
【発明の効果】本発明による綿繊維含有紡績糸を用いた
綿繊維含有繊維構造物は樹脂加工後の強度保持率を大幅
に改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】綿糸の緊張処理時の荷重と気相ホルムアルデヒ
ド加工綿糸の強度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅敏 富山県射水郡大門町犬内50番地 東洋紡績 株式会社庄川工場内 Fターム(参考) 3B154 AA02 AA18 AB02 BA05 BB09 BD04 BD13 BD18 BE05 BF03 DA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】綿繊維含有紡績糸に、たて糸のり剤又は/
    及び油剤を付与するに際し、緊張下で付与することを特
    徴とする綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付
    与方法。
  2. 【請求項2】前記たて糸のり剤又は油剤が、水系である
    ことを特徴とする請求項1記載の綿繊維含有紡績糸のた
    て糸のり剤又は油剤の付与方法。
  3. 【請求項3】前記緊張が、綿繊維含有紡績糸1本当たり
    25〜200cNの荷重であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付
    与方法。
  4. 【請求項4】前記綿繊維含有紡績糸が、先染糸であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の綿繊維
    含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法。
JP2000172136A 2000-06-08 2000-06-08 綿繊維含有紡績糸のたて糸のり剤又は油剤の付与方法 Withdrawn JP2001348771A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111270444A (zh) * 2020-04-15 2020-06-12 淄博大染坊丝绸集团有限公司 一种麻棉筒子纱上浆工艺
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