JP2001347961A - ステアリング機構の伝動装置 - Google Patents

ステアリング機構の伝動装置

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JP2001347961A
JP2001347961A JP2000168156A JP2000168156A JP2001347961A JP 2001347961 A JP2001347961 A JP 2001347961A JP 2000168156 A JP2000168156 A JP 2000168156A JP 2000168156 A JP2000168156 A JP 2000168156A JP 2001347961 A JP2001347961 A JP 2001347961A
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JP
Japan
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transmission
case
differential
clutch
steering
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JP2000168156A
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English (en)
Inventor
Shuji Tanaka
周二 田中
Masami Matsuoka
正躬 松岡
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Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 比較的安定してシュアなハンドリングで操向
性能を向上できるとともに必要スペースを比較的小さく
することができ、ミッションケースの載せ降しが容易
で、メンテナンス性を向上すること。 【解決手段】 操向用の車輪のアクスルケース17を油
圧無断変速装置14とミッションケース51の間に設け
るとともに、ステアリングハンドル9の回転を操向用の
車輪の揺動機構に伝動せしめる伝動装置をアクスルケー
ス17の上方における油圧無断変速装置14とミッショ
ンケース51との間の間隙Sに配置し取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗用田植機の走行
機体等の操向を行うステアリング機構の伝動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来乗用
田植機の走行機体等には、ステアリングハンドルの回転
を操向用の車輪の揺動機構に伝動装置を介して伝動して
走行機体の操向を行わせるステアリング機構が設けられ
ているが、通常はミッションケース内に伝動機構が収容
されており、ミッションケースとステアリング機構が一
体的であったため、ミッションケースの乗せ降ろしが容
易ではなく、メンテナンス性が比較的低いという欠点が
あった。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のステアリング機構の伝動装置は、ステアリン
グハンドル9の回転を操向用の車輪1の揺動機構に伝動
装置を介して伝動して走行機体3の操向を行わせるステ
アリング機構において、上記車輪1のアクスルケース1
7側に伝動装置を取り付けて設けたことを第1の特徴と
している。
【0004】第2に油圧無段変速装置14とミッション
ケース51とを備え、ミッションケース51と油圧無段
変速装置14との間に操向車輪1のアクスルケース17
を設けるとともに、アクスルケース17上方における油
圧無段変速装置14とミッションケース51との間の間
隙Sに伝動装置における減速機構111を配したことを
特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は本発明を採用した乗用田植
機の側面図であり、前後の車輪1,2に走行機体3が支
持されており、走行機体3の後方には昇降リンク機構4
を介して植え付け用の植付作業機6が連結されている。
そして走行機体3にはエンジンが収容されたボンネット
7の後方に運転席8が配置されており、該運転席8には
前方及び側方側に操作用のレバーやステアリングハンド
ル(ハンドル)9等の操作部が設けられた操作パネル1
1が備えられている。
【0006】そして作業者が運転席8の座席12に座っ
て上記操作部の操作により、作業機6を圃場面上に接地
させるように下降させ、走行機体3を圃場内で走行させ
ることで、圃場への苗の植え付け作業を行うことがで
き、また作業機6を上昇させて走行機体3を路上等で走
行させることができる。
【0007】上記走行機体3は図2に示されるようにエ
ンジン13からの駆動力を油圧無段変速装置(HST)
14を介してトランスミッション16に送り、トランス
ミッション16において変速するとともに、図3に示さ
れる前輪1用のフロントアクスルケース17側と図4に
示される後輪2用のリヤアクスルケース18側に駆動力
を分配して送り、前輪1及び後輪2を駆動輪としたいわ
ゆる4輪駆動であり、比較的(一般的な路上に比較し
て)軟弱な圃場内も容易に走行できるように構成されて
いる。
【0008】一方上記リヤアクスルケース18側への駆
動力の伝動は、後述するようにリヤアクスルケース18
側とトランスミッション16側との間に設けられたメイ
ンシャフト19を介して行われ、リヤアクスルケース1
8内に設けられたデファレンシャル(差動)装置(デフ
ァレンシャルギヤ)21に入力せしめられている。
【0009】このとき上記デファレンシャルギヤ21
は、図2,図4に示されるように左右の後輪車軸22に
伝動軸23と中間軸24を介して駆動力を伝動する出力
軸26が接続された左右のベベルギヤ27と、両ベベル
ギヤ27を連結する連結ベベルギヤ28と、各ベベルギ
ヤ27,28を支持するハウジング29に一体形成され
たリングギヤ31等を備えた従来公知の構造のものであ
り、メインシャフト19に取り付けられたピニオンギヤ
32が上記リングギヤ31に噛合せしめられてデファレ
ンシャルギヤ21に駆動力が入力されている。
【0010】つまり左右の出力軸26にはデファレンシ
ャルギヤ21を介して駆動力が出力される構造となって
おり、左右の後輪2はデファレンシャルギヤ21を介し
て駆動される。これにより例えば路上走行の際に、後述
するように操向車輪となる前輪1を左右に揺動させる
と、走行方向の変更(コーナーリング)にともない左右
の後輪2に回転数の差が生じ、走行機体3は円滑に走行
方向を変更することができる。
【0011】一方圃場内等は車輪1,2が接地する路
面、すなわち圃場の場合は圃場内が通常の路上(アスフ
ァルト路上等)に比較して極端に軟弱であるため、上記
デファレンシャルギヤ21の機能はほぼキャンセルされ
る。このためリヤアクスルケース18側には後述するサ
イドクラッチ機構が設けられており、このサイドクラッ
チ機構により左右の車軸22側(伝動軸23)への駆動
力の断接等を行い走行機体3の操向を行うように構成さ
れている。
【0012】図2,図4に示されるように上記サイドク
ラッチ機構33は左右の出力軸26から左右の伝動軸2
3に駆動力を断接自在に伝動する摩擦クラッチからなる
左右のサイドクラッチ34L,34Rと、サイドクラッ
チ34L,34Rを切り状態(出力軸26から伝動軸2
3に駆動力を伝動させない状態)とすることでサイドク
ラッチ34L,34Rを介して伝動軸23を制動せしめ
る左右のサイドブレーキ36等を備えており、いずれか
一方(例えば左側)のサイドクラッチ34Lを切り作動
させ、他方(この場合は右側)のサイドクラッチ34R
を入り作動させることで、切り作動せしめられたサイド
クラッチ(左側のサイドクラッチ)34Lにより駆動力
が伝動される左右いずれかの車軸(この場合は左)23
Lを停止せしめて左右いずれか(この場合は左)の後輪
2Lを制動するることで走行機体1を圃場内等において
も左右いずれかの方向(この場合は左)に円滑に旋回さ
せることができる。
【0013】なお左右少なくとも一方(本実施形態の場
合は左)の伝動軸23Lと出力軸26Lとの間には、上
記サイドクラッチ34L以外に、伝動軸23Lと出力軸
26Lとを断接自在に一体連結する連結作動部であるロ
ッククラッチ37が介設されており、サイドクラッチ3
4Lを切り作動させ伝動軸23Lをサイドブレーキ36
により制動させた状態で、ロッククラッチ37を入り作
動させることで伝動軸23Lと出力軸26Lとを連結さ
せ、出力軸26Lを制動せしめることが可能に構成され
ている。
【0014】一方前述のデファレンシャルギヤ21にお
けるハウジング29と少なくとも左右いずれか一方(本
実施形態の場合は左)の出力軸26Lとの間には、ハウ
ジング29(リングギヤ31)と出力軸26Lとを一体
的に連結及び分離可能に連結し、ハウジング29と出力
軸26Lとの一体連結によりデファレンシャル機能をキ
ャンセルし、リングギヤ31に入力される駆動力により
左右の出力軸26を一体回転せしめるデファレンシャル
装置の入り切りの作動部であるデフキャンセルクラッチ
38が設けられている。
【0015】これによりデフキャンセルクラッチ38を
入り作動させることで上記のようにデファレンシャル装
置21をキャンセル(すなわちデフキャンセルクラッチ
38の入り作動は、デファレンシャル装置の切り操作)
し、左右の出力軸26を一体的に連結するとともにリン
グギヤ31を介してメインシャフト19にギヤ連結せし
め、またデフキャンセルクラッチ38を切り作動させる
ことで前述のようにデファレンシャル装置を作動せしめ
(すなわちデフキャンセルクラッチ38の切り作動は、
デファレンシャル装置の入り操作)、左右の出力軸26
を独立状態で駆動せしめることが可能となっている。
【0016】以上に示す構造により左右のサイドクラッ
チ34L,34Rを切り作動させ左右のサイドブレーキ
36を作動させるとともに、デフキャンセルクラッチ3
8及びロッククラッチ37を入り作動させることで、左
右の後輪2が制動される(左右の後輪2にブレーキがか
かる)とともに、メインシャフト19に少なくとも左右
いずれか(本実施形態の場合は左)のサイドブレーキ3
6による制動力が伝動されて制動される。
【0017】これによりトランスミッション16におい
て、ギヤ41,ギヤ42を介してシャフト43が制動せ
しめられ、該シャフト43に連動連繋されている前輪1
の駆動軸44が制動せしめられて前輪1にブレーキがか
かり、すなわち4輪にブレーキがかけられる。以上のよ
うに4輪ブレーキ部(4輪ブレーキ装置)が構成され、
この4輪ブレーキ装置を作動させることで、路上走行等
の際に円滑な操向が可能なデファレンシャルギヤ21が
備えられた乗用田植機においても、4輪による確実な制
動が可能となる。
【0018】そして路面がコンクリート等のように滑り
やすく、且つ下り坂で前輪2に対して比較的大きな荷重
が負荷される場合でも、スリップすることが無く、走行
機体3をより確実に停車させることも可能となる場合が
ある。
【0019】なお図4(b),(c)に示されるよう
に、前述のデフキャンセルクラッチ38及びロッククラ
ッチ37のシフタ軸には各クラッチ操作用のシフタアー
ム37a,38aが連結せしめられており、デフキャン
セルシフタアーム38aの揺動によりデフキャンセルク
ラッチ38の入切り操作を、ロッククラッチシフタアー
ム37aの操作によりロッククラッチ37の入切り行う
ことができる構造となっている。
【0020】一方上記トランスミッション16は従来同
様ミッションケース51(図5,図6参照)内に構成さ
れているが、図5,図6に示されるように前記ミッショ
ンケース51はフロントアクスルケース17の後方に配
置されており、また前述のHST14がフロントアクス
ルケース17の前方に配置されている。すなわちフロン
トアクスルケース17はHST14とミッションケース
16との間に配置されている。
【0021】そして図2に示されるようにトランスミッ
ション16の入力軸46にメインクラッチ47を介装
し、その筒軸48に取付けられた歯車49が走行伝動系
と作業機伝動系とに連繋され、作業機伝動軸52が植付
作業機6側に駆動力を伝動し、走行伝動系の前述のシャ
フト43が前輪駆動軸44に介装されている前輪デファ
レンシャルギヤ53のリングギヤ54及び前述のメイン
シャフト19に駆動力をギヤ伝動している。
【0022】このとき上記筒軸48とシャフト43との
間には副変速機構56が介設されており、シャフト43
には駆動力がHST14及び副変速機構56により変速
されて入力せしめられ、走行機体1を走行せしめること
ができる。
【0023】一方運転席8のフロアには図7(a),
(b),(c)に示されるように、前部左側にクラッチ
軸61に一体的に装着されたクラッチペダル62が配設
されており、該クラッチ軸61に突設されたアーム63
がロッド64を介して前述のロッククラッチシフタアー
ム37aに連動連結されている。
【0024】なお上記クラッチペダル62は前述のメイ
ンクラッチ47に連結せしめられており、このクラッチ
ペダル62を踏み操作することで、上記メインクラッチ
47を切り作動させ、クラッチペダル62の踏み込み操
作を戻すことでメインクラッチ47を入り作動させるよ
うに構成されている。
【0025】これによりさらに上記のようにクラッチペ
ダル62側とロッククラッチ37側とが連結せしめられ
ており、メインクラッチ47の切り操作となるクラッチ
ペダル62の踏み操作により、この踏み操作に連動して
ロッククラッチシフタアーム37aを揺動させてロック
クラッチ37を入り作動させて、伝動軸23Lと出力軸
26Lとを連結させ、クラッチペダル62の踏み込み操
作を戻すことでロッククラッチ37を切り作動させる構
造となっている。
【0026】またロッククラッチシフタアーム37aか
らはアーム66が後方に突出せしめられており、該アー
ム66とデフキャンセルクラッチ38のシフタ軸側とが
アーム65とプレート状の連結部材67により連結ピン
69を介して連結せしめられている。
【0027】なお前述のようにロッククラッチ37が左
側の伝動軸23Lと出力軸26Lとの間に設けられてい
るとともに、デフキャンセルクラッチ38が左側の出力
軸26Lとデファレンシャルギヤ21におけるハウジン
グ29との間に設けられているため、両クラッチ37,
38は共にリヤアクスルケース18の左側に、同一軸心
上に配置されており、これにより両クラッチ37,38
を上記のように容易に連結することが可能となってい
る。
【0028】このときアーム65(連結ピン69)と連
結部材67とはアーム65に形成された長孔68を介し
た連結構造となっており、アーム65(前述のデフキャ
ンセルクラッチシフタアーム38aと一体回動する)が
デフキャンセルクラッチ38を入り作動せしめている状
態で、クラッチペダル66を下方に揺動させる(踏み込
む)と、連結ピン69が長孔68の範囲を移動するのみ
で、デフキャンセルクラッチ38の入り作動を継続せし
めるが、クラッチペダル66を踏み込んでおらず、アー
ム65がデフキャンセルクラッチ38を切り作動せしめ
ている状態で、クラッチペダル66を踏み込むと、連結
ピン69が長孔68の端部と当接してアーム65(デフ
キャンセルクラッチシフタアーム38a)を揺動せし
め、デフキャンセルクラッチ38を入り作動せしめるよ
うに構成されている。
【0029】すなわちアーム66,アーム65,連結部
材67,連結ピン69等により、クラッチペダル62の
踏み込み操作(メインクラッチ47の切り操作)に連動
してデフキャンセルクラッチ38を切り作動させる連動
切り作動部が形成されている。
【0030】なお上記デフキャンセルクラッチシフタア
ーム68aには後述するように運転席8側に揺動自在に
突出せしめられたデフロックレバーに連結せしめられて
おり、デフキャンセルクラッチ38は上記クラッチペダ
ル66の他、デフロックレバーによっても入り切り操作
が可能となっている。
【0031】これによりクラッチペダル66を踏み込ん
でいない状態においては、連結部材67の長孔68によ
りデフロックレバーでデフキャンセルクラッチシフタア
ーム38aを揺動自在に操作してデフキャンセルクラッ
チ38の入り切り操作を自由に行うことが可能であり、
またクラッチペダル66を踏み込んでいる場合(デフキ
ャンセルクラッチ38を入り操作している状態)は、連
結ピン69と長孔68との当接によりデフロックレバー
によるデフキャンセルクラッチ38の入り切り操作が規
制される構造となっている。
【0032】一方図7に示されるように運転席8(フロ
ア)の右側には左右一対のブレーキペダル71が上下揺
動自在に設けられており、一方(本実施形態の場合は左
側)のブレーキペダル71Lが機体フレーム1a側に軸
支された横軸72に、ブレーキペダル71Lの揺動(踏
み込み操作)に従って横軸72が回動せしめられるよう
にロッド73を介して連結せしめられているとともに、
他方(本実施形態の場合は右側)のブレーキペダル71
Rが上記横軸72に回動自在に外嵌されて機体フレーム
1a側に軸支されているボス74のアーム76に、ブレ
ーキペダル71Rの揺動(踏み込み操作)に従ってボス
74が回動せしめられるようにロッド77を介して連結
せしめられている。
【0033】そしてボス74が前述の一方(本実施形態
の場合は右側)のサイドクラッチ34R操作用の操作ア
ーム78にアーム79とロッド81を介して連結せしめ
られているとともに、横軸72が他方(本実施形態の場
合は左側)のサイドクラッチ34L操作用の操作アーム
82にアーム83とロッド84を介して連結せしめられ
ており、すなわち一方のブレーキペダル71L又は71
Rを揺動させる(踏み込む)ことで、操作されたブレー
キペダル71L又は71Rに対応するいずれか一方のサ
イドクラッチ34L又は34Rが切り操作され、当該サ
イドクラッチ34L又は34Rを介して駆動せしめられ
る後輪2にブレーキが掛かり、両ブレーキペダル71
L,71Rを踏み込むことで両後輪2にブレーキをかけ
ることが可能となっている。
【0034】つまり上記構造により走行機体3を停止さ
せるべく左右の両ブレーキペダル71L,71Rを踏み
込む際に、クラッチペダル66を踏み込みメインクラッ
チ47を切り作動させると、前述の4輪ブレーキ装置が
作動せしめられ、走行機体3を4輪にブレーキを掛けた
状態で駐車せしめることができ、4輪によるより確実な
制動が行われる。なお前述のようにこの状態ではデフロ
ックレバーによりデフロッククラッチ38を切り作動さ
せることはできない。
【0035】一方図1,図8に示されるように運転席8
における座席12側方の操作パネル(側方操作パネル)
11Sには、前記副変速機構56を操作する副変速レバ
ー86と、前述のデフロックレバー87とが設けられて
おり、副変速レバー86を操作することで、路上走行等
を行うために比較的高速な出力をトランスミッション1
6から出力せしめることと、圃場での作業走行等を行う
ために比較的低速な出力をトランスミッション16から
出力せしめることが可能であるとともに、デフロックレ
バー87を操作することで前述のようにデフロッククラ
ッチ38の入り切り作動を操作することが可能となって
いる。
【0036】つまり副変速レバー86は前後方向に副変
速レバーガイド88にガイドされて揺動自在に支持され
ており、副変速レバー86を副変速レバーガイド88の
前端側に設けられた走行(高速)ポジションP1に位置
させることでトランスミッション16を高速出力側に切
り換え、後端側に設けられた作業(低速)ポジションP
2に位置させることでトランスミッション16を低速出
力側に切り換えることができる。なお両ポジションP
1,P2の略中間位置には中立(ニュートラル)ポジシ
ョンP3が設けられている。
【0037】一方上記デフロックレバー87は、デフレ
バーガイド89にガイドされて、前後及び左右揺動自在
に軸支されているが、上記デフレバーガイド89は前後
揺動によりデフロッククラッチ38の入り切りを切り換
える切換ガイド部89aと、デフロックレバー87を入
り(デフロッククラッチ38を入り作動させ、デファレ
ンシャル装置をキャンセル)状態で位置決めする固定ガ
イド部89bとが、平面視(図8)で前方が開いた略レ
字状に連続するように配置されて構成されている。
【0038】そしてデフロックレバー87を切換ガイド
部89aの前端部分に位置させるとデフロッククラッチ
38を切り作動(デファレンシャル装置を作動)せしめ
て、切換ガイド部89bの後端部分に位置させるとデフ
ロッククラッチ38を入り作動(デファレンシャル装置
をキャンセル)せしめるように構成されている。
【0039】一方固定ガイド部89bは切換ガイド部8
9aの後端に連続しており、デフロックレバー87を切
換ガイド部89aの後端部分に位置させることで固定ガ
イド部89bの後端に移動することとなり、このデフロ
ックレバー87を固定ガイド部89bの後端から前端側
に揺動させることでデフロックレバー87を入り状態
(デファレンシャル装置をキャンセルした状態)で固定
することが可能となっている。
【0040】なおデフロックレバー87は切換ガイド部
89aの前端部分での位置固定が可能となっており、す
なわちデフレバーガイド89は、切換ガイド部89aの
前端部分がデフロッククラッチ38を切り作動させてデ
ファレンシャル装置を作動させるデフロックレバー87
の走行(切り)ポジションD1,固定ガイド部89bの
前端部分がデフロッククラッチ38を入り作動させてデ
ファレンシャル装置を切り作動せしめるデフロックレバ
ー87の作業(入り)ポジションD2となっている。
【0041】このときデフレバーガイド89は上記のよ
うに略レ字状となっており、デフロックレバー87は図
9に示されるように側面視において走行ポジションD1
に対して作業ポジションD2が後方に位置せしめられ、
すなわちデフロックレバー87は前後揺動によりデファ
レンシャル装置の入切り操作を行うことが可能となって
いる。
【0042】一方図8,図9に示されるように上記デフ
レバーガイド89は副変速レバーガイド88の後方に設
けられており、副変速レバーガイド88の副変速レバー
86の揺動軌跡とデフレバーガイド89における切換ガ
イド部89aのデフロックレバー87の揺動軌跡とが平
面視で、略一直線上に位置するように両レバー86,8
7が配置されている。なおデフレバーガイド89におけ
る切換ガイド部89aと固定ガイド部89bとのなす角
(鋭角側)は比較的小さく、固定ガイド部89bのデフ
ロックレバー87の揺動軌跡も上記直線に概ね沿ったも
のとなっている。
【0043】これにより前述のように路上等を走行する
場合は、通常後輪2側のデファレンシャル装置を作動さ
せるとともに、副変速機構56によりトランスミッショ
ン16からの出力を高速として、差動(デファレンシャ
ル)機構を効かせて比較的高速で走行機体3を走行させ
るが、上記作動のためには副変速レバー86を高速ポジ
ションP1に、デフロックレバー87を走行ポジション
D1に各切り換える。
【0044】また圃場内等を走行する場合は、通常後輪
2側のデファレンシャル装置を非作動(キャンセルす
る)とするとともに、副変速機構56によりトランスミ
ッション16からの出力を低速として、サイドクラッチ
34L,34Rにより走行機体3の操向を行うため、副
変速レバー86を低速ポジションP2に、デフロックレ
バー87を作業ポジションD2に各切り換える。
【0045】このとき前述のように副変速レバー86は
前方への揺動により高速ポジションP1に、後方への揺
動により低速ポジションP2に切り換えられ、デフロッ
クレバー87も前方への揺動により走行ポジションD1
に、後方への揺動により作業ポジションD2に切り換え
られるため、圃場内を走行する場合は両レバー86,8
7を共に後方に、路上等を走行する場合は両レバー8
6,87をともに前方に揺動させる。
【0046】これにより両レバー86,87の上記のよ
うな通常操作とは異なった操作、例えば路上走行を行わ
せる際にデフロックレバー87を作業ポジションD2に
したまま副変速レバー86を高速ポジションP1にした
り、圃場内での作業を行う際にデフロックレバー87を
走行ポジションD1にしたまま副変速レバー86を低速
ポジションP2にした場合には、両レバー86,87が
対向し合ったり、逆方向に離反したりするため、通常と
は異なるレバー86,87の操作に作業者はレバー操作
の際等に容易に認識(視認)することができ、両レバー
86,87の通常の操作と異なった操作に起因する走行
機体の予期しない動作等を防止することができる。
【0047】また両レバー86,87は近接して配置さ
れることになるが、上記のように同方向に操作すること
が通常(一般的)操作であるため、操作性が悪化するこ
となく、むしろ上記のように操作性は向上し、さらに両
レバー86,87の近接配置が上記のように実現されて
いることで、同一の操作パネル(側方操作パネル)11
S内に両レバー86,87を効率よく配置することがで
き、これによっても操作性が向上するとともに、レバー
の配置に不必要に大きなスペースをとる必要がなく、構
造がシンプルで、コスト的にも有利である。
【0048】なおデフロックレバー87は図9(a),
(b)に示されるように、デフロックレバー87を支点
軸91に揺動自在に軸支せしめるボス92側に設けられ
たアーム92aがロッド93,アーム94,スプリング
96を介してデフキャンセルクラッチシフタアーム38
a側に連結せしめられており、スプリング96によりデ
フキャンセルクラッチシフタアーム38aのデフロック
レバー87に無関係な揺動及びデフロックレバー87の
デフキャンセルクラッチシフタアーム38aに無関係な
揺動等を吸収している。
【0049】次にフロントアクスル部分の構造について
説明する。前述のように(図3,図5,図6参照)フロ
ントアクスルケース17は、側面視でHST14とミッ
ションケース51との間に配置されており、従来公知の
ように左右の前輪駆動軸44を軸支する左右方向の横筒
97と、該横筒97の左右両端に一体的に設けられた縦
方向の固定縦筒98と、該固定縦筒98に軸心方向に回
動自在に支持された回動縦筒99とを備えており、回動
縦筒99の先端(下端)部分に左右方向に前輪の車軸1
01が突設されている。
【0050】なお固定縦筒98及び回動縦筒99には両
縦筒98,99を貫通するように縦シャフト102が軸
支されており、該縦シャフト102が前輪駆動軸44と
車軸101とをベベルギヤ103,104を介して連結
しており、これにより回動縦筒99の回動(後述するよ
うに前輪1の切り操作)を許容して縦シャフト102を
介して前輪駆動軸44から車軸101に駆動力が伝動せ
しめられ、前輪1が駆動される構造となっている。
【0051】また左右の両回動縦筒99にはアーム10
6が突設されており、図10に示すように両アーム10
6がタイロッド107を介して連結されている。そして
タイロッド107が後述するようにステアリングハンド
ル9側と連結せしめられており、ステアリングハンドル
9を左右に揺動させることで、タイロッド107を介し
て左右の回動縦筒99が左右回動せしめられ、左右の前
輪1が同期して左右に揺動(切り操作)せしめられ、走
行機体3の操向が可能となっている。
【0052】なお前述のように路上等を走行する場合は
後輪2側のデファレンシャル装置21が作動するため、
ステアリングハンドル9の操作(左右前輪1の切れ)に
対応して、旋回内側の後輪2の回転数が減少せしめられ
ることで円滑な旋回(操向)が可能である一方、圃場内
の作業走行時にはデファレンシャル装置21が固定され
非作動であるため、旋回はハンドル9の操作と旋回内側
の後輪2にサイドブレーキを掛けることで行われ、この
場合も円滑な旋回(操向)が可能である。
【0053】ただし圃場内の作業走行において、例えば
直進の走行方向を微妙に調整する場合や、比較的大きな
回転半径での旋回を行う場合はステアリングハンドル9
の操作のみ(サイドブレーキ34L,34Rを使用する
ことなく)、走行機体3を旋回(操向)させるケースも
ある。
【0054】一方上記フロントアクスルケース17にお
ける横筒97の略中央にはデファレンシャルギヤ等を備
えた中央ケース108が設けられており、該中央ケース
108上にはステアリングハンドル9の揺動操作を減速
して出力せしめる減速ギヤ109を収容する減速ギヤケ
ース111が設けられている。このとき減速ギヤケース
111の前面側には前述のHST14が取り付けられて
おり、すなわちHST14の取付ケースが減速ギヤケー
ス111として兼用されている。
【0055】一方本実施形態のステアリングはトルクジ
ェネレータを用いたパワーアシスト機構を備えたパワー
アシスト付きステアリング機構(パワステ)となってお
り、すなわちステアリングハンドル9を回動操作する
と、トルクジェネレータ112が作動して油圧を発生せ
しめ、上記減速ギヤケース111内の減速ギヤ109等
を介してピットマンアーム113を揺動させる構造とな
っている。
【0056】そして図10に示されるように従来同様ピ
ットマンアーム113がタイロッド107に連結せしめ
られており、上記ステアリングハンドル9の回転操作に
よるピットマンアーム113の揺動によって前輪1が左
右揺動(切り操作)せしめられ、走行機体3の操向が行
われる。すなわちピットマンアーム113,タイロッド
107,回動縦筒99,アーム106等により操向用の
車輪である前輪1の揺動機構が構成されている。
【0057】なお上記ピットマンアーム113は中央ケ
ース108側に支持されているが、中央ケース108内
には上記減速ケース111側から出力せしめられるステ
アリングハンドル9側の操作量を更に減速して出力せし
める第2減速ギヤ114が収容されており、すなわちピ
ットマンアーム113は減速ギヤ109及び第2減速ギ
ヤ114により2段階に減速されて揺動操作されてい
る。
【0058】つまり上記ステアリング機構は、ステアリ
ングハンドル9の操作をトルクジェネレータ112によ
り油圧でアシストするとともに、減速ギヤ109,第2
減速ギヤ114,ピットマンアーム113等からなる機
械的(メカニカル)な伝動機構により前輪1側(タイロ
ッド107)に伝動せしめる半油圧式パワーステアリン
グ機構となっている。
【0059】このとき上記トルクジェネレータ112は
減速ギヤケース111の上面側に取付固定されており、
すなわちステアリングの減速ギヤケース111がフロン
トアクスルケース17の上方におけるHST14とミッ
ションケース51との間の間隙(スペース)に効率よく
配置されているとともに、トルクジェネレータ112が
減速ギヤケース111上に直線上に効率よく配置されて
いる。
【0060】これによりトルクジェネレータ112から
の出力が減速ギヤケース111内に直線上に入力せしめ
られ、減速ギヤ109を介して減速ギヤケース111か
ら下方に突出せしめられる出力軸116に減速せしめら
れて出力され、該出力軸116の出力がフロントアクス
ルケース17(中央ケース108)内に直線的に入力さ
れ、ピットマンアーム113を回動自在に軸支する支軸
117に第2減速ギヤ114を介して出力され、トルク
ジェネレータ112の出力がピットマンアーム113
(支軸117)に2段階に減速せしめられて出力され
る。
【0061】以上に示される構造により、上記のように
メカニカルな伝動機構によりステアリングハンドル9の
操作を前輪1側(タイロッド107)に伝動するパワー
ステアリング構造において、減速ギヤ109がフロント
アクスルケース17の上方における、HST14とミッ
ションケース51の間の間隙(空きスペーシ)Sに配置
されているため、減速ギヤケース111配置用に必要以
上のスペースが不要となる。
【0062】またトルクジェネレータ112からの出力
に対するピットマンアーム113の減速比を大きくとる
必要がある場合、複数の減速ギヤ(減速ギヤ109と第
2減速ギヤ114)によりピットマンアーム113を減
速して駆動すればよく、本実施形態の場合減速ギヤ10
9を減速ギヤケース111に、第2減速ギヤ114をフ
ロントアクスルケース17(中央ケース108)内に各
収容することで、減速ギヤ109または第2減速ギヤ1
14が必要以上に大きく(大径に)ならない。
【0063】このため減速ギヤケース111を必要以上
に大きくする必要が無く、減速ギヤケース111を上記
間隙Sに容易に配置することができるほか、第2減速ギ
ヤ114を中央ケース108内に容易に収容することが
でき、減速機構をコンパクトに構成することができ、第
2減速ギヤ114用のケース等を別体で設ける必要もな
い。
【0064】特に上記のようにトルクジェネレータ11
2からの出力を減速ギヤケース111の出力軸116に
一直線上に減速出力せしめることができるため、伝動機
構に対する必要以上のスペースが不要となり、走行機体
3の全長を必要以上に長くする必要もない。
【0065】またピットマンアーム113がフロントア
クスルケース17側から突出せしめられるため、タイロ
ッド107に対するピットマンアーム113の位置精度
が比較的高くなり、比較的シュアなハンドリングを実現
することができ、操向性能が向上する。
【0066】また上記伝動装置はミッションケース51
側とは独立しており、ミッションケース51はステアリ
ング機構から独立しているため、ミッションケース51
の載せ降ろしが容易であり、メンテナンス性が向上して
いる。
【0067】一方図1,図11前述の植付作業機6は従
来公知のように下部に整地フロート121が複数備えら
れた構造であり、昇降リンク機構4が下降した作業状態
においては、整地フロート121によって圃場面に接地
支持され、植付ケース(プランタケ−ス)122に備え
られた植付用の植付部(ロータリ植付部)123によっ
て苗載せ台124に載せられた苗を掻き取り、植付け作
業を行う構造となっている。
【0068】なお上記植付作業機6は図11に示される
ように、プランタケース122が4つ設けられており、
各プランタケース122には左右両側面に上記植付部1
23が設けられているため、圃場に最大で8条苗を植え
ることができ、すなわち上記植付作業機6は8条植えの
ものとなっている。また各プランタケース122は、植
付作業機6の下方前方側に横設されたメインフレーム1
26側に固定されている。
【0069】一方上記整地フロート121は後述するよ
うに植付作業機6側に支持されており、以下に示すよう
なメイン整地フロート121M,補助整地フロート12
1L,感知フロート121Sとから構成されている。
【0070】すなわち最外側のプランタケース122
(外側プランタケース122O)の略直下に、左右両側
に外側プランタケース122Oの植付部123用の切欠
部121Maを備えた平面視で略T字状形状をなすメイ
ン整地フロート121Mが支持されているとともに、内
側の2つのプランタケース122(内側プランタケース
122I)の外側下方に、左右方向の中央部分に内側プ
ランタケース122Iの植付部123用の切欠部121
Laを備えるとともに、該切欠部121Laの左右に後
方に延出する延出部121Lbを備えて平面視で略逆U
字状形状をなす補助整地フロート121Lが支持されて
いる。
【0071】また植付作業機6の左右方向の略中央には
上記メイン整地フロート121Mとほぼ同形状の感知フ
ロート121Sが支持されており、両内側プランタケー
ス122I間に配置されている。そして感知フロート1
21Sはメイン整地フロート121Mに対して大型とな
っており、メイン整地フロート121Mは補助整地フロ
ート121Lに対して大型となっている。
【0072】なお走行機体3と植付作業機6との間に
は、植付作業機6の前後傾斜情報により植付作業機6の
姿勢を自動制御して、植付け深さの自動制御等を行う従
来公知の姿勢自動制御機構が設けられており、感知フロ
ート121Sも従来公知のように、上下揺動により姿勢
自動制御機構用のセンサとして機能するように構成され
ている。
【0073】つまり整地フロート121は、感知フロー
ト121Sを中心としてメイン整地フロート121Mと
補助整地フロート121Lが左右対称に配置されている
とともに、感知フロート121Sとメイン整地フロート
121Mとの間に補助整地フロート121Lが配置され
て構成されている。
【0074】そして各外側プランタケース122Oに設
けられた左右の植付部123はメイン整地フロート12
1Mの切欠部121Maを介して、また各内側プランタ
ケース122Iに設けられた左右の植付部123は、補
助整地フロート121Lの切欠部121Laと、感知フ
ロート121Sの左右いずれかの切欠部121Saを介
して圃場に苗を植え付けるように各配置されている。
【0075】一方上記走行機体3の後輪2には、該後輪
2の内側に後輪2の圃場への沈み込み等を防止する内側
補助車輪2aが着脱自在に設けられており、上記補助整
地フロート121Lは、後輪2側への取付状態にある内
側補助車輪2aの後方に延出部121Lbが位置して内
側補助車輪2aの圃場面上の軌跡を均すように配置され
ている。
【0076】これにより走行機体3の圃場走行により各
植付部123により圃場に苗が植え付けられるが、プラ
ンタケース122が4つ設けられる8条植え用の植付作
業機6にあって、感知フロート121Sが中央の1つと
なるため、植付作業機6の傾斜検知をより正確に行うこ
とができ、姿勢自動制御機構をより正確に機能させて植
え付け深さの自動制御等を比較的正確且つ安定して行う
ことができる。
【0077】特に感知フロート121Sは上記のように
植付作業機3の左右方向の略中央に位置しているため、
内側補助車輪2aによる圃場面上の凹凸軌跡上を通過せ
ず(均平することなく)、上記凹凸軌跡の悪影響を受け
ずにより正確に植付作業機3の傾斜を感知することがで
き、さらに安定して上記植付け深さの自動制御を行うこ
とができる。
【0078】また補助整地フロート121Lは感知フロ
ート121Sとメイン整地フロート121Mとの間に設
けられるが、補助整地フロート121Lが前述のように
略逆U字状をなしているため、左右方向への突出が無
く、また補助整地フロート121Lは1つの植付部12
3に対応させるだけで良いため、比較的小型化が容易で
あり、メイン整地フロート121M及び感知フロート1
21Sに比較して小さく構成されている。
【0079】これによりメイン整地フロート121M又
は感知フロート121Sによる圃場内の泥水の流れを補
助整地フロート121Lが乱すことが少なく、比較的安
定した移植作業を行うことができる。
【0080】なお上記補助整地フロート121Lは前述
のように走行機体3の内側補助車輪2aの後方に、延出
部121Lbが内側補助車輪2aの圃場面上の軌跡を均
すように配置されているため、補助整地フロート121
Lの比較的長い部分(延出部121Lb)で圃場の整地
作業を行うことができるため、整地効率が向上し、移植
圃場の均平性能を向上させることができる。
【0081】一方上記苗載せ台124は両最外側の整地
フロート121(メイン整地フロート121M)に相対
する部分が、補助整地フロート121L及び感知フロー
ト121Sに相対する部分に対して分離された構造とな
っており、図12に示されるようにメイン整地フロート
121Mに相対する部分124aが補助整地フロート1
21L及び感知フロート121Sに相対する部分124
bの上方側に折り畳み収納可能となっている。
【0082】なお以下苗載せ台124のメイン整地フロ
ート121Mに相対する部分を可動補助苗載せ台124
a、補助整地フロート121L及び感知フロート121
Sに相対する部分を固定補助苗載せ台124bと称し、
可動補助苗載せ台124aの折り畳み収納姿勢Aにおい
て、可動補助苗載せ台124aの端部と固定補助苗載せ
台124bの端部とはほぼ同位置となるように設定され
ている。
【0083】一方上記各プランタケース122には全プ
ランターケース122に支持されて整地フロート121
の支持用の支持杆127が横設されており、各整地フロ
ート121は該支持杆127に支持されているが、該支
持杆127は左右の補助整地フロート121Lより外側
に着脱部125を備え、着脱自在に分離可能となってい
る。
【0084】また前述のメインフレーム126も左右の
補助整地フロート121Lより外側で分割された構造と
なっており、メインフレーム126の外側の部分(分離
部)126aは支持杆127外側の部分(分離杆127
a)に連結せしめられている。そして前述の外側プラン
タケース122Oは上記分離部126aに支持されてい
る。なお内側プランタケース122I及び感知フロート
121Sはメインフレーム126の内側の部分(固定
部)126bに支持されている。
【0085】このとき感知フロート121Sは図13に
示すように、後方側が両内側プランタケース122Iの
中間位置で支持杆127の内側の部分(固定杆127
b)から突設されたアーム131に支持せしめられてお
り、つまり感知フロート121Sの上面に設けられたブ
ラケット132に上記アーム131の端部がピン133
を介して回動自在に軸支されている。
【0086】また感知フロート121Sの前方部分はメ
インフレーム126(固定部126b)に、リンクロッ
ド134と、該リンクロッド134に連結されるアーム
136と、該アーム136の下端部側を回動自在に軸支
するブラケット137とを介して連結されており、すな
わち感知フロート121Sはメインフレーム126(固
定部126)側に一体的に設けられている。
【0087】一方補助整地フロート121Lは図14
(a),(b)に示すように内側プランタケース122
Iと外側プランタケース122Oとの間で上記支持杆1
27の内側の部分(固定杆127b)から突設されたア
ーム138に支持せしめられており、つまり補助整地フ
ロート121Lにおけるメイン整地フロート121M側
の延出部121Lbの上面に設けられたブラケット13
9に上記アーム138の端部がピン141を介して回動
自在に軸支され、アーム138とブラケット139との
間に捻りバネ142が介設された構造となっている。
【0088】そして上記ブラケット139には捻りバネ
142の端部を支持係止することができる複数段のフッ
ク部143が設けられており、捻りバネ142のブラケ
ット139に対する角度は、捻りバネ142の端部を係
止せしめるフック部143の段部を変更することで行わ
れ、これにより上記捻りバネ142により補助整地フロ
ート121Lのバランスをとり、補助整地フロート12
1Lの取り付け調整をより容易に行うことができ、補助
整地フロート121Lによる圃場均しをより良好にする
事が容易にできる。
【0089】なお補助整地フロート121Lにおける感
知フロート121S側の延出部121Lbは内側プラン
タケース122Iに支持されている。すなわち補助整地
フロート121Lと内側プランタケース122Iは、支
持杆127の固定杆127b及びメインフレームの12
6の固定部126bに一体的に支持されているが、これ
とともに左側の外側プランタケース122Oと左側の内
側プランタケース122I、及び右側の外側プランタケ
ース122Oと右側の内側プランタケース122Iとが
図12に示されるように、それぞれ連結部材128で連
結せしめられており、該連結部材128は内側プランタ
ケース122Iに対して外側プランタケース122Oを
回動自在に支持している。
【0090】また上記メイン整地フロート121Mも図
11,図14に示されるように補助整地フロート121
Lと同様に、支持杆127側から突設されたアームに後
方側が支持されているが、このメイン整地フロート12
1M用のアームは分離杆127aから突設され、さらに
メイン整地フロート121Mの前端側はスプリング13
0を介してメインフレーム126の分離部126aに連
結せしめられている。すなわちメイン整地フロート12
1Mと外側プランタケース122Oは、分離杆127a
及び分離部126aに一体的に支持されている。
【0091】そして前述のように外側プランタケース1
22Oとメイン整地フロート121Mとメインフレーム
126の分離部126aと支持杆127の分離杆127
が一体的であるため、着脱部125により支持杆127
の分離杆127aと固定杆127bとの連結固定を解除
して両杆127a,127bを分離せしめることで、連
結部材128により図12に示すようにメイン整地フロ
ート121Mの接地面Bが後方を向くように側面視にお
いて略90度外側プランタケース121Oを回動させた
収納姿勢Sに外側プランタケース121Oを支持するこ
とが可能となっている。
【0092】このとき外側プランタケース121Oの収
納姿勢Sにおけるメイン整地フロート121Mの外端面
と、補助整地フロート121Lの外端面とはほぼ同位置
となるように設定されており、外側プランタケース12
1Oの収納姿勢Sにおける植付作業機6の最外側には支
持杆の端部又はメインフレーム126の端部又は連結部
材128側が位置する。また前述のように可動補助苗載
せ台124aは折り畳み収納姿勢Aに姿勢切換可能とな
っているが、外側プランタケース121Oは収納姿勢S
において、折り畳み収納姿勢の可動補助苗載せ台124
aの妨げとなることがないように設定されている。
【0093】これにより外側プランタケース121Oを
収納姿勢Sに、可動補助苗載せ台124aを折り畳み収
納姿勢Aとすることで、植付作業機6の幅を小さくする
ことができ、植付作業機の取り扱いを容易に行うことが
できる。
【0094】特に最外側に位置する整地フロート121
(メイン整地フロート121M)が、上記のように略T
字状をなし、2つの植付部123に対応するため、上記
のように外側プランタケース121Oを収納姿勢Sに、
可動補助苗載せ台124aを折り畳み収納姿勢Aにした
場合の植付作業機6の幅がより小さくなり、さらに折り
畳み部分の整地フロート121が左右で1つづつ(メイ
ン整地フロート121M)で済むため、折り畳み(収
納)部分の重量が軽量となり、折り畳み収納作業をより
容易に行うことができる。
【0095】また上記のように外側プランタケース12
1Oを収納姿勢Sに、可動補助苗載せ台124aを折り
畳み収納姿勢Aとして植付作業機6を折り畳み状態とし
て地面に接地させる場合、感知フロート121Sと左右
の補助接地フロート121Lの3つにより支持されるた
め、安定した支持状態となる。
【0096】なお図15に示されるように、各プランタ
ケース122側に固定してペースト肥料施肥用のノズル
140を配置し、各ノズル140が各整地フロート12
1の切欠部121La,121Ma,121Saに位置
するように設けても良い。これにより各ノズル140は
走行機体3の後輪2及び内側補助車輪2a等から左右方
向に離反した位置で、且つ各整地フロート121による
圃場均平後に圃場内に挿入されるため、施肥深さが安定
する。
【0097】
【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造に
よれば、伝動装置が操向車輪のアクスルケース側に設け
られているため、操向用の車輪の揺動機構側と伝動装置
側の位置精度が比較的高くなり、比較的安定したシュア
なハンドリングを実現することができ、操向性能が向上
するという効果がある。また上記アクスルケース上方に
おける油圧無段変速装置とミッションケースとの間の間
隙に伝動装置における減速機構を配することで、減速機
構の配置用に必要以上のスペースが不要となり、減速機
構をコンパクトに構成することができるという効果もあ
る。
【0098】また伝動装置がミッションケース側とは独
立しており、ミッションケースはステアリング機構から
独立しているため、ミッションケースの載せ降ろしが容
易であり、メンテナンス性が向上するという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図である。
【図2】前輪及び後輪側への伝動線図である。
【図3】フロントアクスルケースの要部断面図である。
【図4】(a),(b),(c)は、リヤアクスルケー
スの要部断面図、B−B断面図、E−E断面図である。
【図5】フロントアクスルケースの配置を示したステア
リング部分の側面要部断面図である。
【図6】フロントアクスルケースの配置を示したステア
リング部分の正面要部断面図である。
【図7】(a),(b),(c)は、クラッチペダル及
びブレーキペダル部分の平面図、ブレーキペダル部分の
右側面図、クラッチペダル部分の左側面図である。
【図8】乗用田植機の前方部分の平面図である。
【図9】(a),(b)は、副変速レバー及びデフロッ
クレバー部分の平面透視図及び側面透視図である。
【図10】タイロッド部分の平面図である。
【図11】整地フロート部分の要部平面図である。
【図12】苗載せ台及びメインフロートを折り畳んだ状
態の植付作業機の側面図である。
【図13】感知フロートの支持状態を示した側面図であ
る。
【図14】(a),(b)は、主に補助整地フロートの
支持状態を示した側面図及びブラケット部分の分解斜視
図である。
【図15】施肥用のノズルを設けた状態の整地フロート
部分の要部平面図である。
【符号の説明】
1 前輪(車輪) 3 走行機体 9 ステアリングハンドル 14 油圧無段変速装置 17 フロントアクスルケース(アクスルケース) 51 ミッションケース 111 減速ギヤケース(減速機構) S 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D033 DC00 3D034 BA06 BB04 BC01 BC24 BC25 BC26 3D052 AA02 AA19 BB08 DD03 EE03 FF01 FF02 FF05 GG01 GG03 HH01 JJ09 JJ14 JJ20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングハンドル(9)の回転を操
    向用の車輪(1)の揺動機構に伝動装置を介して伝動し
    て走行機体(3)の操向を行わせるステアリング機構に
    おいて、上記車輪(1)のアクスルケース(17)側に
    伝動装置を取り付けて設けたステアリング機構の伝動装
    置。
  2. 【請求項2】 油圧無段変速装置(14)とミッション
    ケース(51)とを備え、ミッションケース(51)と
    油圧無段変速装置(14)との間に操向車輪(1)のア
    クスルケース(17)を設けるとともに、アクスルケー
    ス(17)上方における油圧無段変速装置(14)とミ
    ッションケース(51)との間の間隙(S)に伝動装置
    における減速機構(111)を配したステアリング機構
    の伝動装置。
JP2000168156A 2000-06-05 2000-06-05 ステアリング機構の伝動装置 Pending JP2001347961A (ja)

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JP2006238885A (ja) * 2006-04-07 2006-09-14 Kubota Corp 水田作業機

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