JP2001335523A - フェノール類のo−アルキル化方法 - Google Patents

フェノール類のo−アルキル化方法

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zeolite
alkylation
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Fumiaki Goto
文郷 後藤
Kozo Tanaka
浩三 田中
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フェノール類とアルコールを反応させてフェノ
ール類の水酸基をO−アルキル化したアルキルエーテル
化合物を製造する際に、小さい反応容器でも高選択率で
かつ熱拡散性の良い条件で製造できる方法を提供する。 【解決手段】一般式(1) 【化1】 ………(1)[式中、R1〜R5は,それぞれ独立に、水
素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。]で示
されるフェノール類と、一価のアルコールとを、ゼオラ
イト又は金属ハロゲン化物触媒の存在下、該アルコール
が超臨界状態になる条件下で反応させることを特徴とす
る該フェノール類の水酸基のO−アルキル化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール類の水
酸基のO−アルキル化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール類の水酸基のO−アルキル化
したアルキルエーテル化合物は医薬、農薬、樹脂、香
料、工業薬品等の原料や中間体として工業的に用いられ
ている。従来、該アルキルエーテル化合物は、フェノー
ル類をジアルキル硫酸類と反応させて製造する方法が知
られている。ただし高価で毒性の強いジアルキル硫酸類
を用いている点、硫酸廃水処理が必要である点が問題で
あった。
【0003】このような欠点を改善するために、フェノ
ール類をアルコールと気相で反応させる方法が各種提案
されている。例えば、特開平7−324050号公報に
は、ニオブ酸を触媒とし、気相でフェノール類とアルコ
ールを反応させてフェノール類のアルキルエーテル化合
物を製造する方法が記載されている。また、Catal
ysis Today、第44巻、253頁(1998
年)には、X型ゼオライトを触媒としたフェノール類の
該アルキルエーテル化合物を製造する方法が記載されて
いる。しかし、これらの方法はいずれも気相で反応を行
っているため、大きな反応容器が必要であるだけでな
く、熱拡散が十分でないため反応速度が比較的低く、局
部的な温度差もつきやすいという問題点があった。特開
平11−236344号公報には、フェノール類をアル
コールと超臨界状態で反応させて、該アルキルエーテル
化合物を製造する方法が記載されているが、該フェノー
ル類がカルボキシル基を有しているか、又は別途カルボ
ン酸の存在が必要であった。特開2000−38363
号公報には、金属酸化物触媒存在下にフェノール類をア
ルコールと超臨界領域で反応させてオルトアルキルフェ
ノール類を製造する方法が開示されているが、フェノー
ル類の水酸基のO−アルキル化に関するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フェ
ノール類とアルコールを反応させてフェノール類の水酸
基をO−アルキル化したアルキルエーテル化合物を製造
する際に、小さい反応容器でも高選択率でかつ熱拡散性
の良い条件で製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、鋭意研究を続けた結果、フェノール類と一価
のアルコールとを、ゼオライト又は金属ハロゲン化物触
媒の存在下に超臨界状態になる条件下で反応させること
により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0007】
【化2】 ………(1)
【0008】[式中、R1〜R5は,それぞれ独立に、水
素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。]で示
されるフェノール類と、一価のアルコールとを、ゼオラ
イト又は金属ハロゲン化物触媒の存在下、該アルコール
が超臨界状態になる条件下で反応させて得られる、該フ
ェノール類の水酸基のO−アルキル化方法[以下、本発
明製法(1)と記す。]に係るものである。
【0009】また、本発明は、上記一般式(1)で示さ
れるフェノール類と、一価のアルコールとを、ゼオライ
ト又は金属ハロゲン化物触媒、及び二酸化炭素の存在
下、該アルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状態
になる条件下で反応させて得られる、該フェノール類の
水酸基のO−アルキル化方法[以下、本発明製法(2)
と記す。]に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において出発原料として用いる一般式
(1)で示されるフェノール類のR1〜R5において、炭
素数1〜10のアルキル基は直鎖であっても分岐があっ
てもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。かか
るフェノール類の具体例としては、フェノール、クレゾ
ール、モノエチルフェノール、キシレノール、トリメチ
ルフェノール、等があげられる。これらは単独でも、混
合物でも使用できる。
【0011】本発明において、もう1つの出発原料であ
るアルコールは、一価のアルコールであれば特に限定さ
れないが、炭素数1〜10の一価のアルコールであるこ
とが好ましい。かかるアルコールの具体例としては、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノ
ール、n−ペンタノール、n−へキサノール、シクロヘ
キサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n
−ノナノール、n−デカノール等があげらる。メタノー
ル又はエタノールがより好ましく、メタノールがさらに
好ましい。これらのアルコールは、単独でも、混合物で
も使用できる。
【0012】一般式(1)で示されるフェノール類に対
するアルコールのモル比は、使用する化合物により適宜
決定されるが、一般に3から1000であり、3から3
00が好ましく使用できる。
【0013】本発明製法(1)においては、一価のアル
コールが超臨界状態になる条件下で反応させることを特
徴とする。また、本発明製法(2)においては、該アル
コール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状態になる条件
下で反応させることを特徴とする。ここに本発明でいう
超臨界状態とは次の状態をいう。物質には、固有の気
体、液体、固体の3態があり、さらに、臨界温度および
臨界圧力以上になると、圧力をかけても凝縮しない流体
相がある。この状態を超臨界状態という。超臨界状態に
ある流体は、液体や気体の通常の性質と異なる性質を示
す。超臨界状態の流体の密度は、液体に近く、粘度は、
気体に近く、熱伝導率と拡散係数は、気体と液体の中間
的性質を示す、“液体ではない溶媒”であり、低粘性、
高拡散性のために物質移動が有利となり、また高伝導性
のために高い熱移動性を得ることができる。
【0014】超臨界流体を反応場として用いると、反応
場が上述のように高密度、高拡散性の状態になっている
ため、通常の液相反応や気相反応よりも高い反応性が得
られ、一般式(1)で示されるフェノール類の水酸基を
O−アルキル化したアルキルエーテル化合物を効率よく
生成することが可能である。また、超臨界状態は、液相
に近い密度を持つため、気相反応と比較して反応装置を
小さくできる。
【0015】本発明においては、反応温度の上限は、限
定的ではないが、副反応を抑制するため、500℃以下
であることが好ましい。反応圧力の上限も限定的ではな
いが、反応装置の耐圧を増すためにコストがかかるの
で、25MPa以下であることが好ましい。
【0016】本発明製法(1)においては、一価のアル
コールが超臨界状態になる条件下で反応させることが必
要である。該アルコールとして例えばメタノールを用い
る場合には、メタノールは、臨界温度が240℃、臨界
圧力が8MPaなので、240℃以上および8MPa以
上の条件で反応を行う。エタノールを用いる場合には、
エタノールは、臨界温度が243℃、臨界圧力が6.3
MPaなので、243℃以上および6.3MPa以上の
条件で反応を行う。n−プロパノールを用いる場合に
は、n−プロパノールの臨界温度は264℃、臨界圧力
は5MPaなので、264℃および5MPa以上の条件
で行う。n−ブタノールを用いる場合には、n−ブタノ
ールの臨界温度は287℃、臨界圧力は4.8MPaな
ので、287℃以上および4.8MPa以上の条件で反
応を行う。
【0017】次に、本発明製法(2)について説明す
る。本発明製法(2)においては、二酸化炭素の存在
下、一価のアルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨界
状態になる条件下で反応させることが必要である。該ア
ルコールと二酸化炭素の混合比に特に制限はないが、反
応に用いるフェノール類の該アルコールへの溶解度を考
慮して決定される。該アルコールと二酸化炭素の混合比
は、通常10:90から90:10である。
【0018】該アルコールとしてメタノールを、一般式
(1)で示されるフェノール類としてフェノールを用い
る場合について具体的に説明する。例えば、メタノール
と二酸化炭素のモル比が、75:25の混合物の場合、
J.Chem.Thermodynamics、第23
巻、第970頁(1991年)によれば、当該混合物の
臨界温度は204℃、臨界圧力は、12.75MPaで
ある。メタノールと二酸化炭素の混合物が超臨界状態に
なる温度圧力条件下で該フェノール類の水酸基をO−ア
ルキル化したアルキルエーテル化合物の製造を行う場合
には、該混合物が超臨界状態となる温度・圧力条件下で
ある必要がある。例えば、上記のメタノールと二酸化炭
素のモル比が、75:25の混合物の場合は、温度20
4℃以上、圧力12.75MPa以上で行うことが必要
であり、温度240℃以上、圧力12.75MPa以上
で行うことがより好ましい。
【0019】本発明製法(1)及び本発明製法(2)に
おける反応時間は、それぞれ、該フェノール類および該
アルコールの種類等により適宜決定されるが、通常、5
分〜24時間の範囲である。また、本発明のそれぞれの
製法においては、ゼオライト又は金属ハロゲン化物触媒
の存在下で反応させることが必要である。
【0020】金属ハロゲン化物としては、アルカリ金属
のハロゲン化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物等が
挙げられ、塩化物、臭化物、ヨウ化物が好ましい。金属
ハロゲン化物の具体的としては、塩化ナトリウム、臭化
ナトリウム、塩化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム等が挙げられ、塩化ナトリウ
ム、臭化ナトリウム、塩化リチウム、ヨウ化リチウムが
好ましい。またこれらは、ゼオライトと組み合わせて用
いてもよい。
【0021】ゼオライトとしては、例えばA型ゼオライ
ト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト、
エリオナイト、フェリエライト、ZSM−5型ゼオライ
ト、ベータ型ゼオライトなどが挙げられるが、X型ゼオ
ライト、Y型ゼオライトが好ましい。ゼオライト中のS
i又はAlサイトを他の金属で一部置換して使用しても
よいし、複数のゼオライトを組み合わせたり、金属ハロ
ゲン化物と組み合わせて使用してもよい。
【0022】これらのゼオライトのカチオンサイトに存
在するイオンは、H+、Li+、Na +、Mg2+、K+、C
2+、Rb+、Sr2+、Cs+、Ba2+、Cr3+、F
2+、Fe3+、Ni2+、Cu+、Cu2+、Ru3+、Rh
3+、Pd2+、Ir3+、Pt2+、NH4 +など特に限定され
ない。複数の金属イオンを組み合わせて使用することが
できるが、 Li+、Na+、Mg2+、K+、Ca2+、R
+、Sr2+、Cs+、Ba2 +のアルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオンを含有していることが好ましい。
【0023】また、これらのゼオライトのSiO2/A
23モル比は、通常1〜1000で使用されるが、好
ましくは1〜100である。
【0024】本発明は種々の反応態様で実施できる。例
えば、バッチ方式で行っても良いし、流通連続方式で行
っても良い。使用する触媒量は特に限定されず、各反応
態様や規模に応じて選択できる。
【0025】本発明製法(1)及び本発明製法(2)の
それぞれの反応終了後の反応混合物には、未反応の原料
や、該フェノール類の芳香核アルキル置換体等の副生成
物が含まれることもある。各種の用途に必要な純度ま
で、該フェノール類の水酸基をO−アルキル化したアル
キルエーテル化合物を分離して使用されるが、その方法
は特に限定されず、該化合物の性質に応じて、蒸留、抽
出等の一般的な方法が適用できる。
【0026】すなわち、本発明の方法によれば、一般式
(1)で示されるフェノール類と一価のアルコールから
該フェノール類の水酸基をO−アルキル化したアルキル
エーテル化合物を、比較的小さな反応器でも高選択率で
かつ熱拡散性の良い条件で製造する方法が提供できる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例における反応物および生成物の量は、ガスク
ロマトグラフィーGC−353B(ジーエルサイエンス
製)を用いて検出した各物質の面積をもとに、面積百分
率法を用いて求めた。
【0028】実施例1 フェノール0.411g(関東化学製)とメタノール
1.36g(和光純薬製、特級)、Na−X型ゼオライ
ト24mg(ユニオン昭和製モレキュラーシーブ13
X)をオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5
ml)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反
応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出した。
上記の方法により定量したところフェノールの転化率は
40モル%で、アニソールの選択率は82モル%であっ
た。また、副生成物としてオルトクレゾールが3モル%
の選択率で生成した。本オートクレーブには、圧力計が
付属しないため、反応中の圧力を推定するため、下記の
実験を行った。すなわち、同一のオートクレーブに圧力
計を付け、同量のフェノールとメタノールを仕込み、サ
ンドバスにて400℃まで昇温して、圧力を測定した。
反応中の圧力の推定値は15MPaであった。
【0029】実施例2(1) Na−Y型ゼオライト (日揮ユニバーサル製LZY−
54)521mgに0.5M−CsCl水溶液100m
lを加え50℃で4時間攪拌した後、水溶液をろ過分離
した。この操作を3回繰り返し、水洗を行った。これを
150℃で3時間乾燥した後、粉砕してCs−Y型ゼオ
ライトを調製した。 実施例2(2) フェノール0.415gとメタノール1.40g、実施
例2(1)で調製したCs−Y型ゼオライト23mgを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml)
に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反応を開
始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温に戻っ
た後に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の
方法により定量したところフェノールの転化率は12モ
ル%で、アニソールの選択率は84モル%であった。ま
た、副生成物としてオルトクレゾールが2モル%の選択
率で生成した。反応中の圧力推定値は15MPaであっ
た。
【0030】比較例1 フェノール0.400gとメタノール1.37g、Na
−X型ゼオライト81mgをオートクレーブ(SUS3
16製、内容積4.5ml)に仕込み、サンドバスにて
200℃まで昇温し反応を開始した。8時間後オートク
レーブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレ
ーブから取り出した。上記の方法により定量したところ
フェノールの転化率は0.5モル%以下であった。反応
中の圧力推定値は3MPaであった。
【0031】比較例2 フェノール0.400gとメタノール1.37gをオー
トクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml)に仕
込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反応を開始し
た。30分後オートクレーブを急冷し、室温に戻った後
に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の方法
により定量したところフェノールの転化率は7モル%
で、アニソールの選択率は4モル%であった。また、副
生成物としてオルトクレゾールが35モル%の選択率で
生成した。反応中の圧力推定値は15MPaであった。
【0032】実施例3 パラクレゾール0.464g(和光純薬製、1級)とメ
タノール1.37g、Na−X型ゼオライト50mgを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml)
に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し反応を開
始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室温に戻っ
た後に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の
方法により定量したところフェノールの転化率は12モ
ル%で、4−メチルアニソールの選択率は84モル%で
あった。また、副生成物として2、4−キシレノールが
2モル%の選択率で生成した。反応中の圧力推定値は1
1MPaであった。
【0033】実施例4 メタクレゾール0.464g(和光純薬製、特級)とメ
タノール1.37g、Na−X型ゼオライト50mgを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml)
に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し反応を開
始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室温に戻っ
た後に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の
方法により定量したところフェノールの転化率は13モ
ル%で、3−メチルアニソールの選択率は80モル%で
あった。また、副生成物として2,5−キシレノールが
2モル%、2,3−キシレノールが3モル%の選択率で
生成した。反応中の圧力推定値は11MPaであった。
【0034】実施例5 フェノール0.286gとメタノール1.35g、Li
Cl5mgをオートクレーブ(SUS316製、内容積
4.5ml)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところフェノールの
転化率は36モル%で、アニソールの選択率は51モル
%であった。また、副生成物としてオルトクレゾールが
10モル%の選択率で生成した。反応中の圧力推定値は
15MPaであった。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法によれば、フェノール類と
アルコールからフェノール類の水酸基をO−アルキル化
したアルキルエーテル化合物を、比較的小さい反応容器
でも高選択率でかつ熱拡散性の良い条件で製造できる方
法を提供することにある。ここで得られた該アルキルエ
ーテル化合物を分離・精製することにより、医薬、農
薬、樹脂、香料、工業薬品等の原料や中間体として用い
ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA02 BA03 BA06 BA37 BA71 BC10 BC11 GN05 GP03 4H039 CA61 CD10 CD30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 ………(1) [式中、R1〜R5は,それぞれ独立に、水素原子又は炭
    素数1〜10のアルキル基を表す。]で示されるフェノ
    ール類と、一価のアルコールとを、ゼオライト又は金属
    ハロゲン化物触媒の存在下、該アルコールが超臨界状態
    になる条件下で反応させることを特徴とするフェノール
    類のO−アルキル化方法。
  2. 【請求項2】上記一般式(1)で示されるフェノール類
    と、一価のアルコールとを、ゼオライト又は金属ハロゲ
    ン化物触媒、及び二酸化炭素の存在下、該アルコール及
    び二酸化炭素の混合物が超臨界状態になる条件下で反応
    させることを特徴とするフェノール類のO−アルキル化
    方法。
  3. 【請求項3】フェノール類がフェノール、クレゾール又
    はキシレノールである請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】一価のアルコールが炭素数1〜10のアル
    コールである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】アルコールがメタノール又はエタノールで
    ある請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】アルコールがメタノールである請求項4記
    載の製造方法。
  7. 【請求項7】ゼオライトがX型ゼオライト又はY型ゼオ
    ライトである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】ゼオライトのカチオンサイトに存在するイ
    オンがアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオン
    を含む請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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