JP2006249119A - プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア - Google Patents

プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア Download PDF

Info

Publication number
JP2006249119A
JP2006249119A JP2005063430A JP2005063430A JP2006249119A JP 2006249119 A JP2006249119 A JP 2006249119A JP 2005063430 A JP2005063430 A JP 2005063430A JP 2005063430 A JP2005063430 A JP 2005063430A JP 2006249119 A JP2006249119 A JP 2006249119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
polishing
prepreg
carrier
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005063430A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4429936B2 (ja
Inventor
Tomoaki Kimura
友昭 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2005063430A priority Critical patent/JP4429936B2/ja
Publication of JP2006249119A publication Critical patent/JP2006249119A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4429936B2 publication Critical patent/JP4429936B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

【課題】 耐磨耗性の高いプリプレグおよび被研磨物の表面や外周面にスクラッチが付きにくく、特に研磨時の寿命の長い研磨用キャリアを提供すること。
【解決手段】 溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグであって、該メルトブローン不織布を構成する繊維の繊維径分布CV(%)値が20〜50%、平均繊維径が3〜15μmであり、かつ該メルトブローン不織布を構成する繊維が節状部および/または屈曲部を5箇所/mm以上有することを特徴とするプリプレグ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥してなるプリプレグに関する。本発明のプリプレグは、特に半導体ウェハやハードディスク等の製造に係わる研磨工程において被研磨物の表面を研磨する際、これら被研磨物を保持するのに用いる研磨用キャリアとして有用である。
従来より、有機繊維や無機繊維からなる織物や不織布を基材とし、該基材に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥させたプリプレグは各種提案されており、自動車用部品、プリント配線板等の用途に広く応用されている。また近年、表面平滑性が要求される半導体ウェハ、ハードディスク等の研磨用キャリアに用いられている。
半導体ウェハ、ハードディスク等に用いるための板状物の表面を研磨加工するに際しては、平面研磨機の歯車と噛合うギヤを外周に形成した円板にワーク保持用の孔を1個から複数個設けた研磨用キャリアを用い、このワーク保持用の孔に半導体ウェハ等の被研磨物を嵌め込んで保持し、この少なくとも片面に研磨材を配した2つの平面により挟んだ状態で被研磨物およびキャリアを駆動させることにより研磨を行っている。
従来、被研磨物保持のために用いる研磨用キャリアは、例えばガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸、乾燥したプリプレグを加熱加圧成形することにより得られた積層板に研磨機の形状に応じた加工を施すことにより製造されていた。
しかしながら、従来のガラスエポキシ基板を使用した研磨用キャリアは、非常に剛性が高いという利点があるが、このようなキャリアを用いて被研磨物の研磨を行うと被研磨物の表面や外周面にスクラッチが付きやすく、またギヤ部の磨耗が発生しやすいため、使用寿命が短いという問題点があった。
そこで、このような問題点の解決を狙い、これまでに種々の研磨用キャリアが提案されている。
例えば、剛性を有するガラス繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したプリプレグを表面層に配し、さらに柔軟性を有するポリエステル繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したプリプレグを中間層に配した研磨用キャリアが提案されている(特許文献1参照)。この研磨用キャリアは、研磨時に被研磨物外周面とキャリア材との接触部において、被研磨物の表面エッジ部は、その面取りによりガラス繊維で構成したキャリア表面部には接することなく、主に接触するキャリア中間層に軟質なポリエステル繊維基材を配することでスクラッチがつきにくくしているものであるが、反面、その構成上の点から磨耗されやすく、使用寿命は却って短くなってしまうという問題があった。また、表面層をガラス繊維基材により形成しているために、依然として被研磨物の表面ではキャリアの表面層から繊維が脱落し、スクラッチが生じるという問題もあった。
また、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥してなるプリプレグを含む複数枚のプリプレグを積層し、加熱加圧成形してなる研磨用キャリアが提案されている(特許文献2参照)。この発明は、高い剛性を有して反りの発生が少なく、寸法安定性、板厚精度に優れ、耐磨耗性が高く、かつ被研磨物の表面や外周面にスクラッチが付きにくく、さらに製造コストを抑えた研磨用キャリアを得ることができるというものである。
確かに、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維を基材に用いることにより、高い剛性を保持しつつ、低い吸湿率により高い寸法安定性を期待できるのであるが、実用上、溶融液晶性全芳香族ポリエステル樹脂繊維は一般的に樹脂との接着性が弱く、基材としてただ単に該繊維からなる不織布を配するだけでは、含浸する樹脂に添加剤を添加したり、含浸する樹脂量を一定量以上保つ等の工夫をしないと、該繊維と樹脂との界面で剥離が生じ、結果的に充分な性能と寿命を確保することは困難である。
このように、上記した性能、寿命を高次元で実現する研磨用キャリアは、未だ提案されていないのが実情である。
特開平6−304859号公報 特開2004−114208号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、耐磨耗性の高いプリプレグを提供することを目的とし、さらには半導体ウェハ、ハードディスク等の被研磨物を保持して研磨するにあたって被研磨物の表面や外周面にスクラッチが付きにくく、特に研磨時の寿命の長い研磨用キャリア等を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグであって、該メルトブローン不織布を構成する繊維の繊維径分布CV(%)値が20〜50%、平均繊維径が3〜15μmであり、かつ該メルトブローン不織布を構成する繊維が節状部および/または屈曲部を5箇所/mm以上有することを特徴とするプリプレグであり、さらには該プリプレグを用いた研磨用キャリアである。
本発明により、耐磨耗性の高いプリプレグを得ることが可能になり、さらには半導体ウェハ、ハードディスク等の被研磨物を保持して研磨するにあたって被研磨物の表面や外周面にスクラッチが付きにくく、特に研磨時の寿命の長い研磨用キャリアを得ることができる。
本発明のプリプレグは、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥して得られるものが用いられる。
さらに本発明のプリプレグは、単層または複数枚積層して加熱加圧成形することにより、研磨用キャリアとして用いられる。
特に、本発明の研磨用キャリアは、上記したメルトブローン不織布を構成する繊維が特定の形状を有することにより、含浸樹脂と不織布繊維との間に働く保持力を可能な限り高め、スクラッチの発生を最小限に留めるとともに優れた耐久性を実現するものである。
本発明において原料として用いられる溶融液晶性全芳香族ポリエステルは、その分子骨格から融点が高く、耐熱性に優れ、さらには耐薬品性や耐熱水性にも優れており、主にエンジニアリングプラスチックスとして利用されている。
本発明で使用される溶融液晶性全芳香族ポリエステルは、310℃における溶融粘度が20Pa・s以下であることが好ましく、かかるポリエステルとして例えば、下記の化学式に示す構成単位を有するポリエステルが挙げられ、p−ヒドロキシ安息香酸と1,6−ヒドロキシナフトエ酸の縮合体やその共重合体等が特に好ましい。
Figure 2006249119
310℃における溶融粘度が20Pa・sを超える全芳香族ポリエステルは、極細繊維化が困難であったり、重合時のオリゴマーの発生、重合時や造粒時のトラブルが発生する場合がある。一方、溶融粘度が低すぎる場合も繊維化が困難であり、310℃において5Pa・s以上の溶融粘度を示すことが好ましい。
また、本質粘度で表した場合、該溶融液晶性全芳香族ポリエステルは6.0以下、好ましくは3.0〜6.0の本質粘度(ηinh)を有していることが望ましい。
かかる溶融粘度を有する溶融液晶性全芳香族ポリエステルは、従来公知の全芳香族ポリエステルの重合技術によって製造することができ、また、ポリプラスチックス社から「ベクトラ」(登録商標)A,Lタイプ等で提供されている。
本発明に用いる不織布は、紡糸時に溶剤を必要とせず、環境への影響を最小限とすることができ、かつ特定の繊維形状を有する不織布を比較的容易に製造できる点から、メルトブローン法にて製造する。
メルトブローン法で製造する場合、紡糸装置は従来公知のメルトブローン装置を用いることができ、紡糸条件としては、紡糸温度310〜370℃、熱風温度(一次エア温度)310〜370℃、ノズル長1mあたりエア量10〜50Nmで行うことが好ましい。
ただし、本発明に用いるメルトブローン不織布は、その構成繊維が所定の形態を有することが必要であり、これを実現するために幾つか製法を工夫する必要がある。
後述するように、該メルトブローン不織布においては、平均繊維径だけでなく、繊維径の分布をコントロールする必要があり、これを実現するために、吐出樹脂を吹き飛ばすための熱風の吹き出し口であるエアスリット幅を0.2〜2mmとするのが好ましい。
また、繊維流捕集装置に吹付けられてウェブを形成するまでに繊維流が曝露される環境の温度調節も重要であり、繊維流が曝露される環境の温度として、ノズル直下5cmかつ繊維流に対し直角方向に15cm離れた位置の温度(以下、ノズル下温度と称する場合がある)をその代表温度と考え、このノズル下温度を10〜40℃にコントロールすることが肝要である。
このコントロールは、メルトブローノズルの近傍、全幅にわたり、その上流側および下流側に温度をコントロールした空気を噴き出すことにより行う。
このようにして製造されるメルトブローン不織布を構成する繊維の平均繊維径は3〜15μmであることが必要である。これは、既に述べたようにメルトブローン法において、原料樹脂の溶融時の粘性とその溶融樹脂がノズルから吐出されると同時にこれを吹き飛ばし、繊維流とするための熱風量とのバランスにより調整されるものであり、これらを所定の範囲内に収めることで実現可能になる。平均繊維径が3μm未満では繊維そのものの形成およびウェブ形成が困難になるばかりか、この不織布に熱硬化性樹脂を含浸しプリプレグとする際に繊維間の空隙が小さすぎるためにウェブ内に樹脂を充分に行きわたらせることが困難となる。一方、15μmを超えてもウェブの形成が困難となるばかりか、不織布に樹脂を含浸した際、樹脂全体に不織布を構成する繊維が充分に行きわたらないため、加えられた外力により含浸した樹脂が崩落、脱落しやすいプリプレグとなってしまう。
本発明のプリプレグに用いるメルトブローン不織布は、その構成繊維を不織布内にできるだけ緻密に張り巡らせることで、力が掛かったときに含浸した樹脂が損壊し脱落することを防ぐのである。従って、該プリプレグを成形加工して得られる研磨用キャリア等の成形体は、極めて過酷な条件下での使用に耐えるのに充分な強度が確保できる。ただしこの場合、単に繊維径の小さい極細繊維だけからなる不織布に樹脂を含浸させたものとした場合、プリプレグそのものの強度が不足してしまう可能性がある。そこで、本発明においては、メルトブローン不織布の構成繊維の繊維径分布CV(%)を20〜50%、好ましくは30〜40%とすることにより、形態の安定性と強度のバランスを両立させるものである。すなわち、極細繊維をプリプレグ内に網羅させると共に、同時に存在する太い繊維により強度を維持することで、必要な性能を維持するものである。
そして本発明に用いるメルトブローン不織布は、後に加工する熱硬化性樹脂との相互作用をより強固に保つためにその構成繊維が節状部および/または屈曲部(節状部および屈曲部がともに存在する場合は両者併せて)を5箇所/mm以上の頻度で有することが必要であり、好ましくは7〜15箇所/mmである。該節状部および/または屈曲部の形成は、ノズルから押出す時の樹脂粘度と温度、該樹脂を繊維化しながら吹き飛ばす際の繊維流を所定の温度に保ちながら高速に勢い良くその捕集面にたたきつけることで実現できる。その速度は、エア量とスリット幅を既に述べた範囲内に調整することで可能であり、さらに、その繊維流が高速なうちに繊維流を捕集すること、すなわち、ノズルから捕集面までの距離(DCD)を2〜20cmの範囲内とすることにより可能である。
また、繊維流の捕集に際し、捕集面に対して45度以上90度以下の角度をつけて斜めに繊維流を吹きつけることで、節状部および/または屈曲部を形成することがより容易となる。この角度とは、メルトブローン装置を側面から幅方向に向かって観察し、ブローンノズル先端とそこから噴出している繊維流の捕集面到達直前での中央点とを結んだ線と、捕集装置上を走行しているウェブと平行な線を引いたときに、これらの線がなす角度を言い、繊維流着地点からウェブ走行側の繊維流までの角度とする。この角度は、ノズル或いは捕集装置の向きを変えてつけても良いし、ノズル噴出しエア量をウェブ流れ方向で樹脂吐出孔の上流側と下流側のエア吹き出しスリット幅を変えることにより、吹き出す繊維流とノズル面との角度をつけても良い。
そしてこの角度を45度以上90度以下とすることで不織布に節状部および/または屈曲部を付与することがより容易となる。この角度は、好ましくは45度以上80度以下、より好ましくは50度以上70度以下であり、45度未満では、繊維流捕集とそれによる不織布形態維持が困難となり、また、90度を超えると、構成繊維に節状部や屈曲部を形成させることが極めて困難になる。
本発明に用いるメルトブローン不織布は、メルトブロー紡糸した原反不織布のまま用いてプリプレグを作製しても構わないが、後の工程での取り扱い性や後述する固相重合時の原反膠着回避の目的で、カレンダー加工することが好ましい。カレンダー加工により、ウェブを形成する繊維同士の接着が進み、ウェブ強度を高く保つことができ、後の工程での取り扱い性が向上する。また、固相重合を行った場合に、ウェブを構成する繊維同士の膠着が生じ、重合後の不織布ロールが解舒しにくくなる場合があるが、これを回避する意味でも好ましい。
また、該メルトブローン不織布を用いて製造したプリプレグを研磨用キャリアに用いる場合、研磨対象物によっては強度が不足する可能性がある。この場合には、あらかじめ該メルトブローン不織布を熱処理し、構成繊維の固相重合を進めることにより解決できる。
固相重合に際しては、用いる溶融液晶性全芳香族ポリエステルの特性により、窒素のごとき不活性気体を用いたり、空気中での処理を行ったり、また最初は不活性気体中で固相重合を行い、さらに空気中で固相重合を完結させるなど、適宜選択することが可能である。
特に溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維は、空気中で固相重合を進めると、脱水素反応や酸素架橋などの架橋反応を生ずる場合が多く、より耐熱性に優れたメルトブローン不織布を得ることが可能となる。この反応を期待する場合は、初期に不活性気体中で固相重合を進め、分子量を増大させた後、空気中で反応を進めることが好ましい。
また必要に応じて、酸素濃度を管理し、例えば酸素濃度10%の空気中での反応を選択するなどの方法も選択肢の一つとして例示することができる。また、初期には窒素などの不活性気体中で固相重合反応を進め、重合度が上がった段階で有酸素雰囲気とし、さらに反応を進め、架橋や炭化などの反応を進めることも可能である。
このようにして得られたメルトブローン不織布において、これを構成する繊維は、図1に示すように部分的に繊維径が他の部分の1.2倍以上、好ましくは1.2〜2倍の太さを有する節状部1および/または繊維が90度以上の角度で極端に折れ曲がっている屈曲部2を有することが必要である。この節状部や屈曲部が所定の頻度で存在することにより、繊維と熱硬化性樹脂との化学的相互作用だけでなく、物理的固定点を有することになり、より強固に樹脂と繊維が結合したプリプレグを形成することが可能となり、さらには該プリプレグを用いた研磨用キャリアの形態安定性にも寄与するのである。
すなわち、プリプレグやその成形体である研磨用キャリア等の状態において、樹脂内により広く、より緻密に特定の形状の不織布繊維を張り巡らせることにより、樹脂の脆さを改良し、外力を受けても破壊されることなく、充分な強度を発現するのである。
この理由は明確ではないが、外力が働いたとき、それが繊維の長さ方向に交わる方向への力であれば特に問題は無いが、繊維の長さ方向とのなす角度が小さく、樹脂から繊維を引き抜く方向に向けて力が作用した場合、樹脂と繊維との間に働く相互作用は、化学的な相互作用と層間摩擦だけになってしまい、この強度が低い組合せでは、繊維は樹脂から容易に抜けてしまい、場合によっては強度が不足するものと推定される。
そこで、この時の繊維の形状が、本発明のように一部に節状部や屈曲部を有することにより、この強度不足を補うように作用すると推定している。この節状部や屈曲部により、樹脂と繊維の間の摩擦力あるいは係合力に基づくいわゆるアンカー効果が生じ、これにより、繊維と樹脂のズレ方向への相互作用に伴う極僅かな動きを基点とした樹脂の崩壊を防ぐのである。
本発明のプリプレグは、溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸させて得ることができる。該メルトブローン不織布に含浸させる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド(変性PPO樹脂)、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等を適用することができる。
特に本発明においては、エポキシ樹脂や変性PPO樹脂が高い接着性と可撓性を兼ね備えていることから好ましく用いられる。
これらの熱硬化性樹脂を該メルトブローン不織布に含浸させるに際し、必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、その他の添加剤、溶剤等と混合した樹脂ワニスを含浸させることが好ましく、これらを含浸させた後、熱硬化性樹脂(または樹脂ワニス)の組成に応じた条件で加熱、乾燥することにより熱硬化性樹脂を半硬化させて、プリプレグが得られる。
プリプレグ中における樹脂量は特に制限されず、通常はメルトブローン不織布に対して40〜60質量%となるようにすることが望ましい。樹脂量が過剰な場合、例えば研磨用キャリアとした際に板厚精度を安定させることが困難となるし、また樹脂量が不足する場合には基材となる不織布と樹脂との界面の剥離を生じやすくなる。
本発明のプリプレグは、その成形体の用途の一つとして研磨用キャリアとして使用する場合に大きな利点を発揮する。研磨用キャリアは既に述べたようにして製造したプリプレグを単層または必要に応じて複数枚積層し、加熱加圧成形することで得られるものであり、得られる研磨用キャリアは、過酷な使用状況下においてもスクラッチが発生し難く、特にその寿命が飛躍的に伸びるのである。
本発明では、上記の方法にて得られるプリプレグ以外に、剛性に優れるガラス織布、アラミド不織布、上記の溶融液晶全芳香ポリエステル繊維不織布等を基材として用いたプリプレグを必要に応じて併用することも可能である。これらの基材を用いる場合も、同様の手法により、プリプレグを作製することができる。
複数枚のプリプレグを積層して研磨用キャリアを製造する場合、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂または樹脂ワニスの組成に応じた条件にて、加熱加圧成形により一体に積層成形する。積層するプリプレグは、作業性、加工性の点から2〜10層、さらに好ましくは3〜8層である。
なお、研磨用キャリアの厚さは被研磨物の厚みよりも薄くなるよう加工することが望ましく、プリプレグの厚さと目的とする研磨用キャリアの厚みとを勘案して必要な枚数を積層すればよい。そして、このようにして得られたプリプレグを加工してそれぞれの目的に使用する。
例えば、ハードディスクなどの研磨においては、周囲にギヤを形成した研磨用キャリアをインターナルギヤと太陽ギヤを有した研磨装置に数枚装着し、さらに、該研磨用キャリアの貫通穴に被研磨物を嵌め込み、遊星運動をさせて回転研磨するものであり、該プリプレグを機台に装着可能なギヤ形状に加工して使用する。
本発明のプリプレグは、上記した研磨用キャリアだけでなく、プリント配線板、自動車用部品、壁材等の各種用途に用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、本実施例における各物性値は、以下の方法により測定した。
(溶融粘度)
東洋精機社製キャピログラフ1B型を用いて、温度310℃、剪断速度r=1000-1の条件下で測定した。
(平均繊維径)
メルトブローン不織布を走査型電子顕微鏡で拡大撮影し、任意の100本の繊維径を測定した値の平均値を平均繊維径とした。
(繊維径分布:CV%)
上記の平均繊維径の測定値において、その分散(σ)と平均値の比を求めた。
(強伸度)
JIS L1906「一般長繊維不織布試験方法」に準拠して測定した。
(節状部および/または屈曲部の頻度)
不織布の任意の部分1mmにおいて、走査型電子顕微鏡(SEM)で拡大撮影し、この写真を観察して構成繊維の太さが部分的に太くなっている部分、あるいは90度以上の角度で屈曲している部分の数をカウントした。これを対象サンプルの任意の5箇所について撮影し、この写真を基に数えた平均値を採用した。
(溶融液晶性全芳香族ポリエステル不織布)
溶融液晶性全芳香族ポリエステル(ポリプラスチックス社製、「VECTRA-Lタイプ」;310℃における溶融粘度20Pa・s、本質粘度5.8)を、低露点エア式乾燥機にて十分に乾燥した後、二軸押出機により押し出し、幅1m、ホール数1000のノズルを有するメルトブローン不織布製造装置に供給した。メルトブローン装置にて、単孔吐出量0.3g/分、紡糸温度330℃、一次エア温度330℃、一次エア量45Nm/分、DCDを15cmに調整してメルトブローン不織布を製造した。
このとき、ノズル近傍に20℃の空気をノズル上流側および下流側に各100m/分の流量で吹きつけることにより、ノズル下温度を22℃に調整し、さらに、ノズルから吐出された樹脂を成形コンベア上に吹き飛ばし、繊維ウェブ化するための一次エア吹き出し口の開口幅を上流側0.8mm、下流側1.0mmに合わせることで繊維流の捕集コンベアへの着地角度を71度とした。この不織布の製造条件を表1に示す。
得られたメルトブローン不織布は、目付が70.5g/m、平均繊維径9.3μm、CV%30%、融点300℃であり、屈曲部および節状部を併せて18箇所/mm有していた。
このメルトブローン不織布を、形態を整える目的でフラットカレンダーにて加熱・加圧した。このときのフラットカレンダーは、金属ロールとゴムロールとの組合せであり、金属ロールの表面温度を110℃に調整し、反対側のゴムロールは硬度90のロールを用いた。このロールへは加熱も冷却もせず、300N/cmLの線圧を掛け、10m/分の速度で加工した。
次いでこのメルトブローン不織布を、270℃の窒素雰囲気下、10時間晒すことにより固相重合を行った。この結果、不織布の融点は320℃に向上した。この不織布についての各物性を表2に示す。
(含浸用熱硬化性樹脂の調製)
硬化剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として2−メチル−4メチルイミダゾールを配合したビスフェノールA型エポキシ樹脂ワニスを準備した。各剤は、エポキシ樹脂100質量部に対し、ジシアンジアミドを5質量部、2−メチル−4メチルイミダゾールを0.05質量部配合した。
(プリプレグの作製)
得られた含浸用樹脂に該メルトブローン不織布を含浸後、乾燥することによりプリプレグを得た。このプリプレグは、不織布に対し樹脂量が50質量%になるように調整した。
(成形)
得られたプリプレグを6枚重ね、プレス熱盤にて200℃、40MPaの条件で60分間加熱加圧成形し、厚さ0.5mmの積層板を得た。この積層板を周囲にギヤを形成した直径10インチの円板とし、これに被研磨物を嵌め込むための3.5インチの貫通穴を4個設け、研磨用キャリアを得た。
比較例1
紡糸温度を310℃、一次エア量を15Nm/分、DCDを10cmとし、一次エア吹き出し口の開口幅を、上流側と下流側ともに等しく1.0mmとし、なおかつ5℃の冷風を200m/分の流量で噴きつけることにより、ノズル下温度を8℃に保ったこと以外は、実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。
そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
紡糸温度および一次エア温度を360℃とし、一次エア量を30Nm/分とし、30℃の風を200m/分の流量で噴きつけることによりノズル下温度を32℃に保ったこと以外は、実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。この時、繊維流を吹き飛ばす一次エア量が実施例1より少なくなったことから、繊維流の着地角度が76度に変化した。そして、この不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
比較例2
紡糸温度および一次エア温度を380℃、一次エア量を30Nm/分、吐出量を0.03g/分・孔とし、一次エア吹き出し口の開口幅を、上流側と下流側ともに等しく1.0mmとし、40℃の風を200m/分の流量で噴きつけることによりノズル下温度を48℃に保ったこと以外は実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。
そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
紡糸温度を310℃とし、15℃の風を200m/分の流量で噴きつけることによりノズル下温度を16℃に保ち、DCDを8cmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
エアスリット幅を上流側、下流側共に1.0mmとしたこと以外は実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。このときの繊維流と捕集コンベアの捕集面とのなす角度は90度であった。そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
実施例1で得られたメルトブローン不織布を固相重合せずに用いたこと以外は、実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
実施例1で得られたメルトブローン不織布を290℃の窒素雰囲気下にて16時間曝露することにより、融点340℃のメルトブローン不織布を製造した。
そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
比較例3
紡糸温度および一次エア温度を330℃、一次エア量を35Nm/分、ノズル単孔からの樹脂吐出量を0.1g/分・孔としたこと以外は実施例1と同様にしてメルトブローン不織布を製造した。このときのノズル下温度は25℃であった。
そしてこの不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
比較例4
目付100g/mのガラス繊維織布(旭シュエーベル製「GC−216」)を用い、実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
比較例5
パラ系アラミド繊維チョップ(繊度1.5dtex、繊維長3mm、帝人社製「テクノーラ」)90質量%とメタ系アラミド繊維チョップ(繊度3dtex、繊維長6mm、帝人社製「コーネックス」、未延伸)10質量%とを混抄し、次いで水溶性エポキシ樹脂製バインダー(大日本インキ化学工業社製、「Vコート」)をスプレーした後、加熱、乾燥して目付60g/mの湿式不織布を得た。
この不織布を実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
比較例6
厚さ0.05mm、目付54g/mのポリアリレート繊維紙(クラレ社製、「ベクルスHL−50」)を用い、実施例1と同じ要領で加工して、研磨用キャリアを作製した。
Figure 2006249119
Figure 2006249119
以上の実施例と比較例で作製した研磨用キャリアを使用して研磨作業を行った。
被研磨物:3.5インチアルミハードディスク
スクラッチ発生有無:ハードディスク4000個の研磨作業におけるスクラッチ不良率を求めた。
クラッシュ発生有無:200バッチの研磨作業(1バッチ;20個のハードディスクを研磨)においてその発生回数を調査した。
キャリアの寿命:ギヤ部の磨耗レベル、すなわち、各々のサンプルにつき200バッチの研磨作業を行い、比較例4のキャリアにおける研磨後の質量減少量を対象サンプルのキャリアにおける研磨後の質量減少量で除した値を用いた。
キャリア寿命(倍)=比較例4のキャリア質量減少量/対象サンプルのキャリア質量減少量
研磨作業実施後、被研磨物外周面および研磨面のスクラッチ、すなわち被研磨物の表面に掻き傷状のキズの有無、クラッシュ発生頻度、すなわち周囲に形成したギヤ部が引裂かれる破壊現象の有無、および研磨用キャリアの寿命を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2006249119
本発明に用いるメルトブローン不織布の拡大写真
符号の説明
1:節状部
2:屈曲部

Claims (3)

  1. 溶融液晶性全芳香族ポリエステル繊維からなるメルトブローン不織布に熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグであって、該メルトブローン不織布を構成する繊維の繊維径分布CV(%)値が20〜50%、平均繊維径が3〜15μmであり、かつ該メルトブローン不織布を構成する繊維が節状部および/または屈曲部を5箇所/mm以上有することを特徴とするプリプレグ。
  2. 請求項1記載のプリプレグを用いてなる研磨用キャリア。
  3. 請求項1記載のプリプレグを複数枚積層し、加熱加圧成形してなる研磨用キャリア。
JP2005063430A 2005-03-08 2005-03-08 プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア Active JP4429936B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005063430A JP4429936B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005063430A JP4429936B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006249119A true JP2006249119A (ja) 2006-09-21
JP4429936B2 JP4429936B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=37089949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005063430A Active JP4429936B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4429936B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008214803A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Kuraray Co Ltd 積層体およびその製造方法
JP2009074196A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Kuraray Co Ltd 不織布及びその製造方法
JP2009074193A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Kuraray Co Ltd 不織布及びその製造方法
WO2013146517A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 住友ベークライト株式会社 被研磨物保持材及びこれに用いる積層板
JP2016132059A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 Kbセーレン株式会社 被研磨物保持材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008214803A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Kuraray Co Ltd 積層体およびその製造方法
JP2009074193A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Kuraray Co Ltd 不織布及びその製造方法
JP2009074196A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Kuraray Co Ltd 不織布及びその製造方法
WO2013146517A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 住友ベークライト株式会社 被研磨物保持材及びこれに用いる積層板
CN104245231A (zh) * 2012-03-30 2014-12-24 住友电木株式会社 被研磨物保持件以及用于被研磨物保持件的层叠板
JPWO2013146517A1 (ja) * 2012-03-30 2015-12-14 住友ベークライト株式会社 被研磨物保持材及びこれに用いる積層板
EP2832498A4 (en) * 2012-03-30 2016-04-20 Sumitomo Bakelite Co MATERIAL FOR HOLDING A POLISHING ARTICLE AND LAMINATE PLATE USING THE MATERIAL
JP2016132059A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 Kbセーレン株式会社 被研磨物保持材

Also Published As

Publication number Publication date
JP4429936B2 (ja) 2010-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100523370C (zh) 耐热性合成纤维薄片
JP5105559B2 (ja) 研磨パッド用クッション層の製造方法
CN1106262C (zh) 聚酯薄膜的制备方法
JP6105332B2 (ja) 強化繊維及びそれからなる強化繊維束
JP4429936B2 (ja) プリプレグおよびそれを用いた研磨用キャリア
JP5272315B2 (ja) 不織布および該不織布からなる下敷き材
CN100506908C (zh) 纤维增强复合材料用环氧树脂组合物、预浸料坯和纤维增强复合材料
JP5780040B2 (ja) 研磨布およびその製造方法
JPS63170427A (ja) 繊維強化プリプレグの製造方法
TW201118121A (en) Insulated pitch-based graphitized short fibers
JP4017769B2 (ja) プリント配線基板基材およびその製造方法
JP2004114208A (ja) 研磨用キャリア材
JP2009061531A (ja) 被研磨物保持材及びその製造方法
KR101761916B1 (ko) 플렉시블 프린트 회로 기판 보강용 필름, 그것으로 이루어지는 플렉시블 프린트 회로 보강판 및 그들로 이루어지는 플렉시블 프린트 회로 기판 적층체
JP2007291283A (ja) 一方向炭素繊維プリプレグ材およびその製造方法
WO2005070825A1 (ja) カーボンナノチューブ含有2次マトリックスコンポジット
JP2012015441A (ja) フレキシブルプリント回路基板補強用フィルム、それからなるフレキシブルプリント回路補強板、およびそれらからなるフレキシブルプリント回路基板積層体
JP5729720B2 (ja) 研磨布及び該研磨布を用いた研磨方法
JP4980107B2 (ja) 樹脂補強用基材およびその製造方法
JP2007283420A (ja) 研磨布
CN1242739A (zh) 芳香族聚酰胺薄膜和使用该薄膜的磁记录媒体
JP2005059181A (ja) 被研磨物保持材
JP4517552B2 (ja) 被研磨物保持材
JP2006298988A (ja) 被研磨物保持材
JP2024005258A (ja) ポリエステルフィルム、積層フィルム及び積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091216

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4429936

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4