JP2001347711A - プリンタの用紙搬送装置およびこれを具備する商品販売データ処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化および低コスト化を図りつつ、プリン
ト情報量が少ない方のあるいはプリントしない方の一方
用紙の無駄な消費を防止することができるプリンタの用
紙搬送装置を提供する。 【解決手段】 用紙フィードローラー３０の長手方向に
並列セットされかつ当該ローラー３０と係合状態にある
一方用紙（Ｒ）および他方用紙（Ｊ）の双方をローラー
３０の回転により搬送方向に双方同時搬送可能に形成
し、搬送後の用紙（Ｊ）を搬送下流側の巻取リール３５
の回転力を利用して巻取可能に形成し、各用紙（Ｒ），
（Ｊ）とローラー３０とを係合解除状態に選択的に切替
えて双方用紙（Ｒ），（Ｊ）をローラー３０の回転によ
っては双方同時搬送不能に形成し、この双方同時搬送不
能状態において巻取リール３５の回転力を利用して巻取
リール３５に巻取りつつジャーナル用紙Ｊのみを搬送方
向に搬送可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、搬送停止状態の一
方用紙および他方用紙の幅方向に１台のプリンタでそれ
ぞれにプリント可能かつプリント後の一方用紙および他
方用紙を搬送方向に搬送可能なプリンタの用紙搬送装置
およびこれを具備する商品販売データ処理システムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、電子キャッシュレジスタ型の商
品販売データ処理システムでは、商品販売データをレシ
ート用紙にプリントし顧客に手渡す。また、ジャーナル
用紙にプリントしかつプリント後に巻取リールに巻き取
った状態で保管する。

【０００３】ここに、レシート用紙（例えば、一方用
紙）およびジャーナル用紙（例えば、他方用紙）に所定
のプリント内容をプリントする方法としては、それぞれ
専用のプリンタを設ける場合と，１台のプリンタを設け
る場合がある。前者は、後者の場合に比較して、装置大
型化を招きかつコスト高になる。

【０００４】しかし、後者において１台のプリンタでレ
シート用紙とジャーナル用紙とを幅方向にプリントでき
たとしても、各用紙を所定の搬送方向に搬送するための
用紙搬送装置を２台設けたのでは、前者の場合と同様な
不利を招く。

【０００５】かくして、後者においても、１台の用紙搬
送装置で双方用紙を搬送する装置が提案されている。す
なわち、レシート用紙とジャーナル用紙とを、平面上で
搬送双方と直交する方向に並列状態でセット（以下、こ
の明細書では、“並列セット”と略称する。）しかつこ
れら用紙に共通なローラー等を利用してレシート用紙
（一方用紙）および他方用紙（ジャーナル用紙）を搬送
可能な構造である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、一方用紙お
よび他方用紙に同種（あるいは異種）でかつ同量（行
列）の情報を、各用紙の送り量を同じとして同時乃至同
時的にプリントできる場合は問題がないが、片方の用紙
にプリントする情報が少ない場合あるいは片方の用紙の
みにプリントする場合に、プリントされる情報量が少な
い方の一方（他方）用紙あるいはプリントしない方の他
方（一方）用紙を無駄に消費することになる。

【０００７】例えば、商品販売データ処理システムの場
合、客に手渡すレシート（一方用紙）には１取引の商品
販売データに基づくレシートプリント情報がプリントさ
れる。しかし、ジャーナル（他方用紙）には、各種分
析，税的規約等の要請・制約があるので、ジャーナルと
しては該レシートプリント情報の情報量に比較して遥か
に多量なジャーナルプリント情報がプリントされ、レポ
ートとしては客との取引終了時に、つまりレシートをプ
リント発行する必要のない期間中に、レポート情報をプ
リントすることになる。

【０００８】かくして、搬送機会が多くかつ各搬送に際
する用紙送り量が大きなジャーナル用紙（他方用紙）の
搬送に伴ってレシート用紙（一方用紙）が常にかつ同期
的に搬送されてしまう場合には、レシート用紙（一方用
紙）の大変な無駄遣いが生じると理解される。

【０００９】だからと言って、レシート用紙（一方用
紙）の搬送量の軽減化をすることを事由にジャーナル用
紙（他方用紙）の搬送量や搬送時期を無理やり制限する
ことは、円滑な商品販売業務を阻害することになるの
で、回避すべきである。

【００１０】本発明の第１の目的は、小型化および低コ
スト化を図りつつ、プリント情報量が少ない方のあるい
はプリントしない方の一方用紙の無駄な消費を防止する
ことができるプリンタの用紙搬送装置を提供することに
ある。また、第２の目的は、装置およびシステムの小型
化および低コスト化を図りつつ、プリントする機会およ
びレシートプリント情報量が少ないレシート用紙の無駄
な消費を防止可能なプリンタの用紙搬送装置を具備する
商品販売データ処理システムを提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、一方
用紙および他方用紙の幅方向に１台のプリンタでそれぞ
れにプリント可能かつプリント後の一方用紙および他方
用紙を搬送方向に搬送可能なプリンタの用紙搬送装置で
あって、用紙フィードローラーの長手方向に並列セット
されかつ当該用紙フィードローラーと係合状態にある前
記一方用紙および他方用紙を当該用紙フィードローラー
の回転により搬送方向に双方同時搬送可能に形成し、搬
送後の前記他方用紙を搬送方向下流側に配設された巻取
リールの回転力を利用して当該巻取リールに巻取可能に
形成するとともに前記一方用紙および他方用紙と用紙フ
ィードローラーとを係合解除状態に選択的に切替えるこ
とにより前記一方用紙および他方用紙を用紙フィードロ
ーラーの回転によっては双方同時搬送不能に形成し、前
記一方用紙および他方用紙の用紙フィードローラーの回
転による双方同時搬送不能状態において巻取リールを回
転可能かつ巻取リールの回転力を利用して当該他方用紙
を巻取リールに巻取りつつ他方用紙のみを搬送方向に搬
送可能に形成されたプリンタの用紙搬送装置である。

【００１２】かかる発明では、用紙フィードローラーを
所定方向に回転させると、当該用紙フィードローラーの
長手方向に並列セットされかつ当該用紙フィードローラ
ーと係合状態にあるプリント対象である一方用紙および
他方用紙を、搬送方向に双方同時搬送することができ
る。また、搬送後の他方用紙を搬送方向下流側に配設さ
れた巻取リールの回転力を利用して当該巻取リールに巻
取ることができる。そして、例えば、搬送停止状態の一
方用紙および他方用紙の幅方向に１台のプリンタでそれ
ぞれにプリントすることができる。

【００１３】一方用紙および他方用紙と用紙フィードロ
ーラーとを係合解除状態に選択的に切替えると、用紙フ
ィードローラーの回転によっては当該一方用紙および他
方用紙を同時に搬送することが不能になる。この係合解
除状態に選択切替された後に、巻取リールが回転される
と、当該巻取リールの回転力を利用して他方用紙のみを
搬送させつつ当該巻取リールに巻取ることができる。

【００１４】すなわち、選択的に一方用紙を搬送させず
にかつ他方用紙のみを所定方向に搬送しつつ巻取リール
に巻取ることができる。よって、小型化および低コスト
化を図りつつ、プリント情報量が少ない方のあるいはプ
リントしない方の一方用紙の無駄な消費を防止すること
ができる。

【００１５】また、請求項２の発明は、前記用紙フィー
ドローラーと前記巻取リールとが同一の駆動源で回転可
能かつ前記他方用紙の搬送に関して前記用紙フィードロ
ーラーによる搬送速度と前記巻取リールによる搬送速度
とが同一速度となるように形成されたプリンタの用紙搬
送装置である。

【００１６】かかる発明では、用紙フィードローラーと
巻取リールとは、同一の駆動源で回転される。他方用紙
の搬送に関して、用紙フィードローラーによる場合の搬
送速度と，巻取リールによる場合の巻取速度（搬送速
度）とは同一速度であるから、請求項１の発明の場合と
同様な作用効果を奏することができることに加え、さら
に他方用紙の安定した搬送・巻取を担保しつつ、大幅な
構造簡単化および低コスト化を促進できる。

【００１７】さらに、請求項３の発明は、請求項１また
は請求項２記載のプリンタの用紙搬送装置を具備し、前
記一方用紙がレシート用紙でかつ前記他方用紙がジャー
ナル用紙とされている商品販売データ処理システムであ
る。

【００１８】かかる発明では、請求項１のプリンタ用紙
搬送装置を具備すれば、用紙フィードローラーを所定方
向に回転させると、当該用紙フィードローラーの長手方
向に並列セットされかつ当該用紙フィードローラーと係
合状態にあるプリント対象のレシート用紙およびジャー
ナル用紙を搬送方向に双方同時搬送することができる。
また、搬送後のジャーナル用紙を搬送方向下流側に配設
された巻取リールの回転力を利用して当該巻取リールに
巻取ることができる。

【００１９】しかし、レシート用紙およびジャーナル用
紙と用紙フィードローラーとの係合解除状態に選択的に
切替えると、レシート用紙およびジャーナル用紙を同時
に搬送することが不能になる。この係合解除状態に選択
切替した後に、巻取リールを回転させると、当該巻取リ
ールの回転力を利用してジャーナル用紙のみを搬送させ
つつ当該巻取リールに巻取ることができる。

【００２０】すなわち、選択的にレシート用紙を搬送さ
せずにかつジャーナル用紙のみを所定方向に搬送しつつ
巻取リールに巻取ることができる。よって、レシート用
紙の無駄遣いを防止できる。

【００２１】また、請求項２のプリンタ用紙搬送装置を
具備すれば、駆動源を起動すると、用紙フィードローラ
ーのジャーナル用紙の搬送速度と巻取リールによるジャ
ーナル用紙の巻取速度（搬送速度）とは、同一速度にな
るから、ジャーナル用紙の安定した搬送・巻取を担保し
つつ、商品販売データ処理システム全体としての大幅な
構造簡単化，消費電力の軽減化および低コスト化を促進
できる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。

【００２３】本プリンタの用紙搬送装置は、図３〜図５
に示す如く、用紙フィードローラー３０の長手（Ｙ）方
向に並列セットされかつ当該用紙フィードローラー３０
と係合状態にある一方用紙（Ｒ）および他方用紙（Ｊ）
の双方を当該用紙フィードローラー３０の回転により搬
送（Ｘ）方向に双方同時搬送可能に形成し、搬送後の他
方用紙（Ｊ）を搬送方向下流側に配設された巻取リール
３５の回転力を利用して当該巻取リール３５（３５Ｓ）
に巻取可能に形成するとともに、一方用紙（Ｒ）および
他方用紙（Ｊ）と用紙フィードローラー３０とを係合解
除状態に選択的に切替えて一方用紙（Ｒ）および他方用
紙（Ｊ）の双方を用紙フィードローラー３０の回転によ
っては双方同時搬送不能に形成し、一方用紙（Ｒ）およ
び他方用紙（Ｊ）の双方の用紙フィードローラー３０の
回転による双方同時搬送不能状態において巻取リール３
５を回転可能かつ巻取リール３５の回転力を利用して当
該他方用紙（Ｊ）を巻取リール３５に巻取りつつ他方用
紙（Ｊ）のみをＸ方向に搬送可能に形成されている。

【００２４】そして、本プリンタ２２およびその用紙搬
送装置は、電子キャッシュレジスタ１０からなる商品販
売データ処理システムのレシートおよびジャーナルのプ
リント発行に使用されかつレシート用紙Ｒ（一方用紙）
およびジャーナル用紙Ｊ（他方用紙）の搬送に使用され
る。

【００２５】すなわち、この実施形態では、一方用紙が
レシート用紙Ｒとされ、これにレシートプリント情報を
プリントしかつ切断してレシートを発行できる。また、
他方用紙がジャーナル用紙Ｊとされ、これにジャーナル
プリント情報をプリントしかつ巻取リール３５にジャー
ナルとして巻き取られる。さらに、レポートプリント情
報をプリントして各種のレポートを発行できる。

【００２６】そこでまず、図１を参照して、商品販売デ
ータ処理システムの各ターミナルを構成する電子キャッ
シュレジスタ１０を説明する。この電子キャッシュレジ
スタ１０は、ＣＰＵ１１，ＲＯＭ１２，ＲＡＭ１３，Ｈ
ＤＤ１４，スキャナ（図示省略），キーボード（ＫＢ）
２０，表示器２１（キャッシャー用表示器２１Ｃおよび
客用表示器２１Ｔ），レシート・ジャーナルプリント用
のプリンタ（ＰＮＴ）２２および自動開放装置付きのド
ロワ（ＤＲＷ）２３を含み、商品販売データ処理機能
（商品登録機能，会計処理機能等）を有する。外観は、
図２に示す通りである。

【００２７】プリンタ（ＰＮＴ）２２は、図４のＹ
（幅）方向にプリント可能な１台つまり１つの印字ヘッ
ド（図示省略）を有し、この印字ヘッドでＸ方向に搬送
停止状態とされているレシート用紙Ｒおよびジャーナル
用紙Ｊの双方幅方向に当該各プリント情報をプリントす
ることができる。なお、印字ヘッドは、Ｙ方向への往復
移動型でもＹ方向全域をカバー可能な静止型でもよい。

【００２８】入出力ポート（Ｉ／Ｏ）２８には、用紙搬
送装置の一部を構成する用紙搬送ローラー用のモータ３
０Ｍ，押圧機構（および昇降機構）であるシリンダ（図
示省略）駆動用のソレノイド３１Ｓおよび巻取リール３
５用のモータ３０Ｍが各ドライバを介して接続されてい
る。

【００２９】また、通信用インターフェイス（図示省
略）には、データ通信回線網（例えば、ＬＡＮ）を介し
て各ターミナル（１０）を一括管理する上位機（ストア
コントローラ）が接続されている。なお、小規模な商品
販売データ処理システムでは上位機がない場合でもシス
テムを構築することができる。

【００３０】図３，図４において、レシートロール用紙
ＲＲから引き出したレシート用紙Ｒおよびジャーナルロ
ール用紙ＲＪから引き出されたジャーナル用紙Ｊは、用
紙フィードローラー３０上で、当該用紙フィードローラ
ー３０の長手（Ｙ）方向に並列セットされる。

【００３１】この際、ジャーナル用紙Ｊの先端（図３で
右側）は、リールシャフト３５Ｓに固定化される。ま
た、レシート用紙Ｒの先端側は、カッター（図示省略）
を通す。

【００３２】図３の係合分離ローラー３１は、用紙フィ
ードローラー３０に係合分離される。係合状態で押圧機
構（押圧ローラー）として働き、レシート用紙Ｒおよび
ジャーナル用紙Ｊの双方を、用紙フィードローラー３０
の外周面に所定圧力で押圧しつつＸ方向に同量だけ双方
同期搬送可能に作用する。

【００３３】なお、分離状態では、用紙フィードローラ
ー３０を回転させたとしても、レシート用紙Ｒおよびジ
ャーナル用紙Ｊのいずれをも搬送することはできない。

【００３４】すなわち、係合分離ローラー３１は、駆動
制御部（ＣＰＵ１１，ＲＯＭ１２）でソレノイド３１Ｓ
を励磁・励磁解除することにより、押圧機構を兼用する
昇降機構（エアーシリンダ…図示省略）でＺ方向に昇降
され、用紙フィードローラー３０の上部側周面に離隔接
近される。

【００３５】巻取リール３５は、巻芯であるリールシャ
フト３５Ｓの両側端に１対のリール側板３５Ｔが設けら
れかつモータ３５Ｍによって巻取回転される。この巻取
リール３５によるジャーナル用紙Ｊの巻取速度（搬送速
度）は、モータ３０Ｍで回転される用紙フィードローラ
ー３０による場合の搬送速度と同一速度に調整されてい
る。

【００３６】なお、用紙フィードローラー３０と巻取リ
ール３５とを、同一の駆動源（例えば、モータ３０Ｍま
たは３５Ｍあるいはその他のモータ等）の回転動力でか
つ必要によってベルトや歯車機構を介して、回転駆動す
ることによりジャーナル用紙Ｊの搬送速度と巻取リール
３５の巻取速度（搬送速度）とを同一速度とするように
形成することができる。かくすれば、ジャーナル用紙Ｊ
（他方用紙）の安定した搬送・巻取を担保しつつ、大幅
な構造簡単化および低コスト化を促進できる。

【００３７】搬送駆動制御部（ＣＰＵ１１，ＲＯＭ１
２）は、搬送指令でソレノイド３１Ｓを励磁して押圧ロ
ーラー（係合分離ローラー３１）をＺ方向に下降させか
つレシート用紙Ｒおよびジャーナル用紙Ｊの双方を用紙
フィードローラー３０の外周面に所定で押圧する。つま
り、係合状態とする（図５のＳＴ１０）。

【００３８】ここで、レシート用紙Ｒおよびジャーナル
用紙Ｊの双方搬送が選択（ＳＴ１１のＮＯ）されると、
モータ３０Ｍを回転させて用紙フィードローラー３０を
回転駆動（ＳＴ１３）するとともに、モータ３５Ｍを回
転させて巻取リール３５（３５Ｓ，３５Ｔ）を回転駆動
（ＳＴ１４）する。

【００３９】かくして、レシート用紙Ｒおよびジャーナ
ル用紙Ｊの双方をＸ方向に同量だけ同期搬送することが
できる。この際、レシート用紙Ｒはカッターで切断され
るが、ジャーナル用紙Ｊは巻取リール３５に巻き取られ
る。かかる搬送終了（ＳＴ１５のＹＥＳ）で、モータ３
５Ｍが停止され巻取リール３５は回転停止（ＳＴ１６）
される。

【００４０】ジャーナル用紙Ｊのみの搬送が選択（ＳＴ
１１のＹＥＳ）されると、搬送駆動制御部（１１，１
２）は、ソレノイド３１Ｓの励磁を解いて押圧ローラー
（係合分離ローラー３１）をＺ方向に上昇させかつレシ
ート用紙Ｒおよびジャーナル用紙Ｊの用紙フィードロー
ラー３０の外周面への押圧を解除する。つまり、双方係
合分離状態とする（ＳＴ１２）。

【００４１】この場合は、モータ３０Ｍを回転させて用
紙フィードローラー３０を回転駆動することなく、モー
タ３５Ｍを回転させて巻取リール３５（３５Ｓ，３５
Ｔ）を回転駆動（ＳＴ１４）する。すると、ジャーナル
用紙ＪのみをＸ方向に搬送することができる。レシート
用紙Ｒは、停止したままである。

【００４２】かかる実施形態によれば、用紙フィードロ
ーラー３０を所定方向に回転（図５のＳＴ１３）させる
と、当該用紙フィードローラー３０の長手（Ｙ）方向に
並列セットされかつ当該用紙フィードローラー３０と係
合状態にあるプリント対象の一方用紙（Ｒ）および他方
用紙（Ｊ）をＸ方向に双方同時搬送することができる。
また、搬送後の他方用紙（Ｊ）を搬送方向下流側に配設
された巻取リール３５の回転力を利用して当該巻取リー
ル３５に巻取ることができる。

【００４３】一方用紙（Ｒ）および他方用紙（Ｊ）と用
紙フィードローラー３０とを係合解除状態に選択的に切
替える（ＳＴ１２）と、用紙フィードローラー３０の回
転によっては当該一方用紙（Ｒ）および他方用紙（Ｊ）
を同時に搬送することが不能になる。この双方係合解除
状態に選択切替された後に、巻取リール３５が回転（Ｓ
Ｔ１４）されると、当該巻取リール３５の回転力を利用
して他方用紙（Ｊ）のみをＸ方向に搬送させつつ当該巻
取リール３５に巻取ることができる。

【００４４】すなわち、選択的に一方用紙（Ｒ）を搬送
させずにかつ他方用紙（Ｊ）のみをＸ方向に搬送しつつ
巻取リール３５に巻取ることができる。よって、小型化
および低コスト化を図りつつ、プリント情報量が少ない
方のあるいはプリントしない方の一方用紙（Ｒ）の無駄
な消費を防止することができる。

【００４５】さらに、一方用紙がレシート用紙Ｒで他方
用紙がジャーナル用紙Ｊとされているので、選択的にレ
シート用紙Ｒを搬送させずにかつジャーナル用紙Ｊのみ
をＸ方向に搬送しつつ巻取リール３５に巻取ることがで
きる。よって、レシート用紙Ｒの無駄遣いを防止でき
る。

【００４６】また、用紙フィードローラー３０によるジ
ャーナル用紙Ｊの搬送速度と，巻取リール３５によるジ
ャーナル用紙Ｊの巻取速度（搬送速度）とを同一速度に
することができるように駆動源を共通型に構築すれば、
ジャーナル用紙Ｊの安定した搬送・巻取を担保しつつ、
商品販売データ処理システム全体としての大幅な構造簡
単化，消費電力の軽減化および低コスト化を促進でき
る。

【００４７】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、用紙フィード
ローラーと係合状態にある一方用紙および他方用紙を当
該用紙フィードローラーの回転により搬送方向に双方同
時搬送可能、搬送後の他方用紙を搬送方向下流側に配設
された巻取リールの回転力を利用して巻取可能かつ一方
用紙および他方用紙と用紙フィードローラーとを係合解
除状態に選択的に切替えて一方用紙および他方用紙を用
紙フィードローラーの回転によっては双方同時搬送不能
に形成し、この双方同時搬送不能状態において巻取リー
ルの回転力を利用して巻取りつつ他方用紙のみを搬送方
向に搬送可能に形成されたプリンタの用紙搬送装置であ
るから、選択的に一方用紙を搬送させずにかつ他方用紙
のみを所定方向に搬送しつつ巻取リールに巻取ることが
できる。よって、小型化および低コスト化を図りつつ、
プリント情報量が少ない方のあるいはプリントしない方
の一方用紙の無駄な消費を防止することができる。

【００４８】また、請求項２の発明によれば、他方用紙
の搬送に関して同一の駆動源で回転される用紙フィード
ローラーによる搬送速度と，巻取リールによる搬送速度
とが同一速度となるように形成されているので、請求項
１の発明の場合と同様な効果を奏することができること
に加え、さらに他方用紙の安定した搬送・巻取を担保し
つつ、大幅な構造簡単化および低コスト化を促進でき
る。

【００４９】さらに、請求項３の発明によれば、請求項
１または請求項２記載のプリンタの用紙搬送装置を具備
し、一方用紙がレシート用紙でかつ他方用紙がジャーナ
ル用紙とされている商品販売データ処理システムである
から、選択的にレシート用紙を搬送させずにかつジャー
ナル用紙のみを所定方向に搬送しつつ巻取リールに巻取
ることができる。よって、レシート用紙の無駄遣いを防
止できる。また、ジャーナル用紙の安定した搬送・巻取
を担保しつつ、商品販売データ処理システム全体として
の大幅な構造簡単化，消費電力の軽減化および低コスト
化を促進できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る電子キャッシュレジス
タを説明するためのブロックである。

【図２】同じく、外観斜視図である。

【図３】同じく、用紙搬送装置を説明する側面図であ
る。

【図４】同じく、用紙搬送装置を説明する平面図であ
る。

【図５】同じく、用紙搬送動作を説明するためのフロー
チャートである。

【符号の説明】

１０ 電子キャッシュレジスタ（商品販売データ処理シ
ステム） １７ 表示器 １８ プリンタ ３０ 用紙フィードローラー ３０Ｍ モータ ３１ 係合分離ローラー ３１Ｓ ソレノイド ３２ ロッド ３５ 巻取リール ３５Ｓ リール巻取シャフト ３５Ｔ リール側板 ３５Ｍ リール巻取モータ ＲＲ レシートロール用紙 Ｒ レシート用紙（一方用紙） ＲＪ ジャーナルロール用紙 Ｊ ジャーナル用紙（他方用紙） Ｘ 搬送方向

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方用紙および他方用紙の幅方向に１台
   のプリンタでそれぞれにプリント可能かつプリント後の
   一方用紙および他方用紙を搬送方向に搬送可能なプリン
   タの用紙搬送装置であって、 用紙フィードローラーの長手方向に並列セットされかつ
   当該用紙フィードローラーと係合状態にある前記一方用
   紙および他方用紙を当該用紙フィードローラーの回転に
   より搬送方向に双方同時搬送可能に形成し、搬送後の前
   記他方用紙を搬送方向下流側に配設された巻取リールの
   回転力を利用して当該巻取リールに巻取可能に形成する
   とともに前記一方用紙および他方用紙と用紙フィードロ
   ーラーとを係合解除状態に選択的に切替えることにより
   前記一方用紙および他方用紙を用紙フィードローラーの
   回転によっては双方同時搬送不能に形成し、前記一方用
   紙および他方用紙の用紙フィードローラーの回転による
   双方同時搬送不能状態において巻取リールを回転可能か
   つ巻取リールの回転力を利用して当該他方用紙を巻取リ
   ールに巻取りつつ他方用紙のみを搬送方向に搬送可能に
   形成された、プリンタの用紙搬送装置。
2. 【請求項２】 前記用紙フィードローラーと前記巻取リ
   ールとが同一の駆動源で回転可能かつ前記他方用紙の搬
   送に関して前記用紙フィードローラーによる搬送速度と
   前記巻取リールによる搬送速度とが同一速度となるよう
   に形成されている請求項１記載のプリンタの用紙搬送装
   置。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２記載のプリンタ
   の用紙搬送装置を具備し、前記一方用紙がレシート用紙
   でかつ前記他方用紙がジャーナル用紙とされている商品
   販売データ処理システム。