JP2001336559A - ロータリーダンパ - Google Patents

ロータリーダンパ

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JP2001336559A
JP2001336559A JP2000159632A JP2000159632A JP2001336559A JP 2001336559 A JP2001336559 A JP 2001336559A JP 2000159632 A JP2000159632 A JP 2000159632A JP 2000159632 A JP2000159632 A JP 2000159632A JP 2001336559 A JP2001336559 A JP 2001336559A
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rotating body
rotary damper
section
leaf spring
elliptical cross
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JP2000159632A
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English (en)
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Shinkichi Kanaga
信吉 賀長
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Fuji Seiki Co Ltd
Fuji Seiki KK
Somic Ishikawa KK
Original Assignee
Fuji Seiki Co Ltd
Fuji Seiki KK
Somic Ishikawa KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度が変化する環境下においても制御対象物
に対して安定した制動力を付与することが可能なロータ
リーダンパを提供する。 【解決手段】 ロータリーダンパ1は、断面が略楕円形
である部位24を有し、ケーシング10内に回転可能に
配設される回転体20と、ケーシング10内において、
回転体20が制御対象物の回転動作に伴って回転した際
に、該回転体20と共に回転しないように、かつ、該回
転体20の断面略楕円形の部位24の外周面のうち長軸
側に位置する曲面24a,24bにより押圧されて変形
を生ずるように、該回転体20の断面略楕円形の部位2
4の周囲に断面略楕円形状に曲成して配設される板ばね
30とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリーダンパ
に関し、特に自動車等の車両に配設されるアシストグリ
ップの収納時の回転動作を遅動させるために用いられる
緩衝部材として好適なロータリーダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の出入口上部には、乗降
を補助するためのアシストグリップが配設されている。
このアシストグリップとしては、把持部の両側に脚部を
有する略U字状に形成され、該脚部の端部が車両の天井
面においてドア寄りの位置に回転可能に取り付けられる
と共に、該脚部を車両の天井面に近接させる方向に付勢
するばね部材、及び該ばね部材の付勢力に抗して該脚部
の回転動作を遅動させるロータリーダンパを備えて構成
されるものがある。
【0003】かかるアシストグリップによれば、未使用
時において車両の天井面に近接している把持部を利用者
の手指で把持し、その把持部を車両の天井面から引き離
すように引き下げることにより、脚部が下方向に回転動
作して車両の天井面に対して略直交して配置された状態
となる。これにより、車両の天井面から下方向に倒立し
た姿勢となり、利用者が乗降の際に把持することができ
るグリップとして使用される。一方、使用後に利用者が
把持部から手を離すと、ばね部材の付勢力によって脚部
が上方向に回転動作して車両の天井面に近接するように
倒れ込んでいく。この際、ロータリーダンパにより、ば
ね部材の付勢力に抗して脚部に対して所定の制動力が付
与されるため、脚部はゆっくりとした速度で回転動作す
る。そして、最終的に把持部が車両の天井面に近接した
状態で収納される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のアシ
ストグリップでは、収納時における脚部の回転動作を遅
動させ、ゆっくりとした速度での収納を可能にするた
め、上記したように、ばね部材の付勢力に抗して脚部の
回転動作を遅動させるロータリーダンパを備えて構成さ
れている。しかしながら、かかるロータリーダンパとし
て、シリコンオイル等の粘性液体を利用したものが通常
使用されており、このように粘性液体を利用したもので
は、車両内部の温度変化が激しいため、低温時と高温時
とでは粘性液体の粘性に変化が生じてしまいアシストグ
リップの収納時の回転速度が一定とならずにばらつきが
生じる等の不具合があった。また、液漏れが発生し易い
という欠点があり、この液漏れを防止するためにパッキ
ン等のシール部材が必要なため、部品点数が増加してし
まいコストが高くつくという問題がある。
【0005】本発明は上記した点に鑑みなされたもので
あり、温度が変化する環境下においても制御対象物に対
して安定した制動力を付与することができるロータリー
ダンパを提供することを課題とする。また、特に制御対
象物としてのアシストグリップの収納時における回転動
作を遅動させるために用いられる緩衝部材として好適な
ロータリーダンパを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、請求項1記載の本発明のロータリーダンパは、少
なくとも一部に断面が略楕円形である部位を有し、ケー
シング内に回転可能に配設される回転体と、前記ケーシ
ング内において、前記回転体が制御対象物の回転動作に
伴って回転した際に、該回転体と共に回転しないよう
に、かつ、該回転体の断面略楕円形の部位の外周面のう
ち長軸側に位置する曲面により押圧されて変形を生ずる
ように、該回転体の断面略楕円形の部位の周囲に断面略
楕円形状に曲成して配設される板ばねとを具備すること
を特徴とする。請求項2記載の本発明のロータリーダン
パは、請求項1記載のロータリーダンパであって、前記
回転体の軸心部が、前記制御対象物の軸部を挿通し得る
ように中空に形成されていることを特徴とする。請求項
3記載の本発明のロータリーダンパは、請求項1又は2
記載のロータリーダンパであって、前記回転体の断面略
楕円形の部位の外周面のうち長軸側に位置する一方の曲
面と、前記板ばねの長軸側に位置する湾曲部とが対向す
るように配置された状態において、該板ばねが、該回転
体との間に所定の間隔を有して配設されていることを特
徴とする。請求項4記載の本発明のロータリーダンパ
は、請求項1〜3のいずれか1に記載のロータリーダン
パであって、前記制御対象物が、車両に配設され、未使
用時には収納することができるアシストグリップである
ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1乃至図3は本発明の一
の実施の形態にかかるロータリーダンパを示す図であ
り、図1(a)は正面図、図1(b)は右側面図、図2
は図1(a)のA−A部断面図、図3は図1(b)のB
−B部断面図である。これらの図に示したように、この
ロータリーダンパ1は、ケーシング10、回転体20及
び板ばね30を有して構成される。
【0008】ケーシング10は、図1及び図2に示した
ように、一方の端面11が開口して形成されると共に、
他方の端面12に、厚み方向に貫通して形成された孔部
13を有する略円筒形に形成されている。また、その外
周面には、ロータリーダンパ1が設置されるべき箇所の
所定位置に係合して、ケーシング10が後述する回転体
20の回転に伴って回転することを防止するための回転
止め14が突設されている。また、その内部には、図2
及び図3に示したように、内周面から軸心に向かって突
出する当接部15が形成されている。この当接部15
は、ケーシング10内での回転体20の回転の妨げとな
らず、かつ後述する板ばね30の両側の端縁32,32
がそれぞれ当接可能なように設けられている。
【0009】回転体20は、図1及び図2に示したよう
に、中途から一方の端面21に至るまでの部位(以下
「一面側部位」という。)23が、ケーシング10の内
径よりも僅かに小さい外径を有する断面略円形に形成さ
れ、図2及び図3に示したように、中途から他方の端面
22に至るまでの部位(以下「他面側部位」という。)
24が断面略楕円形に形成されている。なお、回転体2
0は、少なくとも一部に、断面が略楕円形の部位を有し
て構成されたものであれば、その構成は何ら限定される
ものではなく、例えば、回転体20の配設手段を適宜変
更することにより、回転体20の全体を、断面が略楕円
形の楕円体として構成することも可能である。
【0010】また、図1及び図2に示したように、回転
体20の一方の端面21には、外方に突出する係合部2
5が設けられている。この係合部25は、制御対象物の
軸部(又は該軸部と共に回転する部位)に係合して、そ
の軸部の回転に伴って回転体20が回転し得るように設
けられたものである。また、回転体20の一面側部位2
3には、その外周面から円周方向に沿って隆起する凸部
26が形成されている。この凸部26は、ケーシング1
0内に、その他方の端面22をケーシング10の他方の
端面12の内面に当接させて回転体20を配設した場合
に、ケーシング10の内周面における一方の端面11寄
りに刻設された凹部16に填り込んで、これにより、回
転体20がケーシング10内から抜け落ちることなく安
定して配設される。
【0011】また、回転体20の他方の端面22には、
ケーシング10の他方の端面12に形成された孔部13
の内径より僅かに小さい外径を有し、該孔部13に填め
込まれる断面略円形の突出部27が形成されている。そ
して、回転体20は一面側部位23と突出部27とが、
それぞれケーシング10の一方の端面11側及び他方の
端面12側に回転可能に支持されることにより、ケーシ
ング10の軸心に沿って配設されている。
【0012】また、図1乃至図3に示したように、この
回転体20は、軸心部が制御対象物の軸部を挿通し得る
ように中空に形成されている。すなわち、回転体20の
軸心部には、回転体20を軸心方向に貫通する軸挿通孔
28が形成されており、この軸挿通孔28は、制御対象
物の軸部の外径よりも僅かに大きい内径を有している。
従って、この回転体20によれば、制御対象物の軸部に
連結される回転軸を有さず、その代わりに軸心部を上記
のように中空に形成したことにより、制御対象物の軸部
に対して、該軸部の回転を回転体20に伝達するための
ギヤ等を介在させることなく直接連結することができ
る。このため、かかるギヤ等の設置にかかるコストを削
減できるほか、ギヤ等の設置スペースが必要ないので、
狭いスペースにロータリーダンパ1を設置することがで
きる。但し、回転体20の構成は、本実施の形態に何ら
限定されるものではなく、例えば、回転体20の軸心部
を中空に形成することなく、制御対象物の軸部にギヤ等
を介して連結される回転軸を備えた構成としてもよい。
【0013】板ばね30は、図3に示したように、薄い
鋼板を略楕円形状に曲げて形成されたものである。この
板ばね30は、ケーシング10内において、回転体20
と共に回転しないように、中途部31の外面をケーシン
グ10の内周面に接触させ、また、両側の端縁32,3
2をそれぞれケーシング10の内部に形成された当接部
15,15に当接させて、回転体20を構成する他面側
部位24の周囲を囲むように配設されている。なお、こ
の板ばね30は、図3に示した状態、すなわち、回転体
20を構成する他面側部位(断面略楕円形の部位)24
の外周面のうち長軸側に位置する曲面(以下「長軸側曲
面」という。)24a,24bが、図において略垂直方
向に沿って上下に位置するように当該他面側部位24が
配置され、ケーシング10の内周面に接している中途部
(すなわち、板ばね30の長軸側に位置する湾曲部)3
1が、その長軸側曲面24a,24bのうちの一方の曲
面24aと対向する位置に配置された状態において、そ
の内面と当該他面側部位24の外周面との間に所定の間
隔が形成されるように配設されている。また、この板ば
ね30は、外力のない状態では略楕円形状を成し、常に
両側の端縁32,32同士が互いに近接し合う方向に弾
発力が働くように設定されている。
【0014】次に、上記のように構成されるロータリー
ダンパ1の作用を説明する。このロータリーダンパ1
は、まず、回転体20の軸心部に形成された中空の部位
(軸挿通孔28)に制御対象物の軸部を挿通すると共
に、該軸部(又は該軸部と共に回転する部位)に回転体
20の一方の端面21に形成された係合部25を係合し
て、両者を連結する。また、この回転体20の回転に伴
ってケーシング10が回転しないように、ケーシング1
0の外周面に突設された回転止め14をロータリーダン
パ1が設置されるべき箇所の所定位置に係合する。制御
対象物の回転動作に伴ってその軸部が回転すると、該軸
部に連結された回転体20がケーシング10内で回転す
る。
【0015】ロータリーダンパ1によって制動力が付与
される方向(以下「制動方向」という。)への回転動作
開始時において、図3に示したように、回転体20を構
成する他面側部位24の長軸側曲面24a,24bが略
垂直方向に沿って上下に位置するように配置されている
場合には、回転体20を構成する他面側部位24の外周
面と板ばね30の内面との間に所定の間隔を有するた
め、ある所定の回転角度に達するまでの間、ロータリー
ダンパ1は何ら制動力を発揮しない。
【0016】すなわち、例えば、図4に示したように、
回転体20を構成する他面側部位24の長軸側曲面24
a,24bのうちの一方の曲面24aが、制御対象物の
回転動作開始時においてP地点に位置していたとする
と、制御対象物の回転動作に連動して回転体20が回転
して、その一方の曲面24aが他面側部位24の長軸の
長さに一致する内径位置であるQ地点まで回転する間
は、該他面側部位24は板ばね30の内面に当接するこ
とがない。従って、このP−Q間の範囲内においては、
回転体20の他面側部位24が回転しても、それによっ
て板ばね30に変形を生じさせることがなく、板ばね3
0による抵抗を受けず、ロータリーダンパ1は、制御対
象物に対して、その回転動作を遅動させる制動力を発揮
し得ない。
【0017】なお、回転体20の他面側部位24に対す
る板ばね30の配設位置は、本実施の形態に限定される
ものではない。例えば、回転体20の他面側部位24の
外周面のうち長軸側に位置する一方の曲面24aと、板
ばね30の中途部(板ばね30の長軸側に位置する湾曲
部)31とが対向するように、該回転体20及び板ばね
30が配置された状態において、板ばね30を、回転体
20を構成する他面側部位24の外周面に密接させて配
設することもできる。この場合には、制御対象物の回転
動作開始直後から制動力を付与することができる。ま
た、板ばね30と回転体20を構成する他面側部位24
との間隔をより小さくしたり、より大きくすることによ
り、制御対象物に対して制動力を付与するタイミングを
調節することができる。
【0018】この制御対象物がQ地点からさらに回転動
作し、それに伴って回転体20がさらに回転すると、板
ばね30の内面に当接した回転体20を構成する他面側
部位24の長軸側曲面24a,24bが、板ばね30の
内面を押圧する。これにより、板ばね30の両側の端縁
32,32が、ケーシング10の内部に形成された当接
部15,15から離間し、また、ケーシング10の内周
面に接して配置された板ばね30の中途部31からそれ
ぞれ両側の端縁32,32に至るまでの部位33,33
が、ケーシング10の内周面に近接する方向に膨張する
ように、板ばね30が変形を生ずる。
【0019】この板ばね30は、常に両側の端縁32,
32同士が互いに近接し合う方向に弾発力が働くように
設定されているため、上記のように変形すると、それに
伴って、もとの形状に復帰しようとする力(弾発力)が
発生する。そして、この弾発力が抵抗となって回転体2
0の他面側部位24の回転が抑制される。また、この
際、回転体20の他面側部位24が回転して行くに従っ
て、板ばね30の変形量及びそれに伴って発生する弾発
力が次第に大きくなるので、回転体20は、その回転速
度が次第に減速されながら回転していくことになる。
【0020】そして、図5に示したように、回転体20
を構成する他面側部位24の長軸側曲面24a,24b
が、図において略水平方向に沿って左右に位置する状
態、すなわち、当該他面側部位24の一方の曲面24a
が、回転開始時のP地点からR地点まで約90度回転し
た状態になったときに、板ばね30の変形量が最大とな
り、当該他面側部位24の長軸側曲面24a,24bに
より板ばね30の内面を押圧する力が最大となる。従っ
て、当該他面側部位24がかかる状態に配置されたとき
に、制御対象物に付与される制動力が最も大きくなる。
【0021】なお、回転体20がさらに回転して、当該
他面側部位24の一方の曲面24aがR地点を超えてS
地点(図4参照)へと回転していくと、当該他面側部位
24の長軸側曲面24a,24bにより板ばね30の内
面を押圧する力が次第に小さくなっていき、制御対象物
に付与される制動力も次第に小さくなっていく。そし
て、回転体20の回転によって、当該他面側部位24の
一方の曲面24aがS地点を超えると、当該他面側部位
24の長軸側曲面24a,24bと板ばね30の内面と
の接触した状態が解除される。
【0022】このように本実施の形態にかかるロータリ
ーダンパ1によれば、制御対象物に対して、所定の回転
角度範囲内(本実施の形態では、Q−S間の範囲内)に
おいてのみ制動力を付与することができる。また、かか
る所定の回転角度範囲内において、ある範囲内(本実施
の形態では、Q−R間の範囲内)では、次第に大きな制
動力を付与するようにすることができ、他の範囲内(本
実施の形態では、R−S間の範囲内)では、次第に小さ
な制動力を付与するようにすることができる。従って、
例えば、制動方向へ回転動作する制御対象物の終点位置
において、回転体20を構成する他面側部位24の一方
の曲面24aがR地点に配置されるように調整しておけ
ば、制御対象物がその終点位置において対向面に近接し
ようとする直前に最大の制動力を付与することができ、
該制御対象物を、その対向面に勢いよく衝突させること
なく、静かに近接させることができる。
【0023】また、このロータリーダンパ1は、板ばね
30の変形に伴って発生する弾発力による抵抗を受ける
ことにより回転体20の回転が抑制され、それにより所
定の制動力を発揮するものであり、粘性液体を利用して
制動力を発揮するものではないため、液漏れが発生する
ことがなく、それを防止するためのシール部材を配設す
る必要もない。また、構造がシンプルで部品点数が少な
くて済み、製作コストが安価である。さらに、回転体2
0の回転を抑制する板ばね30の変形量及びそれに伴っ
て発生する弾発力は、粘性液体と比較して、温度変化に
よる影響を受け難いので、温度変化が発生しやすい環境
下におかれた制御対象物に対して、従来よりも安定した
制動力を付与することができる。
【0024】図6及び図7は、本実施の形態にかかるロ
ータリーダンパ1を制御対象物としてのアシストグリッ
プに適用した一例を示す図である。この制御対象物とし
てのアシストグリップ40は、自動車等の車両の出入口
上部に、利用者の乗降を補助するために設けられるもの
であり、グリップ本体41及びそれを支持する支持体4
2を備えて構成されるものである。
【0025】グリップ本体41は、把持部41aの両側
に脚部41b,41cを有して構成され、該脚部41
b,41cが、それぞれ支持体42の連結部42a,4
2aに対して軸部43,43を介して回転可能に連結さ
れている。グリップ本体41の一方の脚部41bと支持
体42の連結部42aとを連結する軸部43には、一端
がグリップ本体41の一方の脚部41bに、他端が支持
体42の連結部42aにそれぞれ係合して、一方の脚部
41bを車両の天井面50に近接させる方向に付勢する
ように配設されたバネ部材としてのねじりばね44が設
けられている。
【0026】ロータリーダンパ1は、グリップ本体41
の他方の脚部41c側に配設されている。具体的には、
回転体20の軸心部に形成された中空の部位(軸挿通孔
28)に、制御対象物の軸部としての、クリップ本体4
1の他方の脚部41cと支持体42の連結部42aとを
連結する軸部43を挿通して連結される。
【0027】なお、軸部43に回転体20を連結するに
当たって、制動方向へ回転動作する制御対象物の終点位
置、すなわち、未使用時においてグリップ本体41が車
両の天井面50に最も近接している位置において、図5
に示したように、回転体20を構成する他面側部位24
の一方の曲面24aがR地点に配置されるように、予め
調整しておくことが好ましい。
【0028】かかるアシストグリップ40によれば、図
7に示したように、未使用時において車両の天井面50
に近接しているグリップ本体41の把持部41aを利用
者の手指で把持し、その把持部41aを車両の天井面5
0から引き下げることにより、グリップ本体41の両脚
部41b,41cが下方向に回転動作して車両の天井面
50に対して略直交して配置された状態となる。これに
より、グリップ本体41が車両の天井面50から下方向
に倒立した姿勢となり、利用者が乗降の際に把持するこ
とができるグリップとして使用される。
【0029】一方、使用後に利用者が把持部41aから
手を離すと、一方の脚部41b側に配設されたねじりば
ね44の付勢力によって両脚部41b,41cが上方向
に回転動作して車両の天井面50に近接するように倒れ
込んでいく。この際、ロータリーダンパ1は、グリップ
本体41の制動方向への回転動作開始時において、図3
に示したように、回転体20を構成する他面側部位24
の外周面と板ばね30の内面との間に所定の間隔を有す
るため、グリップ本体41がある所定の回転角度に達す
るまでの間は制動力を発揮することがない。従って、利
用者が把持部41aから手を離した直後には、グリップ
本体41が速い速度で制動方向へ回転動作する。グリッ
プ本体41がある所定の回転角度に達した以降は、板ば
ね30の弾発力による所定の抵抗を受けて回転体20の
回転が抑制されるため、グリップ本体41は、その回転
速度が減速されつつ回転動作していく。そして、グリッ
プ本体41が車両の天井面50に最も近接する直前に、
ロータリーダンパ1による最も大きな制動力が付与さ
れ、これによりグリップ本体41の回転動作が静かに停
止して、そのグリップ本体41が車両の天井面50に近
接した状態で収納される。
【0030】なお、アシストグリップ40が配設される
車両内部の温度変化が激しいことは前述したとおりであ
るが、かかる温度変化の影響を受けてロータリーダンパ
1の制動特性が変化することは殆どない。従って、ロー
タリーダンパ1によれば、車両内部の温度が変化した場
合でも、アシストグリップ40を構成するグリップ本体
41の収納時の回転速度を、ばらつきを生じさせること
なく一定に保つことが可能であり、かかるアシストグリ
ップ40の収納時の回転動作を遅動させるために用いら
れる緩衝部材として好適である。但し、本発明のロータ
リーダンパは、回転動作する種々の制御対象物に適用可
能であり、アシストグリップ等の特定の制御対象物に対
してのみ適用可能なものではないことはもちろんであ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のロータリ
ーダンパは、少なくとも一部に断面が略楕円形である部
位を有し、ケーシング内に回転可能に配設される回転体
と、前記ケーシング内において、前記回転体が制御対象
物の回転動作に伴って回転した際に、該回転体と共に回
転しないように、かつ、該回転体の断面略楕円形の部位
の外周面のうち長軸側に位置する曲面により押圧されて
変形を生ずるように、該回転体の断面略楕円形の部位の
周囲に断面略楕円形状に曲成して配設される板ばねとを
具備して構成されている。従って、温度が変化する環境
下においても制御対象物に対して安定した制動力を付与
することが可能であり、また、特に制御対象物としての
アシストグリップの収納時における回転動作を遅動させ
るために用いられる緩衝部材として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一の実施の形態にかかるロー
タリーダンパを示す図であり、(a)は正面図、(b)
は右側面図である。
【図2】図2は、図1(a)のA−A部断面図である。
【図3】図3は、図1(b)のB−B部断面図である。
【図4】図4は、同実施の形態にかかるロータリーダン
パの作用を説明するための図である。
【図5】図5は、同実施の形態にかかるロータリーダン
パの作用を説明するための図である。
【図6】図6は、同実施の形態にかかるロータリーダン
パを制御対象物としてのアシストグリップに適用した一
例を示す図である。
【図7】図7は、同実施の形態にかかるロータリーダン
パを制御対象物としてのアシストグリップに適用した場
合のアシストグリップの作用を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 ロータリーダンパ 10 ケーシング 20 回転体 30 板ばね 40 アシストグリップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部に断面が略楕円形である
    部位を有し、ケーシング内に回転可能に配設される回転
    体と、 前記ケーシング内において、前記回転体が制御対象物の
    回転動作に伴って回転した際に、該回転体と共に回転し
    ないように、かつ、該回転体の断面略楕円形の部位の外
    周面のうち長軸側に位置する曲面により押圧されて変形
    を生ずるように、該回転体の断面略楕円形の部位の周囲
    に断面略楕円形状に曲成して配設される板ばねとを具備
    することを特徴とするロータリーダンパ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロータリーダンパであっ
    て、前記回転体の軸心部が、前記制御対象物の軸部を挿
    通し得るように中空に形成されていることを特徴とする
    ロータリーダンパ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のロータリーダンパ
    であって、前記回転体の断面略楕円形の部位の外周面の
    うち長軸側に位置する一方の曲面と、前記板ばねの長軸
    側に位置する湾曲部とが対向するように配置された状態
    において、該板ばねが、該回転体との間に所定の間隔を
    有して配設されていることを特徴とするロータリーダン
    パ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1に記載のロー
    タリーダンパであって、前記制御対象物が、車両に配設
    され、未使用時には収納することができるアシストグリ
    ップであることを特徴とするロータリーダンパ。
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