JP2001346500A - 焼きもの食品の成形装置及びその成形方法 - Google Patents

焼きもの食品の成形装置及びその成形方法

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JP2001346500A
JP2001346500A JP2000168968A JP2000168968A JP2001346500A JP 2001346500 A JP2001346500 A JP 2001346500A JP 2000168968 A JP2000168968 A JP 2000168968A JP 2000168968 A JP2000168968 A JP 2000168968A JP 2001346500 A JP2001346500 A JP 2001346500A
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Shinichiro Uragami
慎一朗 浦上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的な焼成加工を実現して量産ができ、か
つ、低コストにより焼きもの食品を任意の完成品形状に
確実に成形させることのできる焼きもの食品の成形装置
及びその方法を提供する。 【解決手段】 下型凹部18を有する下型16と、この
下型凹部18と合わせられて閉鎖空間Sを形成する上型
凹部38を有する上型14と、下型凹部18の内面側に
出入自在に設けられ下型凹部の底部を形成する押し上げ
面34aを有する押し上げ中子34と、上型凹部38に
設けられ下型凹部18内に食品原料Mを投入し上型14
を閉じた状態で押し上げ中子34を押し上げ作動させる
ときに閉鎖空間S内の空気抜きと食品原料の吹き出し防
止を行なう弁機構44と、を含む。下方から成型圧を加
えながら原料吹き出し防止と空気抜きを行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱したパレット状の
上型、下型により形成される成形空間内に食品原料を投
入して所望の形状の焼きもの食品を得る焼きもの食品の
成形装置等に係り、特に、たこ焼き、明石焼き、球状卵
焼き、等の真球状の食品を量産加工し得る焼きもの食品
の成形装置及びその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たこ焼き等の小麦粉の練り生地を
主材とした食品を販売目的で量産的に加工する場合にお
いては、複数の加工凹部を備えた平板状の焼型板を下面
に設けた加熱部で加熱しながら練り生地を加工凹部内に
充填し、更に、蛸やキャベツ等をカットした具物を練り
生地上面に投入して再び練り衣を充填し、この加工凹部
内に充填した原料を略7ないし8分間程度加熱する。そ
の後で、加工凹部内で下面側から半焼きされた原料の上
面側を加熱するために、焼型板に蝶着した蓋板を閉蓋し
て蓋板が下面になるように上下反転させ、略2分程度加
熱して焦げ目を焼付けながら全体をむらなく焼上げてい
る。最後に、蓋板を上面側へ反転させて蓋板を開蓋し、
加工凹部内で焼上がった製品を細い串等で取り出し、容
器に包装してお客に提供し、また保温庫内に保温しなが
ら順次提供する。このようなたこ焼き装置では、焼型板
への原料供給、焼き加工、製品取り出しまでを手作業で
おこなうため、焼き上った製品の大きさ、味、衛生面等
に難点があり、高品質の製品を得ることができない。ま
た、連続した焼成加工をおこなえず、従って、製造工程
の自動化が困難で、人件費が嵩み製造原価も高価となる
問題があった。
【0003】これに対し、出願人は、特願平7−279
622号において、原料収容パレットの加工凹部内で焼
き上げた製品を、押出部で自動的に押出して取り出しで
き、材料投入、焼き上げ、製品取り出し等を連続的に行
なって製造効率を向上させた食品加工装置を提案した。
【発明が解決しようとする問題点】
【0004】しかしながら、上記の食品加工装置では下
型の加工凹部の上面を開口させ、下面側からパレットを
加熱して焼き、その後上面から赤外線を照射して上面を
半焼き状態とし、さらに上面から加熱体で焦げ目を付け
て加工するものであるから、成形されたたこ焼きは上面
が概ねフラットで底部に浅い球面をもち、周面円筒状の
変形な樽形状となり、たこ焼きのイメージと全く異なる
形状の製品とならざるを得なかった。したがって、消費
者の購買意欲がいまひとつ薄くなりがちでそのぶん商品
価値を低下させる要因となっていた。また、真球状のた
こ焼き等を含む食品を製造する装置として、半球状の凹
部を有する上型と下型をそれぞれ別々に焼成し、これを
面合わせ状に型閉じさせて球状に成形させるものがある
が、この装置では上型、下型を別々に加熱する装置や型
合わせのための機構が必要となり加工工程が多く製造コ
ストが高くなるばかりでなく、効率的に量産することが
困難であるという難点があった。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、連続的な焼成加工を実現し
て量産ができ、かつ、低コストにより焼きもの食品を任
意の完成品形状に確実に成形させることのできる焼きも
の食品の成形装置及びその方法を提供することである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、下型凹部18を有する下型16と、下
型に対して開閉可能に設けられ、閉止状態でこの下型凹
部18と合わせられて閉鎖空間Sを形成する上型凹部3
8を有する上型14と、下型凹部18の底部側を切り欠
いて設けられた開口32から下型凹部の内面側に出入自
在に設けられ下型凹部の底部の全部又は一部を形成する
押し上げ面34aを有する押し上げ中子34と、上型凹
部38に設けられ下型凹部18内に食品原料Mを投入し
上型14を閉じた状態で押し上げ中子34を押し上げ作
動させるときに閉鎖空間S内の空気抜きと食品原料の吹
き出し防止を行なう弁機構44と、を含む焼きもの食品
の成形装置10から構成される。
【0007】また、弁機構44は、上型凹部38の壁を
貫通し前記閉鎖空間S外の外気と連通する孔46と、孔
46に係合しつつ押し上げ中子34の押し上げ作動時に
閉鎖空間S内の空気抜きを行ないつつ孔46を閉鎖させ
る弁体48と、を備えてなることとしてもよい。
【0008】また、弁体48は、上端側にストッパ部5
0を有するとともに下端側に空気抜き用空隙Pを閉鎖さ
せる閉鎖部52を有し、孔46に対し空気抜き用空隙P
を形成しつつ上下動自在に遊挿された縦棒部材であるこ
ととしてもよい。
【0009】また、縦棒部材はその下端側に下に向けて
拡大する拡大壁54を有し、この拡大壁が閉鎖部52と
されるようにしてもよい。
【0010】また、押し上げ中子34を所要の高さまで
押し上げて形成される成形空間が球状となるように上型
凹部38の内面と押し上げ中子34の押し上げ面34a
とが球面として形成されてなることとしてもよい。
【0011】また、押し上げ中子34を所要の高さまで
押し上げて所望の形状に成形後、上型14を型開きさせ
て下型凹部18から成形状態の食品をさらに上方に持ち
上げるべく押し上げ中子34を押し上げ駆動させる押し
上げ駆動部56が設けられてなることとしてもよい。
【0012】また、本発明は、上型14の凹部38に弁
機構44を設けるとともに下型16の凹部18に同凹部
の内側に向けて下方から突出自在に押し上げ中子34を
設け、加熱された下型16に食品原料Mを投入し、上型
14を閉じた状態で両方の凹部18、38により閉鎖空
間Sを形成させ、この状態で押し上げ中子34を下方か
ら押し上げつつ弁機構44により閉鎖空間S内の空気抜
きと食品原料の吹き出しを防止しながら所望形状の焼き
もの食品を成形する焼きもの食品の成形方法から構成さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の好適な実施の形態について説明する。図1ないし図
16は、本発明に係る焼きもの食品の成形装置の一つの
実施の形態を示しており、図1において、この焼きもの
食品の成形装置10は、蝶番部12を介して相互に開閉
自在に設けられた長矩形形状の上型14と下型16とを
備えている。
【0014】下型16は、例えば長矩形のある程度の厚
み幅を有する鉄板からなり、この下型16には下方向に
向けて凹設された下型凹部18が縦5列横8列に縦横に
整列状に配置して設けられている。この実施形態におい
て、離隔して平行に配置された案内レール20の上に密
着状に隣接して複数の成形装置10が縦列状に配置さ
れ、これらの成形装置10は上下面から加熱されながら
連続して送り駆動される。案内レール20の片側の案内
レールには図示しない駆動用チェーンが周回駆動してお
り、これらのチェーンに係止されながらパレット状の成
形装置10が送られる。
【0015】図1に戻って、下型16の対向する短辺側
となる両端に2個づつ配置されて案内レール20上を転
動する様に転動自在に設けられた4個のローラ22が取
り付けられている。そして、下型16の一端側の短辺側
には後述する上型14を枢支連結する蝶番部12が設け
られている。また、下型16の他端側となる短辺側に
は、上型14を型合わせ状に閉止させ型閉じ状態とした
時にこの状態をクランプ保持するクランプ機構としての
クランプ部材24が設けられている。このクランプ部材
24は下型16から突設された突片26により支持され
た支持軸28を介して、下型16の上面に載置される上
型14の短辺端部側に向けて近接離間方向に回動自在に
支持されている。このクランプ部材24の外面側にはさ
らに開閉用ローラ27が回転自在に支持されている。こ
のクランプ部材24は成形装置10の移動経路に沿って
配設されたステンレス製等のレ−ル部材に開閉用ローラ
27が挟装されて案内され、設定されたレールの曲り状
態に対応して支持軸28回りに回動し、曲りの変化に対
応した上下動によってこのクランプ部材24の開閉動作
を行う様になっている。
【0016】下型凹部18は詳細には、図4ないし図6
に示す様に、下型本体に上下に穿孔され底部側に切り開
かれた開口32を有する直円筒状の縦孔として構成され
ており、その下端の底部側の開口縁に孔の中心方向に内
側に向けてわずかに突設させた受鍔30を有する構成と
なっている。そして、図1、図2、図5ないし図8に示
す様に、この開口32から下型凹部18の内面側に出入
自在に押上げ中子34が設けられている。押上げ中子3
4は、下型凹部18の直円筒状の縦孔に上下にその胴側
面を密着摺動状に移動し得る大きさの円筒形状であり、
その上端面に押上げ面34aを有している。この実施形
態において、下型凹部18の底部の全部がこの押上げ面
34aによって形成されている。
【0017】本実施形態においてこの成形装置10は、
真球状のたこ焼き食品を成形させるものであり、したが
って、この押上げ面34aは半球状に下に凹となる半球
面として形成されている。図6ないし図8において、押
上げ中子34の上端の外周部分には円筒状の中子本体部
34bよりも段付状に拡大した拡大部36を形成させて
おり、この拡大部36と中子本体部34bの段付部分が
前述した下型凹部18の下端の受鍔30上に当り、押上
げ中子34の下方向移動の下限位置を規定している。
【0018】一方、下型16に面合わせ状に閉着されて
型閉じする上型14はその型閉じ状態で下型凹部18と
合わせられて真球状の閉鎖空間Sを形成し、下型凹部1
8の配置と一致させて縦横に複数個設けられた上型凹部
38を備えている。すなわち、上型凹部38は上方に向
けて凹となる半球状の内面を有する半球状肉厚金属部分
から形成されている。上型凹部38の閉鎖側は図2に示
すように上型の型合わせ面からわずかに突出した円形状
の縁部が形成されており、下型16に型合わせして閉鎖
させたときに下型凹部18の内壁に嵌入して閉鎖空間を
Sを形成させる。上型14も下型16と略同じ大きさの
長矩形状の肉厚の鉄板からなり、下型凹部18と同一の
縦横配列で整列状に配置されている。
【0019】そして、上型14の一端は前記した蝶番部
12により下型16の一端部と一つの短辺側で開閉枢支
されその他端側の短辺側端部には前記した下型16のク
ランプ部材24のクランプ固定を受ける突設片40を備
えている。この上型の突設片40が設けられた開閉端側
にはレール部材39に係合しつつそのレール部材の高低
や曲がりあるいは配置構成により連続的に上型14の一
端の短辺側を開閉させるローラ41が取付片42を介し
て回転自在に設けられている。
【0020】本発明において一つの特徴的なことは、下
型凹部18内に出入し下型凹部の底部の全部または一部
を形成する押上げ面34aを有する押上げ中子34を設
けると共に上型凹部に弁機構44を設けたことである。
図10ないし図14において、弁機構44は下型凹部1
8内に水で溶いた小麦粉や具物を投入して上型14を閉
じた状態で押上げ中子34を押上げ作動させる時に閉鎖
空間S内の空気抜きを行うと共に加熱による内部の食品
原料Mの吹出しを防止させるものである。
【0021】図において弁機構44は上型凹部壁を貫通
して閉鎖空間S外の外気と連通する様に設けられた孔4
6とこの孔46内に上下動自在に遊挿された弁体48と
を備えている。図において、孔46は、閉鎖空間S側か
ら上型凹部38の壁厚の中間位置部分まで形成された直
筒状の直孔46aとこの直孔から外気側にむけてテーパ
状に広がる様に形成されたラッパ状孔46bとから成っ
ている。
【0022】一方、弁体48はこの実施形態において中
実あるいはパイプ部材からなる例えば金属製の棒状部材
を孔に対して縦に貫通させた縦棒部材で形成され、孔4
6を縦方向に貫通させ胴側部が空気抜き用空隙Pを形成
する様に直孔46aの内径よりもやや小さな外径を有す
るピン部材から形成されている。そして、この弁体48
の上端寄り位置には平面視で孔46の直孔46aよりも
大きな外径を有する円盤状のストッパ部材50が取り付
けられている。ストッパ部材50は弁体の上端側に取り
つけられ、自重による閉鎖空間側への抜け止めを行な
う。すなわち、弁体48は常時はその自重によりストッ
パ部材50を孔46の外面側のラッパ状孔46a部分に
係着させて抜け落ちを防止し、閉鎖空間S側から圧力が
加わると空隙Pから空気を抜きながら押し上げ中子34
の上限位置で弁体の自重に抗してこの空隙Pを介して弁
体48全体を上方に持ち上げて孔46を閉鎖し、食品原
料への加圧成形作用を行なわせる。
【0023】実施形態において、この弁体48はその下
端側に空気抜き用空隙Pを閉鎖させる閉鎖部52を備え
ている。縦棒状に形成された弁体48はその下端側に下
方向に向けて側面が次第に大径となる拡大壁54を形成
させており、この拡大壁54が閉鎖部52とされる。弁
体48に拡大壁54を設けることにより同弁体48全体
が上型凹部38から飛び出すのを規制するとともに孔4
6を閉鎖空間S側から閉鎖させる。この場合、例えば孔
46の閉鎖空間側をテーパ状に拡大させて弁体48の下
端側が上型凹部18の壁厚内に埋没状に入って閉鎖空間
を閉鎖させるように構成でき、これによって、真球状の
たこ焼きを形成する際に、弁の下端の形が食品に残ら
ず、成形精度を向上させ得る。
【0024】弁体48はこの実施形態に限ることなく例
えば杵状に縦棒部材の上下両端側を拡大させた形状とし
てもよいし両端側にストッパ部材50と同様の下側板体
を取りつけて全体を鼓形状として構成してもよい。この
様に弁体を構成することにより、ストッパ部材50を介
して常時は自重落下を規制すると共に閉鎖空間S内に圧
力が加わった時に空気抜き用空隙Pからエアーを排出さ
せつつ加熱膨張による内部の食品原料の飛び出しを防止
する。さらに押し上げ中子34を押し上げて所望の閉鎖
空間としての成型空間、例えば真球形状を形成したとき
に投入された原料の上端部分がこの弁体48の下面を押
し上げ、最終的に弁体48の閉鎖部52により閉鎖空間
Sを閉鎖させ、内部原料に対する所要の時間の加圧成形
を保持させる。なお、閉鎖部52は必ずしも設けること
なく、空気抜き用の微小空隙Pのみを形成させて閉鎖空
間が完全な球状となる成形空間が形成されるまで押し上
げ中子を作動させた状態でも、わずかに空気が抜ける程
度の空隙を形成させるようにしてもよい。
【0025】更に、この実施形態において、成形装置1
0は押上げ中子34を所要の高さ位置まで押し上げて所
望の形状に成形後、上型14を型開きさせて同押上げ中
子34をさらに上方に押上げ駆動させる押上げ駆動部5
6を備えている。
【0026】実施形態において、図15に示す様に押上
げ中子34の下端には、軸孔58がそれぞれ設けられて
おり、成形装置10の案内レールに沿った走行方向と直
交方向に配置された隣接するそれぞれの下型凹部18に
対応する押上げ中子34の軸孔58を串刺し状に貫通し
て共通の支持軸とする長軸60がそれぞれの軸孔58に
対して回転自在に設けられている。この実施形態におい
て、5個の長軸60が設けられそれぞれ装置10の送り
走行方向と直交方向に整列された8個の押上げ中子34
の軸孔58を軸支しこれらが同期して走行しうる様にな
っている。
【0027】そして、各長軸60の両端にはローラ62
が回転自在に軸支されている。そして、これらのローラ
を両側から挟持する様に金属製等の中子案内用レール部
材64が成形装置10の送る方向と同一方向に配置され
ており、このレ−ル部材64の進行方向に対する設定
は、押上げ中子34を成形完成までの押上げを行う第一
のレール高さL1と、成形完了後上型を型開きさせて成
形状態の食品を更に上方に持ち上げて下型凹部18から
浮かせる様に押上げ駆動させる第2の押上げ高さL2
と、を備えるようになっている。これらの高さ位置を変
えたレール部材64の押上げ高さL1とL2が押上げ駆
動部56とされる。
【0028】これによって、加熱焼成して成形完成後、
上型14を型開きさせて下型凹部18から完成状態の成
形たこ焼きを取り出す時に、成形後さらに成形状態の食
品を上方に持ち上げるから、下型凹部18への付着を脱
して完全に離脱させた状態とし、よって製品の形崩れ等
を生じさせることなく簡単に工程からの製品の取り出し
を行う事が可能である。
【0029】次に、上記した実施形態の焼きもの食品の
成形装置の作用についてその成形方法とともに図を参照
しながら説明する。離隔して平行に配置された二本の案
内レール20の上に複数のパレット状の成形装置10が
密着した状態で縦列配置され、これらが順次送り駆動さ
れて加工ライン上を送られる。加工ラインには予めたこ
焼きの原料となる小麦粉を水で溶いたものやとうもろこ
しや蛸等の原料投入部が設置されると共に成形装置10
の送り中間位置等に上下から、これらのパレット形状の
成形装置10を例えば140℃程度に加熱させるインラ
イン型の加熱室等が設置されている。案内レール20は
同じ高さ位置で周回する様に加工ラインを形成しその上
を複数の成形装置10は周回送り移動させられる。一
方、上型の一端に設けられたローラ27を挟持して上型
の下型に対する開閉駆動を案内するレール部材39が進
行方向に向けて図16に示す様に上下方向へ曲げられて
配設されている。
【0030】図15において、上型14を開いた状態で
原料が投入される状態では押上げ中子34は下型凹部1
8の十分に低い位置(R)に位置している。そして、原
料投入後上型14を閉じた状態では閉鎖空間Sは約長円
状に形成されている。この状態ではすでに上下型14、
16は100℃以上程度に加熱されており原料Mを投入
すると加熱された空気と共に原料も焼かれて閉鎖空間内
の圧力は高くなり弁機構44を介して上型凹部38の上
端側からエアが排出されている。この状態から押上げ中
子34が上方に押し上げられて図15上、所定の高さ位
置(T)まで押し上げられた時に閉鎖空間Sが真球状と
なる。(R)から(T)に至るまでの間には、図13に
示す様に高圧となった閉鎖空間S内の空気は空気抜き用
空隙Pから排出されしかも、加熱されて膨張する食品原
料の外部への吹出しが規制されている。
【0031】そして、食品の成形完了後、上型14を開
蓋させ更に押上げ中子34を押上げ駆動させる事により
(L2)下型凹部18から成形完了後の球状物のみが下
型凹部18の内壁面に対する付着が解かれて更に上方に
持ち上げられ(Q)、これによって、例えば、針200
等によりこの成形食品を穿刺させて簡単にかつ形崩れし
ないようにして取り出す事ができる。
【0032】以上説明した様に、本発明の焼きもの食品
の成形装置及び成形方法では、基本的に、パレット状の
成形装置の上型を開けて食品原料を投入し上下から加熱
させるだけで所望の形状の焼きもの食品を成形させるこ
とができ、半焼き状態での焦げ目付け用二次加熱や反転
動作等を必要とせず極めて簡単な装置構成で成形加工と
共に焼き上げ処理を連続的に行う事が可能となる。特
に、予め、閉鎖空間の形状を所望の形状として押上げ中
子により圧力を加えた状態で焼き上げ処理を行うから完
成状態の成形食品の形状は極めて高い精度で成形され
る。
【0033】この実施形態では、真球状のたこ焼き食品
を成形する場合を例にとって説明したが、例えば明石焼
きや真球状の卵焼き成形に適用してもよい。また、本発
明の成形装置では真球状でなくても三角形、四角形、ひ
し形その他の多角形、その他の任意の異形形状の食品を
高精度に成形加工させる事ができる。また、弁機構は上
型凹部の壁の孔内にセラミックや金属製その他の素材の
球体を遊嵌状に内蔵させ、閉鎖空間側から圧力が加えら
れるときにその外面側の開口を閉鎖させて閉弁させる構
成としても良い。また、上記の実施形態では、押上げ中
子34の上面の押上げ面部分は押上げ中子本体と一体的
に形成しているがこの押上げ面部分と中子本体部分とを
分割して別体として構成し取り付けてもよい。また、押
上げ中子を上下駆動させる駆動部の構成もレール部材に
よる上下動に限らず、エアー駆動や電磁駆動によりこれ
らを上下動させるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の焼きもの
食品の成形装置によれば、下型凹部を有する下型と、下
型に対して開閉可能に設けられ、閉止状態でこの下型凹
部と合わせられて閉鎖空間を形成する上型凹部を有する
上型と、下型凹部の底部側を切り欠いて設けられた開口
から下型凹部の内面側に出入自在に設けられ下型凹部の
底部の全部又は一部を形成する押し上げ面を有する押し
上げ中子と、上型凹部に設けられ下型凹部内に食品原料
を投入し上型を閉じた状態で押し上げ中子を押し上げ作
動させるときに閉鎖空間内の空気抜きと食品原料の吹き
出し防止を行なう弁機構と、を含む構成であるから、高
い精度で真球、その他の連続成形が困難な形状の所望の
焼きもの食品の成形を確実にかつ量産的に行なえ、製造
することができると共に焼きもの食品の製造工程全体の
装置構成を簡単なものとし、装置全体のコストを低廉に
維持し得る。
【0035】また、弁機構は、上型凹部の壁を貫通し前
記閉鎖空間外の外気と連通する孔と、孔に係合しつつ押
し上げ中子の押し上げ作動時に閉鎖空間内の空気抜きを
行ないつつ孔を閉鎖させる弁体と、を備えてなることと
することにより、弁機構の構成を上型凹部に設けた貫通
孔とこれに遊挿状に係止させるピン部材の構成で良く、
構造が簡単で製作コストが安価であるとともに、押上げ
中子の押上げ作用時の内部の空気抜きと、閉鎖空間内の
食品原料の外部への吹出し防止しを確実に行なえ、外部
への食品の散乱による不衛生や他の機器構成への錆付き
を防止し更に機器のメンテナンスを良好に保持し得る。
同時に、上下の型を閉じた状態で押上げ中子を作動させ
て行う確実な食品形状の生成を実効的に保持させること
ができる。
【0036】また、弁体は、上端側にストッパ部を有す
るとともに下端側に空気抜き用空隙を閉鎖させる閉鎖部
を有し、孔に対し空気抜き用空隙を形成しつつ上下動自
在に遊挿された縦棒部材である構成とすることにより、
弁体の構成が極めて簡単なもので良く故障が生じにく
く、メンテナンスが容易であり、かつ製造コストの低廉
化に資する。また、例えば弁体を上型凹部の孔に遊挿状
に配置させたピンで構成する場合に内部の食品原料が押
し上げ中子により押し上げられた時にこれに対応して弁
体を確実に上方に移動させて弁機構の孔を閉鎖させ、弁
機構の実効を確保し得る。
【0037】また、縦棒部材はその下端側に下に向けて
拡大する拡大壁を有し、この拡大壁が閉鎖部とされるこ
とにより、加圧成形時の孔の閉鎖を確実に行なえるとと
もに、閉鎖空間内の圧力の上昇による空気抜きの量の調
整をも同時に行える。また、孔の閉鎖空間側の形状を対
応するテーパ状に形成することにより、閉鎖時に弁体の
下端側を上型凹部の壁内に埋没させ高品質の食品の成形
を行なえる。
【0038】また、押し上げ中子を所要の高さまで押し
上げて形成される成形空間が球状となるように上型凹部
の内面と押し上げ中子の押し上げ面とが球面として形成
されてなる構成とすることにより、真球状のたこ焼き等
の食品を確実に成形加工させる事が可能である。
【0039】また、押し上げ中子を所要の高さまで押し
上げて所望の形状に成形後、上型を型開きさせて下型凹
部から成形状態の食品をさらに上方に持ち上げるべく押
し上げ中子を押し上げ駆動させる押し上げ駆動部が設け
られた構成とすることにより成形状態の食品を型くずれ
なく、確実に下型凹部から取り出すことができ、この種
焼きもの食品の連続且つ大量の、成形を含む焼き上げ加
工生産を実現させる事が可能である。
【0040】また、本発明の焼きもの食品の成形方法に
よれば、上型の凹部に弁機構を設けるとともに下型の凹
部に同凹部の内側に向けて下方から突出自在に押し上げ
中子を設け、加熱された下型に食品原料を投入し、上型
を閉じた状態で両方の凹部により閉鎖空間を形成させ、
この状態で押し上げ中子を下方から押し上げつつ弁機構
により閉鎖空間内の空気抜きと食品原料の吹き出しを防
止しながら所望形状の焼きもの食品を成形する構成であ
るから、高い精度で真球、その他の連続成形が困難な形
状の所望の焼きもの食品の成形を確実にかつ量産的に行
なえ、製造することができると共に焼きもの食品の製造
工程全体の装置構成を簡単なものとし、装置全体のコス
トを低廉に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る焼きもの食品の成形装
置の一部切欠斜視説明図である。
【図2】その作用説明兼側面説明図である。
【図3】(a)は下型の上面(型合わせ内面)側から見
た全体構成説明図である。、(b)は下型の下面(型合
わせ外面)側から見た全体構成説明図である。
【図4】図3(a)の押し上げ中子を省略したA−A線
断面図である。
【図5】同押し上げ中子の装着状態を示した下型の断面
説明図である。
【図6】下型凹部内に押し上げ中子を装着させた一部省
略拡大斜視断面説明図である。
【図7】押し上げ中子の拡大斜視図である。
【図8】その縦断面図である。
【図9】(a)は、上型の上面(型合わせ外面)側から
見た全体構成説明図である。(b)は、上型の下面(型
合わせ内面)側から見た全体構成説明図である。
【図10】図9のB−B線断面図である。
【図11】上型の一部省略拡大斜視断面説明図である。
【図12】上型凹部の拡大縦断面図である。
【図13】上型凹部の弁機構部分の拡大断面説明図であ
る。
【図14】弁機構の作用説明図である。
【図15】押上げ中子の押上げ駆動部の作用兼構成説明
図である。
【図16】上型の開閉駆動状態の作用説明図である。
【符号の説明】
10 焼きもの食品の成形装置 14 上型 16 下型 18 下型凹部 34 押し上げ中子 34a 押し上げ面 38 上型凹部 44 弁機構 46 孔 48 弁体 52 閉鎖部 56 押し上げ駆動部 P 空気抜き用空隙 S 閉鎖空間 M 食品原料 L1 第1レール高さ L2 第2レール高さ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型凹部を有する下型と、 下型に対して開閉可能に設けられ、閉止状態でこの下型
    凹部と合わせられて閉鎖空間を形成する上型凹部を有す
    る上型と、 下型凹部の底部側を切り欠いて設けられた開口から下型
    凹部の内面側に出入自在に設けられ下型凹部の底部の全
    部又は一部を形成する押し上げ面を有する押し上げ中子
    と、 上型凹部に設けられ下型凹部内に食品原料を投入し上型
    を閉じた状態で押し上げ中子を押し上げ作動させるとき
    に閉鎖空間内の空気抜きと食品原料の吹き出し防止を行
    なう弁機構と、を含む焼きもの食品の成形装置。
  2. 【請求項2】 弁機構は、上型凹部の壁を貫通し前記閉
    鎖空間外の外気と連通する孔と、孔に係合しつつ押し上
    げ中子の押し上げ作動時に閉鎖空間内の空気抜きを行な
    いつつ孔を閉鎖させる弁体と、を備えてなる請求項1記
    載の焼きもの食品の成形装置。
  3. 【請求項3】 弁体は、上端側にストッパ部を有すると
    ともに下端側に空気抜き用空隙を閉鎖させる閉鎖部を有
    し、孔に対し空気抜き用空隙を形成しつつ上下動自在に
    遊挿された縦棒部材である1または2記載の焼きもの食
    品の成型装置。
  4. 【請求項4】 縦棒部材はその下端側に下に向けて拡大
    する拡大壁を有し、この拡大壁が閉鎖部とされる請求項
    3記載の記載の焼きもの食品の成形装置。
  5. 【請求項5】 押し上げ中子を所要の高さまで押し上げ
    て形成される成形空間が球状となるように上型凹部の内
    面と押し上げ中子の押し上げ面とが球面として形成され
    てなる請求項1ないし4のいずれかに記載の焼きもの食
    品の成形装置。
  6. 【請求項6】押し上げ中子を所要の高さまで押し上げて
    所望の形状に成形後、上型を型開きさせて下型凹部から
    成形状態の食品をさらに上方に持ち上げるべく押し上げ
    中子を押し上げ駆動させる押し上げ駆動部が設けられて
    なる請求項1ないし5のいずれかに記載の焼きもの食品
    の成形装置。
  7. 【請求項7】 上型の凹部に弁機構を設けるとともに下
    型の凹部に同凹部の内側に向けて下方から突出自在に押
    し上げ中子を設け、 加熱された下型に食品原料を投入し、上型を閉じた状態
    で両方の凹部により閉鎖空間を形成させ、 この状態で押し上げ中子を下方から押し上げつつ弁機構
    により閉鎖空間内の空気抜きと食品原料の吹き出しを防
    止しながら所望形状の焼きもの食品を成形する焼きもの
    食品の成形方法。
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