JP2001327109A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ティース部に巻線ボビンを被嵌し、プリント板
に巻線を結線したティースコアをヨークコアに嵌入する
作業を容易にする。 【解決手段】ティースコア３のティース部３ａに被嵌す
る巻線ボビン１の中空部壁面に突部１ｆを一体形成し、
巻線ボビン被嵌時に突部１ｆの押し潰しにより巻線ボビ
ン１の固定保持を図るとともに、巻線ボビン１の上端部
に突起１ｄを一体形成し、巻線が結線される図示しない
プリント板をこの突起１ｄに当接させてプリント板を位
置決めする。更に、巻線ボビン１の端部外周面１ｅの肉
を平坦に削除して、この部分でティース部３ａを巻線ボ
ビン１から露出させ、結線の終わったティースコア３を
図示しないヨークコアに嵌入する際に、その先端を見え
やすくしてヨークコアとの芯合わせを容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ティースコアと
ヨークコアとからなる２分割コアに巻線ボビンを被嵌し
て結線する回転電機に関し、特に巻線ボビンの構造に関
する。
【０００２】
【従来の技術】上記した２分割コアを有する回転電機に
は、ティースコアのティース部に、巻線が施された巻線
ボビンが被嵌され、前記巻線は前記ティースコアの一端
に配置されたプリント板に結線されるとともに、前記テ
ィースコアは前記巻線ボビンと一体に中空のヨークコア
に嵌入されるものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このような回転電機に
おいて、従来は次のような問題があった。 (1) ティースコアの一端に配置されたプリント板とこれ
に巻線が結線される巻線ボビンとの間には、巻線の接続
端末を収容する適宜の隙間が必要であるが、プリント板
と巻線ボビンとの間の距離が不安定であるため、一定の
隙間を確保することが困難である。 (2) ティースコアのティース部に被嵌した巻線ボビンの
嵌合が緩みやすく、結線の際に巻線ボビンが位置ずれし
たり脱落したりして作業がやりにくい。 (3) 巻線ボビンを被嵌したティースコアをヨークコアに
嵌入する際、ティースコアのティース部の表面が巻線ボ
ビンに邪魔されてよく見えず、ヨークコアとの芯合わせ
がやりにくい。 そこで、この発明の課題は、これらの問題に対応し、モ
ータコアの組立作業を容易にすることにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、巻線ボビンのプリント板との対向端部
に、このプリント板と当接してその間に一定の隙間を形
成する突起を設けるものとする（請求項１）。
【０００５】また、この発明は、ティースコアのティー
ス部と嵌合する巻線ボビンの中空穴の壁面に、前記ティ
ース部との間で押し潰されて前記巻線ボビンを前記ティ
ース部に密嵌させる突起を一体形成するものとする(請
求項２)。
【０００６】更に、この発明は、巻線ボビンのヨークコ
アに嵌入される側の端部の外周面を一部削除し、ティー
スコアのティース部を前記巻線ボビンから露出させるも
のとする(請求項３)。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、図１〜図５に基づいて、永
久磁石モータにおけるこの発明の実施の形態を説明す
る。ここで、図１は巻線ボビンの斜視図、図２はティー
スコアとそのティース部に被嵌される巻線ボビンの斜視
図、図３は巻線ボビンが嵌入され、巻線がプリント板に
結線されたティースコアの斜視図、図４はヨークコアと
これに嵌入されるティースコアの斜視図、図５は巻線ボ
ビンの縦断面図である。図１に示すように、絶縁物から
なる巻線ボビン１は中空方形の巻胴１ａの前後につば１
ｂ及び１ｃを有し、図２の上端部が段差により肉厚に形
成された外周側のつば１ｃには肉厚部と一体にプリント
板位置決め用の突起１ｄが一体形成されている。また、
つば１ｃは肉厚端部を除いて外周面が後述するティース
コアと等径の円弧面になっているが、突起１ｄの反対側
の端部において、外周面の一部１ｅの肉が削除されて平
坦に形成されている。
【０００８】図２において、巻線ボビン１には巻胴１ａ
に巻線２が施され、この巻線ボビン１は矢印に沿ってテ
ィースコア３のティース部３ａに被嵌される。巻線ボビ
ン１が被嵌された状態で、その外周面とティース部３ａ
の外周面とは同一面となる。ここで、ティースコア３の
ティース部３ａと嵌合する巻線ボビン１の中空穴の壁面
には、図１及び図５に示すように、上部１箇所、左右各
２箇所に断面三角の筋状の突部１ｆが巻線ボビン１の被
嵌方向に沿い、つば１ｂ側から１ｃ側に向って高さが高
くなるように一体形成されている。そこで、ティース部
３ａに巻線ボビン１を嵌入すると、突部１ｆがティース
部３ａとの間で押し潰され、巻線ボビン１はティース部
３ａに密嵌して固定保持される。
【０００９】次いで、図３に示すように、ティースコア
３の一端に配置されたプリント板４に巻線２（図２）が
結線される。結線作業はプリント板４を巻線ボビン１か
ら浮かせた状態で巻線端末をプリント板４にはんだ付け
し、プリント板４を所定位置にセットすることにより行
うが、その際、図示の通り、プリント板４を巻線ボビン
１の突起１ｄに当接させて位置決めする。これにより、
巻線ボビン１とプリント板４との間に一定の隙間が形成
され、この隙間に折り畳まれた巻線端末が適正に収容さ
れる。
【００１０】結線の終了した図３の状態のティースコア
３は、次いで図４の矢印方向に沿って、中空のヨークコ
ア５に嵌入される。ヨークコア５の中空部内径はティー
スコア３の外径にきわめて近く、隙間は僅少に設定され
ている。従って、ティースコア３の嵌入に当たっては、
その嵌入側（図４の下側）の先端をヨークコア５に正確
に芯合わせする必要がある。そこで、図示の場合、巻線
ボビン１の嵌入側端部の外周面の一部１ｅの肉が平坦に
削除され、この部分からティース部３ａが露出するよう
にされている。これにより、上から覗いた場合にティー
スコア３の先端がよく見えるので、上記芯合わせが容易
に行える。また、巻線ボビン１はティースコア３と突部
１ｆを介して密嵌し、抜け出すことがないのでヨークコ
ア５への嵌入作業もやりやすい。
【００１１】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、ティー
スコアに被嵌した巻線ボビンの緩みによる位置ずれや脱
落がないため、その後の結線作業やヨークコアへの嵌入
作業が容易でとなり、また巻線ボビンとプリント板との
隙間が一定に保持されるので巻線端末の収容が安定し、
更にティースコアの先端が巻線ボビンから露出してよく
見えるので、ヨークコアへの嵌入作業が容易になるな
ど、作業性と品質の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態を示す巻線ボビンの斜視
図である。
【図２】図１の巻線ボビンをティースコアに被嵌する状
態を示す斜視図である。
【図３】巻線ボビンの被嵌とプリント板への結線を終了
した図２のティースコアの斜視図である。
【図４】図３のティースコアをヨークコアに嵌入する状
態を示す斜視図である。
【図５】図１の巻線ボビンの縦断面図である。
【符号の説明】
１ 巻線ボビン １ｄ 突起 １ｅ 平坦部 １ｆ 突部 ２ 巻線 ３ ティースコア ３ａ ティース部 ４ プリント板 ５ ヨークコア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ティースコアのティース部に、巻線が施さ
    れた巻線ボビンが被嵌され、前記巻線は前記ティースコ
    アの一端に配置されたプリント板に結線されるととも
    に、前記ティースコアは前記巻線ボビンと一体に中空の
    ヨークコアに嵌入される回転電機において、 前記巻線ボビンの前記プリント板との対向端部に、この
    プリント板と当接してその間に一定の隙間を形成する突
    起を設けたことを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項２】ティースコアのティース部に、巻線が施さ
    れた巻線ボビンが被嵌され、前記巻線は前記ティースコ
    アの一端に配置されたプリント板に結線されるととも
    に、前記ティースコアは前記巻線ボビンと一体に中空の
    ヨークコアに嵌入される回転電機において、 前記ティースコアのティース部と嵌合する前記巻線ボビ
    ンの中空穴の壁面に、前記ティース部との間で押し潰さ
    れて前記巻線ボビンを前記ティース部に密嵌させる突部
    を一体形成したことを特徴とする回転電機。
  3. 【請求項３】ティースコアのティース部に、巻線が施さ
    れた巻線ボビンが被嵌され、前記巻線は前記ティースコ
    アの一端に配置されたプリント板に結線されるととも
    に、前記ティースコアは前記巻線ボビンと一体に中空の
    ヨークコアに嵌入される回転電機において、 前記巻線ボビンの前記ヨークコアに嵌入される側の端部
    の外周面を一部削除し、その部分で前記ティースコアの
    ティース部を前記巻線ボビンから露出させたことを特徴
    とする回転電機。
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