JP2001330470A - 磁気式エンコーダー - Google Patents

磁気式エンコーダー

Info

Publication number
JP2001330470A
JP2001330470A JP2000151442A JP2000151442A JP2001330470A JP 2001330470 A JP2001330470 A JP 2001330470A JP 2000151442 A JP2000151442 A JP 2000151442A JP 2000151442 A JP2000151442 A JP 2000151442A JP 2001330470 A JP2001330470 A JP 2001330470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
sensor
recording medium
encoder
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000151442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4453058B2 (ja
Inventor
Yukimasa Moronowaki
幸昌 諸野脇
Koto Moronowaki
琴 諸野脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2000151442A priority Critical patent/JP4453058B2/ja
Publication of JP2001330470A publication Critical patent/JP2001330470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4453058B2 publication Critical patent/JP4453058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 径の小さい媒体に磁気センサーを摺動させて
も、位置ズレを生じない磁気式エンコーダーを提供す
る。 【解決手段】 磁気記録媒体と磁気センサーの間にスペ
ーサ材を介在させる磁気式エンコーダーであって、磁気
記録媒体の円周方向に沿って、磁気記録媒体の着磁ピッ
チと平行な位置ズレ防止ガイドを設けた磁気式エンコー
ダーを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサーを磁
気記録媒体と摺動させる磁気式エンコーダーに関する。
特に、磁気センサーと磁気記録媒体の正確な位置決めを
行う構成に係わる。
【0002】
【従来の技術】エンコーダーの磁気記録媒体は、モータ
ー等の軸に取り付けられる。この磁気記録媒体の回転を
MRセンサーで検出する。従来のエンコーダーの概略構
成を図14に示す。まず、モーター101のシャフト1
02の一端に磁気記録媒体103が固着されている。こ
の磁気記録媒体103は、いわゆるドラムの形状をして
いる。そのドラムの側面には、一様に薄い硬質な磁性体
膜が被膜として形成されている。この磁性体膜を着磁す
ることで形成した磁気信号の並びをトラックという。
【0003】図14では、インクリメント信号用トラッ
ク(INCとも称する)107、基準点位置信号用トラ
ック108、及びアブソリュート信号用トラック(磁極
位置信号用トラック、またはABSともいう)109に
ついて、磁極N,Sの着磁の状態を矢印で模式的に示
す。この磁気記録媒体103に対応してMRセンサー1
04が、ある適当な距離(すなわちギャップg)を介し
て図14のごとく近接して配置されている。INC10
7の点線は、磁極がドラムの外周を連続的に周回してい
る様を示す。ABS109は周回した同じ磁極を重複し
て示している。位置情報であるそれぞれのトラックの磁
気信号はMRセンサー104によって電気信号に変換さ
れ、FPC(フレキシブルプリント基板)105を通じ
て波形成形回路基板106に接続される。波形成形回路
基板106ではMRセンサーの出力電圧を増幅し、矩形
状の電圧信号に変換する。さらに、波形成形回路基板1
06の出力は図示していない制御操作回路にフィードバ
ックされ、所望の制御が行われるようになっている。ギ
ャップgは信号ピッチλの長さのおよそ0.7〜0.8
倍程度に設定して使用されている。検出される信号波形
の傾きが急峻で検出精度が向上する為である。
【0004】なお、インクリメント信号は同じ信号の繰
り返しで、磁極のSとNが交互にドラムの外周に沿って
着磁され、その磁界がインクリメント検出部により検出
される。その磁界信号の数をカウントすることにより回
転数や位置を知ることができる。アブソリュート信号は
絶対位置信号とも呼ばれ、複数本のトラックに書かれた
位置の情報を信号として読み取り、その信号をカウント
することなく位置を知ることができる。着磁の並びはド
ラムの外周に沿っているが、信号毎の磁化の向きはイン
クリメント信号の磁化と直交する向きにある。
【0005】一般にピッチの0.7から0.8倍程度のギャッ
プを設けて、磁気センサーと磁気記録媒体を設置する。
ピッチλが狭くなった場合に、磁気センサーと磁気記録
媒体の間隔を狭く設定しなければならない。そこで、所
定の厚さのスペーサ材を挟んで磁気センサーを摺動させ
る方法も用いられてきた。図12にスペーサ材を用いた
エンコーダの概略図を示す。MRセンサー62は、複数
の磁気抵抗効果素子のパターン63,64を有する側
に、スペーサ材66を貼り付けた構成である。ギャップ
に相当する厚さのスペーサ材を回転する磁気記録媒体に
接触させる。この様にすることにより、ギャップを調整
することなく、信号を簡便に得られる磁気式エンコーダ
を構成できる。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】磁気センサーの表面に
スペーサ材を貼り、磁気記録媒体(ドラム)と摺動させ
る従来の磁気式エンコーダは、ピッチλ=80μmおよ
びドラムの外径=φ50mmであり、ドラムの外径が大
きい。このため、磁気センサーがドラムの外周に対し
て、多少の傾きを持っても信号に与える影響は少なかっ
た。本発明者等は、従来の磁気記録媒体よりも外径が小
さいシャフト状の磁気記録媒体を磁気センサーと組み合
わせる磁気式エンコーダを検討している。外径の小型化
による課題を次に説明する。
【0007】図13は磁気センサーとドラムの位置ズレ
を説明する断面図である。磁気センサーの表面には、感
磁素子であるパターンが所定の間隔をおいて配置され
る。図13の(a)は、磁気記録媒体61と磁気センサ
ー62が正常に配置されている状態を示す。中央部のパ
ターン63とドラム間のギャップg1と、端部のパター
ン64とドラム間のギャップg2の差は、ドラムの径が
小さくても信号に影響を与えない。図13の(b)は、
磁気センサー62が磁気記録媒体に対して位置ズレを生
じている状態を示す。ギャップg1よりもギャップg2
がかなり大きい。各々のパターンが受ける磁界は異なる
ため、信号に影響を及ぼす。外径の大きなドラムであれ
ばg1とg2の差は小さいため、大きな問題とはならな
かった。しかしながら、ドラムの径が小さくなればなる
ほど、g1とg2の差が出力信号に与える影響は大きく
なる。発明者らが検討したドラムの径はおよそ14mm
であり、g1とg2の差が無視できない。また、磁気セ
ンサーに図13(b)のような傾きがある場合、パター
ン全体に磁界がかからなくなってしまう。これは(a)
の構成で磁気センサー全体がドラム接線方向(矢印x
5)に沿って、ずれたことと等価となる。(b)のよう
な位置ずれは、組立て工程の誤差、ドラムと磁気センサ
ーの摺動によって起こりうる。そこで、本発明の目的
は、磁気センサーとドラムの中心にズレを生じないよう
に組み立てて用いることができる磁気式エンコーダを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気式エンコー
ダーは、磁気記録媒体と磁気センサーの間にスペーサ材
を挟んで押し付け、摺動させて用いる磁気式エンコーダ
ーであって、磁気記録媒体の円周方向に、磁気記録媒体
の着磁ピッチと平行な位置ズレ防止ガイドを設けたこと
を特徴とする。位置ズレ防止ガイドは、ドラムの回転時
に磁気センサーが横方向にずれないようにする。スペー
サ材には、シートあるいはコーティングした膜などを用
いることができる。前記位置ズレ防止ガイドは、弾性を
有する材料であって、かつ金属あるいは樹脂で構成され
ていることが望ましい。また、この位置ズレ防止ガイド
は、少なくとも磁気記録媒体と対向する側が、非磁性材
料で構成されていることが望ましい。また、前記位置ズ
レ防止ガイドは、磁気記録媒体の円周の10〜60%で
媒体と対向するものであって、位置ズレ防止ガイドの奥
行きは、磁気センサーの奥行きに対して30〜200%
であることを特徴とする。ここで、奥行きとは、シャフ
ト状の磁気記録媒体の軸線方向に沿った向きをいう。
【0009】上記本発明は、所定のギャップを隔てた状
態で、磁気センサーを磁気記録媒体に追従させることに
より、ギャップの精度を確保するために位置ズレ防止ガ
イドを設ける。位置ズレ防止ガイドには、磁気センサー
を媒体に押し付ける力が発生するように、弾性を有する
部材で構成する。また、磁気センサーを媒体に押し付け
る力が発生するように、位置ズレ防止ガイドを支持する
アームに弾性を持たせてもよい。
【0010】上記本発明において、前記位置ズレ防止ガ
イドと前記磁気センサーとが、回路基板と一体に構成さ
れていることを特徴とする。また、前記位置ズレ防止ガ
イドと前記磁気センサーと回路基板をプラスチックモー
ルドで一体にする場合、プラスチックモールドの材料に
ガラス繊維を含ませて潤滑性、強度を向上させることが
望ましい。また、前記位置ズレ防止ガイドと磁気センサ
ーと回路基板とを一体に固定するモールド材を有し、前
記磁気センサーの表面に被覆されたモールド材の厚さ
が、磁気センサーと磁気記録媒体間のギャップ寸法に相
当する構成とすることが望ましい。
【0011】本発明の他の磁気式エンコーダーは、磁気
記録媒体と磁気センサーの間にスペーサ材を介在させ、
摺動させて用いる磁気式エンコーダーであって、磁気セ
ンサーを磁気記録媒体と対向させる位置ズレ防止手段を
有し、前記位置ズレ防止手段は、磁気記録媒体を取り囲
むスリーブとスリーブの空隙に配置した磁気センサーを
磁気記録媒体に押し付けるホルダーで構成されているこ
とを特徴とする。前記スリーブは、前記ホルダーには、
板バネをアルファベットのC字のように加工したものを
用いることができる。C字型のホルダーの空隙は、磁気
センサーが収まる程度の寸法にすることが望ましい。ス
ペーサ材には、シートあるいはコーティングした膜など
を用いることができる。前記位置ズレ防止ガイドは、非
磁性材料で構成されていることが望ましい。ホルダー
は、磁気センサーとスリーブの一部を覆う円弧状の非磁
性材であり、その両端をスリーブに固定することで、磁
気センサーを磁気記録媒体と対向させる弾力性を備える
材料で構成することが望ましい。
【0012】本発明の磁気式エンコーダーにおいて、一
定の径を有する媒体を使用する場合、表面実装型の磁気
センサーを用いることが望ましい。表面実装型は、基板
の感磁面側の表面が平坦であり、回転軸と磁性体の部分
で径が同等である媒体と摺接させることができる。これ
は、基板の側面もしくは内部の孔に配線を通して、基板
の反感磁面(裏側)にハンダ端子(電極)を設けるため
である。また、磁気センサーを構成する感磁素子とし
て、MR素子、GMR素子、ホール素子などを用いるこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態について説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の一例の磁気式エンコー
ダーを説明する斜視図である。この磁気式エンコーダー
は、スペーサ材を介して位置ずれ防止ガイドつきのMR
センサーを媒体と摺動させるものである。MRセンサー
は磁気抵抗効果素子を用いたセンサーである。分かり易
くするために、同図のは分解斜視図としたが、実際に
は、磁気記録媒体にMRセンサーを接触させた状態で使
用する。ここで、磁気記録媒体は回転軸(シャフト)1
と、その周囲に設けた磁性体2を有する。磁性体2に
は、所定のピッチλで複数の磁極(磁気信号を出す単
位)を付与した。媒体は、回転軸の周囲に設けた溝に磁
性体を埋め込み、磁性体を研磨して、磁性体の径と回転
軸の径を同等にして構成した。MRセンサー3aは、そ
の感磁面側にスペーサ材4を有し、その背面側を位置ず
れ防止ガイドとなるかしめ部6とつば5で支持した。感
磁面側とは、所定のギャップを介して媒体と対応する側
をいう。
【0014】図示は省略したが、MRセンサー3aの詳
細を説明する。MRセンサー3aは、ガラス基板上に磁
気抵抗効果素子を形成し、これらの磁気抵抗効果素子を
ブリッジ回路に組むための配線と、磁気抵抗効果素子や
配線を被覆するSiO保護膜と、配線の終端となって
SiO保護膜から露出するハンダ端子(電極端子とも
いう)を有する。SiO保護膜の上には、スペーサ材
4として、厚さ20μmのカプトンシートを貼った。ガ
ラス基板の背面を回路基板上に接着で固定する。前記ハ
ンダ端子は、回路基板の配線とワイヤーボンダーで接続
させた。磁気抵抗効果素子と媒体の磁極の距離は、媒体
表面の保護膜とスペーサ材とMRセンサーの保護膜の厚
さの和といえる。但し、本発明では、MRセンサー表面
と媒体表面の距離、すなわちスペーサ材の厚さをギャッ
プgと称す。なお、図1及び2の実施例では、ガラス基
板と回路基板を一体にしたものをMRセンサー3aと称
す。要は、回路基板つきのMRセンサーといえる。
【0015】次に、位置ズレ防止ガイドの詳細を説明す
る。位置ズレ防止ガイドは、りん青銅からなる板ばねを
打ち抜いて作製した。その構成は、MR素子3aを保持
するかしめ部6と、かしめ部6の両端につけたつば5
と、かしめ部6を後ろで支持するアーム7を有する。一
対のつば5は、MRセンサーと媒体の相対角度のズレを
防止するよう機能する。アーム7は、一方の端でかしめ
部とつながり、磁気式エンコーダを設ける装置の筐体に
他方の端を固定するものとした。固定の際には、MRセ
ンサーを媒体に押し付ける向きに弾性を持たせた。この
弾性はギャップgを一定に保持するよう機能する。
【0016】MRセンサー3aは、凹んだ形状のかしめ
部6に嵌めこむことで固定した。固定した後、MRセン
サー3aの感磁面とかしめ部6にわたって、スペーサ材
4を貼り付けた。位置ズレ防止ガイドを設けたMRセン
サー3aは、スペーサ材4の表面と一対のつば5からな
る3つの面で、媒体の磁性体2と摺動する。このとき、
ストライプの長手方向と媒体の軸方向は平行になる。3
つの面で媒体と接することによって、MRセンサーと媒
体の摺動面積が最小限に抑えられ、摩擦も抑制された。
【0017】各部の寸法は、次のようにした。媒体の磁
性体2の径はφ14mmとした。MRセンサー3aのガ
ラス基板の寸法は、幅3.4mm×奥行き4.7mmと
した。位置ズレ防止ガイドのつば5は、幅5mmかつ奥
行き3mmとした。また、一対のつば5とかしめ部6が
為す3つの面は、媒体の円周の30%を覆うものとし
た。
【0018】位置ズレ防止ガイドは、MRセンサーのス
トライプと媒体の磁極間で、相対角度のずれを防止す
る。相対角度はゼロとすることが望ましい。相対角度が
0°より大きくなると、出力信号の劣化を招く。相対角
度がゼロでない状態とは次のことをいう。まず、媒体の
中心軸の方向(X2)に対して、ストライプの長手方向
(X1)が平行とならず、傾斜した状態をいう。あるい
は、MRセンサーの中心軸(Y)が媒体の軸と交わらな
い状態をいう。MRセンサーの中心軸とは、ストライプ
並びの中心を通り、ストライプ長手方向に平行な仮想線
をいう。
【0019】(実施形態2)本発明の他の磁気式エンコ
ーダーを、図2と図3で説明する。この磁気式エンコー
ダーは、MRセンサーと媒体をアタッチメントで取り巻
くように保持して、MRセンサーを媒体に摺動させるも
のである。図2の斜視図は、磁気式エンコーダーの構成
部品であるアタッチメントとMRセンサーを分解した様
子を示す。図3の斜視図は、図2の構成を組立てて、媒
体に装着した後の様子を示す。
【0020】まず、図2で、媒体の磁性体を有する側に
被せるアタッチメントを説明する。媒体の記載は省略し
た。アタッチメントは、回路基板18とスペーサ材14
を設けたMRセンサー13を磁気記録媒体に押し付ける
ためのホルダー11とガイド16を有する。ホルダー1
1は管状の非磁性スリーブであり、その外周面の一個所
にフラット面11c(軸に平行な平坦面)と、フラット
面の一方の端を切り欠いて形成した空隙11aと、スリ
ーブの空隙側の端に設けた溝11bを有する。
【0021】空隙11aは、スペーサ材をつけたMRセ
ンサー13を落とし込むのに適した幅と奥行きで形成さ
れ、MRセンサーの位置合わせ用の手段としても機能す
る。フラット面11cは、回路基板18と対向して、ア
タッチメントからMRセンサー13が落ちないように保
持する手段として機能する。一対の溝11bは、空隙か
ら等距離に形成した。MRセンサー13は、回路基板1
8上の一方の端に近接して固定されるとともに、その感
磁面側にスペーサ材を接着で貼付した。ガイド16は、
ホルダーより曲率半径が大きいアーチ状のバンドであ
り、その両端には溝11bに嵌めるためのつめ15を有
する。
【0022】ホルダーの空隙11aに、回路基板18付
きのMRセンサー13を、感磁面側を媒体側に向けて落
とし込む。このMRセンサー13を抑えるようにガイド
16を被せ、先端のつめ15を溝11bに嵌めた。MR
センサー13はガイド16によってホルダーの内側向き
の力を受けるため、ホルダー11とガイド16からなる
アタッチメントは、位置ズレ防止手段として機能する。
空隙側とは反対の側からこのアタッチメントに媒体1を
挿入した様子を図3に示す。媒体1の径はホルダーの内
径より若干小さい。しかし、MRセンサー13が媒体の
磁性体(図示は省略)と摺接するため、MRセンサーと
媒体の配置や相対角度がずれることはない。図3では記
載を省略したが、この磁気式エンコーダーには、回路基
板18を制御回路と接続する配線や、アームを設けた。
アームはホルダーが媒体と共に回転することを防ぐ。ア
ームは一方の端でホルダーを支持し、他方の端を磁気式
エンコーダを収める装置の筐体に接続した。
【0023】(実施形態3)本発明の他の磁気式エンコ
ーダーを図4の斜視図に示す。この磁気式エンコーダー
は、図3の構成と同様である。但し、MRセンサーと回
路基板を一体化したものに置き換えた点で異なる。MR
センサー3aをフラット面に引っかける手段がないた
め、アタッチメントは構成しない。従って、媒体に設け
る手順も異なる。この手順を説明する。まず、媒体1に
非磁性ホルダー11を被せる。次に空隙内に現われた磁
性体に、MRセンサー3aを載せる。MRセンサー3a
を押さえるようにガイド16bを被せて、その先端のつ
めを溝に嵌めた。この構成は、空隙に収まる寸法の回路
基板付きMRセンサーを用いることで、ホルダー11と
ガイド16間の隙間を図3の構成よりも小さくすること
ができる。もちろん、ガイド16bの曲率半径は、前記
ガイド16よりも小さくした。
【0024】(実施形態4)本発明の他の磁気式エンコ
ーダーを図5と図6の斜視図に示す。この磁気式エンコ
ーダーは、凹面のガイド24とアーム27を有するMR
センサー23を、回転軸1に磁性体2を塗布した媒体に
摺接させる。凹面のガイド24は、非磁性のスペーサ材
として機能するとともに位置ずれ防止機能を有するた
め、MRセンサー23と媒体の相対角度はずれることが
ない。また、アームは凹面のガイド24が媒体から離れ
ないで摺動するように押さえる力を加えるものとした。
図6の構成の工程を説明する。まず、回路基板26の上
にMRセンサー23を設けてから双方の配線を接続し
た。次に、MRセンサー23を覆うようにプラスチック
のモールドを施した。MRセンサーの感磁面側を被覆す
るモールドは凹面とした。この凹面は、媒体の外周面に
密着することができ、樋状の溝あるいは円弧状の溝とも
言える。モールドの外形は、前記溝を有する直方体、あ
るいは長手方向に沿って半分に割った円筒とした。モー
ルドの材質は、媒体との摺動性がよいフッ素樹脂やポリ
アセタール系の樹脂を用いる。フッ素樹脂は、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)FEP、FPA等が挙
げられる。フッ素樹脂に充填材(ガラス繊維など)を混
ぜたものを用いることもできる。図6に示すように、M
Rセンサー23のストライプ並びの中心線(Y)で凹部
の断面をみると、その厚さはギャップgに相当する。
【0025】(実施形態5)本発明の他の磁気式エンコ
ーダーを、図7の斜視図に示す。この磁気式エンコーダ
ーは、位置ずれ防止ガイドつきのMRセンサーをスペー
サ材を介して媒体と摺動させるものである。ここで、媒
体は回転軸(シャフト)1aと、その周囲に設けた磁性
体2aを有する。磁性体2aの径は回転軸1aの径より
も大きい。磁性体2aは所定のピッチλで複数の磁極
(磁気信号を出す単位)を付与されている。この媒体
は、アルミニウムの回転軸1aにプラスチックマグネッ
トの磁性体2aをモールド技術で被覆させたものとし
た。図7の媒体において、軸の端面のハッチングは断面
を表し、磁性体2aの斜線は、個々の磁極の境界を表し
ている。MRセンサー3は、その感磁面側にスペーサ材
4を有し、その背面側を位置ずれ防止ガイドであるかし
め部6と一対のつば5で支持する。感磁面側とは、所定
のギャップを介して媒体と対応する側をいう。
【0026】位置ずれ防止ガイドを設けたMRセンサー
の構成は、実施例1とほぼ同様であるが、次の点で異な
る。その違いを図8で説明する。図8は、図7のMRセ
ンサーと媒体を摺接させた様子を説明する側面図であ
る。回転軸1aより径の大きい磁性体2aは同軸の関係
にある。この磁性体2aにスペーサ材4を介してMRセ
ンサー3を対向させた、磁性体2aと摺動するスペーサ
材4の厚さは、ギャップgと同等にした。MRセンサー
3は、その背面でかしめ部6とアーム7に支持されてい
る。MRセンサーの表面の端にはハンダ端子があり、そ
のハンダ端子は導電材8と接続させた。このハンダ端子
と導電材の接合箇所は、MRセンサーの表面から突出す
るため、磁性体2aとは接触しないようにした。図8
中、MRセンサーの様子を見やすくするために、つば5
の部分は点線の透視図にした。実際には、MRセンサー
3は、非磁性のつば5の陰に隠れて見えない。
【0027】(実施形態6)本発明の他の磁気式エンコ
ーダーを、図9と図10で説明する。この磁気式エンコ
ーダーは、MRセンサーと媒体をアタッチメントで取り
巻くように保持して、MRセンサーを媒体に摺動させる
ものである。図9の斜視図は、図2と同様のアタッチメ
ントとMRセンサーを分解した様子である。図10の側
面図は、図9の構成を組立てて、媒体に装着した後の様
子を示す。
【0028】図9の構成は図2とほぼ同様であるが、M
Rセンサーの向きを逆向きにした。両者の違いを図10
で説明する。媒体は、回転軸1bと、回転軸1bと同径
の磁性体2bと、回転軸1bより径の小さい回転軸1c
からなる。図10では、わかり易くするために、非磁性
のホルダー11とガイド16は点線にして透視し、磁性
体2bとMRセンサー13の関係を実線で示す。この磁
性体2bにはスペーサ材4を介してMRセンサー13を
対向させた。磁性体2bと摺動するスペーサ材4の厚さ
は、ギャップgと同等にした。MRセンサー3は、その
背面で回路基板18に支持されている。MRセンサー1
3の表面の端にはハンダ端子があり、そのハンダ端子は
リード線18bを介して回路基板18の配線と接続させ
た。このハンダ端子とリード線18bの接合箇所は、M
Rセンサーの表面から突出するため、磁性体2bとは接
触しないように、磁性2bと回転軸1cによる段差の部
分に入り込ませた。
【0029】図11は本発明に係るMRセンサーの側面
図と正面図である。このMRセンサーは、図8や図10
のように、MRセンサーの感磁面の近傍に複数のハンダ
端子(電極)を有する構成の一例である。同図中、
(a)はばね材を設けたMRセンサーの側面図であり、
(b)は(a)を矢印x4の向きから見た正面図であ
る。ばね材37は、その一方の端にかしめ部38を有
し、かしめ部の両側には一対のつば38bを有する。M
Rセンサー33は、その背面をかしめ部38で支持され
る。MRセンサーのハンダ端子36bの各々には、配線
36を設けた。スペーサ材34は、ハンダ端子を避け
て、MRセンサーの感磁面に貼り付けた。ばね材37と
かしめ部38とつば38bを非磁性材で構成した。な
お、MRセンサーが磁気記録媒体以外の磁界(外乱磁
界)をひろってしまう場合、かしめ部やつばを軟磁性材
で構成することにより、磁気シールドとして機能させる
こともできる。
【0030】
【発明の効果】以上で説明したように、磁気記録媒体の
円周方向に沿ったガイドを有する磁気センサーを用いる
ことにより、径の小さい磁気記録媒体にMRセンサーを
摺動させても、位置ズレを生じない磁気式エンコーダー
を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気式エンコーダーの斜視図である。
【図2】本発明の他の磁気式エンコーダーの斜視図であ
る。
【図3】図2の構成を組み立てた様子を説明する斜視図
である。
【図4】本発明の他の磁気式エンコーダーの分解斜視図
である。
【図5】本発明の他の磁気式エンコーダーの斜視図であ
る。
【図6】図5中のMRセンサーを拡大した斜視図であ
る。
【図7】本発明の他の磁気式エンコーダーの斜視図であ
る。
【図8】図7の構成を説明する側面図である。
【図9】本発明の他の磁気式エンコーダーの分解斜視図
である。
【図10】図9の構成を説明する側面図である。
【図11】本発明に係るMRセンサーの側面図と正面図
である。
【図12】スペーサ材を用いたエンコーダの断面図であ
る。
【図13】磁気センサーの位置ズレを説明する概略図で
ある。
【図14】従来の磁気式エンコーダーの斜視図である。
【符号の説明】
1 回転軸、1a 回転軸、1b 回転軸、1c 回転
軸、2 磁性体、2a 磁性体、2b 磁性体、3 M
Rセンサー、3a MRセンサー、4 スペーサ材、5
つば、6 かしめ部、7 アーム、8 導電材、10
アタッチメント、11 ホルダー、11a 空隙(ス
リット)、11b 溝、11c フラット面、13 M
Rセンサー、14 スペーサ材、15 つめ、16 ガ
イド、16b ガイド、18 回路基板、23 MRセ
ンサー、24 凹面のガイド、25 モールド材、26
回路基板、27 ばね材、33 MRセンサー、34
スペーサ材、36 配線、36b ハンダ端子、37
ばね材、38 かしめ部、38b つば、61 磁気
記録媒体、62 MRセンサー、63 パターン、64
パターン、66 スペーサ材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体と磁気センサーの間にスペ
    ーサ材を介在させ、摺動させて用いる磁気式エンコーダ
    ーであって、磁気記録媒体の円周方向に、磁気記録媒体
    の着磁ピッチと平行な位置ズレ防止ガイドを設けたこと
    を特徴とする磁気式エンコーダー。
  2. 【請求項2】 前記位置ズレ防止ガイドは、弾性を有す
    る材料であって、かつ金属あるいは樹脂で構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気式エンコーダ
    ー。
  3. 【請求項3】 前記位置ズレ防止ガイドは、磁気記録媒
    体の円周の10〜60%で磁気記録媒体と対向するもの
    であって、位置ズレ防止ガイドの奥行きは、磁気センサ
    ーの奥行きに対して30〜200%であることを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載の磁気式エンコ
    ーダー。
  4. 【請求項4】 磁気記録媒体と磁気センサーの間にスペ
    ーサ材を介在させ、摺動させて用いる磁気式エンコーダ
    ーであって、磁気センサーを磁気記録媒体と対向させる
    位置ズレ防止手段を有し、前記位置ズレ防止手段は、磁
    気記録媒体を取り囲むスリーブと、スリーブの空隙に配
    置した磁気センサーを磁気記録媒体に押し付けるホルダ
    ーで構成されていることを特徴とする磁気式エンコーダ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記位置ズレ防止ガイドと前記磁気セン
    サーとが、回路基板と一体に構成されていることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気式エン
    コーダー。
  6. 【請求項6】 前記位置ズレ防止ガイドと前記磁気セン
    サーと回路基板がプラスチックモールドで一体に結合さ
    れ、前記プラスチックモールドの材料にガラス繊維を含
    ませることを特徴とする請求項5に記載の磁気式エンコ
    ーダー。
  7. 【請求項7】 前記位置ズレ防止ガイドと磁気センサー
    と回路基板とを一体に固定するモールド材を有し、前記
    磁気センサーの表面に被覆されたモールド材の厚さが、
    磁気センサーと磁気記録媒体間のギャップ寸法に相当す
    ることを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載
    の磁気式エンコーダー。
JP2000151442A 2000-05-23 2000-05-23 磁気式エンコーダー Expired - Lifetime JP4453058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000151442A JP4453058B2 (ja) 2000-05-23 2000-05-23 磁気式エンコーダー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000151442A JP4453058B2 (ja) 2000-05-23 2000-05-23 磁気式エンコーダー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001330470A true JP2001330470A (ja) 2001-11-30
JP4453058B2 JP4453058B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=18657001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000151442A Expired - Lifetime JP4453058B2 (ja) 2000-05-23 2000-05-23 磁気式エンコーダー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4453058B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003040661A1 (fr) * 2001-11-06 2003-05-15 Nikon Corporation Dispositif de detection de deplacement et barillet
JP2011043492A (ja) * 2009-06-01 2011-03-03 Magna-Lastic Devices Inc 磁気速度センサー及び該磁気速度センサーの製造方法
US8466872B2 (en) 2010-01-07 2013-06-18 Panasonic Corporation Input apparatus
JP2021032668A (ja) * 2019-08-23 2021-03-01 多摩川精機株式会社 トルクセンサ用ホールicの出力コネクタ構造

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003040661A1 (fr) * 2001-11-06 2003-05-15 Nikon Corporation Dispositif de detection de deplacement et barillet
US7113697B2 (en) 2001-11-06 2006-09-26 Nikon Corporation Displacement detection device and lens barrel
JP2011043492A (ja) * 2009-06-01 2011-03-03 Magna-Lastic Devices Inc 磁気速度センサー及び該磁気速度センサーの製造方法
US8466872B2 (en) 2010-01-07 2013-06-18 Panasonic Corporation Input apparatus
JP2021032668A (ja) * 2019-08-23 2021-03-01 多摩川精機株式会社 トルクセンサ用ホールicの出力コネクタ構造
JP7257635B2 (ja) 2019-08-23 2023-04-14 多摩川精機株式会社 トルクセンサ用ホールicの出力コネクタ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4453058B2 (ja) 2010-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4704065B2 (ja) 回転検出装置付き軸受
US6741073B2 (en) Bearing provided with rotation sensor and motor employing the same
JP3457085B2 (ja) 回転位置センサ
JP2000028312A (ja) 小型非接触式位置センサ
JPH11211409A (ja) 磁気式検出器
JPH07264833A (ja) モータ
JP4453058B2 (ja) 磁気式エンコーダー
JPH07128566A (ja) 移動量検出装置
JP5801617B2 (ja) 磁気抵抗素子を用いた位置検出装置及びこれを用いたレンズ鏡筒
JP3271626B2 (ja) 記録装置
JP2002048247A (ja) 回転検出可能な密封装置
US6297629B1 (en) Device for measuring rotation having magnetic relative positioning of encoder and sensor
JP3856019B2 (ja) カメラのレンズ鏡筒用センサアセンブリ及びカメラのレンズ鏡筒
JP5864913B2 (ja) 磁気抵抗素子を用いた位置検出装置の調整方法及びレンズユニットの調整方法
JP3484915B2 (ja) 位置検出装置
JPH1038507A (ja) 位置検出装置及び位置検出方法
JP2502912Y2 (ja) 位置検出機構
JP4967688B2 (ja) スライド操作装置
JP3865200B2 (ja) 磁気式エンコーダー
JP2003194580A (ja) 回転角度センサ
JP2013041200A (ja) 磁気抵抗素子を用いた位置検出装置及びこれを用いたレンズ鏡筒
JPH07324946A (ja) 移動量検出装置
JP2001074499A (ja) 磁気式エンコーダ及び磁気スケール
US7415776B2 (en) Magnetic scale
JP3091639B2 (ja) 磁気式リニアエンコーダー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4453058

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term