JP2001336070A - 色彩回復剤 - Google Patents

色彩回復剤

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JP2001336070A JP2000154525A JP2000154525A JP2001336070A JP 2001336070 A JP2001336070 A JP 2001336070A JP 2000154525 A JP2000154525 A JP 2000154525A JP 2000154525 A JP2000154525 A JP 2000154525A JP 2001336070 A JP2001336070 A JP 2001336070A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 褪色した衣料の色彩を一般家庭で容易に回復
させることのできる手段を提供する。 【解決手段】 (a)25℃における屈折率が1.20
〜1.45の水不溶性シリコーン化合物、(b)分子中
に4級アンモニウム基及び3級アミノ基から選ばれる1
つ以上の基と1つ以上の炭素数8〜36のアルキル基も
しくはアルケニル基とを有する分子量300〜1000
の化合物及び(c)水を含有する色彩回復剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般家庭で使用する
ことができる色柄物衣料の色彩を回復させるための色彩
回復剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】色柄物
衣料は、洗濯/着用を繰り返すうちに水道水中の塩素や
太陽光の影響で色褪せが進行する。これを回復する方法
として本出願人らは特開平3−180578号公報にエ
アゾール繊維濃色化剤を開示している。このような組成
物はスプレーすることにより、衣類が机や椅子などの硬
質表面と擦れによって生じたテカリをなくし濃色化する
ことを可能とするものである。
【0003】また、特開昭53−111192号公報、
特開昭55−26232号公報には、染色した布帛に対
して低屈折率化合物を吸着させ熱処理や湿熱処理等を行
うことにより、工業的に布帛を深色化させる方法が開示
されている。
【0004】一方特開平10−96172号公報にはシ
リコーンを繊維に吸着させる方法が開示されている。ま
た、特表平5−508889号公報にはアミノ変性シリ
コーンを含有した布帛柔軟剤組成物が開示されている。
しかしながらこれらは布のすべり性や撥水性を付与する
ことが目的であり、衣料の色彩を改善するものではな
い。
【0005】また、特開昭62−174298号公報に
は、褪色した衣料の色彩を回復させるためにセルラーゼ
を含有する水溶液で処理することが記載されているが、
その効果は十分でない。
【0006】本発明の目的は、洗濯の繰り返し等により
褪色した衣料の色彩を一般家庭で容易に回復させること
のできる剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)25℃
における屈折率が1.20〜1.45の水不溶性シリコ
ーン化合物(以下、(a)成分という)、(b)分子中
に4級アンモニウム基及び3級アミノ基の少なくとも1
つと、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36
のアルケニル基の少なくとも1つとを有する分子量30
0〜1000の化合物(以下、(b)成分という)並び
に(c)水(以下、(c)成分という)を含有する色彩
回復剤を提供するものである。
【0008】なお、ここでいう「屈折率」はアッペ屈折
計を用いて測定されるものであり、また「水不溶性」と
は20℃のイオン交換水1Lに溶解する量が1g以下で
あることをいう。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の(a)成分は25℃にお
ける屈折率が1.20〜1.45、好ましくは1.25
〜1.45、特に好ましくは1.30〜1.43の水不
溶性のシリコーン化合物である。屈折率がこの範囲であ
ると十分な色彩回復効果が得られ、また色彩も適正とな
る。なお、水に溶解するシリコーン化合物では、本発明
の水不溶性のシリコーン化合物のような満足できる色彩
回復効果を得ることができない。
【0010】(a)成分のシリコーン化合物は、前記特
定の屈折率範囲と溶解性の性質を有するオルガノポリシ
ロキサンオイルであり、具体的には、ジメチルポリシロ
キサンオイル(以下、ジメチルシリコーンとする)又は
ジメチルシリコーンオイルの側鎖もしくは末端のメチル
基の一部がヒドロキシ基になっているオルガノポリシロ
キサンオイル(以下、ヒドロキシシリコーンとする)の
他に、前記ジメチルシリコーン又はヒドロキシシリコー
ンのメチル基(好ましくは側鎖のメチル基)の一部が
“メチル基以外の有機基”になっているオルガノポリシ
ロキサンオイル(以下、変性シリコーンとする)が挙げ
られる。変性シリコーンはシリコーンハンドブック(伊
藤邦雄編集、日刊工業新聞社発行、1990年8月31
日、初版1刷)の第6章を中心に例示されている。メチ
ル基以外の有機基としては、アミノ基を含む有機基、ア
ミド基を含む有機基、ポリエーテル基を含む有機基、エ
ポキシ基を含む有機基、カルボキシ基を含む有機基、ア
ルキル基を含む有機基又はハロゲノアルキル基、ハロゲ
ノアルキレン基もしくはハロゲノアリール基を含む有機
基の他に、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)鎖を含
む有機基が挙げられる。本発明の色彩回復剤では、アミ
ノ基又はポリ(N−アシルアルキレンイミン)鎖を含む
有機基を有する変性シリコーンを用いることが好まし
く、アミノ基又はポリ(N−アシルアルキレンイミン)
鎖が炭素数2〜8のアルキレン基を介してポリシロキサ
ン鎖の側鎖に結合している変性シリコーンがより好まし
い。アミノ基を含む有機基を有する変性シリコーン(以
下アミノ変性シリコーン)は、アミノ当量は1500〜
40000g/mol、さらには2500〜20000
g/mol、特には3000〜10000g/molの
ものが好ましい。なお、本発明において、水溶性の有機
基を有する変性シリコーンを用いる場合は、変性率は2
0℃でのイオン交換水1L当たりの溶解性が1gを越え
ないものが選択される。
【0011】本発明のシリコーン化合物は、ポリスチレ
ンを標準とし、クロロホルムを展開溶媒とした時のゲル
浸透型液体クロマトグラフィーによって求められる重量
平均分子量が、1千〜100万のものが好ましく、3千
〜50万のものがより好ましく、5千〜25万のものが
最も好ましい。またB型粘度計を用い、25℃、ロータ
ーNo.2、60r/minの条件下で測定した粘度
が、好ましくは10〜10万mm2/s、より好ましく
は500〜5万mm2/s、最も好ましくは1千〜4万
mm2/sのものである 本発明の(a)成分は水に不溶であるため、色彩回復剤
中で均一に乳化、分散させる目的で乳化剤を配合するこ
とが好ましい。乳化剤としてはアルキルベンゼンスルホ
ン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホ
ン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩等の陰イオン
界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケ
ニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニル
エーテル、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレ
ンオキシド付加物、蔗糖脂肪酸エステル、アルキルグル
コシド等の非イオン界面活性剤、アミンオキシド、スル
ホベタイン、カルボベタイン等の両性界面活性剤、モノ
長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル4級
アンモニウム塩、トリ長鎖アルキル4級アンモニウム塩
等の陽イオン性界面活性剤を挙げることができる。
【0012】本発明で特に好ましい乳化剤は一般式
(1)の非イオン界面活性剤である。 R1−O−(R2O)p−H (1) 〔式中、R1は、炭素数8〜22、好ましくは10〜2
0のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数
2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基
である。また、pは2〜200、好ましくは5〜10
0、特に好ましくは5〜80の数を示す。〕 一般式(1)の化合物の具体例としては以下の化合物を
挙げることができる。 R3−O−(C24O)r−H 〔式中、R3は炭素数10〜18のアルキル基であり、
rは5〜60、好ましくは5〜40の数である。〕 R3−O−(C24O)s(C36O)t−H 〔式中、R3は上記と同じであり、s及びtは、それぞ
れ独立に2〜40、好ましくは2〜40の数であり、s
とtの合計は5〜60の数である。エチレンオキシドと
プロピレンオキシドはランダム付加でもブロック付加で
もよい。〕。
【0013】本発明では乳化剤/(a)成分の重量比
が、好ましくは1/1000〜2/1、より好ましくは
5/1000〜1/1、特に好ましくは1/100〜1
/1であることが、乳化、分散安定性の点から好まし
い。また、色彩回復剤中の乳化粒子の粒径は0.02μ
m〜4μm、好ましくは0.02〜3μm、特に好まし
くは0.01〜1μmが色彩回復性の点から好ましい。
【0014】本発明の(b)成分としては、特に、(b
1)下記一般式(2)の4級アンモニウム塩、(b2)
下記一般式(3)又は(4)の3級アミン化合物、(b
3)炭素数2〜10の多価アルコールと炭素数10〜2
0の脂肪酸エステル化合物、(b4)多価カルボン酸と
炭素数10〜20のアルキル基を有する2級アミンとの
アミド化合物、(b5)炭素数10〜20の脂肪酸とア
ルキレンジアミン、ジアルキレントリアミンもしくはヒ
ドロキシアルキルアルキレンジアミンとのアミド化合物
が好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】〔式中、R4は炭素数8〜36、好ましく
は10〜24、特に好ましくは12〜18のアルキル基
又はアルケニル基であり、R6、R7は炭素数1〜3のア
ルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はR4−(X−
5)n−である。R8は炭素数1〜3のアルキル基又はヒ
ドロキシアルキル基である。Xは−COO−、−OCO
−、−CONR9−、−NR9CO−から選ばれる基であ
り、R5は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレ
ン基である。R9は水素原子又は炭素数1〜3のアルキ
ル基もしくはヒドロキシアルキル基である。nは1又は
0の数であり、Y -は無機又は有機の陰イオン、好まし
くはハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素
数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜1
2の脂肪酸イオン、特に好ましくはハロゲンイオン、炭
素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオンである。〕
【0017】
【化2】
【0018】〔式中、R10は炭素数8〜36、好ましく
は10〜24、特に好ましくは12〜18のアルキル基
又はアルケニル基であり、R12、R13は炭素数1〜3の
アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はR10
(X−R11)m−である。Xは−COO−、−OCO−、
−CONR9−、−NR9CO−から選ばれる基であり、
11は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基
である。mは1又は0の数である。R9は水素原子又は
炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル
基である。〕
【0019】
【化3】
【0020】〔式中、R14、R15、R18、R21、R
22は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアル
キル基もしくはヒドロキシアルキル基又はR23−(W−
24)l−であり、R14、R15、R18、R21、R22のう
ち、少なくとも1つはR23−(W−R2 4)l−である。こ
こでR23は炭素数8〜36のアルキル基であり、R24
炭素数1〜5のアルキレン基である。Wは−COO−、
−OCO−、−CONR25−、−NR25CO−、−O−
であり、各N原子に結合しているR23−(W−R24)l
間のW及びR24は同一又は異なっていてもよい。また、
25は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基もしくは
ヒドロキシアルキル基である。R16、R17、R19、R20
は炭素数1〜5のアルキレン基であり、l、mは0、1
又は2の数である。Y、Zは−COO−、−OCO−、
−CONR26−、−NR26CO−、−O−、−CH(O
27)−から選ばれる基であり、これらは同一あるいは
異なっていてもよい。R26、R27は水素原子又は炭素数
1〜5のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基であ
る。kは平均0〜10の数である。〕。
【0021】(b3)の炭素数2〜10の多価アルコー
ルと炭素数10〜20の脂肪酸エステル化合物として
は、炭素数8〜22、好ましくは10〜20、より好ま
しくは12〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸とグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコールのモノ、ジ、トリ及び/又
はテトラエステル体又はそれらの混合物や、炭素数8〜
20、好ましくは12〜18のアルコールが少なくとも
1つ付加したグリセリルエーテル又はジグリセリルエー
テルあるいはこれらの混合物、あるいは炭素数8〜2
0、好ましくは12〜18の脂肪酸と炭素数1〜20、
好ましくは1〜18のアルコールとのエステル化合物等
が挙げられる。これらの中でもグリセリン、ペンタエリ
スリトール、ソルビトールと炭素数12〜18の脂肪酸
とのエステル化合物又はこれらの混合物が好ましい。
【0022】(b4)の多価カルボン酸と2級アミンと
のアミド化合物としては、蓚酸、グルタール酸、コハク
酸、マレイン酸、フマル酸、吉草酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバチン酸、ブラシル酸、ドデカンジ酸、ト
リカルバリン酸、1,2,3−プロパンジカルボン酸、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸から選ばれる多価カルボン
酸と炭素数8〜20、好ましくは12〜18の1級アミ
ンとのアミド化合物を挙げることができる。
【0023】(b5)の炭素数8〜20の脂肪酸とエチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミンとのアミド化合物も良好である。こ
れらは全部もしくは部分的にアミド化されていてもよ
い。
【0024】本発明の(b)成分としては、特に(b
1)、(b2)及び(b3)が色彩回復効果の点で好ま
しく、特に(b1)及び(b2)が良好である。
【0025】本発明の色彩回復剤は、(a)成分を5〜
50重量%、更に2〜20重量%、(b)成分を1〜1
0重量%、更に1〜5重量%含有することが色彩回復効
果の点から好ましい。また、(a)/(b)重量比は、
好ましくは3/1〜100/1、さらに好ましくは3/
1〜50/1、特に好ましくは4/1〜25/1であ
る。
【0026】本発明の(c)成分としては重金属イオン
や硬度成分を除去した水が好ましく、イオン交換水や蒸
留水が好ましい。本発明の色彩回復剤は、(c)成分を
40重量%〜95重量%、更に50〜90重量%、特に
60〜90重量%含有することが貯蔵安定性の点から望
ましい。
【0027】本発明の色彩回復剤は、(d)非水性溶媒
(以下、(d)成分という)を含有することが好まし
い。(d)成分としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、アルキルグリセリルエーテル、ジ又はトリ
アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジ又はト
リアルキレングルコールモノアリルエーテル、トリエチ
レングリコールモノアリルエーテル、グリセリン、1,
6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、シ
クロヘキサノール、2−ヘキサノール、1−オクタノー
ル等を挙げることができる。
【0028】これらの中でも特にエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、炭素数3〜8のアルキルグリセリル
エーテル類、ジ又はトリエチレングルコールのモノ又は
ジアルキルエーテル、ジ又はトリエチレングルコールの
モノ又はジフェニルエーテルが好ましい。特にエチレン
グリコール、プロピレングリコール、エタノール及びプ
ロパノールから選ばれる1種以上を配合することが色彩
回復効果、及び貯蔵安定性の点で好ましい。本発明の色
彩回復剤は、(d)成分を0.1〜20重量%、更に
0.5〜10重量%含有することが好ましい。
【0029】本発明の色彩回復剤は、上記(a)、
(b)更には(d)成分を水〔(c)成分〕によって希
釈した分散液の形態で用いられる。
【0030】また、本発明の色彩回復剤のpH(20
℃)は2〜9、好ましくは3〜8.0が貯蔵安定性及び
色彩回復効果の点から好ましい。
【0031】本発明の色彩回復剤は、褪色衣料を浸け置
きする方法以外に、中性洗剤のみならず一般に使用され
ている弱アルカリ性洗剤とともに衣料の洗浄の際に添加
してもよく、また洗剤で衣料を洗浄後、すすぎ水に添加
して用いられることにより、簡便に色柄物衣料の色彩を
回復させることができる。洗剤とともに用いられる場合
は洗濯液中の色彩回復剤の濃度は0.01〜2重量%が
好ましく、特に0.033〜0.5重量%が好ましい。
また、すすぎ水に添加して用いられる場合はすすぎ液中
の色彩回復剤の濃度は0.001〜0.3重量%が好ま
しく、特に0.01〜0.2重量%が効率よく色彩回復
効果を得るために好ましい。
【0032】
【実施例】<色彩回復剤の調製>下記(a−1)〜(e
−2)成分を用いて表1〜2の組成物を調製した。調製
に際し、各色彩回復剤は、配合成分を全重量が200g
となるように表1〜2の割合で200mlビ−カ−に入
れ、直径30mmのステンレス製攪拌羽で300r/m
inの攪拌速度で室温にて4時間攪拌して混合調製し
た。各色彩回復剤の乳化物の粒径は0.02〜2μmの
範囲内であった。なおこの粒径は大塚電子(株)製光散
乱光度計ELS−800を用いて測定した。 (a−1):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
8、信越化学工業(株)社製KF−8002、粘度1,
100mm2/s、アミノ当量1,700g/mol) (a−2):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
8、信越化学工業(株)社製KF−8003、粘度1,
850mm2/s、アミノ当量2,000g/mol) (a−3):アミノ変性シリコーン(屈折率1.40
5、ジーイー東芝シリコーン社製TSF−4707、粘
度10000mm2/s、アミノ当量7000g/mo
l) (a−4):下記製造例1によって得られた、ポリ(N
−アシルアルキレンイミン)鎖が導入された変性シリコ
ーン(屈折率1.441) <製造例1>硫酸ジエチル29.7g(0.193モ
ル)と2−エチル−2−オキサゾリン153g(1.5
4モル)を、脱水した酢酸エチル370gに溶解し、窒
素雰囲気下、3時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−
プロピオニルエチレンイミン)を得た。次に、側鎖1級
アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量
9,000、アミン当量1870)300g(アミノ基
にして0.160モル)の50%酢酸エチル溶液を一括
して加え、12時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃
縮し、N−プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロ
キサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(468g、収率9
7%)として得た。ジメチルポリシロキサンの含有率は
61%であり、重量平均分子量は102,000であっ
た。また、溶媒としてメタノ−ルを用いた塩酸による中
和滴定の結果、アミノ基が残存していないことを確認し
た。 (a’−1):ポリエ−テル基が導入された変性シリコ
ーン(屈折率1.460、信越化学工業(株)社製KF
−354、粘度130mm2/s)
【0033】
【化4】
【0034】<製造例2>下記の製造方法(2−1)及
び(2−2)により、(b−1)、(b−2)を製造し
た。
【0035】(2−1)N−メチルエタノールアミンと
アクリロ・ニトリルの付加物より、公知の方法[J.O
rg.Chem.,26,3409,(1960)]で
合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−
1,3−プロピレンジアミン66gと硬化牛脂脂肪酸2
84gをフラスコに仕込み、180℃まで昇温した。そ
の温度で約10時間、生成する水を留去しながら加熱し
た結果、(b−1)の化合物を主成分とする反応物30
0gを得た。得られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基
価、全アミン価、3級アミン価を測定し、反応物の組成
を調べた結果、ジアルキル体が86重量%、モノアルキ
ルアミド体が10重量%、未反応脂肪酸が4重量%であ
った。また、ガスクロマトグラフィーによる分析から、
末反応のN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−
1,3−プロピレンジアミンが反応物中に0.1重量%
含有されていた。
【0036】(2−2)上記の(2−1)で得られた化
合物300gを8−アセチル化庶糟を添加した工業用ア
ルコール60gに溶解し、才一トクレーブに仕込み、
2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BH
T)を0.15g加えて、メチルクロライド28gを圧
入した。100℃で約8時間反応させた結果、(b−
2)の化合物を主成分とする反応物390gを得た。反
応物の固形分は85重量%であり、アミン価の測定か
ら、4級化反応率は96%であった。また、4級化され
ていないアミンのジアルキル体/モノアルキルアミド体
の比率は85/15(重量比)であった。
【0037】(b−3):下記製造例3によって得られ
た下記式の化合物 R−NH−(C24NH)n−H〔R:パーム核組成の炭
化水素基〕 <製造例3>2L4つ口フラスコに硫酸ジエチル21.
4g(0.139モル)と2−オキサゾリン1.39モ
ルを脱水した酢酸エチル700gに溶解し、窒素雰囲気
下5時間加熱環流した。次にパーム核油由来のアルキル
組成を持つ1級アミンの50%酢酸エチル溶液を444
g(1.11モル)加え、10時間加熱環流した後、反
応混合物中の酢酸エチルを減圧留去した。次に得られた
化合物400gのアミド結合を加水分解し、副生したプ
ロピオン酸を除去し化合物(b−3)を得た。平均重合
度8モル、収率95%であった。 (b−4):セチルトリメチルアンモニウムクロライド
(花王(株)製コ−タミン60W) (b−5):グリセリン1モルと硬化牛脂組成の脂肪酸
2モルとの脱水エステル化反応生成物 (b−6):クエン酸1モルとステアリルアミン2モル
との脱水アミド化反応生成物 (b−7):ヒドロキシエチルエチレンジアミン1モル
と硬化牛脂組成の脂肪酸2モルとの脱水縮合反応生成物 (d−1):プロピレングリコール (e−1):ラウリルアルコールにエチレンオキシドを
5モル付加したもの(花王(株)製エマルゲン105) (e−2):炭素数12〜14の2級アルコ−ルにエチ
レンオキシドを5モル付加したもの。
【0038】<褪色衣料の調製>市販紺色のポロシャツ
(綿100%)2枚を弱アルカリ性洗剤を用いて洗濯機
で洗浄した〔東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗
剤濃度0.0667重量%、水道水使用、強攪拌、浴比
1/50(水量30L)、水温20℃、洗浄方法:10
分間洗浄→1分間脱水→2分間ためすすぎ→1分間脱
水→2分間ためすすぎ→1分間脱水を行った〕。この
処理を7回繰り返した衣料は初期の色合が失われ全体的
に白っぽくなっていた。これを褪色衣料として用いた。
なお、ここで用いた弱アルカリ性洗剤は、平均粒径50
0μm(粒径125μm以下の粒子及び粒径1000μ
m以上の粒子を除去したもの)、見かけ嵩密度700g
/cm3であり、組成は、直鎖アルキル(炭素数12と
13の混合)ベンゼンスルホン酸ナトリウム22重量
%、ラウリル硫酸エステルナトリウム5重量%、ミリス
チン酸ナトリウム4重量%、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数8)5重
量%、1号ケイ酸ナトリウム8重量%、ポリアクリル酸
ナトリウム(重量平均分子量1万)5重量%、A型ゼオ
ライト15重量%、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)15重
量%、炭酸カリウム3重量%、プロテアーゼ(ノボノル
ディスク社製のサビナーゼ12.0T type−W)
0.5重量%、セルラーゼ(花王株式会社製のKAC5
00)0.5重量%、無水硫酸ナトリウム17重量%
(重量%は、揮発分7重量%を除いた洗剤中のもの)で
ある。
【0039】<処理方法1>上記褪色衣料の1枚を、表
1の色彩回復剤濃度が0.3重量%の水溶液に4分間浸
漬後、1分間脱水し、次いで2分間すすぎと1分間脱水
を2回繰り返した後、再度脱水し湿度50%、25℃の
恒温室で12時間乾燥した。処理後の衣料の色彩回復の
程度を、処理前の褪色衣料を対照として、10人(30
代男性)のパネラーにより白色蛍光燈下で比較し、下記
の基準で評価した。平均点が1未満を○、1以上〜1.
5未満を△、1.5以上を×として表1に示した。 評価基準 0;新品衣料に近い色合 1:対照より色が鮮やかに見える 2:対照と同等である 3:対照より色が褪せて見える。
【0040】
【表1】
【0041】(注)pHは、0.1N酢酸水溶液又は
0.1N水酸化ナトリウム水溶液で調整した。また、各
色彩回復剤の乳化状態の粒子の粒径は、0.02〜2μ
mの範囲内であった。また、比較品1−1は、便宜的に
a’−1との重量比を(a)/(b)として示した。
【0042】<処理方法2>上記褪色衣料を、弱アルカ
リ性洗剤(褪色衣料の調製で用いたものと同じもの、洗
剤濃度0.0667重量%)及び表2の色彩回復剤
(0.3重量%)を併用して洗濯機で、前記褪色衣料の
調製と同じ条件で、洗浄し、すすぎを行った。色彩回復
効果を明確にするために、この操作を7回繰り返した。
なお、対照は、表2の色彩回復剤を使用せずに7回洗浄
した褪色衣料を用い、処理方法1の評価基準に従って評
価した。結果を表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】(注)pHは、0.1N酢酸水溶液又は
0.1N水酸化ナトリウム水溶液で調整した。また、各
色彩回復剤の乳化状態の粒子の粒径は、0.02〜2μ
mの範囲内であった。また、比較品2−1は、便宜的に
a’−1との重量比を(a)/(b)として示した。
【0045】<処理方法3>上記褪色衣料の1枚を、上
述と同様の方法で洗浄/すすぎを行い、ためすすぎの
開始時に表1の本発明品1−1〜1−7の色彩回復剤2
0gを添加し2分間撹拌した。その後、脱水し湿度50
%、25℃の恒温室で12時間乾燥した。この操作を7
回繰り返した褪色衣料と、色彩回復剤を使用せずに7回
洗浄した褪色衣料(対照)について、処理方法1の評価
基準に従って評価したところ、処理方法1と同様に優れ
た色彩回復効果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 築山 陽一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4L033 AC15 BA86 BA96 CA59

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)25℃における屈折率が1.20
    〜1.45の水不溶性シリコーン化合物、(b)分子中
    に4級アンモニウム基及び3級アミノ基の少なくとも1
    つと、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36
    のアルケニル基の少なくとも1つとを有する分子量30
    0〜1000の化合物並びに(c)水を含有する色彩回
    復剤。
  2. 【請求項2】 更に(d)非水性溶媒を含有する請求項
    1記載の色彩回復剤。
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JPWO2004092475A1 (ja) * 2003-04-18 2006-07-06 松本油脂製薬株式会社 繊維の深色化剤、深色化処理方法及び繊維
CN113637127A (zh) * 2021-08-16 2021-11-12 广东传化富联精细化工有限公司 一种后整理用棉用固色剂及其制备方法

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