JP2001329067A - アクリル系重合体の製造方法 - Google Patents
アクリル系重合体の製造方法Info
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Abstract
などの粉体特性に優れ、かつ他の樹脂との溶融混練時の
再分散性に優れ、フィッシュアイの発生量が少ない粉体
を得る。 【解決手段】 アクリル系重合体を主成分とする乳化重
合ラテックスを、乾燥器内に噴霧するとともに、乾燥器
の入口部から乾燥用空気を送り込み、前記ラテックスを
乾燥させてアクリル系重合体の粉体を得、この粉体を乾
燥器の出口部より回収するアクリル系重合体の製造方法
において、上記ラテックスの噴霧をスプレーノズルによ
り行い、前記乾燥器入口部付近の空気温度を200℃未
満とし、かつ乾燥器の出口部付近の空気温度を、上記乳
化重合ラテックスの最低成膜温度に30℃を加えた温度
未満とする。
Description
を主成分とする乳化重合ラテックスから、アクリル系重
合体の粉体を製造する方法に関する。詳しくは、流動性
などの粉体特性が良好で、かつ他の樹脂と溶融混練する
際の再分散性が良好な粉体を得ることができるアクリル
系重合体の製造方法に関する。
品の改質剤として用いられるアクリル系重合体は、一般
に、乳化重合により製造される。そして、乳化重合後の
アクリル系重合体は、最終的に他の樹脂と溶融混練して
用いられるために、乳化重合後の乳化重合ラテックス
(以下、単にラテックスとする)から粉体として回収さ
れる。このようなラテックスからアクリル系重合体(ポ
リマー)を粉体で回収する方法として、ラテックスを直
接熱風中に噴霧して乾燥する噴霧乾燥法がある。
リル系重合体の粉体(以下、単に粉体とする場合があ
る)としては、改質剤として用いるために、次の示すよ
うな粉体性能を有することが要求される。 (1)粉体取り扱い時のハンドリング性、流動性、耐ブ
ロッキング性が優れること。(以下、これらの特性を粉
体特性とする。) (2)塩化ビニル樹脂等の他の樹脂と溶融混練した際の
分散性(以下、再分散性とする)に優れ、改質剤の未分
散物に起因する魚の目状の欠陥(以下、フィッシュアイ
とする)の発生が少ないこと。
は、粉体の粒子径が小さい程、また粉体の構造が粗な程
悪化するのに対し、上記(2)の再分散性については、
逆に粉体の粒子径が小さい程、また粉体の構造が粗な程
良好となるものである。したがって、このような両者の
相反する粉体の品質要求を満足できる粉体を得ることが
できる乾燥装置の運転条件が必要となる。
おいては、開始剤と後接触反応したラテックスを噴霧乾
燥する方法において、乾燥器の出口温度を、ポリマーの
ガラス転移温度(以下Tgとする)を基準に設定する方
法が記載されている。しかしながら、この方法において
は、ラテックスの噴霧方法として、回転ディスクを使用
しているため、得られる粉体の粒子径が小さく、流動性
に劣るという問題があった。また、この回転ディスクを
用いて粒子径の大きな粉体を回収しようとすると、微
粉、粗粉が増加し粒度分布が極端に広くなり易く、その
結果粉体性能の低下を招くことがあった。また、乾燥器
の出口温度をポリマーのTgで規定しているため、粉体
の正確な粉体構造の制御ができず、結果、粉体特性およ
び再分散性を良好にすることができないという問題があ
った。これは、粒子の平均的なTg(見掛けのTg)を
用いた場合においても同様であった。これは、近年、得
られるアクリル系重合体の粉体においては、改質剤とし
ても多様な性能を要求されるため、そのポリマー構造は
多層構造を有しているものが多く、このような多層構造
体においては、一般的にTgが特定できないためである
と考えられる。
(2)の再分散性の両特性が優れた粉体を得るのは難し
く、このような粉体性能を満足できる粉体を得ることが
できる乾燥装置の運転条件は、未だ報告されていないの
が現状である。
で、アクリル系重合体を主成分とするラテックスを噴霧
乾燥してアクリル系重合体粉末を得るアクリル系重合体
の製造方法において、ハンドリング性、流動性、耐ブロ
ッキング性などの粉体特性に優れ、かつ他の樹脂との溶
融混練時の再分散性に優れ、フィッシュアイの発生量が
少ない粉体を得ることができる運転条件を設定し、各種
プラスチック樹脂の改質剤として好適なアクリル系重合
体粉末を得ることを目的とする。
系重合体の粉体特性および再分散性は、粉体の粒子径お
よび粉体を構成するポリマー構造に大きく影響されるこ
とに着目し、鋭意検討の結果、乾燥器内へのラテックス
の噴霧方法に、スプレーノズルを用いることによって噴
霧する液滴の粒径を制御すると共に、乾燥器内の温度を
特定温度に設定すること、特に、乾燥器の出口付近の温
度を、ラテックスの最低成膜温度(以下、MFTとす
る)を基準に設定することにより、得られるアクリル系
重合体の粉体特性と、再分散性を向上できることを見出
し本願発明を完成した。即ち、本発明のアクリル系重合
体の製造方法は、アクリル系重合体を主成分とする乳化
重合ラテックスを乾燥器内に噴霧するとともに、乾燥器
の入口部から乾燥用空気を送り込み、ラテックスを乾燥
させてアクリル系重合体の粉体を得、これを乾燥器の出
口部より回収するアクリル系重合体粉末の製造方法にお
いて、上記ラテックスの噴霧をスプレーノズルにより行
い、前記乾燥機入口の空気温度を200℃未満とし、か
つ乾燥機出口の空気温度を、上記乳化重合ラテックスの
最低成膜温度に30℃を加えた温度未満とすることを特
徴とする。また、上記の製造方法においては、噴霧乾燥
するラテックスの最低成膜温度が50℃以上であること
が好ましい。
する。まず、本発明に用いられる乾燥器について説明す
る。この乾燥器は、少なくとも乳化重合により得られた
ラテックスを容器内に噴霧導入するスプレーノズルと、
噴霧されたラテックスを乾燥させる乾燥用空気を導入す
る入口部と、空気および乾燥後の粉体の排出口となる出
口部とを備えてなるものである。また好ましくは、上記
スプレーノズルが乾燥器上部に設けられ、上記入口部が
噴霧されたラテックスに乾燥用空気があたるように乾燥
器上部に設けられ、上記出口部が乾燥器下部に設けら
れ、乾燥用空気が乾燥器の上部から下部に下降し流れる
ようにされたものを用いることが好ましい。また、この
ような乾燥器の全体形状は特に限定されるものではな
く、その容量も特に制限がなく、実験室で使用するよう
な小規模なスケールから、工業的に使用するような大規
模なスケールまでいずれにも使用することができる。
テックスに0.1〜20MPaの圧力をかけ、ノズルか
ら高速で噴出させて微粒化することができる圧力ノズル
などが好ましく用いられる。特に、噴霧するラテックス
に旋回流を与えて噴出させる加圧旋回ノズルが好まし
い。このスプレーノズルにおいては、ラテックス を微
粒化する際の噴霧圧力を調整することによって、得られ
る粉体の粒子径を調整することができ、所望の粉体性能
が得られる粒子径となるように、ラテックスを噴霧する
ことができる。所望の粉体性能が得られる粒子径として
は、後述のポリマーの構造にもよるため、そのときのラ
テックスのMFT等に応じて適宜調整される。またこの
ような方法によれば、従来例のような回転ディスクを用
いた噴霧方式に比較して大きな粒子径の粉体を得ること
ができる。
下、入口温度とする)としては、200℃未満であるこ
とが好ましく、より好ましくは190℃以下であること
が好ましい。200℃より高い場合は、得られる粉体の
表面部分の融着が進行し、溶融混練時の再分散性が低下
し、フィッシュアイ発生量の増加を招き好ましくない。
また、上記入口温度の下限は特に制限はしないが、後述す
る乾燥器出口部の温度が所定の温度範囲内となるように
適宜設定され、好ましくは140℃以上とすることが好
ましい。上記入口温度が140℃未満であると、乾燥用
空気の風量が極端に増加してしまう。
下、出口温度とする)は、上記ラテックスのMFTに3
0℃を加えた温度未満であることが好ましい。特に好ま
しくはMFTに20℃を加えた温度未満とする。ここ
で、ラテックスのMFTとは、ラテックスからフイルム
を製膜する際透明な連続フイルムを形成することが可能
な状態になる最低温度のことであり、ラテックス粒子表
面のTgを代表する値である。また、MFTは粉体構造
の決定因子であるラテックスのポリマー粒子表層の付着
力に相関し、前記付着力を示す指標ともなる。
をすることで粉体のポリマー構造を制御できる、すなわ
ち粉体の流動性および再分散性などの特性を制御するこ
とができる。また、多層ポリマー構造とされたラテック
スにおいても、同様に粉体の粉体特性および再分散性を
制御することができる。よって、乾燥器の出口温度をM
FTに30℃を加えた温度未満とすれば、組成の異なる
ラテックスを乾燥させて粉体を得る場合においても、粉
体特性及び再分散性の良好な粉体を得ることができる。
上記温度が、ラテックスのMFTに30℃を加えた温度
より高い場合、粉体の表面部分の融着が進行して、粉体
の溶融混練時の再分散性が低下するためフィッシュアイ
発生の増加を招き好ましくない。また、乾燥器 出口の
空気温度の下限は、特に制限しないが50℃より高いこ
とが好ましい。50℃以下であると、乾燥不十分な粉末
になり好ましくない。
は、まず、水平に設置したアルミニウム製板の両端に、
加熱または冷却装置を設け、アルミニウム製板に温度勾
配を持たせる。次に、前記温度勾配を持たせたアルミニ
ウム製板の上に、ラテックスを均一に薄く広げ乾燥させ
た後に、ラテックスが透明な連続フイルムを形成する最
低の温度を測定し、これをMFTとする。
粉体のポリマー構造にもよるため、一概に定義できない
が、Tg(もしくはMFT)が低いものは本質的に粉体
性能が悪いため、ガラス転移温度(もしくはMFT)が
高いものに比較し粒子径を大きめに設定する必要があ
る。よって、粒子径は好ましくは、60〜300μm、
より好ましくは100〜200μmとされる。粒子径が
60μm未満では、微粉の増加などにより、粉体のハン
ドリング性、流動性、耐ブロッキング性の低下を招き、
300μmを超えると、塩化ビニル樹脂などの樹脂粉末
と混合する際、分級し易くなり均一に混合できなくな
る。
て用いられるアクリル系重合体を主成分とする乳化重合
ラテックスは、特に制限されないが、MFTが20℃以
上のものが好ましい。MFTが20℃より低い場合は、
乾燥器出口温度が50℃以下となり乾燥不十分となる。
このようなラテックスは、具体的に、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ア
リルアクリレート、グリシジルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリルなど
のアクリル系単量体を1種又は2種以上を共重合、シー
ド重合、またはグラフト重合し複合化した樹脂組成物の
ことである。好ましくは、上記アクリル系単量体を50
重量%以上含むことが好ましい。
として、スチレン、α-メチルスチレン、1,3ブタジエ
ン、酢酸ビニル、ビニルピリジン等乳化重合に使用でき
る単量体を少量組み合わして使用することも可能であ
る。その他、ジビニルベンゼン、1-3ブチレンジメタクリ
レート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
トなどの架橋剤、メルカプタン類、テレペン類といった
連鎖移動剤を併せて使用することも可能である。
る重合開始剤としては、特に限定されないが過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの水
溶性過硫酸、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサ
イド、p-メンタンハイドロパーオキサイド、キュメイン
ハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキ
サイドなどの有機過酸過物を一成分としたレドックス系
開始剤を使用できる。
る乳化剤としては、特に限定されないが不均化ロジン
酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸のアル
カリ金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸などのスルホ
ン酸アルカリ金属塩を1種又は2種以上を組み合わせて
使用できる。上記アクリル系重合体の粉体の製造方法に
使用されるラテックスの乳化重合方法や乳化重合条件に
特に制限はなく、従来公知の方法や条件において実施す
ることができる。
複数のラテックスの混合物であっても良い。また、乾燥
器内での酸化防止のため噴霧するラテックスに適当な酸
化防止剤や添加剤等を加え、噴霧乾燥することもでき
る。更には、得られるアクリル系重合体粉体の耐ブロッ
キング性、嵩比重等の粉体性能を向上させるためシリ
カ、タルク、炭酸カルシウム、などの無機質充填剤やポ
リアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
アミド等を添加して噴霧乾燥することもできる。
いては、上記温度調整された乾燥器内に、上記スプレー
ノズルにより上記乳化重合ラテックスを噴霧し、これを
乾燥して出口部分から回収することにより、所望の粉体
性能を有するアクリル系重合体の粉体を得ることができ
る。なお、アクリル系重合体粉末の製造方法において
は、噴霧方式、乾燥器入口、出口の空気温度の範囲を規
定した以外は噴霧乾燥装置、方法、条件などは特に制限
されるものではない。
製造方法においては、アクリル系重合体粉末の粉体性能
が、得られるアクリル系重合体(ポリマー)の組成に関
係することから、このようなポリマーの組成を、ラテッ
クスのMFTを基準として乾燥器内の温度を調整するこ
とで制御し、これを利用して上記のごとく乾燥器内部の
温度条件を特定し、またラテックスをスプレーノズルを
用いて噴霧して粒径を制御するものである。よって、上
記アクリル系重合体粉末の粉体の製造方法においては、
粉体取り扱い時のハンドリング性、流動性、耐ブロッキ
ング性等の粉体特性、および塩化ビニル樹脂等の他の樹
脂と溶融混練した際の分散性に優れ、フィッシュアイの
発生が少ないアクリル系重合体粉末を製造することがで
きる。
お、実施例、比較例中の部数は特にことわりがない限り
重量部を表すものである。アクリル系樹脂組成物の合成
を行い、得られたラテックスの最低成膜温度(MFT)
を測定後、噴霧乾燥し粉体を回収して、各種物性の評価
を行った。乾燥器出口温度、乾燥器入口温度、評価結果
をあわせて表1に示す。
クリレート15部、tert−ドデシルメルカプタン
0.003部、アルケニルコハク酸カリウム1.5部、
脱イオン水190部を仕込み、窒素置換を行った後、攪
拌しながら昇温を開始した。その後、反応器内の温度が
40℃に到達した時点で過硫酸カリウム2.0部、脱イ
オン水10部の混合物を反応器内に投入し重合を開始
し、200分保持した後、得られたラテックスを反応器
内より取り出した。
て、上記ラテックスのMFTを測定した。このときの測
定温度条件を、低温側20℃、高温側180℃とした。
測定の結果、ラテックスのMFTは85℃であった。
ときの乾燥器としては、直胴部内径3.5m、直胴部高
さ4m、コーン部高さ2.8mのものを用い、噴霧装置
としては、加圧ノズル(噴霧圧力 2.4Mpa)を用
いた。このときのラテックス供給速度、加熱ガス量、乾
燥器入口温度、出口温度を表1に示す。
によって規定されている粒度分布評価機器を用い、重量
基準のメジアン径(中位径、通常D50と表記され
る。)を測定した。(積算重量分布曲線の50%にあた
る粒子径)
いられるかさ比重測定器に粉末を50gr入れ、ダンパ
ーを外した際の流動状態を目視で観察し、次の5段階に
分けて評価した。 ◎・・・極めて良好 ○・・・かなり良好 △・・・良好 ×・・・不良
らなる樹脂を、8インチロール(150℃)を使用し4
分間溶融混練した後、上記得られたアクリル樹脂粉末を
2.0部添加し更に5分間溶融混練して板状の樹脂を切
り取りフィッシュアイ評価用試片を作製した。その後、
作製した試片中に含まれる単位面積当たりのフィッシュ
アイの発生量(個/16cm2)を樹脂の後部から光を
あてて目視により評価した。 塩化ビニル樹脂(n=1300) 100部 トリメリット酸トリオクチル(花王石鹸(株)製 商品名T−80) 80部 Ba−Zn型安定剤(日産フェロ(株)製 商品名LTL−45) 1.0部 エポキシ化大豆油(東京ファイン(株)製 商品名NF−3000) 5.0部 酸化チタン(石原産業(株)製 商品名R−830) 2.0部 カーボンブラック 0.1部
リレート9部、tert−ドデシルメルカプタン0.0
1部、アルケニルコハク酸カリウム1.0部、脱イオン
水190部を仕込み、窒素置換を行った後、攪拌しなが
ら昇温を開始し、反応器内の温度が、40℃に到達した
時点で過硫酸カリウム2.0部、脱イオン水10部の混
合物を反応器内に投入し重合を開始した。その後、12
0分保持した後、メチルメタクリレート37部、ブチル
アクリレート8部の混合物を60分かけて反応器内に仕
込み100分保持した後反応器内より取り出した。
スのMFTは72℃であった。 (3)噴霧乾燥 実施例1と同様の方法で行った。ラテックス供給速度、
加熱ガス量、乾燥器入口温度、出口温度を表1に示す。 (4)各種物性評価 実施例1と同様の方法で行った。
ファイト1.5部、水酸化カリウム0.01部、脱イオ
ン水200部を仕込み、窒素置換を行った後、メチルメ
タクリレート25部、キュメインハイドロパーオキサイ
ド0.003部を攪拌しながら添加し昇温を開始した。
その後、反応器内の温度が、50℃に到達した時点でナ
トリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部、
脱イオン水10部の混合物を反応器内に投入し重合を開
始し、100分保持した。その後、スチレン30部、ブ
チルアクリレート25部、tert−ドデシルメルカプ
タン1.0部、キュメインハイドロパーオキサイド0.
003部の混合物を100分かけて反応器内に仕込み1
20分保持した。その後、メチルメタクリレート20
部、キュメインハイオドロパーオキサイド0.003部
の混合物を60分かけて反応器内に仕込み100分保持
した後反応器内より取り出した。 (2)MFTの測定 実施例1と同様の方法で行った。測定の結果、ラテック
スのMFTは62℃であった。 (3)噴霧乾燥 実施例1と同様の方法で行った。ラテックス供給速度、
加熱ガス量、乾燥器入口温度、出口温度を表1に示す。 (4)各種物性評価実施例1と同様の方法で行った。
数15000rpm)の乾燥器を用いた以外は、実施例
3と同様の方法で行なった。結果、平均粒子径は50μ
mであったが、微粉、粗粉が増加し流動性が低下するこ
とが確認された。 (比較例7)回転ディスク方式により粒子径100μm
程度の粉を得るため、回転数6500rpmにした以外
は比較例4と同様の方法を行なった。結果、未乾燥の液
滴が壁面に付着し、噴霧したラテックスを全量乾燥粉体
として回収できなかった。
は、流動性および再分散性の高い粉体が得られることが
わかる。これに比較して、乾燥器内の温度を本発明の規
定する範囲外とした比較例1〜5においては、粉体の再
分散性に劣ることがわかる。また、回転ディスクにより
噴霧を行った比較例6においては、粉体の流動性に劣
り、また、同様に回転ディスクを用い、粒子径を大きく
設定した比較例7においては、粉体を回収することがで
きなかった。
ハンドリング性、流動性、耐ブロッキング性などの粉体
特性に優れ、かつ溶融混練時の再分散性に優れ、フィッ
シュアイ発生量が少ないアクリル系重合体の粉体を得る
ことができる。このような粉体特性に優れたアクリル系
重合体粉体は、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂、その他各種エ
ンジニアプラスチックなどの耐衝撃改質剤、滑剤等の加
工性改良剤として、好適に用いることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アクリル系重合体を主成分とする乳化重
合ラテックスを、乾燥器内に噴霧するとともに、乾燥器
の入口部から乾燥用空気を送り込み、前記ラテックスを
乾燥させてアクリル系重合体の粉体を得、この粉体を乾
燥器の出口部より回収するアクリル系重合体の製造方法
において、 上記ラテックスの噴霧をスプレーノズルにより行い、前
記乾燥器入口部付近の空気温度を200℃未満とし、か
つ乾燥器の出口部付近の空気温度を、上記乳化重合ラテ
ックスの最低成膜温度に30℃を加えた温度未満とする
ことを特徴とするアクリル系重合体の製造方法。 - 【請求項2】 上記ラテックスの最低成膜温度が50℃
以上であることを特徴とする請求項1に記載のアクリル
系重合体の製造方法。
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