JP2001330047A - 等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手

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JP2001330047A
JP2001330047A JP2000150283A JP2000150283A JP2001330047A JP 2001330047 A JP2001330047 A JP 2001330047A JP 2000150283 A JP2000150283 A JP 2000150283A JP 2000150283 A JP2000150283 A JP 2000150283A JP 2001330047 A JP2001330047 A JP 2001330047A
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shaft
axis
convex spherical
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velocity universal
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JP2000150283A
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Toshihide Abe
俊秀 安部
Teruji Tsutsumi
輝二 堤
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Astec Co Ltd
Original Assignee
Astec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超重荷重用等速自在継手と、これと組合わせ
て圧延機ロールの駆動部に使用できる伸縮自在軸とを提
供する。 【解決手段】 等速自在継手は、軸11に軸線20に直角な
放射状に設けた軸直角軸22で凸球面軸受14を支持し、軸
12に凸球面軸受の外周に当接する軸線方向の軸受保持溝
16を設けて係合させたトリポード型等速自在継手におい
て、軸11にその中心軸線と軸直角軸の軸線と交差する点
を中心とする凸球面部分13,23を設け、軸12に凸球面部
に当接する凹球面部15,31を設け、凸球面部と凹球面部
とにより双方の軸の中心軸線が常に所定の点で交差する
ようにし、凸球面軸受を軸直角軸方向に移動可能に設け
た。伸縮自在軸は、雌軸部と雄軸部とを有し、回転を伝
達するように一方に設けたスプライン溝と、他方に設け
たスプライン溝側面に接した転がり軸受とを有し、他の
位置で雄軸部と雌軸部とが同一軸線上に維持される円形
断面の嵌合部とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に高荷重用の、
例えば、圧延機ロール軸とモータ等の駆動源につながっ
た出力軸との間に使用される等速自在継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延機ロールの駆動部は、駆動用
のモータが連結する駆動軸から、自在継手、中間軸、自
在継手、従動軸を順次介してロールを駆動する構成にな
っている。その自在継手には、古くから使われているス
リッパー継手(スリッパースピンドル)、ギヤーカプリ
ング(ギヤースピンドル)があり、また、これらに代っ
てメンテナンス性がよいことから、近年普及してきたク
ロスジョイント(クロスピンタイプ自在継手)等があ
る。一般に、圧延用ロールは対を成していて夫々に駆動
されるようになっており、ロールの中心間距離が変更さ
れる際には、軸の屈曲角度(作動角)が変わるので、こ
れに応じて中間軸に必要な長さ、若しくは中間軸が同じ
長さであるとすれば自在継手の水平位置が変化するか
ら、これを吸収するための構成が必要である。スリッパ
ー継手及びギヤーカプリングには軸線の交差点の水平位
置が変化して自動的に対応できる構成になっているが、
クロスジョイントではそのような構成がとれないため、
中間軸の途中にスプライン嵌合部を設けてあるか、又は
ロール軸端面と連結カプリングの間に軸方向の隙間をも
たせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スリッパー継手は、高
荷重に耐えることができる構造であるが、軸の交差角度
(作動角)をあまり大きくできないため中間軸を長くす
る必要があり、また、開放潤滑であるため、頻繁に潤滑
を行わなければならず、メタルの交換頻度も高い点で問
題がある。
【0004】ギヤーカプリングは、閉鎖型の潤滑方法を
採用できて潤滑が容易であり、ある程度高荷重に耐える
ことができるが、クラウニングされた歯によるトルク伝
達であるから、また軸の交差角が3°以下(常用1.5
〜1°)でないと使えないものであり、交差角が大きい
ときに歯の当り面が少なくなり、歯の歯幅方向端近くに
荷重作用点が来ることが多いから、歯が磨耗し易く欠け
やすく、大きい交差角には不向きである問題がある。
【0005】クロスジョイントは、メンテナンス製はよ
いが、十字型のピンを介してトルクを伝達するから、伝
達トルクは2本のピンの曲げ強さに依存するものであ
り、重荷重用とする場合には強度的に問題がある。すな
わち、熱延仕上前段、熱延粗、厚板ミル等においては強
度的に無理があり、現状は旧来のスリッパースピンドル
が大半である。また、一つのジョイントを使用すると、
入力側と出力側は不等速となるので、必ず2つのジョイ
ントを使用し、入出力軸を平行に配置して等速回転を得
るようにしてあり、設置条件がそれだけ厳しい点にも問
題がある。また、ジョイント間は不等速回転があるた
め、高速回転仕様のものには振動が発生し易い点で不向
きである問題もある。
【0006】また別に、従来のスリッパースピンドルか
らクロスピンタイプへ切換える場合、一般的に中間軸に
設けた前記スプライン嵌合部によってスラスト力を逃が
す構成となっているが、圧延中に発生するスラスト力を
スプライン嵌合部の面圧が高くスプラインが摺動しない
ため、モータや減速機、ピ二オン、ギヤーの連結軸を軸
方向につきあげる方向に力が働くから、これらに悪影響
を及ぼしている。この問題に対しては、スプラインの接
触面圧を下げる工夫として、当り面積を大きくしたり、
摩擦抵抗を小さくするコーティングを行ったりしている
が、圧延機のように高トルク伝達においては従来のスプ
ライン構造では確実な問題の解決にはなっていない。従
って、高トルクの伝達において、スラスト力を確実に吸
収できる駆動軸が求められているのが現状である。
【0007】本発明は、前述したようなことから、超重
荷重に対応できる等速自在継手を提供すると共に、これ
と組合わせて圧延機の駆動部に使用できる伸縮自在軸を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、駆動側
又は従動側の一方とされる第1軸と、前記駆動側又は従
動側の他方とされる第2軸と、第1軸の軸端部と第2軸
の軸端部とが夫々の中心軸線上にある所定点を一致させ
且つ所定点を中心として回動可能に前記軸端部の一方に
設けられた凸球面部及び他方に設けられた凹球面部と、
前記所定点を通る第1軸の中心軸線に直角な面内で所定
点を中心とする円周上に等配分された複数の点を通る各
々の軸直角軸線を有し、その各々の軸直角軸線上に設け
られ、前記各点を中心とする等しい半径の凸球面を有
し、前記軸直角軸線方向に移動可能に且つ前記軸直角軸
線の周りに回転可能に第1軸端部に軸支持された凸球面
部材と、前記所定点を通る第2軸の中心軸線に平行に伸
延し且つ前記各凸球面部材の凸球面を前記円周上で両側
から保持するように対向する円弧状断面に形成され第2
軸端部に設けられた係合溝と、を有することを特徴とす
る(請求項1)。
【0009】この手段では、例えば、第1軸が所定の方
向に回転駆動されると、第1軸に軸支持された各凸球面
部材が第2軸の各係合溝の片側に回転力を伝達して第2
軸も回転する。第1の回転は、第1軸と第2軸とが軸端
部の所定点を中心に回動して屈曲した状態であっても第
2軸に伝達され、第1軸と第2軸は等しい周速度で回転
する。第2軸が駆動軸である場合も同様に第1軸と第2
軸は等しい周速度で回転する。これは、第1軸端部と第
2軸端部とが、凸球面部と凹球面部とで互いに拘束し合
うことにより、移動しない所定点で常に一致しているか
らである。なお、前記屈曲した状態における回転力の伝
達において、凸球面部材は支持されている軸直角軸の軸
線方向に僅かに変位すると共に係合溝に沿って移動す
る。
【0010】前記手段において、前記第1軸の軸端に前
記所定点を中心とする凸球面を有し、その軸端の凸球面
に対応して前記第2軸に設けられ第2軸の軸線に沿って
前記軸端の凸球面方向にばねで付勢されて当接した加圧
凹球面部材を有し、前記第1軸に前記軸端の凸球面と反
対側に前記所定点を中心とするリング状凸球面部を有
し、前記第2軸に前記リング状凸球面部に対応するリン
グ状凹球面部を有する構成とするのがよい(請求項
2)。この構成では、凸球面と凹球面とを当接させてば
ね圧で保持したことにより、微少な製作誤差を吸収で
き、確実に球面支持できる構成となり、球面の磨耗に対
しても対応できる。
【0011】前記手段において、前記凸球面部材が、3
個又はそれ以上であり、前記第1軸の軸端部に前記軸直
角軸線に沿って設けられた前記凸球面部材の個数に対応
する3本又はそれ以上の本数の軸に支持されている構成
とするのがよい(請求項3)。この構成では、2本の突
出した軸でトルクを伝達するクロスジョイントに比べ
て、3本又はそれ以上の突出軸でトルクを伝達する構成
であるから、強度が少なくとも1.5倍は向上する設計
が可能である。従って、超重荷重用の圧延ロール駆動軸
に適用できる。
【0012】また本発明の手段は、一方の軸にその軸線
に直角な放射状に設けた3本の軸直角軸で夫々に凸球面
軸受を支持し、他方の軸に前記凸球面軸受の外周に当接
する軸線方向に沿った軸受保持溝を設けて係合させてな
るトリポード型の等速自在継手において、前記一方の軸
に、その中心軸線と前記軸直角軸の軸線と交差する点を
中心とする凸球面部分を設け、前記他方の軸に、前記凸
球面部に当接する凹球面部を設け、前記凸球面部と凹球
面部とにより前記双方の軸の中心軸線が常に所定の点で
交差するように拘束し、前記凸球面軸受を前記軸直角軸
方向に移動可能に設けたことを特徴とする(請求項
4)。
【0013】この手段では、トリポード型の等速自在継
手において双方の軸線が交差する位置を常に所定点に位
置するように維持することにより、一方の軸がスラスト
方向に少し変位したときに他方の軸が共に変位すること
になるが、その変位により等速性に悪影響が及ばない。
前記一方の軸のスラスト方向の変位、又はその変位によ
る他方の軸の変位は、一方の軸又は他方の軸に伸縮自在
軸の構成を適用すれば吸収できて好ましい等速性を維持
できる。
【0014】また、本発明の他の手段は、前記手段の等
速自在継手2個の間を中間軸で連結してなる等速自在継
手装置において、前記中間軸は、内孔を有する雌軸部と
前記内孔に嵌入した雄軸部とを有し、前記雌軸部と雄軸
部とが軸周りの回転を互いに伝達可能なように一方に設
けた複数のスプライン溝と他方に設けた軸線に直角な軸
直角軸に軸支持され外周で前記スプライン溝の各々の側
面に接触している転がり軸受とを有し、前記スプライン
溝及び転がり軸受から離れた位置で前記雄軸部と雌軸部
とが同一軸線上に維持されるように嵌合した円形断面の
嵌合部とを有し、前記雄軸部と雌軸部とが共通の軸線方
向に相対移動可能である伸縮自在部を、途中に備えてい
ることを特徴とする(請求項5)。この構成では、等速
自在継手2個の間を中間軸で連結してなる等速自在継手
装置において、高トルクを伝達中にスラスト荷重を受け
た場合、通常のスプライン嵌合では面接触又は線接触状
態で軸方向移動することにより摩擦抵抗が極端に大きく
なって焼き付く場合でも、この転がり軸受を備えた構成
では、滑らかに伸縮して焼き付きを防止でき、圧延作業
の中断等の事故や、等速自在継手の損傷を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を、図1〜
図6を用いて説明する。この実施の形態は、圧延機のロ
ールRを回転駆動する駆動軸1に適用した等速自在継手
装置で、図5、図6に示すように、1対のロールR、
R′を夫々駆動する駆動軸1、1′に夫々等速自在継手
2を2個と、その間を繋ぐ1本の中間軸3を用いてあ
る。中間軸3は伸縮部4を有する伸縮自在軸である。図
中5はモータを内蔵した回転駆動部、6はロールスタン
ドである。
【0016】自在継手2は、図1、図2に示すように、
第1軸11と第2軸12、第1軸11側に設けられた凸
球面部13、23、凸球面部材14、第2軸側に設けら
れた凹球面部15、31、係合溝16、第1軸及び第2
軸に跨って設けられたカバー17、18等で構成されて
いる。
【0017】第1軸11は、例えば、一端に中間軸3、
回転駆動部5の出力軸、又はロールR,R′の軸と結合
されるフランジ状の継手19を有する短い軸で、他端部
が第2軸12に結合されている。その他端部には、第1
軸の中心軸線20上の所定中心点Oを通り中心軸線20
に直角な周方向に等配分された3本の軸直角軸線21に
夫々沿って外方に向かって突設された軸直角軸22を有
し、軸端には中心点Oを中心とする半径R2の凸球面部
23を有し、この凸球面部23と略反対側の部分に同じ
中心点Oを中心とする半径R1のリング状凸球面部13
を有している。そして、軸直角軸22の各々には凸球面
部材14を設けてある。
【0018】凸球面部材14は、外周面が半径d/2(d
は直径)の凸球面である外輪25を有する転がり軸受、
例えば円筒ころ軸受を装着してあり、内輪27は軸直角
軸22に固定された状態であるが、内輪27と外輪25
とが相対的に回転可能であるのみならず軸方向に小寸法
移動可能である。図中28は内輪押さえである。なお、
凸球面部材14は、ころを介在させないで軸側に嵌着さ
れ、回転可能かつ軸方向移動可能なものとしてもよい。
【0019】第2軸12は、底付き円筒状部の底側に、
中間軸3、回転駆動部5の出力軸又はロールR,R′の
軸と結合されるフランジ状の継手29を有し、底付き円
筒状部の円筒部分に周方向の三等分位置に縦割りされた
状態に設けられ前記凸球面部材14の両側に当接する係
合溝16を有し、フランジの継手29と反対側の端部に
係合溝16の端を閉じるリング状部材30を取付けてあ
る。このリング状部材30は前記凸球面部13に一致す
る半径R1の凹球面部15を内周面に続く形で有してお
り、内径が第1軸11のフランジ状の継手19よりも小
さいので二つ割に形成して組立てられている。第1軸1
1の軸端の凸球面部23に対して同じ半径R2の凹球面
部31を有する部材32が、第2軸12の底付き円筒状
部と前記した部分の底に相当する部分に凹所33を設け
て圧縮ばね34を介して装着されている。凹球面部1
5、31の中心点は2軸12の中心軸線35上にある。
部材32の装着状態では、凸球面部23に当接している
凹球面部31と、凸球面部23に当接している凹球面部
31とが圧縮ばね34の作用で押し合っており、第1軸
11の凸球面部15、23の中心点Oと第2軸12の凹
球面部15との中心点とが一致した状態に維持されてい
る。
【0020】係合溝16は、図2(b)に示すように、
軸直角断面で内側面36が凸球面部材14の凸球面半径
d/2と同じ半径の凹面溝に形成されており、凸球面部
材14の凸球面と一致するように第2軸12の中心軸線
周りの周方向の両側から当接している。つまり、両側の
内側面36は、中心軸線35に平行な直径dの円孔内周
面の部分である。
【0021】カバー17は、第2軸12の係合溝16を
設けてある部分の外周に取付けた円筒状のものであり、
中心点Oを通る軸直角平面と交差する付近で前記中心点
Oを中心とする半径R3の凸球面部37を外周に形成さ
れている。またカバー18は、円筒状のものであり、一
端が第1軸11に固定され、他端部の内周面にシール材
38を装着され、そのシール材38内周が前記凸球面部
37に当接して内側をシール状態に保持している。この
カバー18は第1軸11の小径部分に固定するために二
つ割にした部材39を用いて組立て状態で取付けてあ
る。潤滑は、カバー17、18の内側で行われる閉鎖型
の潤滑である。
【0022】この等速自在継手2は、図では第1軸11
と第2軸12の中心軸線を一致させた状態で示してある
が、第1軸11と第2軸12とは中心点Oを中心にして
回動可能である。すなわち、中心点Oで双方の中心軸線
20と35とが交差するように屈曲可能であり、この実
施の形態では強度を重視して強度が十分に大きくとれる
ように最大交差角(作動角)を10.25度としてある。
交差角のある状態で第2軸を等速回転させると、係合溝
16が一回転する間に凸球面部材14が係合溝16に沿
って小距離を一往復し、その間軸直角軸22方向にも小
距離を一往復し、その間常に第1軸11の中心軸線20
上の中心点Oと、第2軸12上の中心点Oとは一致した
ままであり、これにより第1軸11も等速回転する。こ
こで従来のトリポードジョイントと異なる点は、凸球面
部13、23と凹球面部15、31との接触により一致
している双方の中心点Oが位置ずれしないことである。
これにより等速回転が安定し、振動を発生することがな
い。
【0023】中間軸3は、雌軸部40と、雄軸部41と
からなり、この双方が嵌合した伸縮部4を有する。雌軸
部40は、中空軸で、一方の端部に開口した円形内孔4
2と、この内孔42の位置とは軸方向に離れた位置に同
一軸線を有するスプライン穴43と、他方の端部にフラ
ンジ状の軸結合部44とを具備する。円形内孔42には
ブッシュ45を設けてある。スプライン穴43は周方向
に等間隔で軸方向に沿った複数本、例えば3本のスプラ
イン溝46を有する。雄軸部41は、一方の端部に軸結
合部47を有し、他方に前記円形内孔42内に進入し軸
方向に移動可能にブッシュ45の内孔に嵌入した円柱部
48と、これに続く他端部に前記スプライン溝46に夫
々嵌入し外周がスプライン溝46の側面49に当接して
軸方向に転動可能に軸直角方向の直角軸50によって支
持された転がり軸受51と、を具備する。スプライン溝
46の側面49は平坦であり、軸受51の外輪52外周
面53は側面49に線接触するストレート外周面を有す
る。軸受外輪52は組み立て時の挿入においては必ずし
も転動しなくてもよいが、中間軸3がトルクを伝達して
いる状態では加圧接触し、片側の側面49に沿って転動
できるようにしてある。
【0024】この中間軸3は、図5に示すように、一方
の軸結合部47が等速自在継手2の継手19に結合さ
れ、他方の軸結合部44がもう一つの等速自在継手2の
継手19に結合されている。そしてその二組を用いて駆
動軸1、1′とし、図6に示すような構成で、夫々同様
に圧延ロールR、R′を駆動する。図5では駆動軸1を
直線状態で示してあるが、使用状態では図6に示すよう
に等速自在継手2、2の部分で屈曲している。一方の圧
延ロールRの駆動について説明する。このロールRの駆
動において、回転駆動部5が作動すると、その出力軸5
4の回転力は、図5では右側の等速自在継手2、中間軸
3、左側の等速自在継手2、ロール軸55を順次介し
て、常に回転駆動部5と同じ等速回転としてロールRに
伝わる。
【0025】このようにロールRが回転駆動されている
状態で、ロールRにスラスト荷重が作用してその方向に
微少変位が生じたとき、その変位はまず図5の左側の等
速自在継手2に伝わる。等速自在継手2、2の夫々にお
いては、前述したように第1軸11と第2軸12の夫々
の中心軸線が、所定の中心点Oで交差している状態が維
持されているから、中心点Oと共に等速自在継手がスラ
スト荷重方向に変位する。その変位方向の中間軸3方向
成分が、中間軸3が伸びあるいは縮むことによって吸収
される。この中間軸3の伸縮は、スプライン溝46の側
面49を軸受51が転動することによって無理なく行わ
れるから、高トルク伝達中においても焼き付きを生じな
い。従って、等速自在継手2のトルク伝達動作にも悪影
響がなく、すなわち、第1軸11の中心軸線20と、第
2軸12の中心軸線35とが交差する双方の中心軸線上
の所定中心点Oが一致した状態が維持され、振動を生じ
るようなことがない。
【0026】前述した等速自在継手2は、第1軸11に
軸直角軸22を突設して凸球面部材14を支持した構成
を示したが、場合によっては第2軸12の側に軸直角軸
を設けて凸球面部材を支持した構成、つまり第2軸12
の円筒容器状の円筒部分に軸直角軸を設けて凸球面部材
を支持し、第1軸11側に係合溝を設けた構成としても
よい。要は内側に軸が突設された構成である。
【0027】また、前記中間軸の伸縮自在部の構成にお
いて、軸直角軸50は、雄軸部41の1箇所から放射状
に3本を設けたものを示したが、場合によっては軸方向
に異なる位置から突出し転がり軸受51を軸支持した構
成であっても、3個に限らずそれ以上の数の支持軸とし
てもよい。また、軸直角軸50に相当する軸を雌軸側に
内側に突出するように設けて軸受51を支持させ、スプ
ライン溝46に相当する溝を雄軸側に設けた構成として
もよい。また、転がり軸受51の外周は、ストレートの
ほかに凸球面としてもよく、溝側面も軸直角断面形状が
ストレートのほかに凹面であってもよい。要は、溝側面
と転がり軸受とが当接して高トルク伝達中に、軸方向に
滑らかに移動できるものであればよく、強度的には数を
増やすことによって対応できる。
【0028】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、第1軸と第2
軸が常に同じ周速度で回転をする等速自在継手を提供で
きる効果を奏する。請求項2に記載の発明は、微少な製
作誤差を吸収でき、確実に球面支持できる構成となり、
球面の磨耗に対しても対応できる効果を奏する。請求項
3に記載の発明は、強度が少なくとも1.5倍は向上す
るから、超重荷重用の圧延ロール駆動軸に適用できる効
果を奏する。請求項4に記載の発明は、等速性のよい自
在継手が得られる効果を奏する。請求項5に記載の発明
は、圧延作業の中断等の事故や、等速自在継手の損傷を
防止できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における等速自在継手を
示し、(a)は部分縦断正面図、(b)は(a)のA−
A断面図、(c)は右側面図である。
【図2】同実施の形態における等速自在継手を示し、
(a)は主要部拡大縦断正面図、(b)は(a)の部分
省略B−B断面図である。
【図3】同実施の形態における伸縮部を有する中間軸を
示し、(a)は部分省略縦断正面図、(b)は右側面図
である。
【図4】図3(a)のC−C断面拡大図である。
【図5】同実施の形態における駆動軸を示す部分省略部
分縦断正面図である。
【図6】同実施の形態の駆動軸の使用状態の1例を示す
概略正面図である。
【符号の説明】
1、1′ 駆動軸 2 等速自在継手 3 中間軸 4 伸縮部 5 回転駆動部 6 ロールスタンド 11 第1軸 12 第2軸 13 凸球面部 14 凸球面部材 15 凹球面部 16 係合溝 17、18 カバー 19 継手 20 中心軸線 21 中心軸線 22 軸直角軸 23 凸球面部 25 外輪 27 内輪 28 内輪押え 29 継手 30 リング状部材 31 凹球面部 32 部材 33 凹所 34 圧縮ばね 35 中心軸線 36 内側面 37 凸球面部 38 シール材 39 部材 40 雌軸部 41 雄軸部 42 内孔 43 スプライン穴 44 軸結合部 45 ブッシュ 46 スプライン溝 47 軸結合部 48 円柱部 49 側面 50 軸直角軸 51 軸受 52 外輪 53 外周面 54 出力軸 55 ロール軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側又は従動側の一方とされる第1軸
    と、前記駆動側又は従動側の他方とされる第2軸と、第
    1軸の軸端部と第2軸の軸端部とが夫々の中心軸線上に
    ある所定点を一致させ且つ所定点を中心として回動可能
    に前記軸端部の一方に設けられた凸球面部及び他方に設
    けられた凹球面部と、前記所定点を通る第1軸の中心軸
    線に直角な面内で所定点を中心とする円周上に等配分さ
    れた複数の点を通る各々の軸直角軸線を有し、その各々
    の軸直角軸線上に設けられ、前記各点を中心とする等し
    い半径の凸球面を有し、前記軸直角軸線方向に移動可能
    に且つ前記軸直角軸線の周りに回転可能に第1軸端部に
    軸支持された凸球面部材と、前記所定点を通る第2軸の
    中心軸線に平行に伸延し且つ前記各凸球面部材の凸球面
    を前記円周上で両側から保持するように対向する円弧状
    断面に形成され第2軸端部に設けられた係合溝と、を有
    することを特徴とする等速自在継手。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の等速自在継手におい
    て、前記第1軸の軸端に前記所定点を中心とする凸球面
    を有し、その軸端の凸球面に対応して前記第2軸に設け
    られ第2軸の軸線に沿って前記軸端の凸球面方向にばね
    で付勢されて当接した加圧凹球面部材を有し、前記第1
    軸に前記軸端の凸球面と反対側に前記所定点を中心とす
    るリング状凸球面部を有し、前記第2軸に前記リング状
    凸球面部に対応するリング状凹球面部を有することを特
    徴とする等速自在継手。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は請求項2に記載の等速自
    在継手において、前記凸球面部材が、3個又はそれ以上
    であり、前記第1軸の軸端部に前記軸直角軸線に沿って
    設けられた前記凸球面部材の個数に対応する3本又はそ
    れ以上の本数の軸に支持されていることを特徴とする等
    速自在継手。
  4. 【請求項4】 一方の軸にその軸線に直角な放射状に設
    けた3本の軸直角軸で夫々に凸球面軸受を支持し、他方
    の軸に前記凸球面軸受の外周に当接する軸線方向に沿っ
    た軸受保持溝を設けて係合させてなるトリポード型の等
    速自在継手において、前記一方の軸に、その中心軸線と
    前記軸直角軸の軸線と交差する点を中心とする凸球面部
    分を設け、前記他方の軸に、前記凸球面部に当接する凹
    球面部を設け、前記凸球面部と凹球面部とにより前記双
    方の軸の中心軸線が常に所定の点で交差するように拘束
    し、前記凸球面軸受を前記軸直角軸方向に移動可能に設
    けたことを特徴とする等速自在継手。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、又は請
    求項4に記載の等速自在継手2個の間を中間軸で連結し
    てなる等速自在継手装置において、前記中間軸は、内孔
    を有する雌軸部と前記内孔に嵌入した雄軸部とを有し、
    前記雌軸部と雄軸部とが軸周りの回転を互いに伝達可能
    なように一方に設けた複数のスプライン溝と他方に設け
    た軸線に直角な軸直角軸に軸支持され外周で前記スプラ
    イン溝の各々の側面に接触している転がり軸受とを有
    し、前記スプライン溝及び転がり軸受から離れた位置で
    前記雄軸部と雌軸部とが同一軸線上に維持されるように
    嵌合した円形断面の嵌合部とを有し、前記雄軸部と雌軸
    部とが共通の軸線方向に相対移動可能である伸縮自在部
    を、途中に備えていることを特徴とする等速自在継手装
    置。
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