JP2003172373A - 圧延機の駆動用自在継手 - Google Patents

圧延機の駆動用自在継手

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JP2003172373A
JP2003172373A JP2001371589A JP2001371589A JP2003172373A JP 2003172373 A JP2003172373 A JP 2003172373A JP 2001371589 A JP2001371589 A JP 2001371589A JP 2001371589 A JP2001371589 A JP 2001371589A JP 2003172373 A JP2003172373 A JP 2003172373A
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shaft
axis
universal joint
spherical surface
convex spherical
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JP2001371589A
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Toshihide Abe
俊秀 安部
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Astec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自在継手における軸受の早期剥離、かじり、
摩耗の問題を解決する。 【解決手段】 第1軸11と第2軸12の各軸端部の一
方から他方へ回転力を伝達する途中の第1軸又は第2軸
の軸線20、35に直角な前記軸線回りの等分割位置に
あり前記軸線から等距離の複数の片持ち状軸部22の各
々に径方向の伝達回転力を受けるように設けられる軸受
2を備えている圧延機の駆動用自在継手において、前記
軸受が、所定の円弧を回転して形成される中太で両端が
細くなったたる型のころ3を使用し、ころの転動する内
外の軌道面を、前記円弧を回転して形成される凹溝形状
としてころと円弧線接触する構成とし、前記円弧の半径
が前記内外軌道面の外側のものの軌道半径よりも大きい
半径のものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機のロール駆
動等の高トルク、高速、高角度で使用される駆動軸用自
在継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延機の駆動用軸継手としては、
スリッパースピンドル、ギヤーカップリング、ウオプラ
−カップリングが使用されており、メンテナンスや省エ
ネの点で問題があり、中、重荷重の分野のウオプラ−カ
ップリングや、一部のスリッパースピンドル、ギヤース
ピンドルにおいては自動車用の自在継手を重荷重用に改
良したフックタイプ(十字軸を使用した構成)が採用さ
れている。しかしながら、超重荷重用スリパースピンド
ルや完全等速性を必要とする分野のギヤーカップリング
の分野では採用されていない。最近ではフックタイプで
ヨークを分割した超重荷重仕様のものが実用化されてい
る。そしてスプリット型よりもさらに超重荷重仕様に対
応したトリポード型等速自在継手等も開発されつつあ
る。
【0003】現在、フック型の重荷重用として改造され
た、ブロックタイプ、ラウンドタイプ(何れも軸受とヨ
ークを固定するためのボルトを使用)、フォークタイプ
(スナップリングや押さえプレートでヨークとクロスベ
アリングを固定)等でかなりの重荷重仕様まで使用可能
となったが、さらにスプリットタイプ(ヨークを分割し
た構成)の出現でねじりや曲げ強度に対しては飛躍的に
向上した。しかしながらこの自在継手に内蔵された軸受
の早期剥離、かじり、摩耗等の点で未だ満足できる水準
にまでは至っていないようである。そして、重荷重用の
自在継手において内蔵されている軸受部は、何れも円筒
ころ、あるいは棒状ころ、針状ころ等を使用した転子が
転動面に直線当たりしている軸受である。
【0004】また別に、高負荷に対応可能な軸受と考え
られる、トロイダルころ軸受が一部で市販されている。
この軸受は転動体が円弧の一部を回転させてできる細長
いたる型であり、内輪及び外輪のころ転動面(軌道面)
もその円弧に対応した断面を有するもので、あたりが直
線でなく円弧状である。そしてその円弧は球面軸受の円
弧よりも半径が相当に大きいものである。このトロイダ
ル軸受は内外輪の軸線の一方が傾いても1°程度までは
許容でき、0.5°程度までなら軸受寿命の低下が殆ど
なく(直線当たりの円筒ころ軸受では0.05°が限
界)、また、軸方向には軸受幅の20%くらいまでの変
位を許容できるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種の自在継手にお
ける軸受の早期剥離、かじり、摩耗の原因の一つは、超
重荷重による、片持梁的負荷による撓み変形により適正
隙間の維持ができず、ころ(転動体)と軌道面の間に大
きい面圧が作用することに起因する。現在実用されてい
るものにおいては、ころは円筒形であり、擬似クラウニ
ングを施したものもあるが、いずれにしても軌道面で直
線当たりの構造である。これによると高荷重による変
形、撓みを吸収できず適正隙間を維持することが難しい
のである。つまり、正確に設置された直線当たり円筒こ
ろ軸受が、片持ち梁状の軸が荷重によって撓んだときに
内輪と外輪の軸線が角度をなすように変位すると、直線
あたりの円筒ころにはエッジストレスが生じることにな
るからである。
【0006】本発明は、自在継手における軸受の早期剥
離、かじり、摩耗の問題を解決することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧延機の駆動用
自在継手は、第1軸と第2軸の各軸端部の一方から他方
へ回転力を伝達する途中の第1軸又は第2軸の軸線に直
角な前記軸線回りの等分割位置にあり前記軸線から等距
離の複数の片持ち状軸部の各々に径方向の伝達回転力を
受けるように設けられる軸受を備えている圧延機の駆動
用自在継手において、前記軸受が、所定の円弧を回転し
て形成される中太で両端が細くなったたる型のころを使
用し、そのころの転動する内外の軌道面を、前記円弧を
回転して形成される凹溝形状としてころと円弧線接触す
る構成とし、前記円弧の半径が前記内外軌道面の外側の
ものの軌道半径よりも大きい半径のものであることを特
徴とする(請求項1)。
【0008】この手段では、片持ち状軸部に設ける軸受
がいわゆる球面軸受ではなくトロイダルころ軸受であ
り、片持ち状軸部が3個のトリポード型自在継手、又は
片持ち状軸部が4個の十字軸を用いる自在継手等に適用
し、片持ち状軸部の微小な撓みに対して、つまり軸の傾
きと軸方向変位とに対して、これを軸受が無理なく許容
できるから、軸受の剥離、かじり、早期摩耗といった不
都合が起こらない。従って、自在継手の不具合による圧
延作業の中断や中断による損失が起こり難い。
【0009】前記圧延機の駆動用自在継手において、前
記第1軸の軸端部と第2軸の軸端部とが、夫々の中心軸
線上にある所定点を一致させ且つ所定点を中心として回
動可能に前記軸端部の一方に設けられた凸球面部及び他
方に設けられた凹球面部とを有し、前記片持ち状軸部
が、前記所定点を通る第1軸の中心軸線に直角な面内で
所定点を中心とする円周上に等配分された複数の点を通
る各々の軸直角軸線を有し、その各々の軸直角軸線上に
設けられ、前記各点を中心とする等しい半径の凸球面を
有し、前記軸受の外輪で形成され又は外輪に装着された
凸球面部材と、前記所定点を通る第2軸の中心軸線に平
行に伸延し且つ前記各凸球面部材の凸球面を前記円周上
で両側から保持するように対向する円弧状断面に形成さ
れ第2軸端部に設けられた係合溝と、を有する構成とす
るのが良い(請求項2)。
【0010】この構成では、例えば、第1軸が所定の方
向に回転駆動されると、第1軸に軸支持された各凸球面
部材が第2軸の各係合溝の片側に回転力を伝達して第2
軸も回転する。第1の回転は、第1軸と第2軸とが軸端
部の所定点を中心に回動して屈曲した状態であっても第
2軸に伝達され、第1軸と第2軸は等しい周速度で回転
する。第2軸が駆動軸である場合も同様に第1軸と第2
軸は等しい周速度で回転する。これは、第1軸端部と第
2軸端部とが、凸球面部と凹球面部とで互いに拘束し合
うことにより、移動しない所定点で常に一致しているか
らである。なお、前記屈曲した状態における回転力の伝
達において、凸球面部材は支持されている軸直角軸の軸
線方向に僅かに変位すると共に係合溝に沿って移動す
る。これは超重荷重用等速自在継手の構成であり、その
必ずしも十分な耐久性がなかった回転力を伝達する片持
ち状軸部の軸受の早期損耗問題を解決できるから、より
優れた超重荷重用等速自在継手とすることができる。
【0011】前記圧延機の駆動用自在継手において、前
記第1軸の軸端に前記所定点を中心とする凸球面を有
し、その軸端の凸球面に対応して前記第2軸に設けられ
第2軸の軸線に沿って前記軸端の凸球面方向にばねで付
勢されて当接した加圧凹球面部材を有し、前記第1軸に
前記軸端の凸球面と反対側に前記所定点を中心とするリ
ング状凸球面部を有し、前記第2軸に前記リング状凸球
面部に対応するリング状凹球面部を有する構成とするの
が良い(請求項3)。この構成では、凸球面と凹球面と
を当接させてばね圧で保持したことにより、微少な製作
誤差を吸収でき、確実に球面支持できる構成となり、球
面の磨耗に対しても対応できる。従って、より優れた超
重荷重用等速自在継手とすることができる。
【0012】前記圧延機の駆動用自在継手において、前
記片持ち状軸部が十字軸で形成され、その十字軸の各端
部に前記軸受が設けられ、前記第1軸部及び第2軸部
は、それぞれの端部に、ヨークと、ヨーク端面に取り付
けられたフランジ部と、フランジ部から伸延して前記十
字軸の同一軸線上にある一対の片持ち状軸部の前記軸受
を支持する一対のアーム部と、を備えた構成であり、前
記フランジ部のヨーク側の面にボス部を突設してあり、
そのボス部と共にフランジ部を前記一対のアーム部が別
々に分かれるように分割形成してあり、その双方の分割
したフランジ部を外周がフランジ部の外周面より内側に
あるリングを前記ボス部に嵌着させ前記対をなすアーム
部を結合してある構成とするのが良い(請求項4)。こ
の構成はスプリットタイプの自在継手の外形を小さくで
きる構成であり、この構成の自在継手のその必ずしも十
分な耐久性がなかった回転力を伝達する片持ち状軸部の
軸受の早期損耗問題を解決できるから、外形を小さくで
きる点を生かしたより優れた重荷重用自在継手とするこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の、第1の実施の形態を図
1、図2を用いて説明する。この実施形態は超重荷重仕
様のトリポード型等速自在継手である。この自在継手1
は、図1、図2に示すように、第1軸11と第2軸1
2、第1軸11側に設けられた凸球面部13、23、凸
球面部材14、第2軸側に設けられた凹球面部15、3
1、係合溝16、第1軸及び第2軸に跨って設けられた
カバー17、18等で構成されており、凸球面部材14
を支える部分にトロイダルころ軸受2を用いてある。
【0014】第1軸11は、例えば、一端に駆動側の
軸、又は従動側、つまりロール側の軸と結合されるフラ
ンジ状の継手19を有する短い軸で、他端部が第2軸1
2に結合されている。その他端部には、第1軸の中心軸
線20上の所定中心点Oを通り中心軸線20に直角な周
方向に等配分された3本の軸直角軸線21に夫々沿って
外方に向かって突設された片持ち軸状の軸直角軸22を
有し、軸端には中心点Oを中心とする半径R2の凸球面
部23を有し、この凸球面部23と略反対側の部分に同
じ中心点Oを中心とする半径R1のリング状凸球面部1
3を有している。そして、軸直角軸22の各々には凸球
面部材14を設けてある。
【0015】凸球面部材14は、外周面が半径d/2(d
は直径)の凸球面である外輪25を有するトロイダルこ
ろ軸受2を装着してある。そのころ軸受2は、所定の円
弧を回転した中太形状のころ3と同じ円弧を回転させて
得られる内周軌道面を有する外輪25と、同じ円弧を回
転させて得られる外周軌道面を有する内輪27との間に
配置されている。なお、ころ3の長さよりも内外輪2
7、25の幅のほうがある程度大きく形成されている。
内輪27は軸直角軸22に固定された状態であるが、内
輪27と外輪25とが相対的に回転可能であるのみなら
ず軸方向に軸受幅の20%程度の小寸法移動可能であり
且つ軸線の方向が0.5°程度までの傾斜を許容する。
図中28は内輪押さえである。
【0016】第2軸12は、底付き円筒状部の底側に、
一端に駆動側の軸、又は従動側、つまりロール側の軸と
結合されるフランジ状の継手29を有し、底付き円筒状
部の円筒部分に周方向の三等分位置に縦割りされた状態
に設けられ前記凸球面部材14の両側に当接する係合溝
16を有し、フランジの継手29と反対側の端部に係合
溝16の端を閉じるリング状部材30を取付けてある。
このリング状部材30は前記凸球面部13に一致する半
径R1の凹球面部15を内周面に続く形で有しており、
内径が第1軸11のフランジ状の継手19よりも小さい
ので二つ割に形成して組立てられている。第1軸11の
軸端の凸球面部23に対して同じ半径R2の凹球面部3
1を有する部材32が、第2軸12の底付き円筒状部と
前記した部分の底に相当する部分に凹所33を設けて圧
縮ばね34を介して装着されている。凹球面部15、3
1の中心点は第2軸12の中心軸線35上にある。部材
32の装着状態では、凸球面部23に当接している凹球
面部31と、凸球面部23に当接している凹球面部31
とが圧縮ばね34の作用で押し合っており、第1軸11
の凸球面部15、23の中心点Oと第2軸12の凹球面
部15との中心点とが一致した状態に維持されている。
【0017】係合溝16は、図2(b)に示すように、
軸直角断面で内側面36が凸球面部材14の凸球面半径
d/2と同じ半径の凹面溝に形成されており、凸球面部
材14の凸球面と一致するように第2軸12の中心軸線
周りの周方向の両側から当接している。つまり、両側の
内側面36は、中心軸線35に平行な直径dの円孔内周
面の部分である。
【0018】カバー17は、第2軸12の係合溝16を
設けてある部分の外周に取付けた円筒状のものであり、
中心点Oを通る軸直角平面と交差する付近で前記中心点
Oを中心とする半径R3の凸球面部37を外周に形成さ
れている。またカバー18は、円筒状のものであり、一
端が第1軸11に固定され、他端部の内周面にシール材
38を装着され、そのシール材38内周が前記凸球面部
37に当接して内側をシール状態に保持している。この
カバー18は第1軸11の小径部分に固定するために二
つ割にした部材39を用いて組立て状態で取付けてあ
る。潤滑は、カバー17、18の内側で行われる閉鎖型
の潤滑である。
【0019】この等速自在継手2は、図では第1軸11
と第2軸12の中心軸線を一致させた状態で示してある
が、第1軸11と第2軸12とは中心点Oを中心にして
回動可能である。すなわち、中心点Oで双方の中心軸線
20と35とが交差するように屈曲可能であり、この実
施の形態では強度を重視して強度が十分に大きくとれる
ように最大交差角(作動角)を10.25度としてある。
交差角のある状態で第2軸12を等速回転させると、係
合溝16が一回転する間に凸球面部材14が係合溝16
に沿って小距離を一往復し、その間軸直角軸22方向に
も小距離を一往復し、その間常に第1軸11の中心軸線
20上の中心点Oと、第2軸12上の中心点Oとは一致
したままであり、これにより第1軸11も等速回転す
る。ここで従来のトリポードジョイントと異なる点は、
凸球面部13、23と凹球面部15、31との接触によ
り一致している双方の中心点Oが位置ずれしないことで
ある。これにより等速回転が安定し、振動を発生するこ
とがない。そして、超重荷重により凸球面部材14を支
持している軸直角軸22が、僅かに撓んだとしても、こ
ろ軸受2がその変位を確実に許容して、早期の剥離、か
じり、摩耗を生じることがない。
【0020】本発明の第2の実施形態を、図3〜図5を
用いて説明する。この実施形態はスプリットタイプの自
在継手40である。この自在継手40は、鉄鋼圧延機
(図示せず)のロール駆動用として使用するものであ
り、各図に示す41は駆動側(或いは被駆動側)の軸に
連結されるヨーク、42は被駆動側(或いは駆動側)の
軸に連結されるヨークである。そして、43はアーム
部、44はボス部、45は十字軸であり、46はフェー
スギア、47は軸受部である。
【0021】図3は、自在継手の部分縦断面図である。
同図に示すように、左側の被駆動側の軸に連結するヨー
ク42の右端面には、上下一対のアーム部43、43が
取り付けられており、同図の右側の駆動側の軸に連桔す
るヨーク41にも上記と同等の一対のアーム部43、4
3が取り付けられている。そして、これらヨーク41に
設けたアーム部43、43とヨーク42に設けたアーム
部43、43との間に中心部から4方向に軸部63が延
びる片持ち軸状の十字軸45が取り付けられている。但
し、各アーム部43は、同等のものであるので、被駆動
側のヨーク42に取り付けられている一対のアーム部4
3、43の上側のもののみを説明し、他のアーム部18
の説明を省賂する。
【0022】アーム部43は、図3に示すように、フラ
ンジ部48と軸受部47とを備えている。フランジ部4
8は、このアーム部43の左端部に形成されており、図
5に示すように、半円形の板状体である。そして、中央
部には、半円の溝49を穿設してある。そして、この溝
49によって形成されているボス部44の外周面にはリ
ング50を嵌着してあり、このリング50によって、上
下一対のアーム部43、43を強力に結合している。な
お、このリング50は、焼きばめによってボス部44に
嵌着してある。また、このリング50には、4つの雌ね
じ51を設けてあり、この4つの雌ねじ51は、ボス部
44に嵌着するリング50をボス部44から取り外す際
に使用するものである。即ち、この4つの雌ねじ51に
ボルト(図示せず)を螺合し、このボルトをジャッキと
して使用する。
【0023】そして、図3及び図4に示すように、フラ
ンジ部48のヨーク42側の端面の半円の外周部の全域
に亘る範囲には、フェースギア46を設けてある。フェ
ースギア46は、多数の歯52と溝53とからなり、こ
れらの多数の歯52と溝53は、一対のフランジ部4
8、48の中心から外側に向かって放射状に伸延してい
る。一方、図3に示すように、このフランジ部48が取
り付けられているヨーク42の端面にも同等のフェース
ギア54を設けてあり、このヨーク42の端面に設けた
フェースギア54とフランジ部48の端面に設けたフェ
ースギア46とがかみ合った状態で、ヨーク42とフラ
ンジ部48とが合計12本のボルト55及びナット56
によって締付られて連結している。この12本のボルト
55は、フランジ部48及びヨーク42の夫々の外周縁
に穿設した挿通孔57に挿通している。
【0024】また、このフェースギア46、54は、各
歯52及び各歯52が噛み合う溝53の断面が台形であ
るので、ヨーク42とフランジ部48とをボルト55に
よって締付けると、両方のフェースギア46、54の全
ての歯面(動力伝達面)52aが互いに密着する。
【0025】更に、図1に示すように、一対のフランジ
部 48、48の各合わせ面の中央部、つまり、一対の
ボス部44、44の各合わせ面には、セレーション5
8、58を設けある。このセレーション58は、自在継
手の軸方向に平行する複数の突条59と溝60とからな
っている。セレーション58の突条59と溝60の断面
は、台形である。このように、突条59と溝60の断面
が台形であるので、一対のアーム部43、43をリング
50によって締付けると、両方のセレーション58、5
8の全ての突条59の互いに対向する側面が夫々密着ず
る。なお、一対のセレーション58、58が噛み合った
状態で、一対のアーム部43、43の中心が一致するよ
うに、各セレーション58、58を形成してある。
【0026】軸受部47は、図3に示すように、アーム
部43の先端部の下面に設けた凹部に収容されており、
ころ軸受61とスラストころ軸受62とからなってい
る。ころ軸受61は、第1の実施形態で用いたものと同
様なトロイダルころ軸受であり、図1に示すように、十
字軸45の片持ち状軸部63の外周面に嵌合する内輪6
4と、内輪64と間隔を隔てて対向する位置に、凹部の
内周面に嵌合する外輪65と、内輪64と外輪65との
間に設けたころ66とからなっている。このころ66は
所定の円弧を回転した中太の形状であり、外輪65はこ
ろ66と同じ円弧を回転させて得られる内周軌道面を有
し、内輪64は同じ円弧を回転させて得られる外周軌道
面を有するものである。
【0027】スラストころ軸受62は、図1に示すよう
に、内輪64の上端部と連なり、片持ち状軸部63の上
端面の外周に沿って配置されている内側軌道輪67と、
内側軌道輪67と間隔を隔てて対向する位置に、凹部の
底面に設けた外側軌道輪43と、外側軌道輸68と内側
軌道輪67との間に設けた複数のニードル69とからな
っている。なお、十字軸45は、通常のものと同様に、
同一平面内で互いに軸線が直交する4つの片持ち状軸部
63を有しているものである。図3に示す70はグリー
スニップルであり、71はオイルシールである。
【0028】この自在継手によると、図lに示すよう
に、一対のフランジ部48、48のヨーク42側の面に
円環上の溝49、49を穿設し、この溝49、49によ
って形成した一対のボス部44、44の外周面にリング
50を嵌着してあり、リング50の外周面がフランジ部
48、48の外周面48aよりも内側に位置させること
ができる。これによって、フランジ部48、48、即
ち、自在継手の外径がリング50の厚み分によって増大
することを防止することができる。
【0029】従って、従来の自在継手では継手の直径が
大きすぎるために取り付けることができなかった圧延ロ
ールにもこの実施例の自在継手を取り付けて使用するこ
とができるようになる。また、逆に、この自在継手の直
径を従来の自在継手の直径と同じにした場合は、アーム
部43、43の基端部の厚みや十字軸45の軸部63の
直径を従来よりも大きくすることができ、これによっ
て、この自在継手の剛性を従来の自在継手の剛性よりも
大きくすることができる。
【0030】そして、互いに嵌合するフェースギア4
6、54の互いに対向する歯面(動力伝達面)が、フラ
ンジ部48とヨークとを互いに接近する方向に移動させ
たときに、互いに密看する方向に傾斜した構成、即ち、
台形であるので、フランジ部48からヨーク42に伝達
される動力、又はヨーク41からフランジ部48に伝達
される動力を、この歯面の全域で受けることができる。
これによって、歯面どうしの片当たりを防止することが
でき、その結果、フェースギア46、54の破損、損傷
を防止することができる。ひいては、この自在継手の寿
命を従来のものよりも長くすることができる。
【0031】また、ころ軸受61がトロイダルころ軸受
であるので、従来の円筒ころ軸受では許容できない十字
軸45の片持ち状軸部63の撓みを許容できる。これに
よって軸受部47ひいてはこの自在継手40の寿命を従
来のものよりも長くすることができる。
【0032】この実施形態において、前記スラストころ
軸受62は省略することができ、その場合は第1の実施
形態におけるようにころ軸受61の内輪を軸部に固定す
る押さえを設けるか、又は焼き嵌めとする。焼き嵌めは
外輪とそのハウジングの間にも適用でき、締め代をつけ
た組み込みは組みつけ相手とのすべりがなくなるから、
軸やハウジングの摩耗を防止できる構成となる。また、
この実施形態では、リング50を焼きばめによってボス
部44、44に固定したが、これ以外の構成であっても
よく、例えば、リングとボス部とをテーパ嵌合させ、テ
ーパ面が互いに押合うようにボルト等で結合作用を与え
る構成としても良い。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、片持ち状軸部の
微小な撓みに対して、つまり軸の傾きと軸方向変位とに
対して、これを軸受が無理なく許容するから、軸受の剥
離、かじり、早期摩耗といった不都合が起こらない。従
って、自在継手の不具合による圧延作業の中断や中断に
よる損失が起こり難い効果を奏する。請求項2記載の発
明は、これは超重荷重用等速自在継手の構成であり、そ
の必ずしも十分な耐久性がなかった回転力を伝達する片
持ち状軸部の軸受の早期損耗問題を解決できるから、よ
り優れた超重荷重用等速自在継手とすることができる効
果を奏する。請求項3記載の発明は、より優れた超重荷
重用等速自在継手とすることができる効果を奏する。請
求項4記載の発明は、十字型(カルダン型)自在継手で
は最大の重荷重伝達を可能にしたスプリットタイプにた
る型ころ球面軸受を組み込んだものであり、通常の球面
ころ軸受を用いる構成では同じ負荷容量を得るために内
外径共に大きくなり自在継手としては使えなかったもの
が、たる型ころ球面軸受を用いることによって内外径共
に従来の円筒ころ軸受と略同じにでき、実用できるよう
になる効果、さらに内外径共に締め代をつけた組み込み
ができるため軸及びハウジングに対する滑りがなくなる
ことでその部分の摩耗がなくなり、軸又はハウジングの
修理がなくなり、メンテナンス費用を削減できる効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、(a)部分縦
断正面図、(b)は(a)の部分省略A−A断面図、
(c)は右側面図である。
【図2】同実施形態における主要部を示し、(a)は部
分省略拡大縦断正面図、(b)は(a)の部分省略B−
B断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す部分縦断正面図
である。
【図4】同実施形態の自在継手の左側面図である。
【図5】同実施形態のアーム部を示し、(a)は右側面
図、(b)は左側面図である。
【符号の説明】
1 自在継手 2 トロイダルころ軸受(たる型ころ球面軸受) 3 ころ 11 第1軸 12 第2軸 13 凸球面部 14 凸球面部材 15 凹球面部材 16 係合溝 17、18 カバー 19 継手 20 第1軸の中心軸線 21 軸直角軸線 22 軸直角軸 23 凸球面部 25 外輪 27 内輪 28 内輪押さえ 29 継手 30 リング状部材 31 凹球面部 32 部材 33 凹所 34 圧縮ばね 35 中心軸線 36 内側面 37 凸球面部 38 シール材 39 部材 40 自在継手 41、42 ヨーク 43、44 ボス部 45 十字軸 46 フェースギア 47 軸受部 48 フランジ部 49 半円形の溝 50 リング 51 雌ねじ 52 歯 53 溝 54 フェースギア 55 ボルト 56 ナット 57 挿通孔 58 セレーション 59 突条 60 溝 61 ころ軸受(トロイダルころ軸受、たる型ころ球
面軸受) 62 スラストころ軸受 63 軸部 64 内輪 65 外輪 67 内側軌道輪 68 外側軌道輪 69 ニードル 70 グリースニップル 71 オイルシール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1軸と第2軸の各軸端部の一方から他
    方へ回転力を伝達する途中の第1軸又は第2軸の軸線に
    直角な前記軸線回りの等分割位置にあり前記軸線から等
    距離の複数の片持ち状軸部の各々に径方向の伝達回転力
    を受けるように設けられる軸受を備えている圧延機の駆
    動用自在継手において、前記軸受が、所定の円弧を回転
    して形成される中太で両端が細くなったたる型のころを
    使用し、そのころの転動する内外の軌道面を、前記円弧
    を回転して形成される凹溝形状としてころと円弧線接触
    する構成とし、前記円弧の半径が前記内外軌道面の外側
    のものの軌道半径よりも大きい半径のものであることを
    特徴とする圧延機の駆動用自在継手。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の圧延機の駆動用自在継
    手において、前記第1軸の軸端部と第2軸の軸端部と
    が、夫々の中心軸線上にある所定点を一致させ且つ所定
    点を中心として回動可能に前記軸端部の一方に設けられ
    た凸球面部及び他方に設けられた凹球面部とを有し、前
    記片持ち状軸部が、前記所定点を通る第1軸の中心軸線
    に直角な面内で所定点を中心とする円周上に等配分され
    た複数の点を通る各々の軸直角軸線を有し、その各々の
    軸直角軸線上に設けられ、前記各点を中心とする等しい
    半径の凸球面を有し、前記軸受の外輪で形成され又は外
    輪に装着された凸球面部材と、前記所定点を通る第2軸
    の中心軸線に平行に伸延し且つ前記各凸球面部材の凸球
    面を前記円周上で両側から保持するように対向する円弧
    状断面に形成され第2軸端部に設けられた係合溝と、を
    有することを特徴とする圧延機の駆動用自在継手。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の圧延機の駆動用自在継
    手において、前記第1軸の軸端に前記所定点を中心とす
    る凸球面を有し、その軸端の凸球面に対応して前記第2
    軸に設けられ第2軸の軸線に沿って前記軸端の凸球面方
    向にばねで付勢されて当接した加圧凹球面部材を有し、
    前記第1軸に前記軸端の凸球面と反対側に前記所定点を
    中心とするリング状凸球面部を有し、前記第2軸に前記
    リング状凸球面部に対応するリング状凹球面部を有する
    ことを特徴とする圧延機の駆動用自在継手。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の圧延機の駆動用自在継
    手において、前記片持ち状軸部が十字軸で形成され、そ
    の十字軸の各端部に前記軸受が設けられ、前記第1軸部
    及び第2軸部は、それぞれの端部に、ヨークと、ヨーク
    端面に取り付けられたフランジ部と、フランジ部から伸
    延して前記十字軸の同一軸線上にある一対の片持ち状軸
    部の前記軸受を支持する一対のアーム部と、を備えた構
    成であり、前記フランジ部のヨーク側の面にボス部を突
    設してあり、そのボス部と共にフランジ部を前記一対の
    アーム部が別々に分かれるように分割形成してあり、そ
    の双方の分割したフランジ部を外周がフランジ部の外周
    面より内側にあるリングを前記ボス部に嵌着させ前記対
    をなすアーム部を結合してあることを特徴とする圧延機
    の駆動用自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110145552A (zh) * 2019-06-24 2019-08-20 派罗(廊坊)机器人科技有限公司 精密结构的复合球铰链及并联结构
CN115111275A (zh) * 2022-08-29 2022-09-27 万向钱潮股份公司 一种万向节滚子轴承

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