JP2001329116A - トレッド用ゴム組成物 - Google Patents
トレッド用ゴム組成物Info
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Abstract
および氷上グリップ性能を向上させたトレッド用ゴム組
成物を提供する。 【解決手段】 ジエン系ゴム100重量部に対し、溶剤
可溶性シリコーン系高分子を2〜40重量部含むことを
特徴とするトレッド用ゴム組成物。
Description
成物、とりわけ耐摩耗性、ウェットグリップ性能および
氷上グリップ性能のバランスを向上させたトレッド用ゴ
ム組成物にかかわる。
ヤに要求される特性は年々厳しくなってきており、高速
走行時のウェット路面における諸性能もその1つとして
とりあげられている。
ップ性能を改善するために、ガラス転移温度(Tg)の
高いスチレン−ブタジエンゴム(SBR)やブチルゴム
などを入れて、低温(たとえば0℃)の損失正接(ta
nδ)を向上させることが行なわれてきた。また、水酸
化アルミニウムなどの無機紛体を使用することにより、
タイヤ用ゴム組成物のウェットグリップ性能が改善され
ることが知られている。
使用すると耐摩耗性が低下する、低温時のグリップ性能
と転がり抵抗が高くなるなどの問題があった。また、T
gを上げる手法にも限界がある。さらに、水酸化アルミ
ニウムなどの無機紛体を使用したタイヤトレッド用ゴム
組成物も、耐摩耗性に問題がある。
ゴム組成物において、耐摩耗性を保ちつつウェットグリ
ップ性能および氷上グリップ性能を向上させることを目
的とする。
スロスを大きくして摩擦力を改善することによってでは
なく、ゴムの撥水性を向上させて路面とゴムのあいだに
存在する水を除去することにより、ウェットグリップ特
性を高めることを検討し、溶剤可溶性シリコーン系高分
子などをゴムに配合することにより、ゴムの撥水性を高
めてウエットグリップの改善を図った。
重量部に対し、溶剤可溶性シリコーン系高分子を2〜4
0重量部含むことを特徴とするトレッド用ゴム組成物に
関する。
は、ジエン系ゴムおよび溶剤可溶性シリコーン系高分子
を含む。
は、とくに限定はないが、天然ゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプ
レンゴム(IR)、イソプレン−イソブチレンゴム(I
IR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)などをあ
げることができる。ジエン系ゴムは、単独で、または2
種類以上を使用することができる。
重合体であり、つまり、シロキサン結合(−Si−O−
Si−O−)からなる骨格を有する高分子であり、この
骨格に、アルキル基、アリル基、アリール基などの有機
基が結合した分子構造を有する。
ば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセ
トン、メチルエチルケトン、クロロホルム、トルエン、
キシレン、ヘキサン、シリコーンオイルなどの溶剤に2
5℃の条件で溶解することができる。
たとえば、SiOH基などの極性基を少量有するシリコ
ーン系高分子などをあげることができる。
たとえば、溶剤可溶性シリコーン系高分子粒子を用いる
ことができる。本発明で用いられる溶剤可溶性シリコー
ン系高分子粒子は不定形である。
粒子としては、たとえば、東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)製のトレフィルR−910などがあげられ
る。
H3)2−O−で表わされる繰り返し単位を主体とし、S
iOH基を少量有する。トレフィルR−910は、25
℃で、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、トリクロロエチ
レン、トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘキサン、ヘプ
タン、リグロイン、ミネラルターペン、ゴム揮発油、ジ
メチルシリコーンオイル(SH200−100cs、S
H200−350cs、SH200−1000cs、S
H200−5000cs)、メチルハイドロジエンシリ
コーンオイル(SH1107)、アルコール変性シリコ
ーンオイル(SF8427、SF8428)に10重量
%以上の相溶性を有する。
量は、ジエン系ゴム100重量部に対して、2〜40重
量部、好ましくは3〜30重量部、より好ましくは3〜
25重量部とすることができる。前記溶剤可溶性シリコ
ーン系高分子の配合量が2重量部未満では、撥水性の改
善効果が小さく、40重量部をこえると耐摩耗性が低下
する。
エン系ゴムおよび溶剤可溶性シリコーン系高分子を通常
の加工装置、たとえばロール、バンバリーミキサー、ニ
ーダーなどにより混練りすることにより得られる。本発
明のトレッド用ゴム組成物には、前記成分のほかにトレ
ッド用ゴム組成物の製造に一般に使用される成分、添加
剤を必要に応じて通常使用される量、配合・添加しても
よい。前記成分、添加剤の具体例としては、たとえば、
充填剤(カーボンブラック、シリカなど)、プロセスオ
イル(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセ
スオイル、芳香族系プロセスオイルなど)、加硫剤(硫
黄、塩化硫黄化合物、有機硫黄化合物など)、加硫促進
剤(グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド
−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、
チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザン
デート系の化合物など)、架橋剤(有機パーオキサイド
化合物、アゾ化合物などのラジカル発生剤や、オキシム
化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物など)、補
強剤(ハイインパクトポリスチレン樹脂、フェノール−
ホルムアルデヒド樹脂など)、酸化防止剤ないし老化防
止剤(ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系
などのアミン誘導体、キノリン誘導体、ハイドロキノン
誘導体、モノフェノール類、ジフェノール類、チオビス
フェノール類、ヒンダードフェノール類、亜リン酸エス
テル類など)、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、軟
化剤、短繊維、可塑剤などがあげられる。
記充填剤は20〜150重量部配合することができ、前
記プロセスオイルは5〜180重量部配合することがで
きる。
説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。
とめて示す。
合スチレン量25%、非油展) カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブ
ラックN220 アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のJOMO
X140 溶剤可溶性シリコーン系高分子粒子:東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製のトレフィルR−910 溶剤不溶性シリコーン系高分子粒子:東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製のトレフィルE−500(−
Si(CH3)2−O−で表わされる繰り返し単位からな
る) 老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6
C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)
−p−フェニレンジアミン) ステアリン酸:日本油脂(株)製 酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種 硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄 加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーC
Z(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアミド)
0%、落差量20g/分、測定時間4分間の測定条件で
試験を行なった。各例の重量変化より容積損失を計算
し、比較例1の容積損失を100(基準)として下記計
算式で指数化(ランボーン指数)した。ランボーン指数
が大きいものほど耐摩耗性に優れる。 ランボーン指数(摩耗指数)= 基準配合の溶積損失÷
容積損失 × 100
ッドレジスタンスを測定した。測定は、室温で、セーフ
ティーウォークの上に水膜1mmをはった路面で行なっ
た。比較例1のスキッドレジスタンスを100(基準)
として下記式で指数化した。指数が大きいものほどウェ
ットスキッド性能に優れる。 ウェットスキッド指数=基準配合(比較例1)のスキッ
ドレジスタンス÷スキッドレジスタンス × 100
温度)を−3℃にした他は、2)と同様の方法で試験を
行ない、指数化(氷上スキッド指数)した。氷上スキッ
ド指数が大きいものほど氷上スキッド性能に優れる。
Lバンバリーミキサーで混練りした。そののち、硫黄お
よび加硫剤をロールで混入し、ゴムシートを作成した。
このゴムシートを170℃で20分間の条件で加硫し、
前述の物性試験を行なった。
較例1に対し、溶剤可溶性シリコーン系高分子をジエン
系ゴム100重量部に対して5〜40重量部配合した実
施例1〜3では、耐摩耗性を低下させずにウェットスキ
ッド性能および氷上スキッド性能を高めることができ
た。
量が多かった比較例2では、耐摩耗性が低下した。
の代わりに溶剤不溶性シリコーン系高分子粒子を用いた
比較例3では、ウェットスキッド性能および氷上スキッ
ド性能は改善されたが、耐摩耗性が大きく低下した。
の耐摩耗性を保ちつつ、ウェットグリップ性能および氷
上グリップ性能を向上させることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム100重量部に対し、溶剤
可溶性シリコーン系高分子を2〜40重量部含むことを
特徴とするトレッド用ゴム組成物。
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