JP2001333928A - 冷却具 - Google Patents

冷却具

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JP2001333928A
JP2001333928A JP2000155292A JP2000155292A JP2001333928A JP 2001333928 A JP2001333928 A JP 2001333928A JP 2000155292 A JP2000155292 A JP 2000155292A JP 2000155292 A JP2000155292 A JP 2000155292A JP 2001333928 A JP2001333928 A JP 2001333928A
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Japan
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water
inner bag
cooling tool
cloth
cooling
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JP2000155292A
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English (en)
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Keiko Kondo
桂子 近藤
Minako Hikasa
美奈子 日笠
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Japana Co Ltd
Original Assignee
Japana Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部の高吸水性ポリマーへの水の供給はできる
が、膨潤した高吸水性ポリマーが外側に浸み出にくくな
るようにすることができて、高吸水性ポリマーによる
「ベトベト感」が殆ど生じない冷却具を、簡単な構成に
よって提供すること。 【解決手段】吸水性繊維からなる内袋12と、この内袋
12内に収納した高吸水性ポリマー13と、合成繊維か
らなる袋状に形成されて、合成繊維を内蔵した内袋12
を一部に収納した冷却具本体11とを備えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スポーツをしていると
きの清涼感を確保したり、発熱を伴う病中の熱さまし等
を行うために使用する冷却具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱を下げたり清涼感を確保するための冷
却具としては、特開平9−220250号公報にて提案
されている「冷却用バンド」が知られている。この従来
の冷却用バンドは、上記公報の特許請求の範囲の記載か
らすると、例えば、「織布または不織布からなる袋状の
帯体を成形し、この帯体の袋部内に高吸水性ポリマーを
充填し、さらに高吸水性ポリマーを充填した袋部を3区
画以上の袋区画部に区分けし、各袋区画部内に前記高吸
水性ポリマーの適量を封入したこと」を特徴とするもの
であるが、「冷却しようとする身体の部分全体を平均し
て、且つ長時間にわたって冷却すること」を目的として
なされたものである。従って、この特開平9−2202
50号に記載されている冷却用バンドは、水の気化熱に
よる冷却を考慮していない。
【0003】高吸水性ポリマーが吸水した水の気化熱に
よって、その冷却機能を高めるようにしたものとして
は、実開平4−1121号公報に記載されている「身体
用保冷具」、あるいは登録実用新案第3002198号
公報に記載されている「冷却用のヘッドバンド」が知ら
れている。これらの保冷具あるいはヘッドバンドは、高
吸水性ポリマーが吸収した水を外側に少しずつ浸み出さ
せ、その気化熱によって身体の冷却を行うものであり、
冷却機能を比較的長時間持続させることができるもので
ある。
【0004】しかしながら、これらの気化熱を利用する
ようにした保冷具あるいはヘッドバンドでは、吸水して
膨潤した高吸水性ポリマーが水とともに浸み出てきて、
この高吸水性ポリマーが肌にベトつくことによる不快感
が生ずることになる。高吸水性ポリマーそれ自体は人体
に無害であるため問題はないのであるが、病人やスポー
ツをしている人にとっては、この高吸水性ポリマーによ
る「ベトベト感」は、この種の保冷具あるいはヘッドバ
ンドの使用を止めてしまいたいといった感覚を使用者に
与え、得られる清涼感等を半減させてしまう。
【0005】高吸水性ポリマーが水とともに浸み出して
くるのは、高吸水性ポリマーを包み込んでいる袋に問題
があると考えられる。つまり、この袋は、その内部に水
を通すようにして高吸水性ポリマーを膨潤させることが
できるものである必要があるが、そのことだけに着目し
ていると、吸水した高吸水性ポリマーが逆に外側に浸み
出してくることも許容することになる。また、袋とする
には、材料の織布または不織布を縫着する手段が一般的
には採用されるのであるが、その縫着のためのミシン針
による穴がそのまま残っていると、この穴から高吸水性
ポリマーが浸み出てくることも考えられる。
【0006】そこで、本発明者等は、この種の冷却具に
ついて、上述したような高吸水性ポリマーによるベトベ
ト感を無くすようにするにはどうしたらよいか、につい
て種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の実状
に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題
は、膨潤した高吸水性ポリマーが外側に浸み出にくくな
るようにして、高吸水性ポリマーによる「ベトベト感」
が発生しないようにすることである。
【0008】すなわち、請求項1〜請求項2に係る発明
の目的とするところは、内部の高吸水性ポリマーへの水
の供給はできるが、膨潤した高吸水性ポリマーが外側に
浸み出にくくなるようにすることができて、高吸水性ポ
リマーによる「ベトベト感」が殆ど生じない冷却具を、
簡単な構成によって提供することにある。
【0009】また、請求項3に係る発明の目的とすると
ころは、上記請求項1〜請求項2と同様な目的を達成す
ることができる他、膨潤した高吸水性ポリマーが外に出
易いミシン穴を十分塞いで、高吸水性ポリマーの浸出を
防止することができ、縫製という簡単な手段で製造でき
るようにした冷却具を提供することにある。
【0010】そして、請求項4に係る発明の目的とする
ところは、上記請求項1〜請求項2と同様な目的を達成
することができる他、内袋自体、冷却具本体自体、ある
いは冷却具本体と内袋との一体化を縫着という手段によ
らずに行って、高吸水性ポリマーの浸出を防止すること
のできる冷却具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述
する実施の形態の説明中において使用する符号を付して
説明すると、「吸水性繊維からなる内袋12と、この内
袋12内に収納した高吸水性ポリマー13と、合成繊維
からなる袋状に形成されて、合成繊維を内蔵した内袋1
2を一部に収納した冷却具本体11とを備えたことを特
徴とする冷却具10」である。
【0012】すなわち、この請求項1の冷却具10は、
人の肌に直接接触することになる冷却具本体11内に、
吸水性繊維からなる内袋12を収納し、この吸水性繊維
内に高吸水性ポリマー13を収納するものとしたもので
あり、高吸水性ポリマー13を内袋12と冷却具本体1
1との二重構造で包み込むようにしたものである。ここ
で重要なことは、冷却具本体11を合成繊維の布とする
とともに、内袋12を吸水性繊維による布とすることで
ある。
【0013】冷却具本体11を合成繊維の布とする必要
があるのは、内部の高吸水性ポリマー13への通水が行
えるようにしながら、膨潤した高吸水性ポリマー13の
外側への浸出を防止できるようにするためである。つま
り、この冷却具本体11の目は、水の比較的小さい分子
は通し得るが、水を捕捉して比較的大きな分子となった
高吸水性ポリマー13は通さないものとなるようにして
あるのである。この冷却具本体11が、以上のような機
能を有する「目」をもったものとするようにするには、
この冷却具本体11を合成繊維の布とすることが、もっ
とも制御し易くなって好適なのである。
【0014】一般に、冷却具本体11を合成繊維によっ
て「目」の比較的小さい織布に形成すれば、この冷却具
本体11は、水分子の通過をしにくくする。ところが、
本発明の冷却具10においては、この冷却具本体11の
内側に次に述べる内袋12を収納しているから、この内
袋12を構成している吸水性繊維による吸水力に助けら
れて、当該冷却具本体11は、外からの水の供給を可能
にし、かつ内袋12からの水の冷却具本体11に対する
供給が十分となる。その結果として、当該冷却具本体1
1表面からの水の蒸発が効果的に行われることになるの
である。
【0015】さて、内袋12について、これを吸水性繊
維による布とする必要があるが、その理由は、吸水性繊
維による吸水力を利用する必要があるからである。つま
り、上述した冷却具本体11を通して外側から少しづつ
供給されてくる水については、この冷却具本体11のす
ぐ内側に位置する内袋12の吸水性繊維が直ちに吸水す
るようにするのである。逆に、この吸水性繊維は、その
吸水作用によって、内袋12内の高吸水性ポリマー13
からの水を十分吸収して、水が蒸発してしまった冷却具
本体11の裏面に直接水を接触させるようにするのであ
る。その結果、この内袋12を構成している吸水性繊維
は、冷却具本体11が水を通しにくいものであっても、
その内側からの水を冷却具本体11の表面側に効果的に
供給して蒸発させるのである。
【0016】また、この内袋12は、上述したように、
内部の高吸水性ポリマー13への通水と、膨潤した高吸
水性ポリマー13からの水の冷却具本体11外への浸出
とを十分なものとするために、吸水性繊維による布とす
る必要があるが、この布としては、織布、不織布あるい
はパイル布等の種々な形態のものとすることができる。
特に、この内袋12をパイル布によって形成した場合に
は、その吸水性繊維からなる各パイルがより一層吸水作
用を発揮することになり、上述した冷却具本体11から
高吸水性ポリマー13への、また高吸水性ポリマー13
からの冷却具本体11への水の供給を確実にすることに
なる。
【0017】以上のように構成した結果、この請求項1
に係る冷却具10は、冷却具本体11を高吸水性ポリマ
ー13が浸出しにくくなるように合成繊維の織布によっ
て形成したとしても、その内側に位置する内袋12を構
成している吸水性繊維の吸水力の助けを得て、冷却具本
体11内への水の浸入を確かなものとし、逆に高吸水性
ポリマー13からの水が冷却具本体11表面に浸出し易
くなるようにしているのである。換言すれば、膨潤した
高吸水性ポリマー13から水分を冷却具本体11外に浸
み出させるにあって、まず内袋12は、これを構成して
いる吸水性繊維によって高吸水性ポリマー13からの水
分の取り出しを確実に行い、高吸水性ポリマー13が冷
却具本体11側に移動しないようにしながら水分を冷却
具本体11側に送り込むのである。また、冷却具本体1
1においては、仮に、高吸水性ポリマー13がきたとし
ても、これをその「目」によって捕捉して外に出ないよ
うにするとともに、吸水性繊維から受け取った水分のみ
を「目」から外に浸出させるのである。
【0018】より具体的には、この冷却具10全体を水
に濡らしたり水中に浸けると、この水が、内袋12を構
成している吸水性繊維の吸水力に助けられて、冷却具本
体11及び内袋12の網目を通して内部に浸透し、高吸
水性ポリマー13を膨潤させるのである。そして、この
水を浸透させた冷却具10をハチマキにする等して肌に
直接当接させれば、使用直後においては、吸水されてい
る水自体による冷却によって、使用者の熱下げや清涼感
の確保が行われることになる。また、当該冷却具10中
の水分の温度がある程度にまで上昇した以降において
は、内袋12を構成している吸水性繊維の吸水力に助け
られて、高吸水性ポリマー13内の水が冷却具本体11
の表面に浸出し、この水が蒸発して気化熱を奪うことに
より、使用者の熱下げや清涼感の確保を行うことになる
のである。
【0019】従って、この請求項1に係る冷却具10
は、熱下げあるいは気化熱確保のための十分な水分の吸
収が行えることは当然として、高吸水性ポリマー13の
外側への浸出を確実に防止することができるため、ベト
ベト感の殆どないものとなっているのである。
【0020】また、上記課題を解決するために、請求項
2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る冷却
具10について、「冷却具本体11を構成している合成
繊維の布は、88デシテックス以下の糸であること」で
ある。
【0021】すなわち、この請求項2に係る冷却具10
は、特にその冷却具本体11を、88デシテックス以下
の合成繊維の糸によって布にしたものに特定したもので
あるが、これにより、この冷却具10における冷却具本
体11が水の分子を内部に入れるが、内部の高吸水性ポ
リマー13分子は外には殆ど出さないという「目」を有
するものとしたものであり、そのような機能を一般的な
合成繊維の布で簡単かつ具体的に実施可能としたもので
ある。
【0022】従って、この請求項2に係る冷却具10
は、上記請求項1の冷却具10と同様な機能を発揮する
他、そのような機能を十分にする冷却具本体11を簡単
な技術で確実に製造することができて、高吸水性ポリマ
ー13によるベトベト感を殆ど生じさせないものとなっ
ているのである。
【0023】さらに、上記課題を解決するために、請求
項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜2のい
ずれかの冷却具10について、「内袋12を、一枚の長
方形状の布と、これを二つ折りしたときに両短辺の内側
に収納される補助布14と、この補助布14を前記布と
ともに縫着する第1ステッチ12aと、補助布14を長
辺方向に折り返して第1ステッチ12aの内側に縫着さ
れる第2ステッチ12bとを備えたものとし、補助布1
4を再び外側に折り返したこと」である。
【0024】すなわち、この請求項3に係る冷却具10
は、特にその内袋12の製造を縫製という簡単な手段に
よった場合に、ミシン針による穴が高吸水性ポリマー1
3を通過させないような状態となるようにしたものであ
る。
【0025】換言すれば、この請求項3の冷却具10で
は、その内袋12の短辺側において、これを構成する布
を第1ステッチ12aにて一旦補助布14に縫い付け、
この補助布14を折り返して第1ステッチ12aの内側
に第2ステッチ12bを形成するのである。これによ
り、内袋12内に直接通ずるミシン針による穴を有した
第1ステッチ12aは補助布14にて包まれることにな
り、第2ステッチ12bにある穴は折り返された補助布
14によって、直接には内袋12内に通じないことにな
る。
【0026】以上の結果、第1ステッチ12aにしろ第
2ステッチ12bにしろミシン針が通った穴が存在して
いても、これらの穴は内袋12内に直接通じないから、
内袋12の両端辺部において、内袋12内の高吸水性ポ
リマー13は、外側に非常に出にくくなっているのであ
る。
【0027】なお、内袋12の1つの長辺部は布を二つ
折りするだけであるからミシン針による穴は形成されな
いし、自由端である他の長辺部は長辺ステッチ12cを
施すことにより閉じられるものであり、このような内袋
12を冷却具本体11に収納して、この冷却具本体11
に、図3に示すように、外周ステッチ11aを施せば、
内袋12のミシン針による穴は十分塞ぐことができるも
のである。
【0028】従って、この請求項3の冷却具10は、上
記請求項1〜3と同様な機能を発揮する他、ミシン針に
よる縫製によって製造したとしても、その縫製時に生ず
る穴は直接内袋12内に通ずることがなく、高吸水性ポ
リマー13の浸出が防止されていて、ベトベト感を生じ
ないものとなっているのである。
【0029】そして、上記課題を解決するために、請求
項4に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜2のい
ずれかの冷却具10について、「冷却具本体11自体、
内袋12自体、あるいは内袋12の冷却具本体11に対
する一体化を接着または溶着によって行ったこと」であ
る。
【0030】すなわち、この請求項4の冷却具10で
は、内袋12の冷却具本体11に対する一体化を、ミシ
ン針により穴が形成されてしまうという縫製手段を用い
ないで、接着または溶着とい手段によって行ったのであ
る。
【0031】従って、この請求項4の冷却具10は、上
記請求項1〜請求項2と同様な機能を有する他、冷却具
本体11と内袋12との一体化が簡単に行えて、高吸水
性ポリマー13の浸出を防止することのできるものとな
ったのである。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、上記のように構成した各発
明を、図面に示した実施の形態である冷却具10につい
て説明するが、この実施形態の冷却具10は上記各発明
を実質的に含むものであるため、以下では、この冷却具
10を中心に説明していくこととする。
【0033】図1には、本発明に係る冷却具10をハチ
マキとしたゴルファーが示してあるが、この冷却具10
は、図2及び図3に示したように、外側から、合成繊維
の布によって形成した冷却具本体11と、吸水性繊維に
よって形成した内袋12と、この内袋12内に収納した
高吸水性ポリマー13とを備えているものである。
【0034】冷却具本体11は、合成繊維からなる布を
長手方向の二つ折り線にて二つ折りされて、この二つ折
り部分であって内袋12が収納される部分を除いた部分
を、図2に示したように外周ステッチ11aにて縫着す
ることにより袋状に形成されるものである。なお、この
外周ステッチ11aは、接着または溶着に代えられるこ
ともある。また、この冷却具本体11の材料布は、合成
繊維からなる布としてあって、外部からの水の侵入は許
容するが、内側から外への高吸水性ポリマー13の浸出
を防止する程度の「目」を有したものとしてある。
【0035】本実施形態の冷却具10では、その冷却具
本体11を構成している合成繊維としてナイロンを採用
しているものであり、このナイロン繊維を88デシテッ
クス以下の太さの糸で布に織ったもので冷却具本体11
としている。これにより、この冷却具本体11は、水の
分子は何とか通すが、高吸水性ポリマー13の分子は殆
ど通さない「目」を有するものとなっているのである。
【0036】内袋12としては、吸水性繊維による織
布、不織布あるいはパイル布を採用することができる
が、この内袋12が、外からの水分によって膨潤した高
吸水性ポリマー13から水分を効率よく吸い取るものと
するためには、不織布あるいはパイル布とする方がより
好適であり、特にパイル布とした場合には、各パイルが
十分な吸水特性を発揮するため、最適である。
【0037】吸水性繊維としては、綿等の天然繊維を採
用して実施することができるが、本実施形態で採用して
いる吸水性繊維は、ポリアクリル酸ナトリウム塩を一成
分とするポリマー等を混入した合成繊維を直接紡糸した
ものであり、その吸水特性を非常に高めたものである。
【0038】高吸水性ポリマー13は、文字通り、大量
の水を吸収して膨潤し、かつその吸収した水を離脱させ
るものであり、近年では紙おむつ等にも使用されている
一般的なものである。本実施形態では、粉末状の高吸水
性ポリマー13を採用して、これを内袋12内に収納し
て、次に述べる第1ステッチ12a等を内袋12に形成
して閉じこめるようにしている。
【0039】本実施形態の冷却具10では、内袋12内
への高吸水性ポリマー13の閉じ込めを、内袋12を図
5〜図7に示したように形成することによって、内袋1
2と冷却具本体11との二重袋内に収納することとも併
せて、より確実になるようにしている。すなわち、この
内袋12は、一枚の長方形状の吸水性繊維からなる布
を、図5に示したように、その長辺方向に沿って二つ折
りした後に、その両短辺側に、芯布15を挟みこんだ二
つ折りした補助布14の一部を収納して、各短辺に近接
した部分に、図5中では縦方向に縫製による第1ステッ
チ12aを入れる。このとき、二つ折りされた吸水性繊
維からなる布の自由端(長辺側端縁)は長辺ステッチ1
2cによって縫着してある。
【0040】この図5に示した状態にあっては、内袋1
2内に吸収した高吸水性ポリマー13は、吸水性繊維の
布の折り目と長辺ステッチ12c、そして内袋12の端
辺側に収納した補助布14及び芯布15の内端とによっ
て閉じ込められた状態になっている。
【0041】次いで、図6に示すように、補助布14を
内側に折り返せば、この補助布14は第1ステッチ12
aを境界として内袋12の各短辺側部分を包み込むこと
になる。そこで、今後は、第1ステッチ12aの内側
(図6では折り返し線となっている第1ステッチ12a
の図示左側)に第2ステッチ12bを形成する。そし
て、最後に、図7に示したように、補助布14を再び折
り返して、本発明の冷却具10で使用する内袋12とな
るのである。
【0042】芯布15は、これを構成している繊維の
「戻り」によって、縫製時のミシン針による穴を小さく
するために使用されているものである。また、この芯布
15は、補助布14の折り返し操作を行う場合に役立て
られるものでもある。つまり、図6の折り返し操作をす
るにあたって、芯布15の外端をつまんで行えば、その
操作がやり易くなるものである。従って、本発明の実施
にあたっては、芯布15は必須部材ではなく、この芯布
15を使用しなくともミシン針による穴が小さくなり、
かつ図6に示した折り返し操作ができるのであれば、こ
の芯布15は不要となる。
【0043】なお、本実施形態では、補助布14とし
て、前述した冷却具本体11の織布材料を使用し、芯布
15として、前述した内袋12の布材料を使用してい
る。また、冷却具本体11内に内袋12を収納した後に
おいて、図7に示したように、補助布14の外側部分に
第3ステッチ12dを冷却具本体11の外側から形成し
ておくことにより、両者の一体化をよりしっかりしたも
のとすることができるものであることを付言する。
【0044】以上の実施形態の冷却具10は、ハチマキ
ができるようなバンド状のものであったが、図8に示し
たように、冷却具本体11の両端をゴム帯部16によっ
て連結した円環状のヘッドバンドとなるような冷却具1
0として実施してもよい。このような形成にしておけ
ば、当該冷却具10は、ゴム帯部16によって自由に伸
縮するものとなるから、所謂フリーサイズのものとする
ことができて、しかも装着時の保持をゴム帯部16の収
縮性によって確実に行える。
【0045】また、この冷却具10は、図9の(イ)に
も示すような形状のネッククーラーとして形成して実施
してもよいものであり、この冷却具10は、例えば、図
9の(ロ)に示すようにして使用される。この図9に示
した冷却具10は、冷却具本体11の帯状部分に、高吸
水性ポリマー13を収納した内袋12が配置されるもの
であり、この冷却具本体11の内袋12の下方部分に
は、背当て部17が一体化されるものである。この背当
て部17は、内袋12を構成している材料を冷却具本体
11の材料で包み込んだものであり、高吸水性ポリマー
13は収納されていない。従って、この背当て部17
は、水に浸ければ吸水することは当然として、内袋12
から浸み出てきた水によって濡らされることになり、図
9の(ロ)に示すように使用すれば、使用者の首の後ろ
及びその下方の冷却を十分行うことになるのである。
【0046】また、冷却具10においては、その冷却具
本体11自体、内袋12自体、あるいはこの内袋12の
冷却具本体11に対する一体化を、ミシン針により穴が
形成されてしまうという縫製手段を用いないで、接着ま
たは溶着によって行ってもよい。このようにすれば、冷
却具本体11自体、内袋12自体、あるいは冷却具本体
11と内袋12との一体化が簡単に行えて、高吸水性ポ
リマー13の浸出を防止することもできる冷却具10と
することができるものである。
【0047】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1〜請求項2
に係る発明においては、「吸水性繊維からなる内袋12
と、この内袋12内に収納した高吸水性ポリマー13
と、合成繊維からなる袋状に形成されて、合成繊維を内
蔵した内袋12を一部に収納した冷却具本体11とを備
えたこと」を主たる構成要素としているものであり、こ
れにより、内部の高吸水性ポリマー13への水の供給は
できるが、膨潤した高吸水性ポリマー13が外側に浸み
出てこないようにすることができて、高吸水性ポリマー
13によるベトベト感が殆ど生じないようにすることの
できる冷却具10を、簡単な構成によって提供すること
ができるものである。
【0048】また、請求項3に係る発明においては、上
記請求項1〜請求項2のいずれかの冷却具10につい
て、「内袋12を、一枚の長方形状の布と、これを二つ
折りしたときに両短辺の内側に収納される補助布14
と、この補助布14を前記布とともに縫着する第1ステ
ッチ12aと、補助布14を長辺方向に折り返して第1
ステッチ12aの内側に縫着される第2ステッチ12b
とを備えたものとし、補助布14を再び外側に折り返し
たこと」にその構成上の特徴があり、これにより、上記
請求項1〜請求項2と同様な目的を達成することができ
る他、膨潤した高吸水性ポリマー13が外に出易いミシ
ン穴を十分塞いで、高吸水性ポリマー13の浸出を完全
に防止することができ、縫製という簡単な手段で製造で
きるようにした冷却具10を提供することができるので
ある。
【0049】さらに、請求項4に係る発明においては、
上記請求項1〜2のいずれかの冷却具10について、
「冷却具本体11自体、内袋12、あるいは内袋12の
冷却具本体11に対する一体化を接着または溶着によっ
て行ったこと」にその構成上の特徴があり、これによ
り、上記請求項1〜請求項2と同様な効果を有する他、
冷却具本体11自体、内袋12、あるいは冷却具本体1
1と内袋12との一体化が簡単に行えて、高吸水性ポリ
マー13の浸出を防止することのできる冷却具10を提
供することができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る冷却具の使用状態図である。
【図2】同冷却具の平面図である。
【図3】図2中の1−1線に沿ってみた拡大断面図であ
る。
【図4】同冷却具の内袋を包み込む前の状態を示す平面
図である。
【図5】第1ステッチをかけた内袋の部分拡大断面図で
ある。
【図6】補助布を内側に折り返えして第2ステッチをか
けた内袋の部分拡大断面図である。
【図7】補助布を外側に折り返して第1ステッチを包み
込み、第3ステッチをかけた内袋の部分拡大断面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例である冷却具の斜視図であ
る。
【図9】本発明の更に他の実施例である冷却具を示すも
ので、(イ)はその全体斜視図であり、(ロ)はその使
用状態を示す使用者の部分背面図である。
【符号の説明】
10 冷却具 11 冷却具本体 11a 外周ステッチ 12 内袋 12a 第1ステッチ 12b 第2ステッチ 12c 長辺ステッチ 12d 第3ステッチ 13 高吸水性ポリマー 14 補助布 15 芯布 16 ゴム帯部 17 背当て部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A42C 5/02 A42C 5/02 D Fターム(参考) 3B011 AB11 AC01 4C099 AA02 CA03 CA04 EA08 GA02 HA09 LA04 LA07 LA08 LA09 LA15 NA02 NA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性繊維からなる内袋と、この内袋内に
    収納した高吸水性ポリマーと、合成繊維からなる袋状に
    形成されて、前記高吸水性ポリマーを内蔵した前記内袋
    を一部に収納した冷却具本体とを備えたことを特徴とす
    る冷却具。
  2. 【請求項2】前記冷却具本体を構成している合成繊維の
    布は、88デシテックス以下の糸であることを特徴とす
    る請求項1に記載の冷却具。
  3. 【請求項3】前記内袋を、一枚の長方形状の布と、これ
    を二つ折りしたときに両短辺の内側に収納される補助布
    と、この補助布を前記布とともに縫着する第1ステッチ
    と、前記補助布を長辺方向に折り返して前記第1ステッ
    チの内側に縫着される第2ステッチとを備えたものと
    し、前記補助布を再び外側に折り返したことを特徴とす
    る請求項1〜請求項2のいずれかに記載の冷却具。
  4. 【請求項4】前記内袋自体、冷却具本体自体、あるいは
    内袋の冷却具本体に対する一体化を、接着または溶着に
    よって行ったことを特徴とする請求項1〜請求項2のい
    ずれかに記載の冷却具。
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