JP2002138062A - ナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法 - Google Patents

ナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法

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Fumiaki Goto
文郷 後藤
Kozo Tanaka
浩三 田中
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ナフトール類と一価のアルコールを、該ナフト
ール類にカルボキシル基を導入することなく、またカル
ボン酸を存在させることなく反応させて、高い選択率で
ナフトール類のアルキルエーテル化合物を製造する方法
を提供する。 【解決手段】ナフトール類と、一価のアルコールとを、
ゼオライト触媒の存在下、該アルコールが超臨界状態に
なる条件下で反応させる、下記一般式(1)で示される
該ナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法。
ナフトール類と、一価のアルコールとを、ゼオライト触
媒、及び二酸化炭素の存在下、該アルコールおよび二酸
化炭素の混合物が超臨界状態になる条件下で反応させ
る、下記一般式(1)で示される該ナフトール類のアル
キルエーテル化合物の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナフトール類のア
ルキルエーテル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナフトール類のアルキルエーテル化合物
は香料やフレーバー(食品用)として工業的に製造され
ている。例えば2−ナフチルエチルエーテルは石けん用
香料、化粧品用香料、フレーバーとして、2−ナフチル
メチルエーテルは石けん用香料として使用されている。
従来から、ナフトール類のアルキルエーテル化合物の製
造方法は、フェノール類をジアルキル硫酸類と反応させ
て製造する方法が知られている。しかし、高価で腐食性
の強いジアルキル硫酸類を用いている点が問題であっ
た。
【0003】このような問題点を改善するために、ナフ
トール類をアルコールと気相で反応させる方法が各種提
案されている。例えば、日本化学会誌2331頁(19
85年)には、カオリンを触媒とし、気相でナフトール
類とアルコールを反応させてナフトール類のアルキルエ
ーテル化合物を製造する方法が記載されているが、選択
率が低いという問題があった。
【0004】特開平11−236344号公報には、ナ
フトール類をアルコールと超臨界状態で反応させて、該
アルキルエーテル化合物を製造する方法が記載されてい
るが、該ナフトール類がカルボキシル基を有している
か、またはカルボン酸の存在が必要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ナフ
トール類と一価のアルコールを、該ナフトール類にカル
ボキシル基を導入することなく、またカルボン酸を存在
させることなく反応させて、高い選択率でナフトール類
のアルキルエーテル化合物を製造する方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、鋭意研究を続けた結果、ナフトール類と一価
のアルコールとを、ゼオライト触媒という特定の触媒の
存在下に、該アルコールが超臨界状態になる条件下で反
応させることにより上記課題を解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0008】
【化7】 ………(1)
【0009】(式中、R1〜R7は、それぞれ独立に、水
素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で示
されるナフトール類と、一般式(2)
【0010】
【化8】R8−OH ………(2)
【0011】(式中、R8は炭素数1〜10のアルキル
基を表す。)で示される一価のアルコールとを、ゼオラ
イト触媒の存在下、該アルコールが超臨界状態となる条
件下で反応させることによる一般式(3)
【0012】
【化9】 ………(3) (式中、R1〜R8は上記と同じ意味を表す。)で示され
るナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法
(以下、本発明製法(1)と記す。)を提供する。
【0013】また、本発明は、上記一般式(1)で示さ
れるナフトール類と、上記一般式(2)で示される一価
のアルコールとを、ゼオライト触媒、および二酸化炭素
の存在下、該アルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨
界状態になる条件下で反応させることによる上記一般式
(3)で示されるナフトール類のアルキルエーテル化合
物の製造方法(以下、本発明製法(2)と記す。)を提
供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において出発原料として用いる一般式
(1)で示されるナフトール類のR1〜R7において、炭
素数1〜10のアルキル基は直鎖であっても分岐があっ
ても環状でもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
【0015】かかるナフトール類の代表例としては、例
えば1−ナフトール、2−ナフトール、2−メチル−1
−ナフトール、2−エチル−1−ナフトール、1−メチ
ル−2−ナフトール、1−エチル−2−ナフトール、3
−メチル−2−ナフトール、6−メチル−2−ナフトー
ル等があげられる。好ましくは、1−ナフトール、2−
ナフトールである。これらは単独でも、混合物でも使用
できる。
【0016】本発明において、もう1つの出発原料であ
る一価のアルコールは、一般式(2)で表される炭素数
1〜10の一価のアルコールであれば直鎖であっても分
岐があっても環状でもよく、特に限定されないが、かか
るアルコールの具体例としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノ
ール、n−へキサノール、シクロヘキサノール、n−ヘ
プタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−
デカノール等があげられる。メタノールまたはエタノー
ルが好ましく、メタノールがさらに好ましい。これらの
アルコールは、単独でも、混合物でも使用できる。
【0017】一般式(1)で示されるナフトール類に対
するアルコールのモル比は、1から1000の範囲が好
ましく、1から200の範囲ががより好ましく、2から
50の範囲ががさらに好ましい。
【0018】本発明製法(1)においては、一価のアル
コールが超臨界状態になる条件下で反応させることを特
徴とする。また、本発明製法(2)においては、該アル
コール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状態になる条件
下で反応させることを特徴とする。
【0019】物質には気体、液体、固体の三態がある
が、さらに、臨界温度および臨界圧力以上になると気体
とも液体とも言えず、圧力をかけても凝縮(液化)しな
い流体相となる。この状態を超臨界状態といい、超臨界
状態にある物質を超臨界流体という。超臨界流体は、液
体や気体とは異なる性質を示す。超臨界流体の密度はそ
の物質の液体に近く、超臨界流体の粘度はその物質の気
体に近く、熱伝導率と拡散係数は、気体と液体の中間的
性質を示す。超臨界流体は「液体ではない溶媒」であ
り、高密度、低粘性、高拡散性のために反応が進み易く
なるものと思われるが、機構は明らかではない。また、
超臨界状態は、液相に近い密度を持つため、気相反応と
比較して反応装置を小さくできる。
【0020】本発明の製造方法(1)においては、一価
のアルコールが超臨界状態になる条件下で反応させるこ
とが必要である。該アルコールとして例えばメタノール
を用いる場合には、メタノールは臨界温度が240℃で
臨界圧力が8MPaなので、240℃以上および8MP
a以上の条件で反応を行う。エタノールを用いる場合に
は、エタノールは臨界温度が243℃で臨界圧力が6.
3MPaなので、243℃以上および6.3MPa以上
の条件で反応を行う。n−プロパノールを用いる場合に
は、n−プロパノールの臨界温度は264℃で臨界圧力
は5MPaなので、264℃以上および5MPa以上の
条件で行う。n−ブタノールを用いる場合には、n−ブ
タノールの臨界温度は287℃で臨界圧力は4.8MP
aなので、287℃以上および4.8MPa以上の条件
で反応を行う。
【0021】次に、本発明の製造方法(2)について説
明する。本発明の製造方法(2)においては、二酸化炭
素の存在下、一価のアルコール及び二酸化炭素の混合物
が超臨界状態になる条件下で反応させることが必要であ
る。一価のアルコールと二酸化炭素の混合比に特に制限
はないが、反応に用いるナフトール類の該アルコールへ
の溶解度を考慮して決定される。該アルコールと二酸化
炭素の混合モル比の範囲は、通常10:90から90:
10である。
【0022】該一価のアルコールとしてメタノールを用
いる場合について具体的に説明する。例えば、メタノー
ルと二酸化炭素のモル比が、75:25の混合物の場
合、当該混合物の臨界温度は204℃、臨界圧力は、1
2.75MPa(J.Chem.Thermodyna
mics、第23巻第970頁(1991年))である
ので、メタノールと二酸化炭素の混合物が超臨界状態に
なる温度圧力条件下でナフトール類のアルキルエーテル
化合物の製造を行うためには、温度204℃以上、圧力
12.75MPa以上で反応を行うことが必要であり、
温度240℃以上、圧力12.75MPa以上で反応を
行うことがより好ましい。
【0023】本発明の製造方法においては、反応温度
は、副反応を抑制するため、500℃以下であることが
好ましい。より好ましくは400℃以下である。反応圧
力は反応装置の耐圧を増すためにコストがかかるので、
25MPa以下であることが好ましい。より好ましくは
20MPa以下である。
【0024】本発明の製造方法における反応時間は、そ
れぞれ、ナフトール類およびアルコールの種類等により
適宜決定されるが、通常、1分〜24時間の範囲が好ま
しく、より好ましくは3分〜6時間である。
【0025】本発明の製造方法においては、ゼオライト
触媒の存在下で反応させることが必要である。ゼオライ
トとしては、例えばA型ゼオライト、X型ゼオライト、
Y型ゼオライト、モルデナイト、エリオナイト、フェリ
エライト、ZSM−5型ゼオライト、ベータ型ゼオライ
トなどが挙げられるが、X型ゼオライト、Y型ゼオライ
トが好ましい。ゼオライト中のSi又はAlサイトを他
の金属で一部置換して使用してもよいし、複数のゼオラ
イトを組み合わせて使用してもよい。
【0026】これらのゼオライトのカチオンサイトに存
在するカチオンは、H+、Li+、Na+、Mg2+、K+
Ca2+、Rb+、Sr2+、Cs+、Ba2+、Cr3+、Fe
2+、Fe3+、Ni2+、Cu+、Cu2+、Ru3+、R
3+、Pd2+、Ir3+、Pt2+、NH4 +を挙げることが
できる。複数の金属イオンを組み合わせて使用すること
ができるが、Li+、Na+、Mg2+、K+、Ca2+、R
+、Sr2+、Cs+、Ba2 +のアルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオンを含有していることが好ましい。
より好ましくは、Na+、K+、Rb+、Cs+であり、さ
らに好ましくは、Cs+である。
【0027】アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イ
オンの含有率は合計で通常10モル%以上であるが、好
ましくは50モル%以上、さらに好ましくは70モル%
以上である。
【0028】また、これらのゼオライトのSiO2/A
23モル比は、通常1〜1000で使用されるが、好
ましくは1〜100である。
【0029】本発明は種々の反応態様で実施できる。例
えば、バッチ方式で行っても良いし、流通連続方式で行
っても良い。使用する触媒量は特に限定されず、各反応
態様や規模に応じて選択できる。
【0030】本発明の反応終了後の反応混合物には、未
反応の原料や、ナフトール類の芳香核アルキル置換体等
の副生成物が含まれることもある。各種の用途に必要な
純度まで、ナフトール類のアルキルエーテル化合物を分
離または精製することができるが、その方法は特に限定
されず、該化合物の性質に応じて、蒸留、抽出等の工業
的に一般的な方法が適用できる。
【0031】本発明の方法によれば、一般式(1)で示
されるナフトール類と一般式(2)で示される一価のア
ルコールから一般式(3)で示されるナフトール類のア
ルキルエーテル化合物を、該ナフトール類にカルボキシ
ル基を導入することなく、またカルボン酸を存在させる
ことなく高選択率で製造できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例における反応物および生成物の量は、ガスク
ロマトグラフィーGC−353B(ジーエルサイエンス
製)を用いて検出した各物質の面積をもとに、面積百分
率法を用いて求めた。
【0033】実施例1 Na−Y型ゼオライト(日揮ユニバーサル製LZY−5
4)521mgに0.5M−CsCl水溶液100ml
を加え50℃で4時間攪拌した後、水溶液をろ過分離し
た。この操作を3回繰り返し、水洗を行った。これを1
50℃で3時間乾燥した後、粉砕してCs−Y型ゼオラ
イトを調製した。
【0034】2−ナフトール(純正化学製、特級)を
0.614gとメタノール(和光純薬製、特級)を1.
37gと調製したCs−Y型ゼオライトを24mgとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml)
に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し反応を開
始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室温に戻っ
た後に反応液をオートクレーブから取り出した。上記の
方法により定量したところ2−ナフトールの転化率は2
6モル%で、2−ナフチルメチルエーテルの選択率は8
9モル%であった。
【0035】本オートクレーブには圧力計が付属しない
ため、反応中の圧力を推定(圧力計を取付けるとオート
クレーブの内容積が少し増加するため値が僅かにズレる
ので推定値しか得られない)するため、以下の実験を行
った。同一のオートクレーブに圧力計を付け、同量の2
−ナフトールとメタノールを仕込み、サンドバスにて3
50℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力の値は11
MPaであり、反応中の圧力も11MPaと推定され
た。
【0036】実施例2 1−ナフトール(純正化学製、特級)を0.617gと
メタノールを1.36gと実施例1で調製したCs−Y
型ゼオライトを24mgとをオートクレーブ(SUS3
16製、内容積4.5ml)に仕込み、サンドバスにて
350℃まで昇温し反応を開始した。2時間後オートク
レーブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレ
ーブから取り出した。上記の方法により定量したところ
1−ナフトールの転化率は13モル%で、1−ナフチル
メチルエーテルの選択率は85モル%であった。反応中
の圧力は11MPaと推定された。
【0037】実施例3 2−ナフトールを0.620gとメタノールを1.36
gとNa−X型ゼオライトを24mgと(ユニオン昭和
製モレキュラーシーブ13X)をオートクレーブ(SU
S316製、内容積4.5ml)に仕込み、サンドバス
にて350℃まで昇温し反応を開始した。2時間後オー
トクレーブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオート
クレーブから取り出した。上記の方法により定量したと
ころ2−ナフトールの転化率は20モル%で、2−ナフ
チルメチルエーテルの選択率は78モル%であった。反
応中の圧力は11MPaと推定された。
【0038】実施例4 Na−X型ゼオライト463mgに0.5M−CsCl
水溶液100mlを加え50℃で4.5時間攪拌した
後、水溶液をろ過分離した。この操作を3回繰り返し、
水洗を行った。これを150℃で3時間乾燥した後、粉
砕してCs−X型ゼオライトを調製した。
【0039】2−ナフトールを0.616gとメタノー
ルを1.37gと調製したCs−X型ゼオライトを24
mgとをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.
5ml)に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し
反応を開始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室
温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところ2−ナフトールの
転化率は28モル%で、2−ナフチルメチルエーテルの
選択率は87モル%であった。反応中の圧力は11MP
aと推定された。
【0040】比較例1 2−ナフトールを0.604gとメタノールを1.37
gとをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5
ml)に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し反
応を開始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室温
に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出した。
上記の方法により定量したところ2−ナフトールの転化
率は2モル%で、2−ナフチルメチルエーテルの選択率
は48モル%であった。反応中の圧力は11MPaと推
定された。
【0041】比較例2 2−ナフトールを0.156gとメタノールを0.34
gと実施例1で調製したCs−Y型ゼオライトを6.3
mgとをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.
5ml)に仕込み、サンドバスにて350℃まで昇温し
反応を開始した。2時間後オートクレーブを急冷し、室
温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところ2−ナフトールの
転化率は24モル%で、2−ナフチルメチルエーテルの
選択率は67モル%であった。
【0042】本オートクレーブには圧力計が付属しない
ため、同一のオートクレーブに圧力計を付け、同量の2
−ナフトールとメタノールを仕込み、サンドバスにて3
50℃まで昇温して、圧力を測定した。圧力の値は1M
Paであり、反応中の圧力も1MPaと推定された。気
相条件で反応を実施すると、2−ナフチルメチルエーテ
ルの選択率が大きく低下する。
【0043】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ナフトール類と
アルコールからナフトール類のアルキルエーテル化合物
を、ゼオライト触媒という特定の触媒を用いることによ
り、該ナフトール類にカルボキシル基を導入することな
く、またカルボン酸を存在させることなく高選択率で製
造することができるので、本発明は工業的に有用であ
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA02 BA06 BA30 BA32 BA71 BB30 BE41 GN05 GP03 4H039 CA61 CD10 CD40

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 ………(1) (式中、R1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子又は炭
    素数1〜10のアルキル基を表す。)で示されるナフト
    ール類と、一般式(2) 【化2】R8−OH ………(2) (式中、R8は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
    で示される一価のアルコールとを、ゼオライト触媒の存
    在下、該アルコールが超臨界状態となる条件下で反応さ
    せることを特徴とする一般式(3) 【化3】 ………(3) (式中、R1〜R8は前記と同じ意味を表す。)で示され
    るナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(1) 【化4】 ………(1) (式中、R1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子又は炭
    素数1〜10のアルキル基を表す。) で示されるナフトール類と、一般式(2) 【化5】R8−OH ………(2) (式中、R8は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
    で示される一価のアルコールとを、ゼオライト触媒およ
    び二酸化炭素の存在下、該アルコールおよび二酸化炭素
    の混合物が超臨界状態となる条件下で反応させることを
    特徴とする一般式(3) 【化6】 ………(3) (式中、R1〜R8は前記と同じ意味を表す。)で示され
    るナフトール類のアルキルエーテル化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】ナフトール類が1−ナフトールまたは2−
    ナフトールである請求項1または2に記載の記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】一価のアルコールがメタノール又はエタノ
    ールである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ゼオライトのカチオンサイトに存在するカ
    チオンとしてアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金
    属イオンを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】カチオンがNa+、K+、Rb+、Cs+から
    なる群から選ばれる一種以上である請求項5に記載の製
    造方法。
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