JP2001342320A - 皮膜形成用組成物及びその用途 - Google Patents
皮膜形成用組成物及びその用途Info
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Abstract
を有し、紙用コーティング剤として有用な皮膜形成用組
成物及びその用途を提供すること。 【解決手段】 ケン化度が85モル%以上のポリビニル
アルコール系樹脂(a)及び消泡剤(b)を含有してな
り、かつ形成される皮膜の20℃における水の接触角を
30゜以上としてなる組成物及びその積層体。
Description
ール系樹脂(以下、PVAと略記することがある)と消
泡剤を含有してなる皮膜形成用組成物及びその用途に関
し、更に詳しくは、紙の表面に撥水性の皮膜を形成させ
(ねっぱり防止)、かつフィルム等にコーティングした
場合にフィルム同士のブロッキングを防止するのに有用
な皮膜形成用組成物及びその用途に関する。
糊剤、フィルム、紙加工剤等に多用されており、かかる
紙加工剤用途においては、一般紙のサイジング剤或いは
表面コーティング剤等に利用されている。かかるサイジ
ング剤やコーティング剤で処理された紙は、通常、印刷
に供されるが、湿式オフセット印刷等においては処理さ
れた紙の表面状態により、印刷機のブランケットシリン
ダーに紙が張り付く、いわゆる「ねっぱり」を起こし
て、紙切れ等のトラブルを起こす原因ともなる。
(ねっぱり)を押さえる方法として、PVAに浸透剤
(界面活性剤)を添加してサイジングする方法(特開平
8−120595号公報)やPVAにポリエチレングリ
コールと特定の尿素系化合物を添加した樹脂組成物を用
いること(特公昭51−17588号公報)が提案され
ており、本出願人もPVAに分子量が500〜1000
0でオキシエチレン含有率5〜85モル%のポリ(オキ
シエチレン−オキシプロピレン)系化合物を配合した紙
コーティング用組成物(特公昭45−21887号)を
提案し、最近では、カルボキシル基及びオキシアルキレ
ン基を含有するPVAを主成分とする紙用サイジング剤
組成物(特開平10−212695号公報)やPVA及
び特定のポリオキシアルキレングリコールを含有する紙
用サイジング剤組成物(特開平10−212698号公
報)を提案し、更には、PVAにポリエーテルポリオー
ル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、
ケテンダイマー等の化合物を配合した紙用サイジング剤
組成物(特開平11−21786号公報、特開平11−
21791号公報、特開平11−36185号公報等)
を提案した。
PVAに浸透剤(界面活性剤)を添加する方法では、表
面紙力強度や表面湿潤紙力強度の低下を導き、また、P
VAにポリエチレングリコールと特定の尿素系化合物を
添加した樹脂組成物では、粉体での添加が難しく、水溶
液にした場合に粘度が上昇して作業性が低下するという
欠点を有し、更にPVAに分子量が500〜10000
でオキシエチレン含有率5〜85モル%のポリ(オキシ
エチレン−オキシプロピレン)系化合物を配合した紙コ
ーティング用組成物では、オフセット印刷時のPVAの
粘着性を押さえることができなかったり、又は湿し水に
PVAが解け出す等の欠点を有している。
ン基を含有するPVAを主成分とする紙用サイジング剤
組成物やPVA及び特定のポリオキシアルキレングリコ
ールを含有する紙用サイジング剤組成物、更にはPVA
にポリエーテルポリオール、ポリオキシアルキレンアル
キルフェニルエーテル、ケテンダイマー等の化合物を配
合した紙用サイジング剤組成物においては、PVA溶解
時の発泡を抑制するために消泡剤を併用すると塗工紙表
面の親水性が上がってねっぱりの低減が阻害されたり、
又該組成物をフィルム等にコーティングした場合にも高
湿時に吸湿してフィルム同士がブロッキングする恐れが
あり、塗工時の発泡を抑制でき、かつねっぱりも抑制で
き、更には耐ブロッキング性にも優れた皮膜形成用組成
物(コーティング剤)が望まれるところである。
かかる事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ケン化度が
85モル%以上のPVA(a)及び消泡剤(b)を含有
してなり、かつ形成される皮膜の20℃における水の接
触角が30゜以上である皮膜形成用組成物が、塗工時の
発泡を抑制でき、かつねっぱりも抑制でき、更には耐ブ
ロッキング性にも優れることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
が、脂肪酸又はそのエステル系消泡剤、アルコール系消
泡剤、エーテル系消泡剤から選ばれる少なくとも1種で
あるときやケン化度が85モル%未満のPVA(c1)
及び/又は疎水基が結合されたPVA(c2)を含有し
てなるときに本発明の作用効果が顕著に得られて好まし
い。
本発明の皮膜形成用組成物は、ケン化度が85モル%以
上のPVA(a)及び消泡剤(b)を含有してなるもの
であり、かかるPVA(a)としては、ケン化度85モ
ル%以上のPVAであれば特に限定されず、一般的には
ポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリや酸な
どのケン化触媒によってケン化したケン化物又はその誘
導体が用いられ、更には酢酸ビニルと共重合性を有する
単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等を用いる
こともできる。
プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセ
ン、α−オクタデセン等のオレフィン類(1〜10モル
%程度を共重合)、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不
飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエ
ステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等
のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の
アミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メ
タアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいは
その塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミ
ドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルト
リメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルア
ンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N
−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポ
リオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシ
プロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシア
ルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)
アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリ
レート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、
ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリ
オキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシ
エチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメ
チルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエ
ーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリ
ルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキ
シプロピレンビニルアミン等が挙げられるが、好適には
酢酸ビニルの単独重合体のケン化物、酢酸ビニルとエチ
レン,不飽和酸或いはその塩,アルキルエステル及びオ
レフィンスルホン酸或いはその塩との共重合体のケン化
物が用いられる。
5モル%以上であることが必要で、かかるケン化度が8
5モル%未満では、ねっぱり防止や耐ブロッキング性が
乏しく本発明の目的を達成することが困難となる。かか
るケン化度は、更には86モル%以上が好ましく、特に
は87モル%以上である。また該ケン化度の上限につい
ては特に限定されず100モル%以下であれば良く、更
には98モル%以下、特には95モル%以下が好まし
い。
定されないが、500〜5000が好ましく、かかる平
均重合度が500未満では紙塗工時の紙力強度或いはコ
ーティング塗膜強度が小さくなり、逆に5000を越え
ると水溶液にして使用する際に粘度が高くなり過ぎて塗
工が困難となって好ましくない。かかる平均重合度の下
限は更には800が好ましく、特には1000が好まし
く、逆に上限は更には4000が好ましく、特には30
00が好ましい。
(a)を水溶液とした時に消泡効果を発揮できるもので
有れば良く、例えば、脂肪酸又はそのエステル系消泡
剤、アルコール或いはエーテル系消泡剤、リン酸エステ
ル系消泡剤、アミン系消泡剤、アミド系消泡剤、金属石
鹸系消泡剤、硫酸エステル系消泡剤、シリコーン系消泡
剤、更にはこれらにシリカ等の微粉末が混合されたもの
等を挙げることができ、これらを2種以上併用すること
も可能である。上記の中でも、好適には脂肪酸又はその
エステル系消泡剤、アルコール或いはエーテル系消泡剤
を用いることができる。
しては、具体的にステアリン酸イソアミル、コハク酸ジ
ステアリル、エチレングリコールジステアレート、ソル
ビタンモノラウリル酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウリル酸エステル、ステアリン酸ブチ
ル、天然ワックス、モノグリセリド等が挙げられ、アル
コール或いはエーテル系消泡剤としては、ポリオキシア
ルキレングリコール或いはその誘導体、ポリオキシアル
キレンモノハイドリックアルコール、3−ヘプタノー
ル、2−エチルヘキサノール、3−ブチルセロソルブ、
ノニルセロソルブ、3−ヘプチルカルビトール、ジ−t
−アミルフェノキシエタノール等が挙げられ、これらの
中でもポリオキシアルキレングリコール或いはその誘導
体を用いることが好ましい。
VA(a)及び消泡剤(b)の含有割合は特に限定され
ないが、PVA(a)100重量部に対して、消泡剤
(b)を0.001〜1重量部とすることが好ましく、
かかる含有割合が0.001重量部未満では、消泡効果
が十分に得られず、逆に1重量部を越えると水溶液とし
たときに白濁し易くなって好ましくない。かかる含有割
合の下限は更に0.005重量部、特に0.01重量部
とすることが好ましく、逆に上限は更に0.5重量部、
特に0.1重量部とすることが好ましい。
PVA(a)及び消泡剤(b)を含有するものである
が、本発明においては、かかる組成物によって形成され
る皮膜の20℃における接触角が30°以上(更には3
5°以上、特には40°以上)であることも必要であ
る。尚、接触角は、例えば、共和界面科学(株)製の
『自動接触角計CA−Z型』等の接触角計を用いて測定
することができる。
組成物において、かかる接触角を満足させるためには、
ケン化度が85モル%未満のPVA(c1)を配合す
る方法、疎水基が結合されたPVA(c2)を配合す
る方法、シリコーン系化合物を添加する方法、フッ
素系化合物を添加する方法、UV照射やレーザー照射
等により表面処理をする方法等を挙げることができる
が、紙にコーティングしたときの印刷適性や経済性等を
考慮すれば、、の方法が好ましく、かかる方法につ
いて、具体的に説明するが、本発明においてはこれらに
限定されるものではない。
(b)を含有した組成物に、更にケン化度が85モル%
未満のPVA(c1)を配合するもので、かかるPVA
(c1)は、上記のPVA(a)と同様にして得られる
ものであるが、ケン化度を85モル%未満にすることが
必要で、かかるケン化度が85モル%以上では、接触角
を30°以上にすることが困難となる。かかるケン化度
は、更には80モル%以下が好ましく、特には78モル
%以下で、殊に76モル%以下である。また該ケン化度
の下限については特に限定されないが、40モル%以上
が好ましく、更には50モル%以上、特には60モル%
以上が好ましい。
限定されないが、200〜4000程度が好ましい。
されないが、PVA(a)100重量部に対して、PV
A(c1)を0.01〜5重量部とすることが好まし
く、かかる配合量が0.01重量部未満では、形成皮膜
(塗膜)の接触角が30°未満になることがあり、逆に
5重量部を越えるとPVA(a)との相分離が著しくな
って好ましくない。かかる配合量の下限は更に0.05
重量部、特に0.1重量部とすることが好ましく、逆に
上限は更に3重量部、特に2重量部とすることが好まし
い。
(b)を含有した組成物に、更に疎水基が結合されたP
VA(c2)を配合するもので、かかるPVA(c2)
は、プロピレンオキサイド基等の疎水基が結合したPV
Aで上記のPVA(a)の製造法に準じて製造すること
ができ、例えば、酢酸ビニルとプロピレンオキサイド基
含有不飽和単量体を共重合させて、得られた共重合体を
ケン化することに得ることができる。かかる不飽和単量
体としては、例えば、下記に示されるような(メタ)ア
クリル酸エステル型の不飽和単量体[(1)式]、(メ
タ)アクリルアミド型の不飽和単量体[(2)式]、ア
リルエーテル型の不飽和単量体[(3)式]、ビニルエ
ーテル型の不飽和単量体[(4)式]等を挙げることが
できる。
はいずれかがメチル基で他方が水素、nは2〜30の整
数をそれぞれ表す。
定されないが、60〜100モル%であることが好まし
く、かかるケン化度が60モル%未満では水溶性が低下
或いはPVA(a)との相溶性が低下して好ましくな
い。かかるケン化度の下限は更には65モル%が好まし
く、特には70モル%が好ましく、上限は更には99モ
ル%が好ましく、特には98モル%が好ましい。
限定されないが、200〜4000程度が好ましい。
されないが、PVA(a)100重量部に対して、PV
A(c2)を0.01〜5重量部とすることが好まし
く、かかる配合量が0.01重量部未満では、ねっぱり
防止の改善効果に乏しく、逆に5重量部を越えるとPV
A(a)との相分離が著しくなって好ましくない。かか
る配合量の下限は更に0.03重量部、特に0.05重
量部とすることが好ましく、逆に上限は更に4重量部、
特に3重量部とすることが好ましい。
られるわけであるが、かかる組成物から皮膜を形成する
にあたっては、従来公知の方法を採用することができ、
例えば、基材(紙、プラスチック、金属、セラミック
ス、木等)の表面にグラビアコーター、コンマコーター
等により皮膜を形成させて積層体とすることができる。
発明の皮膜形成用組成物を塗工した積層体が有用で、か
かる積層体について具体的に説明するが、該組成物の用
途はかかる積層体に限定されるものではない。該積層体
を得るには、本発明の皮膜形成用組成物を紙用のコーテ
ィング剤(塗工液)として用いればよく、一般には水に
溶解して用いられるが、溶剤系でも使用可能である。溶
剤の種類は、PVA(a)や消泡剤(b)の種類等に応
じて適宜選択すれば良い。
く、要するに水と本発明の皮膜形成用組成物(必要に応
じて後述の各種添加剤等)を混合すれば良い。濃度(組
成物の固形分濃度)は目的に応じて適宜調節すれば良い
が、作業性等を考慮すれば、通常は0.1〜40重量
%、更には1〜20重量%、特には2〜15重量%程度
の範囲から選ばれる。上記の塗工液には、更に必要に応
じてグリオキザール、尿素樹脂等の耐水化剤、離型剤、
界面活性剤、防腐剤、防虫剤、防錆剤、増粘剤等の公知
の添加剤を添加することもでき、又本発明の特徴を損な
わない範囲でならば他の紙加工剤、例えば、他のPV
A、澱粉、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ラ
テックス、SBRラテックス等の樹脂も混合することが
できる。
ないが、例えば、マニラボール、白ボール、ライナー等
の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用
紙、上・中・下級紙、新聞用紙などが好適に用いられ
る。かかる紙に塗工するにあたっては、ツーロールサイ
ズプレス法、ゲートロールサイズプレス法、ロールコー
ター法、エヤードクター法、ブレードコーター法等公知
の任意の方法が採用される。また、塗布量は、PVA
(a)が0.1〜20g/m2(固形分換算)、更には
0.3〜10g/m2(同左)、特には0.5〜5g/
m2(同左)になるようにするのが適当である。
るが、紙用途においては、抄紙時に該組成物をパルプ分
散液中に溶解して抄紙するいわゆる内部サイズ法等に用
いることも可能である。本発明の皮膜形成用組成物は、
主として上記した如きクリアーコーティング剤として使
用されるが、顔料コーティング用のバインダーとしても
好適に利用することができ、顔料としてはクレー、炭酸
カルシウム、カオリン、珪藻土、酸化チタン、酸化鉄、
サチン白等の無機顔料、有機顔料、プラスチック系顔料
等の公知の顔料が使用される。
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。
ルボン酸含有量1モル% a−2:ケン化度99モル%、平均重合度1800、未
変性 a−3:ケン化度88モル%、平均重合度1700、未
変性 a−4:ケン化度80モル%、平均重合度2000、未
変性
コール(日本油脂社製、『ディスフォームCC−22
2』) b−2:ポリエーテル系非イオン界面活性剤の混合物
(サンノプコ社製、『フォーマスターPC』)
0、未変性
0モル%、平均重合度700、プロピレンオキサイド基
(本文中の(3)式)含有量1モル%
びPVA(c2)を用いて、表1に示されるような皮膜
形成用組成物を調製した。かかる皮膜形成用組成物を8
%水溶液として、PETフィルム上に流延し、105℃
で10分間乾燥させて皮膜を形成後、20℃、65%R
H雰囲気下で調湿し、共和界面科学(株)製の『自動接
触角計CA−Z型』を用いて20℃における水(イオン
交換水)の接触角の測定を行った。結果は表1に併せて
示す。
て塗工液を作製し、かかる塗工液を坪量60g/m2の
酸性紙に樹脂固形分で2.0g/m2になるようにツー
ロールサイズプレスにてコート(90m/min,11
kg/cm)を行った後、円筒回転式ドライヤーにて1
05℃で2分間乾燥し、更にスーパーカレンダーにて仕
上げを行って、皮膜形成用組成物が塗工されたコーティ
ング紙を得て、下記の要領でねっぱり性の評価を行っ
た。
いて、コーティング紙に1色の両面印刷を連続的に行っ
て、以下の如く評価した。 ○ −−− 10000m以上の連続印刷が可能 △ −−− 5000mからコーティング剤の輪転印刷
機(ロール)への付着が認められた × −−− 2000mからコーティング剤の輪転印刷
機(ロール)への付着が認められ、断紙に至った
0cm×10cmの試験片を枚採取して、それを積層し
て、20℃の65%RH雰囲気下で1.0kg/100
cm2の荷重をかけて24時間放置した後の試験片のブ
ロッキング状態を確認して、以下の如く評価した。 ○ −−− 全くブロッキングが認められなかった △ −−− 一部ブロッキングが認められたが、剥離が
可能であった × −−− ブロッキングが著しく、剥離が困難であっ
た
す。
VAと消泡剤を含有し、かつ皮膜にしたときに特定の接
触角を有するため、基材に塗工したときの表面の粘着性
防止性能を有し、紙用のコーティング剤として有用で、
紙の粘着性(ねっぱり)を防止して、塗工性にも優れ、
サイズ度や紙力強度を向上させることもでき、更にはイ
ンクジェット印刷時の印刷適性にも優れ、マニラボー
ル、白ボール、ライナー紙等の板紙、一般上質紙、中質
紙、(軽量)コート紙、包装用紙、グラビア用紙等の印
刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙等のコーティング剤
は勿論のこと、インクジェット記録用媒体のコーティン
グ剤としても非常に有用である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ケン化度が85モル%以上のポリビニル
アルコール系樹脂(a)及び消泡剤(b)を含有してな
り、かつ形成される皮膜の20℃における水の接触角が
30゜以上であることを特徴とする皮膜形成用組成物。 - 【請求項2】 ケン化度が85モル%以上のポリビニル
アルコール系樹脂(a)100重量部に対する消泡剤
(b)の含有量が0.001〜1重量部であることを特
徴とする請求項1記載の皮膜形成用組成物。 - 【請求項3】 消泡剤(b)が、脂肪酸又はそのエステ
ル系消泡剤、アルコール系消泡剤、エーテル系消泡剤か
ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
項1または2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 ケン化度が85モル%未満のポリビニル
アルコール系樹脂(c1)及び/又は疎水基が結合され
たポリビニルアルコール系樹脂(c2)を含有してなる
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の皮膜形成
用組成物。 - 【請求項5】 ケン化度が85モル%以上のポリビニル
アルコール系樹脂(a)100重量部に対するケン化度
が85モル%未満のポリビニルアルコール系樹脂(c
1)及び/又は疎水基が結合されたポリビニルアルコー
ル系樹脂(c2)の含有量が0.01〜10重量部であ
ることを特徴とする請求項4記載の皮膜形成用組成物。 - 【請求項6】 疎水基が結合されたポリビニルアルコー
ル系樹脂(c2)がポリプロピレンオキサイド変性ポリ
ビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項
4または5記載の皮膜形成用組成物。 - 【請求項7】 基材に請求項1〜6いずれか記載の皮膜
形成用組成物の皮膜層が設けられたことを特徴とする積
層体。
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