JP2001340789A - 定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構 - Google Patents
定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構Info
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Abstract
能なエアゾール容器のバルブ機構を得る。また、このよ
うな製品を、部品間の高度な製作精度を必要とせずに、
簡易な構造で廉価に形成可能とする。 【解決手段】 エアゾール容器内に固定したハウジング
4に、連通口8を介して第1室6と第2室7とを形成す
る。第1室6内には、ステムガスケット3を介してステ
ム10を配置し、第2室7には、エアゾール容器内と連
通する導入口21を開口するとともに、連通口8を閉鎖
可能に切替バルブ23を押圧付勢する。この切替バルブ
23を押圧可能に、摺動間隔25を介してステム10の
押圧部12を配置する。また、ステム10の非押圧時に
のみエアゾール容器の内部と連通可能な流入口20を第
1室6に設ける。
Description
臭・制汗剤、その他の人体用品、殺虫剤、コーテング
剤、クリーナー、その他の家庭用品、工業用品、自動車
用品、食品等のエアゾール内容物を、使用目的に応じて
定量噴射及び連続噴射が可能な定量噴射機能及び連続噴
射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構に係るもの
である。
続噴射が可能なバルブ機構には、特開平10−3095
03号公報記載の発明、特開平11−42447号公報
記載の発明が存在する。これらの従来発明は、押釦によ
るステムの押圧を2段階に調整可能とするとともに、こ
の2段階の押圧に連動して、ステムの下端にてハウジン
グとエアゾール容器との連通口の開放と閉鎖を行い、エ
アゾール内容物の定量噴射と連続噴射とを切替え可能と
している。
載の発明では、ステムの非押圧状態では、ハウジング下
端の連通口にステム下端を臨ませて配置し、連通口を開
口している。そして、第1段階のステムの小さな押圧で
は、ステムの下端が連通口を閉鎖せず、ハウジング内部
とエアゾール容器内部との連通状態を保ち、ステムから
エアゾール内容物を連続噴射する。また、第2段階のス
テムの大きな押圧では、ステムの下端を連通口に嵌合し
て閉鎖し、ハウジング内へのエアゾール内容物の流入を
遮断する。従って、ステムからは、ハウジング内に予め
導入されていた一定量のエアゾール内容物のみが噴射さ
れる。
の発明では、ハウジングの連通口に挿入するステムの外
周に環状リブを形成し、第1段階のステムの小さな押圧
では、環状リブが連通口に嵌合して、連通口を閉鎖す
る。従って、エアゾール容器からのエアゾール内容物の
流入が停止し、ハウジング内のエアゾール内容物のみの
定量噴射を可能とする。そして、第2段階のステムの大
きな押圧時には、環状リブが連通口の弁座を突き抜ける
事により、連通口が開口して、ハウジング内部とエアゾ
ール容器内部とが連通するので、エアゾール内容物の連
続噴射が可能であった。
従来方法では、一つのステムでハウジングの連通口の開
放及び閉止とオリフィスの開閉を行う機構としているた
め、ステムに厳密な製作精度が要求され、微小な誤差で
も作動不良を生じるものとなっていた。そして、ステム
等、バルブ機構の部品は小さいため、このような製作誤
差を生じ易く、連続噴射と定量噴射との切替えを行う事
ができないものとなる欠点を有していた。
する方式であるため、着脱の度に連通口内周とステム外
周との間に強い摩擦力が作用し、部品が摩耗する虞れが
ある。特に、特開平11−42447号の発明では、環
状リブが流入口の内周を、強い摩擦力で接触しながら何
度も上下に突き抜けるので、摩耗の可能性が高かった。
この摩耗が進行すると、連通口の閉鎖が良好に行えなく
なり、定量噴射機能が損なわれてしまう。
エアゾール内容物の定量噴射と連続噴射が可能なバルブ
機構を、厳密な寸法合わせを必要とする事なく、簡易な
構造で廉価に形成するとともに、製品の品質と耐久性を
高めようとするものである。そして、エアゾール内容物
を狭い被塗布面に塗布したり、少量だけ噴射する場合に
は定量噴射を行い、広い被塗布面に塗布したり、大量に
塗布する場合には、連続噴射を行う等、使用目的に応じ
て、使用者が選択的に噴射形態を切替えて使用できるよ
うにするものである。
を解決するため、エアゾール容器内に固定したハウジン
グに、連通口を介して第1室と第2室とを形成し、この
第1室内には、ステムガスケットを介して一端をハウジ
ングから外方に突出付勢するとともにハウジング内の押
圧部を連通口に臨ませてステムを配置し、第2室には、
エアゾール容器内と連通する導入口を開口するとともに
第1室と第2室とを連通する連通口に、切替バルブを押
圧付勢して閉鎖可能とし、この閉鎖状態の切替バルブ
に、切替バルブを押圧して連通口を開放可能に前記ステ
ムを一定の摺動間隔を介して臨ませるとともに、ステム
の非押圧時にのみエアゾール容器の内部と連通可能な流
入口を第1室に設けて成るものである。
圧時には、切替バルブを非押圧状態として切替バルブで
連通口を閉鎖するとともにステムガスケットを変形して
第1室の流入口を閉鎖し、第1室内のみのエアゾール内
容物の定量噴射を可能とするとともに、摺動間隔よりも
大きな押圧時には、押圧部にて切替バルブを押圧して連
通口を開放し、導入口からハウジング内に導入されるエ
アゾール内容物を連続的に噴射可能としても良い。
ムを押圧してエアゾール内容物を噴射するものであって
も良い。
ら、ステムの非押圧状態では、バルブ機構が閉弁し、エ
アゾール内容物が外部に噴出する事はない。また、切替
バルブが連通口に密着し、第1室と第2室とは非連通状
態であるが、流入口を介して第1室とエアゾール容器と
が連通しているので、第1室内は、流通口を介してエア
ゾール容器内から流入するエアゾール内容物で満たされ
ている。
には、ステムをエアゾール容器方向に小さく押圧して、
バルブ機構を開弁する。このステムの押圧量は、ステム
の押圧部と切替バルブとの間に介在する摺動間隔よりも
小さな距離とする事により、押圧部が切替バルブを押圧
せず、連通口は閉止状態を保っている。また、ステムの
押圧により、ステムガスケットが下方に変形する等の方
法で、エアゾール容器と第1室とを連通する流入口も閉
鎖されるので、エアゾール容器内部と外部とは完全に遮
断され、第1室のみが外部と連通するものとなる。
内に予め導入されていた一定量のエアゾール内容物のみ
がステムから外部に噴射されるものとなる。この噴射が
完了してステムの押圧を解除すると、ステムが元の位置
に復元してバルブ機構が閉弁するとともに、第1室の流
入口が開口して第1室とエアゾール容器とが連通する。
従って、第1室内には、エアゾール容器内のエアゾール
内容物が流入するので、ステムを再度小さく押圧する事
により、前回と同量のエアゾール内容物を噴射する事が
できる。
は、第1室内に流入した一定量のエアゾール内容物のみ
が外部に噴射されるとともに、噴射後は流入口を介して
第1室内にエアゾール内容物が補充されるので、定量噴
射を繰り返し行う事ができる。従って、人体や工業製品
の一部、小さな製品等、狭い被塗布面に局部的にエアゾ
ール内容物を塗布する場合に好都合なものとなる。そし
て、塗り過ぎや被塗布部以外への飛散等を防止して、エ
アゾール内容物の効率的な使用が可能となる。
には、ステムと切替バルブとの間の摺動間隔よりも大き
な距離でステムを押圧する。この押圧により、ステムの
押圧部が切替バルブの被押圧部を押圧して、切替バルブ
を連通口から分離させるので、第1室と第2室とが連通
口を介して連通する。この連通により、エアゾール容器
と外部とが連通し、エアゾール容器内のエアゾール内容
物は、導入口を介して第2室内に流入した後、連通口を
介して第1室内に流入し、ステムを介して外部に噴射さ
れる。そして、ステムを押圧している間は、エアゾール
容器内部と外部との連通状態が保たれるので、エアゾー
ル内容物の連続噴射が可能となる。
人体や工業製品等の広い被塗布面や広い空間内に、迅速
にエアゾール内容物を噴射する事ができるとともに、エ
アゾール内容物の大量噴射も効率的に行う事ができる。
ゾール内容物の定量噴射と連続噴射の切替えを、使用者
が使用目的に応じて任意に選択する事が可能となる。ま
た、ステムを押圧する場合には、厳密に摺動距離を計算
して行う必要がなく、ステムと切替バルブとの間の摺動
間隔を基準として、大まかに押圧量を調整するだけで、
確実に定量噴射と連続噴射との切替えができ、容易な操
作が可能となる。
ステムとを別個に形成しているから、ステムや切替バル
ブ等に多少の製作誤差や組立誤差が生じても、作動に影
響を与える事がない。そのため、部品の厳密な寸法合わ
せが必要なく、エアゾール製品の簡易な製造が可能とな
る。また、従来の如き部品間の摩擦も生じにくく、耐久
性に優れた製品を得る事ができる。
時にのみ開口し、ステムの押圧時には閉鎖して第1室へ
のエアゾール内容物の流入を停止可能であれば、どのよ
うに形成しても良い。例えば、ステムのオリフィスの開
閉を行うステムガスケットにて流入口の開閉も行うよう
に形成すれば、ステムの押圧に確実に連動して、流入口
の開閉を行う事ができ、バルブ機構の製造が容易なもの
となる。
バルブの押圧を防止し、切替バルブによる連通口の閉鎖
を保つとともに、ステムガスケットを変形して第1室の
流入口を閉鎖する。その結果、第1室内に予め充填され
ていた一定量のエアゾール内容物のみの定量噴射が可能
となる。また、ステムの大きな押圧時には、流入口を閉
鎖するとともに、ステムの押圧部にて切替バルブを押圧
して連通口を開口し、導入口からハウジング内に導入さ
れるエアゾール内容物を連続的に外部に噴射する事がで
きる。
容器を倒立して、ステムをエアゾール容器よりも下方に
配置した状態で、ステムを押圧してエアゾール内容物を
噴射する製品に設けても良い。この倒立形態の製品は、
水虫薬や消臭剤等の足用のエアゾール内容物の塗布に適
したものとなる。そして、定量噴射を行う事により、足
指の股等の狭い被塗布面に、適量のエアゾール内容物を
確実に塗布する事ができる。また、連続噴射を行う事に
より、足裏や甲等の広い被塗布面に、迅速にエアゾール
内容物を塗布する事ができる。
品、化粧品、消臭・制汗剤、その他の人体用品、殺虫
剤、コーテング剤、クリーナー、その他の家庭用品、工
業用品、自動車用品、食品等の噴霧量調節が好ましいエ
アゾール内容物に用いる事ができる。そして、頭髪用品
として、ヘアースプレー、ヘアートリートメント、ヘア
ーシャンプー・リンス、酸性染毛剤、酸化型2剤タイプ
永久染毛剤、カラースプレー・脱色剤、パーマ剤、育毛
剤、ヘアートニック、寝癖直しスプレー、髪用フレグラ
ンス等に用いる事ができる。
ーション、香水・オーデコロン、洗顔料、日焼け止め、
ファンデーション、脱毛・脱色剤、浴用剤等に用いる事
ができる。
臭剤、ボディシャンプー等に用いる事ができる。また、
その他の人体用品としては、筋肉消炎剤、皮膚疾患剤、
水虫薬、害虫忌避剤、清拭剤、口腔清涼剤、口腔歯磨き
剤、傷薬、やけど治療剤等に用いる事ができる。
ブリ殺虫剤、園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、不快害虫剤等に
用いる事ができる。また、コーテング剤としては、家庭
用塗料、自動車用塗料、アンダーコーテング等に用いる
事ができる。
ー、床・家具艶だしクリーナー、靴・皮革クリーナー、
ワックス艶だし剤等に用いる事ができる。また、その他
の家庭用品としては、室内消臭剤、トイレ用消臭剤、防
水剤、洗濯糊、除草剤、衣類用防虫剤、防炎剤、除菌剤
等に用いる事ができる。
剤、金属探傷剤、離型剤、コーキング剤等に用いる事が
できる。また、自動車用としては、防曇剤、解氷剤、エ
ンジンクリーナー等に用いる事ができる。その他、動物
用品、趣味娯楽用品、食品、例えばコーヒー、ジュー
ス、クリーム、チーズ等に用いる事ができる。
る。尚、本実施例では、エアゾール内容物として水虫薬
を充填したエアゾール容器を、倒立使用するものであ
る。その構成を図1乃至図3に於て説明すれば、(1)は
バルブ機構で、エアゾール容器(図示せず)の内部に、金
属製の蓋体(2)を介して収納配置している。また、この
バルブ機構(1)は、蓋体(2)内部に、ステムガスケット
(3)を介してハウジング(4)を固定している。
は別体に形成した環状の仕切壁(5)を挿入装着し、内部
を2室に分離している。そして、ステムガスケット(3)
側を第1室(6)、エアゾール容器の内部側を第2室(7)
とするとともに、仕切壁(5)の中央に開口した連通口
(8)を介して、第1室(6)と第2室(7)とを連通可能と
している。
機構(1)のステム(10)を、軸方向に摺動可能に装着し
ている。そして、第1室(6)に収納したステム発条(1
1)により、このステム(10)を蓋体(2)方向に押圧付
勢し、ステム(10)の一端を蓋体(2)から外方に突出す
るとともに、他端の押圧部(12)を、連通口(8)に臨ま
せて配置している。
の突出側に、エアゾール内容物の噴出路(13)を軸方向
に形成するとともに、この噴出路(13)に連通するオリ
フィス(14)を側面から開口している。このオリフィス
(14)は、前記のステムガスケット(3)の内周端面によ
って、常時は密閉されており、ステム(10)をエアゾー
ル容器方向に押圧した状態で、ステムガスケット(3)と
内周端面との密接を解除し、ハウジング(4)内部と外部
との連通を可能とするように構成している。
(3)に密着した上端縁(15)の内側を、段状に切り欠い
て、ステムガスケット(3)との間に隙間部(16)を形成
するとともに、この隙間部(16)とエアゾール容器の内
部とを連通する小孔(17)を、第1室(6)の壁面(18)
に開口している。この隙間部(16)と小孔(17)によ
り、エアゾール容器と第1室(6)とを連通する流入口
(20)を構成している。
1に示す如く、ハウジング(4)の上端縁(15)とステム
ガスケット(3)との間に隙間部(16)が形成されるの
で、流入口(20)が開口し、エアゾール容器のエアゾー
ル内容物が第1室(6)内に流入可能としている。一方、
ステム(10)を押圧してハウジング(4)内部と外部とが
連通した際には、押圧量の大小に関わらず、図2、図3
に示す如く、ステムガスケット(3)が変形して隙間部
(16)を塞ぐので、流入口(20)が閉鎖されるものとな
る。
エアゾール容器の内部と連通する導入口(21)を開口す
るとともに、連通口(8)の開閉を行う切替バルブ(23)
を、第2室(7)内部に摺動可能に装着している。この切
替バルブ(23)は、本体部分を連通口(8)よりも径大な
断面コ字型の円筒状に形成して、この円筒内に収納した
押圧発条(22)にて連通口(8)方向に押圧付勢する事に
より、連通口(8)を閉鎖可能としている。更に、切替バ
ルブ(23)の第1室(6)側を、連通口(8)よりも径小な
円柱状に突出形成して被押圧部(24)とし、この被押圧
部(24)を連通口(8)を介して第1室(6)側に突出して
いる。
第1室(6)に配置したステム(10)の押圧部(12)を、
一定の摺動間隔(25)を介して配置している。従って、
この摺動間隔(25)よりも小さなステム(10)の押圧で
は、ステムガスケット(3)とオリフィス(14)の密閉関
係を解除するのみで、切替バルブ(23)を押圧する事は
ないが、摺動間隔(25)よりも大きなステム(10)の押
圧では、押圧部(12)で切替バルブ(23)の被押圧部
(24)を押圧して連通口(8)を開口し、第1室(6)内部
と第2室(7)内部とを連通可能としている。
ゾール内容物が、切替バルブ(23)の被押圧部(24)外
周と、連通口(8)内周との間に形成される流通間隔(2
7)を介して第1室(6)内に流入可能としている。ま
た、ハウジング(4)の第2室(7)の下端にはエアゾール
内容物の第2導入口(26)を形成している。そして、連
通口(8)の開放時には、導入口(21)及び第2導入口
(26)からハウジング(4)内に大量にエアゾール内容物
を供給可能としている。
0)を直接手指で押圧したり、ステム(10)の先端を足
指や足裏の被塗布部に突き当てる事によって行っても良
い。また、ステム(10)の先端に適宜の押釦やアクチュ
エーターを接続し、ステム(10)の押圧を行うものであ
っても良い。
ル内容物の噴射を行なわない状態に於ては、図1に示す
如く、ステム(10)は非押圧状態で、ステム発条(11)
の押圧力によって、外部方向に押圧付勢されており、ス
テム(10)のオリフィス(14)は、ステムガスケット
(3)の内周端面によって密閉された状態となっている。
また、ステム(10)の押圧部(12)と切替バルブ(23)
の被押圧部(24)との間には、一定の摺動間隔(25)が
介在し、連通口(8)は切替バルブ(23)によって閉鎖さ
れている。一方、第1室(6)の流入口(20)が開口して
いるので、第1室(6)とエアゾール容器とが連通し、第
1室(6)内は、流入口(20)から流入するエアゾール内
容物で満たされている。
を、足指の股、その他の狭い被塗布面に塗布するには、
定量噴射機能を用いる。この定量噴射を行うには、図2
に示す如く、ステム(10)を小さな押圧力で押圧し、エ
アゾール容器方向に小さく摺動する。この摺動により、
ステムガスケット(3)が変形して内周端面とオリフィス
(14)の密閉関係は解除され、バルブ機構(1)が開弁す
るので、ハウジング(4)内のエアゾール内容物は、オリ
フィス(14)を介して噴出路(13)に流出し、被塗布部
に噴射される。
切替バルブ(23)は押圧されず、第1室(6)と第2室
(7)との連通口(8)は閉鎖したままである。更に、ステ
ムガスケット(3)の変形により、流入口(20)が閉鎖さ
れるので、第1室(6)は、エアゾール容器内部と完全に
遮断され、第1室(6)へのエアゾール内容物の流入は停
止する。
被塗布部には、第1室(6)内の一定量のエアゾール内容
物のみが噴射されるものとなる。そして、ステム(10)
の押圧を解除すると、図1の如く、ステム発条(11)の
押圧付勢力によりステム(10)が元の位置に復元するの
で、ステムガスケット(3)の内周端面によりオリフィス
(14)が閉鎖され、バルブ機構(1)が閉弁する。
り、エアゾール内容物の流入口(20)が開口するので、
第1室(6)内には、エアゾール容器から再び一定量のエ
アゾール内容物が流入する。そして、ステム(10)を再
度小さく押圧する事により、前回と同様の一定量のエア
ゾール内容物を噴射する事ができる。このように、ステ
ム(10)の小さな押圧により、エアゾール内容物の定量
噴射が可能となり、足指の股等の狭い被塗布面に、適量
の水虫薬を確実に塗布する事ができる。
ール内容物を塗布するには、連続噴射機能を用いる。そ
れには、図3に示す如く、ステム(10)を大きな押圧力
で押圧し、摺動間隔(25)よりも大きく摺動する。この
ステム(10)の大きな摺動により、オリフィス(14)が
開放されてバルブ機構(1)が開弁するとともに、ステム
ガスケット(3)にて流入口(20)が閉止され、この流入
口(20)からの第1室(6)へのエアゾール内容物の流入
は停止する。しかしながら、第2室(7)の導入口(21)
を介して、バルブ機構(1)とエアゾール容器内部とが連
通するので、エアゾール内容物の供給が行われる。
ステム(10)の押圧部(12)が切替バルブ(23)の被押
圧部(24)を押圧するので、図3に示す如く、切替バル
ブ(23)が連通口(8)から分離する。この分離により、
連通口(8)が開口し、第1室(6)と第2室(7)とが連通
する。
容物は、図3の矢印で示す如く、導入口(21)及び第2
導入口(26)を介して第2室(7)内に流入した後、被押
圧部(24)外周と連通口(8)内周との間の流通間隔(2
7)を介して第1室(6)内に流入し、ステム(10)を介
して外部に噴出する。そして、ステム(10)を押圧して
いる間は、連通口(8)が開口してエアゾール容器と外部
との連通状態を保つので、エアゾール内容物を外部に連
続噴射する事ができる。この連続噴射により、足裏や甲
等の広い被塗布面に、十分な量の水虫薬を迅速に塗布す
る事ができる。
の押圧を解除する事により、ステム(10)が元の位置に
復元するので、バルブ機構(1)が閉弁するとともに、ス
テム(10)による切替バルブ(23)の押圧が解除され
る。従って、切替バルブ(23)が押圧発条(22)の復元
力により元の位置に復元して、連通口(8)を閉鎖するの
で、第1室(6)と第2室(7)とが非連通状態に復元す
る。また、ステムガスケット(3)に閉鎖されていた第1
室(6)の流入口(20)が開口し、第1室(6)とエアゾー
ル容器とが、この流入口(20)を介して連通する。
て、エアゾール内容物の定量噴射と連続噴射を行う事が
可能となる。そして、これらの機能を使用者が使用目的
に応じて、任意に切替えて使用できるとともに、切替方
法もステム(10)の押圧量を調整するだけで簡単に行う
事ができ、操作性に優れた使用が可能である。
ジングの連通口の開放及び閉止とオリフィスの開閉を行
う機構としているため、ステムに厳密な製作精度が要求
されるとともに、微小な寸法誤差でも作動不良を生じる
欠点があった。しかしながら、本発明では、連通口(8)
の開放と閉止を行う切替バルブ(23)と、オリフィス
(14)の開閉を行うステム(10)とを別個に形成してい
る。従って、ステム(10)や切替バルブ(23)等に多少
の製作誤差が生じても、各々の作動に影響を与える事が
なく、連通口(8)の開閉による定量噴射と連続噴射との
切替えと、バルブ機構(1)の開閉とを各々確実に行う事
ができる。そして、部品の厳密な寸法合わせが必要な
く、エアゾール製品の簡易な製造が可能となる。
の被押圧部(24)は、連通口(8)から第1室(6)側に円
柱状に突出形成しているが、他の異なる実施例として、
被押圧部(24)は、第1室(6)側に突出せずに形成して
も良い。そして、第1室(6)に配置したステム(10)の
押圧部(12)を、連通口(8)を介して第2室(7)側に挿
入可能に、円柱状に突出形成する。このように形成する
事により、ステム(10)の非押圧時及び小さな押圧時に
は、ステム(10)の押圧部(12)にて切替バルブ(23)
を押圧する事はないが、ステム(10)の大きな押圧時に
は、ステム(10)の押圧部(12)が連通口(8)を介して
第2室(7)側に挿入され、切替バルブ(23)の被押圧部
(24)を押圧するので、連通口(8)の開口が可能とな
る。この場合も、ステム(10)の押圧部(12)の外径を
連通口(8)の内径よりも径小に形成し、エアゾール内容
物の流通間隔(27)が形成されるようにする。
能なバルブ機構(1)を用いたエアゾール容器に、制汗剤
を充填した場合の、各々のエアゾール内容物の処方例を
以下に示す。
から、エアゾール内容物の定量噴射と連続噴射が可能
で、これらの機能をステムの押圧量を調整するだけで簡
単かつ自在に切替える事が可能なエアゾール製品を得る
事ができる。
噴射の形態を切り替える切替バルブとを別個に形成して
いるから、ステムや切替バルブ等の部品に多少の製作誤
差や組立誤差が生じても、互いの作動に影響を与える事
がなく、各々の機構を確実に機能させる事ができる。そ
のため、部品の厳密な寸法合わせが必要なく、エアゾー
ル製品の簡易な製造が可能となる。また、部品間の摩耗
を防いで、耐久性を向上し、繰り返しの使用に於いて
も、定量噴射と連続噴射との切替えを確実に行う事が可
能となる。
部的にエアゾール内容物を塗布する事ができ、無駄な使
用や飛散を防止して、エアゾール内容物の効率的な使用
が可能となる。また、連続噴射により、広い被塗布面や
空間に、エアゾール内容物を迅速に噴射したり、大量に
噴射する事ができる。
量噴射を行っている状態の断面図。
続噴射を行っている状態の断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 エアゾール容器内に固定したハウジング
に、連通口を介して第1室と第2室とを形成し、この第
1室内には、ステムガスケットを介して一端をハウジン
グから外方に突出付勢するとともにハウジング内の押圧
部を連通口に臨ませてステムを配置し、第2室には、エ
アゾール容器内と連通する導入口を開口するとともに第
1室と第2室とを連通する連通口に、切替バルブを押圧
付勢して閉鎖可能とし、この閉鎖状態の切替バルブに、
切替バルブを押圧して連通口を開放可能に前記ステムを
一定の摺動間隔を介して臨ませるとともに、ステムの非
押圧時にのみエアゾール容器の内部と連通可能な流入口
を第1室に設けた事を特徴とする定量噴射機能及び連続
噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構。 - 【請求項2】 ステムは、摺動間隔よりも小さな押圧時
には、切替バルブを非押圧状態として切替バルブで連通
口を閉鎖するとともにステムガスケットを変形して第1
室の流入口を閉鎖し、第1室内のみのエアゾール内容物
の定量噴射を可能とするとともに、摺動間隔よりも大き
な押圧時には、押圧部にて切替バルブを押圧して連通口
を開放し、導入口からハウジング内に導入されるエアゾ
ール内容物を連続的に噴射可能とした事を特徴とする請
求項1の定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾ
ール容器のバルブ機構。 - 【請求項3】 エアゾール容器は、倒立状態でステムを
押圧してエアゾール内容物を噴射するものである事を特
徴とする請求項1の定量噴射機能及び連続噴射機能を備
えたエアゾール容器のバルブ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000167392A JP4541503B2 (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | 定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構 |
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JP2000167392A JP4541503B2 (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | 定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4541503B2 JP4541503B2 (ja) | 2010-09-08 |
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JP2000167392A Expired - Lifetime JP4541503B2 (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | 定量噴射機能及び連続噴射機能を備えたエアゾール容器のバルブ機構 |
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JP (1) | JP4541503B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008081155A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Mitani Valve Co Ltd | エアゾール容器の連続噴射機構および、この連続噴射機構を備えたエアゾール式製品 |
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JP2000176330A (ja) * | 1998-12-11 | 2000-06-27 | Koike Kagaku Kk | 2段階の噴射が可能なエアゾールバルブ |
-
2000
- 2000-06-05 JP JP2000167392A patent/JP4541503B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP4541503B2 (ja) | 2010-09-08 |
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