JP2001341255A - 強化樹脂積層板、並びにこれを用いた研磨用保持シート - Google Patents

強化樹脂積層板、並びにこれを用いた研磨用保持シート

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JP2001341255A
JP2001341255A JP2000160380A JP2000160380A JP2001341255A JP 2001341255 A JP2001341255 A JP 2001341255A JP 2000160380 A JP2000160380 A JP 2000160380A JP 2000160380 A JP2000160380 A JP 2000160380A JP 2001341255 A JP2001341255 A JP 2001341255A
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polishing
laminate
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Yasuki Nakayama
泰樹 中山
Kazuyuki Wakamura
和幸 若村
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低ソリで異方性が小さく、耐久性に優れた強化
樹脂積層板を得ることができ、さらにこれを用い、LC
Dガラス等の研磨に好適に利用できる研磨用樹脂シート
を得ることができる。 【解決手段】熱可塑性ポリエステル樹脂をマトリクスと
した樹脂組成物からなるシ−トを中間層とし、結合剤で
処理した有機高分子シート基材を両表面層として、加圧
積層して強化樹脂積層板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化樹脂積層板、
並びに研磨用保持シートに関するものであり、さらに詳
しくは低ソリ、低異方性、良外観でかつ、耐久性に優れ
た強化樹脂積層板、並びに、ガラス繊維を含有しないた
めに、被研磨材料の表面平滑性を著しく高めることので
きる研磨用保持シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】LCDガラス、ハードディスク、シリコ
ンウェハー等の表面研磨時に用いる材料保持シートの材
質として、ガラスクロスを基材とした積層板が、紙や布
に比べて強度に優れ、吸湿による寸法変化も小さいこと
から広く用いられている。これはガラスクロスに耐熱性
や耐薬品性に優れたフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の
ワニスを含浸させてプリプレグを作製し、数枚重ねて熱
プレスすることにより積層板を得たものである。しかし
ながら、ガラスクロスを基材とする積層板は、加工後の
端面より樹脂や基材が欠落しやすいため、研磨用保持シ
ートとしての耐久性に劣り、また、ソリが発生しやすい
ものであった。さらに、欠落屑に含まれるガラス繊維片
が研磨面に移行して、研磨される製品の表面にキズをつ
け、得られる製品の表面平滑性を損ねるという問題があ
った。
【0003】また、アラミドクロスやアラミドクロスに
エポキシ樹脂を含浸、積層化した積層板も使用されてい
るが、アラミドクロスのコストが高いため、アラミドク
ロスのみを基材として用いるには汎用性の低いものであ
った。
【0004】一方、ポリエチレンテレフタレート(以下
「PET」と略す。)に代表される熱可塑性ポリエステ
ル樹脂は、機械的特性、耐熱性、耐薬品性等に優れ、さ
らに安価であるため、多くの工業製品に使用されてい
る。PETを研磨用保持シートとして使用する場合に
は、Tダイより溶融押出しされたPETシートを積層一
体化した積層板が利用できるが、溶融押出時にPET分
子が配向するため、シートの幅方向(以後「TD」と略
す)と長手方向(以後「MD」と略す。)の強度が極端
に異なる異方性が生じる。また、こうしたシートを積層
化すると、ソリが生じ易いという問題があり、産業上、
好適に使用できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決し、曲げ強度等の機械的特性において異方性が小
さく、ソリの発生が抑えられ、切削加工時に基材等の欠
落がないため耐久性に優れた強化樹脂積層板を提供し、
これを用いた研磨用保持シートにより、被研磨材料の研
磨加工後の表面平滑性を著しく改善することができるも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、熱可塑性ポリエステル樹脂に特定量の無
機化合物を配合したシートを中間層とし、結合剤で処理
した有機高分子クロスを両表面層に配した積層板とする
ことで上記課題を解決することを見出し本発明に至っ
た。
【0007】すなわち本発明の要旨は、次の通りであ
る。 (1)熱可塑性ポリエステル樹脂100質量部に対して、
マイカ、タルク、酸化チタン、ワラストナイト、シリ
カ、カオリンから選ばれた少なくとも1種の無機化合物
3〜50質量部を配合した樹脂組成物からなるシートを中
間層とし、結合剤で処理された有機高分子シート基材を
両表面層に配し、積層一体化したことを特徴とする強化
樹脂積層板。 (2)有機高分子がアラミド又はポリエチレンテレフタ
レートである上記(1)記載の強化樹脂積層板。 (3)上記(1)又は(2)記載の樹脂積層板を用いた
研磨用保持シート。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂は、
結晶性のものであり、具体例としては、PET、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げ
られるが、中でもPETが特に好適に使用される。
【0009】また、本発明で用いられる無機化合物は、
マイカ、タルク、酸化チタン、ワラストナイト、シリ
カ、カオリンから1種以上選んで使用され、中でも、経
済性、加工性を考慮すればマイカが特に好ましい。無機
化合物の平均粒径は100μm以下が好ましく、さらに好
ましくは、50μm以下である。
【0010】強化樹脂積層板の中間層に配合される無機
化合物の割合は、機械的特性、表面平滑性等のバランス
を考慮すれば、ポリエステル樹脂100質量部に対して、3
〜50質量部とすることが必要であり、10〜25質量部とす
ることが好ましい。この配合割合が3質量部未満では、
得られる強化樹脂積層板のソリが大きくなり、逆に50質
量部を超えると積層板の曲げ強度等が低下する。
【0011】本発明の強化樹脂積層板の中間層には、上
記配合物以外に、必要に応じて熱安定剤、抗酸化剤、光
安定剤、滑剤、顔料、可塑剤、架橋剤、耐衝撃改良剤、
難燃剤、難燃助剤等の各種プラスチック添加剤を配合
し、併用することができる。特に耐熱性を要求される用
途には、シート押出し成形時は架橋せず、熱プレス時あ
るいは熱プレス後に、高温熱処理、紫外線照射もしくは
電子線照射等の高エネルギー処理により架橋させること
のできる後架橋型の架橋剤を配合させることが有効であ
り、このような架橋剤の例として、トリアリールイソシ
アヌレート、トリアリールシアヌレート等が挙げられ
る。
【0012】本発明における有機高分子シート基材は、
PET繊維、アラミド繊維等の有機高分子繊維をクロス
状、あるいはマット状に加工したシート状のものであ
り、経済性を考慮するとPET繊維で作製されたクロス
が好ましく、また後述する結合剤を含浸して用いる。
【0013】有機高分子シート基材(以下単に基材と呼
ぶ)の厚さ、枚数、組み合わせ等については任意であ
り、要求される機械的性質や変形性等性能により適宜選
択すればよい。通常、織機で織ったクロスは、厚さ10〜
1000μm、繊維密度200本/インチ以下で使用繊維番手20
〜1000tex、好ましくは厚さ20〜300μm、繊維密度100
本/インチ以下で使用繊維番手20〜200texの織機で織っ
たクロスが好適である。
【0014】また、本発明における基材は、中間層の樹
脂組成物シートと積層一体化するため、接着しやすいよ
うに結合剤を含浸処理したものである。使用する結合剤
は、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリビニルピ
ロリドン、酸変性ポリエチレン、酸変性ポリプロピレン
等のオレフィンの付加重合体及びこれらの共重合体、ポ
リウレタン、ポリ尿素等の重付加反応体、不飽和ポリエ
ステル、ナイロン、エポキシ樹脂等の縮重合体、ナイロ
ン6、ポリオキサゾリン等の開環重合体、尿素ホルマリ
ン樹脂、フェノール樹脂等の付加縮合体等が挙げられ、
これらを単独あるいは数種を混合した物でも良い。中で
も、中間層の樹脂組成物シートとの接着性、経済性を考
慮すると、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が特に好まし
い。
【0015】前記した結合剤の基材への含浸量は、クロ
ス100質量部に対して100質量部以下とすることが好まし
く、0.5〜30質量部とすることが特に好ましい。結合剤
量が基材100質量部に対して100質量部を超えると、基材
と樹脂組成物シートの密着力や積層板の機械的性質が低
下する。
【0016】次に、本発明の強化樹脂積層板の製造法に
ついて説明する。まず熱可塑性ポリエステル樹脂と無機
化合物を二軸押出機で溶融混練して樹脂組成物のペレッ
トを得、これをTダイスを備えたシート押出し成形機に
てシート化し、所定の寸法に裁断して樹脂組成物シート
中間層とする。
【0017】次いで、結合剤等を水や有機溶剤に溶かし
た溶液に基材を浸漬し、ゴムローラー等で余分な結合剤
を搾り取った後、乾燥し、結合剤で処理した基材とす
る。結合剤溶液の固形分濃度は、含浸加工ができる範囲
であれば特に制限はないが、好ましくは70質量%以下、
さらに好ましくは50質量%以下である。結合剤溶液の溶
液粘度は、作業性を考慮すれば1000ポイズ以下が好まし
く、300ポイズ以下が特に好ましい。
【0018】次に、上記の樹脂組成物シートを中間層と
し、結合剤で処理した基材を両表面層に配し、熱プレス
する。この時、結合剤で処理した基材両表面層の厚さの
合計に対する中間樹脂組成物シート厚さの比は、好まし
くは0.2〜50であり、さらに好ましくは、0.3〜30であ
る。この割合が0.2未満であると研磨用保持シートへの
加工する際の加工性が悪化し、50を越えると機械的強度
が低くなる。また、基材両外層の表裏の厚さ構成比率
は、好ましくは3/7〜7/3の範囲であり、中でも1/1の
比率が好適に使用される。
【0019】樹脂組成物シートと基材両表面層を熱プレ
スするには、例えば、熱プレス成形機を用いることがで
きる。熱プレスの際のプレス温度条件は、通常は、室温
から一定速度で昇温し、ある温度に到達後、一定時間プ
レス保持を行う。このとき昇温速度は3〜20℃/分、好
ましくは5〜10℃/分である。昇温速度が3℃/分未満、
あるいは20℃/分を超える条件では、結合剤の硬化速度
とポリエステル樹脂の結晶化速度とのバランスが悪く、
機械的強度が低下したり、ソリが発現しやすくなる。
【0020】昇温後の到達温度は、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂のガラス転移温度〜融点温度の温度範囲とした場
合に良好にプレスが実施でき、熱可塑性ポリエステル樹
脂がPETの場合、好ましくは80〜240℃の範囲、さら
に好ましくは100℃〜200℃の範囲を採用することができ
る。80℃未満の場合、PETの結晶化が進まず、機械的
強度の向上が不十分であり、240℃を超えると、PET
の熱劣化が起こり、機械的強度が低下する。
【0021】さらに、プレス圧は1〜10MPaの範囲で
行うことができ、好ましくは1.5〜8MPaである。プレ
ス圧が1MPa未満では、樹脂組成物シートとクロスの
密着が不十分となり、10MPaを超える条件ではソリが
大きくなる。
【0022】また、プレスの保持時間は、通常3〜150分
の範囲で行うことができ、好ましくは20〜120分であ
る。保持時間が3分未満であると樹脂組成物シートとク
ロスの密着が不十分となり、150分を超える条件では、
強化樹脂積層板の機械的強度が低下する。
【0023】本発明の強化樹脂積層板は、ソリ、異方性
が小さく、しかも切削加工時の耐久性が高い。さらに、
構成にガラス繊維を含有していないため、LCDガラ
ス、ハードディスク、シリコンウェハー等の表面研磨時
の保持シートとして用いた場合、被研磨材料の表面平滑
性を改善することができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。なお、各種評価には、以下の方法を用いた。 (1)極限粘度 フェノールとテトラクロロエタンとの等質量混合物を溶
媒として、温度20℃で測定した。 (2)コンパウンド操業性 表1および表2に示した割合に配合した材料を、2軸押
出機を用いてストランド状に押出し、ペレット化する際
の状況によって次の3段階で評価した。 ○;ストランド切れが全く発生しない。 △;ストランド切れが1〜3回/時の頻度で発生するが、
ペレット化は可能である。 ×;ストランド切れが4回/時以上の頻度で発生し、ペ
レット化が困難である。 (3)シート表面平滑性 中間層シートの表面粗さを、表面粗さ計(Mitutoyo社製
サーフテスト201)で測定し、最大高さRmaxの数値
をの数値を指標として次の3段階で評価した。 ○;Rmaxが10μm未満 △;Rmaxが10μm以上30μm未満 ×;Rmaxが30μm以上 (4)密着性 強化樹脂積層板断面の樹脂シートと基材間にNTカッタ
ー刃を押し当て、剥離発生状況によって次の3段階で評
価した。 ○;剥離が全く発生しない。 △;剥離が積層板断面から10mmまで発生した。 ×;剥離が全面にわたって発生した。 (5)曲げ強度 ASTM-790の方法に準じ、強化樹脂積層板のMDおよびT
D方向についてそれぞれ測定した。 (6)欠け発生頻度(耐久性) 超硬エンドミル(神戸製鋼所社製、15mmφ)を有した
装置を用いて、強化樹脂積層板1枚について、長さ300
mmを速度500mm/分で切削加工し、操業性および加
工端部からの欠けの程度を評価した。なお、欠けが多発
するものは耐久性に劣る。 ○;良好に操業することができ、かつ端部からの基材の
欠けは全く発生しない。 △;良好に操業することができるが、端部から基材の欠
けが1〜4ヶ所で発生する。 ×;良好に操業することができず、また端部から基材の
欠けが5ヶ所以上発生する。 (7)ソリ 強化樹脂積層板を500mm×500mmに切断し、定盤に平
置し、浮き上がった最大ソリ寸法を測定した。 (8)外観 200℃×30分処理後の強化樹脂積層板の外観を目視によ
って観察し評価した。 ○;積層板の表面に繊維の浮きは見られなかった。 ×;積層板の表面に繊維の浮きが見られた。 (9)被研磨材料の表面平滑性 研磨用保持シートをステンレス製のキャリアー板上に置
き、切削した300.2mm×400.2mmの長方形枠内に300mm×4
00mm×0.7mmのLCDガラスをはめ込んだ。これを研磨
機にセットし、酸化セレン粉と水からなる研磨材を用い
て、60rpmで30分間研磨、5分間停止を24時間運転で繰
り返すことによりLCDガラスを研磨した。研磨後、L
CDガラスの表面状態を目視で観察し、長さ3mm以下の
傷の数で評価した。傷の少ないものほど表面平滑性に優
れている。なお、以下の実施例、比較例においては、3
mmを超える長さの傷は確認されなかった。
【0025】実施例1〜7 極限粘度0.78のPET(日本エステル社製 NEH2050)
に、充填材として平均粒径13μmのマイカ(レプコ社
製)、二酸化チタン(デュポン社製CR-90)をそれぞれ
表1に示す配合量に調製し、2軸押出機を用いて280℃
で溶融混練してペレットを得た。このペレットをTダイ
スを備えたシ−ト成形装置にて成形し、厚さ300μm及
び100μmの樹脂シ−トを得た。また、厚さ100μmのP
ETクロス(ユニチカ社製PP-60)及びアラミドクロス
(デュポン社製ノーメックス タイプ410)を、ウレタ
ン−エポキシ系結合剤AP-10(大日本インキ化学工業社
製)100質量部、CR-5Lエポキシ系接着剤(大日本インキ
化学工業社製)3質量部及び水50質量部を入れたバット
中に浸漬し、ゴムローラにて余分な結合剤を搾り取った
あと、60℃×5分熱風乾燥し、結合剤含有量が10質量%
である結合剤含浸クロスを得た。結合剤含浸後のクロス
は、含浸前よりも厚さが増加し、150μmであった。実
施例1〜3、7については、厚さ300μmの樹脂シート
の両表面層に、厚さ150μmの結合剤含浸PETクロス
を配し(PETクロス/樹脂シート/PETクロス)、
これらの積層物をアルミ板に挟んで、面圧30MPa、18
0℃まで昇温速度3℃/分、180℃にて60分間熱プレス
し、厚さ500μmの強化樹脂積層板を製造した。なお、
熱プレス工程における熱と圧力の影響で強化樹脂積層板
の厚さは、熱プレス前よりも各層の厚さの合計が小さく
なる傾向にある。以降の例でも同様の現象が起こってい
る。実施例4については、厚さ100μmの樹脂シートの
両表面層に、厚さ150μmの結合剤含浸PETクロスを
配し、実施例1〜3同様のプレス方法を用いて、厚さ30
0μmの強化樹脂積層板を作製した。実施例5について
は、厚さ300μmの樹脂シートを27枚重ね、さらに両表
面層に厚さ150μmの接着剤含浸PETクロスを配し、
実施例1〜3と同様のプレス方法を用いて、厚さ8mmの
強化樹脂積層板を作製した。実施例6については、厚さ
150μmの結合剤含浸PETクロスの替わりに、厚さ150
μmの結合剤含浸アラミドクロスを用いた他は、実施例
1〜3と同様のプレス方法を用いて、強化樹脂積層板を
作製した。こうして得られた強化樹脂積層板のそれぞれ
について、まず、直径538mmの円板状に切削加工し、
次いで、その中央部を300.2mm×400.2mmの長方形に切削
加工を行って、中央部に被研磨材をはめ込むための枠を
設けた研磨用保持シートを作製した。
【0026】以上の様に得られた強化樹脂積層板、及び
研磨用保持シートについて、先述の方法で評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】比較例1〜3 実施例1〜3と同様に、極限粘度0.78のPET(日本エ
ステル社製 NEH2050)に、充填材として平均粒径13μ
mのマイカ(レプコ社製)をそれぞれ表2に示す配合量
に調製し、2軸押出機を用いて280℃で溶融混練してペ
レットを得た。このペレットをTダイスを備えたシ−ト
成形装置にて成形し、厚さ300μm樹脂シ−トを得た。
この樹脂シートを用い、実施例1〜3と同様の積層条件
とプレス加工条件を用いて、PETクロス/樹脂シート
/PETクロスからなる強化樹脂積層板を作製した。さ
らにこれを用いて各実施例で作製したものと同じ直径と
長方形枠を持つ研磨用保持シートを作製した。比較例1
に示すものは、コンパウンド状況が若干悪く、また強化
樹脂積層板の曲げ強度が低かった。比較例2に示すもの
は、コンパウンド状況が若干悪かった他、強化樹脂積層
板のソリが大きかった。比較例3に示すものは、ソリが
大きく、また強化樹脂積層板の表面に繊維の浮きが確認
された。 比較例4〜5 従来より使用されているガラスエポキシ材料(住友ベー
クライト社製スミライトPL1186、厚み0.5μm)(比較
例4)、及び紙ベーク材料(住友ベークライト社製スミ
ライトELC4756、厚み0.5μm)(比較例5)について、
実施例と同直径で同長方形枠を持つ研磨用保持シートを
作製するとともに、可能な項目について評価を行った。
比較例4、5ともに欠け発生頻度が大きく耐久性に問題
があり、ソリが若干大きかった。また、ガラスエポキシ
材料を用いた比較例4に関しては、研磨用保持シートと
して使用した際に、LCDガラスの表面にキズが多く発
生した。
【0029】比較例1〜5の評価結果をまとめて表2に
示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、低ソリで異方性が小さ
く、耐久性に優れた強化樹脂積層板が得られ、さらにこ
れを用いた研磨用保持シートは、被研磨材の表面平滑性
を改良することができ、LCDガラス等の研磨用保持シ
ートとして好適に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/00 C08L 67/00 H01L 21/304 622 H01L 21/304 622J Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 AB04 AC04 CA01 CB01 CB02 DA17 4F100 AA20A AA21A AC05A AC10A AK41A AK42B AK42C AK49B AK49C AK51G AK53G BA03 BA06 BA10B BA10C DE01 GB90 JB16A JL04 YY00A 4J002 CF051 CF061 CF071 CF081 DE036 DE046 DE056 DE136 DJ006 DJ016 FD016 GT00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂100質量部に
    対して、マイカ、タルク、酸化チタン、ワラストナイ
    ト、シリカ、カオリンから選ばれた少なくとも1種の無
    機化合物3〜50質量部を配合した樹脂組成物からなるシ
    ートを中間層とし、結合剤で処理された有機高分子シー
    ト基材を両表面層に配し、積層一体化したことを特徴と
    する強化樹脂積層板。
  2. 【請求項2】 有機高分子がアラミド又はポリエチレン
    テレフタレートである請求項1記載の強化樹脂積層板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の強化樹脂積層板を
    用いた研磨用保持シート。
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