JP2001347888A - 車輌用ミラー電動格納装置 - Google Patents

車輌用ミラー電動格納装置

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JP2001347888A
JP2001347888A JP2000171076A JP2000171076A JP2001347888A JP 2001347888 A JP2001347888 A JP 2001347888A JP 2000171076 A JP2000171076 A JP 2000171076A JP 2000171076 A JP2000171076 A JP 2000171076A JP 2001347888 A JP2001347888 A JP 2001347888A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要最小限の部品からなる簡単な構成で、ミ
ラーを使用状態の位置に張出させた状態で固定させて振
動の発生を防止できる機能を備えた車輌用ミラー電動格
納装置を提供する。 【解決手段】 上下に分割されるハウジング11と、こ
のハウジング11内に収容されて正逆転可能な減速モー
タ12と、この減速モータ12によって駆動される動力
伝達部品(大歯車14)と、その動力伝達部品(大歯車
14)に付属の操作ピン19よって所要回転角で往復回
転運動を出力するリンク16が取付く出力軸15および
その出力軸15に接続するミラー取付ステーが張出し位
置において停止保持される制動機能を備えるストッパ機
構20を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として大型の自
動車に使用されるミラーを電動格納する装置に関するも
ので、詳しくはミラーを支持するステーの旋回駆動軸部
でのがたつきをなくして安定支持できる機能を具備させ
た車輌用ミラー電動格納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラック、バスなど大型の自動車にあっ
ては、運転席の側部後方や前側下部などの状況を視認し
て把握するために車体の外側部に複数のミラーが設けら
れている。これらのミラーは、通常コ字形に屈曲形成さ
れたステーに所要の向きで支持されて、そのステーが車
体の運転席前側部に突出すように取付けられている。そ
して、そのミラーを支持するステーは、自動車の走行中
あるいは駐車時など周囲の状況に応じて車体側に格納す
る必要が生じる。そのために、運転室からの遠隔操作で
格納できるように電動式の格納装置を付設されている。
【0003】このようなミラーの電動格納装置について
は、既に種々のものが提案されている。その多くは、ミ
ラーを支持するステーの基端部を基点として旋回できる
ように、ステーの一方の基点に電動格納装置の駆動軸を
接続して、モータの駆動で減速機構を介して出力するこ
とによりステーを突出し位置(ミラーの使用状態位置)
から車体側の格納位置までを往復回動できる構造にさ
れ、ストッパー機構によって突出し位置と格納位置で停
止させるようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のミラー支持装置では、使用されているミラー支持のス
テーが大型になるので、ステーの腕長さが長いために、
そのステー自体が揺れ易く、しかもその取付部に少しで
もガタツキがあると、エンジンの回転に伴なう振動や車
輌の走行による振動などが増幅されてミラーの振動が大
きくなり、不具合になる。このようなことからステーは
緩みを生じないように固定する必要があるが、接続され
る電動格納装置にあっては、減速機構のギアにおけるバ
ックラッシュや接続部での継ぎ手の遊びが存在すること
は避けられない。そのために、例えばガススプリングを
用いてステーを車体側から補助的に支持するような方策
が取られている。しかしながら、このような機器を付加
するすることはその分高価になる。しかも、格納時には
ガススプリングによる作用力に打勝ってステーを回動す
る必要が生じ、余分な動力を必要とするという問題点が
ある。
【0005】このような問題点を解決するものとして、
例えば特開平7−257278号公報に開示されるよう
な車輌用ミラー装置が提案されている。この車輌用ミラ
ー装置によれば、車体に取付けられるハウジング内にモ
ータによって正逆回転可能に回転駆動部材が設けられ、
その回転駆動部材の回転運動を伝達するリンクと繋がれ
てミラー取付ステーをミラー格納位置からミラー張出し
位置まで回動させる旋回部材を備え、ミラー取付ステー
がミラー張出し位置まで回動された状態で旋回部材が圧
接される位置に弾性部材が設けられている。そして、リ
ンクと弾性部材を組合わせた構成にすることでステーが
張出し位置にて確実に固定しておくことができ、ミラー
の振動を抑制できるなどの効果が得られることが記載さ
れている。
【0006】しかしながら、この先行技術においては、
ステーを旋回操作する機構において旋回範囲を規制する
構成が複雑になり、また、旋回させてミラーを張出し位
置に保持させるのに弾性部材に旋回部材を押し付けるよ
うにする機構を必要とするなど、部品点数が多くなって
コスト高となることが避けられない。さらに、機構が複
雑で、部品点数が多くなるとその分故障の発生要因が増
えることになるという問題点がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、必要最小限の部品からなる簡単な
構成で、ミラーを使用状態の位置に張出させた状態で固
定させて振動の発生を防止できる機能を備えた車輌用ミ
ラー電動格納装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、本発明による車輌用ミラー
電動格納装置は、上下に分割されるハウジングと、この
ハウジング内に収容されて正逆転可能な減速モータと、
この減速モータによって駆動される動力伝達部品と、そ
の動力伝達部品によって所要回転角で往復回転運動を出
力するリンクが取付く出力軸およびその出力軸にミラー
取付ステーが張出し位置において停止保持される制動機
能を備えるストッパ機構、を備えていることを特徴とす
るものである。
【0009】本発明によれば、減速モータによる駆動力
を動力伝達部品に伝達して所要回転角で正逆往復運動さ
せて、その動力伝達部品とミラー取付ステーへの出力軸
とをリンクで連結することにより、動力伝達部品による
リンクの揺動変位角が正逆回転角の最大変位位置で出力
軸に繋がるミラー取付ステーを車体側の格納位置からミ
ラー使用時の張出し位置に移動できるようにされ、その
ミラー取付ステーが張出し位置に移動した状態で、スト
ッパー機構によって停止されると同時に、リンクによっ
て回動操作される出力軸に制動力が最大に作用すること
で、出力軸を停止位置に固定できるようにされ、ミラー
を使用している状態でのガタツキが防止されるのであ
る。このように本発明では最小限の構成によって、ミラ
ーの取付くステーが使用位置(張出し位置)において固
定できるので、構造を簡素化できて所期の目的を達成で
きる。また、構造的に簡単で故障の発生もなく、長期に
わたり安定使用できるものである。
【0010】本発明において、前記動力伝達部品は、前
記減速モータ出力軸上の駆動歯車と噛合う大歯車にさ
れ、この大歯車上に所要半径位置で操作ピンが突設され
て、前記ミラー取付ステーへの出力軸に基部を固着され
るリンクに設けられた所要長さの長穴を前記大歯車上の
操作ピンと可動的に係合され、前記操作ピンと前記リン
クの装着される出力軸の軸心を結ぶ直線がその操作ピン
の描く円周上における接線位置で回動停止されるように
関係付けられるのがよい。こうすると、ミラー取付ステ
ーへの出力軸トルクを最大にして、停止位置での固定力
の保持効果を高めることができるという効果を奏する。
【0011】前記リンクは、その基部取付きの出力軸軸
心と前記大歯車の回転軸心との距離よりも短い長さにさ
れ、操作ピンと可動的に係合する長穴の先端側端部が前
記操作ピンの回転円の接線位置になるようにされるのが
よい。こうすれば、大歯車上の操作ピンによる長穴との
係合によってリンクを回動させる操作の正逆終端で、そ
の長穴端に操作ピンが当接して両者の相対的移動を積極
的に阻止して、確実に出力軸の回転角を規制することが
できる。また、同時にミラー取付ステーを固定保持する
補助的機能を発揮させることができる。
【0012】前記制動機能を備えるストッパ機構は、前
記ハウジングの出力軸支持部におけるボスの端部にその
出力軸の軸線に交差して張出し終位置に係止部を備える
傾斜カムが設けられ、出力軸に前記傾斜カムと接して操
作される作動ピンが設けられ、かつ前記作動ピン取付部
と反対側でその出力軸に嵌合固着するリンクの基部端面
に弾性部材が当接配置され、常時その弾性部材による弾
性力で前記作動ピンを傾斜カムに押付けるように構成さ
れることを特徴とする。
【0013】このように構成することにより、ミラー取
付ステーへの出力軸には、常時弾性部材による弾性推力
が、ハウジング側の傾斜カムと出力軸側の作動ピンとの
接触部に付勢される。そのために、動力伝達部品(例え
ば歯車)によってリンクを介して所要回転角内で往復回
転運動(揺動)されて、出力軸(ミラー取付ステー)が
格納位置からミラーの使用位置(張出し位置)へ変位し
てその終端位置に達すると、作動ピンが傾斜カムの係止
部に当接して弾性部材の推力で固定状態に保持される。
その結果、出力軸が張出し位置で固定されてガタツキが
ない状態に保たれる。したがって、ミラー取付ステーは
車両の走行時における振動などの外力による振動を最小
限にとどめてミラーに振動の影響を与えることなく保持
することができる。なお、格納時には弾性部材による弾
性推力は増すが、格納位置ではその弾性推力で停止維持
され支障を来すことはない。
【0014】本発明において、前記ストッパ機構におけ
る弾性部材は、ウレタン系弾性材による弾性片であるの
がよい。このような部材を用いることにより、変形容量
を大きくして軸方向の変位量が少なくとも有効な弾性推
力を無理なく得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明による車輌用ミラー
電動格納装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照
しつつ説明する。
【0016】図1に本発明による車輌用ミラー電動格納
装置を備えるミラーの取付部の一態様を表わす斜視図
が、図2に車輌用ミラー電動格納装置の平断面図が、図
3に図2のA−A視断面図が、図4(a)にミラー取付
ステーへの出力軸ストッパ機構を表わす断面図が、図4
(b)に図4(a)のB−B視図が、図4(c)に
(b)のC−C視による傾斜カムの展開図が、図5に出
力軸回動操作用のリンクと動力伝達部品付設の操作ピン
との操作位置関係を表わす図が、それぞれ示されてい
る。
【0017】この実施例におけるミラー電動格納装置1
0は、キャブオーバ型のトラックやバスなどの大型自動
車における運転席横の車体1に取付られるミラー取付ス
テー2を操作するものである。そのミラー取付ステー2
は、図1に例示されるように、所要寸法で車体1の側部
に張出して後方視認用のミラー6や前側下方部確認用の
ミラー7が取付られるように金属棒材(もしくは鋼管)
を屈曲形成され、その下端基部3を車体側に取付られる
支持金具5に枢着され、上端基部4を車体の上部に取付
られるミラー電動格納装置10の出力軸端に固着され
て、それら上下両端基部3,4の取付軸心間を結ぶ軸線
aを基準にしてミラー電動格納装置10によって格納位
置からミラー使用位置(張出し位置)に回動できるよう
に設けられる。なお、各ミラーの位置・角度については
予め運転者が視認できるように手動で調整される。
【0018】ミラー電動格納装置10は、このようなミ
ラー取付ステー2を運転席から遠隔操作で車体1の側部
格納位置Bからミラー使用位置C(図5参照)までの範
囲で回動操作させるのに用いられる。
【0019】ミラー電動格納装置10は、上下に分割で
きる所要寸法で扁平な箱型で複数箇所にてボルトによっ
て密閉状態に締結されるハウジング11と、このハウジ
ング11の内部に収容される減速モータ12と、その減
速モータ12によって駆動される大歯車14(本発明の
動力伝達部品に相当)と、一端をハウジング11の外に
突出して前記ミラー取付ステー2の上端基部4に接続さ
れる出力軸15と、その出力軸15と前記大歯車14と
を可動的に連結して出力軸15に出力するリンク16、
およびそのリンク16による出力軸15の正逆回転時に
一方の停止位置で回動を停止固定できるようにする制動
機能を備えるストッパ機構20とで構成されている。
【0020】前記ハウジング11は、上下にほぼ半分の
位置で分割されていて、その内部の一方に片寄せて減速
モータ12を配置され、その減速モータ12と反対側に
大歯車14を水平回転可能なように、支持軸17をハウ
ジング11の上下部片に設けられる軸受18a,18b
を備えた支持部11a,11bによって回転自在に支持
配設される。そして、その大歯車14の支持軸17中心
から所要寸法L離れた位置に前記支持軸17と平行して
出力軸15を、その一端部がハウジング11の上部に突
出させて回転自在に配設される構造とされている。
【0021】前記大歯車14は、前記減速モータ12の
出力軸12aに取付く駆動歯車13と噛合って正逆転す
るようにされ、大きな減速比によって低速で回転される
ように歯車比を設定されている。そして、この大歯車1
4には所要の半径で下向きに支持軸17の軸心と平行し
て一本の操作ピン19が植設されている。また、この大
歯車14は支持軸17上で下面と下側の軸受18bとの
間にスペーサ18cを配されて一定高さに保たれるよう
に設けられる。なお、この実施例で前記減速モータ12
は、ウオーム減速機構によって高減速比で減速される構
成のものが用いられている。また、図示省略するが前記
減速モータ12への電気回路中には、PPCサーミスタ
が配設されて設定温度以上になると電源を遮断してその
減速モータ12の駆動を停止させるスイッチ回路が付さ
れている。
【0022】前記出力軸15は、ハウジング11の上部
片と下部片とに設けられた内向き突出のボス部11cと
11dに設けられる軸受18d,18d′にて回転自在
に支持され、上部は細くされてステーの上端基部4と嵌
め合う角型頚部15aおよび固定用のネジ部15bが形
成されている。
【0023】このような出力軸15の中間位置は、軸線
に平行して左右二面を平坦に形成されていて、この左右
二面の切削がれた部分に基部を被嵌してリンク16が前
記大歯車14の下側に位置して付設されている。このリ
ンク16は、その回転半径Rが図2で示されるように、
前記出力軸15の軸心と大歯車14の支持軸17の軸心
との心間距離Lよりも短い寸法にされ、先端部に長手方
向の長穴16aを形成されている。その長穴16aに
は、組立時に前記大歯車14に付設される操作ピン19
が移動自在に嵌合挿入され、その操作ピン19を介して
大歯車14とリンク16が可動的に連結されている。な
お、前記長穴16aの長さは図2によって示されるよう
に、出力軸15と大歯車14の支持軸17との軸心を結
ぶ線上位置で操作ピン19が位置することのできる範囲
に設定されている。
【0024】前記制動機能を備えるストッパ機構20
は、前記出力軸15が嵌挿支持されるハウジング11の
上部片から突出すボス部11cの下端部にその軸線に直
交して設けられる傾斜カム21と、この傾斜カム21に
係合して操作するように出力軸15の中間部で軸線に直
交貫通して取付く作動ピン24および軸線方向に制動力
を付勢する弾性部材25とで構成されている。
【0025】前記傾斜カム21は、図4(c)に示され
るように、出力軸15が平面視時計方向に(リンク16
が格納位置からミラー使用位置へ)回転するほど登りと
なる傾斜面21cにされ、当接係合する作動ピン24を
格納位置Bでは最低部(谷部)21aに、ミラー使用位
置Cでは高い位置21bで保持できるように形成されて
いる。そして、前記弾性部材25は、例えばウレタンゴ
ムのような弾性材で所要高さ寸法で中央部に出力軸貫通
穴が設けられて周曲面に形成されたもので、出力軸15
に被嵌してハウジングの下側ボス部11d上面とリンク
16の基部下面との間に上下それぞれ座金を介して装着
されている。
【0026】このように構成される本実施例のミラー電
動格納装置10は、図1に示されるようにして図示され
ない取付部材によって車体1に取付けられ、ミラー取付
ステー2の上端基部4と、出力軸15の突出部における
角型頚部15aにその上端基部4に設けられる角穴を嵌
め合わせてネジ部15bにナット(図示せず)をねじ込
んで締結されて接続される。
【0027】ミラー(例えば後方視認用のミラー6,前
側下部確認用のミラー7など)を装着されたミラー取付
ステー2が格納位置Bにある場合、出力軸15に付設の
作動ピン24がストッパ機構20における傾斜カム21
の谷部に位置しているので、弾性部材25が定常状態に
保たれている。使用に際して、減速モータ12を運転室
からの指令信号でミラー使用位置Cへ張り出させるよう
に作動させると、その減速モータ12の出力軸12a上
の駆動歯車13から大歯車14に回転力が伝達されて、
その大歯車14が図2において反時計方向に回転する。
【0028】大歯車14が回転すると付属する操作ピン
19と長穴16aで係合しているリンク16とによって
出力軸15が回動される。すると、出力軸15に取付く
作動ピン24が当接する傾斜カム21によって操作さ
れ、出力軸15が回動変位するに伴いその傾斜カム21
の傾斜面21cによって軸方向に押し下げられる。この
出力軸15には、弾性部材25によって常時押し上げ方
向に推力が付勢されているので、リンク16による回転
力が与えられると、次第に弾性部材25による弾性推力
が高められることになる。
【0029】やがて、大歯車14が設定された所定回転
角α回転すると、この大歯車に付設される操作ピン19
によって操作されているリンク16の長穴16aの終端
に達するとともに、そのリンク16の長手軸線が前記操
作ピン19の描く円Dの接線上に位置することになる
(図5参照)。したがって、この状態からさらに大歯車
14が回転を続けようとすると、操作ピン19はリンク
16の長穴16a端に衝突してそれ以上動かすことがで
きなくなり、また、出力軸15に取付く作動ピン24が
傾斜カム21の最上位置21bの端部21dに接してそ
れ以上の回動変位を阻止され、大歯車14と噛み合う駆
動歯車13を介して減速モータ12が過負荷になる。す
ると、その減速モータ12の過負荷による発熱上昇によ
って電気回路中に設けられた図示されないPPCサーミ
スタが作動して、そのスイッチ作用によって動力の供給
が遮断される。その結果、大歯車14の回転が停止して
出力軸15が所定の張出し位置(ミラー使用位置C)に
停止保持される。
【0030】こうしてミラー取付ステー2がミラー使用
位置Cに停止すると、当該位置では前述のように、その
ミラー取付ステー2と接続される出力軸15が、弾性部
材25による強力な弾性推力を付勢されて固定されると
ともに、操作されるリンク16と大歯車14上の操作ピ
ン19との位置関係において、リンク16の長手軸線
(先端部)を操作ピン19が描く円D(回転円)の接線
上に位置させることになるので、そのリンク16に出力
軸15側から回転力が作用しても操作ピン19を回動さ
せるに要するトルクが生じ難くなる。その結果、振動な
どの外力がミラー取付ステー2に働いてもガタツクこと
がなく安定保持されるのである。したがって、そのミラ
ー取付ステー2に取付いているミラー6,7が振動して
視認性を損なわれることが解消されるのである。
【0031】ミラー取付ステー2を格納位置Bに戻すに
は、運転席において減速モータ12に逆転駆動の信号を
発信することにより大歯車14を逆転させれば、ミラー
使用位置Cから格納位置Bまで前記動作と逆に作動して
操作ピン19によってリンク16が逆方向に回動され、
出力軸15を介してミラー取付ステー2を終端位置(格
納位置)まで移動させることができる。そして、当該位
置ではリンク16が操作ピン19の回転円Dの接線上に
位置することで、出力軸15側からの外力で戻り方向に
回動するのを阻止されて格納位置Bに保たれる。
【0032】このように、本実施例によれば、動力伝達
部品である大歯車に付設の操作ピンと長穴を備えるリン
クとの組合わせと、弾性部材による制動力付与を行わせ
る傾斜カム機構によって、ミラー取付ステーを回転変位
させる出力軸を制御するという非常に簡単な構成によっ
て確実にミラー使用位置での固定保持を行わせることが
でき、故障なく安価に提供できるという効果を奏するの
である。
【0033】以上の説明では、ミラー取付ステーへの出
力軸に対する動力伝達部品として減速モータの出力軸に
取付く駆動歯車(ピニオン)と大歯車との回転動力伝達
でリンクを操作する構成について述べたが、このほかに
ラック・ピニオン方式で、ラックにリンクを操作する操
作ピンを付して操作するもの、あるいはピニオンと大歯
車相当の回転体とをタイミングベルトの巻き掛けによる
駆動式とすることなど、他の方式を採用することが可能
である。
【0034】また、前記ミラー取付ステーへの出力軸に
対する制動用の弾性部材としては、ウレタンゴムのよう
な弾性材のほかにコイルスプリングを採用することも可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による車輌用ミラー電動格納装
置を備えるミラーの取付部の一態様を表わす斜視図であ
る。
【図2】図2は、車輌用ミラー電動格納装置の平断面図
である。
【図3】図3は、図2のA−A視断面図である。
【図4】図4(a)は、ミラー取付ステーへの出力軸ス
トッパ機構を表わす断面図であり、(b)は(a)のB
−B視図であり、(c)は(b)のC−C視による傾斜
カムの展開図である。
【図5】図5は、出力軸回動操作用のリンクと動力伝達
部品付設の操作ピンとの操作位置関係を表わす図であ
る。
【符号の説明】
1 車体 2 ミラー取付ステー 4 ミラー取付ステーの上端基部 10 ミラー電動格納装置 11 ハウジング 11a,11b 支持部 11c ハウジングの上部片から突出す
ボス部 12 減速モータ 13 駆動歯車 14 大歯車 15 出力軸 16 リンク 16a 長穴 17 大歯車の支持軸 19 操作ピン 20 ストッパ機構 21 傾斜カム 24 作動ピン 25 弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D053 FF22 FF29 GG01 GG06 GG12 HH10 HH12 HH18 JJ51 KK03 LL05 LL15 LL16 LL33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に分割されるハウジングと、このハ
    ウジング内に収容されて正逆転可能な減速モータと、こ
    の減速モータによって駆動される動力伝達部品と、その
    動力伝達部品によって所要回転角で往復回転運動を出力
    するリンクが取付く出力軸およびその出力軸にミラー取
    付ステーが張出し位置において停止保持される制動機能
    を備えるストッパ機構、を備えていることを特徴とする
    車輌用ミラー電動格納装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達部品は、前記減速モータ出
    力軸上の駆動歯車と噛合う大歯車にされ、この大歯車上
    に所要半径位置で操作ピンが突設されて、前記ミラー取
    付ステーへの出力軸に基部を固着されるリンクに設けら
    れた所要長さの長穴を前記大歯車上の操作ピンと可動的
    に係合され、前記操作ピンと前記リンクの装着される出
    力軸の軸心を結ぶ直線がその操作ピンの描く円周上にお
    ける接線位置で回動停止されるように関係付けられる請
    求項1に記載の車輌用ミラー電動格納装置。
  3. 【請求項3】 前記リンクは、その基部取付きの出力軸
    軸心と前記大歯車の回転軸心との距離よりも短い長さに
    され、操作ピンと可動的に係合する長穴の先端側端部が
    前記操作ピンの回転円の接線位置になるようにされる請
    求項1または2に記載の車輌用ミラー電動格納装置。
  4. 【請求項4】 前記制動機能を備えるストッパ機構は、
    前記ハウジングの出力軸支持部におけるボスの端部にそ
    の出力軸の軸線に交差して張出し終位置に係止部を備え
    る傾斜カムが設けられ、出力軸に前記傾斜カムと接して
    操作される作動ピンが設けられ、かつ前記作動ピン取付
    部と反対側でその出力軸に嵌合固着するリンクの基部端
    面に弾性部材が当接配置され、常時その弾性部材による
    弾性力で前記作動ピンを傾斜カムに押付けるように構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の車輌用ミラー
    電動格納装置。
  5. 【請求項5】 前記ストッパ機構における弾性部材は、
    ウレタン系弾性材による弾性片である請求項1または4
    に記載の車輌用ミラー電動格納装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111824026A (zh) * 2019-04-23 2020-10-27 本田制锁有限公司 车辆用车门后视镜

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