JP2001341749A - 耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器および該容器の製造方法 - Google Patents

耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器および該容器の製造方法

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JP2001341749A
JP2001341749A JP2000164262A JP2000164262A JP2001341749A JP 2001341749 A JP2001341749 A JP 2001341749A JP 2000164262 A JP2000164262 A JP 2000164262A JP 2000164262 A JP2000164262 A JP 2000164262A JP 2001341749 A JP2001341749 A JP 2001341749A
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container
aluminum foil
resin
coating
content resistance
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JP2000164262A
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Fumio Mihara
二三男 見原
Tsuyoshi Katsumata
堅 勝又
Koichi Igawa
高一 井川
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MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品収容容器における調理時の黒変等を有
効に防止する。 【解決手段】 アルミニウム箔表面に、樹脂材料とTi
およびZrの1種以上を含む被膜材料を塗布後、乾燥さ
せ、箔表面にTiおよびZrの1種以上で架橋した樹脂
被膜を形成する。その後、該アルミニウム箔を容器形状
に成形する。 【効果】 箔表面に適度に架橋した樹脂被膜が形成さ
れる。後の成形加工においても性能が損なわれることは
なく、耐内容物性に優れた食品収容容器が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム箔で
構成され、内部に鍋焼きうどん、ラーメン、グラタン等
の調理食品を収容するアルミニウム箔容器および該容器
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の食品分野では、アルミニウム箔で
作られた容器に鍋焼きうどん、ラーメン、グラタン等の
調理用食材や調理済み食品を収容して流通に供するもの
がある。この食品は、調理や食品を温める目的で加熱す
る際に、食品が収容されているアルミニウム箔容器を鍋
等の代用としてそのまま使用することができ、しかも、
加熱後には容器を食器として利用することも可能であ
り、利便性の高いものとして使用量が増している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した容
器では加熱の際に、スープが加えられたり、冷凍されて
いた食材から液汁や水気が溶け出したりして、高温の水
分が容器内面に接触することになる。この水分には、微
量のSi、Fe、Ca等のイオン成分が含まれており、
上記加熱によってアルミニウム箔の成分と反応して水和
酸化物等が形成されて容器内面が黒色に変色する場合が
あり、美観上好ましくない。また、流通の段階でも、収
容している食材の種類や、保存期間などによっては食材
が接触している容器内面が変色(腐食)したり孔が開い
たりする場合があるという問題もある。上記に対する対
策としては、エポキシ系の有機樹脂の被膜を容器内面に
焼き付ける方法があるが、コストが高い上、最近ではエ
ポキシ系樹脂などは食品関連資材として環境ホルモン問
題で忌避される傾向にあり、採用が難しい。
【0004】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器およ
び該容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器のうち
第1の発明は、アルミニウム箔表面に、TiまたはZr
の1種以上が含まれた樹脂被膜が形成されていることを
特徴とする。
【0006】第2の発明の耐内容物性に優れたアルミニ
ウム箔容器は、第1の発明において、前記樹脂被膜の下
層にベーマイト被膜が形成されていることを特徴とす
る。
【0007】第3の発明の耐内容物性に優れたアルミニ
ウム箔容器の製造方法は、アルミニウム箔の表面に、樹
脂材料とTiまたはZrの1種以上とを含む被膜材料を
塗布した後、これを乾燥させて箔表面にTiまたはZr
の1種以上で架橋した樹脂被膜を形成し、その後、該ア
ルミニウム箔を容器形状に成形することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、食材、食品を収容する
容器に適用される。この容器は、アルミニウム箔によっ
て形成されており、該アルミニウム箔は、常法により製
造することができる。容器用アルミニウム箔の材料に
は、通常、適度な強度が得られるJIS A3003、
3004等の3000番系のアルミニウム合金が多く使
用されている。ただし、本発明としてはアルミニウム箔
の材質に関しては上記合金等に限定されるものではな
い。
【0009】上記したようなアルミニウム合金は、一般
には、鋳塊の溶製、熱間圧延、冷間圧延、箔圧延を経て
アルミニウム箔とされ、その間には必要に応じて熱処理
が施される。ただし、本発明では、容器に使用されるア
ルミニウム箔の製造過程が限定されるものでもない。ま
た、容器に使用されるアルミニウム箔は、通常は、40
〜120μmの厚さのものが用いられるが、本発明で
は、容器に使用されるアルミニウム箔の厚さが限定され
るものでもない。なお、アルミニウム箔は、必要に応じ
て脱脂等を行う。
【0010】本発明では、原則的に、常法等により得ら
れたアルミニウム箔を容器形状に成形する前に、容器表
面に樹脂被膜を形成する。樹脂被膜は、樹脂材料を箔の
表面に塗布し、これを乾燥させることによって形成する
ことができる。樹脂材料は、樹脂とTiおよびZrの1
種以上とを含むものを用いる。樹脂としては、例えば、
アクリル系樹脂を用いることができる。TiおよびZr
は化学的に安定した金属であり、食品を収容する容器表
面に存在するものとしては好適なものである。
【0011】このTi、Zrが樹脂材料に含まれる量は
特に限定されるものではないが、樹脂の架橋が適切にな
される程度に含まれていることが必要である。この量
は、例えば、被膜状態でのアクリル系樹脂が6.7〜6
6.7mg/mである場合に、5〜50mg/m
して示すことができる。該量は代表的にはZrの量とし
て示すことができる。上記の含有量が5mg/m未満
の場合、樹脂被膜の架橋度が十分に得られず、十分な耐
内容物性が得られにくい。一方、50mg/mを越え
ても耐内容物性の向上効果は殆どない。なお、同様の理
由で下限を10mg/m、上限を30mg/mとす
るのが一層望ましい。
【0012】なお、上記材料の塗布時には、Ti等の分
散を促進するためや塗布を容易にする等の目的で適当な
溶剤を含むものであってもよく、また、架橋を補助する
ような助剤を含有させることも可能である。要は、結果
として樹脂とTi等が含まれる樹脂被膜が得られるもの
であればよい。なお、被膜材料の塗布量は、形成しよう
とする被膜厚を考慮して定めればよく、本発明としては
特定の塗布量に限定されるものではない。本発明では、
従来の塗料をそのまま塗布する場合よりは塗布量を少な
くすることができる。また、被膜材料を箔表面に塗布す
る方法も特に限定されるものではなく、刷毛塗り、浸
漬、吹きつけ等、適宜の方法を採用することができる。
要は、箔の表面に被膜材料が層状に付着した状態が得ら
れるものであればよい。その際の塗布面は、箔の全面で
もよいが、少なくとも前述した黒変や腐食の問題が発生
する面が対象となるものであればよく、通常は、容器の
内面片面が塗布対象となる。
【0013】被膜材料が塗布されたアルミニウム箔は、
被膜材料を乾燥させた後、容器形状への成形過程に供さ
れる。被膜材料の乾燥は、自然乾燥でもよいが、効率を
高めるために加熱して強制的に乾燥させるものであって
もよい。ただし、過度に高温に加熱すると、架橋度が上
がりすぎて被膜の硬度が高くなりすぎ、後述する成形時
に被膜の損傷を招きやすくなる。これらの点を考慮する
と加熱乾燥の際の温度は150℃未満が望ましい。ま
た、効率的に乾燥させることを考慮すれば、100℃以
上で加熱するのが望ましい。被膜材料は乾燥によって樹
脂がTi等によって適度に架橋され、後述する成形によ
っても被膜の性能が維持され、内容物に対する耐性に優
れた被膜が形成される。
【0014】また、本発明では、アルミニウム箔の表面
であって、上記した樹脂被膜の下層にベーマイト被膜を
形成することができる。該被膜は、アルミニウム箔を沸
騰水中で処理するなどして形成される水和酸化皮膜であ
り、常法により適宜の厚さで形成することができる。好
適には400〜1000mg/mの量でアルミニウム
箔の表面に形成することができる。このベーマイト被膜
過程では、アルミニウム箔の洗浄作用を得られるので、
通常、アルミニウム箔の表面処理として行われている脱
脂処理を省略することができる。また、上記したベーマ
イト被膜は、前記した樹脂被膜と組み合わせることによ
って容器の耐内容物性を一層向上させる。本発明の樹脂
被膜は、上記したように下層にベーマイト被膜が存在し
ていてもよく、要は、最表層に樹脂被膜が形成されてい
るものであればよい。
【0015】上記により樹脂被膜が形成されたアルミニ
ウム箔は、プレス等によって所望の容器形状に成形され
る。その形状は任意であり、本発明としては特に容器形
状が限定されるものではない。また、容器は、必要に応
じて容器側面等に皺を形成することも可能である。上記
成形に際しても、上記した樹脂被膜は性能が損なわれる
ことなく維持されている。上記したアルミニウム箔容器
は、食材、食品を収容して流通に供した場合に、食材、
食品の接触面が変色したり腐食孔が形成されたりするこ
とが防止され、容器としての性能が良好に維持される。
また、加熱に際しても容器内面の黒変が防止され、美観
が保たれる。本発明では、上記効果が比較的厚さの薄い
樹脂被膜によっても得ることができ、容器の製造コスト
を低減できる効果もある。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。JIS
A3003規格の合金を溶製し、常法に従って熱間圧
延、冷間圧延、箔圧延を経て、厚み80μmのアルミニ
ウム箔を得た。このアルミニウム箔のうち、一部の供試
材では脱脂処理を施し、その他の一部の供試材では脱脂
処理を施すことなく沸騰水中に浸漬してベーマイト処理
(被膜量500mg/m)を施した。次いで、上記各
試験材の表面に、アクリル系樹脂とアクリル系有機Zr
塩とを混合した樹脂材料を塗布し、100℃の温風で乾
燥処理し、最表面にZrによって架橋した樹脂被膜を形
成した。なお、樹脂材料の塗布に際しては、Zr量が表
1に示すようにそれぞれ異なる樹脂被膜を形成した。な
お、比較のため、ベーマイト被膜および樹脂被膜のいず
れも形成しない供試材を用意した。
【0017】次いで、上記アルミニウム箔を、プレスに
よって皺付きの容器形状に成形した。この容器にラーメ
ン用の麺と予め沸騰させた水道水とを収容し、10分間
煮込んだ後、容器内面を観察した。その結果を表1に示
す。表1に示されるように、表面に樹脂被膜が形成され
た容器では、加熱調理に際し黒変が有効に防止されてい
ることが確認された。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐内容物
性に優れたアルミニウム箔容器によれば、アルミニウム
箔表面に、TiおよびZrの一種以上が含まれた樹脂被
膜が形成されているので、食品収容容器として流通する
際の変色や孔の貫通という問題が防止され、さらに調理
の際に容器内面が黒変するのを有効に防止することがで
きる。しかも、該被膜は比較的薄い膜においても上記効
果が得られるため、低コストで耐内容物性に優れた容器
を提供することができる。
【0020】また、本発明の耐内容物性に優れたアルミ
ニウム箔容器の製造方法は、アルミニウム箔の表面に、
樹脂材料とTiおよびZrの一種以上とを含む被膜材料
を塗布した後、これを乾燥させて箔表面にTiおよびZ
rの一種以上で架橋した樹脂被膜を形成し、その後、該
アルミニウム箔を容器形状に成形するので、耐内容物性
を向上させる被膜を確実に形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 高一 東京都港区芝二丁目3番3号 三菱アルミ ニウム株式会社内 Fターム(参考) 3E062 AA20 AB14 AC03 JA01 JA07 JA08 JB22 JC09 JD03 4F100 AA19C AB10A AB12B AB19B AB33A AK01B AK25 BA03 BA07 BA10A BA10B DA01 EH46 EJ86 GB23 JB13B JJ03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔表面に、TiおよびZr
    の1種以上が含まれた樹脂被膜が形成されていることを
    特徴とする耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器
  2. 【請求項2】 前記樹脂被膜の下層にベーマイト被膜が
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の耐内容
    物性に優れたアルミニウム箔容器
  3. 【請求項3】 アルミニウム箔の表面に、樹脂材料とT
    iおよびZrの1種以上とを含む被膜材料を塗布した
    後、これを乾燥させて箔表面にTiおよびZrの1種以
    上で架橋した樹脂被膜を形成し、その後、該アルミニウ
    ム箔を容器形状に成形することを特徴とする耐内容物性
    に優れたアルミニウム箔容器の製造方法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021252752A1 (en) * 2020-06-12 2021-12-16 Swimc Llc Coating composition for beverage containers
WO2021252837A1 (en) * 2020-06-12 2021-12-16 Swimc Llc Coating composition for beverage containers
JP7437943B2 (ja) 2020-01-09 2024-02-26 株式会社レゾナック・パッケージング コップ状容器

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