JP2001333929A - 衛生パッドの裏面シート - Google Patents
衛生パッドの裏面シートInfo
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- JP2001333929A JP2001333929A JP2000158519A JP2000158519A JP2001333929A JP 2001333929 A JP2001333929 A JP 2001333929A JP 2000158519 A JP2000158519 A JP 2000158519A JP 2000158519 A JP2000158519 A JP 2000158519A JP 2001333929 A JP2001333929 A JP 2001333929A
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- sanitary pad
- back sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、衛生パッドの収納体内の体液吸収
体に吸収した体液が収納体外に漏出することがないとと
もに水解性を有してトイレに流して処理することができ
る裏面シートを提供する。 【解決手段】 本発明の衛生パッドの裏面シート１は、
体液が通液可能な表面シート２と裏面シート１とを重ね
合わせ、これらの対向外周縁部同士を一体化してなる収
納体３の内部に体液吸収体４を収納して形成された衛生
パッドＡに用いられる上記裏面シート１であって、この
裏面シート１は、水解性基材11の一面に水溶性樹脂層12
と撥水層13とが水溶性樹脂層12を内側にして積層されて
なるので、衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収さ
れた体液は、上記水溶性樹脂層及び上記撥水層の二層に
よって上記水解性基材側に浸入するのを確実に規制さ
れ、よって、体液吸収体に吸収された体液が裏面シート
を通じて収納体外に漏出するといった不測の事態は生じ
ない。
体に吸収した体液が収納体外に漏出することがないとと
もに水解性を有してトイレに流して処理することができ
る裏面シートを提供する。 【解決手段】 本発明の衛生パッドの裏面シート１は、
体液が通液可能な表面シート２と裏面シート１とを重ね
合わせ、これらの対向外周縁部同士を一体化してなる収
納体３の内部に体液吸収体４を収納して形成された衛生
パッドＡに用いられる上記裏面シート１であって、この
裏面シート１は、水解性基材11の一面に水溶性樹脂層12
と撥水層13とが水溶性樹脂層12を内側にして積層されて
なるので、衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収さ
れた体液は、上記水溶性樹脂層及び上記撥水層の二層に
よって上記水解性基材側に浸入するのを確実に規制さ
れ、よって、体液吸収体に吸収された体液が裏面シート
を通じて収納体外に漏出するといった不測の事態は生じ
ない。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理用ナプキン、
おりもの吸収パッド、失禁者用パッド等の衛生パッドに
用いられる裏面シートに関し、詳細には、衛生パッドの
収納体内に収納された体液吸収体内に吸収された体液が
収納体外に、即ち、裏面シートを通じて収納体外に漏出
することがないとともに、水解性を有して水洗トイレ等
に投棄可能な使い勝手に優れた衛生パッドの裏面シート
に関する。
おりもの吸収パッド、失禁者用パッド等の衛生パッドに
用いられる裏面シートに関し、詳細には、衛生パッドの
収納体内に収納された体液吸収体内に吸収された体液が
収納体外に、即ち、裏面シートを通じて収納体外に漏出
することがないとともに、水解性を有して水洗トイレ等
に投棄可能な使い勝手に優れた衛生パッドの裏面シート
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から生理用ナプキン、おりもの吸収
パッド、失禁者用パッド等の衛生パッドが汎用されてい
る。そして、使用した後の衛生パッドは、水解性を有し
ない材料が用いられていることから、トイレに配設され
た収納箱に投棄、処分される。ところが、使用後の衛生
パッドを誤って水洗トイレに流してしまうことがあり、
かかる場合には、上記衛生パッドが原因となって配管に
つまりを発生させるといった問題点があった。
パッド、失禁者用パッド等の衛生パッドが汎用されてい
る。そして、使用した後の衛生パッドは、水解性を有し
ない材料が用いられていることから、トイレに配設され
た収納箱に投棄、処分される。ところが、使用後の衛生
パッドを誤って水洗トイレに流してしまうことがあり、
かかる場合には、上記衛生パッドが原因となって配管に
つまりを発生させるといった問題点があった。
【０００３】そこで、特開平８−３８５４７号公報に
は、トイレに流すことができる吸収性衛生用品が提案さ
れ、この吸収性衛生用品の裏面シートは、水溶性ポリビ
ニルアルコールからなるフィルムに水不透過性の酢酸ビ
ニル・塩化ビニル・メチルメタクリレート共重合体の層
を積層した積層フィルムからなる。
は、トイレに流すことができる吸収性衛生用品が提案さ
れ、この吸収性衛生用品の裏面シートは、水溶性ポリビ
ニルアルコールからなるフィルムに水不透過性の酢酸ビ
ニル・塩化ビニル・メチルメタクリレート共重合体の層
を積層した積層フィルムからなる。
【０００４】しかしながら、上記積層フィルムでは、衛
生パッドの収納体内に吸収された体液が収納体外に、即
ち、積層フィルムを通じて収納体外に不測に漏出して下
着を汚染するといった問題点があり改善が求められてい
た。
生パッドの収納体内に吸収された体液が収納体外に、即
ち、積層フィルムを通じて収納体外に不測に漏出して下
着を汚染するといった問題点があり改善が求められてい
た。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、衛生パッド
を使用中に体重による加圧等があった場合にあっても、
衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収した体液が収
納体外に漏出することがないとともに水解性を有してト
イレに流して処理することができる裏面シートを提供す
る。
を使用中に体重による加圧等があった場合にあっても、
衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収した体液が収
納体外に漏出することがないとともに水解性を有してト
イレに流して処理することができる裏面シートを提供す
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の衛生パ
ッドの裏面シートは、体液が通液可能な表面シートと裏
面シートとを重ね合わせ、これらの対向外周縁部同士を
一体化してなる収納体の内部に体液吸収体を収納して形
成された衛生パッドに用いられる上記裏面シートであっ
て、この裏面シートは、水解性基材の一面に水溶性樹脂
層と撥水層とが水溶性樹脂層を内側にして積層されてな
ることを特徴とする。
ッドの裏面シートは、体液が通液可能な表面シートと裏
面シートとを重ね合わせ、これらの対向外周縁部同士を
一体化してなる収納体の内部に体液吸収体を収納して形
成された衛生パッドに用いられる上記裏面シートであっ
て、この裏面シートは、水解性基材の一面に水溶性樹脂
層と撥水層とが水溶性樹脂層を内側にして積層されてな
ることを特徴とする。
【０００７】請求項２に記載の衛生パッドの裏面シート
は、請求項１に記載の衛生パッドの裏面シートにおい
て、水溶性樹脂層がポリビニルアルコールから形成され
ていることを特徴とする。
は、請求項１に記載の衛生パッドの裏面シートにおい
て、水溶性樹脂層がポリビニルアルコールから形成され
ていることを特徴とする。
【０００８】
【作用】本発明の衛生パッドの裏面シートは、水解性基
材の一面に水溶性樹脂層と撥水層とが水溶性樹脂層を内
側にして積層されてなるので、収納体内の体液吸収体に
吸収された体液が裏面シートを通じて収納体外に漏出す
るのを水溶性樹脂層及び撥水層の二層によって確実に防
止している。
材の一面に水溶性樹脂層と撥水層とが水溶性樹脂層を内
側にして積層されてなるので、収納体内の体液吸収体に
吸収された体液が裏面シートを通じて収納体外に漏出す
るのを水溶性樹脂層及び撥水層の二層によって確実に防
止している。
【０００９】又、上記裏面シートの水溶性樹脂層は、短
時間であれば優れた体液不通液性を有するが長時間に亘
っては優れた体液不通液性を保持することができない反
面、優れた水解性を有する。一方、上記裏面シートの撥
水層は、優れた体液不通液性を有する反面、水解性にそ
れ程優れていない。
時間であれば優れた体液不通液性を有するが長時間に亘
っては優れた体液不通液性を保持することができない反
面、優れた水解性を有する。一方、上記裏面シートの撥
水層は、優れた体液不通液性を有する反面、水解性にそ
れ程優れていない。
【００１０】そこで、本発明の衛生パッドの裏面シート
は、その水解性基材の一面に、短時間であれば優れた体
液不通液性を有する水溶性樹脂層を積層し、この水溶性
樹脂層の一面に優れた体液不通液性を有する撥水層を積
層することによって、できるだけ撥水層の厚みを薄くし
て裏面シート全体の水解性を向上させるとともに、撥水
層の厚みを薄くしたことによる撥水層の体液不通液性の
低下を水溶性樹脂層によって補って裏面シート全体の体
液不通液性を向上させており、よって、上記裏面シート
は水解性と体液不通液性の双方に優れている。
は、その水解性基材の一面に、短時間であれば優れた体
液不通液性を有する水溶性樹脂層を積層し、この水溶性
樹脂層の一面に優れた体液不通液性を有する撥水層を積
層することによって、できるだけ撥水層の厚みを薄くし
て裏面シート全体の水解性を向上させるとともに、撥水
層の厚みを薄くしたことによる撥水層の体液不通液性の
低下を水溶性樹脂層によって補って裏面シート全体の体
液不通液性を向上させており、よって、上記裏面シート
は水解性と体液不通液性の双方に優れている。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明の衛生パッドの裏面シート
の一例を図面を参照しつつ説明する。衛生パッドの裏面
シート１は、図１乃至図３に示したように、体液、血
液、尿等の液体を通液可能で且つ中央部になるにしたが
って漸次僅かに幅狭くなるように形成された平面略縦長
長方形状の水解性を有する表面シート２と、上記表面材
２と同一形状で且つ同一大きさの平面略縦長長方形状の
水解性を有する裏面シート１とを上下方向に重ね合わ
せ、これら表裏シート１、２の対向外周縁部同士を熱融
着や接着剤等によって一体化してなる収納体３の内部に
体液吸収体４を収納して形成された衛生パッドＡに用い
られる裏面シート１であって、この裏面シート１は、水
解性基材11の一面に水溶性樹脂層12と撥水層13とが水溶
性樹脂層12を内側にして積層されてなる。
の一例を図面を参照しつつ説明する。衛生パッドの裏面
シート１は、図１乃至図３に示したように、体液、血
液、尿等の液体を通液可能で且つ中央部になるにしたが
って漸次僅かに幅狭くなるように形成された平面略縦長
長方形状の水解性を有する表面シート２と、上記表面材
２と同一形状で且つ同一大きさの平面略縦長長方形状の
水解性を有する裏面シート１とを上下方向に重ね合わ
せ、これら表裏シート１、２の対向外周縁部同士を熱融
着や接着剤等によって一体化してなる収納体３の内部に
体液吸収体４を収納して形成された衛生パッドＡに用い
られる裏面シート１であって、この裏面シート１は、水
解性基材11の一面に水溶性樹脂層12と撥水層13とが水溶
性樹脂層12を内側にして積層されてなる。
【００１２】上記裏面シート１の水解性基材11として
は、水中において溶解するか或いは繊維同士の絡合の大
部分が解けて繊維同士が互いに分離した状態となるもの
であれば、特に限定されず、例えば、水溶性繊維又は水
解性繊維からなる不織布が用いられる。上記水溶性繊維
又は水解性繊維としては、例えば、パルプ、レーヨン、
キュプラ、綿、麻、羊毛、絹、ポリビニルアルコール、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン等からなるものが挙げられるが、得られる
水解性基材11の水解性が優れていることから、パルプ、
綿等の短繊維のセルロース系繊維が好ましい。又、上記
水解性基材11の水解性としては、１００秒以下のものが
好ましい。
は、水中において溶解するか或いは繊維同士の絡合の大
部分が解けて繊維同士が互いに分離した状態となるもの
であれば、特に限定されず、例えば、水溶性繊維又は水
解性繊維からなる不織布が用いられる。上記水溶性繊維
又は水解性繊維としては、例えば、パルプ、レーヨン、
キュプラ、綿、麻、羊毛、絹、ポリビニルアルコール、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン等からなるものが挙げられるが、得られる
水解性基材11の水解性が優れていることから、パルプ、
綿等の短繊維のセルロース系繊維が好ましい。又、上記
水解性基材11の水解性としては、１００秒以下のものが
好ましい。
【００１３】又、上記水解性基材11は、水溶性バインダ
ーによって上記水溶性繊維又は水解性繊維同士が結着さ
れていてもよく、このような水溶性バインダーとして
は、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール；
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセ
ルロース誘導体；デンプン；アルギン酸ソーダ；ポリア
クリル酸ソーダ；ポリアクリル酸エステル等が挙げられ
る。
ーによって上記水溶性繊維又は水解性繊維同士が結着さ
れていてもよく、このような水溶性バインダーとして
は、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール；
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセ
ルロース誘導体；デンプン；アルギン酸ソーダ；ポリア
クリル酸ソーダ；ポリアクリル酸エステル等が挙げられ
る。
【００１４】更に、上記水解性基材11の目付量は、大き
いと、強度及び腰が強くなって衛生パッドの装着感が低
下することがあり、又、小さいと、衛生パッドの強度が
低下することがあるので、１０〜１００ｇ／ｍ2 が好ま
しく、２０〜３０ｇ／ｍ2 がより好ましい。
いと、強度及び腰が強くなって衛生パッドの装着感が低
下することがあり、又、小さいと、衛生パッドの強度が
低下することがあるので、１０〜１００ｇ／ｍ2 が好ま
しく、２０〜３０ｇ／ｍ2 がより好ましい。
【００１５】なお、上記水解性基材11の外面、即ち、収
納体３の外面を構成する面には、装飾のための印刷、エ
ンボス加工等を施すことにより、外観を向上させてもよ
い。
納体３の外面を構成する面には、装飾のための印刷、エ
ンボス加工等を施すことにより、外観を向上させてもよ
い。
【００１６】次に、上記水解性基材11の一面に全面的に
積層される水溶性樹脂層12を構成する合成樹脂として
は、水溶性であれば、特に限定されず、例えば、ポリビ
ニルアルコール及びその変性体、ポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリエチレンオキシ
ド、ビニルエーテル系ポリマー等が挙げられ、ポリビニ
ルアルコールが好ましい。
積層される水溶性樹脂層12を構成する合成樹脂として
は、水溶性であれば、特に限定されず、例えば、ポリビ
ニルアルコール及びその変性体、ポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリエチレンオキシ
ド、ビニルエーテル系ポリマー等が挙げられ、ポリビニ
ルアルコールが好ましい。
【００１７】又、上記水溶性樹脂層12の目付量は、大き
いと、得られる裏面シート１の水解性が低下することが
あり、又、小さいと、水解性基材11上に均一に水溶性樹
脂層12を積層させることができず、上記水解性基材11上
の一部に水溶性樹脂層が積層されていない部分が発生
し、撥水層が上記水解性基材11内に浸入して得られる裏
面シートの水解性が低下することがあるので、５〜１０
０ｇ／ｍ2 が好ましく、１０〜３５ｇ／ｍ2 がより好ま
しい。
いと、得られる裏面シート１の水解性が低下することが
あり、又、小さいと、水解性基材11上に均一に水溶性樹
脂層12を積層させることができず、上記水解性基材11上
の一部に水溶性樹脂層が積層されていない部分が発生
し、撥水層が上記水解性基材11内に浸入して得られる裏
面シートの水解性が低下することがあるので、５〜１０
０ｇ／ｍ2 が好ましく、１０〜３５ｇ／ｍ2 がより好ま
しい。
【００１８】なお、上記水溶性樹脂層12の表面には、マ
ット又はエンボス加工等を施すことにより表面滑り性を
向上させ、表面タック性を低下させてもよい。
ット又はエンボス加工等を施すことにより表面滑り性を
向上させ、表面タック性を低下させてもよい。
【００１９】そして、上記水解性基材11上に上記水溶性
樹脂層12を一体的に積層させる方法としては、特に限定
されず、例えば、水解性基材11上に水溶性樹脂層を構成
する合成樹脂製フィルムを押出しラミネートする方法、
予め製造しておいた水溶性樹脂層を構成する合成樹脂フ
ィルムを水解性基材11上に熱ロール等で熱融着或いは水
溶性接着剤で一体化させる方法等が挙げられる。
樹脂層12を一体的に積層させる方法としては、特に限定
されず、例えば、水解性基材11上に水溶性樹脂層を構成
する合成樹脂製フィルムを押出しラミネートする方法、
予め製造しておいた水溶性樹脂層を構成する合成樹脂フ
ィルムを水解性基材11上に熱ロール等で熱融着或いは水
溶性接着剤で一体化させる方法等が挙げられる。
【００２０】更に、上記水溶性樹脂層12上に撥水層13が
全面的に一体的に積層されてなるが、このような撥水層
13を構成する離型剤としては、特に限定されず、例え
ば、熱硬化型シリコーン、紫外線又は電子線硬化型シリ
コーン等のシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖
アルキル系離型剤等が挙げられるが、シリコーン系離型
剤が好ましく、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロ
キサン共重合体とポリメチルハイドロジェンシロキサン
とを白金触媒の存在下で反応させることにより硬化して
得られるシリコーンがより好ましい。
全面的に一体的に積層されてなるが、このような撥水層
13を構成する離型剤としては、特に限定されず、例え
ば、熱硬化型シリコーン、紫外線又は電子線硬化型シリ
コーン等のシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖
アルキル系離型剤等が挙げられるが、シリコーン系離型
剤が好ましく、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロ
キサン共重合体とポリメチルハイドロジェンシロキサン
とを白金触媒の存在下で反応させることにより硬化して
得られるシリコーンがより好ましい。
【００２１】上記水溶性樹脂層12上への撥水層13の積層
方法としては、例えば、刷毛に上記離型剤を含浸させて
上記水溶性樹脂層12上に塗布したり或いは上記離型剤を
上記水溶性樹脂層12上にスプレー塗装したりして上記水
溶性樹脂層12上に離型剤を薄膜状に塗布し、この離型剤
に熱を加えたり又は紫外線若しくは電子線を照射して硬
化させて撥水層13を形成させる方法等が挙げられる。
方法としては、例えば、刷毛に上記離型剤を含浸させて
上記水溶性樹脂層12上に塗布したり或いは上記離型剤を
上記水溶性樹脂層12上にスプレー塗装したりして上記水
溶性樹脂層12上に離型剤を薄膜状に塗布し、この離型剤
に熱を加えたり又は紫外線若しくは電子線を照射して硬
化させて撥水層13を形成させる方法等が挙げられる。
【００２２】又、上記撥水層13の目付量は、大きいと、
得られる裏面シート１の水解性が低下したり、離型剤の
硬化が不十分となることがあり、又、小さいと、得られ
る裏面シート１の体液不通液性が低下したり、或いは、
上記水溶性樹脂層12上に上記撥水層13を均一に形成させ
ることができないことがあるので、０．０５〜２．０ｇ
／ｍ2 が好ましく、０．１〜０．７ｇ／ｍ2 がより好ま
しい。
得られる裏面シート１の水解性が低下したり、離型剤の
硬化が不十分となることがあり、又、小さいと、得られ
る裏面シート１の体液不通液性が低下したり、或いは、
上記水溶性樹脂層12上に上記撥水層13を均一に形成させ
ることができないことがあるので、０．０５〜２．０ｇ
／ｍ2 が好ましく、０．１〜０．７ｇ／ｍ2 がより好ま
しい。
【００２３】
【実施例】（実施例１）水解性繊維としてパルプを用い
て目付量１５ｇ／ｍ2 の不織布を作製し、この不織布を
水解性基材とした。次に、ポリビニルアルコール（重合
度＝６００、鹸化度＝９８モル％、融点＝１９０℃）を
上記水解性基材の一面全面に目付量２５ｇ／ｍ2 で押出
ラミネートすることによって上記水解性基材上に水溶性
樹脂層を一体的に積層した。
て目付量１５ｇ／ｍ2 の不織布を作製し、この不織布を
水解性基材とした。次に、ポリビニルアルコール（重合
度＝６００、鹸化度＝９８モル％、融点＝１９０℃）を
上記水解性基材の一面全面に目付量２５ｇ／ｍ2 で押出
ラミネートすることによって上記水解性基材上に水溶性
樹脂層を一体的に積層した。
【００２４】更に、上記水溶性樹脂層の全面に、白金付
加型シリコーン（信越化学社製 商品名「ＫＳ−３７０
５」）１００重量部と白金触媒５重量部とを攪拌混合し
た離型剤を、固型分で０．５ｇ／ｍ2 の塗工量で塗布
し、続いて、加熱することにより上記水溶性樹脂層上に
撥水層を形成して衛生パッドの裏面シートを得た。
加型シリコーン（信越化学社製 商品名「ＫＳ−３７０
５」）１００重量部と白金触媒５重量部とを攪拌混合し
た離型剤を、固型分で０．５ｇ／ｍ2 の塗工量で塗布
し、続いて、加熱することにより上記水溶性樹脂層上に
撥水層を形成して衛生パッドの裏面シートを得た。
【００２５】（比較例１）水溶性樹脂層上に撥水層を積
層しなかったこと以外は実施例１と同様にして衛生パッ
ドの裏面シートを得た。
層しなかったこと以外は実施例１と同様にして衛生パッ
ドの裏面シートを得た。
【００２６】（比較例２）水解性繊維としてパルプを用
いて目付量２０ｇ／ｍ2 の不織布を作製し、この不織布
を水解性基材とした。次に、上記水解性基材の一面全面
に、白金付加型シリコーン（信越化学社製 商品名「Ｋ
Ｓ−３７０５）１００重量部と白金触媒５重量部とを攪
拌混合した離型剤を、固型分で０．５ｇ／ｍ2 の塗工量
で塗布し、続いて、加熱して硬化させることにより撥水
層を形成して衛生パッドの裏面シートを得た。
いて目付量２０ｇ／ｍ2 の不織布を作製し、この不織布
を水解性基材とした。次に、上記水解性基材の一面全面
に、白金付加型シリコーン（信越化学社製 商品名「Ｋ
Ｓ−３７０５）１００重量部と白金触媒５重量部とを攪
拌混合した離型剤を、固型分で０．５ｇ／ｍ2 の塗工量
で塗布し、続いて、加熱して硬化させることにより撥水
層を形成して衛生パッドの裏面シートを得た。
【００２７】上記の如くして得られた裏面シートの水解
性及び体液不通液性を下記方法に従って測定しその結果
を表１に示した。
性及び体液不通液性を下記方法に従って測定しその結果
を表１に示した。
【００２８】（水解性）水温２０℃の水３００ｍｌを入
れた３００ｍｌのビーカーをマグネチックスターラー上
に載置し、上記ビーカー内に直径が３５ｍｍで且つ厚み
が１２ｍｍの円盤状の回転子を投入した上で、この回転
子の回転数が６００回転／分となるように調整する。
れた３００ｍｌのビーカーをマグネチックスターラー上
に載置し、上記ビーカー内に直径が３５ｍｍで且つ厚み
が１２ｍｍの円盤状の回転子を投入した上で、この回転
子の回転数が６００回転／分となるように調整する。
【００２９】そして、上記ビーカー内に、１１４ｍｍ四
方の平面正方形状の裏面シートを投入した。この時、裏
面シートの抵抗で回転子はその回転速度を低下させる
が、裏面シートが水解するに従ってその回転速度を回復
させる。この際における上記ビーカー内に裏面シートを
投入してからビーカー内の回転子が５４０回転／分に回
復するまでの時間を測定し、その時間を水解性とした。
方の平面正方形状の裏面シートを投入した。この時、裏
面シートの抵抗で回転子はその回転速度を低下させる
が、裏面シートが水解するに従ってその回転速度を回復
させる。この際における上記ビーカー内に裏面シートを
投入してからビーカー内の回転子が５４０回転／分に回
復するまでの時間を測定し、その時間を水解性とした。
【００３０】（体液不通液性）裏面シートの水解性基材
に対して反対側の面に１ｇの水滴を滴下し、その膨潤状
態の経時変化を目視観察した。
に対して反対側の面に１ｇの水滴を滴下し、その膨潤状
態の経時変化を目視観察した。
【００３１】
【表１】
【００３２】
【発明の効果】請求項１に記載の衛生パッドの裏面シー
トは、体液が通液可能な表面シートと裏面シートとを重
ね合わせ、これらの対向外周縁部同士を一体化してなる
収納体の内部に体液吸収体を収納して形成された衛生パ
ッドに用いられる上記裏面シートであって、この裏面シ
ートは、水解性基材の一面に水溶性樹脂層と撥水層とが
水溶性樹脂層を内側にして積層されてなることを特徴と
するので、衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収さ
れた体液は、上記水溶性樹脂層及び上記撥水層の二層に
よって上記水解性基材側に浸入するのを確実に規制さ
れ、よって、体液吸収体に吸収された体液が裏面シート
を通じて収納体外に漏出するといった不測の事態は生じ
ない。
トは、体液が通液可能な表面シートと裏面シートとを重
ね合わせ、これらの対向外周縁部同士を一体化してなる
収納体の内部に体液吸収体を収納して形成された衛生パ
ッドに用いられる上記裏面シートであって、この裏面シ
ートは、水解性基材の一面に水溶性樹脂層と撥水層とが
水溶性樹脂層を内側にして積層されてなることを特徴と
するので、衛生パッドの収納体内の体液吸収体に吸収さ
れた体液は、上記水溶性樹脂層及び上記撥水層の二層に
よって上記水解性基材側に浸入するのを確実に規制さ
れ、よって、体液吸収体に吸収された体液が裏面シート
を通じて収納体外に漏出するといった不測の事態は生じ
ない。
【００３３】しかも、上記衛生パッドの裏面シートは、
その水解性基材の一面に水溶性樹脂層及び撥水層をこの
順序で積層することによって、撥水層の体液不通液性を
水溶性樹脂層で補いつつ撥水層の厚みを薄くすることが
でき、よって、上記衛生パッドの裏面シートは、優れた
体液不通液性を保持しつつ優れた水解性を有し、水洗ト
イレ等に流して確実に処理することができる。
その水解性基材の一面に水溶性樹脂層及び撥水層をこの
順序で積層することによって、撥水層の体液不通液性を
水溶性樹脂層で補いつつ撥水層の厚みを薄くすることが
でき、よって、上記衛生パッドの裏面シートは、優れた
体液不通液性を保持しつつ優れた水解性を有し、水洗ト
イレ等に流して確実に処理することができる。
【００３４】請求項２に記載の衛生パッドの裏面シート
は、請求項１に記載の衛生パッドの裏面シートにおい
て、水溶性樹脂層がポリビニルアルコールから形成され
ていることを特徴とするので、上記水溶性樹脂層は、優
れた水解性及び短時間における優れた体液不通液性を発
揮し、よって、上記衛生パッドの裏面シートは、より優
れた水解性及び体液不通液性を有する。
は、請求項１に記載の衛生パッドの裏面シートにおい
て、水溶性樹脂層がポリビニルアルコールから形成され
ていることを特徴とするので、上記水溶性樹脂層は、優
れた水解性及び短時間における優れた体液不通液性を発
揮し、よって、上記衛生パッドの裏面シートは、より優
れた水解性及び体液不通液性を有する。
【図１】本発明の裏面シートが使用された衛生パッドを
示した一部切欠き斜視図である。
示した一部切欠き斜視図である。
【図２】図１の衛生パッドの裏面シートを示した縦断面
図である。
図である。
【図３】図１の衛生パッドを示した縦断面図である。
１ 衛生パッドの裏面シート 11 水解性基材 12 水溶性樹脂層 13 撥水層 ２ 表面シート ３ 収納体 ４ 体液吸収体 Ａ 衛生パッド
フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C003 CA07 DA00 HA04 4C098 AA09 CC03 CC10 DD06 DD23 DD27 4F100 AB24 AB24H AJ04 AK01B AK21B AK52 AR00A AR00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA30 DG02 DG15 GB66 GB72 JB06C JB09A JB09B JD05 JL08
Claims (2)
- 【請求項１】 体液が通液可能な表面シートと裏面シー
トとを重ね合わせ、これらの対向外周縁部同士を一体化
してなる収納体の内部に体液吸収体を収納して形成され
た衛生パッドに用いられる上記裏面シートであって、こ
の裏面シートは、水解性基材の一面に水溶性樹脂層と撥
水層とが水溶性樹脂層を内側にして積層されてなること
を特徴とする衛生パッドの裏面シート。 - 【請求項２】 水溶性樹脂層がポリビニルアルコールか
ら形成されていることを特徴とする請求項１に記載の衛
生パッドの裏面シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000158519A JP2001333929A (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 衛生パッドの裏面シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000158519A JP2001333929A (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 衛生パッドの裏面シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001333929A true JP2001333929A (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=18662984
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000158519A Pending JP2001333929A (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | 衛生パッドの裏面シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001333929A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011036992A1 (ja) | 2009-09-24 | 2011-03-31 | ユニ・チャーム株式会社 | 通気性、水解性及び不透水性を有するシート |
| CN111705508A (zh) * | 2020-07-02 | 2020-09-25 | 北京健翔嘉业日用品有限责任公司 | 一种卫生巾用抗菌椰脂纤维及其制备方法与应用 |
-
2000
- 2000-05-29 JP JP2000158519A patent/JP2001333929A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011036992A1 (ja) | 2009-09-24 | 2011-03-31 | ユニ・チャーム株式会社 | 通気性、水解性及び不透水性を有するシート |
| CN102574359A (zh) * | 2009-09-24 | 2012-07-11 | 尤妮佳股份有限公司 | 具有透气性、水解性和不透水性的片材 |
| CN111705508A (zh) * | 2020-07-02 | 2020-09-25 | 北京健翔嘉业日用品有限责任公司 | 一种卫生巾用抗菌椰脂纤维及其制备方法与应用 |
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