JP2001335188A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給紙コロと接する箇所で用紙がジャムを生じ
たために運転が停止された画像形成装置のジャム処理時
において、ジャムが生じた用紙を取り除いた後に、前カ
バーを開閉させてリセットキーをリセットするという操
作を不要とする。 【解決手段】 ジャムが生じた用紙を給紙部側へ引き出
して取り除くことにより給紙コロを逆回転させると、給
紙コロが逆回転したことが逆回転検知センサで検知さ
れ、その検知結果に基づいて運転停止解除手段により画
像形成装置の運転停止が自動的に解除される（ステップ
Ｓ４）。したがって、ジャム処理時に画像形成装置の運
転停止を解除するために画像形成装置の前カバーなどを
開閉させて行うリセットキーのリセット操作が不要とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置、複写
機、プリンタ等の画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、印刷装置等の画像形成装置におい
ては、搬送される用紙がジャムを生じたことを検知する
ための様々なジャム検知用センサが設けられている。ジ
ャム検知用センサの一例としては、搬送される用紙の先
端部が所定位置を通過したか否かを検知する光学式の用
紙先端検知センサが挙げられる。用紙の給紙が開始され
てから（例えば、給紙コロの駆動モータがオンになって
から）、所定時間が経過しても用紙先端検知センサが用
紙を検知しないときは、用紙がジャムを生じたと判断さ
れる。即ち、用紙先端検知センサがジャム検知用センサ
として機能する。

【０００３】用紙がジャムを生じたと判断された場合に
は、画像形成装置は運転が停止され、ジャム処理に備え
た待機状態となる。

【０００４】用紙がジャムを生じて画像形成装置の運転
が停止された場合には、ジャムを生じた用紙を取り除
き、その後に、リセットキーをリセット操作することに
より画像形成装置は運転可能な状態に戻る。

【０００５】リセットキーの配置、及び、リセットキー
のリセット操作に関しては、リセットキーを画像形成装
置の前カバーの近傍に設け、その前カバーを一旦開放
し、開放した前カバーを閉止することによりリセット操
作を行うという構造のものが多い。

【０００６】ここで、画像形成装置において用紙が最も
ジャムを生じ易いのは、用紙が給紙コロと接している箇
所であり、給紙コロによる用紙の不送り等によりジャム
を生じる。

【０００７】用紙が給紙コロと接した箇所でジャムを生
じた場合には、その用紙を給紙部側へ引き出し、つい
で、前カバーを開閉させることによりリセットキーのリ
セット操作を行っている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】したがって、用紙が給
紙コロと接した箇所でジャムを生じた場合には、ジャム
を生じた用紙を給紙部側へ引き出して取り除くという操
作とは別個に、前カバーの開閉操作を行わなければなら
ず、煩雑である。

【０００９】そこで本発明は、給紙コロと接する箇所で
ジャムを生じた用紙のジャム処理時において、前カバー
を開閉させてリセットキーをリセットするという操作を
不要とした画像形成装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
用紙がセットされる給紙部と、所定方向へ回転駆動され
ることにより前記給紙部から前記用紙を給紙する給紙コ
ロと、前記給紙部から給紙された前記用紙が排紙部に向
けて搬送される用紙搬送経路と、前記用紙搬送経路上を
搬送される前記用紙に対して画像を形成する画像形成部
と、前記用紙がジャムを生じたときに運転を停止させる
運転停止手段とが設けられた画像形成装置において、前
記給紙コロを、この給紙コロと接する箇所でジャムが生
じた前記用紙を前記給紙部側に引き出すことに伴って給
紙時の回転方向と逆向きに逆回転可能に設け、前記給紙
コロの逆回転を検知する逆回転検知センサと、前記逆回
転検知センサの検知結果に基づいて前記運転停止手段に
よる運転停止を解除する運転停止解除手段と、を設け
た。

【００１１】したがって、給紙コロと接する箇所で用紙
がジャムを生じ、そのジャムが生じたことにより画像形
成装置の運転が運転停止手段により停止された場合にお
いて、ジャムが生じた用紙を給紙部側へ引き出して取り
除くことにより給紙コロが逆回転し、給紙コロが逆回転
したことが逆回転検知センサにより検知される。そし
て、逆転検知センサの検知結果に基づき、運転停止解除
手段により画像形成装置の運転停止が解除される。即
ち、給紙コロに接する箇所で用紙がジャムを生じた場合
には、その用紙を給紙部側へ引き出して取り除き、その
用紙を取り除く操作に伴って給紙コロが回転することに
より、画像形成装置の前カバーなどを開閉させることに
より行うリセットキーのリセット操作が不要となる。

【００１２】請求項２記載の発明は、請求項１記載の画
像形成装置において、前記逆回転検知センサは、回転方
向と回転量とを検知できるエンコーダである。

【００１３】したがって、給紙コロがジャム処理に伴っ
て逆回転したことの検知を確実に行える。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。図１は、画像形成装置の一つである孔
版印刷装置の全体構造を示す縦断正面図である。なお、
孔版印刷装置の基本的構造は周知のものであるので、基
本的構造は簡単に説明する。この孔版印刷装置は、画像
読取部１、製版部２、画像形成部である印刷部３、排版
部４、給紙部５、排紙部６、給紙部５から排紙部６に向
けて用紙７が搬送される用紙搬送経路８等により構成さ
れている。

【００１５】画像読取部１は、コンタクトガラス上に位
置する原稿の画像を光学的に読み取るところであり、こ
の画像読取部１で読み取られた画像の印刷が行われる。

【００１６】製版部２は、ロール状に巻かれたマスタ原
紙９を保持する保持部１０、マスタ原紙９を加熱溶融穿
孔することにより画像読取部１で読み取った原稿の画像
に応じた穿孔画像を形成するサーマルヘッド１１、マス
タ原紙９をサーマルヘッド１１に押し付けるプラテンロ
ーラ１２、穿孔画像が形成されたマスタ原紙９を所定長
さにカットするカッタ１３等から構成されている。穿孔
画像が形成されたマスタ原紙９がカッタ１３で所定長さ
にカットされることによりマスタ（図示せず）が形成さ
れる。

【００１７】印刷部３は、軸線回りに回転駆動されてそ
の外周面にマスタが巻き付けられる多孔性で円筒状の版
胴１４、版胴１４の外周面に接離する位置へ移動自在な
プレスローラ１５、版胴１４の内部に設けられたインキ
供給機構１６等から構成されている。この印刷部３で
は、マスタが巻き付けられた版胴１４とプレスローラ１
５とで給紙部５から給紙されて用紙搬送経路８に沿って
搬送される用紙７を挟持し、このとき、インキ供給機構
１６により供給されたインキをマスタの穿孔部分から滲
み出させることにより用紙７に対して穿孔画像に応じた
印刷が行われる。

【００１８】排版部４は、所定枚数の印刷が終了して不
要になった使用済みのマスタを版胴１４の外周面から剥
がし、剥がしたマスタを収納する構造であり、使用済み
のマスタを版胴１４の外周面から剥がすための排版ロー
ラ１７、版胴１４から剥がされたマスタを収納する排版
収納箱１８等により構成されている。

【００１９】給紙部５は、用紙搬送経路８に沿って搬送
される用紙７がセットされるところであり、用紙７が載
置される給紙台１９、セットする用紙７の位置決めを行
うサイドフェンス２０、セットされた用紙７のサイズを
検知する用紙サイズセンサ（図示せず）、時計回り方向
へ回転駆動されることにより給紙台１９上にセットされ
た用紙７を１枚ずつ給紙する給紙コロ２１、用紙７の重
送を防止するための分離コロ２２等により構成されてい
る排紙部６は、印刷が終了した用紙７が排紙されるとこ
ろであり、印刷が行われて排紙された用紙７が載置され
る排紙台２３、排紙された用紙７の用紙揃えを行うため
のエンドフェンス２４及び一対のサイドフェンス２５等
により構成されている。

【００２０】用紙搬送経路８上には、搬送される用紙７
を印刷部３へ送り込むタイミングを計るレジストローラ
２６、印刷が行われた用紙７を吸着して搬送する吸着搬
送装置２７が設けられている。

【００２１】図２は、孔版印刷装置の制御系の電気的接
続を示すブロック図である。上述した各部の作業は図２
に示す制御系によってなされる。この制御系は、図示し
ないＣＰＵ及びメモリからなるマイクロコンピュータ構
成の制御部２８を主要な構成要素として備え、この制御
部２８に、メインスイッチ２９、操作パネル３０、画像
読取部１、製版部２、印刷部３、排版部４、給紙部５、
複数のジャム検知用センサ３１、リセットキー３２、給
紙コロ２１の逆回転を検知する逆回転検知センサである
エンコーダ３３等が接続されている。

【００２２】リセットキー３２は、用紙７がジャムを生
じたことにより孔版印刷装置の運転が停止された場合
に、ジャム処理後に運転停止を解除するために操作され
るキーであり、孔版印刷装置の前カバー（図示せず）の
開閉操作に伴ってリセット操作される位置に配置されて
いる。

【００２３】エンコーダ３３は、図３に示すように、円
周上に多数のスリット孔が形成されて給紙コロ２１と一
体に回転自在であるスリット円板３４と、このスリット
円板３４を挟んで対向する発光部３５と受光部３６とに
より構成されている。

【００２４】ここで、本実施の形態の孔版印刷装置は、
制御部２８におけるマイクロコンピュータ動作によって
実行される各種の処理として、ジャム検知手段、運転停
止手段、運転停止解除手段を有する。

【００２５】ジャム検知手段は、孔版印刷装置内で用紙
７がジャムを生じたことを検知する処理で、ジャム検知
用センサ３１からの検知結果に基づいて行われる。

【００２６】運転停止手段は、孔版印刷装置内で用紙７
がジャムを生じた場合に、孔版印刷装置の運転を停止さ
せる処理であり、ジャム検知手段によるジャムの検知に
基づいて行われる。

【００２７】運転停止解除手段は、運転停止手段による
運転停止を解除する処理であり、エンコーダ３３が給紙
コロ２１の逆回転を検知することにより行われる。リセ
ットキー３２を押してリセット操作した場合に行われる
処理と同じ処理である。

【００２８】図４は、孔版印刷装置において給紙コロ２
１に接する箇所で用紙７がジャムを生じた場合の制御部
２８の制御について説明するフローチャートである。制
御部２８では、複数のジャム検知用センサ３１のうちの
特定のジャム検知用センサ３１からの検知結果に基づい
て用紙７が給紙コロ２１に接する箇所でジャム（不送り
ジャム）が発生したか否かが判断される（ステップＳ
１）。

【００２９】そして、不送りジャムが発生した場合には
（ステップＳ１のＹ）、孔版印刷機の運転が停止され
（ステップＳ２）、ここに、運転停止手段が実行され
る。

【００３０】運転停止手段が実行された後には、エンコ
ーダ３３からの出力により給紙コロ２１が逆回転したか
否かが判断される（ステップＳ３）。なお、エンコーダ
３３は、給紙コロ２１に接した箇所でジャムを生じた用
紙７を給紙部５側へ引き出して取り除く操作に伴って逆
回転する。

【００３１】給紙コロ２１が逆回転したことが検知され
た場合には（ステップＳ３のＹ）、ジャムを生じた用紙
７が取り除かれたことを意味するので、孔版印刷装置の
運転停止が解除され（ステップＳ４）、ここに、運転停
止解除手段が実行される。

【００３２】このような構成において、本実施の形態の
孔版印刷装置では、印刷作業中に給紙コロ２１に接触す
る箇所で用紙７がジャム（不送りジャム）を生じた場合
には、孔版印刷機の運転が停止され、ジャム処理に備え
た待機状態となる。

【００３３】この不送りジャムのジャム処理時には、ま
ず、不送りジャムが生じている用紙７を給紙部５側へ引
き出して取り除く。このとき、用紙７が給紙部５側へ引
き出されることに伴って給紙コロ２１が逆回転し（給紙
時の回転方向と逆方向へ回転し）、この逆回転がエンコ
ーダ３３により検知される。そして、給紙コロ２１の逆
回転がエンコーダ３３により検知された後、運転停止状
態が自動的に解除され、印刷作業を再開させることがで
きるようになる。

【００３４】したがって、給紙コロ２１と接する箇所で
不送りジャムが生じた場合には、その不送りジャムが生
じている用紙７を給紙部５側へ引き出して取り除くこと
により、運転停止状態を自動的に解除することができ
る。このため、ジャム処理時において、リセットキーを
リセット操作するために前カバーを開閉操作するという
煩雑さがなくなる。

【００３５】なお、孔版印刷機の内部、例えば、印刷部
３の近傍でジャムが発生した場合には、従来例と同じよ
うにジャム処理を行う。即ち、前カバーを開き、ジャム
が生じている用紙７を取り除き、その後に前カバーを閉
止することによりリセットキー３２をリセットする。

【００３６】

【発明の効果】請求項１記載の発明の画像形成装置によ
れば、給紙コロと接する箇所で用紙がジャムを生じ、そ
のジャムが生じたことにより画像形成装置の運転が運転
停止手段により停止された場合には、ジャムが生じた用
紙を給紙部側へ引き出して取り除くことにより給紙コロ
を逆回転させると、給紙コロの逆回転を検知した逆回転
検知センサの検知結果に基づいて運転停止解除手段によ
り画像形成装置の運転停止を自動的に解除することがで
き、したがって、ジャム処理時に画像形成装置の運転停
止を解除するために画像形成装置の前カバーなどを開閉
させて行うリセットキーのリセット操作を不要とするこ
とができる。

【００３７】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載の画像形成装置において、逆回転検知センサは回転方
向と回転量とを検知できるエンコーダであるので、給紙
コロがジャム処理に伴って逆回転したことの検知を確実
に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態における孔版印刷装置の
全体構造を示す縦断正面図である。

【図２】孔版印刷装置の制御系の電気的接続を示すブロ
ック図である。

【図３】エンコーダの構造と配置状態とを拡大して示す
側面図である。

【図４】給紙コロに接する箇所で用紙が不送りジャムを
生じた場合の制御部の制御について説明するフローチャ
ートである

【符号の説明】

３ 画像形成部 ５ 給紙部 ７ 用紙 ８ 用紙搬送経路 ２１ 給紙コロ ３３ 逆回転検知センサ ステップＳ２ 運転停止手段 ステップＳ４ 運転停止解除手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C061 AP04 BB10 HH03 HJ03 HV09 HV56 2H027 DC14 DE02 DE07 ED17 EE06 EK04 ZA07 3F048 AA02 AA05 AB01 BA14 BA25 BB02 BB05 BD07 CC07 EA01 EA05 EA13 EB12

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙がセットされる給紙部と、所定方向
   へ回転駆動されることにより前記給紙部から前記用紙を
   給紙する給紙コロと、前記給紙部から給紙された前記用
   紙が排紙部に向けて搬送される用紙搬送経路と、前記用
   紙搬送経路上を搬送される前記用紙に対して画像を形成
   する画像形成部と、前記用紙がジャムを生じたときに運
   転を停止させる運転停止手段とが設けられた画像形成装
   置において、 前記給紙コロを、この給紙コロと接する箇所でジャムが
   生じた前記用紙を前記給紙部側に引き出すことに伴って
   給紙時の回転方向と逆向きに逆回転可能に設け、 前記給紙コロの逆回転を検知する逆回転検知センサと、 前記逆回転検知センサの検知結果に基づいて前記運転停
   止手段による運転停止を解除する運転停止解除手段と、
   を設けたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記逆回転検知センサは、回転方向と回
   転量とを検知できるエンコーダであることを特徴とする
   請求項１記載の画像形成装置。