JP4190685B2 - 繊維製品処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイロン仕上げ用の繊維製品処理剤に関し、詳しくは優れた形態安定性すなわちシワ抑制効果及び折り目保持効果を繊維製品に付与する繊維製品処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ワイシャツやスラックス等のアイロン処理は手間のかかる作業の一つであり、その作業を軽減させるべくホルマリンガス或いはホルマリン放出体や液体アンモニアなどを用いた形態安定化処理が施された衣料が市販されている。また特公平7−26321号公報には繊維状セルロース材料を特定のポリカルボン酸と特定の硬化用触媒を含む処理溶液に含浸させ、加熱させることによりポリカルボン酸とセルロースのエステル化及び架橋化を行う処理方法が開示されており、特開平7−258966号公報にはポリカルボン酸をセルロース繊維に含浸させ、特定温度で乾燥させ、次いで整形処理を施しながら加熱処理を行うセルロース繊維布の製造方法が記載されている。しかしながらこれらの方法は、工業用途又は専門のクリーニング店向けの技術であり、家庭で、容易にシワ抑制効果及び折り目保持効果を付与する技術は見出されていなかった。
【0003】
また、以上のような従来技術では、繊維の強度劣化が引き起こされることが知られている。
【0004】
従って、本発明の課題は、家庭において簡便に且つ優れた形態安定性を繊維製品に付与し、且つ繊維の強度劣化を引き起こさない繊維製品処理剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、隣接する炭素原子にそれぞれ結合する少なくとも2つのカルボキシ基を有する分子量116〜1,000の多価カルボン酸又はその塩0.1〜30重量%と水を含有し、pHが3.0〜7.5であるアイロン仕上げ用繊維製品処理剤、及び該アイロン仕上げ用繊維製品処理剤を、手動式スプレーヤーを備えた容器に充填してなるアイロン仕上げ用繊維製品処理剤物品を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる多価カルボン酸は、隣接する炭素原子にそれぞれ結合する少なくとも2つのカルボキシ基を有する分子量が116〜1,000、好ましくは116〜800、より好ましくは116〜500の有機酸又はその塩である。このような化合物としてはコハク酸、マレイン酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、シトラコン酸、アコニット酸、イタコン酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、フェニルコハク酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロオクタンジカルボン酸、1,2−シクロヘプタンジカルボン酸、1,2−シクロブタンジカルボン酸、2,3−ジメチルコハク酸、2,3−ジエチルコハク酸、2−エチル−3−メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、3,3−ジメチル−シス−1,2−シクロプロパンジカルボン酸、2,3−ジ−t−ブチルコハク酸、トリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸等が挙げられる。また、界面活性剤能を有する多価カルボン酸として、炭素数8〜18のアルケニルコハク酸等が挙げられる。これらの酸は水和物やその一部をアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩としても使用でき、或いは例えば無水マレイン酸や無水コハク酸のような酸無水物としても使用できる。さらに二種以上の酸、酸無水物を組み合わせても使用できる。
【0007】
これらの多価カルボン酸のうち、特にクエン酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸又はそれらの塩が形態安定性の点で好ましい。本発明の繊維製品処理剤は、このような多価カルボン酸を、酸として、0.1〜30重量%、好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜10重量%含有する。
【0008】
本発明では繊維製品処理剤の20℃におけるpHを3.0〜7.5、好ましくは3.5〜7.0、より好ましくは4.0〜6.5、特に好ましくは5.0〜6.5に調整する。pHが3.0未満では繊維の強度劣化を引き起こし、7.5を越えると形態安定性が低下する。pHは酸やアルカリ剤により調整してもよく、多価カルボン酸とその塩を混合して配合することによって調整することもでき、また後述する水溶性無機塩により調整してもよい。
【0009】
pHを調整する剤であるpH調整剤としては、燐酸、硫酸、塩酸などの無機酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム等の無機塩基やアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン或いはトリエタノールアミン等のアミン類を使用することができる。
【0010】
また、前記のpH調整剤を使用する場合や、多価カルボン酸とその塩を配合する場合は、配合される多価カルボン酸の中和度(分子中の全カルボン酸に対する中和されたカルボン酸のモル分率、完全に中和されると1.0、すべて酸型である場合は0である)を0.1〜0.9、好ましくは0.1〜0.8、より好ましくは0.1〜0.7に調整することが形態安定性の点で好ましい。
【0011】
本発明の繊維製品処理剤にはさらに水溶性無機塩を配合することが好ましい。本発明でいうところの水溶性とは、20℃における溶解度が0.1g/水100g以上のものを指す。なお、本発明の繊維製品処理剤のpHは水溶性無機塩により調整されてもよい。具体的には亜リン酸、次亜リン酸、リン酸、ポリリン酸などのリン酸類、ホウ酸、メタホウ酸などのホウ酸類、ケイ酸、メタケイ酸などのケイ酸類、亜硫酸、チオ硫酸等の硫酸類から選ばれる酸と、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属や、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属塩やアンモニアやトリエタノールアミンなどのアミン類との塩である。これらは水和物としても使用できる。本発明では、特に亜リン酸、次亜リン酸、リン酸、ポリリン酸のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、カリウム塩が形態安定性の点で好ましい。本発明の繊維製品処理剤は、水溶性無機塩を好ましくは0.1〜7.5重量%、さらに好ましく0.5〜5重量%含有する。
【0012】
本発明において、上記多価カルボン酸に対する水溶性無機塩の重量比率は多価カルボン酸:無機塩が1:0〜1:1、好ましくは1:0.05〜1:0.5、特に好ましくは1:0.1〜1:0.3が形態安定性の点で良好である。
【0013】
本発明の繊維製品処理剤には、形態安定性を向上させるために、さらにシリコーン化合物を配合するのが好ましい。具体的なシリコーン化合物は、ジメチルポリシロキサンオイル、側鎖の一部或いは末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイル、ジメチルポリシロキサンオイル又は側鎖の一部或いは末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイルにアミノ基、アミド基、ポリエーテル基、エポキシ基、カルボキシ基、アルキル基、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)鎖等を導入した変性シリコーンオイルが挙げられる。本発明では、ジメチルポリシロキサンオイル、側鎖の一部或いは末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイル及びこれらのシリコーンオイルにアミノ基又はアミド基を導入した変性シリコーンオイルを用いることがより好ましい。ジメチルポリシロキサンオイル及び水酸基含有ジメチルポリシロキサンオイルは、形態安定性や製造の容易さの点で、25℃における粘度が1,000〜70,000,000mm2/s、更に10,000〜50,000,000mm2/s、特に100,000〜30,000,000mm2/sのものが好ましい。本発明には、前記シリコーン化合物を乳化物(エマルション)として配合してもよい。本発明の繊維製品処理剤に配合可能な市販のシリコーン製剤は、例えば、ジメチルポリシロキサンエマルションとしては、ジーイー東芝シリコーン(株)からXS65−822や東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)からBY22−029などが、水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイルにアミノ基が導入されたものとしては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)からSM8704Cなどが、またジメチルポリシロキサンにアミノ基とポリエーテル基が導入されたものとしては、信越化学工業(株)からX−61−689などが挙げられる。
【0014】
上記シリコーン化合物の乳化物を得るための乳化剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤の一種以上であることが好ましい。
【0015】
非イオン性界面活性剤としては、モノラウリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリルのようなグリセリン脂肪酸エステル;同様の脂肪酸残基を有するポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルのようなポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルのようなポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ソルビタン脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;オキシエチレン・オキシプロピレンブロック共重合体、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
【0016】
アニオン性界面活性剤としては、ヘキシルベンゼンスルホン酸塩、オクチルベンゼンスルホン酸塩、デシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、セチルベンゼンスルホン酸塩、ミリスチルベンゼンスルホン酸塩のようなアルキルベンゼンスルホン酸塩;ブチルナフチルスルホン酸塩のようなアルキルナフチルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンイコシルエーテル硫酸エステル塩のようなポリオキシエチレンモノアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテル硫酸エステル塩のようなポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニル)エーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。これらの塩はナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩や、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属や、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどの有機アミン塩などが挙げられる。
【0017】
カチオン性界面活性剤としては、オクチルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、牛脂トリメチルアンモニウム、ヤシ油トリメチルアンモニウム、オクチルジメチルベンジルアンモニウム、デシルジメチルベンジルアンモニウム、ジオクタデシルジメチルアンモニウムなどの第4級アンモニウム塩などが挙げられる。これらの塩は塩素、臭素などのハロゲンやメチル硫酸塩やエチル硫酸塩などが挙げられる。
【0018】
両性界面活性剤としては、N−アシルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニオベタイン類、N−アシルアミドプロピル−N,N’−ジメチル−N’−β−ヒドロキシプロピルアンモニオベタイン類などが挙げられる。
【0019】
また、乳化剤を用いないでポリエーテル基などの親水性の変性基によって自己乳化させたものを用いてもかまわない。
【0020】
何れの場合も、シリコーン化合物は合計で0.005〜7.5重量%(シリコーン化合物分として)、更に0.01〜5重量%、特に0.05〜2.5重量%を処理剤中に配合するのが好ましい。これらのシリコーン化合物によって形態安定性を向上させる効果とアイロン滑り性を向上させる効果を付与させることができ、1種のシリコーン化合物で両目的を達する場合もあるし、2種以上のシリコーン化合物を組み合わせて両目的を達する場合もある。
【0021】
本発明では非イオン性界面活性剤を使用することにより、多価カルボン酸の繊維製品への浸透性が向上し、より簡便に短時間で優れた形態安定性が得られる。
【0022】
非イオン性界面活性剤としては、好ましくは、炭素数6〜18アルコールのエチレンオキサイド(以下EO)付加物、アルキル(炭素数6〜18)フェノールのEO付加物、炭素数6〜18脂肪酸EO付加物、多価アルコールの炭素数6〜18脂肪酸エステルのEO付加物、炭素数6〜18アルキルアミンのEO付加物、炭素数6〜18脂肪酸アミドのEO付加物、油脂のEO付加物、ポリプロピレングリコールのEO付加物などのポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤、グリセロールの炭素数6〜18脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの炭素数6〜18脂肪酸エステル、ソルビトール又はソルビタンの炭素数6〜18脂肪酸エステル、蔗糖の炭素数6〜18脂肪酸エステル、多価アルコールの炭素数6〜18アルキルエーテル、アルカノールアミン類の炭素数6〜18脂肪酸アミドなどの多価アルコール型非イオン性界面活性剤などが挙げられる。ポリエチレングリコール型、多価アルコール型のいずれの場合もアルコールやアルキル基、脂肪酸は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。またそれらの炭素数は混合物であってもよい。
【0023】
本発明の繊維製品処理剤は、非イオン性界面活性剤を0.001〜5重量%、特に0.01〜2.5重量%含有することが好ましい。なお、本発明の繊維製品処理剤中の全界面活性剤の含有量は5重量%以下である。
【0024】
本発明の繊維製品処理剤には必要に応じて、アイロン滑り性を向上させるためのワックス或いはその乳化物、保存安定性を向上させるための抗菌・殺菌・防黴剤やアルコール、ポリオール等のような衣料用スプレー糊剤として公知に使用されている成分を任意に配合することができる。
【0025】
本発明の繊維製品処理剤の残部は水であり、好ましくは、42.5〜99.9重量%含有される。
【0026】
本発明の繊維製品処理剤の使用形態は、繊維製品にスプレー処理をし、続いてアイロン処理を行うのが好ましい。スプレーヤーとしては手動式が好ましく、手動式トリガー又は手動式ポンプを挙げることができ、特に手動式トリガーが好ましい。本発明ではアイロン仕上げ用繊維製品処理剤をこれらスプレーヤー備えた容器に充填してなる物品として使用することが最も好ましい。なおスプレーヤーは、1回の噴霧で0.1〜1.5g、好ましくは0.2〜1.0g、特に好ましくは0.25〜0.8gの繊維製品処理剤が噴出するものが良好である。さらに繊維製品から15cm離れた場所から噴霧したとき、1回の噴霧で繊維製品に該処理剤が付着する面積は50〜800cm2、好ましくは100〜600cm2になる容器が好ましい。さらに実開平4−37554号公報や特開平9−122547号公報に開示されているような蓄圧式トリガーを用いるとスプレーミストの均一性や液だれ・ボタ落ちの無さの点で良好である。
【0027】
上記スプレー容器を用いて繊維製品100gに対して多価カルボン酸が0.5〜20g、好ましくは1〜15g、特に好ましくは2〜10gを均一に付着するようにスプレーすることが形態安定性の点で好ましい。
【0028】
本発明の繊維製品処理剤による処理は、該処理剤を繊維製品にスプレー処理後アイロン処理を施す。アイロン温度は繊維素材に適した温度で行うが、好ましくは120〜220℃、特に好ましくは140〜200℃である。またアイロンがけ時間は、好ましくは繊維製品100cm2あたり1〜90秒間、特に好ましくは2〜60秒間である。
【0029】
本発明のアイロン仕上げ用繊維製品処理剤の最適配合と物品形態を以下に示す。
(a)コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸及び1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸から選ばれる多価カルボン酸 2〜10重量%
(b)次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムから選ばれる水溶性無機塩1〜5重量%
(c)ジメチルポリシロキサンオイル又はその乳化物、側鎖の一部或いは末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイル又はその乳化物、ジメチルポリシロキサンオイルや側鎖の一部或いは末端に水酸基を有するジメチルポリシロキサンオイルにアミノ基、アミド基を導入した変性シリコーンオイル又はそれらの乳化物 0.05〜2.5重量%(シリコーン化合物分として)
(d)炭素数6〜18アルコールのEO2〜50モル付加物、炭素数6〜18脂肪酸のEO2〜50モル付加物、多価アルコールの炭素数6〜18脂肪酸エステルのEO2〜50モル付加物、炭素数6〜18アルキルアミンのEO2〜50モル付加物 0.01〜2.5重量%
(e)必要に応じて水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムから選ばれるpH調整剤
及び水からなり、pHが3.5〜7.0である液状の繊維製品処理剤であり、更に該繊維製品処理剤をトリガー式のスプレーヤーを備えた容器に充填してなるアイロン仕上げ用繊維製品処理剤物品が挙げられる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、アイロン仕上げで簡便に、優れたシワ抑制効果及び折り目保効果を繊維製品に付与でき、且つ繊維の強度劣化を引き起こさない繊維製品処理剤が得られる。
【0031】
【実施例】
表1に示す多価カルボン酸、水溶性無機塩、シリコーン化合物、非イオン性界面活性剤及び残部の水を用い、所定のpHにした繊維製品処理剤を調製した。これらについて下記に示す方法により形態安定性及び強度の評価を行った。
【0032】
(試験布の調製)
木綿100%ブロード#60(白色無地、蛍光晒し有り)(染色試材(株)谷頭商店から入手)を衣料用洗剤アタック(花王(株)製)にて全自動洗濯機を用いて洗浄12分−ためすすぎ1回−脱水3分の工程を5サイクル繰り返した後、家庭用二槽式洗濯機で流水すすぎ15分−脱水5分を行い、自然乾燥した後、15cm×25cm(長方向がたて糸と平行方向)に裁断したものを試験布とする。
【0033】
(形態安定性の評価)
表1の繊維製品処理剤を100%o.w.f.(on the weight of fabrics,布の重量に対する該処理剤重量)になるように、スプレーバイアル(マルエム製No.6)を用いて、試験布全体に均一にスプレーした後、長辺のほぼ中心で2つ折りにして、すみやかに家庭用アイロン(松下電器製NI−A55自動アイロン)の高温設定でアイロンがけを60秒間行う。さらに2つ折りのまま、裏返して引き続き60秒間アイロンがけを行う。
【0034】
1つの繊維製品処理剤につき3枚の処理を同様に行う。このようにして得られた処理布を広げて全自動洗濯機(松下電器製NA−F50K1)にて、洗浄12分−ためすすぎ2回−脱水40秒、高水位、衣料用洗剤アタックの標準使用量にて洗濯を行い、広げた状態で平干しにて自然乾燥をする。
【0035】
乾燥後の試験布について、シワ抑制効果と折り目保持効果を5人のパネラーによって自然光下で視覚判定にて未処理試験布(水のみをスプレーし同様の温度・時間でアイロンがけを行ったもの)との相対評価を行った。シワ抑制性効果と折り目保持効果のそれぞれについて相対評価結果をシェッフェ法により統計処理を行ったものを以下の基準で表示する。
未処理と誤差範囲を越えて優位であるもの:◎
未処理と誤差範囲の重なりがあるが中心値は優位であるもの:○
未処理の誤差範囲内に中心値が含まれるもの:△
未処理よりも中心値が劣るもの:×。
【0036】
(繊維の強度)
JIS L1096の引裂強さのペンジュラム法に準じた。表1の繊維製品処理剤によって形態安定性の評価と同様に処理された処理布2枚から、6.5cm×10cmの試験片を2枚ずつ、たて糸を引裂く方向に採取した。20℃、65%R.H.にて12時間以上おいて調湿した後、エレメンドルフ型引裂強さ試験機(大栄科学精器製作所、EL−6400)を用い、約4.5cmが引裂かれたときに示す最大荷重(g)を1枚の試験片で3ヶ所、計12ヶ所の平均値で表す。
【0037】
【表1】
Figure 0004190685
【0038】
(注)
表1の繊維製品処理剤は、何れも、上記成分の他にプロピレングリコール1.0重量%、香料0.01重量%、プロキセルBDN(アビシア(株)製)0.015重量%と残部の水を含有し、pHはN/10塩酸及び/又はN/10水酸化ナトリウムにて調整した。また、表1中の成分は下記の通りであり、各シリコーン製剤の配合量はシリコーン化合物としての濃度である。
・SM8704C;アモジメチコーンエマルション、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製
・XS65−822;ジメチルポリシロキサンガムエマルション、ジーイー東芝シリコーン(株)製
・X−61−689;アミノポリエーテル変性シリコーン、信越化学工業(株)製
・非イオン性界面活性剤1;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数12のもの)
・非イオン性界面活性剤2;ソルビタンモノラウリルエーテル
【0039】
【表2】
Figure 0004190685

Claims (7)

  1. 隣接する炭素原子にそれぞれ結合する少なくとも2つのカルボキシ基を有する分子量116〜1,000の多価カルボン酸又はその塩0.1〜30重量%と、シリコーン化合物0.005〜7.5重量%(シリコーン化合物分として)と、水とを含有し、pHが3.5〜7.5であるアイロン仕上げ用繊維製品処理剤であって、前記多価カルボン酸又はその塩が、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸及び1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸並びにこれらの塩から選ばれる化合物である、アイロン仕上げ用繊維製品処理剤
  2. 水溶性無機塩を0.01〜15重量%含有する請求項1記載のアイロン仕上げ用繊維製品処理剤。
  3. 非イオン性界面活性剤を0.001〜5重量%含有する請求項1又は2記載のアイロン仕上げ用繊維製品処理剤。
  4. 請求項1〜何れか1項記載のアイロン仕上げ用繊維製品処理剤を、手動式スプレーヤーを備えた容器に充填してなるアイロン仕上げ用繊維製品処理剤物品。
  5. 請求項1〜何れか1項記載のアイロン仕上げ用繊維製品処理剤を繊維製品にスプレー処理した後、アイロン処理を行う、繊維製品の処理方法。
  6. 前記アイロン仕上げ用繊維製品処理剤を、繊維製品100gに対して多価カルボン酸又はその塩が0.5〜20g付着するようにスプレー処理する、請求項記載の繊維製品の処理方法。
  7. アイロン処理を、アイロン温度120〜220℃で、繊維製品100cm2あたり1〜90秒間行う、請求項又は記載の繊維製品の処理方法。
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