JP2001324992A - 音声合成装置、及び音声データ記憶媒体 - Google Patents

音声合成装置、及び音声データ記憶媒体

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JP2001324992A
JP2001324992A JP2000141141A JP2000141141A JP2001324992A JP 2001324992 A JP2001324992 A JP 2001324992A JP 2000141141 A JP2000141141 A JP 2000141141A JP 2000141141 A JP2000141141 A JP 2000141141A JP 2001324992 A JP2001324992 A JP 2001324992A
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Hiroyuki Fujimoto
博之 藤本
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生音声における文章の区切りを適切に行
い、違和感の無い、聞き取り易い音声再生が行える音声
合成装置を提供すること。 【解決手段】 音声データが単位音声データ毎に読み出
し可能に記憶された記憶媒体から、単位音声データを複
数読み出し組み合わせて文章音声データを生成して音声
再生する音声合成装置において、音声出力要求を受ける
と、所定の待機時間Tの経過を待って後に文章音声デー
タの音声再生を開始する再生待機手段を装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声合成装置及び音
声データ記憶媒体に関し、より詳細には再生音声におけ
る文の区切りを適切に行い、違和感の無い、聞き易い音
声再生が行える音声合成装置及び該音声合成装置に使用
される音声データ記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、多くの電子機器において音声
合成装置が利用され、操作等の案内が音声で行われるこ
とが多くなってきている。特に、自動車に搭載されるナ
ビゲーションシステムでは、走行中に画面を見ることが
困難であるため、通常音声合成装置を用いた音声案内が
行われている。
【0003】音声合成方法には種々の方式が存在する
が、ナビゲーションシステムでは、CD−ROM、DV
D等の光学ディスク等、記憶媒体の高容量化が進んだた
め、大きな記憶容量を必要とするが、音質が良好な音声
波形データ自体を用いた音声合成方式が広く採用されて
いる。これは、音声の合成に都合の良い単位に分割され
た多くの単位音声データを作成し、これらの単位音声デ
ータをその単位音声データ毎に読み出し可能な状態に記
憶媒体に書き込んでおき、音声再生の際には再生する文
章に必要な複数の単位音声データを前記記憶媒体から読
み出し、これらを組み合わせて再生用の文章音声データ
を生成するもので、この生成した文章音声データをデジ
タル−アナログ変換した後、増幅してスピーカから出力
させることにより音声として再生している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記記憶媒体
から前記単位音声データを読み出すためには、読み取り
用のピックアップを各単位音声データが記憶された前記
記憶媒体上の位置まで移動させる等の動作を行わせる必
要があるため、ある程度の時間を要する。このため、再
生する単位音声データ間で不要な無音部分を生じ、違和
感のある音声再生となってしまうことがあった。この問
題を解決するために、再生する文章を構成する全部の単
位音声データを一旦読み出してしまってから音声再生を
開始する方法があるが、この場合、音声再生開始までに
時間がかかり、音声報知のタイミングとしてはずれてし
まったり、使用者が不快に感じたりするといった課題を
残していた。
【0005】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであって、音声再生文の区切りを適切に行うことがで
き、しかも再生開始までに時間を要することがなく、違
和感を感じさせず、聴き易い音声再生を行うことができ
る音声合成装置及び該音声合成装置に使用される音声デ
ータ記憶媒体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するために本発明に係る音声合成装置(1)は、音
声データが単位音声データ毎に読み出し可能に記憶され
た記憶媒体から、前記単位音声データを複数読み出し組
み合わせて文章音声データを生成して音声再生する音声
合成装置において、音声出力要求を受け取ると、所定の
待機時間の経過を待って始めて前記文章音声データの音
声再生を開始させる再生待機手段を備えていることを特
徴としている。上記音声合成装置(1)によれば、文章
音声データの音声再生開始前に所定の待機時間分、前記
単位音声データを読み出して蓄積する余裕が生じるの
で、前記単位音声データの読み出し遅れによる音声再生
時の不要な音途切れの発生をなくし、自然で聴き易い音
声再生が可能となる。
【0007】また、本発明に係る音声合成装置(2)
は、上記音声合成装置(1)において、前記待機時間
が、音声出力要求を受け取った時点から計時されること
を特徴としている。上記音声合成装置(2)によれば、
音声出力要求があった時点から略所定の待機時間後に音
声再生が開始されるので、音声再生タイミングの調整が
容易になる。
【0008】また、本発明に係る音声合成装置(3)
は、上記音声合成装置(1)において、前記待機時間
が、前記記憶媒体から前記単位音声データを読み出す時
点から計時されることを特徴としている。上記音声合成
装置(3)によれば、前記記憶媒体から前記単位音声デ
ータを読み出す時点から略所定の待機時間後に音声再生
が開始されるので、実際の読み出しタイミングに応じ
た、つまり前記記憶媒体から前記単位音声データを読み
出す際の読み出し速度に応じた適切な待機時間の確保が
可能となる。
【0009】また、本発明に係る音声合成装置(4)
は、上記音声合成装置(1)〜(3)のいずれかにおい
て、前記待機時間の経過後にあっても、前記文章音声デ
ータの文頭にある前記単位音声データが前記記憶媒体か
ら読み出されていない場合には、前記文頭の単位音声デ
ータの読み出しが完了するまで、前記文章音声データの
音声再生開始を遅延させる遅延手段を備えていることを
特徴としている。上記音声合成装置(4)によれば、必
ず文頭の単位音声データの読み出しが完了してから音声
再生が開始されるので、読み出した単位音声データが無
い状態での無駄な処理動作の発生を防ぎ、誤動作の発生
および処理効率の低下を阻止することができる。
【0010】また、本発明に係る音声合成装置(5)
は、上記音声合成装置(1)〜(4)のいずれかにおい
て、前記待機時間が、0.3〜0.7秒の範囲で設定さ
れていることを特徴としている。上記音声合成装置
(5)によれば、操作等を行ってから音声再生までの応
答時間が人間にとって不快に感じる時間とならないの
で、快適な音声再生を実現することができる。
【0011】また、本発明に係る音声合成装置(6)
は、上記音声合成装置(1)〜(5)のいずれかにおい
て、前記待機時間を調整する待機時間調整手段を備えて
いることを特徴としている。上記音声合成装置(6)に
よれば、実際に操作を行ってみた後、音声再生までの応
答時間を変えることができるので、個人差を補償して各
個人が快適に感じる操作性を実現することができる。
【0012】また、本発明に係る音声合成装置(7)
は、上記音声合成装置(1)〜(6)のいずれかにおい
て、プログラムに基づいて音声合成動作を制御する制御
手段を備え、前記プログラムが、前記記憶媒体から前記
単位音声データを読み出す処理を行う読出タスクと、該
読出タスクにより読み出された前記単位音声データに基
づいて前記文章音声データの音声出力処理を行う出力タ
スクと、各タスクの動作制御処理を行う管理タスクとを
含んで構成され、該管理タスクが、前記待機時間中は前
記出力タスクによる処理を停止させるものであることを
特徴としている。
【0013】上記音声合成装置(7)によれば、待機時
間中は無駄な処理となる出力タスクによる動作を止め、
読出タスクに装置の処理能力の多くを割けるので、音声
合成処理を効率良く、高速で行えることとなる。
【0014】また、本発明に係る音声合成装置(8)
は、音声データが単位音声データ毎に読み出し可能に記
憶された記憶媒体から、前記単位音声データを複数読み
出し組み合わせて文章音声データを生成して音声再生す
る音声合成装置において、前記文章音声データにおける
区切りを検出する区切検出手段と、前記記憶媒体から読
み出され音声再生が完了していない単位音声データの容
量を検出する容量検出手段と、前記区切検出手段により
検出された前記文章音声データにおける区切り部分で、
前記容量検出手段により検出された容量に応じたポ−ズ
時間、音声再生を一時停止するポーズ挿入手段とを備え
ていることを特徴としている。上記音声合成装置(8)
によれば、前記記憶媒体から読み出した単位音声データ
の容量が少なく、快適な音声再生に支障が生じ易くなる
程、前記記憶媒体から単位音声データを読み出すための
処理時間をより確保するように動作するので、良好な音
声再生を安定的に行えることとなる。
【0015】また、本発明に係る音声合成装置(9)
は、上記音声合成装置(8)において、前記記憶媒体か
ら読み出された前記単位音声データの区切関連データに
基づいて前記ポーズ時間を補正するポーズ時間区切関連
補正手段を備えていることを特徴としている。上記音声
合成装置(9)によれば、句点や読点等の区切関連デー
タに基づいて、文章再生における区切りに応じた前記ポ
ーズ時間が補正され、無音状態となるので、比較的自然
な音声再生を実現することができる。
【0016】また、本発明に係る音声合成装置(10)
は、上記音声合成装置(8)又は(9)において、単位
音声データの前部における無音データ部分の時間長に応
じて前記ポーズ時間を補正するポーズ時間無音長補正手
段を備えていることを特徴としている。上記音声合成装
置(10)によれば、次に再生する単位音声の頭部の無
音時間も考慮されたポーズ時間で、無音状態となるの
で、無音時間が異常に長時間となることを阻止して比較
的自然な音声再生を実現することができる。
【0017】また、本発明に係る音声合成装置(11)
は、上記音声合成装置(10)において、前記無音デー
タ部分の時間長が、単位音声データにおける最初の出力
音の部分から連続してある無音を示すデータの数により
算出されるものであることを特徴としている。上記音声
合成装置(11)によれば、前記無音データ部分の時間
長を求めるのに特別なデータを使用しないので、前記記
憶媒体の記憶容量を小さなものとすることができる。
【0018】また、本発明に係る音声合成装置(12)
は、上記音声合成装置(10)において、前記無音デー
タ部分の時間長が、前記記憶媒体から読み出された前記
単位音声データの無音時間長データに基づいて算出され
るものであることを特徴としている。上記音声合成装置
(12)によれば、前記無音データ部分の時間長を、複
雑な演算をすることなく、前記記憶媒体から無音時間長
データを読み出すという簡単な処理で行えるので、処理
の高速化が可能となる。
【0019】また、本発明に係る音声合成装置(13)
は、音声データが単位音声データ毎に読み出し可能に記
憶された記憶媒体から、前記単位音声データを複数読み
出し組み合わせて文章音声データを生成して音声再生す
る音声合成装置において、前記文章音声データにおける
区切部分を検出する区切検出手段と、前記単位音声デー
タの区切関連データに基づいて区切時間を算出する区切
時間算出手段と、前記区切検出手段により検出された前
記文章音声データにおける区切部分で、前記区切時間算
出手段により算出された前記区切時間、音声再生を一時
停止する区切時間挿入手段とを備えていることを特徴と
している。上記音声合成装置(13)によれば、句点や
読点等の区切関連データに基づいて、文章再生における
区切りに応じた前記ポーズ時間が無音状態となるので、
比較的自然な音声再生を実現することができる。またこ
のポーズ時間を利用して前記記憶媒体から単位音声デー
タを読み出すための処理時間を確保できるので、良好な
音声再生を安定的に行えることとなる。
【0020】また、本発明に係る音声合成装置(14)
は、上記音声合成装置(13)において、前記区切関連
データが、前記区切部分における区切種別であることを
特徴としている。上記音声合成装置(14)によれば、
句点や読点等の区切種別に基づいて、文章再生における
区切りポーズ時間が無音状態となるので、比較的自然な
音声再生を実現することができる。
【0021】また、本発明に係る音声合成装置(15)
は、上記音声合成装置(13)において、前記区切関連
データが、前記区切部分の次の単位音声データの出力音
における前部の無音データ部分の時間長であることを特
徴としている。上記音声合成装置(15)によれば、次
に再生する単位音声の頭部の無音時間も考慮されたポー
ズ時間で、無音状態となるので、無音時間が異常に長時
間となることを阻止して比較的自然な音声再生を実現す
ることができる。
【0022】また、本発明に係る音声合成装置(16)
は、上記音声合成装置(15)において、前記無音デー
タ部分の時間長が、単位音声データにおける最初の出力
音の部分から連続してある無音を示すデータの数により
算出されるものであることを特徴としている。上記音声
合成装置(16)によれば、前記無音データ部分の時間
長を求めるのに特別なデータを使用しないので、前記記
憶媒体の記憶容量を小さなものとすることができる。
【0023】また、本発明に係る音声合成装置(17)
は、上記音声合成装置(15)において、前記無音デー
タ部分の時間長が、前記記憶媒体から読み出された前記
単位音声データの無音時間長データに基づいて算出され
るものであることを特徴としている。上記音声合成装置
(17)によれば、前記無音データ部分の時間長を、複
雑な演算をすることなく、前記記憶媒体から前記無音時
間長データを読み出すという簡単な処理で行えるので、
処理の高速化を図ることができる。
【0024】また、本発明に係る音声合成装置(18)
は、音声データが単位音声データ毎に読み出し可能に記
憶された記憶媒体から、前記単位音声データを複数読み
出し組み合わせて文章音声データを生成して音声再生す
る音声合成装置において、音声再生中の現単位音声デー
タが文章区切を含むか否かを検出する現文章区切有無検
出手段と、次に音声再生する次単位音声データが文章区
切を含むか否かを検出する次文章区切有無検出手段と、
前記現文章区切有無検出手段により、音声再生中の単位
音声データが文章区切を含むと判断された場合に、次単
位音声データの音声再生開始前に設けられる無音状態の
待機時間を、前記次文章区切有無検出手段による検出結
果に応じて調整する待機時間調整手段を備えていること
を特徴としている。上記音声合成装置(18)によれ
ば、現単位音声再生と次単位音声再生との間の無音時間
を前記次文章区切有無検出手段による検出結果(無音時
間)に応じて調整するので、次単位音声データの区切り
をも考慮した単位音声データの読み出し処理時間の割り
当てを実行でき、より適切な音声再生の行える音声合成
装置の提供が可能となる。
【0025】また、本発明に係る音声合成装置(19)
は、上記音声合成装置(18)において、前記待機時間
調整手段が、次単位音声データの文章区切の種別に応じ
て前記待機時間を調整するものであることを特徴として
いる。上記音声合成装置(19)によれば、前記次単位
音声データにおける句点や読点等の文章再生の区切りに
応じたポーズ時間で、無音状態となるので、比較的自然
な音声再生を実現することができる。
【0026】また、本発明に係る音声合成装置(20)
は、上記音声合成装置(18)において、前記次文章区
切有無検出手段により次単位音声データ中に文章区切が
検出されなかった場合、前記待機時間調整手段が、次に
現れる文章区切を含む単位音声データの音声再生までの
フレーズ長に応じて待機時間を調整するものであること
を特徴としている。上記音声合成装置(20)によれ
ば、現単位音声再生と次単位音声再生との間の無音時間
を次に現れる再生文章中の区切りまでの時間に応じて調
整するので、次の区切りまでの音声データ量に応じた時
間分、あるいは次に単位音声データを読み込み蓄積でき
る時点までの時間に応じた時間分、単位音声データの読
み出し処理時間に割り当てができ、単位音声データの蓄
積量と音声再生のタイミングとのバランスを良好に維持
して適切な音声再生を可能とする。
【0027】また、本発明に係る音声データ記憶媒体
(1)は、音声データが単位音声データ毎に読み出し可
能に記憶された音声データ記憶媒体において、前記単位
音声データにおける音声再生上の区切り種別を表す区切
種別データが記憶されていることを特徴としている。上
記音声データ記憶媒体(1)によれば、単位音声データ
における音声再生上の区切り種別を表す区切種別データ
が記憶されているので、このデータを用いて、単位音声
データ間の区切りを考慮した単位音声再生間のポーズ時
間(無音時間)の調整が可能となり、自然で、聞き取り
易い音声合成を可能にする。
【0028】また、本発明に係る音声データ記憶媒体
(2)は、音声データが単位音声データ毎に読み出し可
能に記憶された音声データ記憶媒体において、前記単位
音声データにおける頭部の無音部分の再生時間を表す無
音長データが記憶されていることを特徴としている。上
記音声データ記憶媒体(2)によれば、単位音声データ
における頭部の無音部分の再生時間を表す無音長データ
が記憶されているので、このデータを用いて、次の再生
音の頭部における無音部分の長さを考慮した単位音声再
生間のポーズ時間(無音時間)の調整が可能となり、自
然で、聞き取り易い音声合成を可能にする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
音声合成装置について説明する。図1は実施の形態に係
る音声合成装置を装備したナビゲーション・無線機シス
テムの構成を示すブロック図である。GPSセンサ1は
マイクロコンピュータ(ナビマイコン)5に接続され、
GPS衛星からの信号を受信してその信号から位置を算
出し、その算出結果をナビゲーションシステム制御用の
マイクロコンピュータ(ナビマイコン)5に出力するよ
うになっている。ジャイロセンサ2は車両の向きの変化
を検出するセンサでジャイロにより構成され、このジャ
イロセンサ2もナビマイコン5に接続され、ジャイロセ
ンサ2の検出信号はナビマイコン5に出力されるように
なっている。ナビマイコン5では、このジャイロセンサ
2の検出信号を積算して車両の方向を算出している。車
速パルス入力部3は、車両側に設置された車速センサ
(図示せず)からの所定走行距離毎に発生するパルス(
所定期間におけるパルス数が車速に比例する)からなる
車速パルスを取り込み、ノイズ除去、波形整形処理等を
行った後、ナビマイコン5に車速パルスを出力してい
る。尚、車両側に設置された車速センサからの信号は、
車両の駆動系の制御、例えば燃料噴射制御や点火時期制
御にも用いられるもので、この車速センサ(図示せず)
は車両に既設のものである。この車速センサは、例えば
車軸と同期して回転する磁石と、この磁石の回転位置に
より変化する磁場の状態に応じて接断状態が変わるリー
ドスイッチからなる磁気センサや、車軸と同期して回転
する遮蔽板と、この遮蔽板の回転位置によりその光路の
遮断状態が変化する受光素子、発光素子からなる光セン
サ等により構成されている。
【0030】CD−ROMプレーヤ4は、地図データ等
が記憶されたCD−ROM(光ディスク)から、ナビマ
イコン5からの制御信号に応じて必要なデータを読み出
し、このデ−タ信号をナビマイコン5に出力するように
なっている。また、CD−ROMには、音声データ(波
形データ)が、ナビゲーションの音声案内に適した単位
(単位音声データ)で、読み出し可能に記憶されてい
る。例えば、「およそ、」、「300」、「m先」、
「右方向」、「です。」等といった単位で記憶され、こ
れらを読み出し組み合わせて「およそ、300m先右方
向です。」といった具合に音声案内するようになってい
る。尚、CD−ROMプレーヤ4のCD−ROMは交換
可能となっており、地図および音声データの更新(地図
CD−ROMのバージョンアップ)に対応可能になって
いる。
【0031】操作スイッチ6は、ナビゲーションシステ
ム操作用のスイッチで、ナビゲーションシステム本体に
設置された押しボタンスイッチや、赤外線リモコン等に
より構成され、ON−OFFスイッチやジョイスティッ
ク等の方向指定用スイッチ等を備えている。また、ナビ
ゲーションシステムは音声合成の動作制御機能も装備し
ており、制御機能の操作のためのスイッチも操作スイッ
チ6に含んで設けられている。
【0032】ナビマイコン5は、ジャイロセンサ2によ
る検出信号と車速パルス入力部3からの車速パルス信号
とに基づいて自立方式により自車位置を算出しており、
さらにこの算出結果とGPSセンサ1からの位置信号と
を補完処理して、自車位置を決定している。また、ナビ
マイコン5は、この決定された自車位置、操作スイッチ
6の操作状態に応じて、CD−ROMプレーヤ4を制御
して必要な地図データ等をCD−ROMから取り込んだ
り、目的地までの経路を演算する処理等を行い、液晶表
示装置で構成されたディスプレイ7に、対応する地図、
経路、各種案内、操作案内表示などを行っている。ナビ
マイコン5には、各種データ、プログラムの記憶、また
演算処理のために用いるメモリ9が内蔵されており、メ
モリ9は、電源がオフされても記憶内容が保持されるR
OM、書き込みが可能なEEPROM、及び電源バック
アップされたRAM等を含んで構成されている。
【0033】また、ナビマイコン5は単位音声データか
ら構成された音声データをデジタル−アナログ変換器
(D/A)8に出力し、D/A8は合成音声のアナログ
信号を増幅器12に出力する。そして増幅器12は合成
音声を増幅して車室内に設けられたスピーカ13から音
声として出力するようになっている。
【0034】音声出力の際のナビマイコン5の行う動作
を簡単に説明すると次のようになる。ナビマイコン5
は、交差点に接近する等して音声による経路案内を行う
必要が生じた場合、その際の案内内容(再生文章)から
音声合成に必要な単位音声データを求め、CD−ROM
プレーヤ4に当該単位音声データをCD−ROMから読
み出すように指示信号を出力する。そしてナビマイコン
5は、CD−ROMから読み出された複数の単位音声デ
ータを文章を構成するように組み立て、D/A8に出力
する。この後、D/A8でアナログ信号に変換された音
声信号(文章)が増幅器12で増幅されてスピーカ13
から音声として出力されることとなる。
【0035】次に、音声合成処理におけるデータ処理、
および処理プログラム構造について説明する。図2は、
音声合成処理の概要を示す説明図である。音声合成処理
プログラムは、音声管理タスクT1、音声変換タスクT
2、音声出力タスクT3、CD読み出しタスクT4と言
う複数のタスク(ある動作を実現するプログラムで、必
要なタスクが複数集まって全体のプログラムが構成され
る)により構成され、それぞれのタスクがナビマイコン
5のCPUの処理を必要に応じて交互に専有する、所謂
マルチタスクを構成しており、それぞれのタスク間で、
データのやり取りや動作の指示(制御)が行われるよう
になっている。
【0036】読出データ蓄積用テンポラリバッファTB
1にはメモリ9のRAM領域の一部が割り当てられてお
り、CD−ROMD1から読み取られた単位音声データ
がキャッシュデータとして記憶され、以降同じ単位音声
データが必要になった場合には、この読出データ蓄積用
テンポラリバッファTB1から読み取られるようになっ
ている。従って、読出データ蓄積用テンポラリバッファ
TB1に記憶されている単位音声データは、読出データ
蓄積用テンポラリバッファTB1から読み出せばよいの
で、CD−ROMD1から読み取る必要がなくなり、高
速の読み出しが可能となる。
【0037】音声管理タスクT1は、音声案内が必要に
なった時にCD読み出しタスクT4に、CD−ROMD
1から読み出す単位音声データの識別コードの通知およ
び読み出し指示を行う。この指示を受けたCD読み出し
タスクT4は、CD−ROMD1から該当する単位音声
データを読み出し、読出データ蓄積用テンポラリバッフ
ァTB1に書き込む。またCD読み出しタスクT4は、
音声管理タスクT1に対してデータの読み出し状況(読
み出し完了等)を通知する。尚、音声管理タスクT1
は、読出データ蓄積用テンポラリバッファTB1に記憶
されていない単位音声データについてのみ読み出し指示
を行うようになっている。
【0038】音声管理タスクT1は、CD読み出しタス
クT4から単位音声データの読み出し完了通知を受け取
る等の適切なタイミングで音声変換タスクT2に、読出
データ蓄積用テンポラリバッファTB1から所定の順番
で所定の単位音声データを読み出し、文章音声データを
生成するように指示を行う。指示を受けた音声変換タス
クT2は、読出データ蓄積用テンポラリバッファTB1
から所定の順番で所定の単位音声データを読み出し、こ
れらの読み出したデータを音声出力用テンポラリバッフ
ァTB2に書き込む。尚、音声変換タスクT2は必要に
応じて単位音声データのデコードも行う(CD−ROM
D1から読み出され、読出データ蓄積用テンポラリバッ
ファTB1に記憶された単位音声データがエンコードさ
れている場合)。音声出力用テンポラリバッファTB2
は、通常リングバッファから構成され、出力(読み出
し)指示により、書き込まれた順に単位音声データが出
力されるようになっている。また音声変換タスクT2
は、音声管理タスクT1に対して音声出力用テンポラリ
バッファTB2へのデータの書き込み状況(書き込み完
了等)を通知する。
【0039】音声管理タスクT1は、音声変換タスクT
2から書き込み完了通知を受け取ると、音声出力に適切
なタイミングを見計らって音声出力タスクT3に、音声
出力の指示を行う。音声出力タスクT3は、音声出力指
示を受けると、出力すべき文章音声データを音声出力用
テンポラリバッファTB2から読み出し、D/A8に出
力する。この文章音声データのD/A8への出力によ
り、所望の文章音声データがD/A8でアナログ信号に
変換された後増幅され、スピーカ13から音声として出
力される。尚、音声出力タスクT3は、音声管理タスク
T1に対してデータの出力状況(出力完了等)を通知す
るようになっている。
【0040】次に、CD−ROMD1に記憶された音声
データについて説明する。図3は、CD−ROMD1に
おける音声データの記憶構成を示す構成図である。音声
データの記憶領域は、図3に示すように、音声データ全
体の記憶状態を示すデータが記憶された音声データヘッ
ダ部と、各単位音声データの記憶状態を示すデータが記
憶された音声データ格納アドレス情報部と、各単位音声
データの実データ(デジタル音声データ)が記憶された
実音声データ部とを含んで構成されている。音声データ
ヘッダ部には、全音声データ領域にサイズ(記憶容
量)、音声データ格納アドレス情報部の先頭アドレス、
実音声データ部の先頭アドレス等が記憶されている。
【0041】また、音声データ格納アドレス情報部に
は、各単位音声データ毎に、識別用のコード番号、アド
レス(各単位音声データが記憶された領域の先頭アドレ
ス)、サイズ、文章区切りの種別を示す文章区切情報、
無音部の長さを示す無音長データ等が記憶されている。
尚、無音長データについては、単位音声データを解析し
て算出することも可能であるので、記憶されていなくて
も良い。
【0042】文章区切情報は、その単位音声データの音
声再生後の区切りの種別を示すもので、「です。」のよ
うに音声再生後に句点が入る「句点」、読点が入る「読
点」、若干の息継ぎ・無音部が入る「フレーズ境界」、
後が連続で再生される「区切り無し」等がある。例え
ば、「およそ、」は「読点」、「300」は「区切り無
し」、「m先」は「フレーズ境界」、「右方向」は「区
切り無し」、「です。」は「句点」となり、「およそ、
○○300m先○右方向です。○○○(次の文章)」
(○は無音量を示す)のように文章区切情報に応じた間
隔(区切り)で(無音部を挿入して)音声再生すると自
然で、聞き取り易い音声再生を実現することができる。
【0043】次に、音声合成処理時にナビマイコン5の
行う音声管理タスクT1を説明する。図4は、音声管理
タスクT1の行う第1処理例を示すフローチャートであ
り、ナビゲーション動作タスク等において音声出力要求
があった時に実行される。ステップS1では、ナビゲー
ション動作タスク等からの音声出力要求の取り込み処
理、例えば入力データの解析、CD−ROMD1から読
み出す単位音声データの選別(読み出しデータ蓄積用テ
ンポラリバッファTB1に読み出し済の単位音声データ
は不要)を行い、ステップS2に移る。ステップS2で
は、音声再生系のタスク、つまり音声変換タスクT2お
よび音声出力タスクT3の処理を停止(禁止)し、他の
タスクの処理を優先状態として(CPUパワーを集中し
て処理速度を向上させる)、ステップS3に移る。
【0044】ステップS3では、CD読み出しタスクT
4に単位音声データの読み出し要求を行い、つまり読み
出し指示と読み出すべき単位音声データのコード番号を
CD読み出しタスクT4に伝達し、ステップS4に移
る。ステップS4では、ナビゲーション動作タスク等の
音声出力要求時点から所定の待機時間Tが経過したか否
かを判断し、経過していると判断すればステップS5に
移り、経過していないと判断すればステップS3に戻
る。
【0045】尚、ステップS3におけるナビゲーション
動作タスク等の音声出力要求時点から待機時間Tが経過
したか否かを判断する処理の代わりに、ステップS8に
示すように、CD読み出しタスクT4への読み出し要求
から待機時間Tが経過したか否かを判断し、経過してい
ればステップS5に移り、経過していなければステップ
S3に戻る処理としても良い。
【0046】また、この待機時間Tは、人間が操作して
から応答を受け取るまでに生理的に快適と感じる時間に
設定されており、例えば0.3〜0.7秒程度の範囲、
より望ましくは0.5秒程度の時間に設定されるもので
ある。また、この望ましい待機時間Tについては個人差
もあるので、ステップS4における判断ための待機時間
Tを、操作スイッチ6における操作により調整可能とす
ることが望ましい。
【0047】ステップS5では、音声再生系のタスク、
つまり音声変換タスクT2および音声出力タスクT3の
処理の停止(禁止)を解除し、ステップS6に移る。ス
テップS6では、音声変換タスクT2に音声変換開始要
求を行い、つまり音声変換開始指示と音声変換する単位
音声データのコード番号とその変換順を示すデータを音
声変換タスクT2に伝達し、ステップS7に移る。この
処理により、音声出力用テンポラリバッファTB2に文
章音声データが書き込まれることになる。
【0048】音声変換タスクT2は単位音声データの文
章区切情報等のデータに応じて各単位音声データ間の適
切な無音部を挿入する。ステップS7では、音声出力タ
スクT3に音声出力開始要求を行い、つまり音声出力開
始指示と音声出力する文章音声識別コード番号を示すデ
ータを音声出力タスクT3に伝達し、処理を終える。こ
の処理により、音声出力タスクT3は音声出力用テンポ
ラリバッファTB2から対応する文章音声を読み出し、
D/A8に出力する。
【0049】このように、本処理例によれば、単位音声
データの読み出し時間を十分に確保してから音声再生を
開始するので、十分に単位音声データがデータ蓄積用テ
ンポラリバッファTB1に読み出された状態で音声再生
が開始されることになる。従って、音声再生の途中でデ
ータ蓄積用テンポラリバッファTB1が空になって、音
声再生時における単位音声間に不快な無音部が挿入され
るといった事態が発生するのを阻止することができる。
【0050】次に、音声合成処理時にナビマイコン5の
行う音声管理タスクT1の第2処理例を説明する。図5
は、音声管理タスクT1の行う第2処理例を示すフロー
チャートであり、ナビゲーション動作タスク等において
音声出力要求があった時に実行される。尚、第1処理例
と同じ処理については、同じ符号を付し、その説明を省
略する。
【0051】本第2処理例は、第1処理例のステップS
4とステップS5との間に、ステップS11及びステッ
プS12の処理が挿入された構成となっている。ステッ
プS4で、ナビゲーション動作タスク等の音声出力要求
時点から所定の待機時間Tが経過したか否かを判断し、
経過していると判断すればステップS11に移り、経過
していないと判断すればステップS3に戻る。ステップ
S11では、音声再生すべき文章の最初の単位音声デー
タの読み出しが完了したか否かを判断し、完了している
と判断すればステップS5に移り、完了していないと判
断すればステップS12に移る。ステップS12では、
CD読み出しタスクT4からの、音声再生すべき文章の
最初の単位音声データの読み出しが完了したことを示す
読込応答を待ち、ステップS5に移る。その後、ステッ
プS5以降の処理が第1処理例と同様に行われる。
【0052】このように、本第2処理例によれば、少な
くとも音声再生すべき文章の最初の単位音声データの読
み出しが完了していなければ音声再生等の処理は行われ
ないので、音声再生処理時において音声再生すべき単位
音声データが無いといった事態の発生を阻止でき、異常
処理の発生や、処理効率の低下を抑止することができ
る。
【0053】次に、音声合成処理時にナビマイコン5の
行う音声管理タスクT1の第3処理例を説明する。図6
は、音声管理タスクT1の行う第3処理例を示すフロー
チャートであり、ナビゲーション動作タスク等において
音声出力要求があった時に実行される。ステップS21
では、ナビゲーション動作タスク等からの音声出力要求
の取り込み処理、例えば入力データの解析、CD−RO
MD1から読み出す単位音声データの選別(読み出しデ
ータ蓄積用テンポラリバッファTB1に読み出し済の単
位音声データは不要)を行いステップS22に移る。
【0054】ステップS22では、CD読み出しタスク
T4に単位音声データの読み出し要求を行い、つまり読
み出し指示と読み出すべき単位音声データのコード番号
をCD読み出しタスクT4に伝達し、ステップS23に
移る。ステップS23では、ナビゲーション動作タスク
等の音声出力要求時点から所定の待機時間Tが経過した
か否かを判断し、経過していると判断すればステップS
24に移り、経過していないと判断すればステップS2
2に戻る。
【0055】尚、ステップS22におけるナビゲーショ
ン動作タスク等の音声出力要求時点から待機時間Tが経
過したか否かを判断する処理の代わりに、CD読み出し
タスクT4への読み出し要求から待機時間Tが経過した
か否かを判断し、経過していればステップS24に移
り、経過していなければステップS22に戻る処理とし
ても良い。
【0056】また、この待機時間Tは、人間が操作して
から応答を受け取るまでに生理的に快適と感じる時間に
設定されており、例えば0.3〜0.7秒の範囲、より
望ましくは0.5秒程度の時間に設定されるものであ
る。また、この望ましい待機時間Tについては個人差も
あるので、ステップS23における判断ための待機時間
Tを、操作スイッチ6における操作により調整可能とす
ることが望ましい。
【0057】ステップS24では、音声再生系のタス
ク、つまり音声変換タスクT2および音声出力タスクT
3の処理を停止(禁止)を解除し、ステップS25に移
る。ステップS25では、音声変換タスクT2に音声変
換開始要求を行い、つまり音声変換開始指示と音声変換
する単位音声データのコード番号とその変換順を示すデ
ータを音声変換タスクT2に伝達し、ステップS26に
移る。
【0058】ステップS26では、読出データ蓄積用テ
ンポラリバッファTB1の単位音声データ蓄積容量に余
裕があるかどうか、つまり単位音声データ蓄積容量が所
定容量以上か否かを判断し、余裕があると判断すればス
テップS31に移り、余裕がないと判断すればステップ
S27に移る。つまり、単位音声データ蓄積容量が所定
容量以上であれば、単位音声データ蓄積のために音声再
生を待機する時間は必要でない一方、逆に単位音声デー
タ蓄積容量が所定容量以下であれば単位音声データ蓄積
のために音声再生を待機する時間を取ったほうが望まし
い。また、別の実施の形態では、図示しないが、ステッ
プS26の判断に代えて単位音声データ蓄積容量に応じ
て、音声再生の待機時間長を設定する処理とすることに
より、より望ましい動作を実現することができる。
【0059】ステップS27では、現在再生中の単位音
声(の後)に文章区切があるか否かを単位音声データよ
り判断して、文章区切があると判断すればステップS2
8に移り、ないと判断すればステップS31に移る。ス
テップS28では、次に再生する単位音声(の後)に文
章区切があるか否かを単位音声データより判断して、文
章区切があると判断すればステップS30に移り、ない
と判断すればステップS29に移る。ステップS29で
は、文章区切がある単位音声データまでの音声の再生時
間、所謂フレーズ長を単位音声データから加算演算によ
り求め、さらに求めたフレーズ長から待ち時間補正量を
演算して、ステップS30に移る。
【0060】ステップS30では、待ち時間を算出し、
その待ち時間分待機し、ステップS31に移る。ステッ
プS30における待ち時間の算出処理は、ステップS3
01〜ステップS303の処理により構成されている。
ステップS301では、次に再生する単位音声の頭部に
ある無音部分の長さを算出し、ステップS302に移
る。この無音長の算出は、図3に示す単位音声データに
含まれる無音長データに基づいておこなわれるが、実音
声データにおける音声頭部部分に存在する連続無音デー
タの数(データ形式によっては無音を示すデータとその
長さを示すデータ)に基づいておこなうこともでき、そ
の場合には図3に示す単位音声データに含まれる無音長
データは不要になる。ステップS302では、現再生音
の区切り種別および次再生音の区切り種別を単位音声デ
ータから検出し、ステップS303に移る。ステップS
303では、算出された次再生音頭部の無音長、現再生
音の区切り種別および次再生音の区切り種別に応じた時
間を算出し、さらにこれにステップS29で算出した待
ち時間補正量を加算して待機時間を算出する。
【0061】尚、現再生音の区切り種別は、その区切強
度が強い程、つまり句点、読点、フレーズ境界、区切り
無しの順で、待機時間を長くし、また、次再生音の区切
り種別は、その区切強度が強い程、つまり句点、読点、
フレーズ境界、区切り無しの順で、待機時間を短くす
る。これは、次再生音の再生後の区切強度が強い場合、
その区切りの間に比較的大容量の単位音声データの読み
込みを実行することができ、現再生音の再生後の単位音
声データの読み込み量を抑えても問題が生じにくいため
である。また、次再生音頭部の無音長は、その長さが長
い程、待機時間を短くする。これは、次再生音頭部の無
音長が長い場合に待機時間を長くすると、次再生音の再
生までの無音時間が長くなり過ぎ、使用者に不快感を与
えてしまうことがあるためである。
【0062】ステップS31では、現再生単位音声が文
章の最後か否かを判断し、最後でないと判断すればステ
ップS32に移り、最後であると判断すれば処理を終え
る。ステップS32では、次の単位音声の音声変換処理
を始め、ステップS25に移る。
【0063】この処理により、単位音声データ蓄積容量
が所定容量、および現再生音、次再生音の区切種別、無
音長等をバランス良く考慮した待機時間を確保して音声
合成(再生)処理が行われるので、快適なタイミング
で、聞き取り易い音声案内等を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る音声合成装置が装備
されたナビゲーションシステムの構成を示すブロック図
である。
【図2】音声合成処理の概要を示す説明図である。
【図3】CD−ROMの音声データ記憶構成を示す構成
図である。
【図4】音声管理タスクの行う第1処理例を示すフロー
チャートである。
【図5】音声管理タスクの行う第2処理例を示すフロー
チャートである。
【図6】音声管理タスクの行う第3処理例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
5・・・ナビマイコン 6・・・操作スイッチ 7・・・ディスプレイ 9・・・音声合成用メモリ T1・・・音声管理タスク T2・・・音声変換タスク T3・・・音声出力タスク T4・・・CD読み出しタスク TB1・・・読出データ蓄積用テンポラリバッファ TB2・・・音声出力用テンポラリバッファ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声データが単位音声データ毎に読み出
    し可能に記憶された記憶媒体から、前記単位音声データ
    を複数読み出し組み合わせて文章音声データを生成して
    音声再生する音声合成装置において、 音声出力要求を受け取ると、所定の待機時間の経過を待
    って始めて前記文章音声データの音声再生を開始させる
    再生待機手段を備えていることを特徴とする音声合成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記待機時間が、音声出力要求を受け取
    った時点から計時されることを特徴とする請求項1記載
    の音声合成装置。
  3. 【請求項3】 前記待機時間が、前記記憶媒体から前記
    単位音声データを読み出す時点から計時されることを特
    徴とする請求項1記載の音声合成装置。
  4. 【請求項4】 前記待機時間の経過後にあっても、前記
    文章音声データの文頭にある前記単位音声データが前記
    記憶媒体から読み出されていない場合には、前記文頭の
    単位音声データの読み出しが完了するまで、前記文章音
    声データの音声再生開始を遅延させる遅延手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記
    載の音声合成装置。
  5. 【請求項5】 前記待機時間が、0.3〜0.7秒の範
    囲で設定されていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかの項に記載の音声合成装置。
  6. 【請求項6】 前記待機時間を調整する待機時間調整手
    段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かの項に記載の音声合成装置。
  7. 【請求項7】 プログラムに基づいて音声合成動作を制
    御する制御手段を備え、 前記プログラムが、前記記憶媒体から前記単位音声デー
    タを読み出す処理を行う読出タスクと、該読出タスクに
    より読み出された前記単位音声データに基づいて前記文
    章音声データの音声出力処理を行う出力タスクと、各タ
    スクの動作制御処理を行う管理タスクとを含んで構成さ
    れ、 該管理タスクが、前記待機時間中は前記出力タスクによ
    る処理を停止させるものであることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかの項に記載の音声合成装置。
  8. 【請求項8】 音声データが単位音声データ毎に読み出
    し可能に記憶された記憶媒体から、前記単位音声データ
    を複数読み出し組み合わせて文章音声データを生成して
    音声再生する音声合成装置において、 前記文章音声データにおける区切りを検出する区切検出
    手段と、 前記記憶媒体から読み出され音声再生が完了していない
    単位音声データの容量を検出する容量検出手段と、 前記区切検出手段により検出された前記文章音声データ
    における区切り部分で、前記容量検出手段により検出さ
    れた容量に応じたポ−ズ時間、音声再生を一時停止する
    ポーズ挿入手段とを備えていることを特徴とする音声合
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶媒体から読み出された前記単位
    音声データの区切関連データに基づいて前記ポーズ時間
    を補正するポーズ時間区切関連補正手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項8記載の音声合成装置。
  10. 【請求項10】 単位音声データの前部における無音デ
    ータ部分の時間長に応じて前記ポーズ時間を補正するポ
    ーズ時間無音長補正手段を備えていることを特徴とする
    請求項8又は請求項9記載の音声合成装置。
  11. 【請求項11】 前記無音データ部分の時間長が、単位
    音声データにおける最初の出力音の部分から連続してあ
    る無音を示すデータの数により算出されるものであるこ
    とを特徴とする請求項10記載の音声合成装置。
  12. 【請求項12】 前記無音データ部分の時間長が、前記
    記憶媒体から読み出された前記単位音声データの無音時
    間長データに基づいて算出されるものであることを特徴
    とする請求項10記載の音声合成装置。
  13. 【請求項13】 音声データが単位音声データ毎に読み
    出し可能に記憶された記憶媒体から、前記単位音声デー
    タを複数読み出し組み合わせて文章音声データを生成し
    て、音声再生する音声合成装置において、 前記文章音声データにおける区切部分を検出する区切検
    出手段と、 前記単位音声データの区切関連データに基づいて区切時
    間を算出する区切時間算出手段と、 前記区切検出手段により検出された前記文章音声データ
    における区切部分で、前記区切時間算出手段により算出
    された前記区切時間、音声再生を一時停止する区切時間
    挿入手段とを備えていることを特徴とする音声合成装
    置。
  14. 【請求項14】 前記区切関連データが、前記区切部分
    における区切種別であることを特徴とする請求項13記
    載の音声合成装置。
  15. 【請求項15】 前記区切関連データが、前記区切部分
    の次の単位音声データの出力音における前部の無音デー
    タ部分の時間長であることを特徴とする請求項13記載
    の音声合成装置。
  16. 【請求項16】 前記無音データ部分の時間長が、単位
    音声データにおける最初の出力音の部分から連続してあ
    る無音を示すデータの数により算出されるものであるこ
    とを特徴とする請求項15記載の音声合成装置。
  17. 【請求項17】 前記無音データ部分の時間長が、前記
    記憶媒体から読み出された前記単位音声データの無音時
    間長データに基づいて算出されるものであることを特徴
    とする請求項15記載の音声合成装置。
  18. 【請求項18】 音声データが単位音声データ毎に読み
    出し可能に記憶された記憶媒体から、前記単位音声デー
    タを複数読み出し組み合わせて文章音声データを生成し
    て、音声再生する音声合成装置において、 音声再生中の現単位音声データが文章区切を含むか否か
    を検出する現文章区切有無検出手段と、 次に音声再生する次単位音声データが文章区切を含むか
    否かを検出する次文章区切有無検出手段と、 前記現文章区切有無検出手段により、音声再生中の単位
    音声データが文章区切を含むと判断された場合に、次単
    位音声データの音声再生開始前に設けられる無音状態の
    待機時間を、前記次文章区切有無検出手段による検出結
    果に応じて調整する待機時間調整手段を備えていること
    を特徴とする音声合成装置。
  19. 【請求項19】 前記待機時間調整手段が、次単位音声
    データの文章区切の種別に応じて前記待機時間を調整す
    るものであることを特徴とする請求項18記載の音声合
    成装置。
  20. 【請求項20】 前記次文章区切有無検出手段により次
    単位音声データ中に文章区切が検出されなかった場合、
    前記待機時間調整手段が、次に現れる文章区切を含む単
    位音声データの音声再生までのフレーズ長に応じて待機
    時間を調整するものであることを特徴とする請求項18
    記載の音声合成装置。
  21. 【請求項21】 音声データが単位音声データ毎に読み
    出し可能に記憶された音声データ記憶媒体において、 前記単位音声データにおける音声再生上の区切り種別を
    表す区切種別データが記憶されていることを特徴とする
    音声データ記憶媒体。
  22. 【請求項22】 音声データが単位音声データ毎に読み
    出し可能に記憶された音声データ記憶媒体において、 前記単位音声データにおける頭部の無音部分の再生時間
    を表す無音長データが記憶されていることを特徴とする
    音声データ記憶媒体。
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